JP2014025560A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014025560A
JP2014025560A JP2012168019A JP2012168019A JP2014025560A JP 2014025560 A JP2014025560 A JP 2014025560A JP 2012168019 A JP2012168019 A JP 2012168019A JP 2012168019 A JP2012168019 A JP 2012168019A JP 2014025560 A JP2014025560 A JP 2014025560A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parking
vehicle
brake
braking
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012168019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5894033B2 (ja
Inventor
Koichi Inoue
浩一 井上
Takahiro Kinoshita
貴博 木下
Noriaki Tatematsu
憲明 立松
Hironaga Ito
浩永 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
Priority to JP2012168019A priority Critical patent/JP5894033B2/ja
Publication of JP2014025560A publication Critical patent/JP2014025560A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5894033B2 publication Critical patent/JP5894033B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】 走行中にパーキングレンジが選択された場合に、自動変速機をパーキング状態に切り替える際のパーキング機構で受け持つ負荷を最小化することが可能な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】 車両の制御装置1を構成するシフトバイワイヤCU30は、車両の走行中にパーキングスイッチ20aが押下された場合に、ブレーキCU40及び/又は電動パーキングブレーキCU50に制動要求信号を出力し、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55を駆動する制動制御部31と、パーキングギヤ18の回転減速度を求める演算部32と、パーキングギヤ18の回転減速度及びパーキング動作に要する時間に基づいて、パーキング動作の開始タイミングを設定する動作開始タイミング設定部32と、該開始タイミングに至ったときにシフトバイワイヤ・アクチュエータ11の駆動を開始してパーキング動作を実行する駆動部34とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、パーキングインヒビット機能を有する自動変速機を搭載した車両の制御装置に関する。
従来から、車両に搭載される自動変速機では、走行中にセレクトレバーがパーキング(P)レンジに操作された場合に、車速がパーキングギヤの噛み込み速度以上のときには、パーキングギヤの歯によってパーキングポールの爪が弾かれる、所謂ラチェッティング状態となり、パーキングギヤとパーキングポールとが噛み合わないようにされている。しかしながら、ラチェッティング状態では、パーキングギヤによってパーキングポールが弾かれることにより、ラチェット音が発生する。また、ラチェッティング状態が繰り返されると、パーキングギヤやパーキングポールを含むパーキング機構の耐久性を劣化させる要因となる。
ここで、特許文献1には、車速がVよりも高いときに駐車スイッチが押下された場合には、自動変速機をニュートラル(N)状態とし、車速がV以下に減速されたときに、再度、駐車スイッチが押下された場合に、自動変速機をパーキング(P)状態に切り替えるシフト・バイ・ワイヤ式の変速制御装置が開示されている。
また、特許文献2には、車速が第2の設定車速VSP以上のときには、パークロック(パーキング)状態への切り替えを禁止する自動変速機のパークロック装置が開示されている。この装置では、車速が第1の設定車速VSP以上、かつ第2の設定車速VSP未満のときにPレンジセレクト操作が検知されると、自動ブレーキが作動されて車両が減速される。そして、車速が第1の設定車速VSP未満に低下したときに、パークロック状態への切り替えが実行される。
特許第4866118号公報 特許第3575357号公報
上述したように、特許文献1記載の変速制御装置、及び特許文献2記載のパークロック装置では、いずれも、車速が所定の設定値よりも高いときには、パーキングレンジが選択されたとしても、パーキング状態に切り替えることなく(所謂パーキングインヒビット機能)、ラチェッティング状態となることが防止される。
しかしながら、特許文献1記載の変速制御装置では、車速がV以下に減速されたときに駐車スイッチが押下された場合には、自動変速機がパーキング(P)状態に切り替えられる。この場合、パーキングギヤとパーキングポールとが噛み合うことで車両が停止されるため、車両が急激に減速されることとなる。また、その際に、路面の状況によっては、車輪がロック状態になるおそれがあるため、例えば凍結した路面等では車両の挙動を乱すおそれがある。さらに、パーキングギヤとパーキングポールとが噛み合うことで車両が停止されるため、車両の運動エネルギーを全てパーキング機構で受け持つこととなる。よって該パーキング機構の耐久性を劣化させるおそれがある。また、該パーキング機構は充分な強度を要求されることとなる。
一方、特許文献2記載のパークロック装置では、車速が第1の設定車速VSP以上のときにパーキングレンジが選択された場合には、自動ブレーキが作動されて車両が減速され、その後、車速がこの第1の設定車速VSP未満に低下したときに、パークロック状態への切り替えが実行される。このように、このパークロック装置では、自動ブレーキを併用しているため、パーキング状態に切り替えられる際に、車両の運動エネルギーを全てパーキング機構で受け持つことはない。しかし、結局は、第1の設定車速VSP未満において、パーキングギヤとパーキングポールとが噛み合うことで車両が停止されるため、上述した特許文献1と同様の問題点が生ずるおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、パーキングインヒビット機能を有する自動変速機が搭載された車両の制御装置において、走行中にパーキングレンジが選択された場合に、自動変速機をパーキング状態に切り替える際のパーキング機構で受け持つ負荷を最小化することが可能な車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両の制御装置は、自動変速機のレンジを選択する操作を受け付けるセレクト手段と、パーキングギヤ及びパーキングポールを有し、該パーキングポールがパーキングギヤに噛み込むことにより自動変速機の回転をロックして自動変速機をパーキング状態にするパーキング機構と、パーキングギヤの歯の位置を検出する検出手段と、パーキングポールを駆動して自動変速機をパーキング状態にする切替手段と、車両を制動する制動手段と、切替手段及び制動手段の動作を制御する制御手段とを備え、車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作がセレクト手段により受け付けられた場合に、制御手段が、制動手段を駆動して車両を制動するとともに、検出手段により検出されたパーキングギヤの歯の位置、及び、切替手段を駆動して自動変速機をパーキング状態にするパーキング動作に要する時間に基づいて、車両が停止するタイミングでパーキングギヤにパーキングポールが噛み込むように切替手段を駆動することを特徴とする。
