JP2018167960A - 情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータのドアの開閉に起因する異常を特定する。【解決手段】クラウドサーバ(1)は、エレベータ(20)に設けられたIoTセンサ(2)にて測定された測定情報を取得する測定情報取得部(101)と、エレベータ(20)の動作を示す動作情報を取得する動作情報取得部(102)と、前記動作情報に基づき、エレベータ(20)のドア開閉動作に対応する測定情報を特定する特定部(103)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明はエレベータに関連する各種情報を処理する情報処理装置に関する。
特許文献1および2に開示されているように、エレベータの運転時における動作異常を診断するために、かごに加速度センサを設置してかごの振動を検出することが行われている。特に、特許文献1に開示の技術では、動作異常が発生している位置を精度よく特定するために、振動が発生したときのかごの位置を特定することが行われている。
特開2015−78073号公報(2015年4月23日公開) 特開2013−95554号公報(2013年5月20日公開)
しかしながら、上記特許文献1および2の技術では、エレベータのドアの開閉に起因する異常を特定することは想定されていない。本発明の一態様は、この課題に鑑み、エレベータのドアの開閉に起因する異常を特定することができる情報処理装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、エレベータに設けられたセンサにて測定された測定情報を取得する測定情報取得部と、前記エレベータの動作を示す動作情報を取得する動作情報取得部と、前記動作情報取得部によって取得された動作情報に基づき、前記測定情報取得部によって取得された測定情報における、前記エレベータのドア開閉動作に対応する部分を特定する特定部と、を備える。
上記の構成によれば、特定部は、取得した動作情報に基づき、取得した測定情報における、エレベータのドア開閉動作に対応する部分を特定する。これにより、ドアの開閉に起因する異常を特定することが可能となる。なお、動作情報は例えば、エレベータに設けられた制御盤から取得することができる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記測定情報取得部および前記動作情報取得部はそれぞれ、測定情報および動作情報をリアルタイムで取得し、前記特定部は、前記動作情報から特定した、前記ドア開閉動作が実行されている期間に取得された測定情報を、前記ドア開閉動作に対応する部分として特定してもよい。
上記の構成によれば、特定部は、リアルタイムで取得した測定情報および動作情報を用いて特定を行うので、特定部は、動作情報および測定情報のみで、エレベータのドア開閉動作に対応する測定情報の部分を特定することができる。具体的には、特定部は、測定および動作の時点を示す時間情報が測定情報および動作情報に付加されていなくても、エレベータのドア開閉動作に対応する測定情報の部分を特定することができる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記測定情報取得部および前記動作情報取得部はそれぞれ、測定および動作が行われた時点を示す時間情報が付加された測定情報および動作情報を取得し、前記特定部は、前記測定情報および前記動作情報にそれぞれ付加された時間情報に基づき、測定情報における前記ドア開閉動作に対応する部分を特定してもよい。
上記の構成によれば、特定部は、測定情報および動作情報にそれぞれ付加された時間情報に基づいて、ドア開閉動作に対応する測定情報を特定するので、測定情報および動作情報を取得してから時間が経っていたとしても、エレベータのドア開閉動作に対応する測定情報の部分を特定することができる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記特定部は、前記動作情報から特定した、予め設定された動作を自動的に行う運転である、前記エレベータの自動点検運転の期間に取得された測定情報における前記ドア開閉動作に対応する部分を特定してもよい。
上記の構成によれば、情報処理装置は取得した動作情報からエレベータの自動点検運転の期間を特定する。そして、該期間に取得された測定情報におけるドア開閉動作に対応する部分を特定する。自動点検運転中は、乗客が乗ってくる可能性が低い。そのため、自動点検運転の期間に取得された測定情報におけるドア開閉動作に対応する部分を特定すれば、乗客が測定情報に与える影響を排除することができる。よって、ユーザは、ドアの開閉に起因する異常を特定しやすくなる。また、情報処理装置が自動点検運転の期間を特定するので、ユーザによる自動点検運転の期間を指定するなどの操作を必要とせず、自動点検運転の期間に取得された測定情報におけるドア開閉動作に対応する部分を特定することができる。なお、一般的に乗客が少なくなる深夜の時間帯に前記自動点検運転を実施すれば、乗客が乗ってくる可能性がさらに低くなり、乗客が測定情報に与える影響をより排除しやすくなる。また、「動作を自動的に行う」とは、乗客や点検または保守を行う作業員によるエレベータに対する操作を受け付けずに動作することを意味している。また、予め設定された動作の具体例としては、各階床への移動および停止、並びにドアの開閉が挙げられる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記特定部は、前記エレベータのかごに設けられた荷重センサの測定結果、または、かごに設けられた防犯カメラが撮影した画像に基づいて特定した、前記自動点検運転中の乗客が前記かごに乗っていない期間に取得された測定情報における前記ドア開閉動作に対応する部分を特定してもよい。
