JP2018168123A - 皮膚外用剤又は化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】乳化安定性に優れ、経時での変臭のない皮膚外用剤又は化粧料を提供する。【解決手段】炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸と、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、水を含有する皮膚外用剤又は化粧料である。

Description

本発明は、炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸を含有する皮膚外用剤又は化粧料に関し、さらに詳細には、炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、水を含有し、経時での乳化安定性に優れ、さらに経時での変臭が抑制された、皮膚外用剤又は化粧料に関する。
リノール酸やリノレン酸など炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸は、生体内で合成することができない必須脂肪酸である。これらの多価不飽和脂肪酸は、表皮バリア機能を支える細胞間脂質成分の構成要素であり、皮膚にうるおいを与えバリア機能改善に寄与することが知られている。また、メラニン生成抑制効果を有することから美白剤として使用することも従来より知られている(特許文献1,2参照)。美白効果のある成分としては多岐にわたる成分が知られているが、近年は安全性上の観点からより安全性の高い皮膚外用剤や化粧料を提供することが望まれている。そのため、皮膚内にもともと存在する成分である炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸を化粧料に含有させて肌に適用する試みが種々検討されている。
しかし、前記多価不飽和脂肪酸は油溶性の成分であるため、水系成分と共存させる場合は、適切な界面活性剤を併用する必要があった。特に機能上有効量の多価不飽和脂肪酸を含有する組成物は、油性成分を可溶化もしくは分散している系において、多価不飽和脂肪酸が界面に配向しやすいために長期保存時に凝集しやすく、濁度変化や油浮き等が生じやすいことが分かった。また、多価不飽和脂肪酸は分子内に不飽和結合が複数含まれていることから、臭いが経時により変化しやすいという問題があった。
そこで、経時安定性を向上させるため、各種の検討がなされており、炭素数18〜22の多価不飽和脂肪酸にチロシナーゼ活性阻害能を有するポリフェノール類を含有させた皮膚外用剤(特許文献3参照)や、炭素数18〜22の多価不飽和脂肪酸、特定の酸化防止剤、レシチンを含有させ、さらに、リン酸、リン酸塩、脂肪族オキシ多塩基酸、その塩又はモノエステルおよびカルボキシビニルポリマーから選ばれる化合物を1種以上組み合せた化粧料(特許文献4参照)などがある。
特開昭63−284109号公報 特開平05−194176号公報 特開平05−271046号公報 特開平03−20205号公報
しかしながら、特許文献3の技術は、水の存在下や高温下など不飽和結合の酸化が進みやすい環境下においてその効果は十分ではなく、経時で変臭が生じるという課題があった。また特許文献4の技術では、リノール酸を安定に配合する技術ではあるが、配合される成分により、使用時の肌へのべたつきを感じる場合や、配合される油剤によっては経時においてクリーミングやジブチルヒドロキシトルエンの析出等がおこる場合があるなど経時安定性上問題となる場合があった。
以上のように、炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸を含有していながらも、少量の界面活性剤で乳化可能であり、乳化安定性が高く、経時での変臭が抑えられた皮膚外用剤又は化粧料が求められていた。
かかる実情に鑑み、本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した結果、炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、水を含有する皮膚外用剤又は化粧料において、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテルが炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸の炭素鎖に配向し保護基としての役割を果たすことで、炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸に対するポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテルの量が少なくても乳化安定性に優れ、さらに経時で変臭の原因である不飽和結合の酸化を抑制することができる皮膚外用剤又は化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 次の成分(a)〜(c);
(a)炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸
(b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル
(c)水
を含有し、成分(a)と成分(b)の含有質量割合(a)/(b)が0.2〜30であることを特徴とする皮膚外用剤又は化粧料を提供するものである。
