JP2018167615A - 燃料供給装置 - Google Patents

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敦史 関原
Atsushi Sekihara
敦史 関原
義也 平松
Yoshiya Hiramatsu
義也 平松
西本 直樹
Naoki Nishimoto
直樹 西本
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Abstract

【課題】燃料供給装置の製造コストの増大を抑制しつつ、組み付け時におけるシール部材の脱落を抑制する。
【解決手段】
燃料供給装置は、燃料供給装置の一方の端部において燃料タンクと接続する接続部26と、燃料供給装置の他方の端部においてネック部20を有し、ネック部の中心軸に向かって凹部を形成する溝部24と、溝部24の接続部26側の側面において、給油方向に傾斜する傾斜面24dとを有し、ネック部の外周面の一部と、溝部と、ネック部の内周面の一部とを連続して囲むようにネック部に装着されるリテーナ30を有し、リテーナの内周面と溝部に囲まれた領域に配置されたシール部材50と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、燃料供給装置に関する。
車両に搭載される燃料供給装置として、樹脂製の筒状のネック部と、ネック部の先端部に装着され給油口を形成する金属製のリテーナと、ネック部の外周面に形成されたリング状の溝に配置され、ネック部とリテーナとの間をシールする環状のシール部材(O−リング)とを備える燃料供給装置が知られている(特許文献1を参照)。前述のシール部材が配置される溝(以下、「シール用溝」と呼ぶ)は、シール部材の脱落を防止するために、底部と側面(溝の深さ方向に沿った面)との間の角度が略直角となるように形成されている。また、シール部材の脱落を防止するための形状を備える別部材を組付けることにより、シール部材の組付け時の不具合を抑制する燃料供給装置が知られている(特許文献2を参照)。
上述したシール用溝は、射出成形によりネック部が成形されるのと同時に形成され、押し出し成形により成形されるフィラーパイプと組付けられていた。
特開平8−40091号公報 特開2015−101227号公報
しかしながら、上記の成形方法によりネック部を形成する場合では、成形後のネック部の収縮や成形精度により、リテーナとネックの隙間寸法が大きくなってしまうことがある。かかる隙間寸法が必要以上に大きく形成されると、リテーナ挿入時にシール用溝から位置ずれするシール部材が隙間にかみ込んでしまうという問題が生じる。そうした不具合を検知するために、シール検査とは別に、組付き状態を確認するための工程を設ける必要があり、製造コストが増加していた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の
形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、燃料を吐出する給油ノズルが挿入され、前記給油ノズルから吐出される燃料を燃料タンクに供給する燃料供給装置が提供される。この燃料供給装置は、前記燃料供給装置の一方の端部に配置された前記燃料タンクと接続するための接続部と、前記燃料供給装置の他方の端部に配置された筒状のネック部と、前記ネック部の開口端を形成する開口端部と、前記開口端部より前記接続部側にて、前記ネック部の中心軸に向かって、前記ネック部の外周面に凹部を形成する溝部と、前記ネック部の外周面の少なくとも一部と、前記開口端部と、前記ネック部の内周面の少なくとも一部と、を連続して囲むように、前記ネック部に装着されているリテーナと、前記ネック部と前記リテーナの内壁とに囲まれた領域に、前記溝部の少なくとも一部と接して配置されるシール部材からなり、前記溝部は、前記開口端部から前記接続部側に向かう給油方向に沿って傾斜する傾斜面を備える。
