JP2018172179A - 液状被包装物の充填包装方法およびそれを利用した充填包装機 - Google Patents

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Abstract

【課題】包装用フィルムに損傷を与えることなく、液状被包装物中に含まれる気泡や粒状物等の横シール部内への噛み込みを阻止しながら液状被包装物を連続充填する方法と、それを利用した充填包装機を提供する。【解決手段】長手方向に連続的に繰り出し走行される包装用フィルムを、中央部で折り返し、その側縁部分に連続的に縦シール部を形成して筒状とし、液状被包装物を連続的に充填しながら、一または複数対の横シールロール12によって横シール部14を形成することにより液状被包装物を充填包装する方法であって、走行中の前記筒状の包装用フィルム15の両側面を一または複数対の絞り板16a、16bで挟み込んで液状被包装物を間欠的に絞り出した後、該絞り出し箇所を一対のしごき板17a、17bで挟み込んで液状被包装物を間欠的にしごき出し、そのしごき出し箇所に、前記一対の横シールロールによって横シール部を形成すること。【選択図】図2

Description

この発明は、液状ないし粘稠状あるいはゼリー状等の流動性物質からなり、粒状物を含むこともある被包装物(以下、単に「液状被包装物」という。)の充填包装方法およびそれを利用した充填包装機に関し、とくには液状被包装物の横シール部内への噛み込みを阻止することのできる液状被包装物の充填包装方法およびそれを利用した充填包装機に関するものである。
近年、軟質の包装用フィルムによって飲食物、調味液、医薬品、化粧品等の液状の被包装物を自動充填包装することが広く一般に行われている。
このような液状被包装物の自動充填包装機は、例えば、特許文献1に記載されているように、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と無延伸のシーラント層との積層構造からなる包装用フィルム、またはベースフィルム層に感熱接着層をパートコートした単層構造になる包装用フィルムを、シーラント層あるいは感熱接着層が内側になるように中央部で折り返し、その折り返しフィルムの側縁部分を重ね合わせ、一対の縦シールロールによって加熱および加圧することにより互いに溶着させながら下方へ送り、長手方向に延在する縦シール部を形成することで、その包装用フィルムを筒状に成形する。
次いで、この筒状に成形された包装用フィルムを、横シール装置の、一対の横シールロールのそれぞれの周囲に周方向に等間隔に位置する複数本のヒートシールバーで順次に加熱および加圧することにより互いに溶着させながら下方へ送り、筒状の包装用フィルムにその幅方向に延在する横シール部を包装用フィルムの長手方向に間隔を空けて間欠的に形成することで包装袋を製袋する。なお、連続的に製造される包装袋は、横シール箇所の中間部を切断機構により切断して、単包または複数包が連続する連包状態で搬出する。
このとき、液状被包装物は、筒状の包装用フィルム内に連続的に充填するほか、1つの横シール部の形成からその次の横シール部の形成までの間、液状被包装物の充填用のポンプを停止して液状被包装物を各包装袋内に間欠的に充填している。
特開平04−114841号公報
このような従来の充填包装機では、上記したように液状被包装物を連続的に充填しながら横シール部を形成する際に、横シールロールのヒートシールバーによって筒状の包装用フィルム内にある液状被包装物を押し出しながら横シールを施すことで、液状被包装物の横シール部内への噛み込みを抑制している。しかしながら、液状の被包装物が例えば、ドレッシングのように粒状物等を含むものである場合には、該粒状物等をヒートシールバーで押し出すことができず、横シール部内に噛み込まれてしまうおそれがあり、このように横シール部内へ粒状物等が噛み込まれてしまうと、美観を損なうばかりでなく、発泡が発生する等、シール不良が生じ、液状被包装物が漏れ出すおそれもある。
また、粒状物等を含む液状の被包装物を充填包装する場合には、前記したように筒状の包装用フィルムへの1の横シール部の形成から、その次の横シール部の形成までの間に、液状被包装物を間欠的に充填することで、横シール部内への粒状物等の噛み込みを防止しているが、この方法では、液状被包装物を連続充填する場合に比べて生産性が極端に低下するという問題点や、液状被包装物の粘性が高い場合には液切れが悪く、横シール部内に噛み込まれてしまうおそれがある。
上記問題点を解決するため、出願人は先に包装用フィルムの走行方向で、横シールロールの手前の位置に、包装用フィルム内の液状被包装物をしごき出すための一対の絞り板を、前記筒状の包装用フィルムの両側面を挟むように設け、連続的に充填される液状の被包装物を前記絞り板によって間欠的に絞り出し、その絞り出し箇所に前記横シールロールによって横シール部を形成することを提案した(出願時において未公開)。
この方法によって、横シール部内への液状被包装物の噛み込みを抑制することができたが、走行中の筒状の包装用フィルムに対して、一対の絞り板を両側面から押し当てて一気に絞り込むため、該絞り板との摩擦によって包装用フィルムの表面が傷つくおそれがある。
また、小袋のように包装用フィルム幅に対して液状被包装物の充填量が多い場合においては、前記筒状の包装用フィルムが、充填された液状被包装物によって大きく膨らみ、両側面に位置する絞り板を押し広げる方向に力が作用するため、該絞り板によって液状被包装物を十分に絞り出すことができず、横シール部内に液状被包装物が噛み込まれたり、皺が発生したりするおそれがある。
さらに、液状被包装物中に粒コショウのような硬い固形物が含まれる場合には、一対の絞り板によって包装用フィルムを挟み込んだ際に、その先端部間に前記固形物があると、該固形物を一対の絞り板で挟み込んでしまい、しごき出すことができず、包装用フィルムが傷ついたり、穴が開いてしまうおそれがある。
また、前記一対の絞り板は、その先端部間の隙間が狭すぎる場合には、包装用フィルムが走行を阻害されて詰まったり、包装用フィルムに皺が発生するおそれがあり、広すぎる場合には、液状被包装物の、包装用フィルム内での進行を阻止することができず横シール部内に液状被包装物が噛み込まれてしまうおそれがあることから、その先端部間の隙間の調整が重要で、その調整作業が非常に困難であった。
そこで、本発明では、包装用フィルムに損傷を与えることなく、液状被包装物中に含まれる気泡や粒状物等の横シール部内への噛み込みを阻止しながら液状被包装物を連続充填することのできる充填包装方法と、それを利用した充填包装機を提供することを目的とする。
前記目的の実現に向けた研究の中で、発明者は、長手方向に連続的に繰り出し走行される包装用フィルムを、接着層もしくはシーラント層が対向するように中央部で折り返し、その側縁部分に、包装用フィルムの長手方向に連続的に縦シール部を形成して筒状とし、該筒状の包装用フィルム内に液状の被包装物を連続的に充填しながら、一または複数対の横シールロールによって包装用フィルムの長手方向に直交する方向に挟み込み、包装用フィルムの全幅にわたって延在する横シール部を形成することにより、液状被包装物を包装用フィルム内に充填包装する方法であって、前記包装用フィルムの走行方向で、前記一または複数対のうち最も手前の対の前記横シールロールの手前の位置において、走行中の前記筒状の包装用フィルムの両側面を一または複数対の絞り板で挟み込んで液状被包装物を間欠的に絞り出した後、さらに該絞り出し箇所を一対のしごき板で挟み込んで液状被包装物を間欠的にしごき出し、そのしごき出し箇所に、前記一対の横シールロールによって横シール部を形成すること、が有効であることを突き止め、本発明を開発するに到った。
なお、本発明の上記充填包装方法においては、さらに下記のような構成にすることがより好ましい解決手段となる。即ち、
(1)前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記筒状の包装用フィルムを両側面から挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有すること、
(2)前記一または複数対の絞り板および前記一対のしごき板は、同時に前記筒状の包装用フィルムに対して近接または離間する位置に変位すること、
