JP2018178126A - 応力緩和層としてのシリコーンゴムフィルムおよびそれを有するフレキシブルデバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】 2以上の部材からなるフレキシブルデバイスを折り曲げた際に生じる部材の破損および部材間での剥離を防止すること。【解決手段】 透明シリコーンゴムフィルムを、フレキシブルデバイスを構成する部材間で応力緩和層として用いることにより上記課題を解決することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、フレキシブルデバイスにおいて応力緩和層として用いるシリコーンゴムフィルム、およびそれを用いたフレキシブルデバイスに関する。
近年、折り曲げたり、伸ばしたりすることができるディスプレイや照明などのフレキシブルデバイスに注目が集まっている。このようなフレキシブルデバイスは、プラスチックフィルム等に発光素子や電極等が形成された柔軟性を有する部材と、保護フィルムや筐体、タッチパネル等の透明性を有する部材とを貼り合わせることにより製造される。しかしながら、貼り合わせた部材の弾性率や伸び率が互いに異なる場合には、フレキシブルデバイスを折り曲げた際に部材間に応力が発生し、部材が破損したり、部材間に剥離が生じたりしていた。
特許文献1には、フレキシブルディスプレイにおいて、導電層と基板との間にエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)やスチレンエチレンブタジエン共重合体(SEBS)等の樹脂からなる応力緩和層を設けることにより、導電層の破壊や基板からの導電層の剥離を防止することが提案されている。
しかしながら、上記樹脂からなる応力緩和層では、フレキシブルディスプレイを繰り返し折り曲げた場合には、応力緩和層の弾性率が低下し、導電層の破断や剥離等が十分に防止されない場合があった。また、シリコーンゴムを応力緩和層として用いることについて記載されているものの、そのシリコーンゴムは十分な可視光線透過率を有するものではなく、ディスプレイとしての明るさは満足のいくものではなかった。
特許第4856498号明細書
本発明は、2以上の部材からなるフレキシブルデバイスを折り曲げた際に生じる部材の破損や部材間での剥離を防止することを課題とする。
本発明者らは、透明シリコーンゴムフィルムを、フレキシブルデバイスを構成する部材間で応力緩和層として用いることにより上記課題を解決することができることを見出した。
すなわち、本発明には、以下のものが含まれる。
[1] 少なくとも2つの部材を有するフレキシブルデバイスに用いられる透明シリコーンゴムフィルムであって、部材間で応力緩和層として用いるための透明シリコーンゴムフィルム。
[2] 可視光線透過率は85%以上である、[1]に記載のシリコーンゴムフィルム。
[3] 応力緩和層は、その伸び率が隣接する部材より高い、[1]または[2]に記載のシリコーンゴムフィルム。
[4] 厚みが50μm以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載のシリコーンゴムフィルム。
[5] 少なくとも2つの部材を有し、および前記部材間に[1]〜[4]のいずれかに記載のシリコーンゴムフィルムを有する、フレキシブルデバイス。
[6] 前記部材の少なくとも1つは透明部材である、[5]に記載のフレキシブルデバイス。
[7] 前記部材およびシリコーンゴムフィルムは、粘着剤または接着剤で接着されている、[5]または[6]に記載のフレキシブルデバイス。
[8] [1]〜[4]のいずれかに記載のシリコーンゴムフィルムと、その少なくとも片面に貼合された熱可塑性樹脂含有フィルムとからなる積層体。
本発明によれば、透明シリコーンゴムフィルムからなる応力緩和層が部材に追従して変形することができるため、弾性率や伸び率が異なった2以上の部材から構成されたフレキシブルデバイスを折り曲げた場合でも、部材の破損や部材間での剥離を防止することができる。また、本発明の応力緩和層を構成するシリコーンゴムフィルムは透明性であるため、表示装置や照明等の透明部材を用いるデバイスにおいて、発光素子やバックライトからの明るさを損なうことがない。したがって、本発明の透明シリコーンゴムフィルムを応力緩和層として有するフレキシブルデバイスは、表示画像等について優れた視認性を有する。
本発明は、少なくとも2つの部材を有するフレキシブルデバイスにおいて部材間で応力緩和層として働く透明シリコーンゴムフィルムを提供する。本発明では、フレキシブルデバイスとは、少なくとも2つの部材から構成され、および折り曲げたり、伸ばしたりすることができる表示装置や照明装置等のことである。