自動点検運転中であったとしても、ドアの開閉を行えば乗客が乗ってくる可能性がある。これに対して、上記の構成によれば、情報処理装置は、自動点検運転中の乗客がかごに乗っていない期間を特定する。そして、該期間に取得された測定情報におけるドア開閉動作に対応する部分を特定する。よって、情報処理装置は、乗客が乗っていない期間に取得した測定情報のみを、各動作に対応付けることができる。よって、情報処理装置は、乗客が与える影響を完全に排除した、ドア開閉動作と測定情報との対応付けを実現することができる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記測定情報の経時変化とともに、前記ドア開閉動作が実行されている期間を表示装置に表示させる表示制御部をさらに備えてもよい。
上記の構成によれば、表示制御部は、測定情報の経時変化とともに、ドア開閉動作が実行されている期間を表示させるので、ユーザは、異常が発生しているエレベータのドアを容易に特定することができる。また、表示制御部が、ドア開閉動作が実行されている期間に対応付けて、ドア開閉動作が実行された階床を示す情報を表示させる構成であれば、ユーザは、異常が発生しているエレベータのドアを、さらに容易に特定することができる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記表示制御部は、前記経時変化と過去の前記測定情報の経時変化との差分をさらに表示させてもよい。
上記の構成によれば、今回取得した測定情報の経時変化と、過去の測定情報の経時変化との差分をさらに表示させるので、ドアの開閉に起因する異常が発生している場合、差分において値の変化が示されることとなる。これにより、ユーザは、ドアの開閉に起因する異常の発生を、さらに容易に特定することができる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記センサは、前記エレベータのかごに取り付けられており、前記測定情報取得部は、前記測定情報として、前記かごの振動、前記かごの傾き、および、前記かごの周囲で発生する音の少なくともいずれかを取得してもよい。
上記の構成によれば、測定情報取得部は、測定情報として、かごの振動、かごの傾き、およびかごの周囲で発生する音の少なくともいずれかを取得するので、ドアの開閉、特に、かごに設けられたドアの開閉に起因する異常を特定することが可能となる。
また、本発明の一態様に係る情報処理装置において、前記センサは、前記エレベータの乗場に設けられた乗場ドアに取り付けられており、前記測定情報取得部は、前記測定情報として、前記乗場ドアの開閉が行われたときに発生する振動および音の少なくとも一方を取得してもよい。
上記の構成によれば、測定情報取得部は、測定情報として、乗場ドアの開閉が行われたときに発生する振動および音の少なくとも一方を取得するので、乗場ドアの開閉に起因する異常を特定することが可能となる。
本発明の一態様によれば、エレベータのドアの開閉に起因する異常を特定することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係るIoTシステムに含まれるクラウドサーバの要部構成の一例を示すブロック図である。 図1に記載のエレベータの構成の一例を示す概略図である。 図1に記載のクラウドサーバが生成する表示用データの一例を示す図である。 図1に記載のクラウドサーバが実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係るIoTシステムに含まれるクラウドサーバの要部構成の一例を示すブロック図である。 図5に記載のクラウドサーバが実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態3に係るIoTシステムに含まれるエレベータにおける、乗場ドア付近の一例を示す図である。 図7に示す乗場ドアを、かご側から見た図である。 本発明の実施形態3に係るクラウドサーバが生成する表示用データの一例を示す図である。 本発明の各実施形態の変形例1に係るクラウドサーバが生成する表示用データの一例を示す図である。 本発明の各実施形態の変形例2に係るIoTシステムに含まれるエレベータの一例を示す図である。 本発明の各実施形態の変形例2に係るIoTシステムに含まれるエレベータの別の例を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態について、図1から図4に基づいて詳細に説明する。
(エレベータ20の概要)
まず、本実施形態に係るエレベータ20の基本構造について、図2を参照して説明する。図2は、エレベータ20の構成の一例を示す概略図である。なお、エレベータ20の概略構成は図示の例に限定されない。
図示のエレベータ20は、昇降路21と機械室23とを備えたエレベータである。なお、機械室23の位置は、昇降路21の上方に限定されない。また、エレベータ20は、機械室23を備えない構成であってもよい。
図示のように、エレベータ20のかご22は、ロープの一端部に連結されている。また、ロープの他端部には釣合おもりが連結されている。該ロープを機械室23に設置された巻上機が巻き上げることで、かご22が昇降路21内を昇降する。
機械室23には、エレベータ20の各部に対する制御を行う制御盤4が設置されている。制御盤4は、エレベータ20に設けられた各種ボタン(例えば乗場ボタン)などから取得した制御信号に応じて、利用者が指定した階床へのかご22の移動および該階床での停止、かご22および乗場に設けられたドアの開閉、乗場に設けられた位置表示機の表示変更などを制御する。
また、制御盤4は、所定の通信網(例えば、インターネットなど)を介して、外部の装置と通信可能に構成されている。本実施形態では、制御盤4は、図示のように、上記通信網を介してクラウドサーバ1(情報処理装置)と通信する。制御盤4は、エレベータの動作(特に、かご22の各階床での停止、および、かご22および乗場に設けられたドアの開閉)を示す動作情報を、エレベータ20がこれらの動作を行った時刻を示す時刻情報と対応付けて、クラウドサーバ1へ送信する。例えば、制御盤4はエレベータ20の動作に対応付けられたイベントコードの形式で動作情報をクラウドサーバ1へ送信してもよい。なお、本実施形態に係る制御盤4は、動作情報を生成する度に該動作情報をクラウドサーバ1へ送信する構成であってもよいし、所定期間毎に動作情報を送信する構成であって、前回の送信後に生成された動作情報をまとめてクラウドサーバ1へ送信する構成であってもよい。