本発明に係る車両の制御装置によれば、走行中にパーキングレンジが選択された場合に、車両が制動されるとともに、パーキングギヤの歯の位置、及び、切替手段のパーキング動作に要する時間(すなわち、指令を出してから切替手段が駆動されてパーキングポールがパーキングギヤに噛み込むまでの時間)に基づいて、車両が停止するタイミング(すなわちパーキングギヤが停止するタイミング)でパーキングギヤにパーキングポールが噛み込むように切替手段が駆動される。よって、制動手段によって車両が制動(減速)されて停止するタイミング(すなわちパーキングギヤの回転が停止するタイミング)で、パーキングギヤにパーキングポールが嵌め込まれる(すなわち自動変速機がパーキング状態にされる)。その結果、自動変速機をパーキング状態に切り替える際のパーキング機構で受け持つ負荷(車両の運動エネルギー)を最小化することが可能となる。
本発明に係る車両の制御装置では、制御手段が、車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作が受け付けられた場合に、制動手段を駆動して車両を制動する制動制御手段と、検出手段により検出されたパーキングギヤの歯の位置の変化度合いに基づいてパーキングギヤ回転数の減速度を求める演算手段と、演算手段により求められたパーキングギヤ回転数の減速度、及びパーキング動作に要する時間に基づいて、パーキング動作の開始タイミングを設定する設定手段と、設定手段により設定されたパーキング動作の開始タイミングに至ったときに切替手段の駆動を開始してパーキング動作を実行する駆動手段とを備えることが好ましい。
この場合、まず、パーキングギヤの歯の位置の変化度合いからパーキングギヤ回転数の減速度が求められる。次に、このパーキングギヤ回転数の減速度とパーキング動作に要する時間とに基づいて、パーキング動作開始タイミングが設定される。そして、このパーキング動作開始タイミングに至ったときに切替手段が駆動されてパーキング動作が実行される。よって、車両が停止(すなわちパーキングギヤの回転が停止)するタイミングと、パーキングギヤにパーキングポールが嵌め込まれるタイミングとを略一致させることが可能となる。
本発明に係る車両の制御装置では、車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作が受け付けられ、制動手段を駆動して車両を制動している状況において、該車両の速度が所定速度以下になったときに、制御手段が、制動手段の制動力を増大させることが好ましい。
この場合、車両の速度が所定速度以下になったときに、制動手段の制動力が増大される。そのため、例えば、車両が停止する直前に制動力を増すことにより、パーキングギヤとパーキングポールとの噛み合い力により車両が停止されることがなくなり、パーキング機構へ負荷が入力されることを効果的に防止することが可能となる。
本発明に係る車両の制御装置では、車両の減速時にパーキングレンジを選択する操作が受け付けられた場合に、制御手段が、制動手段を駆動して車両を制動することが好ましい。
車両が加速している状態で、パーキングレンジが選択されることは、運転者の誤操作や勘違いである可能性が高い。一方、車両減速時にパーキングレンジが選択される場合には、運転者の操作が誤操作ではないと推認することができる。よって、上述した構成とすることにより、運転者の操作が誤操作ではないと推認できる状況においてのみ、制動手段を駆動して車両を自動的に制動することができる。
本発明に係る車両の制御装置では、車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作が受け付けられ、制動手段が駆動されて車両が制動されているときに、制御手段が、ブレーキランプを点灯することが好ましい。
この場合、自動制動中にブレーキランプが点灯されるため、後続車に制動中であることを示すことができ、後続車の追突を防止することができる。
本発明によれば、パーキングインヒビット機能を有する自動変速機が搭載された車両の制御装置において、走行中にパーキングレンジが選択された場合に、自動変速機をパーキング状態に切り替える際のパーキング機構で受け持つ負荷を最小化することが可能となる。
実施形態に係る車両の制御装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る車両の制御装置を構成するパーキング機構の構成を示す図である。 実施形態に係る車両の制御装置による走行中パーキングレンジ要求判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る車両の制御装置によるブレーキ制御要求処理の処理手順を示すフローチャートである。 実施形態に係る車両の制御装置によるパーキングレンジ切替処理の処理手順を示すフローチャートである。 走行中にパーキングレンジが選択された場合における、パーキングレンジ切替処理のタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1及び図2を併せて用いて、実施形態に係る車両の制御装置1の構成について説明する。図1は、車両の制御装置1の構成を示すブロック図である。また、図2は、車両の制御装置1を構成するパーキング機構12の構成を示す図である。
車両の制御装置1は、パーキングインヒビット機能を有するシフト・バイ・ワイヤ式の自動変速機10が搭載された車両において、走行中にパーキング(P)レンジが選択された場合に、自動的に制動を行うとともに、車両が停止するタイミング(すなわちパーキングギヤ18が停止するタイミング)とパーキングギヤ18にパーキングポール16が噛み込むタイミングとが一致するようにレンジを切り替える機能を有している。
そのため、車両の制御装置1は、主として、自動変速機10の動作状態(レンジ)を選択するための操作を受け付けるセレクトスイッチ20と、該セレクトスイッチ20により受け付けられた選択操作に基づいて、シフト・バイ・ワイヤ・アクチュエータ11を駆動して自動変速機10の動作状態を切り替えるシフト・バイ・ワイヤ・コントロールユニット(以下「シフトバイワイヤCU」という)30と、パーキング機構12と、運転者の操作、並びにシフトバイワイヤCU30から出力される制動要求信号に応じて、車輪15を制動するブレーキ・コントロールユニット(以下「ブレーキCU」という)40、及び電動パーキングブレーキ・コントロールユニット(以下「電動パーキングブレーキCU」という)50とを備えて構成されている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