本発明の透明シリコーンゴムフィルムは、可視光線透過率が好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。可視光線透過率が85%以上である場合には、表示装置や照明装置において、発光素子やバックライト等からの光が応力緩和層においてほとんど遮られることがないため、高輝度の表示装置および照明装置を得ることができる。本発明では、可視光線透過率は、400nm〜800nmの範囲の波長での光線透過率であり、JIS−K7361に準拠して測定される値である。
本発明の透明シリコーンゴムフィルムのゴム硬度は、好ましくは20度〜100度、より好ましくは40度〜90度、さらに好ましくは50度〜80度である。透明シリコーンゴムフィルムのゴム硬度が上記範囲内である場合には、フレキシブルデバイスにおける各部材の変形を十分に吸収することができるため、応力緩和層として好適に用いることができる。本発明におけるゴム硬度は、JIS−K6253に準拠して測定される値である。
本発明の透明シリコーンゴムフィルムの伸び率は、好ましくは50%〜700%、より好ましくは60%〜600%、さらに好ましくは70%〜500%である。透明シリコーンゴムフィルムの伸び率が上記範囲内である場合には、フレキシブルデバイスにおける各部材の変形に良好に追従することができるため、応力緩和層として好適に用いることができる。本発明における伸び率は、JIS−C2151に準拠して測定される値である。
本発明の透明シリコーンゴムフィルムの引張強さは、好ましくは30kgf/cm〜 200kgf/cm、より好ましくは40kgf/cm〜150kgf/cm、さらに好ましくは50kgf/cm〜100kgf/cmである。透明シリコーンゴムフィルムの引張強さが上記範囲内である場合には、フレキシブルデバイスにおける各部材の変形に耐えることができるため、応力緩和層として好適に用いることができる。本発明における引張強さは、JIS−C2151に準拠して測定される値である。
本発明では、透明シリコーンゴムフィルムは、液状シリコーンゴムから構成することができる。
液状シリコーンゴムとしては、硬化後に透明性を有するものであれば特に限定されず、縮合型および付加型のいずれの液状シリコーンゴムをも用いることができる。また、本発明に用いる液状シリコーンゴムは、一成分型および二成分型のいずれであってもよい。
本発明に用いることができる液状シリコーンゴムの代表的市販品の例としては、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製IVS4632等、信越化学工業製KE1987等が挙げられる。
透明シリコーンゴムフィルムの製造は、液状シリコーンゴムを、支持フィルムの表面に塗布し、次いで乾燥および/または硬化し、必要に応じて透明シリコーンゴムフィルム上にカバーフィルムを貼り合わせる塗布方式、および液状シリコーンゴムを、支持フィルムとカバーフィルムとの間に滴下し、2本のロール間を通過させることにより液状シリコーンゴムを前記フィルム間で圧延する圧延方式等により行うことができる。
塗布方式において、液状シリコーンゴムを支持フィルム上に塗布する方法としては、例えばグラビアコーティング法、リバースロールコーティング法、スロットダイコーティング法、キスコーティング法、コンマコーティング法、ドクターコーティング法、カーテンコーティング法、ナイフコーティング法等の従来から既知の塗布方法が挙げられるが、支持フィルム上に均一な塗膜を形成することができる方法であれば、特に限定されない。これらの中でも、スロットダイコーティング法、コンマコーティング法が均一な塗膜を形成することができるため好ましい。
液状シリコーンゴムの粘度は、塗布方法に応じて、トルエン等の有機溶剤、反応性希釈剤、例えばME91(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等を用いて適宜調節することができる。例えばスロットダイコーティング法による塗布方法の場合には、液状シリコーンゴムの粘度は好ましくは0.005Pa・s〜55Pa・s、より好ましくは0.01Pa・s〜50Pa・s、さらに好ましくは0.05Pa・s〜45Pa・sに調節する。上記粘度は、ブルックフィールド粘度計(英弘精機株式会社製)を用いて測定される25℃における粘度である。
また、液状シリコーンゴムに、従来から既知の添加剤、例えば充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、離型剤、難燃剤、チクソトロピー付与剤、界面活性剤等を添加して用いることもできる。
