JP2013189302A - エレベータの異常音診断方法、それに用いる装置、及びその装置を備えたエレベータ - Google Patents

エレベータの異常音診断方法、それに用いる装置、及びその装置を備えたエレベータ Download PDF

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【課題】 エレベータのドアの開閉動作における各状態で生じる動作音の特徴を配慮したエレベータドア廻りの異常音診断(異常音検知)を実現し、ひいては、エレベータドア廻りの異常音診断精度を向上させる。
【解決手段】 エレベータのドア開閉動作が検知されると、異常音診断ユニットB20は、集音部10から出力されるドア廻りの音データを、ドア開閉動作におけるドアの複数の状態ごとに分離する。この分離された音データに対して、それぞれの状態に対応する診断処理を実行してエレベータドアの異常音の有無を診断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エレベータの異常音診断方法、それに用いる装置、及びその装置を備えたエレベータに関する。
エレベータシステムにおいて、エレベータの運転時に発生する音や振動を検出し、それらの検出値が閾値(基準値)を超えた場合には、エレベータに異常が生じていると診断し、診断結果をエレベータから離れた遠隔監視センタに知らせる技術が、種々提案されている。このようなエレベータシステムは、現場での定期検査外の通常運転中にも、エレベータの異常の有無をリアルタイムに監視できる利点を有している。
例えば、特許文献1は、エレベータの運転時に生じる音や振動と運転状態とを記録し、これらのデータを利用してエレベータの異常の有無を診断している。より具体的には、特許文献1は、エレベータの運転時に生じる音や振動が基準値を超えると、運転状態記録から、その基準値超え時点の運転状態を再現し、再現された運転状態の下で生じた音や振動を、再現元の基準値超え時点の音や振動と比較してエレベータの異常の有無を診断(判定)する異常診断システムを開示している。さらに詳細には、比較される両者が同一でない場合に異常が発生していないと判定し、一方、その両者が同一である場合に異常が発生していると判定している。
この特許文献1の異常診断システムによれば、エレベータの運転時にエレベータの乗りかごの走行音以外の音(外乱音)を拾って異常音(基準値越え)が生じた場合でも、基準値超え時点の運転状態を再現してその時点の音や振動を確認するので、エレベータ診断の誤判定(誤診断)を防止できる。また、特許文献1では、ドア開閉時に基準値を超える異常音が生じた場合にも、その基準値越え時点のドア開閉を再現して、再現されたドア開閉時の音を再現元の基準値超え時点の異常音と比較して、エレベータの異常の有無を診断している。
特許文献2は、エレベータの動作中に、エレベータかご内で集音されたかご内音と、かご外で集音されたかご外音とを用いて、エレベータの異常を診断するエレベータの異常音検出装置を開示している。この異常音検出装置は、かご内音又はかご外音が基準値を超えた場合には、異常音診断モードを起動する。該異常音診断モードにおいて、エレベータが昇降中の場合、かご内音とかご外音を比較し、かご外音がかご内音より大きい場合に、昇降中の異常を判定して警報信号を出力する。一方、エレベータドアが開閉中の場合、かご内音又はかご外音が基準値を超えた場合に、エレベータドアに異常有りとして警報信号を出力する。
特許文献3は、エレベータ昇降路内の機械の異常を専ら検出し、また、その異常が発生している昇降路内機器の位置を特定する異常検出装置を開示している。
特許文献4は、集音マイクロホンで収集した点検運転中のエレベータの稼働音信号と、ロータリーエンコーダの出力パルス信号を積算した位置データを対応づけて、稼働音信号が基準値を超えた場合に、点検すべき故障箇所を特定するエレベータの点検装置を開示している。
特開2008−24420号公報 特開2001−278562号公報 特開平9−208149号公報 特開平7−228443号公報
エレベータに生じる異常のうち、最も多いのは開閉機構を含むエレベータドアである。前述の特許文献1や特許文献2では、エレベータのドア開閉時に生じる動作音を基準値(閾値)と比較して、エレベータドアに異常が生じているか否か診断している。特に、これらの従来技術は、異常診断の誤判定を防ぐための技術について述べている。
