JP2005201390A - 成形機及び成形機のボールねじ摩耗検出方法 - Google Patents

成形機及び成形機のボールねじ摩耗検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】摩耗状態を検出するための特殊な装置を使用することなく、前記ボールねじ機構の摩耗状態を正確に検出することができ、ボールねじ機構の寿命を的確に予測して交換することができるようにして、成形機のメンテナンスコストが低く、成形品の精度が低下することのないようにする。
【解決手段】成形用の駆動モータと、該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、前記直線運動によって移動する被駆動部と、該被駆動部の基準位置を規定する規定部材と、前記被駆動部が前記基準位置に位置するときに前記検出器が検出した前記駆動モータの検出回転角と、該検出回転角より以前に取得した基準回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する制御部とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形機及び成形機のボールねじ摩耗検出方法に関するものである。
従来、射出成形機のような成形機においては、加熱シリンダ内においてスクリュを前進させ、加熱され、溶融させられた樹脂を高圧で射出して金型装置のキャビティに充填(てん)し、該キャビティ内において樹脂を冷却し、固化させることによって成形品を成形するようになっている。
そのために、前記金型装置は、固定金型が取り付けられた固定プラテン、可動金型が取り付けられた可動プラテン、及び、該可動プラテンを進退させるためのトグル機構を備え、該トグル機構を作動させ、前記可動プラテンを進退させることによって、金型装置の型閉、型締及び型開を行うことができるようになっている。
ところで、電動式射出成形機の場合、前記加熱シリンダ内においてスクリュを進退させるために、また、前記トグル機構を作動させるために、モータが配設される。そして、該モータによって発生させられた回転運動は、ボールねじ軸とボールねじナットとの組み合わせ、すなわち、ボールねじ機構によって直線運動に変換され、前記スクリュやトグル機構に連結されたクロスヘッド等に伝達されるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
図2は従来の成形機におけるボールねじ機構の構成を示す断面図である。
図において、101はボールねじナットであり、102はボールねじ軸である。ここで、該ボールねじ軸102及び前記ボールねじナット101は螺(ら)旋状の溝を備え、前記ボールねじ軸102の螺旋状の溝とボールねじナット101の螺旋状の溝とは同ピッチである。そして、前記ボールねじ軸102の螺旋状の溝とボールねじナット101の螺旋状の溝との間には、動力伝達部材としてのボール105が複数個配設されている。また、ボールねじナット101には、リターンチューブ103が、リターンチューブ取り付け部材104によって取り付けられている。これにより、前記ボール105は、前記ボールねじ軸102の螺旋状の溝とボールねじナット101の螺旋状の溝との間、及び、リターンチューブ103の内部を転動しながら、循環するようになっている。
そして、前記ボールねじ機構においては、複数のボール105が転動しながら、ボールねじ軸102とボールねじナット101との間で動力を伝達するので、前記ボールねじ軸102とボールねじナット101との間で摩擦が少なく、滑らかに動力が伝達される。そのため、ボールねじ軸102又はボールねじナット101の回転運動が、該ボールねじナット101又はボールねじ軸102の直線運動に効率よく変換される。
特公平8−2567号公報
しかしながら、前記従来の成形機において、ボールねじ機構は、高負荷が加えられ、回転数も高く、正転逆転を頻繁に繰り返すという、一般的な工作機械と比較して、非常に過酷な使用条件下で使用されている。そのため、ボール105が摩耗し易く、また、該ボール105だけでなくボールねじ軸102やボールねじナット101の螺旋状の溝までも摩耗してしまう。その結果、ボールねじの各部の寿命が短くなり、ボールねじ機構全体の寿命が低下してしまう。
しかし、ボールねじ機構の摩耗の進行状況を把握することが困難であり、ボールねじ機構の寿命を的確に予測することができないので、ボールねじ機構の寿命が過ぎても使用し続けることになる。その結果、成形機の動作にがたつきが発生して成形品の精度が低下したり、成形機における他の部品に悪影響を及ぼしたりしてしまう。一方、ボールねじ機構の寿命を過ぎて使用することを恐れるあまり、早期にボールねじ軸102及びボールねじナット101を交換すると、成形機のメンテナンスコストが高くなってしまう。
そこで、目視によってボール105や螺旋状の溝の摩耗状態を観察したり、ボールねじ軸102やボールねじナット101に付着するグリスが含有する鉄分量を計測したりして、ボールねじ機構の摩耗量を検出して寿命を予測することが行われている。しかし、目視による観察は、観察者の経験や勘に頼る部分が多く、観察者によって検出された摩耗量に大きな差が生じてしまう。また、グリスが含有する鉄分量を計測する場合、ボールねじ軸102やボールねじナット101に付着するグリスを採取するために成形機を停止させる必要があり、検出された摩耗量の精度を向上させるために、グリスを採取する頻度を上げると、成形機を停止する時間が長くなり、成形機のスループットが低下してしまう。一方、成形機を停止する時間を短くしようとすると、グリスを採取する頻度が下がるので、摩耗量を検出する精度が低下してしまう。
