JP2018178034A - ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤに用いた場合に、操縦安定性や耐摩耗性などの他の性能を損なうことなく、転がり抵抗とウェット性能とをより高度に両立させることができるゴム組成物、および、それを用いたタイヤを提供することを目的とする。【解決手段】ジエン系ゴムと、略球状または繊維状を有し、芯部が融点150℃以上の高融点樹脂を含み、鞘部がこの高融点樹脂より融点の低いオレフィン系重合体を含む芯鞘型の複合材料と、を含有するゴム組成物、および、それを用いたタイヤである。【選択図】図1

Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤの改良に関する。
近年、乗用車用タイヤなどに用いるトレッドゴム用のゴム組成物においては、環境に対する配慮等の観点から、低燃費化の検討が進んできている。一方で、タイヤのトレッドゴムには、湿潤路面における走行性能であるウェット性能の向上の要請もあるが、低燃費性とウェット性能とを両立させたゴム組成物については、まだ十分なものが得られていなかった。
従来、ゴム組成物のウェット性能を向上するための技術としては、シリカ比率を増やしたり、樹脂成分や水酸化アルミニウムを増量するなどの手法が用いられている。しかし、さらなるウェット性能の向上を目的としてさらにシリカを増量すると、tanδや貯蔵弾性率E’が増大するため、転がり抵抗やウェット性能には不利な方向となる。また、樹脂成分を増量すると、貯蔵弾性率E’が減少するため、操縦安定性で不利な方向となる。さらに、水酸化アルミニウムのような無機粒子を配合することで、ウェットグリップ性能を向上することは可能であるが、その一方、増量に伴って耐摩耗性が悪化する懸念があった。
これに対し、例えば、特許文献1には、転がり抵抗を低減させ、加工性、耐摩耗性、グリップ性能およびゴム強度を向上させることができるタイヤ用ゴム組成物を提供することを目的として、ジエン系ゴムに対して、コア−シェル型球状複合硬化メラミン樹脂粒子を所定量で配合したタイヤ用ゴム組成物が開示されている。また、特許文献2には、操縦安定性に優れ、かつ湿熱劣化を抑制できるタイヤ用ゴム組成物を提供することを目的として、ジエン系ゴムに対し、(i)メラミン樹脂粒子、(ii)フェノール樹脂および(iii)ヘキサメチレンテトラミンを所定量で配合してなるタイヤ用ゴム組成物が開示されている。
特開2007−308625号公報(特許請求の範囲等) 特開2011−157473号公報(特許請求の範囲等)
上記特許文献に開示されているように、ゴム組成物中に高硬度の樹脂粒子を配合することでウェットグリップ性能を向上することも考えられるが、この場合も、増量に伴って耐摩耗性が悪化する懸念があった。
そこで本発明の目的は、操縦安定性や耐摩耗性などの他の性能を損なうことなく、転がり抵抗とウェット性能とをより高度に両立させることができるゴム組成物、および、それを用いたタイヤを提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記構成とすることにより上記問題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムと、略球状または繊維状を有し、芯部が融点150℃以上の高融点樹脂を含み、鞘部が該高融点樹脂より融点の低いオレフィン系重合体を含む芯鞘型の複合材料と、を含有することを特徴とするものである。
本発明においては、前記オレフィン系重合体が、プロピレン−αオレフィンランダム共重合体であることが好ましく、エチレン−プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン−ブテン系ランダム共重合体またはプロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体であることがより好ましい。また、本発明においては、前記鞘部が、スチレン系エラストマーを含むことが好ましい。
さらに、本発明においては、前記複合材料の平均直径が、0.01〜0.15mmであることが好ましく、前記複合材料が繊維状であって、平均長さが、0.5〜10mmであることが好ましい。さらにまた、本発明においては、前記ジエン系ゴムが、スチレン−ブタジエンゴムを30〜100質量%含むことが好ましい。
また、本発明のタイヤは、上記本発明のゴム組成物がトレッド部に用いられており、かつ、前記複合材料が、タイヤ半径方向に対し直交する方向に配向していることを特徴とするものである。
本発明によれば、操縦安定性や耐摩耗性などの他の性能を損なうことなく、転がり抵抗とウェット性能とをより高度に両立させることができるゴム組成物、および、それを用いたタイヤを実現できる。
本発明のタイヤの一例を示す幅方向断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムと、略球状または繊維状を有し、芯部が融点150℃以上の高融点樹脂を含み、鞘部が該高融点樹脂より融点の低いオレフィン系重合体を含む芯鞘型の複合材料と、を含有する点に特徴を有する。
ゴム組成物中に、上記特定の芯鞘型の複合材料を含有させたことで、歪エネルギーを局所的に増大させて、タイヤに適用した際においてウェット性能を向上させることができる。一方で、この場合、ゴム組成物の粘弾性の変化が少ないので、タイヤの転がり抵抗や操縦安定性の低下を抑制することができる。また、本発明に係る上記芯鞘型の複合材料は、後述するように、加硫によりゴムと融着するため、耐摩耗性の低下についても抑制することができる。よって、本発明によれば、操縦安定性や耐摩耗性を損なうことなく、転がり抵抗とウェット性能とをより高度に両立させることが可能である。
(ジエン系ゴム)
