JP2017190193A - システム機器の異常診断装置、エレベーターの異常診断装置及びエレベーターの異常診断方法 - Google Patents

システム機器の異常診断装置、エレベーターの異常診断装置及びエレベーターの異常診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エレベーターに生じた異常状態が、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いはエレベーターを構成する要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを早期に特定することができるエレベーターの異常診断装置を提供する。【解決手段】診断対象となる被診断エレベーターEL1の利用者の挙動に関する情報を取得するセンサー1〜3の出力情報と、業態や用途が類似するエレベーターEL2の同一センサーの出力情報とを比較して被診断エレベーターの利用者の挙動情報を求め、被診断エレベーターEL1を構成する要素機器に関する情報を取得するセンサー1〜6の出力情報と、被診断エレベーターELと同機種のエレベーターEL3の同じ要素機器に関する同一センサーの出力情報とを比較して被診断エレベーターの要素機器の動作に関する変動情報を求めると共に、利用者の挙動情報と要素機器の変動情報の相関から、被診断エレベーターに人為的な原因で異常状態が生じたか否かを判断する。【選択図】図1

Description

本発明はシステム機器の異常診断装置、エレベーターの異常診断装置及びエレベーターの異常診断方法に係り、特に異常状態の原因を早期に特定できるシステム機器の異常診断装置、エレベーターの異常診断装置及びエレベーターの異常診断方法に関するものである。
システム機器としてのエレベーターは、建築物内に形成した昇降路を上下方向に移動する乗りかごによって利用者や荷物を輸送するものである。特に、大規模建築物等においては多くのエレベーターが設置されており、多くの利用者が使用することになる。そして、最近のエレベーターにおいては、利用者自身が乗り場ボタンや乗りかごボタンを操作して、乗りかごを呼び寄せ、また、行先階に乗りかごを運行させるようにしている。
例えば、利用者がエレベーターの乗りかごに乗車する場合、各階の乗り場(エレベーターホール)に備えられた呼びボタンを押すと、これに応答して乗りかごが呼ばれた乗り場に到着し、その後に乗り場の扉及び乗りかごの扉が自動的に開き、利用者は乗りかご内へ乗り込むことができる。また、乗りかごに乗車した利用者が、乗りかご内の行先ボタンを押して目的の階床を指定すると、乗り場の扉及び乗りかごの扉が自動的に閉じ、乗りかごが目的の階床に向けて昇降して移動する。目的の階床に到着すると、乗り場の扉及び乗りかごの扉が自動的に開き、利用者は乗りかごから乗り場に移動するものである。
そして、上述した様に大規模建築物等においては複数のエレベーターが設置されており、多くの利用者が使用するため、エレベーターを正常状態で運行、管理することが極めて重要である。したがって、エレベーターを正常状態で運行、管理するため、遠隔操作でエレベーターの運行状態を監視する遠隔監視装置が使用されている。
遠隔監視装置は、エレベーターの運行に際して発生する種々の異常状態を監視しており、このため、遠隔監視装置には異常状態の種類に対応した異常診断を行う異常診断装置が備えられている。この異常診断装置は、エレベーターに備えられた各種センサーの検出信号を取り込み、所定の異常診断プログラムによって異常診断を実行している。
例えば、特開2006−143359号公報(特許文献1)には、複数のビルに設置されたエレベーターの稼動履歴から、診断対象となるビルに設置されたエレベーターの稼動状態の診断を行うことを目的して、次のような異常診断装置が提案されている。
この異常診断装置は、エレベーターに関する設置データを蓄積する設置データ蓄積部と、エレベーター稼動履歴データを蓄積する履歴データ蓄積部と、複数のビルから類似ビルを特定する類似ビル特定部(診断対象ビルデータ抽出部、検索条件作成部、履歴データ抽出部)と、診断対象ビルに設置されるエレベーターの稼動状態を診断する診断部とを備えており、診断対象ビルに設置されるエレベーターの稼動履歴データの相対的な評価を行い、エレベーターの稼動状態の診断を行うものである。
尚、遠隔監視装置の異常診断装置は、これ以外にも多くのものが提案されており、上述した特許文献1はその一例を示したものである。尚、遠隔監視装置は、乗りかごに設けた制御装置ともデータ通信されており、制御装置から各種センサーの出力情報、エレベーターの制御情報が遠隔監視装置に送られ、遠隔監視装置から異常状態に対応するバックアップ情報や報知情報が制御装置に送られている。更に、乗り場の情報も遠隔監視装置に送られて、エレベーターの運行、管理に利用されている。
特開2006−143359号公報
エレベーターの乗りかごに設けた制御装置においては、例えば利用者の存在の有無や、利用者が乗りかごに乗り込んだ時刻等は、乗り場や乗りかごに設けた各種センサーで検出されてログ情報として把握されている。例えば、乗りかごに取り付けられたセンサーカメラの画像や、扉センサー、荷重センサーによって、利用者の出入り時刻や利用者の存在の有無を検出することができる。尚、これら以外のセンサーを利用して利用者に関する情報を検出でき、更には利用者の存在の有無や出入り時刻以外の各種情報を検出することもできるものである。
そして、利用者の存在が確認された場合は、通常では所定時間後に閉まる扉(乗り場及び乗りかごの扉)を開放状態に維持して、乗りかごに出入りする利用者が扉に挟まれないようにしている。また、扉が閉まる過程で、急に利用者が出入りする状態においては、閉まりかけた扉を再び開放するという動作を実行している。このように、エレベーターの乗り場や乗りかごでは、多くの各種センサーを利用することで、利用者の挙動を監視して利用者が扉に挟まれることがないように扉の動作を制御している。
ところで、各種センサーによって利用者が検出されてから、扉を再び開放するまでの時間遅れによって利用者が扉に衝突する事象、閉まりかけている扉を利用者が無理に通過した時に、利用者が扉に衝突する事象、利用者が乗りかご内でふざけて飛び跳ねて扉に衝突するといった事象が往々にして発生する。この利用者が扉に衝突して扉に作用する力が大きいと、扉の開閉に少なからず悪影響を及ぼすようになる。