圧延方式では、液状シリコーンゴムを滴下ノズルにより支持フィルム上に滴下した後、カバーフィルムで挟み込み、2本のロール間を通過させる。これにより、支持フィルムとカバーフィルムとの間で液状シリコーンゴムフィルムが圧延される。次いで液状シリコーンゴムフィルムを、支持フィルムとカバーフィルムとの間で乾燥および/または硬化させる。圧延方式では、2本のロール間の隙間を調節することにより、所望の膜厚の透明シリコーンゴムフィルムを得ることができる。
塗布方式および圧延方式のいずれにおいても、液状シリコーンゴムは、室温下で自然乾燥および/または自然硬化させることができる。また、付加型液状シリコーンゴムを用いる場合には、赤外線ヒーターや加熱ステージ、温風ブロワー等を用いて加熱することにより硬化を促進させることもできる。塗布方式の場合には、乾燥および/または硬化の前後いずれにおいても、必要に応じてカバーフィルムを透明シリコーンゴムフィルム表面に貼り合わせることができる。また、液状シリコーンゴムにビニル基等の付加重合基を導入し、UV硬化や電子線硬化を行うこともできる。
こうして得られた透明シリコーンゴムフィルムは、支持フィルムおよび/またはカバーフィルムと共に巻き取ってよく、または適当な寸法に断裁してもよい。また、透明シリコーンゴムフィルムは、巻き取った後、または断裁後、加熱炉において硬化させることもできる。
支持フィルムとしては、耐熱性および耐溶剤性に加えて可撓性を有する熱可塑性樹脂でできたフィルムが好ましい。支持フィルムが可撓性を有する場合、液状シリコーンゴムフィルムを支持フィルムと共にロール状に巻き取ることが可能となるため好ましい。また、支持フィルムが透明性である場合、透明シリコーンゴムフィルムの検査工程において欠陥を発見し易くなることから好ましい。
支持フィルムに用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの中でも、高い耐熱性および耐溶剤性を有し、適度な可撓性を有することから、ポリエステルが好ましく、中でも、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
支持フィルムの厚みとしては、特に制限されないが、20〜200μmであることが好ましい。
カバーフィルムとしては、耐熱性および耐溶剤性に加えて可撓性を有する熱可塑性樹脂でできたフィルムが好ましい。カバーフィルムが可撓性を有する場合、液状シリコーンゴムフィルムをカバーフィルムと共にロール状に巻き取ることが可能となるため好ましい。また、カバーフィルムが透明性である場合、透明シリコーンゴムフィルムの検査工程において欠陥を発見し易くなることから好ましい。
カバーフィルムに用いることができる熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。これらの中でも、高い耐熱性および耐溶剤性を有し、適度な可撓性を有することから、ポリエステルが好ましく、中でも、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
カバーフィルムの厚みとしては、特に制限されないが、2〜100μmであることが好ましい。
このようにして、本発明は、透明シリコーンゴムフィルムと、その少なくとも片面に貼合された熱可塑性樹脂含有フィルムとから構成される積層体をも提供する。
本発明の透明シリコーンゴムフィルムは、乾燥および/または硬化後の厚みが好ましくは50μm〜500μm、より好ましくは100μm〜450μm、さらに好ましくは150μm〜400μmである。透明シリコーンゴムフィルムの厚みが50μm以上である場合には、基板への貼合わせが容易となり、フィルムの搬送を問題なく行うことができるため好ましい。また、透明シリコーンゴムフィルムの厚みが500μm以下である場合には、シリコーンゴムフィルムの透明性が確保されるため好ましい。
透明シリコーンゴムフィルムの膜厚バラツキは、30cm×30cm面内での9ポイント測定において好ましくは15%以内、より好ましくは10%以内である。上記膜厚バラツキ以内であれば、透明シリコーンゴムフィルムの可視光線透過率のバラツキが小さくなり、および部材との貼り合わせの際に透明シリコーンゴムフィルムに歪みが生じにくく、部材間との密着性が良好となるため好ましい。
透明シリコーンゴムフィルムの少なくとも一方の表面の算術平均表面粗さ(Sa)は、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.5μm以下、さらに好ましくは0.1μm以下である。また、透明シリコーンゴムフィルムの少なくとも一方の表面の算術平均表面粗さ(Sa)は、好ましくは0.005μm以上、好ましくは0.01μ以上である。算術表面粗さ(Sa)が1.0μm以下であれば、フレキシブルデバイスの可視光線透過率の低下を抑制することができる。また、算術表面粗さ(Sa)が0.005μm以上であれば、シリコーンゴムが他の部材と粘着剤や接着剤を介して接合する際に密着力を確保することができる。