本発明は前記従来の成形機の問題点を解決して、被駆動部が基準位置に位置するときの成形用の駆動モータの回転角を検出して検出回転角とし、該検出回転角より以前に取得した基準回転角と前記検出回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出することによって、摩耗状態を検出するための特殊な装置を使用することなく、前記ボールねじ機構の摩耗状態を正確に検出することができ、ボールねじ機構の寿命を的確に予測して交換することができるようにして、成形機のメンテナンスコストが低く、成形品の精度が低下することのない成形機及び成形機のボールねじ摩耗検出方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明の成形機においては、成形用の駆動モータと、該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、前記直線運動によって移動する被駆動部と、該被駆動部の基準位置を規定する規定部材と、前記被駆動部が前記基準位置に位置するときに前記検出器が検出した前記駆動モータの検出回転角と、該検出回転角より以前に取得した基準回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する制御部とを有する。
本発明の他の成形機においては、さらに、前記基準回転角は、前記ボールねじ機構が初期状態にある時の検出回転角、又は、前記検出回転角より以前に検出した検出回転角である。
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記検出回転角より以前に検出した検出回転角とは、前回に検出した検出回転角又は定期的、不定期に取得した検出回転角である。
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記制御部は、あらかじめ検出された基準回転角を記憶する記憶部と、検出された前記検出回転角と前記基準回転角とを比較する比較部とを備える。
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記制御部は、前記被駆動部が二つの基準位置に位置するときに前記検出器がそれぞれ検出した前記駆動モータの二つの検出回転角の差を二つの前記基準回転角の差と比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する。
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記制御部は、前記被駆動部が一方の方向に移動して前記基準位置に到達したときに前記検出器が検出した前記駆動モータの検出回転角と、前記基準回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する。
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記基準位置は前記被駆動部の前進限又は後退限であり、前記規定部材は前記被駆動部に当接することによって前記前進限又は後退限を規定する。
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記規定部材は前記被駆動部の位置を検出する位置センサであり、前記基準位置は前記位置センサが検出する位置である。
本発明の更に他の成形機においては、さらに、前記検出器は成形機の成形動作を制御するために使用される。
本発明の成形機のボールねじ摩耗検出方法においては、成形用の駆動モータと、該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、前記直線運動によって移動する被駆動部とを有する成形機において、前記被駆動部が基準位置に位置するときの前記駆動モータの回転角を前記検出器で検出して検出回転角とし、該検出回転角より以前に取得した基準回転角と前記検出回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する。
本発明の他の成形機のボールねじ摩耗検出方法においては、成形機の駆動モータと、該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、前記直線運動によって移動する被駆動部とを有する成形機において、前記被駆動部を基準位置に拘束した状態で前記駆動モータを正逆回転させ、前記回転角を前記検出器で検出して検出回転角とし、該検出回転角より以前に取得した基準回転角と前記検出回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する。
本発明によれば、成形機においては、成形用の駆動モータと、該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、前記直線運動によって移動する被駆動部と、該被駆動部の基準位置を規定する規定部材と、前記被駆動部が前記基準位置に位置するときに前記検出器が検出した前記駆動モータの検出回転角と、該検出回転角より以前に取得した基準回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する制御部とを有する。
