JP2018167534A - モータのコントローラおよび射出成形機 - Google Patents
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Abstract
Description
金型装置643は固定金型644および可動金型645を含む。射出装置611は、樹脂を加熱して溶かし、金型装置643の内部空間に流し込む(射出)。型締装置612は、固定金型644と可動金型645とを締結し、内部の樹脂に圧力を加え、冷却し、樹脂を金型に応じた形状に成形する。エジェクタ装置671は、成形された樹脂(成形品)を金型装置643から取り出す。
射出装置611は、射出装置フレーム614によって支持されている。ガイド681は、射出装置フレーム614の長手方向に配設される。そして、射出装置フレーム614によってボールねじ軸621が回転自在に支持され、ボールねじ軸621の一端が可塑化移動用モータ622に連結される。また、ボールねじ軸621とボールねじナット623とが螺合させられ、ボールねじナット623と射出装置611とがスプリング624およびブラケット625を介して連結される。したがって、可塑化移動用モータ622を正方向あるいは逆方向に駆動すると、可塑化移動用モータ622の回転運動は、ボールねじ軸621とボールねじナット623との組合せ、すなわち、ねじ装置691によって直線運動に変換され、この直線運動がブラケット625に伝達される。そして、ブラケット625がガイド681に沿って矢印A方向に移動させられ、射出装置611が進退させられる。
次に、型締装置612について説明する。型締装置612は、射出装置611と対向するようにしてベースフレーム613に支持される。型締装置612は、固定プラテン651、トグルサポート652、固定プラテン651とトグルサポート652との間に架設されたタイバー653、固定プラテン651と対向して配設され、タイバー653に沿って進退自在に配設された可動プラテン654、および、可動プラテン654とトグルサポート652との間に配設されたトグル機構656を備える。そして、固定プラテン651および可動プラテン654に、互いに対向させて固定金型644および可動金型645がそれぞれ取り付けられる。
図2は、射出成形機600の電気系統を示すブロック図である。図2には、例として型締装置612に関連する部分が示される。整流器702は交流電源と接続され、交流を整流して直流電圧を生成する。この直流電圧VDCは必要に応じてコンバータによって昇圧され、DCリンクバス708にDCリンク電圧VDCを発生する。DCリンクバス708には、DCリンク電圧VDCを安定化するための平滑コンデンサ706が接続される。DCリンクバス708には、インバータ720が接続される。インバータ720は、型締用のサーボモータ(以下、単にモータという)722を駆動する。上述のように射出成形機600にはさまざまなサーボ機構が設けられており、各軸に、インバータ720とモータ722が設けられる。
ε=|V1−V2|/V1×100 (%) …(1)
あるいは式(1)に代えて式(2)を用いてもよい。
ε=|V1−V2|/V2×100 (%) …(2)
異常検出部108は、ε<εMAXであるとき異常検出フラグSflagをネゲートし(=0)、ε>εMAXであるとき異常検出フラグSflagをアサート(=1)してもよい。
(比較技術1)
比較技術1では、回転数検出手段が、回転センサ730のみであり、回転数推定部は存在しない。この場合、回転センサ730に異常が発生すると、モータ722が、しきい値より高い回転数で回転しているにもかかわらず、回転数検出値がしきい値より低い値を示した場合に、安全ドア602のロック機構604が解除されてしまうおそれがある。
これに対して実施の形態に係るコントローラ100によれば、回転センサ730に異常が発生していることを検出できるため、誤った回転数検出値にもとづいて、安全ドア602のロック機構604が解除されるのを防止できる。
これに対して実施の形態に係るコントローラ100によれば、回転センサ730に異常が発生すると、モータ722が遮断されるため、安全ドア602が開いた状態でモータ722が高速で回転し続けるのを防止できる。
比較技術2では、回転センサ730が2つ設けられており、コントローラは、2つの回転センサ730の出力にもとづいて、モータ722の回転数を検出する。この構成によれば、一方の回転センサ730に異常が発生したことを検出可能であるし、また残りの正常な回転センサにもとづいて、さまざまな処理を継続できるかもしれない。しかしながら回転センサ730は高価であり、スペースも2倍占有することとなる。さらに、回転センサ730とコントローラ100を接続する配線も増えてしまう。
図2では、型締用のモータ722の駆動装置を例としたが、そのほかの軸のサーボモータの駆動にも、図3のアーキテクチャを用いることができる。
上の説明では回転数検出値V1と回転数推定値V2の差分にもとづく誤差率を指標として、回転センサ730等の検出系の異常を検出したがその限りではなく、回転数検出値V1と回転数推定値V2の比較、それらの相対的な関係(たとえば比)にもとづいて、異常を検出してもよい。
上の説明では、誘起電圧や突極性にもとづいて回転数を推定したがその限りではない。たとえばモータ722のトルクは、駆動電流から導くことが可能であり、またモータ722の負荷が既知でありもしくは負荷が推定可能である場合には、トルクからモータの回転数を予測することができる。このように回転数の推定方法は特に限定されず、駆動電流、駆動電圧、モータに供給される電力などにもとづくさまざまな推定方法を採用しうる。
Claims (7)
- モータと、
モータの回転状態を示す出力を生成する回転センサと、
前記モータを駆動するインバータと、
前記モータの回転数がしきい値より低いときにロックが解除されるドアと、
前記インバータを制御するインバータ制御部と、
前記回転センサの出力にもとづいて、前記モータの回転数を検出する回転数検出部と、
前記モータの回転数を推定する回転数推定部と、
前記回転数検出部による回転数検出値と、前記回転数推定部による回転数推定値とにもとづいて異常を検出する異常検出部と、
を備えることを特徴とする射出成形機。 - 前記異常検出部は、前記回転数検出値と前記回転数推定値の差分にもとづいて、異常を検出することを特徴とする請求項1に記載の射出成形機。
- 前記回転数推定部は、回転数の領域に応じて、推定方式が切り替え可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の射出成形機。
- 前記回転数推定部は、回転数が第1領域に含まれるとき、誘起電圧にもとづいて前記回転数推定値を生成し、回転数が前記第1領域より低い第2領域に含まれるとき、突極性にもとづいて前記回転数推定値を生成することを特徴とする請求項3に記載の射出成形機。
- 前記モータに供給される駆動電圧を検出する電圧センサと、
前記モータに供給される駆動電流を検出する電流センサと、
をさらに備え、
前記回転数推定部は、前記電圧センサの出力および前記電流センサの出力にもとづいて、前記回転数推定値を生成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の射出成形機。 - 前記インバータ制御部は、前記電圧センサの出力および前記電流センサの出力にもとづいて、前記インバータを制御することを特徴とする請求項5に記載の射出成形機。
- 射出成形機のモータの駆動を制御するコントローラであって、
前記モータの通電を制御する制御部と、
回転センサの出力にもとづいて、前記モータの回転数を検出する回転数検出部と、
前記モータの回転数を推定する回転数推定部と、
前記回転数検出部による回転数検出値と前記回転数推定部による回転数推定値とにもとづいて異常を検出する異常検出部と、
を備えることを特徴とするコントローラ。
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