多くの場合、利用者が扉に衝突しても扉への影響は殆んどないが、場合によっては扉が一時的に円滑に動作しなくなることがある。つまり、人為的な原因に基づく一時的な異常状態が発生することがある。このような状態になると、扉の開閉状態を検出しているスイッチやセンサー類が、扉の開閉状態が通常とは異なることを検出するため、異常診断装置は、異常が発生したと判断して利用者に警報を報知し、場合によっては安全確保のためにエレベーターの運行を停止させる動作を実行する。
このような異常状態が発生した場合、エレベーターの運行、管理を行なっている事業者の保守作業者が、異常状態を生じたエレベーターがある現場に出向いて異常状態を確認し、異常状態の原因を解消した上で、エレベーターを復旧させている。ところが、保守作業者が現場に到着する前に、何らかのきっかけ(例えば、利用者が扉のゆがみや位置を修正することで)で扉が正常な状態に復帰することがある。したがって、このような状態の場合は保守作業者が現場に到着した時には異常状態が解消されているので、異常状態と判断した真の原因を突き止めるのに多くの時間がかかることになる。
類似の例として、例えば、扉のレール部や駆動部に異物が置かれた場合(意図的、或いは意図的でない場合も含めて)おいては、異常診断装置は、扉が完全に閉まらないとして扉に異常状態が生じたと判断する。つまり、人為的な原因に基づく一時的な異常状態が発生するようになる。しかしながら、利用者或いは建築物のメンテナンスを行う事業者の人員が、異物を取り除けば扉は正常な動作を行うように復帰する。
このような状態の場合も、保守作業者が現場に到着した時には異常状態が解消されているので、異常状態と判断した原因を突き止めるのに多くの時間がかかることになる。人為的な原因に基づく一時的な異常状態の発生は、上述した例以外にも多くの原因によって発生するものである。
一方、人為的な原因による異常状態とは別に、エレベーターを構成する要素機器は、使用される時間の長さや種々の物理的な要因(機械的、電気的な要因)によって異常状態が発生する。例えば、経時劣化による要素機器の異常状態が比較的多く発生する。この異常状態は各種センサーで検出されるが、各種センサーの出力情報は、人為的な原因に基づく異常状態か、要素機器の原因に基づく異常状態なのか、判別できないものである。
そして、人為的な原因に基づく異常状態や、要素機器の原因に基づく異常状態に拘わらず、保守作業者が異常状態の発生原因を突き止めるためには、エレベーターを停止して調査をしなければならず、保守作業者による調査期間の間はエレベーターが利用できなくなるものである。したがって、利用者に対する利便性を向上するためには、早期に異常状態の発生原因を突き止めることが望ましい。
尚、エレベーターに限らず、各種のシステム機器においても同様の問題が生じる可能性がある。したがって、以下に説明する実施形態では、典型的な例としてエレベーターの例を説明するが、これ以外のシステム機器にも適用可能なものである。よって、以下ではこれらを含めて、エレベーターと表記したものはシステム機器として読み替えることができるものである。
本発明の目的は、エレベーター(システム機器)に生じた異常状態が、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いはエレベーター(システム機器)を構成する要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを早期に特定することができる新規なエレベーターの異常診断装置(システム機器の異常診断装置)及びエレベーターの異常診断方法を提供することにある。
本発明の特徴は、診断対象となる被診断エレベーター(被診断システム機器)の利用者の挙動に関する情報を取得する挙動センサーの出力情報と、被診断エレベーター(被診断システム機器)の挙動センサーと同一で業態や用途が類似する第1比較用エレベーター(第1比較用システム機器)の挙動センサーの出力情報とを比較して被診断エレベーター(被診断システム機器)の利用者の挙動情報を求め、更に、被診断エレベーター(被診断システム機器)を構成する要素機器に関する情報を取得する要素機器センサーの出力情報と、被診断エレベーター(被診断システム機器)の要素機器センサーと同一で被診断エレベーター(被診断システム機器)と同機種の第2比較用エレベーター(第2比較用システム機器)の要素機器センサーの出力情報とを比較して被診断エレベーター(被診断システム機器)の要素機器の動作に関する変動情報を求めると共に、利用者の挙動情報と要素機器の変動情報の相関から、被診断エレベーター(被診断システム機器)に人為的な原因で異常状態が生じたか否かを判断する、ところにある。
本発明によれば、被診断エレベーター(被診断システム機器)に生じた異常状態が、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いは被診断エレベーター(被診断システム機器)の要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを早期に特定することができ、被診断エレベーター(被診断システム機器)の停止期間を短くして利用者の利便性を向上することができる。
本発明の実施形態になるエレベーターの異常診断装置の構成図である。 利用者に関するセンサーの出力情報と要素機器に関するセンサーの出力情報を示し、利用者の挙動が正常である場合を説明する説明図である。 利用者に関するセンサーの出力情報と要素機器に関するセンサーの出力情報を示し、利用者の挙動が異常である場合を説明する説明図である。 挙動検出手段である異常動作検出手段と変動情報検出手段の出力情報の相関による異常状態の特定方法を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態になるエレベーターの異常診断装置の構成図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。尚、上述した通り、本発明はエレベーターに限らず、各種のシステム機器にも適用可能であるが、以下では典型的な例としてエレベーターについて説明する。
図1は本発明の実施形態になるエレベーターの異常診断装置の構成を示している。図1において、診断対象となるエレベーター(以下、被診断エレベーターと表記する)EL1の乗りかご(図示せず)には、利用者が扉の開閉領域に存在するか否かを判定するための人感センサー1と、被診断エレベーターEL1の乗りかご内に設けられた監視カメラやセンサーカメラ等の画像センサー2と、被診断エレベーターEL1の乗りかごに乗車した利用者及び荷物の重量を計測する荷重センサー3が設けられている。尚、これら以外のセンサーを設けることももちろん可能であり、扉の開閉を検出する扉センサー4や、これ以外のセンサーA5、センサーB6が設けられている。