(IoTセンサ2および通信装置3)
図示のように、本実施形態に係るかご22には、IoTセンサ2(センサ)および通信装置3が設置されている。IoTセンサ2は、エレベータ20に関する1以上の測定対象を測定するセンサである。測定対象の具体例としては、かご22の振動、かご22の傾き、かご22の周囲で発生する音などが挙げられるが、これに限定されるものではない。例えば、IoTセンサ2は、温度、湿度、圧力、照度、加速度、磁力、電圧などを測定可能であってもよい。IoTセンサ2は、測定対象の測定結果である測定情報を、近距離無線通信によって通信装置3へ送信する。近距離無線通信の規格は特に限定されないが、典型的にはBluetooth(登録商標)である。なおIoTセンサ2は、測定情報を生成する度に該測定情報を通信装置3へ送信する構成であってもよいし、所定期間毎に測定情報を送信する構成であって、前回の送信後に生成された測定情報をまとめて通信装置3へ送信する構成であってもよい。
また、本実施形態に係るIoTセンサ2によって測定された測定情報には、測定された時点を示す時間情報が付加される。本実施形態では、測定時刻を示す時刻情報が、時間情報として付加される例を説明するが、測定情報に付加される時間情報は時刻情報に限定されない。
通信装置3は、所定の通信網を介して、IoTセンサ2から受信した測定情報をクラウドサーバ1へ送信する。所定の通信網は特に限定されないが、典型的には、通信装置3を提供する通信会社の基地局を経由する通信ネットワークである。なお、所定の通信網はインターネットであってもよい。
図示の例では、IoTセンサ2および通信装置3は、かご22の外側上部に設置されている。ただし、IoTセンサ2および通信装置3の設置位置は図示の例に限定されない。IoTセンサ2は、測定対象に応じて、適切な位置に設置されればよい。例えば、IoTセンサ2の測定対象がかご22の内部の温度である場合には、IoTセンサ2はかご22の内部に設置される。また例えば、IoTセンサ2の測定対象が乗場に設けられたドア(以下、「乗場ドア」と称する。)が開閉されるときに発生する音である場合には、IoTセンサ2は乗場ドアに設置される。また、通信装置3の設置位置は、IoTセンサ2との近距離無線通信が可能な位置であればよい。ただし、IoTセンサ2がかご22に設置される場合には、通信装置3とIoTセンサ2との距離を、常に近距離無線通信の範囲内とするために、通信装置3もかご22に設置されることが好ましい。
また、IoTセンサ2が、外部の装置(例えば、クラウドサーバ1)と直接に通信可能に構成されていてもよい。この場合、エレベータ20に通信装置3を設置する必要はない。
(IoTシステム100の概要)
次に、本実施形態に係るIoTシステム100の概要について、図1を参照して説明する。図1は、IoTシステム100に含まれるクラウドサーバ1の要部構成の一例を示すブロック図である。図示のように、IoTシステム100は、クラウドサーバ1、上述したIoTセンサ2、上述した通信装置3、上述した制御盤4、および端末装置5を含む。
クラウドサーバ1は、入力された情報を処理し、所定の通信網(例えば、インターネットなど)を介して、処理した情報を端末装置5に出力するコンピュータである。クラウドサーバ1が処理する情報は、通信装置3および制御盤4から取得する。
端末装置5は、クラウドサーバ1から取得した情報を処理する。端末装置5の典型例は、操作部51および表示部52(表示装置)を備えるコンピュータであるが、操作部51および表示部52は、端末装置5と別体であってもよい。端末装置5は、操作部51に対するユーザの操作を受け付けて、クラウドサーバ1に表示用データの生成指示(図示の表示用データ要求)を送信する。また、端末装置5は、クラウドサーバ1から取得した表示用データを表示部52に表示させる。この処理の詳細については後述する。
(クラウドサーバ1の要部構成)
次に、クラウドサーバ1の要部構成について、図1を参照して説明する。クラウドサーバ1は、図示のように、制御部10および記憶部11を備えている。制御部10は、クラウドサーバ1の各部を統括して制御する。なお、制御部10の詳細については後述する。
記憶部11は、クラウドサーバ1が使用する各種データを記憶する。本実施形態に係る記憶部11は、少なくとも、通信装置3を介してIoTセンサ2から取得した測定情報、および制御盤4から取得した動作情報を記憶する。なお、記憶部11は、クラウドサーバ1の内蔵メモリであってもよいし、クラウドサーバ1に外付けされるハードディスクであってもよい。
制御部10は、図示のように、測定情報取得部101、動作情報取得部102、特定部103、および表示制御部104を含んでいる。
測定情報取得部101は、IoTセンサ2にて測定された測定情報を、通信装置3を介して取得し、記憶部11に記憶させる。また、動作情報取得部102は、制御盤4から動作情報を取得し、記憶部11に記憶させる。
特定部103は、動作情報に基づき、測定情報におけるエレベータ20の各動作(特に、かご22の昇降動作、および、ドアの開閉動作)に対応する部分を特定する。具体的には、特定部103は、まず、表示制御部104からの指示(図示の特定情報要求)を受けて、記憶部11から動作情報および測定情報を読み出す。そして、特定部103は、読み出した動作情報および測定情報に付加された時刻情報を参照し、時刻情報が一致する動作情報と測定情報とを対応付けて、動作情報と測定情報との組を生成する。なお、特定部103は、時刻情報が完全に一致する動作情報と測定情報とを対応付けてもよいし、一方の情報に付加された時刻情報を含む所定の時間範囲に、他方の情報に付加された時刻情報が含まれる場合に、動作情報と測定情報とを対応付けてもよい。