上述した本発明の形態を有する燃料供給装置によれば、リテーナ30とネック部20(リテーナ装着部21)との間をシールするシール部材50に対して、スペースSを形成する傾斜面24dを備えている。この構成を備える第1実施形態の燃料供給装置10では、ネック部20の収縮や円筒形状の成形精度により設計値以上の隙間Gがあっても、シール部材50が従来かみ込みを発生させていた隙間Gと離間して、シール部材50の変形を許容するスペースSが配置されるため、シール部材50のかみ込みを抑制することができる。さらに、スペースSがリテーナ30挿入時のガスケット50の変形を許容しつつ、傾斜面24dによりシール部材50がリテーナ30から受けるかみこみ方向(給油方向F1)への力に加え、中心軸CX方向への力を生じさせる。つまり、リテーナ挿入時には傾斜面24dがシール部材50の中心軸方向への移動を助けることで、変形後のシール部材50をかみ込ませることなく、溝部24に収めることができる。
このため、第1実施形態の燃料供給装置10によると、製品組付け後の信頼性が向上し、シール部材50の組付け状態を確認するための別工程を必要としない。つまり、歩留まりの向上、製造工程の簡素化、容易化を可能とし、第1実施形態の燃料供給装置10の製造コストの増大を抑制できる。
図1は本発明の第1実施形態として燃料供給装置10の外観構成を示す斜視図である。 燃料供給装置10を分解して示す斜視図である。 燃料供給装置10を破断して示す斜視図である。 燃料供給装置10の上流側の端部の断面を示す説明図である。 第2実施形態の燃料供給装置における上流側の端部の断面を示す断面図である。 第3実施形態の燃料供給装置における断面を示す断面図である。 比較例の燃料供給装置における上流側の端部の断面を示す断面図である。
以下に、添付の図面に基づいて、本発明の好適な実施形態について説明する。
[A.第1実施形態]
A−1.全体構成
図1は、本発明の第1実施形態としての燃料供給装置10の外観構成を示す斜視図である。図1に示すように、燃料供給装置10は、筒状の外観形状を有し、開放されている一方の端部に燃料キャップFCが装着され、他方の端部に設けられている接続部26において燃料タンクFTに接続されている。燃料タンクFTは、例えば、車両に搭載される。燃料供給装置10を用いて給油を行う際、ユーザーは、燃料キャップFCを燃料供給装置10から外し、図示しない給油ノズルを燃料供給装置10に挿入して給油を行う。図示しない給油ノズルから吐出される燃料は、燃料供給装置10内の燃料供給経路を通って燃料タンクFTに供給される。
図2は、燃料供給装置10を分解して示す斜視図である。図3は、燃料供給装置10を破断して示す斜視図である。図1および図2に示すように、燃料供給装置10は、接続部26に加えて、パイプ部25と、ネック部20と、リテーナ30とを備えている。また、図2および図3に示すように、燃料供給装置10は、シール部材50と、ノズルガイド部材40とを備えている。図3に示すように、燃料供給装置10には、燃料供給装置10の中心軸CXに沿った給油方向F1と略平行な方向に、給油ノズルFNが挿入される。また、給油ノズルFNから吐出された燃料は、燃料供給装置10内を給油方向F1と略平行な方向に流れる。給油方向F1は、中心軸CXと平行にネック部20の開口端部23側から接続部26側に向かう方向である。以降では、給油方向F1における開口端部23側を「上流側」と呼び、給油方向F1における接続部26側を「下流側」と呼ぶ。図3に示すように、燃料供給装置10を構成する各要素は、いずれも略筒状または略環状の外観形状を有し、各構成要素の中心軸は、燃料供給装置10の中心軸CXとほぼ一致している。図1ないし図3に示すように、パイプ部25は、円筒形の外観形状を有し、一端においてネック部20と接続され、他端において接続部26と接続されている。パイプ部25の外径は、ネック部20の外径および接続部26の外径よりも小さい。パイプ部25の内孔には、給油ノズルFNから供給される燃料が通る。
A−2.ネック部20の構成:
図3に示すように、ネック部20は、筒状の外観形状を有する樹脂製部材であり、リテーナ装着部21とパイプ接続部22とが一体に形成された構造を有する。ネック部20は、例えば、樹脂の射出成形やブロー成形により形成される。本実施形態では、ネック部20は、単一の樹脂層により構成されているが、これに代えて、複数の樹脂層によりネック部20を構成してもよい。リテーナ装着部21と、パイプ接続部22とは、この順序で給油方向F1に沿って並んで配置されている。