そして、利用者の挙動を検出する挙動センサーである、例えば、人感センサー1、画像センサー2、荷重センサー3の出力情報は、利用者の挙動情報として挙動検出手段である異常動作検出手段7に入力されている。(以下では、挙動検出手段を異常動作検出手段7と表記する。)この異常動作検出手段7に入力される出力情報は利用者の行動等を表す挙動情報として扱われるものである。尚、利用者の挙動情報を表す挙動センサーの出力情報は、上記したセンサー以外にも使用できるものであり、要は利用者の挙動を表す情報であれば良いものである。このような利用者の挙動情報を用いるのは、利用者によって人為的な異常状態が惹起されたかどうかを判断するためである。
また、異常動作検出手段7には比較用挙動情報が入力されており、この比較用挙動情報が被診断エレベーターEL1の挙動情報と比較される閾値を形成するものである。比較用挙動情報は第1第1比較用エレベーターEL2によって求められるものである。第1比較用エレベーターEL2は、被診断エレベーターEL1とは別のエレベーターであり、被診断エレベーターEL1が使用される業態や用途が類似したエレベーターである。
例えば、被診断エレベーターEL1が百貨店のエレベーターであれば、第1比較用エレベーターEL2も百貨店のエレベーターであり、被診断エレベーターEL1が共同マンションのエレベーターであれば、第1比較用エレベーターEL2も共同マンションのエレベーターであり、被診断エレベーターEL1がオフィイスビルのエレベーターであれば、第1比較用エレベーターEL2もオフィイスビルのエレベーターである。尚、これ以外にも業態や用途が類似したエレベーターがあるが、ここでは省略する。
このように、業態や用途が類似した比較用エレベーターを用いるのは、被診断エレベーターEL1の利用者と第1比較用エレベーターEL2の利用者が同じ挙動を行う確率が高いと見做せる、という理由からである。
そして、第1比較用エレベーターEL2のセンサー群8の内で、被診断被エレベーターEL1で使用された人感センサー1、画像センサー2、荷重センサー3と同一の人感センサー、画像センサー、荷重センサーの出力情報が、正常時の挙動情報として正常時挙動情報記憶手段9に入力されている。正常時挙動情報記憶手段9は、所定の時間経過毎に入力されている。正常時挙動情報記憶手段9は、人感センサー、画像センサー、荷重センサーの出力情報を比較用挙動情報としてそのまま異常動作検出手段7に入力しても良いし、各センサーの出力情報を所定の演算を行って、比較用挙動情報として異常動作検出手段7に入力しても良いものである。
異常動作検出手段7においては、被診断エレベーターEL1の人感センサー1、画像センサー2、荷重センサー3からの情報によって挙動情報を形成し、この被診断エレベーターEL1の挙動情報は、第1比較用エレベーターEL2の人感センサー、画像センサー、荷重センサーからの情報によって形成された所定範囲の比較用挙動情報と比較する。例えば、第1比較用エレベーターEL2の比較用挙動情報に対して、被診断エレベーターEL1の挙動情報が所定範囲内に収まっていれば、被診断エレベーターEL1の挙動情報は正常状態とし、所定範囲を超えて変動していれば、被診断エレベーターEL1の挙動情報の変動は人為的な原因で生じた疑いがあると見做すものである。
尚、本実施形態においては、被診断エレベーターEL1の挙動情報の値が、比較用挙動情報の値を越えている度合に応じて、人為的な原因で異常状態が発生している「確からしさ」が高いと判断している。つまり、被診断エレベーターEL1の挙動情報の値が、第1比較用エレベーターEL2の比較用挙動情報の平均値(或いは所定範囲の中央値)に比べて大きくなればなるほど、人為的な原因で異常状態が発生している「確からしさ」が高くなるものとして設定されている。
一方、被診断エレベーターEL1の要素機器センサーである、例えば人感センサー1、画像センサー2、荷重センサー3、扉センサー4、センサーA5、センサーB6の各出力情報は、変動情報検出手段10に入力されている。尚、要素機器センサーと挙動センサーは同一のセンサーである場合も含むものである。この変動情報検出手段10に入力される出力情報は、被診断エレベーターEL1を構成する要素機器の経時的な劣化(要素機器に基づく原因)を表す経時劣化情報として扱われるものである。また、経時劣化情報は、要素機器の動作に関する変動情報とみることができる。
尚、経時劣化情報を表す要素機器センサーの出力情報は、上記したセンサー以外にも使用できるものであり、要は要素機器の経時的な劣化を表す情報であれば良いものである。ただ、本実施形態では、要素機器の変動情報として、経時劣化による変動情報を用いて要素機器の異常状態を説明しているが、これ以外の原因、例えば機械的、電気的な作用に起因する要素機器の動作に関する変動情報を用いて要素機器の異常状態を判断しても良いことはいうまでもないものである。
ここで、要素機器とは、例えば、乗りかごを構成する扉、扉の開閉機構、扉駆動モータ、乗りかごを巻き上げる巻上機、制動装置等々であるが、ここでは、乗りかごの扉の開閉に関する機器を例として説明している。
また、変動情報検出手段10には比較用経時劣化情報が入力されており、この比較用経時劣化情報が、被診断エレベーターEL1の経時劣化情報と比較される閾値を形成するものである。比較用経時劣化情報は第2比較用エレベーターEL3によって求められるものである。第2比較用エレベーターEL3は、被診断エレベーターEL1とは別のエレベーターであり、被診断エレベーターEL1と同機種(同一型式)のエレベーターである。
このように、第2比較用エレベーターEL3として、被診断エレベーターと同機種のエレベーターを用いるのは、被診断エレベーターEL1と第2比較用エレベーターEL3の要素機器が同じであるため、互いの同一の要素機器の経時劣化の傾向が同じになる確率が高いと見做せる、という理由からである。
そして、第2比較用エレベーターEL3のセンサー群11の内で、被診断被エレベーターEL1で使用された人感センサー1、画像センサー2、荷重センサー3、扉センサー4、センサーA5、センサーB6と同一の人感センサー、画像センサー、荷重センサー、扉センサー、センサーA、センサーBの各出力情報が、時間経過(経時劣化)に伴うに変動として経時劣化情報記憶手段12に入力されている。
