JP2018176832A - パーキングロック制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ、パーキングレンジが選択された後の車両のずり下がりを防止することが可能なパーキングロック制御装置を提供する。【解決手段】パーキングロック制御装置1は、電動モータ10の出力軸10aに設けられるパーキングギヤ21と、爪22aがパーキングギヤ21の歯溝21bに噛み合うことでパーキングギヤ21をロックするパーキングポール22と、車両の減速中に、レゾルバ12を利用して取得されたパーキングギヤ21の歯溝21bの位置と、レゾルバ12を利用して取得されたパーキングギヤ21の角速度及び角加速度とを用いて電動モータ10が停止したときに爪22aが歯溝21bに噛み合う停止時噛み合い位置を決定する停止時噛み合い位置決定部14dと、パーキングギヤ21が停止時噛み合い位置で停止するようにインバータ11を制御することで電動モータ10を駆動制御するパーキングギヤ停止位置制御部14eとを備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、パーキングロック制御装置に関する。
パーキングロック機構を備える車両では、シフトレバーによってパーキングレンジが選択されると、パーキングロック機構により駆動輪に動力を伝達する動力伝達軸に設けられたパーキングギヤにパーキングポールを噛み合わせることで、パーキングギヤ(動力伝達軸)がロックされる。
例えば、特許文献1には、電気モータの出力軸から出力された動力が減速機により減速され、この減速された動力が遊星歯車式差動装置により左右の駆動系に分配され、左右の駆動輪に伝達される電気自動車が開示されている。この電気自動車では、電気モータの出力軸にパーキングギヤがスプライン嵌合され、シフトレバーによってパーキングレンジが選択されたときにパーキングポールがパーキングギヤ側に回動され、パーキングポールがパーキングギヤに噛み合うことで出力軸の回転が機械的に阻止される。
特開平6−276607号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、電気モータの出力軸の停止位置によっては、パーキングポールがパーキングギヤ側に回動されたときに、パーキングポールの爪がパーキングギヤの歯に当たって、パーキングポールがパーキングギヤに噛み合っていない場合がある。パーキングポールがパーキングギヤに噛み合っていないと、例えば、車両が坂路で停止した場合に、運転者によってパーキングレンジが選択された後にサイドブレーキが操作されずにブレーキペダルの踏み込みが解除されると、パーキングポールがパーキングギヤに噛み合うまでパーキングギヤ(電動モータの出力軸)が回転し、車両が坂道でずり下がるおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、駆動源として電動モータを備える車両において、コストを抑えつつ、パーキングレンジが選択された後の車両のずり下がりを防止することが可能なパーキングロック制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るパーキングロック制御装置は、駆動源として電動モータを備える車両に搭載されるパーキングロック制御装置であって、電動モータで発生した動力を伝達する動力伝達軸に設けられるパーキングギヤと、爪を有し、当該爪がパーキングギヤの歯と歯の間の歯溝に噛み合うことでパーキングギヤをロックするパーキングポールと、車両の減速中に、当該減速により電動モータの回転が停止したときのパーキングギヤの歯溝の位置を推定し、当該推定したパーキングギヤの歯溝の位置に基づいて、電動モータの回転が停止したときにパーキングポールの爪がパーキングギヤの歯溝に噛み合うパーキングギヤの停止時噛み合い位置を決定する停止時噛み合い位置決定手段と、パーキングギヤが停止時噛み合い位置決定手段で決定された停止時噛み合い位置で停止するように電動モータを制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るパーキングロック制御装置では、車両の減速中に、電動モータの回転が停止したときにパーキングポールの爪が歯溝に噛み合うパーキングレンジの停止時噛み合い位置を決定する。そして、本発明に係るパーキングロック制御装置では、制御手段によって停止時噛み合い位置でパーキングギヤが停止するように電動モータを駆動制御し、停止時噛み合い位置でパーキングギヤ(動力伝達軸)を停止させる。このように電動モータ(車両)が停止するときのパーキングギヤの位置が調整されることで、運転者のシフトレバー操作によってパーキングレンジが選択され、パーキングポールがパーキングギヤ側に移動したときに、パーキングポールの爪がパーキングギヤの歯溝に噛み合う。これにより、例えば、車両が坂路で停止した場合に、パーキングレンジが選択された後にサイドブレーキが操作されずにブレーキペダルの踏み込みが解除されても、パーキングポールの爪がパーキングギヤの歯溝に噛み合っているので、動力伝達軸がロックされており、車両が坂路でずり下がらない。このパーキングギヤの停止位置を調整するために、車両に搭載される駆動源の電動モータとこの電動モータの制御手段が利用されるので、調整手段を別途に設ける必要がない。このように、本発明に係るパーキングロック制御装置によれば、駆動源として電動モータを備える車両において、コストを抑えつつ、パーキングレンジが選択された後の車両のずり下がりを防止することが可能となる。