図2および図3に示すように、リテーナ装着部21は、略円筒形の外観形状を有し、上流側においてリテーナ30が装着される。図3に示すように、リテーナ装着部21(およびリテーナ30)における中心軸CXに沿った貫通孔は、給油ノズルFNの挿入通路12Pとして用いられる。リテーナ装着部21は、開口端部23と、溝部24を備えており、その内周面は、リテーナ30(後述する内周保護部33)の内壁に接している。
図4は、燃料供給装置10の上流側の断面を示す説明図である。図4では、中心軸CXに沿った燃料供給装置10の上流側の断面(中心軸CXを中心として線対称に現れる2つの断面)のうち、一方の断面を表している。また、図示の便宜上、ネック部20の断面を示すハッチングを省略している。開口端部23は、ネック部20の上流側の開口端を形成する。リテーナ装着部21は、開口端部23より下流側に配置される溝部24を備える。溝部24は、上流側の側面を形成する上流側面24aと、底面を形成する底面24bと、下流側の側面を形成する下流側面24cを備え、下流側面24cの外側端部において、給油方向に傾斜する傾斜面24dを備える。上流側面24aと下流側面24cは、底面24bとの間の角度が略直角となるように形成され、底部24bは外周面21aと平行に形成される。
図4に示すように、溝部24は、傾斜面24dを備えることで、従来シール用溝の下流側面24cを形成していた領域に、スペースSを形成する。溝部24の溝幅Wは5.0mmであり、圧縮時におけるシール部材50の中心軸CX方向の線径Dより大きく形成される。(非圧縮時のシール部材50の線径をDとする)。また、溝部24の溝深さHは、外周面21aから底面24bの長さ寸法に相当し2.15mmである。
図4に示すように、下流側面24cの寸法Xは、本発明を実施するにあたり、シール部材50の線径D1と、溝深さHに対して下式の寸法範囲(A)で形成されることが好ましい。
H/2 mm < X < H mm・・・(A)
また、2H/3 < X < 9H/10の寸法範囲で形成されることが本発明を実施するにあたり最も好ましい。
図4に示すように、傾斜面24dは、本発明を実施するにあたり、傾斜面24dと下流側面24cとが接する部分に、傾斜角度αを備えている。この傾斜角度αは、下式の寸法範囲(B)で形成されることが好ましい。
10° < α < 30°・・・(B)
また、傾斜角度αは、15°から25°の寸法範囲で形成されることが本発明を実施するにあたり最も好ましい。
図2および図3に示すように、パイプ接続部22は円筒形の外観形状を有する。図3に示すように、パイプ接続部22の内壁には、ノズルガイド部材40が装着されている。
A−3.リテーナ30の構成:
リテーナ30は、金属製の環状部材であり、ネック部20の開口端部23において、ネック部20の外周面と開口端部23とネック部20の内周面とに亘って装着されている。このようにリテーナ30がネック部20に装着されることにより、燃料キャップFCのガスケットGSと燃料供給装置10とのシール性を高めると共に、ネック部20の上流側(リテーナ装着部21)の機械的強度を向上させる。リテーナ30は、例えば、ステンレス等の金属材料の薄板をプレスすることにより形成することができる。
図2ないし図4に示すように、リテーナ30は、外周保護部31と、連結部34と、シール部32と、内周保護部33とを備えている。リテーナ30は、略U字形の断面形状を有し、リテーナ装着部21を囲むように装着された後、ネック部20に当接するよう、外周保護部31の端部を加締められる。図2および図3に示すように、外周保護部31の外観形状は、円筒形である。図3および図4に示すように、外周保護部31は、リテーナ装着部21が燃料を吸収して膨潤しようとする際に、リテーナ装着部21とシール部材50を、内径方向(外周面から中心軸CXに向かう方向)に押すことにより、リテーナ装着部21の変形を抑制する。
図3および図4に示すように、連結部34の外観形状は、給油方向F1とは反対方向に突出した環状の形状である。連結部34の外周側の端部は、外周保護部31の上流側の端部に接続されている。連結部34の内周側の端部は、シール部32の上流側の端部に接続されている。