本発明では、透明シリコーンゴムフィルムの均質な膜厚分布が得られ、平均表面粗さが小さくなることから、塗布方式による製造方法が好ましい。
本発明はまた、少なくとも2つの部材を有し、その間に応力緩和層として透明シリコーンゴムフィルムを有するフレキシブルデバイスにも関する。
上記部材としては、曲げたり、伸ばしたりすることができる透明部材や発光素子、筐体等が挙げられる。
透明部材としては、例えばプラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチック成型品、超薄板ガラス、セルロースナノファイバーシート、タッチパネル、ハードコート膜および反射防止膜等が挙げられる。また、透明部材は、ハードコート膜や反射防止膜等がコーティングされたもの、文字や絵柄等が印刷されたもの、および写真等を貼り合わせたものであってもよい。
発光素子としては、例えば有機ELパネルおよび発光ダイオード等が挙げられる。
本発明のフレキシブルデバイスは、上記部材の組み合わせから構成することができる。その組み合わせの例としては、発光ダイオードおよびハードコート膜の組み合わせ、有機ELパネル、反射防止膜およびタッチパネルの組み合わせ等が挙げられる。
本発明のフレキシブルデバイスは、部材間に、好ましくは全ての部材間に応力緩和層として本発明の透明シリコーンゴムフィルムを有する。
本発明の透明シリコーンゴムフィルムは、隣接する部材より、好ましくはフレキシブルデバイスを構成する全ての部材より高い伸び率と弾性を有する。これにより、各部材の伸びや弾性が異なる場合でも、折り曲げた際に部材の破損や部材間の剥離を防止することができる。
本発明のフレキシブルデバイスは、本発明の透明シリコーンゴムフィルムを部材上に貼り合わせた後、別の部材をシリコーンゴムフィルム上に貼り合わせることにより得られる。
また、本発明の透明シリコーンゴムフィルムと各部材とは、接着剤または粘着剤により接着されていることが好ましい。接着剤または粘着剤としては、例えば無機酸化物、無機フッ化物、無機硫化物、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、酢酸エチレンビニル系樹脂およびこれらの混合物等が挙げられる。
本発明の透明シリコーンゴムフィルムと各部材の密着強度は、好ましくは5N/mm以上、より好ましくは10N/mm以上、さらに好ましくは15N/mm以上である。密着強度が上記値以上であれば、部材と応力緩和層との間で剥離が起こることなくフレキシブルデバイスを折り曲げたり、伸ばしたりすることができる。特に、シリコーンゴムフィルムの密着には、シリコーン粘着剤が好ましい。
本発明のフレキシブルデバイスは、フレキシブルディスプレイやフレキシブル照明として携帯電話、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルコンピューター、電子ブック、カーナビディスプレイ、電子広告等に好ましく用いることができる。
[可視光線透過率]
日本電色工業(株)社製ヘーズメーターNDH−5000を用いて測定した。
[ゴム硬度]
GS−719N(株式会社テクロック製)を用いて、JIS−K6253に準拠して測定した。
[伸び率および引張強度]
引っ張り試験機(株式会社エー・アンド・デー)にて、サンプルサイズ15mm×150mmにカットし、チャック間距離60mm、引っ張り速度120mm/分で測定した。
[硬化後膜厚および膜厚バラツキ]
膜厚は、シチズンセイミツ株式会社製膜厚測定器MEI−11にて測定した。膜厚バラツキについては、シチズンセイミツ株式会社製膜厚測定器MEI−11にて30cm角内で9点の厚みを測定し、そのバラツキを計算した。
[表面平均粗さ]
光干渉式非接触表面形状測定器Vertscan2.0(型式R5500GML)にて、任意の5箇所の表面粗度を測定し、その平均を求めた。
[折り曲げ試験]
各実施例および比較例において作製したフレキシブルデバイスを折り曲げ直径300mmで折り曲げた。部材間での剥離または部材の破損が生じるまで折り曲げ動作を繰り返した。試験方法は、JIS Z2248に準拠して行った。押し曲げ試験条件は、内接円直径300mm、押し曲げ角度90度とした。表2において、部材間での剥離または部材の破損が生じたときの折り曲げ回数を示す。
実施例1〔本発明による透明シリコーンゴムフィルムの製造〕
液状シリコーンゴム(信越化学工業製KE−1988)を、アプリケーターを用いて50μm厚のポリプロピレン製支持フィルム上に塗布し、150℃にて60分間熱風乾燥機中で硬化させた。その後、支持フィルムからシリコーンゴムフィルムを剥離することにより、300μmの透明シリコーンゴムフィルムを得た。各物性値について測定を行った。結果を表1に示す。
