JP2018170586A - スイッチング素子の駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 上下のアームの短絡を早期に検出し得る技術を提供する。【解決手段】 スイッチング素子の駆動回路は、オン指令及びオフ指令に応じてゲート電圧を制御するゲート制御回路と、スイッチング素子に流れる電流が制限電流を上回るときに第1短絡検出信号を出力する第1短絡検出回路と、ゲート電圧が制限電圧を上回るときにゲートを放電させるクランプ回路と、クランプ回路によるゲートの放電を検出するクランプ監視回路と、外部からオン指令が入力されており、かつ、その入力が開始されてから所定時間が経過した以降においてゲートの放電が検出されたときに第1短絡検出信号を出力する第1短絡検出回路とを備える。ゲート制御回路は、第1及び第2短絡検出信号の少なくとも一方が出力され、かつ、オン指令が入力されているときに、スイッチング素子のゲート電圧をオフ電圧に調整する。【選択図】図1

Description

本明細書で開示する技術は、スイッチング素子の駆動回路に関する。
インバータやDC−DCコンバータといった電力変換回路が知られている。この種の電力変換回路は、少なくとも一組の上アーム及び下アーム(レグとも称される)を備えており、上下の各アームに設けられたスイッチング素子が選択的にスイッチングされることによって、各種の電力変換(単なる昇圧、降圧も含む)が行われる。通常、上下の各アームに設けられたスイッチング素子は、それらが同時にターンオンされないように制御され、それによって、上下のアームを通じた回路の短絡が防止される。しかしながら、一方のアームに設けられたスイッチング素子がターンオンされたときに、他方のアームに設けられたスイッチング素子で短絡故障(ターンオフできない故障)が生じていると、上下のアームを通じた回路の短絡が意図せず発生してしまう。このような回路の短絡は早期に検出されることが好ましく、それにより、正常なスイッチング素子を速やかにターンオフさせて、スイッチング素子や回路の損傷等を避けることができる。
上記の点に関して、特許文献1には、スイッチング素子のゲート電圧を監視することによって、当該スイッチング素子が設けられた回路の短絡を検出する技術が記載されている。この技術では、スイッチング素子のゲート電圧が、所定の短絡検知レベルを超えて上昇したときに、回路に短絡が生じていると判定して、スイッチング素子をターンオフさせている。
特開2011−29818号公報
特許文献1に記載の技術のように、スイッチング素子のゲート電圧に基づいて回路の短絡を検出する手法によると、短絡の態様によっては、回路に流れる短絡電流を監視する場合よりも、短絡を早期に検出することができる。その一方で、スイッチング素子は、そのゲート電圧が上昇するほど、より大きな電流を流しやすくなる。従って、ゲート電圧が上昇することを許容していると、回路に過大な短絡電流が生じることによって、例えばスイッチング素子が損傷するおそれがある。過大な短絡電流の発生を避けるためには、例えばクランプ回路を設けることによって、ゲート電圧の上昇を抑制することが考えられる。ここでいうクランプ回路とは、スイッチング素子のゲートに接続され、ゲート電圧が所定の制限電圧を上回るときに、ゲートを放電させることによって、ゲート電圧の上昇を抑制する回路を広く意味する。しかしながら、クランプ回路によってゲート電圧の上昇を抑制してしまうと、ゲート電圧の上昇に基づいて回路の短絡を検出することができなくなり、回路に流れる短絡電流を直接監視するだけでは、短絡を早期に検出し得ないおそれがある。
従って、本明細書では、クランプ回路によってゲート電圧の上昇を抑制しながらも、短絡電流を監視するだけの場合と比較して、短絡を早期に検出し得る技術を提供する。
本明細書は、電力変換回路の上アーム又は下アームに設けられたスイッチング素子の駆動回路を開示する。この駆動回路は、外部から入力されるオン指令及びオフ指令に応じてスイッチング素子のゲート電圧をオン電圧とオフ電圧との間で制御するゲート制御回路と、スイッチング素子に流れる電流が所定の制限電流を上回るときに、第1短絡検出信号を出力する第1短絡検出回路と、スイッチング素子のゲートに接続されており、スイッチング素子のゲート電圧がオン電圧以上である所定の制限電圧を上回るときにゲートを放電させるクランプ回路と、クランプ回路によるゲートの放電を検出するクランプ監視回路と、外部からオン指令が入力されており、かつ、その入力が開始されてから所定時間が経過した以降においてクランプ監視回路がゲートの放電を検出したときに、第1短絡検出信号を出力する第1短絡検出回路とを備える。そして、ゲート制御回路は、第1短絡検出信号と第2短絡検出信号の少なくとも一方が出力され、かつ、オン指令が入力されているときに、スイッチング素子のゲート電圧をオフ電圧に調整する。なお、ここでいうオン電圧とは、スイッチング素子をターンオンさせ得るゲート電圧の値を意味し、オフ電圧とは、スイッチング素子をターンオフさせ得るゲート電圧の値を意味する。