ところで、エレベータのドア開閉における動作音は、ドアの開動作の開始から完了、それに続く、一時静止後のドアの閉動作の開始から完了に至る一連の状態において、一様ではない。これは、ドア開とドア閉とは機械的に異なる動作態様であること、ドア開閉速度の速度パターンや開閉に要する時間が、ドア開動作とドア閉動作とでは異なること等の理由による。
上記した特許文献を含め従来のエレベータの異常音診断システムは、このようなエレベータの開動作−静止−閉動作(:一連の状態)の各状態で生じる動作音の特徴まで配慮して異常音診断を行う技術を開示していない。
本発明の目的は、このようなエレベータドアの開閉動作における各状態で生じる動作音の特徴を配慮したエレベータドア廻りの異常音診断(異常音検知)を実現し、ひいては、エレベータドア廻りの異常音診断精度を向上させることにある。
本発明は、エレベータの動作中、特にエレベータの開閉動作中に生じるドア廻りの音を、エレベータドアの開閉動作における複数の状態ごとに分けて異常音診断を行えば、異常音診断(異常音検知)の精度を向上させることができるといった新たな知見に基づきなされたものである。
本発明は、基本的には、次のように構成される。
(1)1つは、エレベータの通常運転中のドア開閉の異常音の有無を診断するエレベータの異常音診断方法において、
エレベータのドア開閉動作中にエレベータのドア廻りで生じる音を、マイクロホンを介して集音するステップと、
データ処理装置によりエレベータのドア開閉動作におけるドアの状態を複数に分けて、この分けられた状態ごとに前記マイクロホンで集音された音データを分離し、この分離された音データに対して、それぞれの状態に対応する診断処理を実行してエレベータドアの異常の有無を診断するステップと、
を有することを特徴とする。
また、前記診断処理は、前記ドア開閉動作における複数に分けられたそれぞれのドアの状態の正常な動作音を予め学習値として登録しておき、診断対象となる前記分離された音データを、それぞれ対応する状態ごとの学習値と比較することで、エレベータに異常音が生じているか否か診断する。
この異常音の診断からエレベータドアに異常有りと判定した場合には、エレベータ監視センタにその旨を通報し、及び/又は警報を出力する。
(2)もう1つの発明は、上記方法を実施するためのエレベータの異常音診断装置に関する。
すなわち、エレベータのドア廻りで生じる音を集音し、診断対象となるべき音データとして出力する集音部と、
エレベータのドアの状態を検知し、前記ドアの状態に関するデータを出力するドア状態検知部と、
前記音データと前記ドアの状態に関するデータに基づき、前記音データを、前記ドアのドア開閉動作における特定の状態Aに対応する音データと、前記状態Aとは異なる特定の状態Bに対応する音データとに分離し、この分離された音データに対して、それぞれの状態に対応する診断処理を実行してエレベータドアの異常音の有無を診断する異常音診断ユニットと、を有することを特徴とする。
ここで、異常音診断ユニットは、例えば、前記ドア開閉動作における複数に分けられたそれぞれのドアの状態の正常な動作音を予め学習値として登録する学習値記憶部を有し、診断対象となる前記分離された音データを、それぞれ対応する状態ごとの学習値と比較する診断部とを有する。
この異常音の診断からエレベータドアに異常有りと判定した場合には、エレベータ監視センタにその旨を通報し、及び/又は警報を出力する。
本発明によれば、従来のエレベータドアの音響診断技術よりも、エレベータドアの開閉動作の状態を細かく分類して状態ごとの音を診断しているため、診断精度を向上させることができる。また、分類された状態ごとに異常診断を行うため、異常が発生している箇所(位置)がより詳細にわかるため、異常の原因を絞り込むことができる。
本発明の第1の実施形態による異常音診断装置及びそれを有するエレベータの概要を示すブロック図である。 ドア状態検知部の動作を説明する図である。 本発明の第1の実施形態による異常音診断装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による異常音診断装置及びそれを有するエレベータの概要を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の第1実施形態について説明する。
[実施形態1]
図1は、本発明の第1実施形態に係わる異常音診断装置及びそれを有するエレベータ100の一例を示すブロック図である。