経時劣化情報記憶手段12は、所定の時間経過毎に入力されている。経時劣化情報記憶手段12は、人感センサー、画像センサー、荷重センサー、扉センサー、センサーA、センサーBの各出力情報から比較用経時劣化情報を生成して、そのまま変動情報検出手段10に入力されている。
経時劣化が生じているかどうかは、例えば、同じ環境条件下で所定時間毎の出力情報の変化量(偏差)を求めて経時劣化情報とし、この経時劣化情報の大きさによって経時劣化の進行度合を求めることができる。これ以外にも種々の方法で経時劣化の傾向を把握することができるが、システムに適切な方法を採用すれば良いものである。
変動情報検出手段10においては、被診断エレベーターEL1の各種センサーからの情報によって経時劣化情報を形成し、この被診断エレベーターEL1の経時劣化情報は、第2比較用エレベーターEL3の各種センサーからの情報によって形成された所定範囲の比較用経時劣化情報と比較する。例えば、第2比較用エレベーターEL3の比較用経時劣化情報に対して、被診断エレベーターEL1の経時劣化情報が所定範囲内に収まっていれば、被診断エレベーターEL1の経時劣化情報は正常状態とし、所定範囲を超えて変動していれば、被診断エレベーターEL1の経時劣化情報の変動は要素機器の劣化が原因で生じた疑いがあると見做すものである。
尚、本実施形態においては、被診断エレベーターEL1の経時劣化情報の値が、比較用経時劣化情報の値を越えている度合に応じて、要素機器の劣化による原因で異常状態が発生している「確からしさ」が高いと判断している。つまり、被診断エレベーターEL1の経時劣化情報の値が、第2比較用エレベーターEL3の比較用経時劣化情報の平均値(或いは所定範囲の中央値)に比べて大きくなればなるほど、要素機器の劣化が原因で異常状態が発生している「確からしさ」が高くなるものとして設定されている。
異常動作検出手段6で判定された利用者の行動に関する挙動情報と、変動情報検出手段10による経時劣化情報は、起因判定手段13に入力されている。起因判定手段13においては、各センサーの出力情報の変動が、要素機器の経時劣化に起因するものか、利用者の異常な挙動に起因するものかが判定される。
起因判定手段13は、利用者の挙動に関する挙動情報と要素機器の経時劣化情報の相関から、被診断エレベーターEL1に生じた異常状態が、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いは被診断エレベーターの要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを判定するものである。この相関関係に基づくに異常状態の判定は図4に基づき説明する。
起因判定手段13によって異常状態が判定されると、その判定結果は出力器14に送られる。出力器14は、少なくとも起因判定手段13の判定結果を表示画面や音声によって報知するものであるが、異常動作検出手段7や変動情報検出手段10の出力情報を時系列的に表示することもできるように構成されている。この場合は、所定時間毎に、異常動作検出手段6と変動情報検出手段10の出力情報を時系列的に記憶させておけば良いものである。
次に、異常動作検出手段6、変動情報検出手段10及び起因判定手段13の具体的な処理について説明する。図2は、利用者の挙動に関するセンサーの出力情報と要素機器の経年劣化に関するセンサーの出力情報を示し、利用者の挙動が正常である場合を説明するもので、図3は利用者の挙動に関するセンサーの出力情報と要素機器の経年劣化に関するセンサーの出力情報を示し、利用者の挙動が異常である場合を説明するものである。また、図4は、異常動作検出手段6、変動情報検出手段10の出力情報の相関による異常状態の特定方法を説明するものである。
図2は上述の通り、利用者の挙動に関するセンサーの出力情報と要素機器の経年劣化に関するセンサーの出力情報を示し、利用者の挙動が正常である場合を説明するものである。
図2において、上側に示す出力特性は、被診断用エレベーターEL1の乗りかごに設けた荷重センサー3の出力情報(荷重)の変動状態を示している。この荷重センサー3は人為的な原因で異常状態が生じているかどうかを判定するために用いられている。時刻t0〜時刻t1、時刻t2〜時刻t3、時刻t4〜時刻t5は、乗りかごが所定の階床に停止して乗りかごのかごが開いて再び閉じるまでの期間を示し、時刻t1〜時刻t2、時刻t3〜時刻t4、時刻t5〜は、乗りかごが運行されて昇降路を移動している運行期間を示している。
そして、時刻t0〜時刻t1、時刻t2〜時刻t3、時刻t4〜時刻t5で乗りかごの扉が開閉されて利用者が乗り降りし、最終的に乗りかごに存在する利用者の人数が総重量として荷重センサー3によって測定されている。この状態で、第1比較用エレベーターEL2の同じ人数の総重量が比較のための閾値として使用され、異常動作検出手段7によって被診断用エレベーターEL1の荷重センサー3の出力情報と比較される。尚、第1比較用エレベーターEL2の荷重センサー3の出力情報は、複数の第1比較用エレベーターEL2の荷重センサー3の出力情報の平均値を使用しても良いものである。
第1比較用エレベーターEL2の荷重センサーによる閾値は所定の範囲を有しており、この範囲内に被診断用エレベーターEL1の荷重センサー3の出力情報が収まっていれば、異常動作検出手段7は利用者に異常な挙動がないと判断している。異常な挙動については図3において説明する。図2においては、時刻t1〜時刻t2の運行期間では、閾値WSL1の範囲に収まり、時刻t3〜時刻t4の運行期間においても、閾値WSL2の範囲に収まっているので、人為的な原因による異常状態が生じていないと見做している。
ここで、本実施形態では挙動センサーとして荷重センサー3を使用しているが、代わりにセンサーカメラ2を使用することができる。この場合、画像内の利用者の動作位置、動作速度の差、動作時間の差を計測して利用者の挙動の異常を検出することができる。更には利用者の動作パターンと、そのパターンの変化履歴に基づき利用者の挙動の異常を検出することもできる。
次に、下側に示す出力特性は、被診断用エレベーターEL1の乗りかごに設けた扉センサー4の出力情報の変動状態を示している。この扉センサー4は、被診断用エレベーターEL1の要素機器である乗りかごの扉の開閉速度を検出しており、開閉速度の時間的な変動によって、乗りかごの扉に経時劣化による異常状態が生じているかどうかを判定するものである。ここで扉の開閉速度は、扉が閉状態から開状態に至るときと、扉が開状態から閉状態に至るときの両方の平均速度から求められている。