インバータやDC−DCコンバータといった電力変換回路において、上下のアームが短絡する事象は様々なタイミングで生じ得るが、概して二つの態様に大別することができる。一つの態様は、一方のアームのスイッチング素子がターンオンされる前に、他方のアームのスイッチング素子で既に短絡故障が生じていた結果、前記一方のアームのスイッチング素子がターンオンされたタイミングで上下のアームが短絡するという態様である。本明細書では、これをタイプ1の短絡と称する。他の一つの態様は、一方のアームのスイッチング素子がターンオンされている間に、他方のアームのスイッチング素子で短絡故障が生じた結果、当該短絡故障が生じたタイミングで上下のアームが短絡するという態様である。本明細書では、これをタイプ2の短絡と称する。
上述した駆動回路によると、タイプ1の短絡は、主に第1短絡検出回路によって検出され、タイプ2の短絡は、主に第2短絡検出回路によって検出される。タイプ1の短絡は、スイッチング素子がターンオンされるときに発生し、ゲート電圧が上昇していくにつれて、スイッチング素子に流れる短絡電流も上昇していく。このようなタイプ1の短絡では、短絡に起因するゲート電圧の急激な上昇もなく、クランプ回路によるゲートの放電も生じない。従って、タイプ1の短絡は、スイッチング素子に流れる電流を監視することによって、即ち、第1短絡検出回路によって検出される。一方、タイプ2の短絡は、スイッチング素子がターンオンされている間に発生し、オン電圧に調節されていたゲート電圧が急激に上昇し始める。このとき、クランプ回路が動作し、ゲートを放電させることによって、ゲート電圧の上昇が抑制される。従って、タイプ2の短絡は、クランプ回路によるゲートの放電を監視することによって、即ち、第2短絡検出回路によって検出される。ここで、第2短絡検出回路は、オン指令の入力が開始されてから所定時間が経過するまでは、クランプ回路の動作を看過するように構成されており、これによって、ターンオン時のリンギングに起因する誤検出を避けることができる。
実施例1の駆動回路10の構成を示す図。 タイプ1の短絡発生時における各電圧及び電流の挙動を示すタイムチャート。 タイプ2の短絡発生時における各電圧及び電流の挙動を示すタイムチャート。 実施例2の駆動回路110の構成を示す図。 実施例3の駆動回路120の構成を示す図。 実施例4の駆動回路130の構成を示す図。 実施例5の駆動回路140の構成を示す図。
(実施例1)
図面を参照して、実施例1の駆動回路10について説明する。駆動回路10は、例えばインバータやDC−DCコンバータといった電力変換回路において、上アーム又は下アームに設けられたMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)2の動作を制御する。本実施例で説明する駆動回路10は、例えばハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車といった、車輪を駆動するモータを有する自動車において、当該モータへ電力を供給する電力変換回路に用いることができる。但し、本実施例の駆動回路10は、自動車に限られず、各種の装置や設備における電力変換回路にも採用することができる。なお、図1は、一つのMOSFET2とその駆動回路10のみが図示されているが、電力変換回路に含まれる全ての上下のアームに設けられたそれぞれのMOSFET2にも、同様の駆動回路10を採用することができる。