エレベータ100は、エレベータ乗りかごB10のドア廻りの音を集音し、その音データからエレベータドアに異常音が生じているか否かを診断する異常音診断ユニットB20を有する。異常音診断ユニットB20は、エレベータドアに異常音が生じていると診断した場合には、エレベータドア廻りに異常有りとみなしてアラームS10を出力する。
エレベータ乗りかごB10は、エレベータドア廻りの動作音を集音するドア動作音集音部(集音部)10と、エレベータドアの状態を検知するドア状態検知部20とを有し、これらの手段により、エレベータドア廻りの動作音の音データとエレベータのドアの状態に関するデータとを出力する。
エレベータのドアの状態に関するデータは、例えば、エレベータのドアの状態とその時刻とを対応付けて推定できるデータであり、例えば、エレベータドアの速度指令値や位置信号といったエレベータドアの制御信号、及び/又は、エレベータドアの開動作開始、開動作終了、閉動作開始、閉動作終了の時刻データである。例えば、エレベータドアの速度指令値や位置信号といったエレベータドアの制御信号が判れば、エレベータドアの開動作開始、開動作終了、閉動作開始、閉動作終了の時刻データが推定できるので、どちらか一方で構わない。また、エレベータドアの開動作開始、開動作終了、閉動作開始、閉動作終了の時刻データから、エレベータのドアの状態(開動作中、閉動作中、静止中)とその時刻とを推定できる。
異常音診断ユニットB20は、上記したエレベータドア廻りの動作音の音データと、エレベータのドアの状態に関するデータとを入力する。また、異常音診断ユニットB20は、コンピュータよりなるデータ処理装置で構成され、後述するドア動作音分離部30と、状態A診断部40と、状態B診断部50と、学習値A記憶部60と、学習値B記憶部70と、判定部80と、警報発生部90とを有し、これらの手段を介してエレベータドアの異常を検出した時に、アラームS10を出力する。
ドア動作音集音部10は、例えば1本以上のマイクロホンで構成されており、本例では、エレベータの乗りかごB10内に設置され、エレベータの各階床で動作するエレベータドアのドア廻りの音を集音し、この集音データを診断音(診断対象となるべき音データ)として、ドア動作音分離部30へ出力する。
ドア状態検知部20は、ドアの状態を検知し記憶しておく手段であり、エレベータのドアの状態に関するデータ、例えば、エレベータドアの速度指令値や位置信号といったエレベータドアの制御信号、及び/又は、エレベータドアの開動作開始、開動作終了、閉動作開始、閉動作終了の時刻データを記憶して、ドア動作音分離部30へ出力する。尚、エレベータドアの開動作開始、開動作終了、閉動作開始、閉動作終了の時刻データは、エレベータドアのオープンリミットスイッチまたはクローズドリミットスイッチの信号から得てもよいし、エレベータドアの制御信号から推定しても良い。尚、この時刻データの推定は、後述するドア動作音分離部において行っても良い。できれば、ドア状態検知部20は、ドア動作音集音部10と同期していることが望ましい。
ドア動作音分離部30は、ドア動作音集音部10から出力された音データと、ドア状態検知部20から出力されたドアの状態に関するデータとに基づき、エレベータドア廻りで集音された診断音の音データを、エレベータドアのドア開閉動作におけるドアの状態に応じて少なくとも2つ以上に分離する手段である。例えば、ドア動作音分離部30は、エレベータドア廻りで集音された音データと、エレベータドアの開閉動作に伴うドアの状態に関するデータとを同期的に入力し、エレベータのドア開閉動作におけるドアの状態を複数に分けて、この分けられた状態ごとに集音された音データを分離し、分離された音をそれぞれの状態に対応する診断音として出力する。
状態A診断部40は、ドア状態のうち、ある特定のドア状態(ドア状態Aとする)に対応する複数に分離された診断音のうちの1つと、ドア状態Aの学習音である学習値Aを入力し、この入力データからドア状態Aの診断音に関する診断処理(比較処理)を行い、その結果を出力する。例えば、ドア状態A診断部40は、入力された2つの比較対象音(ドア状態Aにおける診断音と学習値A)データに関して、FFT(Fast Fourier Transform)処理をおこない、周波数のデータに変換する。各々の周波数データに対して、統計的手法を用い、特徴量を計算する。ここで、統計的手法とは、主成分分析やクラスタリングなどである。このようにして算出したドア状態Aに関する診断音と学習値Aとの特徴量を比較して、差分を計算し、この差分を診断結果として判定部80に出力する。尚、判定部80では、この差分が閾値以上であるならば、ドア状態Aにおける診断音は、異常と判定し、閾値より小さい場合には、ドア状態Aにおける診断音が正常と判断する。尚、この判定を判定部80ではなく状態A診断部40で行い、判定結果を判定部80に出力してもよい。