自動変速機10は、エンジン(図示省略)の出力軸に接続され、該エンジン10からの駆動力を変換して出力する。自動変速機10は、クラッチ機能とトルク増幅機能を持つトルクコンバータ、及び、変速ギア列とコントロールバルブ(バルブボディ)を含むトランスミッション部を有して構成され、コントロールバルブにより自動変速可能に構成された有段自動変速機である。なお、自動変速機10としては、例えば、チェーン式等の無段変速機(CVT)等を用いることもできる。エンジンから入力された駆動力は、自動変速機10で変換された後、自動変速機10の出力軸からディファレンシャルギヤ、ドライブシャフト等(図示省略)を介して車両の車輪15に伝達される。なお、図1では、車両に取付けられている4つの車輪の内、1つの車輪15のみを表示し、他の車輪の図示を省略した。
自動変速機10には、シフトバイワイヤCU30と電気的に接続され、該シフトバイワイヤCU30からの制御信号(駆動信号)に応じて、自動変速機10の動作状態(レンジ)を切り替えるシフトバイワイヤ・アクチュエータ11が取り付けられている。なお、シフトバイワイヤCU30とシフトバイワイヤ・アクチュエータ11とは、一体的に構成されていてもよい。シフトバイワイヤ・アクチュエータ11としては、例えば電動モータが好適に用いられる。
シフトバイワイヤ・アクチュエータ11は、シフトバイワイヤCU30からの制御信号に応じて、自動変速機10のコントロールバルブを構成するマニュアル弁を動かして、自動変速機10の動作状態を切り替える。ここで、自動変速機10は、4つの動作状態、すなわち、パーキング状態(パーキング(P)レンジ)、後進状態(リバース(R)レンジ)、ニュートラル状態(ニュートラル(N)レンジ)、及び、前進状態(ドライブ(D)レンジ)を取り得るように構成されている。
ここで、自動変速機10のパーキング機構12について説明する。パーキング機構12は、パーキングスイッチ20aが押下されたときに、車輪15が回転しないよう自動変速機内部で回転をロックする機構である。図2に示されるように、シフトバイワイヤCU30により駆動されるシフトバイワイヤ・アクチュエータ11の出力軸にはディテンドプレート13が取り付けられている。ディテンドプレート13には、パーキングロッド15が軸方向に進退可能に接続されている。一方、自動変速機10の出力軸には、パーキングギヤ18がスプライン嵌合されている。また、該パーキングギヤ18と噛み合うことができるように、パーキングポール16が揺動可能に設けられている。
パーキングギヤ18の外周付近には、該パーキングギヤ18の歯の位置を検出するパーキングギヤ位置センサ17が配設されている。パーキングギヤ位置センサ17は、特許請求の範囲に記載の検出手段として機能する。パーキングギヤ位置センサ17は、シフトバイワイヤCU30に接続されており、検出したパーキングギヤ18の歯の位置に応じた電気信号(パルス信号)をシフトバイワイヤCU30に出力する。なお、パーキングギヤ位置センサ17としては、例えば、ホール素子やMR素子等が好適に用いられる。
パーキングスイッチ20a(詳細は後述する)が押下された場合には、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11が回動されることにより、ディテンドプレート13が揺動して、パーキングロッド15が軸方向に進出する。そして、該パーキングロッド15によってパーキングポール16が背面から押されて揺動し、パーキングギヤ18と噛み合う。これにより、自動変速機10の回転がロックされる。なお、パーキング機構12は、所定の車速以上のときには、パーキングポール16がパーキングギヤ18によって弾かれ、パーキングポール16とパーキングギヤ18とが噛み合うことができないように構成されている。
図1に戻り説明を続けると、例えば車両のセンターコンソール等には、運転者等による自動変速機10の動作状態(レンジ)を択一的に選択する操作を受け付け、受け付けた選択操作に応じた選択信号を出力するセレクトスイッチ20が配設されている。セレクトスイッチ20は、例えば、4つのスイッチ、すなわち、パーキング状態(Pレンジ)を選択するパーキング(P)スイッチ20a、後進状態(Rレンジ)を選択するリバース(R)スイッチ20b、ニュートラル状態(Nレンジ)を選択するニュートラル(N)スイッチ20c、及び、前進状態(Dレンジ)を選択するドライブ(D)スイッチ20dを有している。
セレクトスイッチ20は、シフトバイワイヤCU30と電気的に接続されており、押下されたスイッチに応じた選択信号(選択情報)をシフトバイワイヤCU30に出力する。すなわち、セレクトスイッチ20は、特許請求の範囲に記載のセレクト手段として機能する。なお、セレクトスイッチ20に代えて、レバータイプのセレクト機構を用いてもよい。
シフトバイワイヤCU30は、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11、及び、セレクトスイッチ20と電気的に接続されている。また、シフトバイワイヤCU30は、例えばCAN(Controller Area Network)70等の車内通信回線を介して、ブレーキCU40、及び電動パーキングブレーキCU50等と通信可能に接続されている。
シフトバイワイヤCU30は、セレクトスイッチ20からの選択信号(選択情報)に基づいて、制御信号(モータ駆動信号)をシフトバイワイヤ・アクチュエータ11に出力する。一方、シフトバイワイヤCU30は、車両の走行中にパーキンスイッチ20aが押下された場合に、ブレーキCU40及び/又は電動パーキングブレーキCU50に制動要求信号を出力し、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55を駆動して車両を制動する。
また、シフトバイワイヤCU30は、車両の走行中にパーキンスイッチ20aが押下された場合に、パーキングギヤ位置センサ17により検出されたパーキングギヤ18の歯の位置、及び、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11を駆動して自動変速機10をパーキング状態にするパーキング動作に要する時間(すなわち、指令を出してからシフトバイワイヤ・アクチュエータ11が駆動されてパーキングポール16がパーキングギヤ18に噛み込むまでの時間)に基づいて、車両が停止するタイミングでパーキングギヤ18にパーキングポール16が噛み込むようにシフトバイワイヤ・アクチュエータ11を駆動する。
そのため、シフトバイワイヤCU30は、制動制御部31、演算部32、動作開始タイミング設定部33、及び駆動部34を機能的に備えている。シフトバイワイヤCU30は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。シフトバイワイヤCU30では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、制動制御部31、演算部32、動作開始タイミング設定部33、及び駆動部34の各機能が実現される。シフトバイワイヤCU30、ブレーキCU40、及び電動パーキングブレーキCU50は、特許請求の範囲に記載の制御手段として機能する。