そして、特定部103は、生成した組に基づき、測定情報における、かご22の昇降動作、並びに、かご22に設けられたドアおよび乗場ドアの開閉動作に対応する部分を特定する。なお、以降では、かご22に設けられたドアおよび乗場ドアを区別しない場合、単に「ドア」と称する。
具体的には、特定部103は、かご22がいずれかの階床に停止したことを示す動作情報(以下、「かご停止情報」と称する。)に付加された時刻情報が示す時刻から、該かご停止情報より後に初めて取得されたかご停止情報に付加された時刻情報が示す時刻までの期間を、かご22の昇降動作の期間として特定する。また、特定部103は、上記2つのかご停止情報から、かご22が昇降動作によってどの階床からどの階床まで移動したかを特定する。そして、特定部103は、昇降動作の期間中の時刻を示す時刻情報が付加された測定情報を、測定情報における昇降動作に対応する部分として特定する。
また、特定部103は、ドアが開いたことを示す動作情報(以下、「ドア開情報」と称する。)に付加された時刻情報が示す時刻から、該ドア開情報に続けて取得された、ドアが閉じたことを示す動作情報(以下、「ドア閉情報」と称する。)に付加された時刻情報が示す時刻までの期間を、ドアの開閉動作の期間として特定する。そして、特定部103は、ドアの開閉動作の期間中の時刻を示す時刻情報が付加された測定情報を、測定情報におけるドアの開閉動作に対応する部分として特定する。なお、ドアの開閉を示す動作情報は、ドアが開いて閉じたことを示す1つの動作情報(以下、「ドア開閉情報」と称する。)として取得されてもよい。この例の場合、ドア開閉情報には、ドアの開閉動作に対応する測定情報を特定するために、ドアが開いた時刻およびドアが閉じた時刻を示す情報、または、ドアが開いた時刻およびドアが閉じた時刻を示す情報のいずれかと、ドアが開き始めてから閉じるまでに要した時間を示す情報とが含まれていることが好ましい。
特定部103は、昇降動作およびドア開閉動作の期間を示す情報、並びに、測定情報における昇降動作およびドアの開閉動作に対応する部分を示す情報を表示制御部104へ出力する。なお、以降では、特定部103が表示制御部104へ出力する情報を、「特定情報」と称する。
表示制御部104は、端末装置5に表示させる表示用データを生成する。具体的には、表示制御部104は、端末装置5からの指示(図示の表示用データ要求)を受信すると、特定部103に特定情報を要求する。表示制御部104は、特定部103から特定情報を取得すると、該特定情報に基づいて表示用データを生成する。表示用データの典型例は測定情報の経時変化を示すグラフであるが、この例に限定されるものではない。表示制御部104は、生成した表示用データを端末装置5へ送信する。
ここで、図3を参照して、本実施形態に係る表示用データの詳細について説明する。図3は、表示用データの一例である、測定情報の経時変化を示すグラフを示す図である。図3の例では、かご22の振動の経時変化を折れ線グラフで示している。縦軸は振動の大きさを示し、横軸は時間の経過を示している。さらに、上記グラフでは、エレベータ20の動作の経時変化を併せて示している。具体的には、横軸に沿って、エレベータ20の動作毎にその動作期間を示している。図3の例では、かご22の昇降動作(例えば、図示の「移動(1F→2F)」)の期間、および、ドアの開閉動作(図示の「ドア開閉」)の期間が示されている。
図3に示す経時変化が端末装置5に表示されることにより、ユーザは、各時刻における、エレベータ20の動作とかご22の振動の大きさとを一目で視認することができる。図3の例では、かご22が昇降しているとき、およびドアが開閉しているときのかご22の振動の大きさを視認することができる。
またユーザは、図3に示す経時変化を確認することにより、異常が発生した昇降路21内の位置を容易に特定することができる。図3の例では、かご22が5階から6階を移動しているときにかご22の振動が大きくなっている。つまり、図3に示す経時変化を確認したユーザは、昇降路21の、5階から6階の間に対応する部分に、かご22を振動させる何らかの異常が発生していることを容易に特定することができる。
なお、クラウドサーバ1は、特定部103が生成した特定情報を端末装置5に直接送信し、端末装置5に表示用データを生成させる構成であってもよい。この場合、クラウドサーバ1は、表示制御部104を有していなくてもよい。
(クラウドサーバ1が実行する処理の流れ)
次に、クラウドサーバ1が実行する処理の流れについて、図4を参照して説明する。図4は、上記処理の流れの一例を示すフローチャートである。図4の(a)は、上記処理の前半の流れの一例を示し、図4の(b)は、上記処理の後半の流れの一例を示す。
まず、図4の(a)に示すように、測定情報取得部101は、IoTセンサ2から、通信装置3を経由して送信された測定情報を取得し、記憶部11に記憶させる(ステップS1、以下では、「ステップ」を省略することがある)。また、動作情報取得部102は、制御盤4から送信された動作情報を取得し、記憶部11に記憶させる(S2)。なお、図4の(a)のフローチャートにおいて、ステップS1の処理の前にステップS2の処理が行われてもよい。また、ステップS1およびステップS2の処理は、同時に行われてもよいし、一方の処理が実行されている途中に、他方の処理が開始されてもよい。
続いて、図4の(b)に示すように、表示制御部104は、端末装置5からの表示用データ要求を待機する状態となっている(S3)。表示用データ要求を取得すると(S3でYES)、表示制御部104は特定情報を特定部103に要求する。特定部103は、特定情報の要求を受けて、特定情報を生成する。具体的には、特定部103は、記憶部11から動作情報および測定情報を読み出し、付加された時刻情報が一致する動作情報および測定情報の組を特定する。そして、特定部103は、特定した組に基づき、かご22の昇降動作に対応する測定情報を特定する(S4)。また、特定部103は、特定した組に基づき、ドアの開閉動作に対応する測定情報を特定する(S5)。なお、図4の(b)のフローチャートにおいて、ステップS4の処理の前にステップS5の処理が行われてもよい。そして、特定部103は、特定情報を表示制御部104へ出力する。