ジエン系ゴムとしては、特に制限はなく、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられ、これらの中から1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明においては、ジエン系ゴムとしてSBRを30〜100質量%含むことで、ウェット性能がより向上するために、好ましい。より好ましくは、ジエン系ゴムとして、SBRを50〜90質量%含むものとする。また、本発明においては、NRとSBRとを併用することも好ましい。
本発明に用いる芯鞘型の複合材料において、鞘部を構成するオレフィン系重合体は、芯部よりも融点が低いために、ゴム物品の補強用途に適用する際に、加硫時の加熱により、ゴムと熱融着することによって直接密着することが可能であるとのメリットを有する。すなわち、本発明に係る複合材料は、従来よりタイヤコードの接着に用いられているようなレゾルシン・ホルマリン・ラテックス(RFL)系接着剤等の接着剤組成物を付着させるディップ処理なしで、ゴム成分と熱融着でき、強い密着力を得ることができる。
また、本発明者の検討によれば、上記複合材料が切断端を有する場合でも、加硫により、その切断端部において、加硫前には露出していた芯部の切断端面が鞘部の樹脂により被覆されるので、この部分においても、鞘部の樹脂とゴムとの強固な融着が得られることがわかっている。これは、加硫時の加熱により、鞘部をなす低融点のオレフィン系重合体が流動して、高融点樹脂からなる芯部の切断端面とゴムとの間の間隙に入り込むためであると考えられ、これにより、加硫後においても、複合材料とゴム成分との間の密着性を良好に保持することができる。
本発明において、芯部を形成する高融点樹脂の融点は、150℃以上、好ましくは160℃以上とする。上記高融点樹脂の融点が150℃未満であると、ゴム物品の加硫時に、複合繊維の芯部が溶融変形して細くなったり、繊維樹脂分子の配向性が低下するなどにより、十分に補強性能を有しないものとなる。また、本発明において、鞘部を形成するオレフィン系重合体は、融点の下限が80℃以上であることが好ましく、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは135℃以上の範囲とする。オレフィン系重合体の融点が80℃未満であると、加硫初期に充分にオレフィン系重合体の表面にゴムが流動により密着しないと、表面に微細な空隙ができるなどにより、十分な密着力が得られないおそれがある。また、オレフィン系重合体の融点が120℃以上であると、硫黄と加硫促進剤とを配合したゴム組成物で工業的に用いられる可能性がある加硫処理温度としての130℃以上において、ゴムと低融点ポリオレフィン系樹脂とが熱融着すると同時に、ゴム組成物の加硫架橋反応を行うことができるために好ましい。なお、工業的に加硫時間を短くするために加硫温度を170℃以上とした場合には、オレフィン系重合体の融点が80℃未満のときには、溶融した樹脂の粘性が低くなりすぎて加硫時に熱流動性が大きくなり、加硫時の圧力により鞘の厚みが薄くなる箇所が発生して、走行中の歪入力等による歪応力が、鞘樹脂が薄い箇所に集中し、この部位で破壊を起こしやすくなる場合があるため、オレフィン系重合体の融点は、120℃以上であることがより好ましい。一方、オレフィン系重合体の融点の上限が150℃未満であると、加硫温度が175℃以上の高温で、オレフィン系重合体の熱流動性により、ゴム組成物との加硫初期での相溶性が得られる場合がある。また、オレフィン系重合体の融点が145℃以下であると、一般的な加硫温度で加硫初期の樹脂の相溶性が得られるので好ましい。
本発明のゴム−繊維複合体において、芯部を形成する融点150℃以上の高融点樹脂としては、特に制限はなく、具体的には例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12等のポリアミド樹脂などが挙げられ、ポリエステル系樹脂やポリオレフィン系樹脂などが好ましい。ポリエステル系樹脂においては特に、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)系樹脂が好ましく挙げられる。
本発明の芯部を形成するポリトリメチレンテレフタレート系樹脂としては、ポリトリメチレンテレフタレートのホモ重合体、共重合体、あるいは他の混合可能な樹脂との混合物であってもよい。ポリトリメチレンテレフタレート共重合体の共重合可能な単量体としては、イソフタル酸、コハク酸、アジピン酸等の酸成分や、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール等のグリコール成分、ポリテトラメチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール等が挙げられる。これらの共重合が可能な単量体の含量は特に制限されないが、共重合体の曲げ剛性が低下するため、10質量%以下であることが好ましい。ポリトリメチレンテレフタレート系重合体と混合可能なポリエステル系樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどが挙げられ、50質量%以下で混合してもよい。
上記ポリトリメチレンテレフタレートの極限粘度[η]は、0.3〜1.2が好ましく、より好ましくは、0.6〜1.1である。極限粘度が0.3未満であると繊維の強伸度が低くなり、1.2を超えると紡糸による糸切れの発生で生産性が難しくなる。なお極限粘度[η]については、35℃のo‐クロロフェノール溶液で、オストワルド粘度計により測定することができる。また、ポリトリメチレンテレフタレートのJIS‐K‐7121に従って測定したDSCより求められる融解ピーク温度は、180℃〜240℃であることが好ましい。より好ましくは200℃〜235℃である。融解ピーク温度が180〜240℃の範囲であると、耐候性が高く、得られる複合材料の曲げ弾性率を高くすることができる。