制動制御部31は、車両の走行中にパーキンスイッチ20aが押下された場合に、ブレーキCU40及び/又は電動パーキングブレーキCU50に制動要求信号(緩制動要求信号)を出力し、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55を駆動して車両を緩やかに制動して減速させる。すなわち、制動制御部31は、特許請求の範囲に記載の制動制御手段として機能する。
また、制動制御部31は、車両の走行中にパーキンスイッチ20aが押下され、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55を駆動して車両を制動している状況において、該車両の速度が所定速度以下になったとき(車両が停止直前になったとき)には、ブレーキCU40及び/又は電動パーキングブレーキCU50に強制動要求信号を出力し、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55の制動力を増大させる。なお、その後、車両が完全に停止したときには、制動制御部31は、ブレーキCU40及び/又は電動パーキングブレーキCU50に対する制動要求信号の出力を停止し、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55による制動を解除する。
演算部32は、パーキングギヤ位置センサ17により検出されたパーキングギヤ18の歯の位置の変化度合いに基づいてパーキングギヤ回転数の加速度(減速度)を求める。すなわち、演算部32は、特許請求の範囲に記載の演算手段として機能する。
より具体的には、まず、演算部32は、次式(1)に基づいて、パーキングギヤ18の回転速度Npg(n)(rev/s)を演算する。
Npg(n)=1/{(t(n)−t(n−1))×Zpg} ・・・(1)
ここで、t(n)は、今回、パーキングギヤ18のエッジが検出された時刻(今回のパルス入力時刻)であり、t(n−1)は、前回、パーキングギヤ18のエッジが検出された時刻(前回のパルス入力時刻)である。また、Zpgは、パーキングギヤ18の歯数である。
次に、演算部32は、次式(2)に基づいて、パーキングギヤ18の回転加速度dNpg(n)(rev/s)を演算する。
dNpg(n)=(Npg(n)−Npg(n−1))/((t(n)−t(n−1)) ・・・(2)
なお、演算部32により求められたパーキングギヤ18の回転加速度dNpg(n)は、動作開始タイミング設定部33に出力される。
動作開始タイミング設定部33は、演算部32により求められたパーキングギヤ18の回転加速度dNpg(n)、及び、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11を駆動して自動変速機10をパーキング状態(レンジ)にするパーキング動作に要する時間tSFT(sec.)に基づいて、パーキング動作の開始タイミングを設定する。すなわち、動作開始タイミング設定部33は、特許請求の範囲に記載の設定手段として機能する。
より詳細には、まず、動作開始タイミング設定部33は、次式(3)に基づいて、切替開始時回転速度Nsftを演算する。
Nsft=dNpg(n)×tSFT ・・・(3)
なお、ここで、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11のパーキング動作に要する時間tSFTは、予め測定してROM等に記憶させておくことが好ましい。また、実際に処理を行う中で、パーキング動作に要する時間tSFTを計測して学習することにより、例えば部品の個体差等に起因する処理時間のばらつきを吸収する構成としてもよい。
次に、動作開始タイミング設定部33は、減速度が変化しないと仮定した場合に、次にパーキングギヤ18の歯のエッジが検出されると予想されるときの回転速度を表す一歯先回転速度Npg(n+1)を、次式(4)に基づいて演算する。
Npg(n+1)=√{Npg(n)+2×dNpg(n)×(1/Zpg)} ・・・(4)
続いて、動作開始タイミング設定部33は、求められた切替開始時回転速度Nsftと一歯先回転速度Npg(n+1)とを比較する。ここで、「切替開始時回転速度Nsft>一歯先回転速度Npg(n+1)」の関係が成立する場合には、現在の減速度でパーキングギヤ18の回転速度が低下した場合に、次のパルス信号の入力前に、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11に対するパーキング動作の指示タイミングが存在していることを意味する。よって、「切替開始時回転速度Nsft>一歯先回転速度Npg(n+1)」となった場合に、動作開始タイミング設定部33は、切替指示の割り込み設定を行う。
より具体的には、動作開始タイミング設定部33は、次式(5)に基づいて、パーキング(P)レンジ切替指示ディレイ時間tDlyを演算する。そして、動作開始タイミング設定部33は、パーキング(P)レンジ切替指示ディレイ時間tDly時間後に割り込み処理が入るように設定を行う。
tDly=(Nsft−Npg(n))/dNpg(n) ・・・(5)
駆動部34は、動作開始タイミング設定部33により設定されたパーキング動作の開始タイミングに至ったとき、すなわち、パーキング(P)レンジ切替指示ディレイ時間tDlyが経過して割り込み処置が入ったときに、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11の駆動を開始してパーキング動作を実行する。このようなタイミングでシフトバイワイヤ・アクチュエータ11の駆動を開始することにより、車両が停止(すなわちパーキングギヤ18の回転が停止)するタイミングと、パーキングギヤ18にパーキングポール16が嵌め込まれるタイミングとを略一致させることができる。なお、駆動部34は、特許請求の範囲に記載の駆動手段として機能する。
ブレーキCU40は、運転者のブレーキ操作(ブレーキペダル43の踏み込み)に応じて、ブレーキ45を駆動して、車両を制動する。また、ブレーキCU40は、シフトバイワイヤCU30から出力される制動要求信号(制動要求情報)に基づいて、自動的にブレーキ45を駆動して、車輪15を制動し、車両を減速させる。その際に、ブレーキCU40は、制動中であることを後続車に示すブレーキランプ44を点灯する。
ブレーキCU40は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。また、ブレーキCU40は、ブレーキ45を駆動する油圧機構を備えている。
ブレーキCU40には、車輪15に取り付けられ、該車輪15の回転速度、すなわち車両の速度(車速)を検出する車速センサ60が接続されている。なお、車速センサ60としては、例えば磁気ピックアップ等が好適に用いられる。また、ブレーキCU40は、車速センサ60により検出された信号に基づいて、車速を算出する車速検出部41を有している。車速検出部41で算出された車速データは、CAN70を介して、シフトバイワイヤCU30に出力される。なお、シフトバイワイヤCU30に車速センサ60を接続し、シフトバイワイヤCU30で直接車速を読み込む構成としてもよい。また、車速センサ60に代えて、自動変速機10の出力軸回転数を検出し、該出力軸回転数から車速を求める構成としてもよい。