続いて、表示制御部104は、取得した特定情報に基づき、エレベータ20の各動作と対応付けられた、測定情報の経時変化を表示用データとして生成する(S6)。表示制御部104は、測定情報の経時変化を示すグラフに、エレベータ20の動作の経時変化を含める(図3参照)。そして、表示制御部104は、生成した表示用データを端末装置5へ送信する(S7)。以上で、クラウドサーバ1が実行する処理は終了する。
(クラウドサーバ1が奏する効果)
以上のように、クラウドサーバ1によれば、取得した動作情報に基づき、取得した測定情報における、昇降動作およびドア開閉動作に対応する部分を特定する。これにより、エレベータ20の異常が、かご22の移動に起因する場合だけでなく、ドアに起因する場合でも、異常の原因を特定することができる。また、クラウドサーバ1によれば、測定情報の経時変化をユーザに分かりやすい表示用データとして生成するため、ユーザは、異常が発生した昇降路21内の位置を容易に特定することができる。
また、クラウドサーバ1によれば、動作情報および測定情報に付加された時刻情報に基づいて動作情報と測定情報との組を特定した上で、測定情報における、昇降動作およびドア開閉動作に対応する部分を特定する。これにより、測定情報および動作情報を取得してから時間が経過しても上記の特定を行うことが可能となる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図5および図6に基づいて詳細に説明する。なお、これ以降の各実施形態では、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材に同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態では、測定情報および動作情報をリアルタイムで取得し、特定情報を生成するクラウドサーバ1aについて説明する。つまり、本実施形態に係るIoTセンサ2および制御盤4はそれぞれ、測定情報および動作情報を生成すると、直ちにクラウドサーバ1aへ送信するものとする。
なお、後述するように、本実施形態では、実施形態1で説明した時刻情報を用いた処理を行わないため、本実施形態に係る測定情報および動作情報には時間情報が付加されていなくてもよい。
(クラウドサーバ1aの要部構成)
まず、クラウドサーバ1aの要部構成について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係るIoTシステム100aに含まれるクラウドサーバ1aの要部構成の一例を示すブロック図である。
クラウドサーバ1aは、図示のように、制御部10aおよび記憶部11aを含んでいる。制御部10aは、図示のように、測定情報取得部101a、動作情報取得部102a、特定部103a、および表示制御部104aを含んでいる。また、記憶部11aは、少なくとも、特定部103aが生成した特定情報を記憶する。
測定情報取得部101aおよび動作情報取得部102aは、それぞれ、実施形態1で説明した測定情報取得部101および動作情報取得部102に相当するものであるが、測定情報取得部101および動作情報取得部102と異なり、取得した測定情報および動作情報を記憶部11aへ記憶せず、特定部103へ出力する。
特定部103aは、実施形態1で説明した特定部103に相当するものであるが、特定部103と異なり、制御盤4から連続して取得した2つの動作情報に基づいて、測定情報における、エレベータ20の各動作(特に、かご22の昇降動作、および、ドアの開閉動作)に対応する部分を特定する。具体的には、特定部103aは、制御盤4から、連続する2つのかご停止情報を取得する間に、IoTセンサ2から取得した測定情報を、昇降動作に対応する部分として特定する。また、特定部103aは、制御盤4からドア開情報を取得してから該ドア開情報に続けてドア閉情報を取得する間にIoTセンサ2から取得した測定情報を、ドアの開閉動作に対応する部分として特定する。特定部103aは、上記の特定処理により生成した特定情報を、記憶部11aに記憶する。
表示制御部104aは、実施形態1で説明した表示制御部104に相当するものであるが、表示制御部104と異なり、端末装置5からの指示を受信すると、記憶部11から特定情報を読み出して、表示用データを生成する。
(クラウドサーバ1aが実行する処理の流れ)
次に、クラウドサーバ1が実行する処理の流れについて、図6を参照して説明する。図6は、上記処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6の(a)は、上記処理の前半の流れの一例を示し、図6の(b)は、上記処理の後半の流れの一例を示す。
まず、図6の(a)に示すように、測定情報取得部101aは、IoTセンサ2から、通信装置3を経由して送信された測定情報を取得し、特定部103aに出力する(S11)。また、動作情報取得部102aは、制御盤4から送信された動作情報を取得し、特定部103aに出力する(S12)。なお、ステップS11およびステップS12の処理は繰り返し行われる(換言すれば、測定情報または動作情報を受信する度に行われる)。また、図6の(a)のフローチャートにおいて、ステップS11の処理の前にステップS12の処理が行われてもよい。また、ステップS11およびステップS12の処理は、同時に行われてもよいし、一方の処理が実行されている途中に、他方の処理が開始されてもよい。