MOSFET2は、上アーム又は下アームに設けられたスイッチング素子の一例であり、本実施例の駆動回路10は、MOSFET2に限られず、各種のスイッチング素子にも採用することができる。この場合、スイッチング素子は、絶縁ゲートを有するスイッチング素子であって、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)であってもよい。いずれの形態のスイッチング素子においても、その具体的な構成は特に限定されない。本実施例におけるMOSFET2は、メイン素子M1とセンス素子M2とを有する。メイン素子M1とセンス素子M2は、同一の半導体基板に設けられており、それぞれ同一の単位構造(MOSFET構造)を有するが、メイン素子M1と比較してセンス素子M2は極めて小さい。センス素子M2には、メイン素子M1に流れる電流I1に比例する微小電流が流れることから、その微小電流を検出することによって、メイン素子M1に流れる電流I1を把握することができる。なお、MOSFET2(又はその他のスイッチング素子)は、必ずしもセンス素子M2を有する必要はなく、メイン素子M1に流れる電流I1が直接的に検出されてもよい。
図1に示すように、駆動回路10は、ゲート制御回路12、第1短絡検出回路14、クランプ回路16、クランプ監視回路18及び第2短絡検出回路20を備える。
ゲート制御回路12は、外部から入力されるオン指令及びオフ指令に応じて、MOSFET2のゲート電圧Vgをオン電圧とオフ電圧との間で制御する。ここでいうオン電圧とは、MOSFET2をターンオンさせ得るゲート電圧Vgの値を意味し、オフ電圧とは、MOSFET2をターンオフさせ得るゲート電圧Vgの値を意味する。ゲート制御回路12の具体的な構成は特に限定されない。一例ではあるが、本実施例のゲート制御回路12は、プロセッサP、第1トランジスタS1、第2トランジスタS2、第3トランジスタS3、コンパレータU1及び複数の抵抗器R1−R4を備える。MOSFET2のゲートは、第1トランジスタS1を介してゲート電源電圧に接続されており、第2トランジスタS2を介して基準電圧(例えばゼロボルト)に接続されている。第1トランジスタS1はpチャネル型のトランジスタであり、第2トランジスタS2はnチャネル型のトランジスタである。MOSFET2のゲートと第1トランジスタS1との間には、ゲート抵抗として抵抗器R3が設けられており、MOSFET2のゲートと第2トランジスタS2との間には、ゲート抵抗として抵抗器R4が設けられている。
第2トランジスタS2のゲートには、プロセッサPが接続されており、第2トランジスタS2の動作は、プロセッサPによって直接的に制御される。一方、第1トランジスタS1のゲートには、コンパレータU1の出力端子が接続されている。コンパレータU1の反転入力端子には、抵抗器R1、R3を介してMOSFET2のゲート電圧Vgが入力され、非反転入力端子には、第1参照電圧vref1が印加されている。この第1参照電圧vref1は、前述したオン電圧の一例である。第1トランジスタS1のソース・ゲート間には、第3トランジスタS3が設けられており、第3トランジスタS3の動作が、プロセッサPによって制御されるように構成されている。
プロセッサPには、外部(例えば自動車の電子制御ユニット)から、オン指令及びオフ指令が入力される。プロセッサPは、オン指令が入力されたときは、第3トランジスタS3をオンするとともに、第2トランジスタS2をオフする。この場合、MOSFET2のゲートが、第1トランジスタS1を介してゲート電源電圧に接続されるとともに、第1トランジスタS1の動作がコンパレータU1によって制御される。その結果、MOSFET2のゲート電圧Vgが第1参照電圧vref1に調節され、MOSFET2がターンオンされる。一方、プロセッサPは、オフ指令が入力されると、第3トランジスタS3をオフするとともに、第2トランジスタS2をオンする。この場合、MOSFET2のゲートが、第2トランジスタS2を介して基準電圧に接続され、MOSFET2がターンオフされる。
第1短絡検出回路14は、MOSFET2に流れる電流I1が所定の制限電流を上回るときに、第1短絡検出信号E1を出力する。出力された第1短絡検出信号E1は、論理和回路OR1に入力される。第1短絡検出回路14の具体的な構成は特に限定されない。一例ではあるが、本実施例の第1短絡検出回路14は、抵抗器R8、R9、キャパシタC2及びコンパレータU4を備える。抵抗器R8は、MOSFET2のセンス素子M2と直列に接続されており、MOSFET2に流れる電流I1に対応するセンス電圧Vssを出力する。出力されたセンス電圧Vssは、抵抗器R8及びキャパシタC2によるローパスフィルタによってノイズが除去され、ノイズ除去後のセンス電圧VsがコンパレータU4の非反転入力端子に入力される。コンパレータU4の反転入力端子には、前述した制限電流に対応する電圧vtscが入力されている。これにより、MOSFET2に流れる電流I1が制限電流を上回ると、コンパレータU4から第1短絡検出信号E1が出力されるように構成されている。