上記ポリトリメチレンテレフタレート系樹脂からなる混合物の添加物として、例えば、可塑剤、柔軟化剤、帯電防止剤、増量剤、艶消し剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、抗菌剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、結晶核剤などを、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
また、芯部を形成するポリオレフィン系樹脂としては、高融点ポリオレフィン系樹脂が好ましく、特に好ましくはポリプロピレン樹脂であり、さらに好ましくは結晶性のホモポリプロピレン重合体であり、さらに好ましくはアイソタクチックポリプロピレンを挙げることができる。
なお、本発明に用いる芯鞘型の複合材料においては、芯部が融点150℃以上の高融点樹脂により構成されており、この芯部はゴムの加硫工程においても溶融することがない。本発明者において、繊維状の複合材料をゴム中に埋設して、通常の工業的な加硫条件より高温度の195℃で15分間の加硫を行い、加硫後のゴムに埋設されたコードの断面を観察したところ、鞘部の低融点オレフィン系重合体は円形であった断面が溶融して変形したが、芯部の高融点樹脂は芯鞘複合紡糸後の円形の芯部の断面形状を保ち、完全に溶融した融体とならずに、コードとしての引張破断強度も150N/mm以上の強度を保持していた。
このように、本発明者は、複合材料の芯部の樹脂の融点が150℃以上であれば、ゴム物品の加硫時に195℃の加熱処理を受けても、複合材料が溶融して切断しないことを見いだした。なお、このように樹脂固有の融点より高い加工温度でも材料強度を保って耐熱性がある理由は、ゴム中に埋設されることで複合材料が定長で加硫されることから、JIS−K7121などの樹脂形状を拘束しないで融点を測定する方法とは異なり、繊維が収縮しない定長拘束の条件となるため、樹脂固有の融点より高融点化したと考えられる。このような繊維が収縮しない「定長拘束」の測定条件下では、繊維材料に特有な状況下の熱的現象として、高融点化する場合があることが知られている(第2版 繊維便覧、平成6年3月25日発行、編者:社団法人 繊維学会、発行:丸善株式会社、207頁13行)。しかしながら、本発明のような樹脂材料で、JIS法による樹脂融点以上で融体になると想定されていたコード材料で、ゴム加硫工程に相当する温度で検討し、かつ、ゴムと熱融着により直接密着させると同時に、加硫工程における加熱下においても芯部の樹脂の引張剛性を両立する樹脂材料を検討実施した知見は、これまでに知られていない。
また、本発明において、鞘部を構成するオレフィン系重合体としては、プロピレン−αオレフィン共重合体を用いることが好ましい。かかるプロピレン−αオレフィン共重合体において、プロピレンと共重合するコモノマーは、既知のα−オレフィン単量体を用いることができる。また、コモノマーとして用いられるモノマーは1種類に限られず、ターポリマーのようにモノマーを2種類以上用いた多元系共重合体も好ましいものとして含まれる。また、本発明の目的とする効果が得られる範囲であれば、その他のポリプロピレンと共重合が可能なモノマーを、例えば、5モル%以下の範囲含ませることができ、本発明では、これらモノマーが含まれる重合体についてもプロピレン−αオレフィン系共重合体とする。特には、エチレン−プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン−ブテン系ランダム共重合体またはプロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体などを用いることが好ましい。
α−オレフィンとしては、炭素数2または4〜20のもの、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等の直鎖状または分岐状のα−オレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテンなどの環状オレフィン等を挙げることができる。これらのα−オレフィンは、1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンが好ましく、特に好ましいのはエチレン、1−ブテンである。
また、上記プロピレン−αオレフィン系共重合体、特にはプロピレン−αオレフィン系ランダム共重合体におけるプロピレン含量としては、好ましくは20〜99.7モル%、より好ましくは75〜99.5モル%、さらに好ましくは95〜99.3モル%である。プロピレン含量が20モル%より少ないと、ポリエチレン結晶成分が生成することなどから耐衝撃強度が不十分となることがある。また、一般的にプロピレン含量が75モル%以上であると、紡糸性が良くなるために好ましい。さらに、プロピレン含量が99.7モル%以下になると、ポリプロピレンに共重合するエチレンなどの他の単量体の付加重合により、分子鎖のランダムさが増して熱融着しやすい材料になる。さらにまた、エチレン含量は0.3モル%〜80モル%が好適である。エチレンの含量が80モル%を超えると、鞘部と被着ゴムとの融着において、鞘部の耐破壊抗力が充分でなく、鞘部の中で亀裂が生じて破壊しやすくなるので好ましくない。また、エチレンの含量が5モル%以下であると、紡糸時に鞘樹脂同士が接触したときの融着性が小さくなり紡糸性が好ましくなる。また、エチレン含量が0.3モル%未満であると、ポリプロピレンからなる重合体に、エチレン単量体が付加重合されることによる分子鎖の配向の乱れが少なく、ひいては結晶性が高くなるため、鞘部の樹脂の熱融着性が低下する。
前記のプロピレン−αオレフィン共重合体については、同じビニル化合物部分の繰り返し単位のNMR測定でのブロック量が、全芳香族ビニル化合物部分の20%以下である、プロピレン−αオレフィンランダム共重合体が好ましい。ランダム共重合体が好ましい理由は、プロピレン−αオレフィン共重合体の結晶性が低くより無配向であると、被着ゴムが配向性の低いゴム成分であるブタジエン、天然ゴム、SBRなどを含むゴム組成物であると、加熱時に分子鎖の相溶による融着性が得られやすく、好ましいためである。