続いて、特定部103aは、動作情報に基づき、かご22の昇降動作に対応する測定情報を特定する(S13)。具体的には、特定部103aは、制御盤4から、連続する2つのかご停止情報を取得する間にIoTセンサ2から取得した測定情報を、昇降動作に対応する測定情報として特定する。また、特定部103aは、動作情報に基づき、ドアの開閉に対応する測定情報を特定する(S14)。具体的には、特定部103aは、制御盤4からドア開情報を取得してから該ドア開情報に続けてドア閉情報を取得する間にIoTセンサ2から取得した測定情報を、ドアの開閉動作に対応する測定情報として特定する。そして、特定部103aは、ステップS13およびステップS14の処理により生成した特定情報を記憶部11aに記憶させる(S15)。なお、図6の(a)のフローチャートにおいて、ステップS13の処理の前にステップS14の処理が行われてもよい。
続いて、図6の(b)に示すように、表示制御部104aは、端末装置5からの表示用データ要求を待機する状態となっている(S16)。表示用データ要求を取得すると(S16でYES)、表示制御部104aは、記憶部11aから特定情報を読み出す(S17)。
続いて、表示制御部104aは、読み出した特定情報に基づき、エレベータ20の各動作と対応付けられた、測定情報の経時変化を表示用データとして生成する(S18)。そして、表示制御部104aは、生成した表示用データを端末装置5へ送信する(S19)。以上で、クラウドサーバ1が実行する処理は終了する。
(クラウドサーバ1aが奏する効果)
以上のように、クラウドサーバ1aによれば、制御盤4から、連続する2つの動作情報を取得する間に、IoTセンサ2から取得した測定情報を、上記連続する2つの動作情報で示される動作に対応する部分として特定する。この特定方法によれば、本実施形態に係る測定情報および動作情報には時間情報を付加する必要が無い。よって、IoTシステム100aに含まれるIoTセンサ2および制御盤4がそれぞれ、測定情報および動作情報に時間情報を付加する機能を有していなくても、クラウドサーバ1aは、測定情報におけるエレベータ20の動作に対応する部分を特定することができる。
〔実施形態3〕
本発明の更なる別の実施形態について、図7から図9に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、乗場ドアにIoTセンサ2を設置する例を説明する。なお、本実施形態では、クラウドサーバが実施形態1で説明したクラウドサーバ1である例を説明するが、本実施形態に係るクラウドサーバは、実施形態2で説明したクラウドサーバ1aであってもよい。
図7は、エレベータ20における、乗場ドア24付近の一例を示す図である。また、図8は、図7に示す乗場ドア24を、かご22側から見た図である。図7および図8に示すように、本実施形態では乗場ドア24にIoTセンサ2および通信装置3が設置されている。なお、通信装置3は、IoTセンサ2との近距離無線通信が可能な位置に設置すればよく、図示のように、乗場ドア24に設置する例に限定されない。例えば、通信装置3は、乗場ドア24の近傍の、昇降路21の壁面に設置されてもよい。また、通信装置3は、かご22の外側(例えば外側上部)に設置されてもよい。この場合、IoTセンサ2と通信装置3とは、かご22が各階床に停止したときに通信する構成であることが好ましい。つまり、IoTセンサ2は、通信装置3と通信できない場合には、測定情報を自装置に記憶することができる構成であることが好ましい。
なお、本実施形態では、IoTセンサ2および通信装置3が、各階の乗場ドアに設置されている。なお、通信装置3を複数のIoTセンサ2との近距離無線通信が可能な位置に設置する、または、上述したように、かご22に設置するなどすれば、図示の例と比較して、必要な通信装置3の個数を減らすことができる。
本実施形態に係るIoTセンサ2の測定対象は、乗場ドア24が開閉されるときに発生する音(以下、「発生音」と称する。)である。なお、本実施形態に係るIoTセンサ2は、乗場ドアの開閉の有無に関わらず、常時、発生音を測定する構成であるが、IoTセンサ2は、ドアの開閉を検知したときのみ発生音を測定する構成であってもよい。また、IoTセンサ2の測定対象は、発生音に限定されない。例えば、乗場ドア24が開閉されるときに発生する振動であってもよい。
本実施形態に係るクラウドサーバ1の測定情報取得部101は、複数のIoTセンサ2にて測定された測定情報を取得する。そのため、測定情報取得部101が取得する測定情報は、どのIoTセンサ2から取得した測定情報であるかを識別できる情報であることが好ましい。例えば、IoTセンサ2が、自機の識別番号を測定情報に付加して送信する構成であってもよい。また、測定情報取得部101は、測定情報を、該測定情報を送信したIoTセンサ2毎に分類して記憶部11に記憶させることが好ましい。例えば、IoTセンサ2毎に、測定情報を格納するフォルダを分ける構成であってもよい。
本実施形態では、複数のIoTセンサ2から測定情報を取得するため、1つの動作情報(具体的には、ドア開情報またはドア閉情報)と時刻情報が一致する測定情報が複数存在する。このため、本実施形態に係る特定部103は、該複数の測定情報のうち、開閉動作が行われた乗場ドアに設置されたIoTセンサ2から取得した測定情報を特定する。具体的には、測定情報が示す発生音の値が、所定の閾値を超えている測定情報を特定する。そして、特定部103は、特定した測定情報に、ドア開情報またはドア閉情報を対応付ける。
続いて、特定部103は、ドアの開閉動作の期間を特定し、ドアの開閉動作に対応する測定情報を特定する。この特定処理は、実施形態1で説明したものと同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。また、特定部103は、かご停止情報に基づいて昇降動作の期間を特定し、昇降動作に対応する測定情報を特定する。特定部103は、昇降動作およびドア開閉動作の期間を示す情報、並びに、測定情報における昇降動作およびドアの開閉動作に対応する部分を示す情報を、特定情報として表示制御部104へ出力する。なお、本実施形態では、乗場ドア24が開閉されるときの発生音が測定対象であるため、特定部103は、昇降動作に対応する測定情報の特定は行わなくてもよい。