そして、時刻t0〜時刻t1、時刻t2〜時刻t3、時刻t4〜時刻t5で、扉が閉状態から開状態に至るときと、扉が開状態から閉状態に至るときの両方の平均速度を演算している。そして、所定時刻で計測された平均開閉速度と、その後の所定時間が経過した時の所定時刻で計測された平均開閉速度の差分値ΔV(=経時劣化情報)を求め、この差分値が大きいほど経時劣化の影響が大きく、異常状態になる可能性が高いと見做している。もちろん、第2比較用エレベーターEL3においても、乗りかごの扉の開閉に対応して同様の演算が実行されて記憶されているものである。
この状態で、第2比較用エレベーターEL3の扉センサー4によって求められた扉の平均開閉速度の差分値ΔVSL(差分値を求める前後の所定時刻の経過時間は同じ時間である)が比較のための閾値として使用され、変動情報検出手段10によって被診断用エレベーターEL1の扉センサー4によって求められた扉の平均開閉速度の差分値ΔVと比較される。第2比較用エレベーターEL3は、被診断用エレベーターEL1と同機種であるため、経時劣化の進行度合はほぼ同じ傾向を示すので、両者の差分値を比較すれば経時劣化に基づく異常状態を推定することができる。
尚、第2比較用エレベーターEL3を選択する場合は、据付日時が新しいものを第2比較用エレベーターEL3として選択するのが望ましい。これによって、被診断用エレベーターEL1の経時劣化の検出確率が高くなるものである。また、第2比較用エレベーターEL3の扉センサーの経時劣化情報(差分値)は、複数の第2比較用エレベーターEL3の扉センサー3の経時劣化情報の平均値を使用しても良いものである。
第2比較用エレベーターEL3の扉センサーによる閾値(差分値ΔVSL)は所定の範囲を有しており、この所定範囲内に被診断用エレベーターEL1の扉センサー4の経時劣化情報(差分値)が収まっていれば、変動情報検出手段10は要素機器である扉に経時劣化による異常状態が生じていないと見做している。図2に示す例は、時刻t0〜時刻t1での平均開閉速度と、時刻t2〜時刻t3での平均開閉速度の間にΔV1の差分値が生じ、同様に時刻t0〜時刻t1での平均開閉速度と、時刻t4〜時刻t5での平均開閉速度の間にΔV2の差分値が生じ、経時劣化によって次第に扉が閉まりづらくなる傾向を表している。
したがって、第2比較用エレベーターEL3の扉センサーの経時劣化情報(差分値)よって定まる所定範囲の閾値(差分値ΔVSL)から、被診断エレベーターEL1の扉センサー3の経時劣化情報(差分値)ΔV1、或いはΔV2の値が超えていた場合は、要素機器である扉に異常状態が発生している、或いは発生しやすい状態にあることが推定できる。ここで、差分値の大きさが大きいほど扉の経時劣化が進み、扉に異常状態が発生している「確からしさ」が高くなるように設定されている。
そして、異常動作検出手段7の利用者の挙動情報と、変動情報検出手段10の経時劣化情報によって、起因判定手段13は、エレベーターに生じた異常状態が、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いはエレベーターを構成する要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを早期に特定することができる。図2に示す異常状態は、異常動作検出手段7によって、人為的な原因で生じた異常状態ではないと見做されているので、起因判定手段13は、要素機器に基づく原因で生じた異常状態であると見做す判定を実行する。この判定結果は、出力器14で容易に確認することができる。
次に、利用者が異常な挙動を行なった場合を説明する。図3は上述の通り、利用者の挙動に関するセンサーの出力情報と要素機器の敬遠劣化に関するセンサーの出力情報を示し、利用者の挙動が異常である場合を説明するものである。
図3において、上側に示す出力特性は図2と同様に、被診断用エレベーターEL1の乗りかごに設けた荷重センサー3の出力情報(荷重)の変動状態を示している。この荷重センサー3は、上述した通り人為的な原因で異常状態が生じているかどうかを判定するために用いられている。時刻t0〜時刻t1、時刻t2〜時刻t3、時刻t4〜時刻t5、時刻t6〜時刻t7は、乗りかごが所定の階床に停止して乗りかごのかごが開いて再び閉じるまでの期間を示し、時刻t1〜時刻t2、時刻t3〜時刻t4、時刻t5〜時刻t6、時刻t7〜は、乗りかごが運行されて昇降路を移動している運行期間を示している。
そして、時刻t0〜時刻t1、時刻t2〜時刻t3、時刻t4〜時刻t5、時刻t6〜時刻t7で、利用者が乗り降りして、最終的に乗りかごに存在する利用者の人数が総重量として荷重センサー3によって測定されている。この状態で、第1比較用エレベーターEL2の同じ人数の総重量が比較のための閾値として使用され、異常動作検出手段7によって被診断用エレベーターEL1の荷重センサー3の出力情報と比較される。この状態は図2に示す場合と同じである。
ところが、時刻t3〜時刻t4の運行期間の間に、利用者が乗りかご内で飛び跳ねたりする異常な挙動を行うと、荷重センサー3はこれに応答して大きな出力情報(荷重)Abwを検出する。この出力情報Abwは、第1比較用エレベーターEL2の荷重センサー3の出力情報(荷重)の閾値WSL2より大きくなっている。このため、異常動作検出手段7は、時刻t3〜時刻t4の運行期間で、利用者の異常な挙動が発生したとして、人為的な原因による異常状態が生じていると見做している。尚、上述したように、荷重センサー3による出力情報Abwの大きさが大きくなるほど、利用者の異常な挙動が発生しているという判断の「確からしさ」が高くなっている。
上述したように、被診断用エレベーターEL1に対して、業態や用途が類似した第1比較用エレベーターEL2を用いているので、一般的に被診断エレベーターEL1の利用者と第1比較用エレベーターEL2の利用者が同じ挙動を行う確率が高いものである。このため、通常では利用者による異常状態が検出される割合が低いが、被診断用エレベーターEL1や、業態や用途が類似した第1比較用エレベーターEL2の利用者と異なる利用者によって、異常状態が生じる挙動があった場合は、利用者による異常状態が発生していると見做している。
次に、下側に示す出力特性は、これも図2と同様に、被診断用エレベーターEL1の乗りかごに設けた扉センサー4の経時劣化情報の変動状態を示している。この扉センサー4は、被診断用エレベーターEL1の要素機器である乗りかごの扉の開閉速度を検出しており、開閉速度の時間的な変動によって、乗りかごの扉に経時劣化による異常状態が生じているかどうかを判定するものである。ここで扉の開閉速度は、扉が閉状態から開状態に至るときと、扉が開状態から閉状態に至るときの両方の平均速度から演算されている。
