JP2018168484A - 海島型複合繊維束 - Google Patents
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Abstract
Description
易溶解性ポリマーを海成分とし、難溶解性ポリマーを島成分とする複数本の海島型複合繊維からなる繊維束であって、海島型複合繊維(単糸)の横断面における、前記島成分の数が200以上、それぞれの島成分の径が10〜1000nmの範囲内にあり、海島型複合繊維の、室温下で測定された荷重−伸度曲線において、破断伸度5%までの荷重−伸度曲線の接線の傾きAと破断伸度10%までの荷重−伸度曲線の接線の傾きBがA<Bであることを特徴とする海島型複合繊維束である。
リエチレンなどが好ましい。
風などによって固化させた後、400〜2000m/minの速度で、未延伸繊維を引き
取ることが必要である。より好ましくは700〜1500m/minで未延伸繊維を引き取る。紡糸速度は低い方が得られる繊維強度が高くなり好ましいが、400m/分未満
では生産性が不十分であり、また、2000m/分を超えると、得られる極細繊維の強度
が低くなり好ましくない。
リウムのようなアルカリ金属化合物水溶液で処理することが好ましく、なかでも水酸化ナ
トリウムおよび水酸化カリウムが特に好ましく用いられる。
温度、処理時間は、使用するアルカリ化合物の種類により異なるが、濃度は10〜300g/L、温度は40℃〜180℃、処理時間は2分〜20時間の範囲で行うが好ましい。
(1)断面観察
供試海島型複合繊維(単糸)をランダムに50点サンプリングし、これらの横断面写真を透過型電子顕微鏡TEMを用い、倍率30000倍において撮影した。この電子顕微鏡写真を用いて、複合繊維の直径R、及び島成分の直径rを測定した。
CV%=標準偏差σ/平均島成分直径r×100 (%)
(2)平均島成分直径(r)のばらつきCV%
平均島成分直径(r)を求めるに際し、その標準偏差σを算出し、以下で定義する島成分直径変動係数CV%を算出した。
(3)海島型複合繊維束の破断強度、破断伸度
海島型複合繊維束の荷重―伸度曲線チャートを、室温で、引張試験機により、試料長20cm、速度20cm/分の条件で破断時の強度及び伸度を測定した。測定数は10とした。また、得られた荷重−伸長曲線チャートから、伸度5%までの荷重−伸度曲線の接線の傾きA、伸度5%から10%までの荷重−伸度曲線の傾きBを記入し、AとBの大小を比較した。
(4)海島型複合繊維束の沸水収縮率(%)
海島型複合繊維に0.044cN/dtex(50mg/デニール)の張力を掛けて約3300dtexのカセをカセ枠に巻き取る。カセの一端に0.00177cN/dtex+0.177cN/dtex(2mg/デニール+200mg/デニール)の荷重を負荷し、1分間経過後の長さL0(cm)を測定する。次いで、0.177cN/dtex(200mg/デニール)の荷重をはずした状態で、100℃の沸水中にて20分間処理する。沸水処理後、0.00177cN/dtex(2mg/デニール)の荷重をはずし、24時間自由な状態で自然乾燥する。自然乾燥した試料に再び0.00177cN/dtex+0.177cN/dtex(2mg/デニール+200mg/デニール)の荷重を負荷し、1分間経過後の長さL1(cm)を測定し、次の算式捲縮率を算出した。この測定を10回実施し、その平均値で表した。
沸水収縮率(%)={(L0−L1)/L0}×100
(5)海島型複合繊維の海成分を溶解除去して得た極細繊維の風合い
モニター7人に対して官能試験を実施し、2段階評価した。
極細繊維特有のぬめり感があると評価した人が5人以上:良好
極細繊維特有のぬめり感があると評価した人が4人以下:不良
(6)製糸安定性
各実施例についての製糸を行い、糸切れ無く、7時間以上連続操業できた場合を「良好」と評価表記し、その他の場合を「不良」と評価表示した。
島成分として相対粘度2.7(96%濃硫酸100mL中に、ポリマーを1g溶かし、25℃の温度において測定)のナイロン6、海成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸9モル%と数平均分子量4000のポリエチレングリコール3重量%を共重合した固有粘度0.39のポリエチレンテレフタレートを用い、別々に溶融後、10個の孔径0.3mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維束製造用紡糸口金内で合流させ、海:島の重量比率=30:70、島数=840の海島型複合未延伸繊維束を、紡糸温度260℃、紡糸速度800m/分で溶融紡糸し、ついで巻き取ることなく延伸温度70℃、延伸倍率4.0倍で延伸し、さらに150℃で熱セットした後、5%のリラックス率で巻き取った。得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが60dtex/10fになるように、紡糸吐出流量を調整した。製糸工程は毛羽や断糸の発生なく、安定していた。得られた海島型複合繊維の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、別々に溶融後、10個の孔径0.2mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70、島数=840の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度260℃、紡糸速度800m/分で溶融紡糸し、ついで巻き取ることなく延伸温度70℃、延伸倍率3.7倍で延伸し、さらに150℃で熱セットした後、5%のリラックス率で巻き取った。得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが20dtex/10fになるように、紡糸吐出流量を調整した。