クランプ回路16は、MOSFET2のゲートに接続されており、MOSFET2のゲート電圧Vgが、前述したオン電圧以上である所定の制限電圧を上回るときに、MOSFET2のゲートを放電させる。クランプ回路16の具体的な構成は特に限定されない。一例ではあるが、本実施例のクランプ回路16は、ダイオードD1、抵抗器R5−R7、キャパシタC1及びコンパレータU2を備える。ダイオードD1のアノードは、MOSFET2のゲートに接続されており、ダイオードD1のカソードは、抵抗器R5及びキャパシタC1を介して基準電圧に接続されている。抵抗器R5とキャパシタC1との間には、コンパレータU2の出力端子が接続されている。コンパレータU2の出力端子は、抵抗器R6を介してコンパレータU2の反転入力端子に接続されている。そして、コンパレータU2の非反転入力端子には、第2参照電圧vref2が印加されている。第2参照電圧vref2は、前述した制限電圧の一例であり、第1参照電圧vref1(オン電圧の一例)よりも僅かに大きい。なお、第2参照電圧vref2は、第1参照電圧vref1以上であればよく、例えば第1参照電圧vref1と同じであってもよい。
上記した構成により、ダイオードD1のカソードは、第2参照電圧vref2に維持されている。通常、MOSFET2のゲート電圧Vgは、オン電圧(ここでは第1参照電圧vref1)とオフ電圧(ここではゼロボルト)との間で制御されるので、ダイオードD1が導通することはない。それに対して、例えば後述するタイプ2の短絡により、MOSFET2のゲート電圧Vgが、第2参照電圧vref2を上回ると、ダイオードD1が導通して、MOSFET2のゲートからクランプ回路16へ電流が流れる。即ち、MOSFET2のゲートが、クランプ回路16を介して放電される。これにより、MOSFET2のゲート電圧Vgは、第2参照電圧vref2を超えて上昇していくことが抑制される。
クランプ監視回路18は、クランプ回路16によるMOSFET2のゲートの放電を検出する。クランプ監視回路18の具体的な構成は特に限定されない。一例ではあるが、本実施例のクランプ監視回路18は、コンパレータU3を有しており、抵抗器R5に生じる電圧降下の有無を検出することによって、クランプ回路16に流れる電流の有無を検出する。クランプ回路16に電流が流れていれば、クランプ回路16によってMOSFET2のゲートが放電されていると判断できる。コンパレータU3の非反転入力端子は抵抗器R5の一端(ダイオードD1側)に接続されており、反転入力端子は抵抗器R5の他端(キャパシタC1側)に接続されている。これにより、クランプ回路16に電流が流れ、抵抗器R5において電圧降下が生じたときに、コンパレータU3は所定の検出信号(例えばハイレベルの信号)を出力する。コンパレータU3の出力信号は、第2短絡検出回路20へ入力される。
第2短絡検出回路20は、外部からオン指令が入力されており、かつ、その入力が開始されてから所定時間が経過した以降において、クランプ監視回路18から前述の検出信号を受信したとき(即ち、クランプ監視回路18がゲートの放電を検出したとき)に、第2短絡検出信号E2を出力する。オン指令が入力され、MOSFET2がターンオフされた直後の期間は、MOSFET2のゲート電圧Vgにリンギングが生じることがある。このようなリンギングが生じると、クランプ回路16によるゲートの放電が行われ、クランプ監視回路18から検出信号が出力されることがある。第2短絡検出回路20は、リンギングに起因するクランプ回路16の動作を無視し、オン指令の入力が開始されてから所定時間が経過した以降に限って第2短絡検出信号E2を出力することで、リンギングに起因する誤検出を回避する。第2短絡検出回路20の具体的な構成は特に限定されない。本実施例の第2短絡検出回路20は、CPU等を含む処理回路U5を用いて構成されている。また、図示省略するが、外部からのオン指令は、処理回路U5にも入力されるように構成されている。