比較例1〔本発明によらないシリコーンゴム(ミラブル型)フィルムの製造〕
シリコーンゴム(信越化学工業製KE951−U)を剥離用PETフィルムに挟んで圧延し、300μm厚のフィルムを得た。次いで150℃にて60分間熱風乾燥機中で硬化させることによりシリコーンゴムフィルムを得た。各物性値について測定を行った。結果を表1に示す。
比較例2〔本発明によらないポリプロピレン樹脂フィルムの製造〕
ポリプロピレン樹脂フィルム(王子エフテックス株式会社製、厚み80μm)について各物性値について測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 2018178126
実施例2〔実施例1のフィルムを有するフレキシブルデバイスの製造〕
写真を貼り付けた市販アクリル板(厚み2mm)に、実施例1において得た透明シリコーンゴムフィルムを貼り合わせた。次いで貼り合わせた透明シリコーンゴムフィルム上に透明電卓(DCI製CLEAR CALCULATOR)を貼り合わせ、透明シリコーンゴムフィルムを応力緩和層として有するフレキシブルデバイスを得た。得られたフレキシブルデバイスについて、写真の視認性と折り曲げ試験を行った。結果を表2に示す。
比較例3〔比較例1のフィルムを有するフレキシブルデバイスの製造〕
写真を貼り付けた市販アクリル板(厚み2mm)に、比較例1において得たシリコーンゴムフィルムを貼り合わせた。次いで貼り合わせたシリコーンゴムフィルム上に透明電卓(DCI製CLEAR CALCULATOR)を貼り合わせ、シリコーンゴムフィルムを応力緩和層として有するフレキシブルデバイスを得た。得られたフレキシブルデバイスについて、写真の視認性と折り曲げ試験を行った。結果を表2に示す。
比較例4〔比較例2のフィルムを有するフレキシブルデバイスの製造〕
写真を貼り付けた市販アクリル板(厚み2mm)に、比較例2において得たポリプロピレン樹脂フィルムを貼り合わせた。次いで貼り合わせた透明シリコーンゴムフィルム上に透明電卓(DCI製CLEAR CALCULATOR)を貼り合わせ、ポリプロピレン樹脂フィルムを応力緩和層として有するフレキシブルデバイスを得た。得られたフレキシブルデバイスについて、写真の視認性と折り曲げ試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2018178126
表2より、本発明の透明シリコーンゴムフィルムを用いたフレキシブルデバイスは、優れた視認性を有することから、フレキシブルディスプレイやフレキシブル照明に好適に用いることができることが分かる。また、曲げたときの応力を緩和できるため、フレキシブルデバイスを折り曲げたりした場合でも部材の損傷がなく、フレキシブルデバイスに好適に用いることができる。
これに対し、本発明によらない比較例1のシリコーンゴムを用いた比較例3は、視認性が悪く、フレキシブルディスプレイやフレキシブル照明に用いることができないものであった。また、比較例2のポリプロピレン樹脂フィルムを用いた比較例4は、繰り返し折り曲げた場合に部材が損傷したため、フレキシブルデバイスとして用いることができないものであった。
Figure 2018178126

Claims (8)

  1. 少なくとも2つの部材を有するフレキシブルデバイスに用いられる透明シリコーンゴムフィルムであって、部材間で応力緩和層として用いるための透明シリコーンゴムフィルム。
  2. 可視光線透過率は85%以上である、請求項1に記載のシリコーンゴムフィルム。
  3. 応力緩和層は、その伸び率が隣接する部材より高い、請求項1または2に記載のシリコーンゴムフィルム。
  4. 厚みが50μm以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のシリコーンゴムフィルム。
  5. 少なくとも2つの部材を有し、および前記部材間に請求項1〜4のいずれかに記載のシリコーンゴムフィルムを有する、フレキシブルデバイス。
  6. 前記部材の少なくとも1つは透明部材である、請求項5に記載のフレキシブルデバイス。
  7. 前記部材およびシリコーンゴムフィルムは、粘着剤または接着剤で接着されている、請求項5または6に記載のフレキシブルデバイス。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載のシリコーンゴムフィルムと、その少なくとも片面に貼合された熱可塑性樹脂含有フィルムとから構成される積層体。
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