図2ないし図4に示すように、シール部32の外観形状は、給油方向F1に沿って内周径が小さくなる鉢状の形状である。燃料キャップFCが燃料供給装置10に装着されると、シール部32の内周面に燃料キャップFCのガスケットGSが接する。これにより、挿入通路12Pは、外部に対してシールされる。シール部32の下流側の端部は、内周保護部33の上流側の端部に接続されている。
図2および図3に示すように、内周保護部33の外観形状は、円筒形である。図4に示すように、内周保護部33のうち、後述するネジ部35を除いた部分の内壁は、リテーナ装着部21の内周面と接している。内周保護部33は、リテーナ装着部21が燃料を吸収して膨潤しようとする際に、リテーナ装着部21(開口端部23、溝部24)を、外径方向に押すことにより、リテーナ装着部21の変形を抑制する。内周保護部33は、内径側に突出したネジ部35を備えている。ネジ部35は、燃料キャップFCが燃料供給装置10に装着される際に、図1に示す燃料キャップFCのネジ部FCaと螺合する。
A−4.シール部材50の構成:
図2および図4に示すように、シール部材50は、断面形状が略円形の環状の部材(いわゆるO−リング)である。第1実施形態において、シール部材50は、ニトリルブタジエンゴム(NBR)により形成されている。なお、ニトリルブタジエンゴムに代えて、弾性変形可能な任意の材料によりシール部材50を形成してもよい。また、シール部材50の線径D1は3.1mm、内径は51.3mmとする。図4に示すように、シール部材50は、溝部24の上流側面24a、底面24b、下流側面24c、傾斜面24d、リテーナ30の外周保護部31における内周面(内壁)と、に囲まれた領域に配置されている。さらに、シール部材50は、上流側面24aと下流側面24cのどちらか一方とに接する状態、もしくはどちらとも接しない状態で、底面24bを円周方向に沿って囲むように配置されている。言い換えれば、シール部材50は線径D,D<溝幅Wの状態で配置されている。シール部材50は、リテーナ30とネック部20(リテーナ装着部21)の内周面との間から入り込んだ燃料が、リテーナ30とネック部20の外周面との間から外部に漏れ出ることを抑制する。
A−5.ノズルガイド部材40の構成:
ノズルガイド部材40は、給油ノズルFNを燃料供給装置10の奥に導くための筒状の部材であり、図3に示すように、ネック部20内部に係合して装着されている。図2および図3に示すように、ノズルガイド部材40は、ガイド本体41と、ガイド本体41の上流側の端部に形成された嵌合部42と、ガイド本体41の下流側に形成されたガイド縮径部43とが、ポリアセタール(POM)などの樹脂材料を用いた射出成形により一体に形成されている。ガイド本体41は、2つの係爪41aを備えている。これらの2つの係爪41aは、ネック部20(パイプ接続部22)の内壁に形成された図示しない受け面と係合する。係合部42は、円周方向に沿って所定の間隔で並んだ3つの係合段部42aを備えている。各係合段部42aは、外径方向に突出しており、リテーナ装着部21の下流側の内壁に形成されている図示しない段部に嵌っている。ガイド縮径部43の上流側の端部は、ガイド本体41の下流側端部と接続されている。ガイド縮径部43の内径は、給油方向F1に沿って小さくなる。そして、ガイド縮径部43の先端の内径は、給油ノズルFNの外径よりも若干大きい程度に設定されている。図3に示すように、燃料供給装置10の中心軸CXに沿った貫通孔は、ガイド縮径部43によって、下流側の燃料通路10Pと、挿入通路12Pとに区画されている。
A−6.構成部品の組付け方法
図2および図3に示すように、第1実施形態の組付け方法は、ネック部20にシール部材50と、ノズルガイド部材40を組み付けた後、リテーナ30をネック部20(リテーナ装着部21)に挿入する。なお図4に示すように、リテーナ挿入後、リテーナ30の内壁と、外周面21aとの間に、ネック部20の収縮や円筒形状の成形精度により設計値以上の隙間Gが形成されることがある。
比較例の燃料供給装置:
図7は、比較例として傾斜面24dを備えていない燃料供給装置の説明図であり、上述した隙間Gに、シール部材50がかみ込んでいる状態を示している。図7の説明図において、傾斜面24dを備えていない点以外の構成は第1実施形態と同じであるので、同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。比較例では、傾斜面24dを備えていないため、シール部材50は隙間Gと近接して配置される。そのため、シール部材50はリテーナ30挿入時に、リテーナ30の内壁から下流側に力を受け溝部24から位置ずれし、隙間Gに移動することでかみ込みを発生させることがある。そのため、比較例の燃料供給装置ではリテーナ挿入後に組付け荷重検査を行い、組付け状態を確認する必要がある。
一方、第1実施形態の燃料供給装置10によると、リテーナ30とネック部20(リテーナ装着部21)との間をシールするシール部材50に対して、スペースSを形成する傾斜面24dを備えている。この構成を備える第1実施形態の燃料供給装置10では、ネック部20の収縮や円筒形状の成形精度により設計値以上の隙間Gがあっても、シール部材50が従来かみ込みを発生させていた隙間Gと離間して、シール部材50の変形を許容するスペースSが配置されるため、シール部材50のかみ込みを抑制することができる。さらに、スペースSがリテーナ30挿入時のガスケット50の変形を許容しつつ、傾斜面24dによりシール部材50がリテーナ30から受けるかみこみ方向(給油方向F1)への力に加え、中心軸CX方向への力を生じさせる。つまり、リテーナ挿入時には傾斜面24dがシール部材50の中心軸方向への移動を助けることで、変形後のシール部材50をかみ込ませることなく、溝部24に収めることができる。したがって、第1実施形態の燃料供給装置10によると、製品組付け後の信頼性が向上し、シール部材50の組付け状態を確認するための別工程を必要としない。つまり、歩留まりの向上、製造工程の簡素化、容易化を可能とし、第1実施形態の燃料供給装置10の製造コストの増大を抑制できる。
[B.第2実施形態]
図5は、第2実施形態の燃料供給装置における、上流側の端部の断面を示す断面図である。第2実施形態の燃料供給装置は、傾斜面24dに代えて、上給油方向F1とは反対方向に突出したゆるやかな凸形状(以下、「R加工」と呼ぶ)の外周面を備える傾斜面24fを配置している点において、第1実施形態の燃料供給装置10と異なる。第2実施形態の燃料供給装置において、その他の構成は、第1実施形態の燃料供給装置10の構成と同じであるので、同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本発明を実施するにあたり、傾斜面24fの半径寸法は0.5mmから2mmの寸法範囲が好ましく、より好ましくは1mmから1.5mmである。
以上説明した第2実施形態の燃料供給装置は、第1実施形態の燃料供給装置10と同様の効果を有する。加えて、第2実施形態の傾斜面24fはR加工を備える。したがって、本発明を実施するにあたり、下流側面24cと底面24bの境界が滑らかに連続するため、リテーナ30挿入時にシール部材50が中心軸方向への移動をより一層助け、シール部材50のかみ込みを防止できる。
[C.第3実施形態]
図6は、第3実施形態の燃料供給装置200を適用した開閉装置500の概略構成を示す断面図である。開閉装置500は、燃料キャップを用いることなく図示しない燃料タンクに燃料を供給するための機構を有する。また、開閉装置500は、後述する給油口132から図示しない燃料タンクまでの燃料通路10Pを開閉する。開閉装置500を用いて給油を行う際、ユーザーは、給油ノズルFNの先端を開閉装置500に挿入することにより弁を押し開き、開弁により現れる給油口132から、燃料タンクへ燃料を供給することができる。なお、図6の例では、給油ノズルFNは未だ開閉装置500に挿入されておらず、給油口132は閉じられている。なお、以降では、開閉装置500の中心軸CLに沿って給油口132から燃料供給装置200に向かう方向(換言すると、給油口132から図示しない接続部に向かう方向)を「給油方向F2」と呼ぶ。また、給油方向F2における接続部側を「下流側」と呼び、給油方向F2における開口端部側を「上流側」と呼ぶ。