第1短絡検出回路14が出力する第1短絡検出信号E1と、第2短絡検出回路20が出力する第2短絡検出信号E2は、論理和回路OR1に入力される。論理和回路OR1の出力信号は、論理積回路AND1を介して、ゲート制御回路12のプロセッサPに入力される。論理積回路AND1には、論理和回路OR1の出力信号に加えて、オン指令が入力される。このような構成により、第1短絡検出信号E1と第2短絡検出信号E2の少なくとも一方が出力され、かつ、オン指令が入力されているときに、MOSFET2を含む上下のアームに短絡が生じているとして、論理積回路AND1からプロセッサPへ所定の遮断信号が出力される。プロセッサPは、論理積回路AND1から遮断信号を受け取ると、第3トランジスタS3をターンオフするとともに第2トランジスタS2をターンオンする。これにより、MOSFET2のゲート電圧Vgがオフ電圧(例えばゼロボルト)に調整され、MOSFET2がターンオフされる。
以上、駆動回路10の構成について説明した。次に、駆動回路10の動作について説明する。前述したように、駆動回路10は、インバータやDC−DCコンバータといった電力変換回路において、上下の各アームに設けられたMOSFET2の動作を制御する。通常、上下の各アームに設けられたMOSFET2は、それらが同時にターンオンされないように制御され、それによって、上下のアームを通じた回路の短絡が防止される。しかしながら、一方のアームに設けられたMOSFET2をターンオフしたときに、他方のアームに設けられたMOSFET(図示省略)で短絡故障(ターンオフできない故障)が生じていると、上下のアームを通じた回路の短絡が意図せず発生してしまう。このような短絡は早期に検出されることが好ましく、それにより、正常なMOSFET2を速やかにターンオフさせて、当該MOSFET2を含む回路の損傷等を避ける必要がある。
上記に関して、本実施例の駆動回路10によると、他方のアームに設けられたMOSFET(図示省略)で短絡故障が発生し、上下のアームを通じた短絡が生じたときは、それを早期に検出することによって、MOSFET2を速やかにターンオフすることができる。この点について、図2、図3を参照しながら詳細に説明する。本実施例においても、上下のアームが短絡する事象は、概して二つの態様に大別することができる。一つの態様は、タイプ1の短絡であって、MOSFET2がターンオンされる前に、他方のアームのMOSFET(図示省略)で既に短絡故障が生じていた結果、MOSFET2がターンオンされたときに、上下のアームが短絡するという態様である。図2は、タイプ1の短絡が発生したときに各電圧及び電流に現れる挙動の一典型例を示す。他の一つの態様は、タイプ2の短絡であって、MOSFET2がターンオンされている間に、他方のアームのMOSFET(図示省略)で短絡故障が生じた結果、当該短絡故障が生じたタイミングで上下のアームが短絡するという態様である。図3は、タイプ2の短絡が発生したときに各電圧及び電流に現れる挙動の一典型例を示す。
本実施例の駆動回路10によると、タイプ1の短絡は、主に第1短絡検出回路14によって検出され、タイプ2の短絡は、主に第2短絡検出回路20によって検出される。タイプ1の短絡は、MOSFET2がターンオンされるときに発生し、ゲート電圧Vgが上昇していくにつれて、MOSFET2に流れる電流I1(即ち、Vss)も上昇していく。このとき、MOSFET2のドレイン電圧Vdは高い値に維持されるが、比較的に安定している。このようなタイプ1の短絡では、短絡に起因するゲート電圧Vgの急激な上昇もなく、クランプ回路16によるゲートの放電も生じない。即ち、クランプ回路16の抵抗器R5に流れる電流IR5もゼロである。従って、タイプ1の短絡は、第2短絡検出回路20では検出することができず、MOSFET2に流れる電流I1を監視することによって、即ち、第1短絡検出回路14によって検出される。前述したように、第1短絡検出回路14は、ノイズ除去後のセンス電圧Vsが、制限電流に対応する電圧vtscを上回るときに、第1短絡検出信号E1を出力する。
一方、タイプ2の短絡は、MOSFET2がターンオンされている間に発生する。図3に示すように、タイプ2の短絡が発生すると、MOSFET2に流れる電流I1が上昇し、それに伴って、MOSFET2のドレイン電圧Vdも上昇する。MOSFET2では、ゲートとドレインとが帰還容量(即ち、ゲート・ドレイン間の寄生容量)を介して電気的に接続されている。従って、ドレイン電圧Vdが上昇することで、オン電圧に調節されていたゲート電圧Vgも、帰還容量を介して上昇し始める。ゲート電圧Vgが上昇し始めると、クランプ回路16が動作し、ゲートを放電させることによって、ゲート電圧Vgの上昇が抑制される。クランプ回路16によるゲートの放電(抵抗器R5を流れる電流IR5)は、クランプ監視回路18によって検出され、その結果、第2短絡検出回路20から第2短絡検出信号E2が出力される。この段階では、MOSFET2に流れる電流I1が制限電流に達しておらず(即ち、ノイズ除去後のセンス電圧Vsが、制限電流に対応する電圧vtscに達しておらず)、第1短絡検出回路14では短絡を検出することができない。換言すると、第2短絡検出回路20は、MOSFET2に過大な短絡電流が流れる前に、上下のアームに生じた短絡を検出することができる。但し、場合によっては、MOSFET2のゲート電圧Vgが上昇する前に、MOSFET2に流れる電流I1が制限電流に達することも起こり得る、このような場合は、タイプ2の短絡についても、第1短絡検出回路14によって検出される。