製糸工程は毛羽や断糸の発生なく、安定していた。得られた海島型複合繊維の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、別々に溶融後、10個の孔径0.3mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70、島数=840の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度260℃、紡糸速度800m/分で溶融紡糸し、ついで巻き取ることなく延伸温度70℃、延伸倍率4.0倍で延伸し、さらに130℃で熱セットした後、5%のリラックス率で巻き取った。得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが60dtex/10fになるように、紡糸吐出流量を調整した。製糸工程は毛羽や断糸の発生なく、安定していたが、得られた海島型複合繊維から海成分を溶出して得られた布帛は、極細繊維特有のぬめり感にやや欠けたものであった。評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、別々に溶融後、10個の孔径0.2mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70、島数=180の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度260℃、紡糸速度800m/分で溶融紡糸し、ついで巻き取ることなく延伸温度70℃、延伸倍率4.0倍で延伸し、さらに170℃で熱セットした後、5%のリラックス率で巻き取った。得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが60dtex/10fになるように、紡糸吐出流量を調整した。製糸工程は熱セット時に糸走行が安定せず、毛羽や断糸が多く、不安定であった。評価結果を表1に示した。
Claims (7)
- 易溶解性ポリマーを海成分とし、難溶解性ポリマーを島成分とする複数本の海島型複合繊維からなる繊維束であって、海島型複合繊維(単糸)の横断面における、前記島成分の数が200以上、それぞれの島成分の径が10〜1000nmの範囲内にあり、海島型複合繊維の、室温下で測定された荷重−伸度曲線において、破断伸度5%までの荷重−伸度曲線の接線の傾きAと破断伸度10%までの荷重−伸度曲線の接線の傾きBがA<Bであることを特徴とする海島型複合繊維束である。
- 上記難容易性ポリマーがポリアミド系樹脂である請求項1記載の海島型複合繊維束。
- 上記難容易性ポリマーがポリエステル系樹脂である請求項1記載の海島型複合繊維束。
- 該海島型複合繊維の、室温下で測定された荷重−伸度曲線において、破断強度が4cN/dtex以上、破断伸度が15%以上である請求項1〜3に記載の海島型複合繊維束。
- 該海島型複合繊維の、沸水収縮率が5%から20%である請求項1〜4に記載の海島型複合繊維束。
- 海島型複合繊維(単糸)中の島径のばらつきを示すCV%が0〜30%である、請求項1〜5に記載の海島型複合繊維束。
- 海島型複合未延伸繊維を、溶融紡糸し、ついで巻き取ることなく延伸し、さらに 熱セットした後、3%以上のリラックス率で巻き取ることを特徴とする、請求項1〜6に記載の海島型複合繊維束の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2017064765A JP2018168484A (ja) | 2017-03-29 | 2017-03-29 | 海島型複合繊維束 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017064765A JP2018168484A (ja) | 2017-03-29 | 2017-03-29 | 海島型複合繊維束 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2018168484A true JP2018168484A (ja) | 2018-11-01 |
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ID=64019222
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2018168484A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021097668A1 (zh) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 江苏盛恒化纤有限公司 | 一种黑色海岛网络丝加工工艺 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005095686A1 (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Teijin Fibers Limited | 海島型複合繊維及びその製造方法 |
-
2017
- 2017-03-29 JP JP2017064765A patent/JP2018168484A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021097668A1 (zh) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 江苏盛恒化纤有限公司 | 一种黑色海岛网络丝加工工艺 |
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