開閉装置500は、燃料供給装置200と、弁機構110と、カバー部材120とを備えている。燃料供給装置200は、ネック部210と、リテーナ230と、シール部材250とを備えている。また、開閉装置500は、ネック部210よりも給油方向F2の下流側において、図示しないパイプ部および接続部を備えている。図示しないパイプ部の一方の端は、ネック部210の下流側の端に接続され、他方の端は、図示しない接続部に接続されている。開閉装置500が備える図示しないパイプ部および接続部は、上述した各実施形態のパイプ部25および接続部26と同様の機能を有する。
ネック部210は、円筒形の外観形状を有し、第1実施形態におけるネック部20と同様に、樹脂の射出成形またはブロー成形により形成されている。
リテーナ230は、外周保護部231が給油方向F2に沿って下流側に延設されている点と、外周保護部231の下流側に係止孔232を備えている点とにおいて、第1ないし第2実施形態のリテーナ30と異なり、他の構成は、第1ないし第2実施形態のリテーナ30と同じである。係止孔232は、外周保護部231の下流側の端部近傍において、円周方向に沿って複数設けられている。
シール部材250は、図2ないし図4に示す第1実施形態におけるシール部材50と同様な構成を有するので、詳細な説明を省略する。
弁機構110は、通路形成部材111と、第1のフラップバルブ機構130と、第2のフラップバルブ機構150とを備えている。通路形成部材111は、燃料通路10Pを、給油口132側の給油口側通路10Paと、燃料タンク側のタンク側通路10Pbとに区分する。通路形成部材111は、下流側の端面と上流側の端面とに開口が設けられている屈曲した筒状の外観形状を有する。通路形成部材111の外周面には、ネジ部112が形成されている。ネジ部112は、リテーナ230が有するネジ部(第1実施形態のネジ部35に相当する)と螺合する。
第1のフラップバルブ機構130は、通路形成部材111の上流側の端部に配置されており、給油ノズルFNの挿入又は引き抜きに応じて、給油口132の開閉を行う。具体的には、第1のフラップバルブ機構130は、給油ノズルFNが給油方向F2に沿って開閉装置500に挿入されると、給油方向F2に回動する。また、第1のフラップバルブ機構130は、挿入されている給油ノズルFNが引き抜かれる際に、給油方向F2とは反対方向に回動し、給油口132を塞ぐ。このようなこのような構成を有する第1のフラップバルブ機構130は、第2のフラップバルブ機構150が雨水、塵、砂などに晒されるのを防止するための遮蔽部材として機能する。
第2のフラップバルブ機構150は、通路形成部材111の下流側に配置されており、第1のフラップバルブ機構130と同様に、給油ノズルFNが給油方向F2に沿って開閉装置500に挿入されると、給油方向F2に回動する。また、第1のフラップバルブ機構130は、挿入されている給油ノズルFNが引き抜かれる際に、給油方向F2とは反対方向に回動する。第2のフラップバルブ機構150は、調圧弁を備えており、かかる調圧弁により、燃料タンクの内圧を所定範囲となるように調整する。
カバー部材120は、燃料供給装置200よりも大きな内径および外径の略円筒形の外観形状を有する。カバー部材120の下流側の端部には、内径方向に突出した係合部121が形成されている。開閉装置500では、係合部121が燃料供給装置200の係止孔231と係合することにより、カバー部材120が燃料供給装置200から外れてしまうことを抑制している。カバー部材120の上流側の端部には、開口が設けられており、前述の第1のフラップバルブ機構130は、かかる開口において露出している。
以上の構成を有する燃料供給装置200は、上述した第1実施形態の燃料供給装置10と同様な効果を有する。このため、燃料供給装置200の製品組付け後の信頼性が向上し、シール部材の組付け状態を確認するために新たな検査工程を必要としない。つまり、製造工程の簡素化、容易化を可能とし、燃料供給装置の製造コストの増大を抑制できる。なお、第3実施形態の燃料供給装置200において、上述した第2実施形態のネック部20の構成を適用してもよい。
[D.変形例]
D1.変形例1:
各実施形態において、シール部材50,250は、断面形状が略円形であり、環状の外観形状を有していたが、本発明は、これに限定されるものではない。断面形状が例えば、三角形や四角形等の任意の形状である環状の部材を、シール部材50,250に代えて用いてもよい。また、環状の一部が欠けた形状(C形)を外観形状として有する部材を、シール部材50,250に代えて用いてもよい。また、円弧状の外観形状を有する部材を、シール部材50,250に代えて用いてもよい。この構成では、かかる部材を円周方向に沿って複数配置してもよい。
D2.変形例2:
第3実施形態では、弁機構110は、2つのフラップバルブ機構130,150を備えていたが、1つのフラップバルブ機構のみを備える構成としてもよい。例えば、第5実施形態の開閉装置500において、カバー部材120と、通路形成部材111と、第1のフラップバルブ機構130とを省略してもよい。かかる構成においては、第2のフラップバルブ機構150を円周方向において支持する円筒状の部材を用意し、かかる部材の外周表面にネジ部を形成して、リテーナ230の開口部分に螺合させてもよい。
また、本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10 燃料供給装置
10P 燃料通路
10Pa 給油口側通路
10Pb タンク側通路
12P 挿入通路
20 ネック部
21 リテーナ装着部
22 パイプ接続部
23 開口端部
24 溝部
24a 上流側面
24b 底面
24c 下流側面
24d,24f 傾斜面
25 パイプ部
26 接続部
30 リテーナ
31 外周保護部
32 シール部
33 内周保護部
34 連結部
35 ネジ部
40 ノズルガイド部材
41 ガイド本体
41a 係爪
42 係合部
42a 係合段部
43 ガイド縮径部
50 シール部材
110 弁機構
111 通路形成部材
112 ネジ部
120 カバー部材
121 係合部
130 第1のフラップバルブ機構
132 給油口
150 第2のフラップバルブ機構
200 燃料供給装置
210 ネック部
230 リテーナ
231 外周保護部
232 係止孔
250 シール部材
500 開閉装置
CL 中心軸嵌
CX 中心軸
F1,F2 給油方向
FC 燃料キャップ
FN 給油ノズル
GS ガスケット
α 傾斜角度
X 長さ寸法
G 隙間
S スペース
,D シール部材の線径、圧縮時の線径
W 溝幅

Claims (3)

  1. 燃料を吐出する給油ノズル(FN)が挿入され、前記給油ノズル(FN)が吐出する燃料を燃料タンク(FT)に供給する燃料供給装置(10,200)において、
    前記燃料供給装置(10,200)の一方の端部に配置された前記燃料タンク(FT)と接続するための接続部(26)と、
    前記燃料供給装置(10,200)の他方の端部に配置された筒状のネック部(20,
    210)と、
    前記ネック部(20,210)の開口端を形成する開口端部(23)と、
    前記開口端部(23)より前記接続部(26)側にて、前記ネック部(20,210)の中心軸(CX,CL)に向かって、前記ネック部(20,210)の外周面に凹部を形成する溝部(24)と、
    前記ネック部(20,210)の外周面の少なくとも一部と、前記開口端部(23)と、前記ネック部(20,210)の内周面の少なくとも一部と、を連続して囲むように、前記ネック部(20,210)に装着されているリテーナ(30,230)と、
    前記ネック部(20,210)と前記リテーナ(30)の内壁とに囲まれた領域に、前記溝部(24)の少なくとも一部と接して配置されるシール部材(50,250)からなり、
    前記溝部(24)は、前記開口端部(23)から前記接続部(26)側に向かう給油方向(F1,F2)に沿って傾斜する傾斜面(24d)を備えることを特徴とする。
  2. 請求項1に記載の燃料供給装置において、
    前記傾斜面(24d)は、前記給油方向(F1,F2)とは反対方向に突出したゆるやかな凸形状になっている、燃料供給装置(10,200)。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料供給装置において、
    前記ネック部(20,210)は樹脂製であり、前記リテーナ(30,230)は金属製である、燃料供給装置(10,200)。

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