以上のように、本実施例の駆動回路10によると、クランプ回路16によってゲート電圧Vgの上昇を抑制することができるとともに、MOSFET2に流れる電流I1を監視するだけの場合よりも、上下のアームに生じた短絡を早期に検出することができる。なお、本実施例の駆動回路10は、他方のアームで短絡故障が生じた場合だけでなく、例えばモータ等で短絡故障が生じた場合でも、それに起因する回路の短絡を同様に検出することができる。
(実施例2)
図4を参照して、実施例2の駆動回路110について説明する。本実施例の駆動回路110は、実施例1の駆動回路10と比較して、クランプ監視回路18の構成が変更されている。本実施例におけるクランプ監視回路18は、電流センサL1を有しており、抵抗器R5の電圧降下を検出することに代えて(図1参照)、クランプ監視回路18に流れる電流を直接的に検出する。その他の構成については、実施例1の駆動回路10と同一であることから、同一の符号を付すことによって重複する説明は省略する。
本実施例の構成によっても、クランプ回路16によるゲートの放電がクランプ監視回路18によって検出され、実施例1の駆動回路10と同様に、第2短絡検出回路20から第2短絡検出信号E2が出力される。従って、本実施例の駆動回路110によれば、クランプ回路16によってゲート電圧Vgの上昇を抑制することができるとともに、MOSFET2に流れる電流I1を監視するだけの場合よりも、上下のアームに生じた短絡を早期に検出することができる。
(実施例3)
図5を参照して、実施例3の駆動回路120について説明する。本実施例の駆動回路120は、実施例1、2の駆動回路10、110と比較して、クランプ監視回路18の構成が変更されている。本実施例におけるクランプ監視回路18は、コンパレータU3を有しており、この点では実施例1の駆動回路10と共通する。しかしながら、本実施例では、コンパレータU3の二つの入力端子が、クランプ回路16のダイオードD1の両端にそれぞれ接続されており、ダイオードD1に生じる順電圧が検出されるように構成されている。その他の構成については、実施例1の駆動回路10と同一であることから、同一の符号を付すことによって重複する説明は省略する。なお、図5において図示省略されているように、本実施例のクランプ回路16は、抵抗器R5(図1参照)を必ずしも備える必要はない。
本実施例の構成によっても、クランプ回路16によるゲートの放電がクランプ監視回路18によって検出され、実施例1の駆動回路10と同様に、第2短絡検出回路20から第2短絡検出信号E2が出力される。従って、本実施例の駆動回路120においても、クランプ回路16によってゲート電圧Vgの上昇を抑制することができるとともに、MOSFET2に流れる電流I1を監視するだけの場合よりも、上下のアームに生じた短絡を早期に検出することができる。
(実施例4)
図6を参照して、実施例4の駆動回路130について説明する。本実施例の駆動回路130は、実施例1の駆動回路10と比較して、ゲート制御回路12の構成が変更されている。また、ゲート制御回路12の変更に伴って、クランプ回路16の構成も変更されている。本実施例におけるゲート制御回路12は、MOSFET2をターンオンさせるオン電圧として、ゲート電源電圧をMOSFET2のゲートへそのまま印加するように構成されている。それに伴い、クランプ回路16は、ダイオードD1及び抵抗器R5を介して、MOSFET2のゲートをゲート電源電圧へ接続するように構成されている。このような構成によっても、クランプ回路16は、ゲート電圧Vgの上昇を抑制することができるとともに、クランプ監視回路18は、抵抗器R5における電圧降下を監視することによって、クランプ回路16によるゲートの放電を検出することができる。その他の構成については、実施例1の駆動回路10と同一であることから、同一の符号を付すことによって重複する説明は省略する。