また、前記成分(a)がリノール酸である前記皮膚外用剤又は化粧料を提供するものである。
さらに前記成分(b)のポリオキシエチレンの付加モル数が5〜40モル、ポリオキシプロピレンの付加モル数が2〜10モルである前記皮膚外用剤又は化粧料を提供するものである。
さらに25℃における粘度が1〜15000mPa・sである前記皮膚外用剤又は化粧料を提供するものである。
さらに成分(d)として、炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸鎖を有する極性油を含有する前記皮膚外用剤又は化粧料を提供するものである。
さらに前記成分(d)が炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸と一価のアルコールからなる25℃で液状のエステル油である前記皮膚外用剤又は化粧料を提供するものである。
本発明の皮膚外用剤又は化粧料は、乳化安定性に優れ、経時での変臭が抑制されたものである。
本発明に用いられる成分(a)の炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸は、炭素二重結合や三重結合等の不飽和炭素結合を分子内に2個以上有する炭素数16〜22の脂肪酸である。成分(a)としては、例えば炭素数18の多価不飽和脂肪酸である、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ステアリドン酸、ピノレン酸、α‐エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、ボセオペンタエン酸等があげられ、また炭素数20の多価不飽和脂肪酸である、エイコサジエン酸、エイコサトリエン酸、エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ジホモ−γリノレン酸、アラキドン酸、ミード酸等があげられ、炭素数22の多価不飽和脂肪酸である、ドコサジエン酸、アドレン酸、イワシ酸、ドコサヘキサエン酸等があげられるが、これらのうち1種または2種以上を用いることができる。成分(a)の由来は通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されないが、天然品、合成品のいずれであってもよい。これら成分(a)の中でも経時での変臭のなさから、リノール酸が特に好ましい。
本発明における成分(a)の含有量は、特に限定されないが、バリア機能改善や美白効果等の肌効果を高める観点から0.0001〜5質量%(以下、単に「%」と略す)が好ましく、0.001〜1%がさらに好ましく、0.05〜0.5%がより好ましい。
本発明に用いられる成分(b)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテルは、デシルテトラデカノールに酸化エチレンと酸化プロピレンを付加重合等することで得られるものである。
成分(b)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテルのポリオキシエチレンの付加モル数は特に制限は無いが、界面の安定性や経時での乳化安定性の観点から、5〜40が好ましく、さらに10〜30が好ましく、より好ましくは25〜35である。ポリオキシプロピレンの付加モル数は特に制限は無いが、界面の安定性や経時での乳化安定性の観点から、2〜10が好ましく、さらに4〜8が好ましい。
成分(b)は成分(a)を含有する油滴界面において、成分(a)の炭素鎖に配向し少量でも水系に成分(a)を安定に配合するために必須の成分である。また、配向によって保護基としての役割を果たすことで、不飽和結合の酸化を抑制することから、経時での変臭も防ぐことができる。
成分(b)の市販品としては、NIKKOL PEN−4612、NIKKOL PEN−4620、NIKKOL PEN−4630(以上、日光ケミカルズ社製)、ユニルーブ20MT−2000B、ユニルーブ50MT−2200B、ユニルーブMT−0612B、ユニルーブMT−0620B、ユニルーブMT−0630B(以上、日油社製)、ブラウノン DC−620、ブラウノン DC−630(以上、青木油脂工業社製)等が挙げられる。
本発明における成分(b)の含有量は、特に制限は無く、経済性、溶解性、安定性等に考慮し、適宜設計することができ、成分(a)の炭素数16〜22の多価不飽和脂肪酸を含有する皮膚外用剤又は化粧料の安定化の観点から、0.005〜2%が好ましく、0.005〜1%がより好ましく、0.01〜0.5%がさらに好ましい。
成分(a)と成分(b)との含有質量割合に関しては、乳化安定性の観点から、(a)/(b)=0.2〜30とすることが好ましく、0.2〜5がより好ましい。
本発明に用いられる成分(c)の水は、化粧料に一般的に使用される精製水の他、海洋深層水、温泉水、果実水、植物水、植物の水蒸気蒸留水等を挙げることができる。これらは、1種又は2種以上を適宜選択して組み合わせて用いることができる。
本発明においては、上記成分に加え、さらに成分(d)として、炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸鎖を有する極性油を1種又は2種以上含有することができる。モノ不飽和脂肪酸鎖とは不飽和炭素結合を1個有する脂肪酸鎖のことである。つまり、成分(d)は不飽和炭素結合を1個有する脂肪酸鎖を、分子内に1又は2以上有する極性油である。成分(d)は炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸でもよく、炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸鎖を有するエステルでもよい。