プロピレン−αオレフィン系共重合体を用いる理由としては、オレフィン重合体でプロピレンを含む重合体は、αオレフィンをコモノマーに含むことにより、プロピレン単独共重合体の融点165℃より低い融点となり、融点が90℃〜140℃程度であると、本発明で規定する芯部樹脂が150℃以上で芯部樹脂より低い融点である鞘部樹脂に好適な融点となる。また、プロピレン分子鎖に他のコモノマーを含むことにより結晶性や配向性が低くなり、熱融着性が良好になる。
このため本発明においては、オレフィン系重合体の樹脂をマトリックス成分として、被着ゴムとの接着性が良いがゴム状の粘着性の強いプロピレンと非共役ジエンを含むプロピレン系共重合体を併用して混合したり、芯部樹脂等との相容性が良いが融点が低い不飽和カルボン酸またはその無水物の単量体を含むオレフィン系共重合体の金属塩による中和度が20%以上のアイオノマーや、オレフィン系単独重合体を併用して混合することで、単一のオレフィン系重合体では背反する物性を、両立することができ、好ましい。
なお、上記プロピレン−αオレフィン系共重合体のJIS−K−7210に準じて測定したMFR190は、3〜100g/10分であることが好ましい。より好ましいMFR190は5〜40g/10分であり、さらにより好ましくは5〜30g/10分である。MFR190が100g/10分を超えると鞘部樹脂の流動性が高すぎ、MFR190が3g/10分以上であることにより、紡糸工程、延伸工程の際の作業性が良好で、均一な繊維を得ることが容易となる。
また、前記プロピレン−αオレフィン系共重合体のJIS−K−7121に準じて測定した融点は、芯部の高融点樹脂の融点以下が好ましい。なお融点の下限は特に制限しないが、90℃以上が好ましく、特に好ましくは110℃以上であり、さらには120℃である。融点が90℃未満で融着性の良い樹脂を鞘部に使用するときは、単体の樹脂での適用でなく、それ以上の融点であるオレフィン重合体と併用して、含有率を例えば25質量%以下で混合すると、加硫の加工時に鞘部に気泡が入り難くなるため、走行時の歪などにより気泡からの亀裂進展が起こり難くなり、接着の耐疲労耐久性の低下が少なくなるのでより好ましい。
これらオレフィン系重合体の製造方法としては、チーグラー系触媒、メタロセン系触媒などのオレフィン重合触媒を用いてのスラリー重合、気相重合あるいは液相塊状重合が挙げられ、重合方式としては、バッチ重合および連続重合のどちらの方式も採用することができる。
また、低融点の鞘部材料は、本発明で規定する融点範囲を有する樹脂組成物となる、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのホモポリマー、エチレン−プロピレンランダム共重合体などの、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするが、これらは一般的に混合した樹脂組成物は相分離した構造となることが知られている。よって、ソフトセグメントとハードセグメントとからなるブロック共重合体としてのスチレン系エラストマーを添加することで、相の界面の相容化を促進することができる。スチレン系エラストマーは、芯成分である高融点樹脂と鞘成分である樹脂材料との界面の密着性や、鞘成分および被着ゴムに含まれるスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ポリイソプレンの構造をもつ天然ゴム(IR)などの分子構造と相互作用をもつセグメントを有すると、被着ゴムとの密着性が向上するために好ましい。特に、被着ゴムにスチレン−ブタジエンゴム(SBR)が含まれるときは、鞘部にスチレン成分を含むスチレン系ブロック共重合体を含有させると、融着における被着ゴムとの界面との相容性が高くなり、接着力が向上するために、好ましい。
なお、本発明におけるブロック共重合体は、2種類以上のモノマー単位からなる高分子であって、その少なくとも1つのモノマー単位を、主として長く連続して配列してなる単独分子鎖(ブロック)を形成している共重合体を意味する。またスチレン系ブロック共重合体は、スチレン単量体を主として長く連結して配列したブロックを含むブロック共重合体を意味する。
スチレン系エラストマーとしては、具体的には、スチレン系ブロックコポリマーを用いることができ、スチレンと共役ジオレフィン化合物とを含むものが好ましい。より具体的には、スチレン系エラストマーとしては、スチレン系ブロック共重合体またはその水添化物若しくはその変性体が用いられ、スチレン−ブタジエン系重合体、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)系ブロック共重合体、スチレン−イソプレン系のブロック重合体、および、これらスチレンとブタジエンとのブロックコポリマーの二重結合を水素添加して完全水添化または部分水添化したポリマーなどが挙げられる。また、スチレン系エラストマーは、マレイン酸変性されていてもよい。
スチレン−ブタジエン系重合体の具体例としては、スチレン−ブタジエン重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン共重合体(SEB)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体(SBBS)、部分水添スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン共重合体等を挙げることができる。ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)系ブロック重合体としては、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック共重合体(SEP)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン(SEPS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン/ブチレン)ブロック−ポリスチレン(SEBS)、ポリスチレン−ポリ(エチレン−エチレン/プロピレン)ブロック−ポリスチレン(SEEPS)などが挙げられる。