ブレーキ45は、ブレーキCU40により駆動され、車輪15を制動する。本実施形態では、ブレーキ45として、ディスクブレーキを採用した。ブレーキ45は、車両の車輪15に取り付けられたブレーキディスク46と、ブレーキパッド及びホイールシリンダを内蔵したブレーキキャリパ47を有して構成されている。ブレーキ時(制動時)には、油圧によりブレーキパッドがブレーキディスク46に押圧され、摩擦力によってブレーキディスク46と連結されている車輪15が制動される。ブレーキ45は、特許請求の範囲に記載の制動手段として機能する。なお、本実施形態で用いられているブレーキ45は、ディスクブレーキであるが、摩擦材をドラムの内周面に押し付けて制動するドラムブレーキ等を用いてもよい。
電動パーキングブレーキCU50は、運転者の操作(電動パーキングブレーキスイッチ53のオン操作)に応じて、パーキングブレーキ機構55を駆動して、車両の停止状態を保持する。また、電動パーキングブレーキCU50は、シフトバイワイヤCU30から出力される制動要求信号(制動要求情報)に基づいて、パーキングブレーキ機構55を自動的に駆動して、車輪15を制動し、車両を減速させて停止させる。
なお、電動パーキングブレーキCU50は、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。
パーキングブレーキ機構55は、電動パーキングブレーキCU50により駆動され、車両を減速させるとともに、停車後は停車状態を保持する。なお、本実施形態では、パーキングブレーキ機構55として、ハブ内にパーキングブレーキ用の小型のドラムブレーキを内蔵したインナードラム式(ドラムインディスク)を採用した。なお、パーキングブレーキ機構55としては、他の形式のものを用いてもよい。パーキングブレーキ機構55も、特許請求の範囲に記載の制動手段として機能する。
また、CAN70には、自動変速機10の変速制御を司るTCU(トランスミッション・コントロールユニット)80、及び、車両の状態や各種情報を提示する表示部90等も接続されている。表示部90は、例えば、メータ内やダッシュボードの上部などに配設され、制動要求信号に基づいて車両が自動的に制動されているときに、制動中であることを運転者及び/又は同乗者に提示する。なお、表示部90としては、例えばLCDディスプレイ等が好適に用いられる。
次に、図3〜6を併せて参照しつつ、車両の制御装置1の動作について説明する。図3は、車両の制御装置1による走行中パーキングレンジ要求判定処理の処理手順を示すフローチャートである。図4は、車両の制御装置1によるブレーキ制御要求処理の処理手順を示すフローチャートである。図5は、車両の制御装置1によるパーキングレンジ切替処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図6は、走行中にパーキングレンジが選択された場合における、パーキングレンジ切替処理のタイミングチャートである。
まず、図3を参照しつつ、走行中パーキングレンジ要求判定処理の処理手順について説明する。本処理は、シフトバイワイヤCU30において、所定時間毎(例えば10ms毎)に繰り返して実行される。
ステップS100では、走行中にパーキング(P)レンジが選択(要求)されたか否かを示す走行中Pレンジ要求フラグがセットされているか否か(”1”であるか否か)についての判断が行われる。ここで、走行中Pレンジ要求フラグが既にセットされている(”1”である)場合には、ステップS102に処理が移行する。一方、走行中Pレンジ要求フラグがセットされていない(”0”である)場合には、ステップS108に処理が移行する。
ステップS102では、選択された(要求された)レンジがパーキング(P)レンジ以外であるか否かについての判断が行われる。ここで、選択されたレンジがパーキング(P)レンジ以外である場合には、ステップS104において、走行中Pレンジ要求フラグがクリア(”0”)された後、本処理から一旦抜ける。一方、選択されたレンジがパーキング(P)レンジであるときには、ステップS106に処理が移行する。
ステップS106では、パーキングギヤ18の回転が加速中(すなわち車両が加速中)であるか否かについての判断が行われる。ここで、パーキングギヤ18の回転が加速中である場合には、ステップS104において、走行中Pレンジ要求フラグがクリア(”0”)された後、本処理から一旦抜ける。一方、パーキングギヤ18の回転が加速中でないとき(すなわち減速中のとき)には、走行中Pレンジ要求フラグがクリアされることなく、そのまま、本処理から一旦抜ける。
上記ステップS100が否定された場合、すなわち、走行中Pレンジ要求フラグがまだセットされていない場合、ステップS108では、現在の自動変速機10の状態がドライブ(D)状態であるか否かについての判断が行われる。ここで、自動変速機10の状態がドライブ(D)状態でない場合には、本処理から一旦抜ける。一方、自動変速機10の状態がドライブ(D)状態のときには、ステップS110に処理が移行する。
ステップS110では、パーキングギヤ18の回転数がラチェット判定回転数以上であるか否かについての判定が行われる。ここで、パーキングギヤ18の回転数がラチェット判定回転数未満である場合には、本処理から一旦抜ける。一方、パーキングギヤ18の回転数がラチェット判定回転数以上のときには、ステップS112に処理が移行する。
ステップS112では、パーキングギヤ18の回転数が減速中(すなわち車両が減速中)であるか否かについての判断が行われる。ここで、パーキングギヤ18の回転数が減速中ではない場合(すなわち加速中の場合)には、本処理から一旦抜ける。一方、パーキングギヤ18の回転数が減速中のときには、ステップS114に処理が移行する。
ステップS114では、選択された(要求された)レンジがパーキング(P)レンジであるか否かについての判断が行われる。ここで、選択されたレンジがパーキング(P)レンジでない場合には、本処理から一旦抜ける。一方、選択されたレンジがパーキング(P)レンジのときには、ステップS116に処理が移行する。
ステップS116では、走行中にパーキング(P)レンジが選択(要求)されたか否かを示す走行中Pレンジ要求フラグがセット(”1”)される(図6の時刻t1参照)。その後、本処理から一旦抜ける。
続いて、図4を参照しつつ、ブレーキ制御要求処理の処理手順について説明する。本処理は、シフトバイワイヤCU30において、所定時間毎(例えば10ms毎)に繰り返して実行される。
まず、ステップS200では、上記走行中Pレンジ要求フラグがセット(”1”)されているか否かについての判断が行われる。ここで、走行中Pレンジ要求フラグがセットされていない場合には、ステップS202に処理が移行する。一方、走行中Pレンジ要求フラグがセットされているときには、ステップS204に処理が移行する。