本発明に係るパーキングロック制御装置では、停止時噛み合い位置決定手段は、推定したパーキングギヤの歯溝の位置の前で噛み合う位置を停止時噛み合い位置として決定することが好ましい。このように構成することで、電動モータを制御しない場合よりも停止するまでの電動モータの回転角度が少なくなり、車両の制動距離が延びない。
本発明に係るパーキングロック制御装置では、パーキングギヤの歯溝の位置を取得する歯溝位置取得手段と、パーキングギヤの角速度を取得する角速度取得手段と、パーキングギヤの角加速度を取得する角加速度取得手段と、を備え、停止時噛み合い位置決定手段は、歯溝位置取得手段で取得された歯溝の位置と、当該歯溝の位置が取得されたときに角速度取得手段で取得された角速度及び角加速度取得手段で取得された角加速度とを用いて、停止時噛み合い位置を決定することが好ましい。このように構成することで、パーキングギヤの角速度及び角加速度を用いることにより電動モータの回転が停止するまでに要する時間や回転角度を取得できるので、これらの値とパーキングギヤの歯溝の位置(例えば、パーキングポールの爪の位置に対する相対位置)を用いることで電動モータの回転が停止したときのパーキングギヤの歯溝の位置を精度良く推定でき、停止時噛み合い位置を精度良く決定することができる。
本発明に係るパーキングロック制御装置では、路面の勾配を取得する勾配取得手段を備え、制御手段は、勾配取得手段で取得された勾配が所定の勾配以上の場合に、パーキングギヤが停止時噛み合い位置で停止するように電動モータを制御することが好ましい。このように構成することで、勾配が所定の勾配以上の坂路において、車両のずり下がりを防止することができる。
本発明に係るパーキングロック制御装置では、車両の減速度を取得する減速度取得手段を備え、制御手段は、減速度取得手段で取得された減速度が所定の減速度以下の場合に、パーキングギヤが停止時噛み合い位置で停止するように電動モータを制御することが好ましい。このように構成することで、減速度が所定の減速度を超える急制動時に、パーキングギヤの停止位置を調整する制御(電動モータに対する停止位置の制御)が実施されないので、運転者のブレーキ操作に応じて車両を停止させることができる。
本発明に係るパーキングロック制御装置では、歯溝位置取得手段は、電動モータのロータの回転角度を取得する回転角度取得手段で取得された回転角度を用いてパーキングギヤの歯溝の位置を取得することが好ましい。このように構成することで、駆動源の電動モータ用の回転角度取得手段が歯溝位置取得手段として利用されるので、歯溝位置取得手段を別途に設ける必要がなく、コストを抑えることができる。
本発明によれば、駆動源として電動モータを備える車両において、コストを抑えつつ、パーキングレンジが選択された後の車両のずり下がりを防止することが可能となる。
実施形態に係るパーキングロック制御装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係るパーキングロック制御装置で制御されるパーキングロック機構の構成を示す斜視図である。 実施形態に係るパーキングロック制御装置における停止時噛み合い位置の決定方法の説明図であり、(a)がレゾルバの検出基準点とパーキングポールの爪の位置を示す図であり、(b)が停止位置を調整しない場合のパーキングギヤの停止位置を示す図であり、(c)が停止位置を調整した場合のパーキングギヤの停止位置を示す図である。 実施形態に係るパーキングロック制御装置のEVCUでの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図1及び図2を参照して、実施形態に係るパーキングロック制御装置1について説明する。図1は、実施形態に係るパーキングロック制御装置1の構成を示すブロック図である。図2は、実施形態に係るパーキングロック制御装置1で制御されるパーキングロック機構20の構成を示す斜視図である。
パーキングロック制御装置1は、駆動源として電動モータ10を備える電気自動車(EV(Electric Vehicle))に搭載される。パーキングロック制御装置1は、坂路での車両の減速中に、電動モータ10に対する制御によって、シフトバイワイヤ(SBW(Shift By Wire))式のパーキングロック機構20のパーキングポール22がパーキングギヤ21に噛み合うようにパーキングギヤ21の停止位置を調整する。
電動モータ10は、電動機として機能すると共に、発電機として機能する。電動モータ10は、例えば、三相交流タイプのモータ・ジェネレータである。電動モータ10は、車両の加速時などに、ロータ(図示省略)が回転して動力(トルク)を発生し、動力をロータに連結される出力軸10aに出力する。電動モータ10は、車両の減速時に、減速機2や出力軸10aなどを介して伝達される駆動輪(図示省略)の回転を利用して発電する。電動モータ10は、インバータ11によって制御される。電動モータ10のロータ(出力軸10a)の回転角度などは、レゾルバ12により検出される。