(3)前記一または複数対の絞り板および前記一対のしごき板は、それぞれ独立して前記筒状の包装用フィルムに対して近接または離間する位置に変位すること、
(4)前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムの幅方向に延在する先端縁を、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状として、前記包装用フィルムに対して前記先端縁形状に沿って順次に接触するようにしたこと、
である。
また、本発明は、長手方向に連続的に繰り出し走行される包装用フィルムを、接着層もしくはシーラント層が対向するように中央部で折り返し、その側縁部分に、包装用フィルムの長手方向に連続的に縦シール部を形成して筒状とする縦シール手段と、該筒状の包装用フィルム内に液状の被包装物を充填しながら、包装用フィルムの長手方向に直交する方向に、包装用フィルムの全幅にわたって延在し、包装用フィルムの長手方向に間隔をおいて横シールを施して包装体を形成する一または複数対の横シールロールからなる横シール手段と、を備える充填包装機において、前記包装用フィルムの走行方向で、前記一または複数対のうち最も手前の対の前記横シールロールの手前の位置に、前記筒状の包装用フィルムの両側面を挟むように位置する相互に近接および離間する方向に変位可能な一または複数対の絞り板と、該絞り板を通った前記包装用フィルムの両側面を挟むように位置する相互に近接および離間する方向に変位可能な一対のしごき板と、を有することを特徴とする充填包装機を提案する。
なお、上記充填包装機においては、さらに下記のような構成にすることがより好ましい解決手段となる。即ち、
(1)前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、走行中の前記筒状の包装用フィルムを両側面から挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有すること、
(2)前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムと対面する側の先端表面に、該包装用フィルムの走行方向に平行に延びる複数の溝を有すること、
(3)前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムの幅方向に延在する先端縁が、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状からなること、
である。
この発明の液状被包装物の充填包装方法およびそれを利用した充填包装機では、液状被包装物を、筒状にした包装用フィルム(以下、「筒状フィルム」と言う。)内に充填しながら一または複数対の横シールロールによって横シールを施すことで密封充填するに際し、筒状フィルムの走行方向で、一または複数対の横シールロールのうち最も手前の対の横シールロールの手前の位置において前記筒状フィルムの両側面を、一または複数対の絞り板で挟み込んで絞り込んだ後、該絞り板を通過して薄くなった筒状フィルムを、一対のしごき板でさらに挟み込んで液状被包装物の筒状フィルム内での進行を一時的に阻止する。これにより、液状被包装物が充填された筒状フィルムは、複数回の挟み込み操作によって徐々に絞り込まれていくことになるため、筒状フィルムを一気に絞り込んでいく従来技術に比べて、筒状フィルムへの摩擦による損傷を低減することが可能になり、また、筒状フィルム内の液状被包装物を、包装用フィルムの走行方向で少なくとも手前側に確実にしごき出して横シール部内への液状被包装物の噛み込みを有効に阻止することができる。
なお、本発明において、一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方を、走行中の前記筒状の包装用フィルムの両側面を挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有する材料によって構成した場合には、少なくとも一対の絞り板および/または一対のしごき板を、相互に近接させるだけでなく、撓ませて筒状フィルムに対して相互に押し付ける方向に動作させることができるため、前記絞り板およびしごき板の先端部間の隙間調整が不要になると共に、液状被包装物をしごく力(絞る力)の調整が容易になる。
また、本発明において、前記絞り板と前記しごき板とを同一のベース上に設置して、該ベースを動かすことで同時に変位できるようにした場合には、該絞り板およびしごき板の駆動機構を簡素化することができる。
一方、前記絞り板と前記しごき板とを独立して別々に変位できるようにした場合には、筒状フィルムに対する近接および離間のタイミングやしごく力(絞る力)の微妙な調節が可能になる。
また、本発明において、前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板および/または前記一対のしごき板の、筒状フィルムと対面する側の先端表面に、該筒状フィルムの走行方向に平行に延びる複数の溝を設けた場合には、該絞り板および/またはしごき板と、筒状フィルムとの接触面積が小さくなるため摩擦抵抗が低くなり、筒状フィルムへの損傷をさらに低減することができる。
さらに、本発明において、前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方の、前記包装用フィルムの幅方向に平行する先端縁を、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状とした場合には、少なくとも一対の絞り板および/または一対のしごき板は、該先端縁形状に沿って順次に筒状フィルムに近接または接触していくことになるため、筒状フィルムのテンションが急激に変化することがなく、該筒状フィルムをスムーズに走行させることができると共に、皺の発生を防止することができる。
この発明の充填包装機の一実施例としての縦型充填包装機の構成を示す模式図である。 充填包装機の横シール部形成部、絞り板およびしごき板の一実施形態を拡大して示す模式図である。 絞り板およびしごき板による絞り出し機構、およびその駆動機構の一実施形態を説明する側面図(a)と斜視図(b)である。 充填包装機の横シール部形成部、絞り板およびしごき板の他の実施形態を拡大して示す模式図である。 絞り板およびしごき板の先端部に溝部を設けた状態を示す斜視図である。 絞り板およびしごき板の先端縁が(a)V字形、(b)傾斜形および(c)U字形からなる場合を示す斜視図である。 絞り板およびしごき板の先端が(a)弧状および(b)三角形状からなる場合を示す側面図である。
以下にこの発明の一実施形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、この発明の充填包装機の一実施例としての縦型充填包装機の構成を示す模式図である。
この縦型充填包装機は、例えば、2軸延伸したエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂等からなるベースフィルム層と、例えば無延伸のエチレン−ビニルアセテート共重合体樹脂等からなるシーラント層とを積層した積層フィルムからなる1枚の長尺の包装用フィルムをその長手方向に連続的に走行させながら、そのシーラント層が互いに向かい合わせになるように幅方向に折り返してその両側縁部同士を重ね合わせ、その包装用フィルムから多数の包装袋を連続的に製袋しつつ、各包装袋内に飲食物、調味料、医薬品、化粧品その他の液状被包装物を自動的に充填するものである。なお、縦型充填包装機は、図1に示すように主として、フィルム折返し部1と、縦シール部形成部2と、被包装物供給部3と、第1の横シール部形成部4aと、第2の横シール部形成部4bと、包装袋を単包または複数包ずつに切断する切断部5とを具えてなる。以下、被包装物として粒状物等を含む液状被包装物を用いた場合を説明する。
図1のフィルム折返し部1では、フィルムロールRから連続的に繰出される1枚の長尺の包装用フィルム6を上方から下方へ連続的に走行させながら、その走行中にU字状および逆L字状の2本のガイドロッド7で案内しつつ包装用フィルム6をそのシーラント層が互いに向かい合わせになるように幅方向に折り返して、図では包装用フィルム6の左端部に位置するその両側縁部同士を重ね合わせる。