成分(d)の炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、ガドエリン酸、エルカ酸、等が挙げられる。また、成分(d)の炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸鎖を有するエステルとしては、炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸鎖と、一価のアルコールまたは多価アルコールとのエステルが挙げられる。一価のアルコールとは、脂肪族炭化水素の水素原子の1個以上が水酸基(ヒドロキシル基)で置換されたアルコールである。用いることができる一価のアルコールの例としては、炭素数1〜22の飽和直鎖脂肪族アルコール(メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、n−オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等)、パルミトレイルアルコール、オレイルアルコール、エルシルアルコール等のモノエン直鎖脂肪族アルコール、炭素数3〜36の飽和分枝脂肪族アルコール(イソプロピルアルコール、イソブタノール、sec −ブタノール、2エチルブタノール、2−エチルヘキサノール、3,5,5 −トリメチルヘキサノール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラデカノール、2−ヘキサデシルエイコサノール等)、コレステロール、コレスタノール、フイトステロール等である。多価アルコールとは、脂肪族炭化水素の水素原子の2個以上が水酸基(ヒドロキシル基)で置換されたアルコールである。用いることができる多価アルコールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、イソプレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等の2価のアルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価のアルコール;ペンタエリスリトール等の4価アルコール;ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等の多価アルコール重合体が挙げられる。好ましくは2価または3価であるアルカンジオール、アルカントリオールであり、さらに好ましくは炭素数が5以下であるアルカントリオール、アルカンジオールである。特に好ましいものとして具体的には1,2,3−プロパントリオール(グリセリン)、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコールである。
成分(d)は、具体的には、オレイン酸やそのエステル、ガドエリン酸やそのエステル、エルカ酸やそのエステルに加え、モノ不飽和脂肪酸を含有する脂肪酸混合物、例えばオリーブ油、ゴマ油、米ヌカ油、大豆油、茶実油、ツバキ油、コーン油、ナタネ油、パーム油、落花生油、サフラワー油、ひまわり油、マカダミアナッツ油などの油脂を加水分解して得られる脂肪酸やそのエステル等が挙げられ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。中でも、炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸と一価のアルコールからなる25℃で液状のエステル油が、それ自体の酸化安定性に優れる点でより好ましくい。成分(d)のさらに好ましい例としてはオレイン酸エステルであり、中でも、オレイン酸エチル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸デシル、オレイン酸フィトステリル等が好ましい。市販品としては、CLEARBRIGHT E−81S(日油社製)、NIKKOL EOO(日光ケミカルズ社製)、SR CRODAMOL OO(クローダ社製)、サラコス PO(T)(日清オイリオ社製)、YOFCO CLC−678(日本精化株式会社製)、ライステロールエステル(築野ライスファインケミカルズ社製)等が挙げられる。
本発明においては、成分(d)を含有することにより、成分(a)の炭素鎖に配向し保護基としての役割を果たすことで、不飽和結合の酸化を抑制し、経時での変臭をさらに防げるため、好ましい。また、成分(d)は成分(a)と成分(b)のつなぎの役割を担い、乳化や変臭の安定化に寄与していると考えられる。
本発明における成分(d)の含有量は特に制限は無いが、乳化安定性の観点から0.01〜1%が好ましく、変臭の観点から0.05〜0.5%がさらに好ましい。
本発明の皮膚外用剤又は化粧料の粘度は特に制限は無いが、みずみずしくさっぱりとした使用感の観点からブルックフィールド型回転粘度計による測定値で25℃における粘度が1〜15000mPa・sの範囲で製剤化することが好ましく、1〜5000mPa・sがさらに好ましい。また、油性成分を可溶化もしくは分散している系において、粘度を低くすると成分(a)の多価不飽和脂肪酸が界面に配向しやすいために長期保存時に凝集しやすく、濁度変化や油浮き等が生じやすいが、粘度が1〜15000mPa・sと低い領域でも本発明の皮膚外用剤又は化粧料は安定性に優れるものである。