電動モータ10で発生した動力は、減速機2を介して駆動輪に伝達される。減速機2は、ドライブギヤ2aと、このドライブギヤ2aに噛み合うドリブンギヤ2bとを備える。ドライブギヤ2aは、電動モータ10の出力軸10aに取り付けられている。ドリブンギヤ2bは、例えば、プロペラシャフト、ディファレンシャルギヤ、ドライブシャフトなどを介して駆動輪に連結される。
インバータ11は、バッテリ13の直流電力を交流電力に変換し、その交流電力を電動モータ10に供給する。また、インバータ11は、回生によって電動モータ10で発電した交流電力を直流電力に変換する。この回生による電力は、バッテリ13に蓄えられる。インバータ11は、後述するEVCU(Electric Vehicle Control Unit)14によって制御される。
パーキングロック機構20は、パーキングギヤ21と、パーキングポール22と、パーキングロッド23と、ディテントプレート24と、SBWアクチュエータ25とを備える。
パーキングギヤ21は、電動モータ10の出力軸(特許請求の範囲に記載の動力伝達軸に相当)10aにスプライン嵌合されている。パーキングギヤ21は、周方向に沿って一定の間隔毎に配置された歯21aを有する。この周方向に隣り合う歯21aと歯21aとの間には、歯溝21bが形成されている。なお、本実施形態ではパーキングギヤ21は電動モータ10の出力軸10aに設けられているが、パーキングギヤ21は電動モータ10に直結される箇所であれば他の箇所に設けられてもよく、例えば、減速機2のドリブンギヤ2bに連結される動力伝達軸に設けられてもよい。
パーキングポール22は、パーキングギヤ21の近傍に配置される。パーキングポール22は、パーキングギヤ21側に揺動可能に設けられている。パーキングポール22のパーキングギヤ21側の面には、パーキングギヤ21の歯溝21bに噛み合う爪22aが設けられている。パーキングポール22は、パーキングギヤ21側に揺動されると、爪22aがパーキングギヤ21の任意の歯溝21bに噛み合う。
パーキングロッド23は、パーキングポール22の背面(爪22aが設けられる面の反対側の面)側に配置される。パーキングロッド23は、パーキングポール22を揺動させるために、軸方向に移動可能に設けられている。パーキングロッド23の先端には、テーパ部23aが設けられている。パーキングロッド23は、軸方向に進出されると、テーパ部23aがパーキングポール22の背面に当たってパーキングポール22をパーキングギヤ21側に押す。
ディテントプレート24は、パーキングロッド23に接続されている。ディテントプレート24は、パーキングロッド23を軸方向に進退させるために、揺動可能に設けられている。ディテントプレート24は、SBWアクチュエータ25によって揺動される。
SBWアクチュエータ25の出力軸には、ディテントプレート24が取り付けられている。SBWアクチュエータ25は、回動することで、ディテントプレート24を揺動させる。SBWアクチュエータ25は、SBWCU(Shift By Wire Control Unit)26によって制御される。
SBWCU26は、パーキングロック機構20を制御する制御ユニットである。SBWCU26は、後述するレンジスイッチ17によってパーキングレンジが検出された場合に、パーキングポール22がパーキングギヤ21側に揺動されるようにSBWアクチュエータ25を駆動制御する。なお、SBWCU26は、レンジスイッチ17の検出情報を、CAN(Controller Area Network)40を介してEVCU14から受信する。
パーキングロック機構20では、運転者によってパーキングレンジが選択された場合、SBWCU26による駆動制御によってSBWアクチュエータ25が回動されることにより、ディテントプレート24が揺動されて、パーキングロッド23が軸方向に進出される。この進出されたパーキングロッド23のテーパ部23aによってパーキングポール22がパーキングギヤ21側に押されることで揺動され、パーキングポール22の爪22aがパーキングギヤ21の歯溝21bに噛み合う。これにより、パーキングギヤ21がロックされ、電動モータ10の出力軸10aが固定される。
なお、パーキングギヤ21は、電動モータ10の出力軸10aに設けられているので、電動モータ10のロータ(出力軸10a)の停止位置(回転角度)に対応した位置(回転角度)で停止する。したがって、パーキングギヤ21の歯溝21bの位置によっては、パーキングポール22がパーキングギヤ21側に揺動されたときに、パーキングポール22の爪22aがパーキングギヤ21の歯21a(例えば、歯21aの頂部)に当って、爪22aが歯溝21bに噛み合わない。噛み合っていないと、例えば、車両が坂道で停止した場合に、運転者によってサイドブレーキが操作されずにブレーキペダルの踏み込みが解除されると、爪22aが歯溝21bに噛み合うまでパーキングギヤ21が回転する。これに伴って、電動モータ10の出力軸10a、ドライブギヤ2a、ドリブンギヤ2bなども回転し、坂道で車両がずり下がるおそれがある。そこで、パーキングロック制御装置1では、車両が坂道で減速中に、停止したときにパーキングポール22の爪22aがパーキングギヤ21の歯溝21bに噛み合うように、電動モータ10に対する制御によってパーキングギヤ21が停止する位置(回転角度)を調整する。