ステップS202では、ブレーキCU40、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50に対して、制動を解除する旨の制御情報が出力される。そして、ブレーキCU40によるブレーキ45の駆動、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50によるパーキングブレーキ機構55の駆動が解除される。その後、本処理から一旦抜ける。
一方、ステップS204では、パーキングギヤ18の回転数が停止判定回転数以上であるか否か(すなわち停止直前か否か)についての判断が行われる。ここで、パーキングギヤ18の回転数が停止判定回転数未満の場合には、ステップS208に処理が移行する。一方、パーキングギヤ18の回転数が停止判定回転数以上のときには、ステップS206に処理が移行する。
ステップS206では、ブレーキCU40、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50に対して、車輪15(車両)を緩減速させる旨の制御情報が出力される。そして、ブレーキCU40によるブレーキ45の駆動、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50によるパーキングブレーキ機構55の駆動が実行され、車輪15が緩やかに減速される(図6の時刻t(n−3)〜t(n+1)参照)。その後、本処理から一旦抜ける。
一方、ステップS208では、パーキングギヤ18の回転数がゼロであるか否か、すなわち、完全に停止しているか否かについての判断が行われる。ここで、パーキングギヤ18の回転数がゼロである場合には、ステップS202において、ブレーキCU40、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50に対して、制動を解除する旨の制御情報が出力される。そして、ブレーキCU40によるブレーキ45の駆動、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50によるパーキングブレーキ機構55の駆動が解除される。その後、本処理から一旦抜ける。
一方、パーキングギヤ18の回転数がゼロでないとき、すなわち、停止直前ではあるがまだ完全には停止していないときには、ステップS210に処理が移行する。ステップS210では、ブレーキCU40、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50に対して、車輪15(車両)を急減速させる(すなわち制動力を増大させる)旨の制御情報が出力される。そして、ブレーキCU40によるブレーキ45の駆動、及び/又は、電動パーキングブレーキCU50によるパーキングブレーキ機構55の駆動が実行され、車輪15(車両)が急激に減速される(図6の時刻t(n+1)〜参照)。その後、本処理から一旦抜ける。
続いて、図5を参照しつつ、パーキングレンジ切替処理の処理手順について説明する。本処理は、シフトバイワイヤCU30において、パーキングギヤ位置センサ17からのパルス入力毎に実行される。
まず、ステップS300では、次式(1)に基づいて、パーキングギヤ18の回転速度Npg(n)が演算される。
Npg(n)=1/{(t(n)−t(n−1))×Zpg} ・・・(1)
ただし、t(n)は今回のパルス入力時刻であり、t(n−1)は前回のパルス入力時刻である。また、Zpgは、パーキングギヤ18の歯数である。
続くステップS302では、ステップS300で求められたパーキングギヤ18の回転速度Npg(n)を用いて、次式(2)に基づき、パーキングギヤ18の回転加速度dNpg(n)が演算される。
dNpg(n)=(Npg(n)−Npg(n−1))/(t(n)−t(n−1)) ・・・(2)
次に、ステップS304では、ステップS302で求められたパーキングギヤ18の回転加速度dNpg(n)を用いて、次式(3)に基づき、切替開始時回転速度Nsftが演算される。
Nsft=dNpg(n)×tSFT ・・・(3)
続いて、ステップS306では、減速度が変化しないと仮定した場合に、次にパーキングギヤ18の歯のエッジが検出されると予想されるタイミングでの回転速度を示す一歯先回転速度Npg(n+1)が、次式(4)に基づいて演算される。
Npg(n+1)=√{Npg(n)+2×dNpg(n)×(1/Zpg)} ・・・(4)
次に、上記切替開始時回転速度Nsftが一歯先回転速度Npg(n+1)よりも大きいか否か、すなわち、次にパーキングギヤ18の歯のエッジが検出されるまでに、パーキングギヤ18の回転数が切替開始時回転速度Nsftに達するか否かについての判断が行われる。ここで、切替開始時回転速度Nsftが一歯先回転速度Npg(n+1)以下の場合には、本処理から一旦抜ける。一方、切替開始時回転速度Nsftが一歯先回転速度Npg(n+1)よりも大きい場合には、次のパルス信号が入力される前にパーキング動作の指示タイミングが存在すると判断され、ステップS310に処理が移行する(図6の時刻t(n)参照)。
ステップS310では、パーキング(P)レンジ切替指示ディレイ時間tDlyが、次式(5)に基づいて演算される。
tDly=(Nsft−Npg(n))/dNpg(n) ・・・(5)
続いて、ステップS312では、ステップS310で求められたパーキング(P)レンジ切替指示ディレイ時間tDlyが、パーキング(P)レンジ切替指示割り込み時間t(n)にセットされる(図6の時刻t(n)参照)。その後、本処理から一旦抜ける。
そして、その後、パーキング(P)レンジ切替指示ディレイ時間tDlyが経過して、タイマー割り込み処理が入ったとき(図6の時刻t2参照)に、シフトバイワイヤ・アクチュエータ11の駆動が開始されて、パーキングギヤ18とパーキングポール16とが噛み合わされ、自動変速機10の状態が、パーキング(P)状態に切り替えられる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、走行中にパーキングスイッチ20aが押下された場合に、車両が制動されるとともに、パーキングギヤ18の歯の位置、及び、パーキング動作に要する時間に基づいて、パーキングギヤ18が停止するタイミングでパーキングポール16が噛み込むようにシフトバイワイヤ・アクチュエータ11が駆動される。よって、車両が制動(減速)されて停止するタイミング(すなわちパーキングギヤ18の回転が停止するタイミング)で、パーキングギヤ18にパーキングポール16が嵌め込まれる。その結果、自動変速機10をパーキング状態に切り替える際のパーキング機構12で受け持つ負荷(車両の運動エネルギー)を最小化することが可能となる。
特に、本実施形態によれば、まず、パーキングギヤ18の歯の位置の変化度合いからパーキングギヤ18の回転加速度(減速度)が求められる。次に、このパーキングギヤ18の回転減速度とシフトバイワイヤ・アクチュエータ11のパーキング動作に要する時間とに基づいて、パーキング動作開始タイミングが設定される。そして、このパーキング動作開始タイミングに至ったときにシフトバイワイヤ・アクチュエータ11が駆動されてパーキング動作が実行される。よって、車両が停止(すなわちパーキングギヤ18の回転が停止)するタイミングと、パーキングギヤ18にパーキングポール16が嵌め込まれるタイミングとを略一致させることが可能となる。
