JP2018174844A - 冷凍ドーナツの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
焼成直後のベーカリー製品は、生地に含まれていた水分が蒸気として内部の多孔性構造に滞留している。その蒸気が結露すると、クラムやクラストが結露水でねちゃついた食感になるため、焼成したベーカリー製品は開放条件下で室温になるまで放冷され、蒸気がベーカリー製品外部に十分放出された後に包装され、次いで冷凍保存される。しかしながら、このようにして製造された冷凍ベーカリー製品は、焼成後の良好な風味に乏しいという問題があった。
焼成後の良好な風味を有するベーカリー製品の製造及び保存方法について、特許文献1には、混捏したパン生地を半焼成した後、酸素遮断性を有する包装容器内に脱酸素剤とともに充填密封した半焼成パンの保存方法が開示されている。冷蔵保存の後に再焼成することで良好な外観及び風味のパンが得られるものの、店舗等での再焼成を必須としているため、手軽さに欠ける。
焼成済みのベーカリー製品の保存について、特許文献2では、焼成済み食パンの包装において、包装袋の一部に小穴を開けて未完に包装し、小穴を通して包装袋内及び食パンの気泡中の空気を抜き取ると同時に不活性化ガスで置換した後に、紫外線照射により殺菌を施す食パンの日持ち包装方法が開示されている。焼き上げた食パンの鮮度保持と殺菌・腐敗防止することでは優れた方法であるが、包装袋内の空気を不活性化ガスに置換する際に食パンの焼きたての風味も空気と共に排出さる恐れがある。
また特許文献3では、ドーナツ生地を、一本の突起が孔内に突出したダイス孔から押出して、片面の長手方向に1本の切れ目の入ったひも状の生地とし、このひも状の生地の両端を結着させてリング状の成型生地とし、次いでこのリング状の成型生地をフライすることを特徴としたオールドファッションドーナツの製造方法が開示されている。このドーナツを包装して長時間保存しても良好な食感を維持することができることが記載されている。しかしながら、フライしたオールドファッションドーナツの冷却工程と包装との関係には触れられておらず、風味についても何ら言及されていない。
(1)ドーナツ生地を油ちょうして得たドーナツを、中心温度が30〜50℃になるまで放冷し、密封包装した後に急速冷凍することを特徴とする冷凍ドーナツの製造方法。
(2)前記(1)の製造方法により製造した冷凍ドーナツ。
本発明の冷凍ドーナツの製造方法において、ドーナツ生地の原料並びにドーナツ生地の調製方法、油ちょう方法、冷凍方法は特に限定されず、公知の原料、方法であれば何れも好適に使用することができる。
このようなドーナツのドーナツ生地には、薄力粉や強力粉等の小麦粉とイースト又はベーキングパウダーの他に、小麦以外の穀粉類、卵又は卵黄等の卵類、グラニュー糖等の甘味性糖類、脱脂粉乳等の乳類、ショートニングや液体食用油等の油脂類、食塩、香料、着色料、増粘多糖類、変性澱粉などの公知のドーナツ用原料を何れも使用することができる。
イーストドーナツミックス(日本製粉社製Y01)100質量部、生イースト(カネカ社製のイースト)3質量部及び水55質量部をミキサーに投入し、低速2分、中速10分で混捏した。捏ね上げ温度は28℃であった。得られた生地を27℃、相対湿度75%で30分間一次発酵させ、45gになるようにドーナツカッターでリング状に分割成型した。室温(20℃)で15分間のベンチタイムをとり、38℃、相対湿度60%で30分間二次発酵させた。室温で10分間のラックタイムの後、油温180℃のフライヤーに投入し、片面45秒間ずつ合計90秒間フライしてイーストドーナツを得た。
得られたフライ済みイーストドーナツを網付き金属バットに並べ、油きりすると共にイーストドーナツの中心温度が40℃になるまで放冷した。直ちにポリエチレン製の包装フィルム(生産日本社製のラミジップ)で密封包装し、−40℃で急速冷凍して冷凍イーストドーナツを得た。官能試験に供するまで、冷凍イーストドーナツを−20℃で2週間保存した。
冷凍イーストドーナツを室温で30分間解凍後、表1記載の評価基準に従って10名の熟練パネラーにより官能評価を行った。なお、冷凍処理をしていないイーストドーナツであって、フライ後のイーストドーナツの中心温度が20又は40℃になるまで放冷したものを対照例1と2とし、その官能評価点数を各々3点、5点とした。
フライ後のイーストドーナツを表1記載の中心温度になるまで放冷した以外は製造例1に従って冷凍ドーナツを製造し、官能評価試験に従って評価した。なお、冷凍処理をしていないイーストドーナツであって、フライ後のイーストドーナツの中心温度が20又は40℃になるまで放冷したものを対照例1と2とした。
実施例1では、サックリ感はなかったもののふんわり感があり、フライ後の風味もやや感じられ、許容範囲であった。実施例2〜4では、風味及び食感共に良好で、満足の行くものであった。実施例5では、内層にややしっとり感が出ていたが、風味及び食感共に許容されるものであった。比較例1、2では、風味があまり感じられず、パサつきのある食感であった。比較例3では、風味は許容範囲であったものの、内層にネチャつきがあり、全体として許容されるものではなかった。
包装フィルムにアルミ蒸着したポリエチレンフィルム(生産日本社製のラミジップ)を使用した以外は実施例3に従って実施例6の冷凍イーストドーナツを製造した。比較例4では、包装しない以外は実施例3に従ってイーストドーナツを製造した。
ポリエチレンフィルムは、ある程度水蒸気透過度が低いものの、酸素透過度が高くガスバリア性が良くない。それに対して、アルミ蒸着したポリエチレンフィルムでは、水蒸気透過度及び酸素透過度共に低く、ガスバリア性に優れている。ガスバリア性に優れる実施例6は、風味を維持するためにはより適した包装フィルムであった。包装しない比較例4では、風味がなくパサついた食感であった。
本発明によれば、ガスバリア性を問わず、所定の中心温度まで放冷して直ちに密封包装して冷凍することで、風味及び食感共に優れた冷凍イーストドーナツを製造することができる。
Claims (2)
- ドーナツ生地を油ちょうして得たドーナツを、中心温度が30〜50℃になるまで室温で放冷し、密封包装した後に急速冷凍することを特徴とする冷凍ドーナツの製造方法。
- 請求項1の製造方法により製造した冷凍ドーナツ。
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