このパーキングロック制御装置1の電動モータ10に対する制御は、EVCU14によって実施される。EVCU14は、電気自動車の制御ユニットである。EVCU14は、インバータ11を制御することで電動モータ10を駆動制御する。EVCU14は、演算を行うマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラムなどを記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、その記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び、入出力I/Fなどを有して構成されている。
EVCU14は、各種情報などを送受信するめに、例えば、CAN40を介して、SBWCU26、VDCU(Vehicle Dynamics Control Unit)30などと相互に通信可能に接続されている。VDCU30は、横滑りなどの車両の不安定な挙動を抑える制御ユニットである。VDCU30には、制御に必要な情報を取得するために、車輪毎の車輪速センサ31やGセンサ32などの各種センサが接続されている。車輪速センサ31は、車輪の回転状態(車輪速)を検出するセンサである。Gセンサ32は、例えば、車両の前後方向、横方向などの加速度を検出するセンサである。
EVCU14には、レゾルバ12、アクセルペダルセンサ15、ブレーキペダルセンサ16、レンジスイッチ17などの各種センサが接続されている。アクセルペダルセンサ15は、アクセルペダルの開度を検出する。ブレーキペダルセンサ16は、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するセンサである。レンジスイッチ17は、シフトレバー18と連動して動くように接続され、シフトレバー18の選択位置を検出する。シフトレバー18では、例えば、ドライブレンジ、パーキングレンジ、リバースレンジ、ニュートラルレンジを選択的に切り替えることができる。
EVCU14では、レゾルバ12で検出される情報を用いて、電動モータ10のロータ(ロータに連結される出力軸10a)の回転角度を算出する。また、EVCU14では、この電動モータ10のロータの回転角度の時系列データを用いて、出力軸10aの回転数(回転速度)などを算出する。EVCU14においてROMに記憶されているこの回転角度算出用のプログラムが実行され、この回転角度算出の機能が実現されたマイクロプロセッサとレゾルバ12が特許請求の範囲に記載する回転角度取得手段に相当する。
なお、パーキングギヤ21は電動モータ10の出力軸10aに設けられ、出力軸10aと一体で回転するので、レゾルバ12を用いて取得される電動モータ10のロータ(出力軸10a)の回転角度はパーキングギヤ21の回転角度に相当する。この回転角度の情報により、EVCU14では、パーキングギヤ21の各歯溝21b(例えば、歯溝21bにおける周方向の中心位置)を取得でき、パーキングギヤ21側に揺動されたパーキングポール22の爪22aの位置に対する歯溝21bの位置(相対位置)やレゾルバ12の検出基準点(ゼロ点)に対する歯溝21bの位置を取得することができる。したがって、EVCU14においてROMに記憶されているこの歯溝位置取得用のプログラムが実行され、この歯溝位置取得の機能が実現されたマイクロプロセッサとレゾルバ12が特許請求の範囲に記載する歯溝位置取得手段に相当する。
EVCU14は、例えば、車両の運転状態(例えば、車速、アクセルペダルの開度、ブレーキペダルの踏み込み量)に基づいて目標トルクを設定し、この目標トルクをインバータ11に送信する。インバータ11では、この目標トルクに基づいて、電動モータ10を駆動制御する。この電動モータ10に対する駆動制御では、レゾルバ12によって検出される電動モータ10のロータの実回転角度や実回転速度などが用いられる。
特に、EVCU14は、車両が坂路で減速して停止する場合にパーキングギヤ21の停止位置を調整するために、制御介入判定部14aと、角速度算出部14bと、角加速度算出部14cと、停止時噛み合い位置決定部14dと、パーキングギヤ停止位置制御部14eとを有している。EVCU14は、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることで、制御介入判定部14a、角速度算出部14b、角加速度算出部14c及び停止時噛み合い位置決定部14dの各機能が実現される。
制御介入判定部14aは、ブレーキペダルセンサ16の検出情報を用いてブレーキペダルが踏み込まれているか否か(減速中か否か)を判定する。制御介入判定部14aでブレーキペダルが踏み込まれていないと判定された場合、制御介入判定部14a以外の各部14b〜14eの各機能が実施されない。
制御介入判定部14aは、路面の勾配が所定の勾配以上か否かを判定する。路面の勾配の取得方法としては、例えば、Gセンサ32で検出された前後方向の加速度情報をVDCU30からCAN40を介して受信し、制御介入判定部14aにおいて前後方向の加速度を用いて路面の勾配(傾斜角)を推定する方法がある。所定の勾配は、坂路(例えば、車両がずり下がる可能性のある勾配を有する坂道)であることを判定する閾値である。制御介入判定部14aで路面の勾配が所定の勾配未満と判定された場合、制御介入判定部14a以外の各部14b〜14eの各機能が実施されない。