本実施形態によれば、車両の速度が所定速度以下になったとき(車両が停止直前になったとき)に、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55の制動力が増大される。そのため、車両が停止する直前に制動力を増すことにより、パーキングギヤ18とパーキングポール16との噛み合い力により車両が停止されることがなくなり、パーキング機構12へ負荷が入力されることを効果的に防止することが可能となる。
ところで、車両が加速している状態で、パーキングレンジが選択されることは、運転者の誤操作や勘違いである可能性が高い。一方、車両減速時にパーキングレンジが選択される場合には、運転者の操作が誤操作ではないと推認することができる。ここで、本実施形態によれば、上述した構成とすることにより、運転者の操作が誤操作ではないと推認できる状況においてのみ、ブレーキ45及び/又はパーキングブレーキ機構55を駆動して車両を自動的に制動することができる。
さらに、本実施形態によれば、自動制動中(すなわち、ブレーキペダル53が踏まれることなく自動的に制動されているとき)にブレーキランプ44が点灯されるため、後続車に制動中であることを示すことができ、後続車の追突を防止することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、自動制動時の制動手段として、ブレーキ45とパーキングブレーキ機構55を用いたが、いずれか一方のみを用いる構成としてもよい。
上記実施形態では、走行中にパーキングスイッチ20aが押下された場合に、自動変速機10をドライブ(D)状態のまま保持したが、ニュートラル(N)状態に切り替える構成としてもよい。
また、上記実施形態のシステム構成は一例であり、本発明のシステム構成は上記実施形態には限られない。例えば、シフトバイワイヤCU30とシフトバイワイヤ・アクチュエータ11を一体にしてもよい。また、シフトバイワイヤCU30とTCU80とを一つのユニットとしてもよいし、ブレーキCU40と電動パーキングブレーキCU50とを一体化してもよい。さらに、シフトバイワイヤCU30、ブレーキCU40、及び電動パーキングブレーキCU50を一つのユニットに統合してもよい。
1 車両の制御装置
10 自動変速機
11 シフト・バイ・ワイヤ・アクチュエータ
12 パーキング機構
13 ディテンドプレート
15 パーキングロッド
16 パーキングポール
17 パーキングギヤ位置センサ
18 パーキングギヤ
20 セレクトスイッチ
30 シフト・バイ・ワイヤ・コントロールユニット
31 制動制御部
32 演算部
33 動作開始タイミング設定手段
34 駆動部
40 ブレーキ・コントロールユニット
44 ブレーキランプ
45 ブレーキ
50 電動パーキングブレーキ・コントロールユニット
55 パーキングブレーキ機構
60 車速センサ
70 CAN

Claims (5)

  1. 自動変速機のレンジを選択する操作を受け付けるセレクト手段と、
    パーキングギヤ及びパーキングポールを有し、該パーキングポールがパーキングギヤに噛み込むことにより自動変速機の回転をロックして自動変速機をパーキング状態にするパーキング機構と、
    前記パーキングギヤの歯の位置を検出する検出手段と、
    前記パーキングポールを駆動して、自動変速機をパーキング状態にする切替手段と、
    車両を制動する制動手段と、
    前記切替手段及び前記制動手段の動作を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作が前記セレクト手段により受け付けられた場合に、前記制動手段を駆動して車両を制動するとともに、前記検出手段により検出されたパーキングギヤの歯の位置、及び、前記切替手段を駆動して自動変速機をパーキング状態にするパーキング動作に要する時間に基づいて、車両が停止するタイミングで前記パーキングギヤに前記パーキングポールが噛み込むように前記切替手段を駆動することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記制御手段は、
    車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作が受け付けられた場合に、前記制動手段を駆動して車両を制動する制動制御手段と、
    前記検出手段により検出された前記パーキングギヤの歯の位置の変化度合いに基づいてパーキングギヤ回転数の減速度を求める演算手段と、
    前記演算手段により求められた前記パーキングギヤ回転数の減速度、及びパーキング動作に要する時間に基づいて、パーキング動作の開始タイミングを設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定されたパーキング動作の開始タイミングに至ったときに前記切替手段の駆動を開始してパーキング動作を実行する駆動手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記制御手段は、車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作が受け付けられ、前記制動手段を駆動して車両を制動している状況において、該車両の速度が所定速度以下になったときに、前記制動手段の制動力を増大させることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記制御手段は、車両の減速時に、パーキングレンジを選択する操作が受け付けられた場合に、前記制動手段を駆動して車両を制動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記制御手段は、車両の走行中にパーキングレンジを選択する操作が受け付けられ、前記制動手段を駆動して車両を制動しているときに、ブレーキランプを点灯することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の制御装置。
JP2012168019A 2012-07-30 2012-07-30 車両の制御装置 Active JP5894033B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012168019A JP5894033B2 (ja) 2012-07-30 2012-07-30 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012168019A JP5894033B2 (ja) 2012-07-30 2012-07-30 車両の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014025560A true JP2014025560A (ja) 2014-02-06
JP5894033B2 JP5894033B2 (ja) 2016-03-23

Family