この場合、ボールねじ機構の摩耗状態を正確に検出することができるので、ボールねじ機構の寿命を的確に予測して交換することができ、成形機のメンテナンスコストを低くくすることができ、また、成形品の精度が低下することを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明はいかなる種類の成形機にも適用することができるものであるが、ここでは射出成形機に適用した場合について説明する。
図3は本発明の第1の実施の形態における射出成形機の概略図、図4は本発明の第1の実施の形態における射出成形機の制御装置の構成を示すブロック図である。
図3において、12は加熱シリンダであり、該加熱シリンダ12の先端(図3における左方)に射出ノズル12aが配設される。また、前記加熱シリンダ12内には、スクリュ22が進退可能に、かつ、回転可能に配設される。該スクリュ22は、先端にスクリュヘッド22aを有し、前記加熱シリンダ12内を後方(図3における右方)に延び、後端において駆動部31と連結させられる。前記スクリュ22の周囲には、螺旋状のフライト23が形成され、該フライト23間に溝26が形成される。
また、前記加熱シリンダ12の後方部には、図示されないホッパが配設され、該ホッパからペレット状の樹脂を加熱シリンダ12内に供給することができるようになっている。そして、計量工程時に、前記駆動部31を駆動して、前記スクリュ22を回転させながら後退させると、前記ホッパ内のペレット状の樹脂は、落下して加熱シリンダ12内に進入し、溝26内を前進させられる。
また、前記加熱シリンダ12の周囲には図示されないヒータが配設され、該ヒータによって加熱シリンダ12を加熱し、前記溝26内の樹脂を溶融させることができるようになっている。したがって、スクリュ22を回転させながら所定の位置まで後退させると、前記スクリュヘッド22aの前方に一ショット分の溶融させられた樹脂が溜(た)められる。
次に、射出工程時に、前記駆動部31を駆動して、スクリュ22を回転させることなく前進させると、前記スクリュヘッド22aの前方に溜められた樹脂は、射出ノズル12aから射出され、図示されない金型のキャビティ空間に充填される。また、11は前記駆動部31を包囲する駆動部フレームであり、該駆動部フレーム11は加熱シリンダ12の後方に固定される。前記駆動部フレーム11は、フロントサポート14、センタサポート15、リヤサポート16、前記フロントサポート14とセンタサポート15とを連結するフロントフレーム41、及び、前記センタサポート15とリヤサポート16とを連結するリヤフレーム42から成る。
そして、前記駆動部フレーム11の前方部に計量用モータ44が、後方部に成形用の駆動モータとしての射出用モータ45が、互いに同一軸線上に配設される。前記計量用モータ44は、前記フロントフレーム41に固定されたステータ46、及び、該ステータ46の内周側に配設されたロータ47から成る。一方、射出用モータ45は、前記リヤフレーム42に固定されたステータ48、及び、該ステータ48の内周側に配設されたロータ49から成る。
前記計量用モータ44のロータ47は、駆動部フレーム11に対して回転自在に支持される。そのために、ロータ47に中空の第1ロータシャフト56が嵌(かん)入されて固定され、該第1ロータシャフト56の前端がベアリング51によってフロントサポート14に、後端がベアリング52によってセンタサポート15に、それぞれ、支持される。
一方、前記射出用モータ45のロータ49も駆動部フレーム11に対して回転可能に支持される。そのために、ロータ49に中空の第2ロータシャフト57が嵌入されて固定され、該第2ロータシャフト57の前端がベアリング53によってセンタサポート15に支持され、後端が環状の連結フランジ64を介してベアリング54によってリヤサポート16に、それぞれ、支持される。また、前記連結フランジ64は第2ロータシャフト57の後端に固定される。
ところで、前記計量用モータ44において、ステータ46に所定の周波数の電流を供給することによって、スクリュ22を回転させながら後退させることができる。そのために、前記第1ロータシャフト56の前端に第1スプラインナット62が固定され、該第1スプラインナット62と第1スプライン軸63とがスプライン結合され、該第1スプライン軸63の前端に前記スクリュ22が固定される。この場合、前記第1スプラインナット62と第1スプライン軸63とは、相互に回転不能に、かつ、軸方向に移動可能に結合される。なお、前記第1スプライン軸63はスクリュ22のストロークに対応する長さを有する。
したがって、前記計量用モータ44を駆動してロータ47を回転させると、該ロータ47の回転は、第1ロータシャフト56、第1スプラインナット62及び第1スプライン軸63を介してスクリュ22に伝達され、該スクリュ22を回転させる。そして、前記溝26内を樹脂が溶融させられながら前進し、樹脂の前進に伴って発生する背圧によって、前記スクリュ22は後退させられる。
このとき、第1スプラインナット62と第1スプライン軸63とがスプライン連結され、回転伝達手段を構成しているので、第1スプラインナット62に対して第1スプライン軸63は相対的に後退させられる。一方、前記射出用モータ45においては、ステータ48に所定の周波数の電流を供給することによって、前記スクリュ22を前進させることができる。そのために、前記第2ロータシャフト57の後端に連結フランジ64が固定され、該連結フランジ64の内周にボールねじ軸65が嵌入されて、キーによって周り止めされる。そして、前記ボールねじ軸65は駆動部フレーム11に対して回転可能に支持される。すなわち、ボールねじ軸65は、連結フランジ64を介してベアリング54及びスラストベアリング66によって、リヤサポート16に支持される。