縦シール部形成部2では、包装用フィルム6の折り返して重ね合わせた両側縁部同士を1対の縦シールロール8によって包装用フィルム6の長手方向(縦方向)に連続的に加熱および加圧して縦シール部13を形成し、これにより包装用フィルム6を筒状にした筒状フィルム15を形成する。
この縦シール部形成部2は、図では紙面と直交する方向に並んで互いに平行に水平に延在する1対の縦シールロール8と、それら1対の縦シールロール8を図示しない歯車組を介して互いに逆向きにかつ等速度で回転駆動するモータ9と、それら1対の縦シールロール8を互いの接近方向へ付勢するように、縦シールロール8の支持軸の両端部をそれぞれ支持する軸受け部に設けられた1対のエアシリンダ10と、を具えている。
ここで、1対の縦シールロール8は各々、その外周面上に1つの環状フランジ8aを有するとともに、その内部に環状フランジ8aを加熱する図示しないヒータを有し、上記1対のエアシリンダ10の押圧力によって、筒状フィルム15の重ね合わせた両側縁部をそれらの環状フランジ8aの間に挟持して加圧しつつ、ヒータから環状フランジ8aに伝えた熱で加熱することで、その両側縁部のシーラント層同士を溶着させて縦シール部13を形成しつつ、その回転により筒状フィルム15を下方へ走行させる。
被包装物供給部3では、図示しないタンクから図示しないポンプおよび供給路を介して供給された液状被包装物Mを、上記1対の縦シールロール8の間を上方から下方へ貫通している充填ノズル11によって、筒状フィルム15の内側へ連続的に単位時間当たり所定量ずつ充填する。
第1の横シール部形成部4aでは、筒状フィルム15をその長手方向に一定間隔をおいて、1対の横シールロール12によって全幅に亘り加熱しつつ加圧して互いに溶着させて間欠的に横シール部14を形成する。その後、第2の横シール部形成部4bで、第1の横シール部形成部4aと同様にして1対の横シールロール12によって横シール部14を再押圧して該シールを確実なものとし、これにより多数の包装袋Wを筒状フィルム15の長手方向へ繋がった状態で連続的に製袋する。次いで、連続包装された包装袋Wの、横シール部14の略中間部を切断部5によって切断することで、個々の包装袋Wが得られることになる。
なお、第1および第2の横シール部形成部4aおよび4bにおける1対の横シールロール12は、歯車組を介してモータで互いに逆向きにかつ等速で回転駆動し、外周面上に周方向に等間隔に位置して軸線方向へ延在する複数本(図では4本)のヒートシールバー12aを有し、該ヒートシールバー12aによって筒状フィルム15を挟持して横シール部14を形成または補強する。なお、各横シールロール12にはそれぞれ、ヒートシールバー12aを加熱するヒータが内蔵されている。
この実施例の充填包装機では、図2に示すように、筒状フィルム15の走行方向で最も手前に位置する第1の横シール部形成部4aの、一対の横シールロール12による横シール部14の形成位置の手前に、少なくとも一対(図2では一対)の絞り板16a、16bと、一対のしごき板17a、17bとを設けた点に特徴がある。
一対の絞り板16a、16bおよび一対のしごき板17a、17bはいずれも、筒状フィルム15の両側面を挟むように配置され、まず、絞り板16a、16bによって液状被包装物の充填によって膨らんだ筒状フィルム15の両側面を所要のタイミングで間欠的に挟み込んで、図2では半幅程度まで絞り込んだ後、該絞り込んだ位置を、さらに一対のしごき板17a、17bによって挟み込むことで、連続充填される液状被包装物の筒状フィルム15内での降下を一時的に阻止するように機能する。
なお、この絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bは、液状被包装物中に含まれる空気をしごき出す機能および包装袋の形状と液状被包装物の充填量を安定化させる機能をも有している。
この絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの上記機能によって、筒状フィルム15内には、しごき板17a、17bの下側に、液状物および粒状物等の降下が阻まれて、それらが介在しない箇所が間欠的に形成されることになり、この箇所に後段の横シールロール12によって横シール部14を形成することで、該横シール部14内への液状物および粒状物等の噛み込みを確実に阻止することができる。しかも、上記したように筒状フィルム15は、少なくとも一対の絞り板16a、16bおよび一対のしごき板17a、17bによる複数回の絞り操作によって徐々に絞り込まれていくため、絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bとの摩擦抵抗が小さくなり、筒状フィルム15への損傷を抑えることができる。
なお、一対の絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bは、上記したように間に筒状フィルム15を挟んで相互に近接する方向、および相互に離間する方向へ変位可能に構成されている。一対の絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの、筒状フィルム15への押圧方向はとくに限定されるものではなく、筒状フィルム15の走行方向に対して相互に略垂直や斜め方向に押圧することができる。
とくに、一対の絞り板16a、16bと一対のしごき板17a、17bを、図2に示したように、筒状フィルム15の両側面を走行方向(図では下方向)に向かって斜めに押圧するように配置した場合には、筒状フィルム15の走行が阻害されることがなく、また、横シールロール12による横シール部14の形成位置の直前位置まで該絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bを近づけることができるため、設置スペースを小さくすることができるとともに、タクトタイムを向上させることができる。
この絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bによる絞り出し機構、およびその駆動機構の一例を図3に示す。この例では、後述する制御手段からの指令に基づいてサーボモータ18をコントロールし、送り装置としてボールねじ機構19を用いて絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの変位のタイミングや位置を精度よく決定している。
なお、駆動源としてはサーボモータ18の他、エアシリンダ、ステッピングモータ、ソレノイド、マグネットまたは電磁石等を用いることができ、送り装置としては、ボールねじ機構19の他、ラック機構、カム機構またはクランク機構等を用いることができる。
なお、この実施例では、絞り板16a(16b)としごき板17a(17b)を同一のベース20a(20b)上に配設して同時に変位可能にしている。また、一方のベース20a側のみにサーボモータ18およびボールねじ機構19からなる駆動機構を設けて、1つの駆動機構で一対の絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bを同時に変位可能にして簡素化を図っている。
即ち、一方のベース20aと他方のベース20bとは、図示しない部材を介して互いに一体に結合されており、一方のベース20aには、そのガイドレール25a上に、絞り板16aおよびしごき板17aが配設されたテーブル21aを、スライダー26aを介して移動可能に設けると共に、テーブル21aを、サーボモータ18で回転駆動するボールねじ軸19aに螺合したボールナット部19bに連結する。
他方のベース20bには、そのガイドレール25b上に、絞り板16bおよびしごき板17bが配設されたテーブル21bを、スライダー26bを介して移動可能に設ける。
また、2つのテーブル21a、21bは、両側部が一対の連結板22によって連結され、該連結板22のベース20a側の側部に設けた切欠き部22aに、テーブル21aに設けた凸部23を嵌め入れ、該凸部23が切欠き部22aに沿って図では左右方向に移動することで、テーブル21aとテーブル21bが、相互に近接および離間する方向に移動するように構成されている。