スチレン−イソプレン系ブロック重合体としては、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン共重合体(SIS)、あるいは、旭化成ケミカルズ(株)商品S.O.E.などの、両末端にスチレンブロックを、主鎖にスチレンのブロックとブタジエンのランダム共重合体からなるブロックを有するブロック共重合体の水素添加物などが挙げられる。本発明においては、これらの中でも特に、ゴムとの接着性および相容性の観点から、スチレン−ブタジエン重合体、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレン共重合体およびスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体を、好適に用いることができる。また、被着ゴムがBR、SBR、NRなどの極性が少ないゴムからなる組成物の場合は、スチレン系ブロック共重合体あるいはその水添化物は、変性などにより極性が強い官能基を持たない方が、相溶性が高くなるので、好ましい。
スチレン−ブタジエン系重合体の水素添加物に、さらに極性基を導入する場合の変性は、例えば、水素添加物にアミノ基、カルボキシル基または酸無水物基を導入することによって行うことができる。これら特に限定されないが、本発明においては、極性基を導入する変性として、3−リチオ−1−〔N,N−ビス(トリメチルシリル)〕アミノプロパン、2−リチオ−1−〔N,N−ビス(トリメチルシリル)〕アミノエタン、3−リチオ−2,2−ジメチル−1−〔N,N−ビス(トリメチルシリル)〕アミノプロパン等など、不飽和アミノ基の導入による変性を、好ましい例として挙げることができる。
スチレン系エラストマーの含有量は、鞘部材料に含まれるオレフィン系重合体等の樹脂成分の総量100質量部に対し、0.1〜30質量部、特には、1〜15質量部とすることができる。スチレン系エラストマーの含有量を上記範囲内とすることで、鞘部材料とゴムとの相容性向上効果を、良好に得ることができる。
なお、上記芯部材料および鞘部材料には、耐酸化性などの他の性質を付加させるために、本発明の効果や、紡糸時などにおける作業性を著しく損なわない範囲内で、通常樹脂に添加される添加剤を配合することもできる。この付加的成分としては、ポリオレフィン樹脂用配合剤等として使用される従来公知の核剤、酸化防止剤、中和剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、金属不活性剤、過酸化物、抗菌防黴剤、蛍光増白剤、およびゴム組成物用配合剤等として使用される加硫促進助剤といった各種添加剤や、それ以外の添加物を使用することができる。
加硫促進助剤としては、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの一価金属、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅、コバルト、マンガン、鉛、鉄などの多価金属などのギ酸塩、酢酸塩、硝酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、酸化物、水酸化物あるいはアルコキシド等の塩基性無機金属化合物が挙げられる。
具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化銅などの金属水酸化物;酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、酸化銅などの金属酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウムなどの金属炭酸化物が挙げられる。
これらの中でも、アルカリ金属塩としては、金属水酸化物が好ましく、特に、水酸化マグネシウムが好適である。
充填剤としては、アルミナ、シリカアルミナ、塩化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、モンモリロナイト、ザコウナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、テニオライトなどのスメクタイト族、バーミキュライト族、カーボンブラック、雲母族などの無機粒子状担体や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンジビニルベンゼン共重合体、アクリル酸系共重合体などの多孔質の有機担体などを挙げることができる。これら充填剤は、鞘部と被着ゴムとの接着において、鞘部の耐破壊抗力が充分でなく、鞘部の中で亀裂が生じて破壊する場合などにおいて、鞘部を補強するフィラーとして配合することができる。
カーボンブラックとしては、SAFカーボンブラック、SAF−HSカーボンブラック、ISAFカーボンブラック、ISAF−HSカーボンブラック、ISAF−LSカーボンブラック等のファーネスブラック等が挙げられる。
添加剤の具体例としては、核剤として、2,2−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)燐酸ナトリウム、タルク、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトールなどのソルビトール系化合物、ヒドロキシ−ジ(t−ブチル安息香酸アルミニウムなどを挙げることができる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤として、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルペンジル)イソシアヌル酸などを挙げることができる。