ID=50199380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012168019A Active JP5894033B2 (ja) 2012-07-30 2012-07-30 車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5894033B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101786306B1 (ko) 2016-03-09 2017-10-17 현대자동차주식회사 주행 중 p단 변속 입력시 차량 제어 장치 및 방법
KR20180053908A (ko) * 2016-11-14 2018-05-24 현대자동차주식회사 차량의 주차 안전 강화 방법
JP2018176832A (ja) * 2017-04-05 2018-11-15 株式会社Subaru パーキングロック制御装置
JP2019131129A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 本田技研工業株式会社 車両の制御装置
CN110466503A (zh) * 2018-05-10 2019-11-19 本田技研工业株式会社 泊车辅助装置和可自动泊车车辆
CN112959974A (zh) * 2021-03-28 2021-06-15 大运汽车股份有限公司 一种纯电动汽车挡位解锁控制方法
CN115279634A (zh) * 2020-03-12 2022-11-01 日立安斯泰莫株式会社 电动驻车制动装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09249104A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Nissan Motor Co Ltd 車両用自動ブレーキ
JP2009030637A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Toyota Motor Corp パーキング機構の制御装置
JP2010214976A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nissan Motor Co Ltd 車両用パーキング機構

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09249104A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Nissan Motor Co Ltd 車両用自動ブレーキ
JP2009030637A (ja) * 2007-07-24 2009-02-12 Toyota Motor Corp パーキング機構の制御装置
JP2010214976A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Nissan Motor Co Ltd 車両用パーキング機構

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101786306B1 (ko) 2016-03-09 2017-10-17 현대자동차주식회사 주행 중 p단 변속 입력시 차량 제어 장치 및 방법
KR20180053908A (ko) * 2016-11-14 2018-05-24 현대자동차주식회사 차량의 주차 안전 강화 방법
KR102440497B1 (ko) * 2016-11-14 2022-09-06 현대자동차주식회사 차량의 주차 안전 강화 방법
JP2018176832A (ja) * 2017-04-05 2018-11-15 株式会社Subaru パーキングロック制御装置
JP2019131129A (ja) * 2018-02-02 2019-08-08 本田技研工業株式会社 車両の制御装置
CN110466503A (zh) * 2018-05-10 2019-11-19 本田技研工业株式会社 泊车辅助装置和可自动泊车车辆
CN115279634A (zh) * 2020-03-12 2022-11-01 日立安斯泰莫株式会社 电动驻车制动装置
CN115279634B (zh) * 2020-03-12 2024-05-10 日立安斯泰莫株式会社 电动驻车制动装置
CN112959974A (zh) * 2021-03-28 2021-06-15 大运汽车股份有限公司 一种纯电动汽车挡位解锁控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5894033B2 (ja) 2016-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5894033B2 (ja) 車両の制御装置
JP5432337B2 (ja) 車両の制御装置
US9511710B2 (en) Vehicle regenerative deceleration actuator and indicator system and method
US8047963B2 (en) Vehicle control apparatus
US20080051252A1 (en) Apparatus for facilitating release of the parking lock
CN110778710B (zh) 用于辅助换出驻车挡的车辆驻车系统及方法
JP5895907B2 (ja) 車両用シフト制御装置
US8924105B1 (en) Methods and systems for reducing the speed of a vehicle
JP6006425B2 (ja) シフト制御装置
EP1845495A1 (en) Electric Parking Brake System
JP2007284036A (ja) 車両のパーキング制御システム
JP2012011969A (ja) ブレーキ制御装置
JP2007500824A (ja) 自動車における自動変速機の運転方法
CN107269835B (zh) 混合动力车辆的变速控制装置
JP4830795B2 (ja) 車両用自動変速機の制御装置ならびに変速制御システム
WO2006043364A1 (ja) 車両の減速度制御装置
JPH0670406A (ja) 電気自動車の走行制御装置
JP2018108747A (ja) 車両の制動装置
JP2005319990A (ja) 車両の列に後続時の運転補助機能
CN113942487B (zh) 一种降档控制方法、装置及电动汽车
EP4083475A1 (en) Vehicle park-lock control method and park-lock control device
JP3689953B2 (ja) 電動車両用制動力保持装置
JP2018057145A (ja) 車両用制御装置
KR101311658B1 (ko) 자동 변속기를 이용한 경사로 정지 상태 유지 제어 방법
JP3623419B2 (ja) 車両の自動変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5894033

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250