図9は、本実施形態に係る表示制御部104が生成する表示用データの一例である、測定情報の経時変化を示すグラフを示す図である。なお、昇降動作の期間に対応する測定情報を特定しない構成の場合、その旨を明示するために、昇降動作の期間と、ドアの開閉動作の期間とで、グラフ上の線の種類を変えてもよい。例えば、ドアの開閉動作の期間では実線で描画し、昇降動作の期間では破線で描画してもよい。
ユーザは、図9に示す経時変化を確認することにより、異常が発生した乗場ドアを容易に特定することができる。図9の例では、5階の乗場ドアの開閉時に発生音が大きくなっていることから、図9に示す経時変化を確認したユーザは、5階の乗場ドアに何らかの異常が発生していることを容易に特定することができる。
〔変形例1〕
上述した実施形態1〜3に共通の変形例について、図10に基づいて詳細に説明する。図10は、本変形例に係る表示用データの一例である、測定情報の経時変化を示すグラフを示す図である。なお、ここでは、本変形例を実施形態1に適用した例を説明するが、本変形例を実施形態2または3に適用してもよい。
本変形例に係る表示制御部104は、特定部103から取得した特定情報に基づく、測定情報の経時変化とともに、過去の測定情報の経時変化との差分を、表示用データとして端末装置5に表示させる。過去の測定情報の経時変化は、今回生成する経時変化より前に生成した経時変化であれば、その生成時期は特に限定されない。例えば、表示制御部104が、IoTセンサ2による測定を開始してから最初に生成した経時変化であってもよいし、前日の同時刻に生成した経時変化であってもよい。
表示制御部104は、測定情報の経時変化を生成するたびに、該経時変化を記憶部11に記憶させる。また、表示制御部104は、測定情報の経時変化を生成するたびに、差分を算出するために使用する経時変化を記憶部11から読み出す。そして、表示制御部104は、今回生成した経時変化と、読み出した経時変化との差分を算出し、今回生成した経時変化と、算出した差分とを端末装置5に表示させる。
なお、経時変化の差分を示す折れ線の種類は、今回生成した経時変化を示す折れ線と異なるものとすることが好ましい。例えば、図示のように、今回生成した経時変化を示す折れ線を実線で描画し、経時変化の差分を示す折れ線を破線で描画してもよい。
測定情報の経時変化のみでは、異常の発生と考えられる部分(例えば、測定情報が示す値が他の部分に比べて大きい部分)があったとしても、実際に異常が発生しているのか、あるいは、元来そのような異常値を示す部分であるのかを容易に特定することができない。これに対して、経時変化の差分を表示すれば、異常が発生している場合には、差分に大きな変化が表される。一方、異常が発生していない場合には、経時変化において異常の発生と考えられる部分があったとしても、差分に大きな変化は表されない。よって、経時変化の差分を表示させることで、ユーザは、エレベータ20における異常の発生をより容易に特定することができる。
なお、本変形例では、測定情報の経時変化とともに、経時変化の差分を端末装置5に表示させたが、経時変化の差分のみを表示させてもよい。
〔変形例2〕
表示制御部104および表示制御部104aは、特定の期間における測定情報およびエレベータ20の動作の経時変化を生成する構成であってもよい。例えば、毎日の所定時刻(典型的には深夜の時間帯)に実施される、点検または保守のための自動点検運転中に取得された測定情報、および、該自動点検運転中のエレベータ20の動作の経時変化を生成する構成であってもよい。ここで、自動点検運転とは、予め設定された動作を自動的に(乗客や作業員の操作無しで)行う運転である。
この場合、特定部103は、自動点検運転の開始を示す動作情報(以下、「自動点検運転開始情報」と称する。)を取得してから、自動点検運転の終了を示す動作情報(以下、「自動点検運転終了情報」と称する。)を取得するまでの期間を、自動点検運転を実行している期間として特定してもよい。そして、特定部103は、特定した自動点検運転を実行している期間に取得した測定情報および動作情報を用いて、エレベータ20の各動作に対応する測定情報を特定する構成であってもよい。これにより、クラウドサーバ1は、ユーザによる自動点検運転の期間を指定する操作を必要とせず、自動点検運転中に取得された測定情報および動作情報のみを用いた上記の特定処理を行い、経時変化を生成することができる。
なお、上記自動点検運転は、かご22に乗客が乗っていることに伴う測定情報の変化(例えば、乗客が発生させた振動など)を排除するために、深夜などの、かご22に乗客がいない可能性が高い時間帯に実施することが好ましい。そのため、本変形例に係るIoTシステム100は、かご22内の乗客の有無を検出する手段を備えていてもよい。
この構成の典型例について、図11および図12を参照して説明する。図11は、本変形例に係るエレベータ20の一例を示す図である。図示のように、エレベータ20のかご22の底面には荷重センサ25が設けられている。荷重センサ25は、かご22にかかる重さを測定し、測定結果を制御盤4へ送信する。これにより、エレベータ20は、かご22に乗客が存在するか否かを検出することができる。制御盤4は、荷重センサ25の測定結果に基づいて、かご22内に乗客が存在しない状態から存在する状態になったことを示す情報(以下、「存在情報」と称する。)、および、かご22内に乗客が存在する状態から存在しない状態になったことを示す情報(以下、「不在情報」と称する。)をクラウドサーバ1へ送信する。
なお、荷重センサ25の設置位置は、測定結果に基づいて制御盤4がかご22内の乗客の有無を特定することができるのであれば、かご22の底面に限定されない。また、図示の例ではかご22の底面の全体に荷重センサ25が設けられているが、測定結果に基づいて制御盤4がかご22内の乗客の有無を特定することができるのであれば、荷重センサ25の設置位置は、かご22の底面の一部のみに設けられていてもよい。