燐系酸化防止剤としては、トリス(ミックスド、モノおよびジノニルフェニルホスファイト)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)ホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−トリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイトなどを挙げることができる。硫黄系酸化防止剤としては、ジ−ステアリル−チオ−ジ−プロピオネート、ジ−ミリスチル−チオ−ジ−プロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(3−ラウリル−チオ−プロピオネート)などを挙げることができる。
中和剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ハイドロタルサイトなどを挙げることができる。
ヒンダードアミン系の安定剤としては、琥珀酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの重縮合物、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、N,N−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス{N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ}−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル}イミノ]、ポリ[(6−モルホリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]などを挙げることができる。
滑剤としては、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、エチレンビスステアロイドなどの高級脂肪酸アミド、シリコンオイル、高級脂肪酸エステルなどを挙げることができる。
帯電防止剤としては、高級脂肪酸グリセリンエステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミド、アルキルジエタノールアミド脂肪酸モノエステルなどを挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の紫外線吸収剤等が挙げられる。
光安定剤としては、n−ヘキサデシル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル−2−(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジル)エタノール縮合物、ポリ{[6−〔(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ〕−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕}、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物等を挙げることができる。
特に、芯部と鞘部との組合せの観点からは、同じオレフィン系樹脂として、芯部について高融点ポリオレフィン系樹脂を用いるとともに、鞘部について低融点ポリオレフィン系樹脂を用いることが、芯部と鞘部の相溶性が良好である点から、好ましい。芯部と鞘部とにいずれもオレフィン系樹脂を用いることで、芯部と鞘部とに異なる種類の樹脂を用いた場合と異なり、芯鞘重合体界面における接合力が高く、芯部/鞘部間での界面剥離に対して十分な耐剥離抗力を有するものとなるので、長期間にわたり十分に複合材料としての特性を発揮することができるものとなる。具体的には、芯部の高融点ポリオレフィン系樹脂として、融点が150℃以上の結晶性のプロピレン単独重合体を用い、鞘部の低融点ポリオレフィン系樹脂として、エチレン‐プロピレン共重合体あるいはエチレン‐ブテン‐プロピレン三元共重合体などの、ポリプロピレンと共重合が可能な成分とポリプロピレンとの共重合によるポリプロピレン系共重合樹脂、特には、エチレン−プロピレンランダム共重合体を用いることが好ましい。芯部の高融点ポリオレフィン系樹脂は、アイソタクチックポリプロピレンであると、紡糸時の繊維形成性などが良好で、特に好ましい。
この場合の高融点ポリオレフィン系樹脂の溶融流動指数(メルトフローレート,MFR)(MFR1)および低融点ポリオレフィン系樹脂の溶融流動指数(MFR2)は、紡糸可能な範囲であれば特に限定されることはないが、0.3〜100g/10minが好ましい。高融点ポリオレフィン系樹脂以外の、芯部に用いる高融点樹脂の溶融流動指数についても、同様である。
特に、高融点ポリオレフィン系樹脂を含む高融点樹脂の溶融流動指数(MFR1)は、好ましくは0.3〜18g/10min、特に好ましくは0.5〜15g/10min、さらに好ましくは1〜10g/10minの範囲のものから選ぶことができる。高融点樹脂のMFRが上記の範囲内にあることにより、紡糸引取性、延伸性が良好になり、またゴム物品を製造する加硫工程での加熱下で芯部の高融点樹脂の融体が流動せずに、コード等の形態を保持することができるためである。
また、低融点ポリオレフィン系樹脂の溶融流動指数(MFR2)は、好ましくは5g/10min以上、特に好ましくは5〜70g/10min、さらに好ましくは10〜30g/10minである。鞘部の低融点ポリオレフィン系樹脂の熱融着性を上げるには、被着するゴムとの間隙に樹脂が流動して埋まりやすいため、MFRが大きな樹脂がよい。その反面、MFRが大きすぎると、複合材料が配置される近傍に他の補強部材、例えば、プライコードなどがある場合には、複合材料を被覆するゴムに意図しない空隙があると、プライコードの繊維材料の表面に、低融点ポリオレフィン系樹脂の溶融した融体が濡れ広がってしまう場合があるため、特には、70g/10min以下であることが好ましい。さらに好ましくは30g/10min以下であり、この場合、複合材料同士が接触している場合に溶融した低融点ポリオレフィンの融体が互いに濡れ広がり塊状の繊維結合体となるような、繊維間で融着する現象の発生が少なくなるので、好ましい。また、20g/10min以下であると、融着するゴムを剥離するときに鞘部分の樹脂の耐破壊抗力が高くなるために、ゴムと強固に密着するものとなり、さらに好ましい。