これにより、サーボモータ18からの動力が、ボールねじ軸19aに伝わってボールナット19bが図では上下方向に押し動かされると、ボールナット19bに連結されたテーブル21aは、スライダー26aを介してガイドレール25a上を上下に移動すると共に、それに伴って凸部23を介して切欠き部22aに沿って左右方向に移動する。
一方、テーブル21bは、上記したように連結板22によってテーブル21aと連結されているため、テーブル21aの動きに合わせて、スライダー26bおよびガイドレール25bを介して上下に移動すると共に、テーブル21aに近接および離間する方向に移動することになる。
したがって、この構成によれば、制御手段からの指令に従って、サーボモータ18が駆動し、これに伴ってテーブル21aとテーブル21bとが同時に、相互に近接または離間する方向に変位することになり、該テーブル21aとテーブル21bとにそれぞれ配設された絞り板16a・しごき板17aと、絞り板16b・しごき板17bとを相互に近接または離間する位置に変位させることができる。
また、本発明では、絞り板としごき板とを、それぞれ異なるテーブル上に配置し、独立して動作できるようにしてもよく、その場合には、駆動機構および制御機構をそれぞれ設ける必要があるものの、変位のタイミングや、変位の方向(例えば、一対の絞り板(一対のしごき板)の一方を筒状フィルム15の走行方向に対して略垂直に、他方を筒状フィルム15に対して斜め下向きに近接させる等)、閉時間(相互に近接状態にある時間)、開時間(相互に離間状態にある時間)、閉距離、開距離等の細かい調整を行うことができる。
絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの変位のタイミングや開閉時間等は、マイクロコンピュータ等からなる制御手段によってコントロールされ、例えば、後述する生産条件設定手段によって入力される包装用フィルム6の包装形態やフィルム構成等の品種、液状被包装物の充填量や包装用フィルム6の繰り出し速度等の充填条件の入力値に基づいて所定の演算処理を行って算出される。なお、上記制御手段は、充填包装機のメインコンピュータとして機能する制御手段と兼用してもよい。
なお、上記生産条件設定手段としては、例えばテンキー等の入力手段や前記入力手段による設定値を表示するモニタを一体に備えたタッチパネルから構成されるもので、充填包装機の包装用フィルム6の包装形態(包装袋Wの長さ(シールピッチ))やフィルム構成等の品種およびフィルムの繰り出し速度等の充填条件の設定および変更可能としている。
この生産条件設定手段は、さらに絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの変位動作や横シール速度等を経時的にグラフで表示する動作モニタを有し、目視で絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの変位状態を確認することができると共に、適宜、変位のタイミングや上記開閉時間、絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの近接距離等が調整(入力)できるようになっている。
また、生産条件設定手段は、包装用フィルム6の品種や充填条件に応じた生産条件を記憶するためのバックアップRAMやEEPROM等の記憶手段を有している。
また、絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bは、金属の他、テフロン(登録商標)やMCナイロン、ポリアセタール、超高分子ポリエチレン等の樹脂材料から構成しても良い。とくに、テフロン(登録商標)のような摩擦抵抗の低い材料を用いた場合には、すべり性が向上するため、筒状フィルム15への損傷を低減することができる。
とくに、本発明では、一対の絞り板16の少なくとも一方および/または一対のしごき板17の少なくとも一方を、走行中の筒状フィルム15を両側面から挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有する材料によって構成することが好ましく、例えば、引張弾性率が5000MPa以下、好ましくは100〜300MPaの樹脂材料や、それと同等の弾性を有する金属材料(弾性のある厚みの薄い金属や、薄い金属を複数枚重ね合わせたもの等)によって構成することができる。
例えば、一対のしごき板17a、17bを、テフロン(登録商標)等の弾性を有する樹脂材料によって構成すると、図4に示すように、しごき板17a、17bの先端部を撓ませてさらに相互に押し付ける方向に動作させることができるようになり、該しごき板17a、17bによる密閉状態で、筒状フィルム15内での液状被包装物の降下を一時的に阻止することができるため、より確実に横シール部14内への液状被包装物の噛み込みを防止することができる。図4では、一対のしごき板17a、17bの両方が、樹脂材料等の弾性を有する材料からなる場合を示したが、一方のしごき板17aが硬い金属で、他方のしごき板17bが樹脂材料等の弾性を有する材料からなる場合であっても、同様の作用効果を期待することができる。また、絞り板16a、16bについても樹脂材料等の弾性を有する材料によって構成し、先端部どうしを撓ませて絞り込んでもよい。なお、絞り板16a、16bおよびしごき板17bの材質やその組み合わせ、板厚については、液状被包装物の粘度や、含まれる粒状物の量や種類等に合わせて選定することが好ましい。
また、上記のように弾性を有する材料を用いた場合、閉状態においては、一対の絞り板16a、16bおよび一対のしごき板17a、17bの相互の押圧力を調整すればよく、近接距離等の調整が不要となるため、制御が簡単になると共に、絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの交換やメンテナンスが非常に容易になる。
また、絞り板16a、16bおよび/またはしごき板17a、17bは、図5に絞り板16aおよびしごき17aを一例として示したように、その先端の、筒状フィルム15側の表面に、該筒状フィルム15の走行方向に平行して複数の溝27を形成することが好ましい。これによれば、絞り板16a、16bおよび/またはしごき板17a、17bと筒状フィルム15との接触面積が小さくなるため、摩擦抵抗を低くすることができ、筒状フィルム15への損傷を低減することができる。また、絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの先端部を、テフロン(登録商標)のような摩擦抵抗の低い材料によって被覆した場合にも、すべり性が向上して筒状フィルム15への損傷を抑制することができる。
さらに、一対の絞り板16a、16bの少なくとも一方および/または一対のしごき板17a、17bの少なくとも一方は、筒状フィルム15の幅方向に延在する先端縁をU字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状とすることが好ましい。図6に一実施形態として絞り板16aおよびしごき板17aの先端縁がV字形からなる場合(a)、一方側に傾斜した場合(b)、U字形からなる場合(c)を示したが、いずれの場合も、突出した先端部分から徐々に筒状フィルム15を両側面から挟んで絞り込んでいくため、筒状フィルム15は、テンションが急激に変化することがなく、スムーズに走行することができる。とくに、絞り板16a、16bおよび/またはしごき板17a、17bの先端縁を、筒状フィルム15の縦シール部13側に向かって下向きに傾斜させて、縦シール部13側から折返し辺側に向かって徐々に絞り込んでいくようにした場合には、筒状フィルム15の、特に折返し辺側に皺が発生することがなく、横シール部14位置から液状被包装物を完璧にしごき出すことができる。
また、絞り板16a、16bおよびしごき板17a、17bの先端部は、図2および図4に示すような角形の他、図7の側面図に示したように、弧状(a)や筒状フィルム15に向かって先細りとなる三角形状(b)等、種々の条件に合わせて形状を選定することが好ましい。例えば、筒状フィルム15が軟質の薄いフィルムからなる場合には、先端縁が弧状からなる絞り板16a、16b(および/またはしごき板17a、17b)を用いることにより、筒状フィルム15への損傷を低減することができ、また液状被包装物の粘度が高い場合や、液状被包装物中に含まれる粒状物の量が多い場合には、角状や三角形状からなる絞り板16a、16b(および/またはしごき板17a、17b)を用いることにより、筒状フィルム15を表裏からしっかりと挟持して液状被包装物を確実に絞り出すことができる。