本実施例の構成によっても、タイプ2の短絡が発生したときに、クランプ回路16によるゲートの放電がクランプ監視回路18によって検出され、実施例1の駆動回路10と同様に、第2短絡検出回路20から第2短絡検出信号E2が出力される。従って、本実施例の駆動回路130においても、クランプ回路16によってゲート電圧Vgの上昇を抑制することができるとともに、MOSFET2に流れる電流I1を監視するだけの場合よりも、上下のアームに生じた短絡を早期に検出することができる。
(実施例5)
図7を参照して、実施例5の駆動回路140について説明する。本実施例の駆動回路140は、実施例4の駆動回路130と比較して、クランプ監視回路18の構成が変更されている。本実施例におけるクランプ監視回路18では、コンパレータU3の二つの入力端子が、クランプ回路16のダイオードD1の両端にそれぞれ接続されており、ダイオードD1に生じる順電圧が検出されるように構成されている。その他の構成については、実施例6の駆動回路130と同一であることから、同一の符号を付すことによって重複する説明は省略する。なお、図7において図示省略されているように、本実施例のクランプ回路16は、抵抗器R5(図6参照)を必ずしも備える必要はない。
本実施例の構成によっても、タイプ2の短絡が発生したときに、クランプ回路16によるゲートの放電がクランプ監視回路18によって検出され、実施例1の駆動回路10と同様に、第2短絡検出回路20から第2短絡検出信号E2が出力される。従って、本実施例の駆動回路130においても、クランプ回路16によってゲート電圧Vgの上昇を抑制することができるとともに、MOSFET2に流れる電流I1を監視するだけの場合よりも、上下のアームに生じた短絡を早期に検出することができる。
以上、本技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。本明細書又は図面に記載された技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載された組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示された技術は複数の目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:MOSFET
10、110、120、130、140:MOSFET2の駆動回路
12:ゲート制御回路
14:第1短絡検出回路
16:クランプ回路
18:クランプ監視回路
20:第2短絡検出回路
AND1:論理積回路
C1、C2:キャパシタ
D1:ダイオード
E1:第1短絡検出信号
E2:第2短絡検出信号
I1:MOSFET2に流れる電流
IR5:抵抗器R5に流れる電流
L1:電流センサ
M1:メイン素子
M2:センス素子
OR1:論理和回路
P:プロセッサ
R1−R9:抵抗器
S1−S3:トランジスタ
U1−U4:コンパレータ
U5:処理回路
Vd:ドレイン電圧
Vg:ゲート電圧
Vs:ノイズが除去されたセンス電圧
Vss:センス電圧
vref1:第1参照電圧
vref2:第2参照電圧
vtsc:制限電流に対応する電圧

Claims (1)

  1. 電力変換回路の上アーム又は下アームに設けられたスイッチング素子の駆動回路であって、
    外部から入力されるオン指令及びオフ指令に応じて、前記スイッチング素子のゲート電圧をオン電圧とオフ電圧との間で制御するゲート制御回路と、
    前記スイッチング素子に流れる電流が所定の制限電流を上回るときに、第1短絡検出信号を出力する第1短絡検出回路と、
    前記スイッチング素子のゲートに接続されており、前記スイッチング素子の前記ゲート電圧が、前記オン電圧以上である所定の制限電圧を上回るときに、前記ゲートを放電させるクランプ回路と、
    前記クランプ回路による前記ゲートの放電を検出するクランプ監視回路と、
    外部から前記オン指令が入力されており、かつ、その入力が開始されてから所定時間が経過した以降において、前記クランプ監視回路が前記ゲートの放電を検出したときに、第2短絡検出信号を出力する第2短絡検出回路と、
    を備え、
    前記ゲート制御回路は、前記第1短絡検出信号と前記第2短絡検出信号の少なくとも一方が出力され、かつ、前記オン指令が入力されているときに、前記スイッチング素子の前記ゲート電圧を前記オフ電圧に調整する、駆動回路。
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