状態B診断部50は、ドア状態のうち、もう1つの特定のドア状態(ドア状態Bとする)に応対応する複数に分離された診断音のうちのもう1つと、ドア状態Bの学習音である学習値Bを入力し、この入力データから、ドア状態Bの診断音に関する異常の有無の診断処理(比較処理)を行い、その診断結果を出力する。診断手法は、上記した状態A診断部40と同様である。
学習値A記憶部60は、ドア状態Aの学習音(学習値A)を記憶しておく手段である。学習音は事前に記憶しておくものとし、エレベータの新設時で、環境音が静かな時に、ドア状態Aに相当するエレベータドア廻りの音を学習値として集音することが望ましい。学習値Aは、診断音の異常の有無を判定する場合に、要求に応じて状態A診断部40へ出力される。
学習値B記憶部70は、ドア状態Bの学習音(学習値B)を記憶しておく手段である。学習音は事前に記憶しておくものとし、エレベータの新設時で、環境音が静かな時に、状態Bに相当するエレベータドア廻りの音を学習値として集音することが望ましい。学習値Bは、診断音の異常の有無を判定する場合に、要求に応じて状態B診断部50へ出力される。
判定部80は、複数のドア状態における診断音に関する診断結果を、状態A診断部40、状態B診断部50から入力し、それぞれの診断結果を統合して、エレベータドアの、最終的(統合的)な異常の有無の判定(総合判定)を行い、その判定結果を出力する。尚、判定部80は、状態A診断部40、状態B診断部50で計算された差分を入力として異常の有無の総合判定を行っても良いし、状態A診断部40、状態B診断部50でそれぞれ異常の有無を判定してからその結果を入力として異常の有無の総合判定を行っても良い。診断結果の統合的な判定(総合判定)には、多数決やOR(論理和)をとり、予め決められた閾値以上の異常があった場合に、エレベータドアに異常有りと判定する手法がある。
警報発生部90は、判定部80により、エレベータドアに異常有りと判定された場合に、アラームS10を出力する。この場合、設定に応じて、ドア状態ごとにアラームS10を出力する形態が考えられる。
ここで、例えば、エレベータドアの開閉動作の状態を複数に分ける代表例としては、エレベータの一連の開動作−静止−閉動作の3つの状態の中から少なくとも2つの組合せを選択すればよい。例えば、状態Aがドアの開動作であり、状態Bがドアの閉動作という組み合わせや、状態Aがドアの開動作及び閉動作のうち少なくとも1つであり、状態Bが開動作と閉動作との間の静止状態であるような組み合わせを用いることができる。さらに、例えば、状態Aと状態Bの2つの状態に限定せず、状態Cなどを加えて3つ以上の状態に分離して判定を行っても良い。さらには、上記3つの状態を細分化してその中から任意に選択してもよい。
図2は、ドア状態検知部20の動作を説明する図である。ここでは、エレベータドアの状態を推定するために速度指令値を用いたものである。速度指令値に適当な2つの閾値V1、V2を設定することで、ドアの静止状態(静止中)、閉→開状態(開動作中)、静止状態、開→閉状態(閉動作中)、静止状態の5状態に分離できる。尚、ここで速度指令値の閾値を0以外であるV1、V2の2つの値を用意したのは、ここでは状態Aとして開動作中、状態Bとして閉動作中の音データを分離して診断を行うことを想定しているため、動き始めや静止直前の状態を排除して、確実に開動作中である期間(時刻t1から時刻t2)と、確実に閉動作中である期間(時刻t3から時刻t4)を検出するためである。また、3つの静止状態のうち、最初の状態は無視して使わない、或いは3つの状態を纏めて1つの状態としてみなすなど、組合せ方法は多数考えられる。状態A,状態Bは、図2に示す状態の中から適宜選択され、代表的なものとして、状態Aが閉→開状態、状態Bが開→閉状態という組み合わせがある。
ドア状態検知部20は、エレベータのドアの状態に関するデータとして、例えば開動作開始、開動作終了、閉動作開始、閉動作終了の時刻データにそれぞれ対応する時刻t1〜t4のセットを出力する。ドア動作音分離部30は、時刻t1〜t4を利用して入力された音データをそれぞれ状態A、状態Bに対応する音データに分離する。