制御介入判定部14aは、車両の減速度が所定の減速度以下か否かを判定する。車両の減速度の取得方法としては、例えば、車輪速センサ31で検出された車輪速の情報をVDCU30からCAN40を介して受信し、車輪速の時系列データを用いて車両の減速度を算出する方法がある。所定の減速度は、運転者による急ブレーキ操作に応じた急減速(特に、急制動)を判定する閾値である。制御介入判定部14aで車両の減速度が所定の減速度より大きいと判定された場合、制御介入判定部14a以外の各部14b〜14eの各機能が実施されない。なお、レゾルバ12を用いて取得された出力軸10aの回転速度から車速を算出し、この算出された車速の時系列データを用いて車速を時間微分することで、車両の減速度を取得してもよい。
制御介入判定部14aでブレーキペダルが踏み込まれていると判定されかつ路面の勾配が所定の勾配以上と判定されかつ車両の減速度が所定の減速度以下と判定された場合、パーキングギヤ21の停止位置を調整するために、各部14b〜14eの各機能が実施される。
角速度算出部14bは、レゾルバ12を用いて取得された電動モータ10の出力軸10a(パーキングギヤ21)の回転角度の時系列データを用いて出力軸10aの回転角度を1階時間微分し、角速度を取得する。なお、角速度算出部14bとレゾルバ12が特許請求の範囲に記載の角速度取得手段に相当する。
角加速度算出部14cは、レゾルバ12を用いて取得された電動モータ10の出力軸10a(パーキングギヤ21)の回転角度の時系列データを用いて出力軸10aの回転角度を2階時間微分し、角加速度(角減速度)を取得する。角加速度算出部14cでは、角速度算出部14bで算出された角速度の時系列データを用いて1階時間微分し、角加速度を取得してもよい。なお、角加速度算出部14cとレゾルバ12が特許請求の範囲に記載の角加速度取得手段に相当する。
停止時噛み合い位置決定部14dは、任意のタイミングで取得されたパーキングギヤ21の歯溝21bの位置と、この歯溝21bの位置が取得されたときのパーキングギヤ21(電動モータ10の出力軸10a)の角速度及び角加速度を用いて、パーキングギヤ21の停止時噛み合い位置を決定する。パーキングギヤ21の歯溝21bの位置は、例えば、パーキングポール22の爪22aの位置に対する歯溝21bの相対位置である。パーキングギヤ21の停止時噛み合い位置は、電動モータ10の回転(ひいては、車両)が停止したときに、パーキングポール22の爪22aが噛み合うパーキングギヤ21の歯溝21bの位置である。これらの歯溝21bの位置は、回転角度で表され、例えば、レゾルバ12の検出基準点に対する歯溝21bの角度(例えば、歯溝21bにおける周方向の中心位置の角度)で表されてもよいし、あるいは、パーキングギヤ21側に揺動されたパーキングポール22の爪22aの位置に対する歯溝21bの角度で表されてもよい。なお、停止時噛み合い位置決定部14dが特許請求の範囲に記載の停止時噛み合い位置決定手段に相当する。
図3を参照し、停止時噛み合い位置決定部14dにおける停止時噛み合い位置の決定方法の一例を説明する。図3は、停止時噛み合い位置の決定方法の説明図であり、(a)がレゾルバ12の検出基準点とパーキングポール22の爪22aの位置を示す図であり、(b)が停止位置を調整しない場合のパーキングギヤ21の停止位置を示す図であり、(c)が停止位置を調整した場合のパーキングギヤ21の停止位置を示す図である。
図3(a)に示すように、レゾルバ12の検出基準点(ゼロ点)を符号RPで示す位置とする。また、パーキングギヤ21側に揺動されたパーキングポール22の爪22aの中心位置を符号PPで示す位置とする。この爪22aの中心位置PPは、レゾルバ12の検出基準点RPに対して角度θである。この図3に示す例では、パーキングギヤ21の歯21aや歯溝21bの数が18個であり、隣り合う歯溝21b,21b間の角度Δθ(隣り合う歯21a,21a間の角度)が20°である。これらの各値は、EVCU14内のROMなどに格納されている。
図3(a)において、実線で示すパーキングギヤ21の位置の場合、パーキングギヤ21側に揺動されたパーキングポール22の爪22aの位置とパーキングギヤ21の歯溝21bの位置とが一致しており、パーキングギヤ21の歯溝21bの位置θは0°である。また、図3(a)において、破線で示すパーキングギヤ21の位置の場合、パーキングギヤ21側に揺動されたパーキングポール22の爪22aの位置に対してパーキングギヤ21の歯溝21bの位置がずれており、パーキングギヤ21の歯溝21bの位置θはパーキングポール22の爪22aの中心位置PPからずれた分の角度である。このパーキングギヤ21の歯溝21bの位置θと、この歯溝21bの位置θが取得されたときの角速度ωと角加速度(角減速度)αを用いて、停止時噛み合い位置θstが決定される。
通常制御によって電動モータ10の回転が停止する場合を仮定して、通常制御によって電動モータ10の回転が停止するまでの時間をtとした場合、下記の(式1)により、角速度ωと角加速度αを用いて、時間tが算出される。
t=ω/|α|・・・(式1)
電動モータ10の回転が停止するまでの総回転角度をθとした場合、下記の(式2)により、角速度ωと時間tを用いて、総回転角度θが算出される。
θ=ω×t・・・(式2)
