JP2018162528A - 海島型複合繊維束 - Google Patents
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Abstract
Description
易溶解性ポリマーを海成分とし、難溶解性ポリマーを島成分とする複数本の海島型複合繊維からなる繊維束であって、海島型複合繊維(単糸)中の島成分の直径が10〜1000nmであり、海島型複合繊維(単糸)の数が4〜48フィラメントであり、かつ、以下の要件(A)〜(C)を満足することを特徴とする海島型複合繊維束。
(A)海島型複合繊維(単糸)内の島数が240島以上である。
(B)海島型複合繊維(単糸)の繊度が6.0dtex以下である。
(C)海島型複合繊維(単糸)間の伸度差が10%以下である。
海島型複合繊維(単糸)の数は4〜48フィラメントであることが重要である。
次に海島型複合繊維(単糸)の繊度は6.0dtex以下であることが重要である。
製糸安定性を保持するためには単糸繊度が0.3dtex以上であることが好ましい。
海成分、島成分は別々に溶融し、口金内で海島型に複合し、吐出される。
o−クロロフェノール溶液中、1.2g/100mlの濃度、および35℃の温度において、チップの固有粘度[η]を測定した。
透過型電子顕微鏡TEMで倍率30000倍にて撮影した海島型複合繊維(単糸)の断面写真を観察し測定した。
透過型電子顕微鏡TEMで倍率30000倍にて撮影した海島型複合繊維(単糸)の断面写真から島成分を観察し、長径と、短径の平均値を直径とした。ランダムに50点の島成分を観察し、平均島成分直径(r)を算出した。
平均島成分直径(r)を求めるに際し、その標準偏差σを算出し、以下で定義する島成分直径変動係数CV%を算出した。
CV%=標準偏差σ/平均島成分直径r×100 (%)
海島型複合繊維(単糸)の荷重―伸度曲線チャートを、標準温度で、引張試験機により、試料長20cm、速度20cm/分の条件で破断時の伸度を測定した。測定数は10とし、最大値と最小値の差を海島型複合繊維束を構成する単糸間の伸度差として表1に記載した。
ツェルベガーウースター社製 ウースターテスターUT−5を用い、ハーフInertモードで、海島型複合繊維束の平均偏差率(U%)を測定した。
給糸速度:400m/分
測定糸長:2000m
U%の値が1.0未満であれば、糸斑の少ない海島型複合繊維束であると判断した。
モニター7人に対して官能試験を実施し、2段階評価した。
○ :極細繊維特有のぬめり感があると評価した人が5人以上
× :極細繊維特有のぬめり感があると評価した人が4人以下。
各実施例についての製糸を行い、糸切れ無く、7時間以上連続操業できた場合を「良好」と評価表記し、その他の場合を「不良」と評価表示した。
島成分として固有粘度0.64(35℃、オルソクロロフェノール中)のポリエチレン
テレフタレート、海成分として5−ナトリウムスルホイソフタル酸9モル%と数平均分子
量4000のポリエチレングリコール3重量%を共重合した、固有粘度0.39のポリエチレンテレフタレートを用いた。海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、10個の孔径0.3mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70(重量比)、島数=840の海島型複合未延伸糸条を紡糸温度290℃で吐出させた。その後、口金下加熱長90mm、雰囲気温度300℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが60dtex/10fになるように、紡糸吐出流量、および延伸倍率を調整した。得られた海島型複合繊維束の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、4個の孔径0.3mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70(重量比)、島数=840の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度300℃で吐出させた。その後、口金下加熱長90mm、雰囲気温度300℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが24dtex/4fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した。得られた海島型複合繊維束の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、使用する海島型複合繊維製造用紡糸口金を、海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、10個の孔径0.2mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70(重量比)、島数=840の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度300℃で吐出させた。その後、口金下加熱長90mm、雰囲気温度300℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが20dtex/10fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した。得られた、海島型複合繊維束の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、48個の孔径0.2mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70(重量比)、島数=240の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度300℃で吐出させた。その後、口金下加熱長90mm、雰囲気温度290℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが80dtex/48fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した。得られた海島型複合繊維束の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、48個の孔径0.15mm、ランド長0.4mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70(重量比)、島数=720の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度300℃で吐出させた。