尚、ドア状態検知部20は、エレベータのドアの状態に関するデータとして、速度指令値を出力し、ドア動作音分離部30において図2に示したような方法で時刻t1〜t4を推定しても良い。
また、エレベータドアの状態を推定するために速度指令値を用いる代わりに、オープンリミットスイッチやクローズドリミットスイッチの制御データを参照してもよく、この場合でもドアの開閉時刻がわかる。
図3は、本発明の第1の実施形態による異常音診断装置の動作を示すフローチャートである。
ここでは、先ず、エレベータは通常運行を行っており、エレベータのドア開閉時に騒音が発生したとする。乗りかご内に設置されたドア動作音集音部10は、ステップF1において、それら騒音を集音し、ステップF3において音データを作成する。ドア状態検知部20は、検知ステップF2において、ドア制御信号又はドアの稼働履歴を取得し、ステップF4において、これらの情報からドアの状態に関するデータを出力する。
ステップF5では、ドアの開閉動作が検知されると、ドア動作音分離部30が、ドアの状態に関するデータを用いて、その時に入力される音データを少なくとも2つ以上、例えばドア状態A及びドア状態Bに対応する音データに分離する。次に、ステップF6、F7において、状態A診断部40及び状態B診断部50が、状態A,Bに対応して分離された音データのそれぞれにFFT(Fast Fourier Transform)処理を行い、周波数のデータに変換する。各々の周波数のデータに対して、ステップF8,F9において統計的手法を用い、特徴量を計算する。ここで統計的手法とは、主成分分析やクラスタリングなどである。ステップF10,F11においてステップF8,F9で算出した特徴量を、各々の学習データ(例えば、ドア状態Aの学習値A及びドア状態Bの学習値B(これらはそれぞれ異なる値に設定されている))201,202と比較して、差分を計算する。学習データ201,202としては、既述したように、例えば正常音を用いることができる。ステップF12では、判定部80が、状態A診断部40及び状態B診断部50で算出された差分値を入力し、双方或いはいずれか一方の差分値がいずれも閾値以上であるならば、エレベータドアに異常音が生じていると判定する。異常音判定を受けて、ステップF13においてアラームS10を発報する。一方、いずれの差分値も閾値より小さいと判定された場合には、エレベータかご廻りは、正常であると判定される。正常な場合には、ステップF14により、診断を終了する。
[実施形態2]
図4は本発明の第2の実施形態に係る異常音診断装置及びそれを有するエレベータの概要を示す全体ブロック図である。
本実施形態におけるエレベータ200の異常音診断装置は、エレベータ乗りかごE10におけるエレベータドアE20の異常音を検出し、異常音診断ユニットB20がその異常音からのエレベータドアの異常の有無を診断する。異常音診断ユニットB20は、実施形態1同様の構成を有し、エレベータドアに異常有りと診断した場合には、アラームS10を出力する。
この実施形態においても、特に、エレベータドア廻りの異常音を検知対象とする。エレベータ乗りかごE10は、第1の実施形態のエレベータ乗りかごB10に相当する。エレベータ乗りかごE10は、エレベータドアE20で発生した音を集音する乗りかご内集音ユニットA10を有する。
乗りかご内集音ユニットA10は、エレベータドア面の上部に設置される無指向性のマイクロホンである。ドア面上部に設置された乗りかご内集音ユニットA10は、顧客に見えない位置にあるため、意匠に問題なく、エレベータドアE20に近いため、ドア開閉時の音を集音し易い。
異常音診断ユニットB20及びアラームS10は、第1の実施形態と同様であるのであり、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。
また、異常音診断ユニットB20において、予め決められたドア状態A,ドア状態Bの閾値を有し、ドア状態A,又はドア状態Bの音響データのいずれか、もしくは両方の音響データが予め決められた閾値よりも高い場合は、異常ありと判定し、アラームS10をモニタE30へ出力することもできる。