パーキングギヤ21は電動モータ10の出力軸10aに設けられているので、パーキングギヤ21は、歯溝21bの位置θ(初期位置)から総回転角度θ回転して停止する。このパーキングギヤ21の回転角度をθとした場合、下記の(式3)により、歯溝21bの位置θと総回転角度θを用いて、回転角度θが算出される。この回転角度θは、通常制御によって電動モータ10を停止させた場合(パーキングギヤ21の停止位置を調整する制御を行わない場合)に電動モータ10の回転が停止したときのパーキングギヤ21の歯溝21bの位置に相当する。
θ=θ+θ・・・(式3)
通常制御によって電動モータ10を停止させた場合、例えば、図3(b)に示す位置でパーキングギヤ21が停止したとすると、パーキングギヤ21の歯溝21aの位置GPが、パーキングポール22の爪22aの位置PPに対して、角度θずれている。この場合、電動モータ10が停止した後に、パーキングポール22がパーキングギヤ21側に揺動されると、パーキングポール22の爪22aがパーキングギヤ21の歯溝21aに噛み合わない。
そこで、図3(c)に示すように、電動モータ10が停止したときに、直前のパーキングギヤ21の歯溝21aの位置GP(通常制御によって電動モータ10を停止させた場合にパーキングポール22の爪22aの位置PPを通過する歯溝21aのうち爪22aの位置PPから最も近い歯溝21aの位置)がパーキングポール22の爪22aの位置PPと一致するように、算出された回転角度θからパーキングギヤ21の停止位置を求める。このパーキングギヤ21の停止位置が、停止時噛み合い位置θstである。例えば、回転角度θが歯溝21b,21b間の角度Δθの整数倍の場合、パーキングポール22の爪22aの位置に対してパーキングギヤ21の歯溝21aがずれないので、回転角度θを停止時噛み合い位置θstとする。一方、回転角度θが歯溝21b,21b間の角度Δθの整数倍でない場合、パーキングポール22の爪22aの位置に対してパーキングギヤ21の歯溝21aがずれるので(例えば、図3(b)に示す状態)、回転角度θからそのずれる分の角度が減算された角度を停止時噛み合い位置θstとする。このようにして、停止時噛み合い位置θstが決定される。
停止時噛み合い位置決定部14dでは、電動モータ10の回転が停止する直前まで所定時間毎に、その各タイミングで取得された歯溝21bの位置θ、角速度ω、角加速度αを用いて停止時噛み合い位置θstを決定する。したがって、停止時噛み合い位置θstは、所定時間毎に更新される。なお、停止時噛み合い位置決定部14dでは、角速度ωが所定の角速度以下になったときに(電動モータ10の回転が停止する直前になると)、そのときの歯溝21bの位置θ、角速度ω、角加速度αを用いて停止時噛み合い位置θstを決定してもよい。
上述した決定方法の場合、通常制御による停止位置の直前のパーキングギヤ21の歯溝21aの位置GPを用いて停止時噛み合い位置を決定するので、この停止時噛み合い位置により電動モータ10を停止させると、通常制御よって電動モータ10を停止させるよりも、停止するまでの電動モータ10の回転角度が少なくなり、車両の制動距離が延びない。なお、通常制御による停止位置の直後のパーキングギヤ21の歯溝21aの位置を用いて停止時噛み合い位置を決定してもよい。
パーキングギヤ停止位置制御部14eは、停止時噛み合い位置でパーキングギヤ21が停止するように、インバータ11を制御することで電動モータ10を駆動制御する。具体的には、パーキングギヤ停止位置制御部14eは、例えば、角速度ωが所定の角速度以下になった場合(電動モータ10の回転が停止する直前になると)、停止時噛み合い位置決定部14dで決定された停止時噛み合い位置に基づいて電動モータ10のロータの目標停止回転角度を設定し、この目標停止回転角度をインバータ11に送信する。インバータ11では、電動モータ10のロータが目標停止回転角度で停止するように電動モータ10を制御する。なお、パーキングギヤ停止制御部14eとインバータ11が特許請求の範囲に記載の制御手段に相当する。
図1及び図2を参照して、パーキングロック制御装置1の動作を説明する。特に、パーキングロック制御装置1のEVCU14での処理については、図4のフローチャートに沿って説明する。図4は、実施形態に係るパーキングロック制御装置1のEVCU14での処理の流れを示すフローチャートである。パーキングロック制御装置1では、以下に示す処理を所定時間毎に繰り返し実施する。
EVCU14は、ブレーキペダルが踏み込まれているか否かを判定する(S10)。S10の判定にてブレーキペダルが踏み込まれていないと判定された場合、EVCU14では処理を一旦抜ける。
S10の判定にてブレーキペダルが踏み込まれていると判定された場合(車両が減速中)、EVCU14は、路面の勾配が所定の勾配以上か否かを判定する(S12)。S12の判定にて路面の勾配が所定の勾配未満と判定された場合、EVCU14では処理を一旦抜ける。
S12の判定にて路面の勾配が所定の勾配以上と判定された場合(坂路の場合)、EVCU14は、車両の減速度が所定の減速度以下か否かを判定する(S14)。S14の判定にて車両の減速度が所定の減速度より大きいと判定された場合(急制動の場合)、EVCU14では処理を一旦抜ける。
S14の判定にて車両の減速度が所定の減速度以下と判定された場合(急制動でない場合)、EVCU14は、レゾルバ12の検出情報から電動モータ10のロータ(出力軸10a)の位置(回転角度)を取得し、このロータの位置からパーキングギヤ21の歯溝21bの位置を取得する(S16)。