本発明の皮膚外用剤又は化粧料には、上記必須成分の他に、通常化粧料に用いられる成分として、例えば、粉体、油剤、水溶性高分子、アルコール類、ゲル化剤、皮膜形成剤、樹脂、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、pH調整剤、防腐剤、香料、酸化防止剤、金属封鎖剤、着色剤、各種薬効剤、動植物・微生物由来の抽出物、香料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜加えることができる。また、抗酸化剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、紫外線防止剤等の薬効成分を併用して、本発明の効果を更に高める、もしくは他の効果をさらに付加することもできる。
〔製造方法〕
本発明の皮膚外用剤又は化粧料は、常法により製造することができる。典型的には、成分(c)を含む水溶性の成分の混合物に、成分(a)、(b)等を含む油性成分を均一混合したものを、攪拌しながら添加することによる。
本発明の皮膚外用剤又は化粧料の剤型としては、水系、油性系、乳化系(水中油乳化型、油中水乳化型)、可溶化系、粉体系、溶剤系、リポソーム、マルチラメラベシクル、シングルラメラベシクル剤型等が挙げられる。ここで、バリア機能改善や美白効果といった肌効果を高めるために成分(a)を多く含有しつつ、みずみずしい感触を得ることのできる水中油乳化型が特に好ましい。
本発明の皮膚外用剤又は化粧料はその使用目的に応じて、固形剤、半固形剤、液剤等の各種剤形に調製することができる。従来、粘度の低い液体中では、皮膚外用剤又は化粧料が流動しやすいため、濁度変化や油浮き等が生じやすく製剤の安定性が悪かった。しかしながら本発明により、比較的粘度の低い剤形であっても、安定に製剤化することができる。したがって、本発明の皮膚外用剤又は化粧料は、比較的粘度の低い化粧水のようなものも含め、種々の剤形とすることができる。より具体的には、本発明の皮膚外用剤又は化粧料は、基礎化粧品として、クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、クリーム、マッサージ製品、パック製品、美容液・ジェル、リップケア製品等;ベースメーク化粧品として、ファンデーション、フェイスパウダー、化粧下地、コンシーラー等;ポイントメーク化粧品として、口紅、リップグロス・ライナー、チーク製品、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、アイブロウ製品等;ボディ用化粧品として石鹸、液体洗浄料、日焼け止めクリーム、入浴剤等;頭髪用化粧品または頭皮用化粧品としてシャンプー、リンス、ヘアトリートメント、整髪料、ヘアトニック、育毛剤、スキャルプトリートメント等とすることができる。また、硬膏剤、軟膏剤、パップ剤、リニメント剤、ローション剤、塗布剤、貼付剤、エアゾール剤(スプレー薬)とすることができる。
また本発明の皮膚外用剤又は化粧料は顔面、腕、手指等の皮膚の広範囲に塗布する仕様でも良いし、色素沈着や色むら等が気になる箇所に部分的に塗布する仕様でも良い。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されることはない。
実施例1〜5および比較例1〜3:化粧水
(製造方法)
表1に示す実施例1〜5および比較例1〜3の化粧水を下記製造方法により製造し、(イ)製造直後の乳化状態、(ロ)乳化安定性、(ハ)経時での変臭のなさについて、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を合わせて表1に示した。なお、得られた実施例の25℃における粘度は1〜15000mPa・sの範囲に入るものであった。
*1 NIKKOL PEN−4620
*2 NIKKOL PBC−44
*3 PYROTER GPI−25
*4 NIKKOL HCO−40
*5 CLEARBRIGHT E−81S(日油社製)
*6 ライステロールエステル(築野ライスファインケミカルズ社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を加温し均一混合する。
B:撹拌しながら成分(9)にAを添加し、化粧水を得た。
評価項目(イ)製造直後の乳化状態、(ロ)乳化安定性については各試料をガラス瓶に入れ、(イ)は製造直後の、(ロ)は50℃で1週間保管した後の製剤の油浮きの有無を化粧料評価専門パネル1名が観察し評価判定した。
[判定]:[評価]
◎:油浮きなし
×:油浮きあり
評価項目(ハ)の経時での変臭のなさについては、各試料を50℃の恒温槽に1ヶ月間保管した後の臭いを専門評価者が評価し、5℃の恒温槽に1ヶ月保管した試料と比較し、以下の4段階評価判定基準を用いて評価判定した。
[判定]:[評価]
◎:まったく変化がみられない
〇:臭いの変化はごくわずかである
△:臭いの変化がみられる
×:臭いの変化がみられ、その程度が著しい