その後、口金下加熱長40mm、雰囲気温度350℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが15dtex/36fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した。得られた、海島型複合繊維の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、6個の孔径0.3mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70(重量比)、島数=960の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度300℃で吐出させた。その後、口金下加熱長150mm、雰囲気温度250℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが30dtex/6fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した。得られた、海島型複合繊維束の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、2個の孔径0.3mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70(重量比)、島数=1440の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度300℃で吐出させた。その後、口金下加熱長90mm、雰囲気温度300℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが20dtex/2fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した。得られた海島型複合繊維の評価結果を表1に示した。
実施例1と同じ海島ポリマーを使用し、海成分と島成分それぞれを別々に溶融後、64個の孔径0.2mm、ランド長0.6mmの吐出孔を有する海島型複合繊維製造用紡糸口金内で合流させ、海:島=30:70、島数=180の海島型複合未延伸繊維を、紡糸温度300℃で吐出させた。その後、口金下加熱長90mm、雰囲気温度300℃の口金下加熱帯域を通過し、該加熱帯域に連続して設けられた冷却装置を通過、次いでオイリングした後に1000m/minの紡糸速度で巻き取った。得られた未延伸糸を、得られる延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが80dtex/64fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した。得られた、海島型複合繊維の評価結果を表1に示した。
延伸熱処理された繊維束のヤーンカウントが80dtex/10fになるように、紡糸吐出流量、及び延伸倍率を調整した以外は、実施例1と同条件とした。評価結果を表1に示した。
口金下加熱域を設けなかったこと以外は実施例1と同条件とした。評価結果を表1に示した。
・産業資材用途や、カーシートなどの車輌内装品、カーペット、ソファー、カーテンなど
のインテリア製品、化粧品、化粧品マスク、ワイピングクロス、健康用品などの生活用途
や研磨布、縫合糸、スキャフォールド、人工血管、血液フィルターなどの医療用途、およ
びジャケット、スカート、パンツ、下着などの衣料、スポーツ衣料、衣料資材に使用する
ことができる。
Claims (3)
- 易溶解性ポリマーを海成分とし、難溶解性ポリマーを島成分とする複数本の海島型複合繊維からなる繊維束であって、海島型複合繊維中の島成分の直径が10〜1000nmであり、海島型複合繊維(単糸)の数が4〜48フィラメントであり、かつ、以下の要件(A)〜(C)を満足することを特徴とする海島型複合繊維束。
(A)海島型複合繊維(単糸)内の島数が240島以上である。
(B)海島型複合繊維(単糸)の繊度が6.0dtex以下である。
(C)海島型複合繊維(単糸)間の伸度差が10%以下である。 - 海島型複合繊維(単糸)中の島径のばらつきを示すCV%が0〜30%である、請求項1に記載の海島型複合繊維束。
- ツェルベガーウースター社製ウースターテスターUT−5のハーフInertモードで測定したU%が1.0以下である、請求項1に記載の海島型複合繊維束。
Priority Applications (1)
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JP2017058811A JP2018162528A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 海島型複合繊維束 |
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JP2017058811A JP2018162528A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 海島型複合繊維束 |
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Citations (4)
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JP2007182646A (ja) * | 2006-01-06 | 2007-07-19 | Toray Ind Inc | 難燃性極細ポリエステル繊維およびその製造方法ならびに高密度織物 |
JP2007262610A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Teijin Fibers Ltd | 混繊糸 |
JP2009242958A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-22 | Toray Ind Inc | 極細繊維マルチフィラメントおよびそれを用いた産業資材用繊維製品 |
JP2015183343A (ja) * | 2014-03-26 | 2015-10-22 | 東レ株式会社 | 海島型多成分複合繊維 |
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