EVCU14は、レゾルバ12の検出情報から取得された電動モータ10のロータ(出力軸10a)の回転角度の時系列データを用いて角速度を算出する(S18)。また、EVCU14は、レゾルバ12の検出情報から取得された電動モータ10のロータ(出力軸10a)の回転角度の時系列データを用いて角加速度を算出する(S20)。
EVCU14は、パーキングギヤ21の歯溝21bの位置と、この歯溝21bの位置が取得されたときの角速度及び角加速度とを用いて、パーキングギヤ21の停止時噛み合い位置を決定する(S22)。
EVCU14は、停止時噛み合い位置でパーキングギヤ21が停止するように、インバータ11を制御する(S24)。この制御に応じて、インバータ11は、電動モータ10を駆動制御する。この駆動制御された電動モータ10では、ロータが所定の位置(回転角度)で停止する。この位置で電動モータ10が停止することで、パーキングギヤ21(特に、歯溝21b)が停止時噛み合い位置で停止される。また、電動モータ10の回転が停止すると、車両が坂路で停止する。
車両停止後、運転者によるシフトレバー操作によってパーキングレンジが選択されると、レンジスイッチ17ではパーキングレンジを検出する。レンジスイッチ17でパーキングレンジが検出されると、SBWCU26は、SBWアクチュエータ25を駆動制御する。この駆動制御によってSBWアクチュエータ25が回動されることにより、ディテントプレート24が揺動されて、パーキングロッド23が軸方向に進出される。この進出されたパーキングロッド23によってパーキングポール22がパーキングギヤ21側に揺動され、パーキングポール22の爪22aがパーキングギヤ21側に揺動する。
電動モータ10に対する駆動制御によってパーキングギヤ21の歯溝21bの停止位置が調整されているので、パーキングギヤ21側に揺動したパーキングポール22の爪22aが、パーキングギヤ21の歯溝21bに噛み合う。これにより、パーキングギヤ21がロックされ、電動モータ10の出力軸10aが固定される。
例えば、運転者によってサイドブレーキが操作されずにブレーキペダルの踏み込みが解除された場合でも、パーキングポール22の爪22aがパーキングギヤ21の歯溝21bに噛み合っているので、パーキングギヤ21(出力軸10a)が回転せず、出力軸10aに連結される駆動輪も回転しない。そのため、車両が、坂路でずり下がらない。
なお、このパーキングギヤ21の停止位置を調整するために、電気自動車の駆動源である電動モータ10及びこの電動モータ10を駆動制御するインバータ11が利用されるので、調整手段を別途に設ける必要がない。また、パーキングギヤ21の歯溝21bの位置を取得するために、電動モータ10のロータの回転角度などを検出するレゾルバ12が利用されるので、センサを別途に設ける必要がない。また、パーキングギヤ21(電動モータ10の出力軸10a)の角速度や角加速度を取得するために、レゾルバ12が利用されるので、センサを別途に設ける必要がない。
実施形態に係るパーキングロック制御装置1によれば、電気自動車に備えられる電動モータ10、インバータ11及びレゾルバ12を利用してパーキングギヤ21の停止位置を調整することで、コストを抑えつつ、パーキングレンジが選択された後の車両のずり下がりを防止することが可能となる。
実施形態に係るパーキングロック制御装置1によれば、パーキングギヤ21の歯溝21bの位置(初期位置)と、この歯溝21bの位置が取得されたときの角速度及び角速度を用いることにより電動モータ10が停止するまで(車両が停止するまで)に要する時間や総回転角度を精度良く取得できるので、これらの値によって通常制御によって電動モータ10の回転が停止したときのパーキングギヤ21の歯溝21bの位置(回転角度)を精度良く推定でき、停止時噛み合い位置を精度良く決定することができる。特に、実施形態に係るパーキングロック制御装置1によれば、この通常制御によって電動モータ10の回転が停止したときのパーキングギヤ21の歯溝21bの位置の直前で噛み合う位置を停止時噛み合い位置として決定することにより、通常制御によって電動モータ10を停止させるよりも車両の制動距離が延びない。
実施形態に係るパーキングロック制御装置1によれば、路面の勾配が所定の勾配以上の場合にパーキングギヤ21の停止位置を調整する制御を行うので、勾配が所定の勾配以上の坂路において車両のずり下がりを防止することができる。なお、路面が平坦路の場合、パーキングポール22の爪22aがパーキングギヤ21の歯溝21bに正常に噛み合っていない場合でも、運転者によってサイドブレーキが操作されずにブレーキペダルの踏み込みが解除されても、車両のずり下がりが発生しない。
実施形態に係るパーキングロック制御装置1によれば、減速度が所定の減速度以下の場合にのみパーキングギヤ21の停止位置を調整する制御(電動モータ10に対する停止位置の制御)を行い、減速度が所定の減速度を超える急制動時にはこの制御が行われないので、急制動時には運転者の急ブレーキ操作に応じて車両を停止させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、駆動源として電動モータ10のみを備える電気自動車に適用したが、駆動源として電動モータとエンジンを備えるハイブリッド車両にも適用可能である。適用可能なハイブリッド車両は、例えば、電動モータと駆動輪との間の動力伝達経路にクラッチや自動変速機が設けられておらず、この動力伝達経路の動力伝達軸にパーキングギヤが設けられ、車両の減速時にこの動力伝達経路とエンジンとが切り離される車両である。