表1から明らかなように、実施例1〜5は(イ)製造直後の乳化状態、(ロ)乳化安定性、(ハ)経時での変臭のなさに優れていた。また、成分(d)のオレイン酸エチルまたはオレイン酸フィトステリルを含有させることにより、製剤の変臭をより抑えることができた。一方、成分(b)のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルをポリオキシエチレン(20モル)ポリエキシプロピレン(8モル)セチルエーテルに替えた比較例1は、製造直後の段階で油浮きが発生し、変臭も著しいものであった。また、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン(25モル)グリセリルに替えた比較例2では、製造直後に油浮きは見られなかったものの、経時で乳化滴が合一し油浮きが見られ、変臭も劣るものであった。ポリオキシエチレン(40モル)硬化ヒマシ油に変えた比較例3も同様に経時で油浮きが見られ、加えて成分(a)の酸化劣化が生じることで、経時で著しい変臭が認められた。
実施例6:ジェル状クリーム
(成分) (%)
1.エタノール 8.0
2.パラオキシ安息香酸メチル 0.05
3.ポリオキシエチレン(30モル)ポリオキシプロピレン(6モル)
デシルテトラデシルエーテル *7 0.2
4.リノール酸 0.15
5.フェノキシエタノール 0.1
6.グリセリン 5.0
7.精製水 残 量
8.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 *8 0.2
9.スクワラン 1.0
10.ジメチルポリシロキサン 4.0
11.(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー *9 1.5
12.ポリオキシエチレン(11モル)メチルエーテルジメチコン 2.0
13.アルキル変性カルボキシビニルポリマー*10 0.1
14.カルボキシビニルポリマー *11 0.2
15.トリエタノールアミン 0.05
*7:ブラウノン DC−630 (青木油脂工業社製)
*8:マーポンHC−40A(松本油脂製薬社製)
*9:シリコン KSG−16(信越化学工業社製)
*10:CARBOPOL1382(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
*11:CARBOPOL980(LUBRIZOL ADVANCED MATERIALS社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(5)を均一に混合溶解する。
B:成分(6)、(7)を70℃で混合溶解する。
C:成分(8)〜(12)を70℃にて加熱後、Bに徐注入し乳化する。
D:(13)〜(15)を均一に混合し、Cに加えてさらに混合する。
E:DにAを加えて混合し、室温まで冷却し、ジェル状クリームを得た。
実施例6のジェル状クリームは、経時での乳化安定性と変臭のなさに優れるものであった。
実施例7:液状クレンジング料
(成分) (%)
1.トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン
(20モル)グリセリル *12 7.0
2.イソステアリン酸ポリオキシエチレン
(20モル)グリセリル *13 6.0
3.精製水 残 量
4.ジプロピレングリコール 15.0
5.1,3−ブチレングリコール 5.0
6.ポリオキシエチレン(10モル)メチルグルコシド *14 5.0
7.ポリエチレングリコール1500 3.0
8.グリセリン 2.0
9.クエン酸 0.05
10.クエン酸ナトリウム 0.05
11.エタノール 5.0
12.α−リノレン酸 0.05
13.ポリオキシエチレン(20モル)ポリエキシプロピレン(6モル)
デシルテトラデシルエーテル *1 0.2
*12 MファインオイルISG−20T(ミヨシ油脂社製)
*13 ブラウノン RGL−20MISE(青木油脂工業社製)
*14 マクビオブライド MG−10E(日油社製)
(製造方法)
A:成分(3)〜(10)を均一に混合溶解する。
B:成分(11)〜(13)を均一に混合溶解する。
C:AにBを徐注入し乳化する。
D:Cに(1)、(2)を加え混合し、液状クレンジング料を得た。
実施例7の液状クレンジング料は、経時での乳化安定性と変臭のなさに優れるものであった。
実施例8:ジェル状美容液
(成分) (%)
1.メチルセルロース 0.2
2.キサンタンガム 0.5
3.アルギン酸ナトリウム 0.1
4.アルキル変性カルボキシビニルポリマー *10 0.2
5.ヒアルロン酸ナトリウム1%水溶液 2.0
6.グリセリン 5.0
7.メチルグルコース 2.0
8.水酸化ナトリウム 0.1
9.エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.05
10.精製水 残 量
11.イソノナン酸イソトリデシル 0.02
12.メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.02
13.香料 0.05
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.03
15.リノール酸 0.1
16.ポリオキシエチレン(12モル)ポリオキシプロピレン(6モル)
デシルテトラデシルエーテル *15 0.5
*15 NIKKOL PEN−4612 (日光ケミカルズ社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(10)を70℃で均一に混合する。
B:成分(11)〜(16)を70℃で均一に溶解する。