そして、時刻t0〜時刻t1、時刻t2〜時刻t3、時刻t4〜時刻t5、時刻t6〜時刻t7では、扉が閉状態から開状態に至るときと、扉が開状態から閉状態に至るときの両方の平均速度を演算している。そして、所定時刻で計測された平均開閉速度と、その後の所定時間が経過した時の所定時刻で計測された平均開閉速度の差分値を求め、この差分値が大きいほど経時劣化の影響が大きく、異常状態になる可能性が高いと見做している。
この状態で、第2比較用エレベーターEL3の扉センサー4によって求められた扉の平均開閉速度の差分値(差分値を求める前後の所定時刻の経過時間は同じ時間である)が比較のための閾値として使用され、変動情報検出手段10によって被診断用エレベーターEL1の扉センサー4の経時劣化情報(差分値)と比較される。この状態は図2に示す場合と同じである。ただ、図3の場合は経時劣化による異常がない状態を前提としている。したがって、この時の時刻t0〜時刻t1の間の平均開閉速度と、時刻t2〜時刻t3の間の平均開閉速度の差分値はほとんどなく、経時劣化による異常状態の発生はないものである。
ところが、時刻t3〜時刻t4の運行期間の間に、利用者が乗りかご内で飛び跳ねたりする異常な挙動を行い、利用者が乗りかごの扉に大きな衝撃を与えることがある。このため、扉は正規の取り付け状態とは異なる状態となって、その作動に支障をきたすようになる。したがって、利用者の異常な挙動があった時刻t3〜時刻t4の運行期間の後の、時刻t4〜時刻5での扉の平均開閉速度と、時刻t0〜時刻t1での平均開閉速度の間にΔV3の差分値が生じ、利用者の異常な挙動によって扉が閉まりづらくなることが判定できる。
したがって、荷重センサー3による異常な出力情報Abwが検出された場合に、第2比較用エレベーターEL3の扉センサーの経時劣化情報(差分値)よって定まる所定範囲の閾値(差分値ΔVSL)から、被診断エレベーターEL1の扉センサー3の経時劣化情報(差分値)ΔV3が越えていると、人為的な原因によって扉に異常状態が発生している、或いは発生しやすい状態にあることが判定できる。
そして、異常動作検出手段7の利用者の挙動情報と、変動情報検出手段10の経時劣化情報によって、起因判定手段13は、エレベーターに生じた異常状態が、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いはエレベーターを構成する要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを早期に特定ことができる。図3に示す異常状態は、異常動作検出手段7によって、人為的な原因で生じた異常状態と見做されているので、起因判定手段13は、人為的な原因に基づく異常状態であると見做す判定を実行する。この判定結果は、出力器14で容易に確認することができる。
尚、時刻t6〜時刻t7における扉の平均開閉速度は、時刻t0〜時刻t1での平均開閉速度の間にΔV4の差分値が生じている。これは、図2に示すように荷重センサー3の出力情報(荷重)と、扉の平均開閉速度の関係から見ると、扉センサー4の経時劣化が生じていると見做される。
しかしながら、実際にはこの例では経時劣化による異常を生じていないので、時刻t6〜時刻t7における扉の平均開閉速度の変化は、時刻t3〜時刻t4の運行期間で生じた人為的な原因に基づく異常状態であると判明しているので、この情報を用いて、時刻t6〜時刻t7における扉の平均開閉速度の変化は、経時劣化ではなく、人為的な原因に基づく異常状態が継続していると判定することができるものである。
ここで、起因判定手段13は次のような判定方法を採用することもできる。つまり、利用者の異常な挙動を検出した後の所定時間内に要素機器の異常を検出した場合において、この時に生じた要素機器の異常は人為的な原因によって生じた異常状態とすれば、人為的な異常状態の判定確率を更に高めることができる。また、この所定時間を過ぎた後に要素機器の異常状態を検出すれば、この異常状態は真の要素機器の異常状態と判定することができる。
次に、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いはエレベーターを構成する要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを、起因判定手段13によって特定する方法について説明する。図4では、横軸に変動情報検出手段10の変動情報を示し、縦軸に異常動作検出手段7の挙動情報を示している。
上述した通り、異常動作検出手段7の挙動情報(荷重の差分値)が大きいほど、人為的な原因で異常状態が発生しているという「確からしさ」が高く設定されている。同様に、変動情報検出手段10の経時劣化情報(開閉速度の差分値)が大きいほど、要素機器の経時劣化が原因で異常状態が発生しているという「確からしさ」が高く設定されている。
図中の「黒丸」は異常動作検出手段7の挙動情報と変動情報検出手段10の経時劣化情報の夫々の相関を示しており、同じ時刻の変動情報検出手段10の或る経時劣化情報の値の時における、異常動作検出手段7の挙動情報の値を示している。破線で囲まれた範囲が夫々の相関が認められる範囲を示し、これらの相関を例示的に「状態A」から「状態D」として示している。
図4において、変動情報は領域区画点Pを有しており、領域区画点Pより小さいと経時劣化が小さく異常状態が発生しないと見做され、領域区画点Pより大きいと経時劣化が大きく異常状態が発生すると見做されるものである。同様に、挙動情報は領域区画点Qを有しており、領域区画点Qより小さいと利用者による人為的な挙動によって異常状態が発生しないと見做され、領域区画点Qより大きいと利用者による人為的な異常挙動によって異常状態が発生すると見做されるものである。
そして、領域区画点Pと領域区画点Qによって4領域が区画、形成され、(1)変動情報が領域区画点Pより小さく、異常挙動情報が領域区画点Qより小さい、正常領域であるNr領域と、(2)変動情報が領域区画点Pより大きく、異常挙動情報が領域区画点Qより小さい、異常領域であるAbn1領域と、(3)変動情報が領域区画点Pより小さく、異常挙動情報が領域区画点Qより大きい、異常領域であるAbn2領域と、(4)変動情報が領域区画点Pより大きく、異常挙動情報が領域区画点Qより大きい、異常領域であるAbn3領域とが形成されている。
そして、「状態A」はNr領域に属しており、被診断エレベーターEL1が正常に利用されている状態であり、異常挙動情報と変動情報が、共に領域区画点P、Q以下の所定の値となっている。これは、例えば図2、図3において、時刻t0〜時刻t1の状態である。