1 フィルム折返し部
2 縦シール部形成部
3 被包装物供給部
4a 第1の横シール部形成部
4b 第2の横シール部形成部
5 切断部
6 包装用フィルム
6a 折返し辺
7 ガイドロッド
8 縦シールロール
8a 環状フランジ
9 モータ
10 エアシリンダ
11 充填ノズル
12 横シールロール
12a ヒートシールバー
13 縦シール部
14 横シール部
15 筒状フィルム
16a、16b 絞り板
17a、17b しごき板
18 サーボモータ
19 ボールねじ機構
19a ボールねじ
19b ボールナット
20a、20b ベース
21a、21b テーブル
22 連結板
22a 切欠き部
23 凸部
25a、25b ガイドレール
26a、26b スライダー
27 溝部
R フィルムロール
W 包装袋
M 液状被包装物
この発明は、液状ないし粘稠状あるいはゼリー状等の流動性物質からなり、粒状物を含むこともある被包装物(以下、単に「液状被包装物」という。)の充填包装方法およびそれを利用した充填包装機に関し、とくには液状被包装物の横シール部内への噛み込みを阻止することのできる液状被包装物の充填包装方法およびそれを利用した充填包装機に関するものである。
近年、軟質の包装用フィルムによって飲食物、調味液、医薬品、化粧品等の液状の被包装物を自動充填包装することが広く一般に行われている。
このような液状被包装物の自動充填包装機は、例えば、特許文献1に記載されているように、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と無延伸のシーラント層との積層構造からなる包装用フィルム、またはベースフィルム層に感熱接着層をパートコートした単層構造になる包装用フィルムを、シーラント層あるいは感熱接着層が内側になるように中央部で折り返し、その折り返しフィルムの側縁部分を重ね合わせ、一対の縦シールロールによって加熱および加圧することにより互いに溶着させながら下方へ送り、長手方向に延在する縦シール部を形成することで、その包装用フィルムを筒状に成形する。
次いで、この筒状に成形された包装用フィルムを、横シール装置の、一対の横シールロールのそれぞれの周囲に周方向に等間隔に位置する複数本のヒートシールバーで順次に加熱および加圧することにより互いに溶着させながら下方へ送り、筒状の包装用フィルムにその幅方向に延在する横シール部を包装用フィルムの長手方向に間隔を空けて間欠的に形成することで包装袋を製袋する。なお、連続的に製造される包装袋は、横シール箇所の中間部を切断機構により切断して、単包または複数包が連続する連包状態で搬出する。
このとき、液状被包装物は、筒状の包装用フィルム内に連続的に充填するほか、1つの横シール部の形成からその次の横シール部の形成までの間、液状被包装物の充填用のポンプを停止して液状被包装物を各包装袋内に間欠的に充填している。
特開平04−114841号公報
このような従来の充填包装機では、上記したように液状被包装物を連続的に充填しながら横シール部を形成する際に、横シールロールのヒートシールバーによって筒状の包装用フィルム内にある液状被包装物を押し出しながら横シールを施すことで、液状被包装物の横シール部内への噛み込みを抑制している。しかしながら、液状の被包装物が例えば、ドレッシングのように粒状物等を含むものである場合には、該粒状物等をヒートシールバーで押し出すことができず、横シール部内に噛み込まれてしまうおそれがあり、このように横シール部内へ粒状物等が噛み込まれてしまうと、美観を損なうばかりでなく、発泡が発生する等、シール不良が生じ、液状被包装物が漏れ出すおそれもある。
また、粒状物等を含む液状の被包装物を充填包装する場合には、前記したように筒状の包装用フィルムへの1の横シール部の形成から、その次の横シール部の形成までの間に、液状被包装物を間欠的に充填することで、横シール部内への粒状物等の噛み込みを防止しているが、この方法では、液状被包装物を連続充填する場合に比べて生産性が極端に低下するという問題点や、液状被包装物の粘性が高い場合には液切れが悪く、横シール部内に噛み込まれてしまうおそれがある。
上記問題点を解決するため、出願人は先に包装用フィルムの走行方向で、横シールロールの手前の位置に、包装用フィルム内の液状被包装物をしごき出すための一対の絞り板を、前記筒状の包装用フィルムの両側面を挟むように設け、連続的に充填される液状の被包装物を前記絞り板によって間欠的に絞り出し、その絞り出し箇所に前記横シールロールによって横シール部を形成することを提案した。
この方法によって、横シール部内への液状被包装物の噛み込みを抑制することができたが、走行中の筒状の包装用フィルムに対して、一対の絞り板を両側面から押し当てて一気に絞り込むため、該絞り板との摩擦によって包装用フィルムの表面が傷つくおそれがある。
また、小袋のように包装用フィルム幅に対して液状被包装物の充填量が多い場合においては、前記筒状の包装用フィルムが、充填された液状被包装物によって大きく膨らみ、両側面に位置する絞り板を押し広げる方向に力が作用するため、該絞り板によって液状被包装物を十分に絞り出すことができず、横シール部内に液状被包装物が噛み込まれたり、皺が発生したりするおそれがある。
さらに、液状被包装物中に粒コショウのような硬い固形物が含まれる場合には、一対の絞り板によって包装用フィルムを挟み込んだ際に、その先端部間に前記固形物があると、該固形物を一対の絞り板で挟み込んでしまい、しごき出すことができず、包装用フィルムが傷ついたり、穴が開いてしまうおそれがある。
また、前記一対の絞り板は、その先端部間の隙間が狭すぎる場合には、包装用フィルムが走行を阻害されて詰まったり、包装用フィルムに皺が発生するおそれがあり、広すぎる場合には、液状被包装物の、包装用フィルム内での進行を阻止することができず横シール部内に液状被包装物が噛み込まれてしまうおそれがあることから、その先端部間の隙間の調整が重要で、その調整作業が非常に困難であった。
そこで、本発明では、包装用フィルムに損傷を与えることなく、液状被包装物中に含まれる気泡や粒状物等の横シール部内への噛み込みを阻止しながら液状被包装物を連続充填することのできる充填包装方法と、それを利用した充填包装機を提供することを目的とする。
前記目的の実現に向けた研究の中で、発明者は、長手方向に連続的に繰り出し走行される包装用フィルムを、接着層もしくはシーラント層が対向するように中央部で折り返し、その側縁部分に、包装用フィルムの長手方向に連続的に縦シール部を形成して筒状とし、該筒状の包装用フィルム内に液状の被包装物を連続的に充填しながら、一または複数対の横シールロールによって包装用フィルムの長手方向に直交する方向に挟み込み、包装用フィルムの全幅にわたって延在する横シール部を形成することにより、液状被包装物を包装用フィルム内に充填包装する方法であって、 前記包装用フィルムの走行方向で、前記一または複数対のうち最も手前の対の前記横シールロールの手前の位置において、走行中の前記筒状の包装用フィルムの両側面を、少なくとも一方が弾性材料からなる一対のしごき板で挟み込んで、該しごき板の弾性による撓みによって液状被包装物を間欠的にしごき出 すと共に、そのしごき出し箇所、前記横シールロールによって横シールすること、が有効であることを突き止め、本発明を開発するに到った。
なお、本発明の上記充填包装方法においては、さらに、前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムの幅方向に延在する先端縁を、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状として、前記包装用フィルムに対して前記先端縁形状に沿って順次に接触するようにしたこと、がより好ましい解決手段となる。
また、本発明は、長手方向に連続的に繰り出し走行される包装用フィルムを、接着層もしくはシーラント層が対向するように中央部で折り返し、その側縁部分に、包装用フィルムの長手方向に連続的に縦シール部を形成して筒状とする縦シール手段と、