上記実施形態では電動モータ10の回転角度検出手段としてレゾルバ12を用いる構成としたが、エンコーダを用いたセンサなどの他の回転角度検出手段を用いる構成としてよい。
上記実施形態ではパーキングギヤ21の歯溝21bの位置取得手段として電動モータ10のレゾルバ12を利用する構成としたが、電磁ピックアップ式のセンサ、MR素子を用いたセンサ、ホール素子を用いたセンサなどの他の歯溝位置取得手段を別途に設ける構成としてもよい。
上記実施形態ではシフトバイワイヤ式のパーキングロック機構20を備える車両に適用したが、機械式のパーキングロック機構を備える車両にも適用可能である。
上記実施形態ではレゾルバ12の検出情報から得られる回転角度の時系列データを用いてパーキングギヤ21(電動モータ10の出力軸10a)の角速度や角加速度を取得する構成としたが、他の方法で角速度や角加速度を取得してもよく、例えば、車輪速センサなどを用いて取得される車速から角速度を取得してもよいし、車輪速センサなどを用いて取得される車速の時系列データから角加速度を取得してもよい。また、停止時噛み合い位置を決定する際に、角速度や角加速度の代わりに、車両の車速や加速度(減速度)を用いて決定してもよい。
1 パーキングロック制御装置
10 電動モータ
10a 出力軸
11 インバータ
12 レゾルバ
14 EVCU
14a 制御介入判定部
14b 角速度算出部
14c 角加速度算出部
14d 停止時噛み合い位置決定部
14e パーキングギヤ停止位置制御部
17 レンジスイッチ
18 シフトレバー
20 パーキングロック機構
21 パーキングギヤ
21a 歯
21b 歯溝
22 パーキングポール
22a 爪
23 パーキングロッド
24 ディテントプレート
25 SBWアクチュエータ
26 SBWCU

Claims (6)

  1. 駆動源として電動モータを備える車両に搭載されるパーキングロック制御装置であって、
    前記電動モータで発生した動力を伝達する動力伝達軸に設けられるパーキングギヤと、
    爪を有し、当該爪が前記パーキングギヤの歯と歯の間の歯溝に噛み合うことで前記パーキングギヤをロックするパーキングポールと、
    前記車両の減速中に、当該減速により前記電動モータの回転が停止したときの前記パーキングギヤの歯溝の位置を推定し、当該推定したパーキングギヤの歯溝の位置に基づいて、前記電動モータの回転が停止したときに前記パーキングポールの爪が前記パーキングギヤの歯溝に噛み合う前記パーキングギヤの停止時噛み合い位置を決定する停止時噛み合い位置決定手段と、
    前記パーキングギヤが前記停止時噛み合い位置決定手段で決定された停止時噛み合い位置で停止するように前記電動モータを制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするパーキングロック制御装置。
  2. 前記停止時噛み合い位置決定手段は、前記推定したパーキングギヤの歯溝の位置の前で噛み合う位置を前記停止時噛み合い位置として決定することを特徴とする請求項1に記載のパーキングロック制御装置。
  3. 前記パーキングギヤの歯溝の位置を取得する歯溝位置取得手段と、
    前記パーキングギヤの角速度を取得する角速度取得手段と、
    前記パーキングギヤの角加速度を取得する角加速度取得手段と、
    を備え、
    前記停止時噛み合い位置決定手段は、前記歯溝位置取得手段で取得された歯溝の位置と、当該歯溝の位置が取得されたときに前記角速度取得手段で取得された角速度及び前記角加速度取得手段で取得された角加速度とを用いて、前記停止時噛み合い位置を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパーキングロック制御装置。
  4. 路面の勾配を取得する勾配取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記勾配取得手段で取得された勾配が所定の勾配以上の場合に、前記パーキングギヤが前記停止時噛み合い位置で停止するように前記電動モータを制御することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のパーキングロック制御装置。
  5. 車両の減速度を取得する減速度取得手段を備え、
    前記制御手段は、前記減速度取得手段で取得された減速度が所定の減速度以下の場合に、前記パーキングギヤが前記停止時噛み合い位置で停止するように前記電動モータを制御することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のパーキングロック制御装置。
  6. 前記歯溝位置取得手段は、前記電動モータのロータの回転角度を取得する回転角度取得手段で取得された回転角度を用いて前記パーキングギヤの歯溝の位置を取得することを特徴とする請求項3〜請求項5の何れか一項に記載のパーキングロック制御装置。
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