この「状態A」に対し、「状態B」はAbn1領域に属しており、変動情報が領域区画点Pより大きく、異常挙動情報が領域区画点Qより小さくなっている。この「状態B」は、図2に示した経時劣化が生じた結果であり、「状態A」から「状態B」に推移することで表現される。ただ、この場合は、「状態B」から「状態A」に推移することはなく、真の異常状態であると判断される。
また、「状態A」に対し、「状態C」はAbn2領域に属しており、変動情報が領域区画点Pより小さく、異常挙動情報が領域区画点Qより大きくなっている。この「状態C」は、図3に示した人為的な挙動によって異常状態が生じた結果であり、「状態A」から「状態C」に推移することで表現される。尚、この状態では経時劣化は生じていないものである。この「状態A」から「状態C」に移行することによって、利用者によって異常な挙動が行われたことが判断できる。この場合は、人為的な挙動による異常状態が解消されれば「状態C」から「状態A」に推移する。
また、「状態A」に対し、「状態D」はAbn3領域に属しており、変動情報が領域区画点Pより大きく、異常挙動情報が領域区画点Qより大きくなっている。この「状態D」は、図3に示した人為的な挙動によって異常状態が生じ、更にこの人為的な挙動によって経時劣化の異常状態が生じたものであり、「状態A」から「状態D」に推移することで表現される。尚、この状態では人為的な挙動によって異常状態が生じていると判定されているので経時劣化は生じていないものと見做している。この「状態A」から「状態D」に移行することによって、利用者によって異常な挙動が行われ、この結果、一時的に経時劣化が生じたことが判断できる。尚、「状態D」は人為的な異常状態が解消されれば、「状態A」或いは「状態B」に推移するものである。
そして、図4において、「状態B」及び「状態D」では、変動情報が正常な状態とは異なる値を示しているため、適切な点検や整備が必要な状態であると判断される。しかしながら、「状態D」は、利用者の異常な挙動によって挙動情報の出力が大きいため、変動情報が大きくなった主要な原因は利用者にあると見做される。
また、利用者による異常な挙動が連続して継続することは通常では少ないため、保守作業者による点検時では「状態A」或いは「状態B」となっている可能性がある。このため、真の異常状態である「状態B」に至るまでに、図4でどのような軌跡を経てきたを判断することが重要となる。
これを判定するための方法について説明する。「状態B」に至った場合、それまでにどの程度だけ「状態D」や「状態C」を経ているかが重要となる、「状態D」であった回数をNd、「状態C」であった回数をNcとし、「状態B」に至った時刻tに対し、「状態D」に至った時刻をti、「状態C」に至った時刻をtjとする。また、「状態D」の挙動情報の出力をyd(ti)、「状態C」の変動情報の出力をyc(tj)とする。このとき、
Figure 2017190193
を計算する。ここで、R(t)は例えば図4に示すような領域の区画を決める演算であり、相関状態を判断するものである。
尚、f(t)はtが増大するに従って単調減少する関数であり、
Figure 2017190193
のように、「0」に漸近する関数、もしくは、tが一定以上の場合に「0」となる関数である。このように計算されたR(t)の大きさに基づき、人為的な挙動に基づく異常状態である可能性が高いか否かを判定することができる。
また、図4では、「状態A」から「状態D」の4グループで示したが、判定をするためのグループ数は4グループに限らず、各エレベーターに応じて適切に設定すれば良いものである。
また、式(1)に示した関数は、「状態B」に至るまでにどのような状態を経てきたかを評価できるものであればよく、例えば、最後に「状態D」や「状態C」となってからの経過時間や、「状態B」に至るまでの「状態D」や「状態C」に至った回数でも良いものである。
次に本発明の第2の実施形態について図5を用いて説明する。第2の実施形態では利用者による人為的な異常挙動を原因とする異常状態を検出するために、荷重センサー3に代えて加速度センサー15を用いた点で異なっている。
図5において、全体の構成は実施例1と同様であるが、加速度センサー15が乗りかごの底部に設けられている。したがって、乗りかご内の利用者が飛び跳ねることで乗りかごに加速度が生じると、この加速度センサー15によって利用者の挙動を検出することができる。加速度センサー15の出力情報は異常動作検出手段7に送られ、異常動作検出手段7によって利用者の異常な挙動によって生じた異常状態かどうかが判断できる。
また、乗りかごの扉に加速度センサー15を取り付ければ、利用者が扉に衝突したことを検出できる。これによって、より直接的に利用者が異常な挙動を行なったかどうかの検出精度を高めることができる。一般的に、利用者が意図的に扉に衝撃を与えることは少なく、扉に設けた加速度センサー15で扉への衝撃が検出されると、利用者の異常な挙動によって異常状態が生じたと判断することができる。
更にこれ以外に、利用者が所有する携帯可能なセンサー機器から、利用者の挙動情報が取得できる場合、その挙動情報を利用して利用者の挙動を検出することも可能である。更に、利用者の挙動を検出できるならば、加速度センサー15でなくても良く、例えば、昇降路に備えられた位置センサーの信号を用いても良いものである。
尚、以上に説明した本実施形態では、要素機器の変動情報として、経時劣化による変動情報を用いて要素機器の異常状態を説明しているが、これ以外の原因、例えば物理的、電気的な作用に起因する要素機器の変動情報を用いて要素機器の異常状態を判断しても良いことはいうまでもないものである。
以上述べた通り、本発明によれば、診断対象となる被診断エレベーター(被診断システム機器)の利用者の挙動に関する情報を取得する挙動センサーの出力情報と、被診断エレベーター(被診断システム機器)の挙動センサーと同一で業態や用途が類似する第1比較用エレベーター(第1比較用システム機器)の挙動センサーの出力情報とを比較して被診断エレベーター(被診断システム機器)の利用者の挙動情報を求め、更に、被診断エレベーター(被診断システム機器)を構成する要素機器に関する情報を取得する要素機器センサーの出力情報と、被診断エレベーター(被診断システム機器)の要素機器センサーと同一で被診断エレベーター(被診断システム機器)と同機種の第2比較用エレベーター(第2比較用システム機器)の要素機器センサーの出力情報とを比較して被診断エレベーター(被診断システム機器)の要素機器の動作に関する変動情報を求める共に、利用者の挙動情報と要素機器の変動情報の相関から、被診断エレベーター(被診断システム機器)に人為的な原因で異常状態が生じたか否かを判断する、構成とした。