該筒状の包装用フィルム内に液状の被包装物を充填しながら、包装用フィルムの長手方向に直交する方向に、包装用フィルムの全幅にわたって延在し、包装用フィルムの長手方向に間隔をおいて横シールを施して包装体を形成する一または複数対の横シールロールからなる横シール手段と、を備える充填包装機において、前記包装用フィルムの走行方向で、前記一または複数対のうち最も手前の対の前記横シールロールの手前の位置に、前記筒状の包装用フィルムの両側面を挟むように位置する相互に近接および離間する方向に変位可能な一対のしごき板をし、該一対のしごき板の少なくとも一方が、走行中の前記筒状 の包装用フィルムを両側面から挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有することを特徴とする充填包装機を提案する。
なお、上記充填包装機においては、さらに下記のような構成にすることがより好ましい解決手段となる。即ち、
(1)前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムと対面する側の先端表面に、該包装用フィルムの走行方向に平行に延びる複数の溝を有すること、
(2)前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムの幅方向に延在する先端縁が、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状からなること、
である。
この発明の液状被包装物の充填包装方法およびそれを利用した充填包装機では、液状被包装物を、筒状にした包装用フィルム(以下、「筒状フィルム」と言う。)内に充填しながら一または複数対の横シールロールによって横シールを施すことで密封充填するに際し、筒状フィルムの走行方向で、一または複数対の横シールロールのうち最も手前の対の横シールロールの手前の位置において前記筒状フィルムの両側面を、少なくとも一方が弾性 を有する材料からなる一対のしごき板で挟み込んで、該しごき板の弾性による撓みによっ 液状被包装物の筒状フィルム内での進行を一時的に阻止する。これにより、液状被包装物が充填された筒状フィルムは、従来技術に比べて、筒状フィルムへの摩擦による損傷を低減することが可能になり、また、筒状フィルム内の液状被包装物を、包装用フィルムの走行方向で少なくとも手前側に確実にしごき出して横シール部内への液状被包装物の噛み込みを有効に阻止することができる。
なお、本発明において、前記一対のしごき板の少なくとも一方、走行中の前記筒状の包装用フィルムの両側面を挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有する材料からなるた め、該一対のしごき板を、相互に近接させるだけでなく、撓ませて筒状フィルムに対して相互に押し付ける方向に動作させることができるため、前記しごき板の先端部間の隙間調整が不要になると共に、液状被包装物をしごく力(絞る力)の調整が容易になる
た、本発明において、前記一対のしごき板の、筒状フィルムと対面する側の先端表面に、該筒状フィルムの走行方向に平行に延びる複数の溝を設けた場合には、該しごき板と、筒状フィルムとの接触面積が小さくなるため摩擦抵抗が低くなり、筒状フィルムへの損傷をさらに低減することができる。
さらに、本発明において、前記一対のしごき板の少なくとも一方の、前記包装用フィルムの幅方向に平行する先端縁を、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状とした場合には、一対のしごき板は、該先端縁形状に沿って順次に筒状フィルムに近接または接触していくことになるため、筒状フィルムのテンションが急激に変化することがなく、該筒状フィルムをスムーズに走行させることができると共に、皺の発生を防止することができる。
この発明の充填包装機の一実施例としての縦型充填包装機の構成を示す模式図である。 充填包装機の横シール部形成部、絞り板およびしごき板の一実施形態を拡大して示す模式図である。 絞り板およびしごき板による絞り出し機構、およびその駆動機構の一実施形態を説明する側面図(a)と斜視図(b)である。 充填包装機の横シール部形成部、絞り板およびしごき板の他の実施形態を拡大して示す模式図である。 絞り板およびしごき板の先端部に溝部を設けた状態を示す斜視図である。 絞り板およびしごき板の先端縁が(a)V字形、(b)傾斜形および(c)U字形からなる場合を示す斜視図である。 絞り板およびしごき板の先端が(a)弧状および(b)三角形状からなる場合を示す側面図である。
以下にこの発明の一実施形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は、この発明の充填包装機の一実施例としての縦型充填包装機の構成を示す模式図である。
この縦型充填包装機は、例えば、2軸延伸したエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂等からなるベースフィルム層と、例えば無延伸のエチレン−ビニルアセテート共重合体樹脂等からなるシーラント層とを積層した積層フィルムからなる1枚の長尺の包装用フィルムをその長手方向に連続的に走行させながら、そのシーラント層が互いに向かい合わせになるように幅方向に折り返してその両側縁部同士を重ね合わせ、その包装用フィルムから多数の包装袋を連続的に製袋しつつ、各包装袋内に飲食物、調味料、医薬品、化粧品その他の液状被包装物を自動的に充填するものである。なお、縦型充填包装機は、図1に示すように主として、フィルム折返し部1と、縦シール部形成部2と、被包装物供給部3と、第1の横シール部形成部4aと、第2の横シール部形成部4bと、包装袋を単包または複数包ずつに切断する切断部5とを具えてなる。以下、被包装物として粒状物等を含む液状被包装物を用いた場合を説明する。
図1のフィルム折返し部1では、フィルムロールRから連続的に繰出される1枚の長尺の包装用フィルム6を上方から下方へ連続的に走行させながら、その走行中にU字状および逆L字状の2本のガイドロッド7で案内しつつ包装用フィルム6をそのシーラント層が互いに向かい合わせになるように幅方向に折り返して、図では包装用フィルム6の左端部に位置するその両側縁部同士を重ね合わせる。
縦シール部形成部2では、包装用フィルム6の折り返して重ね合わせた両側縁部同士を1対の縦シールロール8によって包装用フィルム6の長手方向(縦方向)に連続的に加熱および加圧して縦シール部13を形成し、これにより包装用フィルム6を筒状にした筒状フィルム15を形成する。
この縦シール部形成部2は、図では紙面と直交する方向に並んで互いに平行に水平に延在する1対の縦シールロール8と、それら1対の縦シールロール8を図示しない歯車組を介して互いに逆向きにかつ等速度で回転駆動するモータ9と、それら1対の縦シールロール8を互いの接近方向へ付勢するように、縦シールロール8の支持軸の両端部をそれぞれ支持する軸受け部に設けられた1対のエアシリンダ10と、を具えている。
ここで、1対の縦シールロール8は各々、その外周面上に1つの環状フランジ8aを有するとともに、その内部に環状フランジ8aを加熱する図示しないヒータを有し、上記1対のエアシリンダ10の押圧力によって、筒状フィルム15の重ね合わせた両側縁部をそれらの環状フランジ8aの間に挟持して加圧しつつ、ヒータから環状フランジ8aに伝えた熱で加熱することで、その両側縁部のシーラント層同士を溶着させて縦シール部13を形成しつつ、その回転により筒状フィルム15を下方へ走行させる。
被包装物供給部3では、図示しないタンクから図示しないポンプおよび供給路を介して供給された液状被包装物Mを、上記1対の縦シールロール8の間を上方から下方へ貫通している充填ノズル11によって、筒状フィルム15の内側へ連続的に単位時間当たり所定量ずつ充填する。
第1の横シール部形成部4aでは、筒状フィルム15をその長手方向に一定間隔をおいて、1対の横シールロール12によって全幅に亘り加熱しつつ加圧して互いに溶着させて間欠的に横シール部14を形成する。その後、第2の横シール部形成部4bで、第1の横シール部形成部4aと同様にして1対の横シールロール12によって横シール部14を再押圧して該シールを確実なものとし、これにより多数の包装袋Wを筒状フィルム15の長手方向へ繋がった状態で連続的に製袋する。次いで、連続包装された包装袋Wの、横シール部14の略中間部を切断部5によって切断することで、個々の包装袋Wが得られることになる。