C:BをAに撹拌しながら添加混合し、室温まで冷却しジェル状美容液を得た。
実施例8のジェル状美容液は、経時での乳化安定性と変臭のなさに優れるものであった。
実施例9:シート状パック化粧料
(成分) (%)
1.リノ−ル酸 0.05
2.ポリオキシエチレン(30モル)ポリプロピレン(6モル)
デシルテトラデシルエーテル *16 0.3
3.イソパルミチン酸L−アスコルビル 0.1
4.トリポリオキシエチレン(10モル)アルキル(12〜15)
エーテルリン酸 *17 0.1
5.メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.05
6.グリセリン 3.0
7.1,3−ブチレングリコール 5.0
8.エタノール 8.0
9.クエン酸ナトリウム 0.02
10.クエン酸 0.05
11.フェノキシエタノール 0.05
12.香料 0.02
13.ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム40%水溶液 0.15
14.精製水 残 量
*16 ユニルーブMT−0630B(日油社製)
*17 NIKKOL TDP−10 (日光ケミカルズ社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(8)を混合溶解する。
B:成分(9)〜(14)を混合溶解する。
C:AをBに添加し混合する。
D:Cを不織布に含浸させ、シート状パック化粧料を得た。
実施例9のシート状パック化粧料は、経時での乳化安定性と変臭のなさに優れるものであった。
実施例10:液状髪用美容液
(成分) (%)
1.リノール酸 1.0
2.オレイン酸エチル 0.2
3.トコフェロール酢酸エステル 0.02
4.メントール 0.5
5.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
6.酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体 *18 0.1
7.香料 0.2
8.ポリオキシエチレン(20モル)ポリエキシプロピレン(6モル)
デシルテトラデシルエーテル *1 1.0
9.イソステアリン酸ポリオキシエチレン(50モル)硬化ヒマシ油 0.5
10.エタノール 50.0
11.アルキル変性カルボキシビニルポリマー*10 0.1
12.カルボキシビニルポリマー *11 0.1
13.2−アミノー2−メチルプロパノール 0.05
14.グリセリン 1.0
15.パンテノール 0.1
16.精製水 残量
*18 アコーン KS(大阪有機化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(10)を混合する。
B:成分(11)〜(16)を混合する。
C.BにAを加え混合し、液状髪用美容液を得た。
実施例10の液状髪用美容液は、経時での乳化安定性と変臭のなさに優れるものであった。
実施例11:軟膏
(成分) (%)
1.ステアリン酸 1.8
2.セタノール 3.0
3.ポリオキシエチレン(20モル)ポリプロピレン(10モル)
ステアリルエーテル *19 0.3
4.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
5.リノール酸 0.2
6.酢酸dl−α―トコフェロール 0.2
7.グリセリン 5.0
8.トリエタノールアミン 1.0
9.カルボキシビニルポリマー *11 0.1
10.グリチルリチン酸ジカリウム 0.5
11.精製水 残 量
*19 ユニルーブ20MT−2000B (日油社製)
(製造方法)
A:成分(5)〜(11)を加熱混合し、75℃に保つ。
B:成分(1)〜(6)を加熱混合し、75℃に保つ。
C:AにBを徐々に加え、軟膏剤を得た。
実施例11で得られた軟膏は、経時での乳化安定性と変臭のなさに優れるものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(a)、成分(b)及び成分(c);
    (a)炭素数16〜22 の多価不飽和脂肪酸
    (b)ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル
    (c)水
    を含有し、成分(a)と成分(b)の含有質量割合(a)/(b)が0.2〜30である、皮膚外用剤又は化粧料。
  2. 前記成分(a)が、リノール酸である、請求項1に記載の皮膚外用剤又は化粧料。
  3. 前記成分(b)のポリオキシエチレンの付加モル数が5〜40モル、ポリオキシプロピレンの付加モル数が2〜10モルである、請求項1または2に記載の皮膚外用剤又は化粧料。
  4. 25℃における粘度が1〜15000mPa・sである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤又は化粧料。
  5. さらに成分(d)として、炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸鎖を有する極性油を含有する、請求項1〜4に記載の皮膚外用剤又は化粧料。
  6. 前記成分(d)が炭素数18以上のモノ不飽和脂肪酸と一価のアルコールからなる25℃で液状のエステル油である、請求項5に記載の皮膚外用剤又は化粧料。


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