10…ドア動作音集音部(集音ユニット)、20…ドア状態検知部、30…ドア動作音分離部、40…状態A診断部、50…状態B診断部、60…学習値A記憶部、70…学習値B記憶部、80…判定部、90…警報発生部、100,200…異常音診断装置及びそれを有するエレベータ、B10…エレベータ乗りかご、B20…異常音診断ユニット、E10…エレベータ乗りかご、E20…エレベータドア、E30…モニタ、F1,F2…集音ステップ、F3,F4…音データ取得ステップ、F5…音データ分離ステップ、F6,F7…FFT処理ステップ、F8,F9…統計的特徴量の算出ステップ、
F10,F11…学習データとの差分計算ステップ、F12…異常判定ステップ、F13…アラーム発報ステップ、F14…診断終了ステップ、201,202…学習データ、S10…アラーム。

Claims (9)

  1. エレベータの通常運転中のドア開閉の異常音の有無を診断するエレベータの異常音診断装置において、
    エレベータのドア廻りで生じる音を集音し、診断対象となるべき音データとして出力する集音部と、
    エレベータのドアの状態を検知し、前記ドアの状態に関するデータを出力するドア状態検知部と、
    前記音データと前記ドアの状態に関するデータに基づき、前記音データを、前記ドアのドア開閉動作における特定の状態Aに対応する音データと、前記状態Aとは異なる特定の状態Bに対応する音データとに分離し、この分離された音データに対して、それぞれの状態に対応する診断処理を実行してエレベータドアの異常音の有無を診断する異常音診断ユニットと、を有することを特徴とするエレベータの異常音診断装置。
  2. 請求項1において、
    前記異常音診断ユニットは、前記ドア開閉動作における複数に分けられたそれぞれのドアの状態の正常な動作音を予め学習値として登録する学習値記憶部を有し、診断対象となる前記分離された音データを、それぞれ対応する状態ごとの学習値と比較する診断部とを有することを特徴とするエレベータの異常音診断装置。
  3. 請求項2において、
    前記状態Aが前記ドアの開動作であり、前記状態Bが前記ドアの閉動作であり、前記学習値は、前記状態Aと前記状態Bとではそれぞれ異なる値に設定されていることを特徴とするエレベータの異常音診断装置。
  4. 請求項2において、前記状態Aが前記ドアの開動作及び閉動作のうち少なくとも1つであり、前記状態Bが前記開動作と前記閉動作との間の静止状態であり、前記学習値は、前記状態Aと前記状態Bとではそれぞれ異なる値に設定されていることを特徴とするエレベータの異常音診断装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のエレベータの異常音診断装置を備え、
    前記集音部としてエレベータのドア近辺に設置されたマイクロホンを有することを特徴とするエレベータ。
  6. エレベータの通常運転中のドア開閉の異常音の有無を診断するエレベータの異常音診断方法において、
    エレベータのドア開閉動作中にエレベータのドア廻りで生じる音を、マイクロホンを介して集音するステップと、
    データ処理装置によりエレベータのドア開閉動作におけるドアの状態を複数に分けて、この分けられた状態ごとに前記マイクロホンで集音された音データを分離し、この分離された音データに対して、それぞれの状態に対応する診断処理を実行してエレベータドアの異常の有無を診断するステップと、
    を有することを特徴とするエレベータの異常音診断方法。
  7. 請求項6において、
    前記診断処理は、前記ドア開閉動作における複数に分けられたそれぞれのドアの状態の正常な動作音を予め学習値として登録しておき、診断対象となる前記分離された音データを、それぞれ対応する状態ごとの学習値と比較することで、エレベータに異常音が生じているか否か診断することを特徴とするエレベータの異常音診断方法。
  8. 請求項7において、
    前記ドア開閉動作におけるドアの状態を状態Aと状態Bとに分け、
    前記状態Aが前記ドアの開動作であり、前記状態Bが前記ドアの閉動作であり、前記学習値は、前記状態Aと前記状態Bとではそれぞれ異なる値に設定されていることを特徴とするエレベータの異常音診断方法。
  9. 請求項7において、
    前記ドア開閉動作におけるドアの状態を状態Aと状態Bとに分け、
    前記状態Aが前記ドアの開動作及び閉動作のうち少なくとも1つであり、前記状態Bが前記開動作と前記閉動作との間の静止状態であり、前記学習値は、前記状態Aと前記状態Bとではそれぞれ異なる値に設定されていることを特徴とするエレベータの異常音診断方法。
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