なお、第1および第2の横シール部形成部4aおよび4bにおける1対の横シールロール12は、歯車組を介してモータで互いに逆向きにかつ等速で回転駆動し、外周面上に周方向に等間隔に位置して軸線方向へ延在する複数本(図では4本)のヒートシールバー12aを有し、該ヒートシールバー12aによって筒状フィルム15を挟持して横シール部14を形成または補強する。なお、各横シールロール12にはそれぞれ、ヒートシールバー12aを加熱するヒータが内蔵されている。
この実施例の充填包装機では、図2に示すように、筒状フィルム15の走行方向で最も手前に位置する第1の横シール部形成部4aの、一対の横シールロール12による横シール部14の形成位置の手前に、少なくとも一対(図2では一対)の絞り板16a、16bと、一対のしごき板17a、17bとを設けているが、以下に示す本発明は、そのうちの 一対のしごき板17a、17bのみを設けた例である。
対のしごき板17a、17bは、筒状フィルム15の両側面を挟むように配置され 状被包装物の充填によって膨らんだ筒状フィルム15の両側面を所要のタイミングで間欠的に挟み込んで、連続充填される液状被包装物の筒状フィルム15内での降下を一時的に阻止するように機能する。
なお、このしごき板17a、17bは、液状被包装物中に含まれる空気をしごき出す機能および包装袋の形状と液状被包装物の充填量を安定化させる機能をも有している。
本発明では、前記一対のしごき板17の少なくとも一方を、走行中の筒状フィルム15 を両側面から挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有する材料によって構成する点に特 徴があり、例えば、引張弾性率が5000MPa以下、好ましくは100〜300MPa の樹脂材料や、それと同等の弾性を有する金属材料(弾性のある厚みの薄い金属や、薄い 金属を複数枚重ね合わせたもの等)によって構成することができる。
また、前記しごき板17a、17bの少なくとも一方を、テフロン(登録商標)やMC ナイロン、ポリアセタール、超高分子ポリエチレン等の樹脂材料から構成し、とくに、テ フロン(登録商標)のような摩擦抵抗の低い材料を用いた場合には、すべり性が向上する ため、筒状フィルム15への損傷を低減することができる。
これは、一対のしごき板17a、17bを、例えばテフロン(登録商標)等の弾性を有 する樹脂材料によって構成すると、図4に示すように、しごき板17a、17bの先端部 を撓ませてさらに相互に押し付ける方向に動作させることができるようになり、該しごき 板17a、17bによる密閉状態で、筒状フィルム15内での液状被包装物の降下を一時 的に阻止することができるため、確実に横シール部14内への液状被包装物の噛み込みを 防止することができることによる。図4では、一対のしごき板17a、17bの両方が、 樹脂材料等の弾性を有する材料からなる場合を示したが、一方のしごき板17aが硬い金 属で、他方のしごき板17bが樹脂材料等の弾性を有する材料からなる場合であっても、 同様の作用効果を期待することができる。なお、しごき板17bの材質やその組み合わせ 、板厚については、液状被包装物の粘度や含まれる粒状物の量や種類等に合わせて選定す ることが好ましい。
また、上記のように弾性を有する材料を用いた場合、閉状態においては、一対のしごき 板17a、17bの相互の押圧力を調整すればよく、近接距離等の調整が不要となるため 、制御が簡単になると共に、しごき板17a、17bの交換やメンテナンスが非常に容易 になる。
のしごき板17a、17bの上記機能によって、筒状フィルム15内には、しごき板17a、17bの下側に、液状物および粒状物等の降下が阻まれて、それらが介在しない箇所が間欠的に形成されることになり、この箇所に後段の横シールロール12によって横シール部14を形成することで、該横シール部14内への液状物および粒状物等の噛み込みを確実に阻止することができる。しかも、上記したように筒状フィルム15は、少なく とも一方が弾性材料からなる一対のしごき板17a、17bによて絞り込まれため ごき板17a、17bとの摩擦抵抗が小さくなり、筒状フィルム15への損傷を抑えることができる。
なお、一対のしごき板17a、17bは、上記したように間に筒状フィルム15を挟んで相互に近接する方向、および相互に離間する方向へ変位可能に構成されている。一対 ごき板17a、17bの、筒状フィルム15への押圧方向はとくに限定されるものではなく、筒状フィルム15の走行方向に対して相互に略垂直や斜め方向に押圧することができる。
とくに、一対のしごき板17a、17bを、図2に示したように、筒状フィルム15の両側面を走行方向(図では下方向)に向かって斜めに押圧するように配置した場合には、筒状フィルム15の走行が阻害されることがなく、また、横シールロール12による横シール部14の形成位置の直前位置まで該しごき板17a、17bを近づけることができるため、設置スペースを小さくすることができるとともに、タクトタイムを向上させることができる。
のしごき板17a、17bによる絞り出し機構、およびその駆動機構の一例を図3に示す。この例では、後述する制御手段からの指令に基づいてサーボモータ18をコントロールし、送り装置としてボールねじ機構19を用いてしごき板17a、17bの変位のタイミングや位置を精度よく決定している。
なお、駆動源としてはサーボモータ18の他、エアシリンダ、ステッピングモータ、ソレノイド、マグネットまたは電磁石等を用いることができ、送り装置としては、ボールねじ機構19の他、ラック機構、カム機構またはクランク機構等を用いることができる。
方のベース20aと他方のベース20bとは、図示しない部材を介して互いに一体に結合されており、一方のベース20aには、そのガイドレール25a上に、しごき板17aが配設されたテーブル21aを、スライダー26aを介して移動可能に設けると共に、テーブル21aを、サーボモータ18で回転駆動するボールねじ軸19aに螺合したボールナット部19bに連結する。
他方のベース20bには、そのガイドレール25b上に、しごき板17bが配設されたテーブル21bを、スライダー26bを介して移動可能に設ける。
また、2つのテーブル21a、21bは、両側部が一対の連結板22によって連結され、該連結板22のベース20a側の側部に設けた切欠き部22aに、テーブル21aに設けた凸部23を嵌め入れ、該凸部23が切欠き部22aに沿って図では左右方向に移動することで、テーブル21aとテーブル21bが、相互に近接および離間する方向に移動するように構成されている。
これにより、サーボモータ18からの動力が、ボールねじ軸19aに伝わってボールナット19bが図では上下方向に押し動かされると、ボールナット19bに連結されたテーブル21aは、スライダー26aを介してガイドレール25a上を上下に移動すると共に、それに伴って凸部23を介して切欠き部22aに沿って左右方向に移動する。
一方、テーブル21bは、上記したように連結板22によってテーブル21aと連結されているため、テーブル21aの動きに合わせて、スライダー26bおよびガイドレール25bを介して上下に移動すると共に、テーブル21aに近接および離間する方向に移動することになる。
したがって、この構成によれば、制御手段からの指令に従って、サーボモータ18が駆動し、これに伴ってテーブル21aとテーブル21bとが同時に、相互に近接または離間する方向に変位することになり、該テーブル21aとテーブル21bとにそれぞれ配設されたしごき板17aと、しごき板17bとを相互に近接または離間する位置に変位させることができる。
しごき板17a、17bの変位のタイミングや開閉時間等は、マイクロコンピュータ等からなる制御手段によってコントロールされ、例えば、後述する生産条件設定手段によって入力される包装用フィルム6の包装形態やフィルム構成等の品種、液状被包装物の充填量や包装用フィルム6の繰り出し速度等の充填条件の入力値に基づいて所定の演算処理を行って算出される。なお、上記制御手段は、充填包装機のメインコンピュータとして機能する制御手段と兼用してもよい。
なお、上記生産条件設定手段としては、例えばテンキー等の入力手段や前記入力手段による設定値を表示するモニタを一体に備えたタッチパネルから構成されるもので、充填包装機の包装用フィルム6の包装形態(包装袋Wの長さ(シールピッチ))やフィルム構成等の品種およびフィルムの繰り出し速度等の充填条件の設定および変更可能としている。