これによれば、被診断エレベーター(被診断システム機器)に生じた異常状態が、人為的な原因で生じた異常状態であるか、或いは被診断エレベーター(被診断システム機器)の要素機器に基づく原因で生じた異常状態であるかを早期に特定することができ、被診断エレベーター(被診断システム機器)の停止期間を短くして利用者の利便性を向上することができる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…人感センサー、2…監視カメラ、3…荷重センサー、4…扉センサー、5…センサーA、6…センサーB、7…異常動作検出手段、8…類似用途エレベーターのセンサー群、9…正常時変動情報記憶手段、10…変動情報検出手段、11…同機種のエレベーターのセンサー群、12…経年変化情報記憶手段、13…起因判定手段、14…出力器、15…加速度センサー。

Claims (8)

  1. 診断対象となる被診断システム機器の利用者の挙動に関する情報を取得する挙動センサーの出力情報と、前記被診断システム機器の前記挙動センサーと同一で業態や用途が類似する第1比較用システム機器の挙動センサーの出力情報とを比較して前記被診断システム機器の利用者の挙動情報を求める挙動検出手段と、
    前記被診断システム機器を構成する要素機器に関する情報を取得する要素機器センサーの出力情報と、前記被診断システム機器の前記要素機器センサーと同一で前記被診断システム機器と同機種の第2比較用システム機器の要素機器センサーの出力情報とを比較して前記被診断システム機器の前記要素機器の動作に関する変動情報を求める変動情報検出手段と、
    前記挙動検出手段で求められた利用者の挙動情報と、前記変動情報検出手段で求められた前記要素機器の変動情報の相関から、前記被診断システム機器に人為的な原因で異常状態が生じたか否かを判断する起因判定手段と
    を備えたことを特徴とするシステム機器の異常診断装置。
  2. 診断対象となる被診断エレベーターの利用者の挙動に関する情報を取得する挙動センサーの出力情報と、前記被診断エレベーターの前記挙動センサーと同一で業態や用途が類似する第1比較用エレベーターの挙動センサーの出力情報とを比較して前記被診断エレベーターの利用者の挙動情報を求める挙動検出手段と、
    前記被診断エレベーターを構成する要素機器に関する情報を取得する要素機器センサーの出力情報と、前記被診断エレベーターの前記要素機器センサーと同一で前記被診断エレベーターと同機種の第2比較用エレベーターの要素機器センサーの出力情報とを比較して前記被診断エレベーターの前記要素機器の動作に関する変動情報を求める変動情報検出手段と、
    前記挙動検出手段で求められた利用者の挙動情報と、前記変動情報検出手段で求められた前記要素機器の変動情報の相関から、前記被診断エレベーターに人為的な原因で異常状態が生じたか否かを判断する起因判定手段と
    を備えたことを特徴とするエレベーターの異常診断装置。
  3. 請求項2に記載のエレベーターの異常診断装置において、
    前記第1比較用エレベーターの前記挙動センサーの出力情報は第1の所定範囲の幅を有する出力情報であり、前記挙動検出手段は、前記被診断エレベーターの前記挙動センサーの出力情報が前記第1の所定範囲を超えていれば利用者の異常な挙動があると判断し、
    前記第2比較用エレベーターの前記要素機器センサーの出力情報は第2の所定範囲の幅を有する出力情報であり、前記変動情報検出手段は、前記被診断エレベーターの前記要素機器センサーの出力情報が前記第2の所定範囲を超えていれば前記要素機器に異常があると判断することを特徴とするエレベーターの異常診断装置。
  4. 請求項3に記載のエレベーターの異常診断装置において、
    前記起因判定手段は、前記挙動検出手段で求めた挙動情報の大きさの度合いと前記変動情報検出手段で求めた変動情報の大きさの度合いの相関関係から、前記被診断エレベーターに人為的な原因で異常状態が生じたか否かを判断することを特徴とするエレベーターの異常診断装置。
  5. 請求項3或いは請求項4に記載のエレベーターの異常診断装置において、
    前記起因判定手段は、利用者の異常な挙動を検出した後の所定時間内に前記要素機器の異常を検出した場合には、この時に生じた前記要素機器の異常は利用者の原因によって生じた異常状態と判定し、前記所定時間を過ぎた後に前記要素機器の異常を検出すると前記要素機器の真の異常と判定することを特徴とするエレベーターの異常診断装置。
  6. 請求項3或いは請求項4に記載のエレベーターの異常診断装置において、
    前記挙動センサーは、乗りかごに存在する利用者の荷重を検出する荷重センサー、或いは利用者の挙動を監視するセンサーカメラであり、前記要素機器センサーは乗りかごの扉の開閉速度を検出する扉センサーであることを特徴とするエレベーターの異常診断装置。
  7. 請求項3或いは請求項4に記載のエレベーターの異常診断装置において、
    前記変動情報検出手段は、前記被診断エレベーター、及び前記第2比較用エレベーターの前記要素機器センサーによって検出された前記要素機器の経時劣化を表す経時劣化情報に基づいて、前記被診断エレベーターの前記要素機器の経時劣化の度合いを求めることを特徴とするエレベーターの異常診断装置。
  8. 診断対象となる被診断エレベーターの利用者の挙動に関する情報を取得する挙動センサーの出力情報と、前記被診断エレベーターの前記挙動センサーと同一で業態や用途が類似する第1比較用エレベーターの挙動センサーの出力情報とを比較して前記被診断エレベーターの利用者の挙動情報を求め、
    前記被診断エレベーターを構成する要素機器に関する情報を取得する要素機器センサーの出力情報と、前記被診断エレベーターの前記要素機器センサーと同一で前記被診断エレベーターと同機種の第2比較用エレベーターの要素機器センサーの出力情報とを比較して前記被診断エレベーターの前記要素機器の動作に関する変動情報を求め、
    前記挙動検出手段で求められた利用者の挙動情報と、前記変動情報検出手段で求められた前記要素機器の変動情報の相関から、前記被診断エレベーターに人為的な原因で異常状態が生じたか否かを判断する
    ことを特徴とするエレベーターの異常診断方法。
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