なお、MFR値(g/10min)は、JIS−K−7210に準じて、ポリプロピレン系樹脂材料のメルトフローレートは温度230℃、21.18N(2160g)荷重下で、ポリエチレン系樹脂材料のメルトフローレートは温度190℃、21.18N(2160g)荷重下で、それぞれ測定されたメルトフローレートである。
本発明における複合材料における芯部と鞘部との比率としては、複合材料に占める芯部の比率が10〜95質量%であることが好ましく、より好ましくは30〜80質量%である。芯部の比率が小さすぎると、複合材料の強度が低下して、十分な補強性能が得られないおそれがある。特には、芯部の比率が50質量%以上であると、補強性能を高くすることができるために好ましい。一方、芯部の比率が大きすぎると、鞘部の比率が少なすぎて、複合材料において芯部が露出しやすくなり、ゴムとの密着性が十分得られないおそれがある。
本発明の複合材料の製造方法は、芯材用および鞘材用の2台の単軸押出機により、芯鞘型複合紡糸口金を用いて、湿式加熱延伸方式で行うことができる。紡糸温度は、鞘成分については140℃〜330℃、好ましくは160〜220℃、芯成分については200〜330℃、好ましくは210℃〜300℃とすることができる。湿式加熱は、例えば、湿式加熱装置100℃、熱水浴95〜100℃、好適には95〜98℃で実施できる。一度冷却してから再加熱して延伸すると、鞘部の結晶化が進むため、熱融着性の点から好ましくない。延伸倍率は、芯部の結晶化の点から、1.5倍以上とすることが好ましい。
本発明に係る複合材料は、略球状または繊維状を有する。ここで、略球状とは、具体的には、コア−シェル粒子のような実質的に球形の粒子や、球形の粒子を押し潰したような円形ないし楕円形の偏平な円盤状の粒子などを含むものであり、いずれの形状の場合でも、本発明の所期の効果を得ることができる。ここで、本発明に係る複合材料がコア−シェル粒子の場合、コアが芯部に相当し、シェルが鞘部に相当する。
本発明において、複合材料の平均直径は、好適には0.01〜0.15mmであり、より好適には0.015〜0.10mmである。平均直径が0.01mm未満になると、十分な剛性が得られず、短繊維を配合した効果が得られない傾向があり、0.15mmを超えると、トレッド面の形状安定性が低下し、路面との接触面積が減少するため、操縦安定性、ウェット性能に対する効果が得られない。
なお、複合材料の平均直径や平均長さは、ゴム組成物(未加硫・加硫後)の断面を光学顕微鏡等で観察することにより求めることができる。
また、本発明において、複合材料が繊維状である場合の平均長さは、好適には0.5〜10mmであり、より好適には1〜4mmである。短繊維の長さが0.5mm未満の場合、長繊維からの機械的な切断が困難になり、短繊維を製造する工程の生産が悪化し、10mmを超えるとゴム練時の分散不良や、押出し時の肌荒れや配向乱れが発生し、トレッド部の剛性が十分に向上せず、操縦安定性、ウェット性能に対する効果が得られない。
本発明においては、ジエン系ゴム100質量部に対し、上記複合材料を、1〜10質量部にて配合することが好ましく、3〜7質量部にて配合することがより好ましい。上記複合材料の配合量を上記範囲とすることで、ウェット性能および転がり抵抗を両立させつつ、操縦安定性や耐摩耗性などの他の性能の悪化を抑制することができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム製品の補強用途に用いられるものであり、特には、タイヤ用、中でも、タイヤトレッド用に好適に用いられる。
図1に、本発明のタイヤの一例を示す模式的断面図を示す。図示するタイヤは、一対のビード部1と、一対のビード部1からそれぞれタイヤ半径方向外側に連なる一対のサイドウォール部2と、一対のサイドウォール部2間に跨って延び接地部を形成するトレッド部3とからなる。また、図示するタイヤは、一対のビード部1にそれぞれ埋設されたビードコア4間にトロイド状に跨って延在するカーカスプライの少なくとも1枚からなるカーカス層5を骨格とし、そのクラウン部タイヤ半径方向外側に配置された、少なくとも2枚のベルトからなるベルト層6を備えている。また、図示はしないが、カーカス層2のタイヤ半径方向内側にはインナーライナーが配設されており、ビードコア4のタイヤ半径方向外側には、通常、ビードフィラーが配置される。
本発明のタイヤは、上記本発明のゴム組成物がトレッド部に用いられているとともに、ゴム組成物中の上記複合材料が、タイヤ半径方向に対し直交する方向、例えば、タイヤ周方向やタイヤ幅方向に配向している点に特徴を有する。タイヤトレッド部に、上記複合材料がタイヤ半径方向に対し直交する方向に配向するように、本発明のゴム組成物を適用することで、ウェット性能および転がり抵抗を両立させつつ、操縦安定性や耐摩耗性などの他の性能の悪化を抑制したタイヤを得ることができる。ここで、上記複合材料がタイヤ半径方向に対し直交する方向に配向しているとは、複合材料が繊維状の場合には、繊維の長手方向が実質的にタイヤ半径方向に対し直交する方向に向いていることを意味し、具体的には例えば、製造上の誤差に起因して、タイヤ半径方向に対し直交する方向±15°の範囲を含む。タイヤ周方向またはタイヤ幅方向についても、同様に±15°の範囲を含むものとする。
本発明のタイヤは、上記本発明のゴム組成物を用いる以外の点については特に制限はなく、内部構造については一般のタイヤと同様とすることができ、所望に応じ適宜決定することができる。図示するタイヤは、乗用車用タイヤであるが、これに限られず、トラック・バス用タイヤや建設車両用タイヤ、二輪車用タイヤなどであってもよい。