特定部103は、特定した自動点検運転を実行している期間における、存在情報を取得してから不在情報を取得するまでの期間を、かご22に乗客が乗っている期間として特定し、特定した期間に取得した測定情報を、エレベータ20の各動作に対応する測定情報から除外する。これにより、クラウドサーバ1は、乗客が乗っていない期間に取得した測定情報のみを、エレベータ20の各動作に対応付けることができる。よって、クラウドサーバ1は、乗客が与える影響を完全に排除した、エレベータ20の各動作と測定情報との対応付けを実現することができる。
なお、荷重センサ25は、通信装置3を介して、クラウドサーバ1へ測定結果を送信してもよいし、荷重センサ25が通信機能を備え、通信装置3や制御盤4を介さずに、クラウドサーバ1へ測定結果を直接送信してもよい。これらの例の場合、荷重センサ25はIoTセンサ2と同等であるから、荷重センサ25の測定結果は、測定情報としてクラウドサーバ1へ送信されてもよい。
また、図12は、本変形例に係るエレベータ20の別の例を示す図である。エレベータ20は、図示のように、荷重センサ25に代えて、かご22の内側に防犯カメラ26を備える構成であってもよい。防犯カメラ26は撮影した画像(静止画像または動画像)を制御盤4へ送信する。制御盤4は、受信した画像に乗客が写っているか否かを特定し、その特定結果に基づいて存在情報または不在情報をクラウドサーバ1へ送信する。なお、防犯カメラ26のかご22内における設置位置は特に限定されないが、図示のように、かご22の天井に設置することが好ましい。
〔変形例3〕
上述した各実施形態では、IoTシステム100に1つのクラウドサーバ1が含まれる構成例、および、IoTシステム100aに1つのクラウドサーバ1aが含まれる構成例を説明したが、クラウドサーバ1およびクラウドサーバ1aの有する各機能を、互いに連携する複数のサーバに分散配置してもよい。この場合、複数のサーバは、同じ事業者によって管理されてもよいし、異なる事業者によって管理されてもよい。
〔ソフトウェアによる実現例〕
クラウドサーバ1およびクラウドサーバ1aの制御ブロック(制御部10および制御部10a)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、クラウドサーバ1およびクラウドサーバ1aは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、1a クラウドサーバ(情報処理装置)
2 IoTセンサ(センサ)
20 エレベータ
24 乗場ドア
25 荷重センサ
26 防犯カメラ
51 表示部(表示装置)
101、101a 測定情報取得部
102、102a 動作情報取得部
103、103a 特定部
104、104a 表示制御部

Claims (9)

  1. エレベータに設けられたセンサにて測定された測定情報を取得する測定情報取得部と、
    前記エレベータの動作を示す動作情報を取得する動作情報取得部と、
    前記動作情報取得部によって取得された動作情報に基づき、前記測定情報取得部によって取得された測定情報における、前記エレベータのドア開閉動作に対応する部分を特定する特定部と、を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記測定情報取得部および前記動作情報取得部はそれぞれ、測定情報および動作情報をリアルタイムで取得し、
    前記特定部は、前記動作情報から特定した、前記ドア開閉動作が実行されている期間に取得された測定情報を、前記ドア開閉動作に対応する部分として特定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記測定情報取得部および前記動作情報取得部はそれぞれ、測定および動作が行われた時点を示す時間情報が付加された測定情報および動作情報を取得し、
    前記特定部は、前記測定情報および前記動作情報にそれぞれ付加された時間情報に基づき、測定情報における前記ドア開閉動作に対応する部分を特定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記特定部は、前記動作情報から特定した、予め設定された動作を自動的に行う運転である、前記エレベータの自動点検運転の期間に取得された測定情報における前記ドア開閉動作に対応する部分を特定することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記特定部は、前記エレベータのかごに設けられた荷重センサの測定結果、または、かごに設けられた防犯カメラが撮影した画像に基づいて特定した、前記自動点検運転中の乗客が前記かごに乗っていない期間に取得された測定情報における前記ドア開閉動作に対応する部分を特定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記測定情報の経時変化とともに、前記ドア開閉動作が実行されている期間を表示装置に表示させる表示制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記表示制御部は、前記経時変化と過去の前記測定情報の経時変化との差分をさらに表示させることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 前記センサは、前記エレベータのかごに取り付けられており、
    前記測定情報取得部は、前記測定情報として、前記かごの振動、前記かごの傾き、および、前記かごの周囲で発生する音の少なくともいずれかを取得することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記センサは、前記エレベータの乗場に設けられた乗場ドアに取り付けられており、
    前記測定情報取得部は、前記測定情報として、前記乗場ドアの開閉が行われたときに発生する振動および音の少なくとも一方を取得することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
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