この生産条件設定手段は、さらに、しごき板17a、17bの変位動作や横シール速度等を経時的にグラフで表示する動作モニタを有し、目視でしごき板17a、17bの変位状態を確認することができると共に、適宜、変位のタイミングや上記開閉時間、しごき板17a、17bの近接距離等が調整(入力)できるようになっている。
また、生産条件設定手段は、包装用フィルム6の品種や充填条件に応じた生産条件を記憶するためのバックアップRAMやEEPROM等の記憶手段を有している
、しごき板17a、17bは、図5にしごき17aを一例として示したように、その先端の、筒状フィルム15側の表面に、該筒状フィルム15の走行方向に平行して複数の溝27を形成することが好ましい。これによれば、しごき板17a、17bと筒状フィルム15との接触面積が小さくなるため、摩擦抵抗を低くすることができ、筒状フィルム15への損傷を低減することができる。また、しごき板17a、17bの先端部を、テフロン(登録商標)のような摩擦抵抗の低い材料によって被覆した場合にも、すべり性が向上して筒状フィルム15への損傷を抑制することができる。
さらに、一対のしごき板17a、17bの少なくとも一方は、筒状フィルム15の幅方向に延在する先端縁をU字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状とすることが好ましい。図6に一実施形態としてしごき板17aの先端縁がV字形からなる場合(a)、一方側に傾斜した場合(b)、U字形からなる場合(c)を示したが、いずれの場合も、突出した先端部分から徐々に筒状フィルム15を両側面から挟んで絞り込んでいくため、筒状フィルム15は、テンションが急激に変化することがなく、スムーズに走行することができる。とくに、しごき板17a、17bの先端縁を、筒状フィルム15の縦シール部13側に向かって下向きに傾斜させて、縦シール部13側から折返し辺側に向かって徐々に絞り込んでいくようにした場合には、筒状フィルム15の、特に折返し辺側に皺が発生することがなく、横シール部14位置から液状被包装物を完璧にしごき出すことができる。
また、しごき板17a、17bの先端部は、図2および図4に示すような角形の他、図7の側面図に示したように、弧状(a)や筒状フィルム15に向かって先細りとなる三角形状(b)等、種々の条件に合わせて形状を選定することが好ましい。例えば、筒状フィルム15が軟質の薄いフィルムからなる場合には、先端縁が弧状からなるしごき板17a、17bを用いることにより、筒状フィルム15への損傷を低減することができ、また液状被包装物の粘度が高い場合や、液状被包装物中に含まれる粒状物の量が多い場合には、角状や三角形状からなるしごき板17a、17bを用いることにより、筒状フィルム15を表裏からしっかりと挟持して液状被包装物を確実に絞り出すことができる。
1 フィルム折返し部
2 縦シール部形成部
3 被包装物供給部
4a 第1の横シール部形成部
4b 第2の横シール部形成部
5 切断部
6 包装用フィルム
6a 折返し辺
7 ガイドロッド
8 縦シールロール
8a 環状フランジ
9 モータ
10 エアシリンダ
11 充填ノズル
12 横シールロール
12a ヒートシールバー
13 縦シール部
14 横シール部
15 筒状フィルム
16a、16b 絞り板
17a、17b しごき板
18 サーボモータ
19 ボールねじ機構
19a ボールねじ
19b ボールナット
20a、20b ベース
21a、21b テーブル
22 連結板
22a 切欠き部
23 凸部
25a、25b ガイドレール
26a、26b スライダー
27 溝部
R フィルムロール
W 包装袋
M 液状被包装物


Claims (9)

  1. 長手方向に連続的に繰り出し走行される包装用フィルムを、接着層もしくはシーラント層が対向するように中央部で折り返し、その側縁部分に、包装用フィルムの長手方向に連続的に縦シール部を形成して筒状とし、該筒状の包装用フィルム内に液状の被包装物を連続的に充填しながら、一または複数対の横シールロールによって包装用フィルムの長手方向に直交する方向に挟み込み、包装用フィルムの全幅にわたって延在する横シール部を形成することにより、液状被包装物を包装用フィルム内に充填包装する方法であって、
    前記包装用フィルムの走行方向で、前記一または複数対のうち最も手前の対の前記横シールロールの手前の位置において、走行中の前記筒状の包装用フィルムの両側面を一または複数対の絞り板で挟み込んで液状被包装物を間欠的に絞り出した後、さらに該絞り出し箇所を一対のしごき板で挟み込んで液状被包装物を間欠的にしごき出し、そのしごき出し箇所に、前記一対の横シールロールによって横シール部を形成することを特徴とする液状被包装物の充填包装方法。
  2. 前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記筒状の包装用フィルムを両側面から挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有することを特徴とする請求項1に記載の液状被包装物の充填包装方法。
  3. 前記一または複数対の絞り板および前記一対のしごき板は、同時に前記筒状の包装用フィルムに対して近接または離間する位置に変位することを特徴とする請求項1または2に記載の液状被包装物の充填包装方法。
  4. 前記一または複数対の絞り板および前記一対のしごき板は、それぞれ独立して前記筒状の包装用フィルムに対して近接または離間する位置に変位することを特徴とする請求項1または2に記載の液状被包装物の充填包装方法。
  5. 前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムの幅方向に延在する先端縁を、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状として、前記包装用フィルムに対して前記先端縁形状に沿って順次に接触するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液状被包装物の充填包装方法。
  6. 長手方向に連続的に繰り出し走行される包装用フィルムを、接着層もしくはシーラント層が対向するように中央部で折り返し、その側縁部分に、包装用フィルムの長手方向に連続的に縦シール部を形成して筒状とする縦シール手段と、
    該筒状の包装用フィルム内に液状の被包装物を充填しながら、包装用フィルムの長手方向に直交する方向に、包装用フィルムの全幅にわたって延在し、包装用フィルムの長手方向に間隔をおいて横シールを施して包装体を形成する一または複数対の横シールロールからなる横シール手段と、
    を備える充填包装機において、
    前記包装用フィルムの走行方向で、前記一または複数対のうち最も手前の対の前記横シールロールの手前の位置に、前記筒状の包装用フィルムの両側面を挟むように位置する相互に近接および離間する方向に変位可能な一または複数対の絞り板と、
    該絞り板を通った前記包装用フィルムの両側面を挟むように位置する相互に近接および離間する方向に変位可能な一対のしごき板と、を有することを特徴とする充填包装機。
  7. 前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、走行中の前記筒状の包装用フィルムを両側面から挟み込んだ際に撓むことのできる弾性を有することを特徴とする請求項6に記載の充填包装機。
  8. 前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムと対面する側の先端表面に、該包装用フィルムの走行方向に平行に延びる複数の溝を有することを特徴とする請求項6または7に記載の充填包装機。
  9. 前記一または複数対のうち少なくとも一対の絞り板の少なくとも一方および/または前記一対のしごき板の少なくとも一方は、前記包装用フィルムの幅方向に延在する先端縁が、U字形、逆U字形、V字形、逆V字形または一方側に傾斜した形状からなることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の充填包装機。
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