本発明のタイヤは、例えば、上記ゴム組成物を用いて成型されたトレッドゴムを、加硫済みまたは未加硫のタイヤ中間体に貼り付けた後、トレッドゴムが貼り付けられたタイヤ中間体を、常法に従い、140℃〜190℃の加硫温度で、3〜50分間加硫することにより、製造することができる。なお、本発明により得られたトレッドゴムは、トレッド踏面部の表面をなすものであるが、そのタイヤ半径方向内側には、同一または異なる配合ゴムからなるベースゴムを配置してもよい。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
ジエン系ゴムとしての天然ゴム(NR)およびスチレン−ブタジエンゴム(SBR)と、芯部がポリプロピレン(PP,プライムポリマー社製、商品名「プライムポリプロ F113」,融点:230℃)からなり、鞘部がプロピレン−エチレンランダム共重合体(日本ポリプロ(株)製、商品名「ウィンテックWSX02」、190℃におけるMFR:25g/10min、融解ピーク温度(融点)126℃)からなる、繊維状の芯鞘型の複合材料A(平均直径:0.1mm,平均長さ:2mm)と、芯部は複合材料Aと同一で、鞘部にスチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、旭化成ケミカルズ(株)製、品名「タフテックP1083」、および、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、(株)JSR製「JSR EP331」を用いた複合材料Bとを用いて、下記表中の配合に従い、ゴム組成物を調製した。
得られたゴム組成物を、複合材料の配向方向が下記の表中に示す方向となるようにしてトレッドゴムに適用し、タイヤサイズ195/65R15にて、各実施例および比較例の供試タイヤを作製した。
(ウェット性能)
乗用車の4輪に供試タイヤ(車輌規定内圧)を装着し、湿潤路面上で、初速度80km/hrからの制動距離を測定した。比較例1のタイヤをコントロールとして、各実施例のタイヤの制動距離を指数にて示した。数値が大きいほど、制動距離が短く、ウェット性能が良好であることを示す。
(転がり抵抗)
転がり抵抗は、スチール平滑面を有する外径1707.6mm、幅350mmの回転ドラムを用い、4.9Nの荷重の作用下で、60km/hの速度でタイヤを回転させたとき、惰行法を用いて測定した。比較例1のタイヤをコントロールとして、各実施例のタイヤの転がり抵抗を指数にて示した。数値が大きいほど、転がり抵抗が良好で、低燃費であることを示す。
(耐摩耗性)
乗用車の4輪に供試タイヤ(車輌規定内圧)を装着し、舗装路面を1万km走行後、残溝を測定して、トレッドが1mm摩耗するのに要する走行距離を測定した。比較例1のタイヤをコントロールとして、各実施例のタイヤの走行距離を指数にて示した。数値が大きいほど、走行距離が長く、耐摩耗性が良好であることを示す。
(操縦安定性)
乗用車の4輪に供試タイヤ(車輌規定内圧)を装着し、乾燥路面のテストコースにて実車走行を行い、駆動性、制動性、ハンドル応答性および操縦時の制動性を、ドライバーのフィーリングにより総合評価した。比較例1のタイヤをコントロールとして、各実施例のタイヤの評価結果を指数にて示した。数値が大きいほど、操縦安定性が良好であることを示す。
これらの評価結果を、下記の表中に併せて示す。
Figure 2018178034
Figure 2018178034
上記表中の結果から、各実施例では、転がり抵抗や耐摩耗性、操縦安定性を保持しつつ、ウェット性能の向上が見られた。また、ゴム成分としてSBRのみを用いた実施例7,8では、転がり抵抗や耐摩耗性、操縦安定性を保持しつつ、ウェット性能の大幅な向上が見られた。さらに、複合材料の配向方向をタイヤ周方向にした場合とタイヤ幅方向にした場合とを比較すると、タイヤ幅方向に配向させた場合において、転がり抵抗および操縦安定性が向上する傾向が見られた。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 ビードコア
5 カーカス層
6 ベルト層

Claims (8)

  1. ジエン系ゴムと、略球状または繊維状を有し、芯部が融点150℃以上の高融点樹脂を含み、鞘部が該高融点樹脂より融点の低いオレフィン系重合体を含む芯鞘型の複合材料と、を含有することを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記オレフィン系重合体が、プロピレン−αオレフィンランダム共重合体である請求項1記載のゴム組成物。
  3. 前記オレフィン系重合体が、エチレン−プロピレン系ランダム共重合体、プロピレン−ブテン系ランダム共重合体またはプロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体である請求項2記載のゴム組成物。
  4. 前記鞘部が、スチレン系エラストマーを含む請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
  5. 前記複合材料の平均直径が、0.01〜0.15mmである請求項1〜4のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
  6. 前記複合材料が繊維状であって、平均長さが、0.5〜10mmである請求項1〜5のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
  7. 前記ジエン系ゴムが、スチレン−ブタジエンゴムを30〜100質量%含む請求項1〜6のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか一項記載のゴム組成物がトレッド部に用いられており、かつ、前記複合材料が、タイヤ半径方向に対し直交する方向に配向していることを特徴とするタイヤ。
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