前記第2ロータシャフト57の内方にボールナット69が進退可能に配設され、該ボールナット69とボールねじ軸65とは螺合させられてボールねじ機構を構成する。該ボールねじ機構は、駆動モータとしての射出用モータ45の回転を受け、回転運動を直線運動に変換するものである。なお、前記ボールねじ機構は、「背景技術」において説明した図2に示されるようなボールねじ機構と同様の構成を有するものである。したがって、ロータ49の回転は、第2ロータシャフト57及び連結フランジ64を介してボールねじ軸65に伝達され、回転運動が直線運動に変換され、ボールナット69を進退させる。このとき、該ボールナット69がボールねじ軸65とともに回転することがないように、前記ボールナット69の前端に第2スプライン軸71が固定され、前記センタサポート15に固定された第2スプラインナット76と第2スプライン軸71とがスプライン結合される。この場合、第2スプラインナット76と第2スプライン軸71とは、相互に回転不能に、かつ、軸方向に移動可能に結合される。なお、前記第2スプライン軸71はスクリュ22のストロークに対応する長さを有する。
そして、前記第2スプライン軸71のさらに前端にベアリングボックス72が固定され、該ベアリングボックス72内の前方にスラストベアリング73が、後方にベアリング74が配設される。この場合、前記ベアリングボックス72によって、前記第1スプライン軸63と第2スプライン軸71とは、相互に回転可能に、かつ、軸方向に移動不能に結合される。このような構成により、前記射出用モータ45を回転させると、ボールねじ機構によってボールナット69が前後方向に移動して、前記第2スプライン軸71、ベアリングボックス72、第1スプライン軸63及びスクリュ22を一体的に前後方向に移動させることができる。この場合、前記ボールナット69、第2スプライン軸71、ベアリングボックス72、第1スプライン軸63及びスクリュ22が、ボールねじ機構の直線運動によって移動する被駆動部として機能する。
また、第1スプラインナット62には、被駆動部の基準位置としてのボールナット69の前進限の位置を規定する前進規定部材32aが取り付けられ、連結フランジ64には、被駆動部の基準位置としてのボールナット69の後退限の位置を規定する後退規定部材32bが取り付けられている。前記前進規定部材32aは、第2スプライン軸71を介してボールナット69に固定されたベアリングボックス72の前端面に当接することによって、ボールナット69の前進限の位置を規定し、前記後退規定部材32bは、前記ボールナット69の後端面に当接することによって、前記ボールナット69の後退限の位置を規定するようになっている。なお、前記前進規定部材32a及び後退規定部材32bを省略することもできる。この場合、前記第1スプラインナット62が前記ベアリングボックス72の前端面に当接することによって前進限の規定部材として機能し、連結フランジ64がボールナット69の後端面に当接することによって後退限の規定部材として機能する。
なお、前記射出成形機は、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、入出力インターフェイス等を備える一種のコンピュータとしての図4に示されるような制御部としての制御装置81を有する。該制御装置81は、駆動部31だけでなく、図示されない型締装置等を含む射出成形機のすべての動作を制御する。そして、前記制御装置81は、キーボード、ジョイスティック、タッチパネル等を備え、オペレータが操作して、各種データ、動作指令等を入力する入力部82、CRT、液晶ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等を備え、各種データ、制御結果、ボールねじ機構の摩耗量、ボールねじ機構の寿命等を表示する表示部83、射出用モータ45の回転角、回転数等を記憶するとともに、あらかじめ検出されたボールねじ機構の初期状態における基準角を記憶する記憶部84、及び、検出された基準角と前記ボールねじ機構の初期状態における基準角とを比較する比較部85を有する。そして、前記制御装置81は、前記被駆動部が前記基準位置に位置するときに検出器が検出した前記射出用モータ45の回転角を基準角とし、該基準角を前記ボールねじ機構の初期状態における基準角と比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する。なお、前記入力部82及び表示部83は、入力機能と表示機能とを兼ね備えたタッチパネルを備えるものであってもよい。また、前記制御装置81は、他の制御装置と一体的に構成されたものであってもよい。例えば、大型のコンピュータ内に構築された複数の制御システムの中の一つであってもよい。
次に、前記構成の射出成形機の駆動部31の動作について説明する。まず、射出工程において、射出用モータ45のステータ48に電流を供給すると、ロータ49が回転させられ、該ロータ49の回転が第2ロータシャフト57及び連結フランジ64を介してボールねじ軸65に伝達され、該ボールねじ軸65が回転させられる。このとき、前記センタサポート15に固定された第2スプラインナット76と第2スプライン軸71とがスプライン結合されているので、前記ボールナット69は回転しない。したがって、該ボールナット69に推力が発生させられ、ボールナット69は前進させられる。
また、この間、計量用モータ44は駆動されず、ロータ47は停止状態にある。したがって、ボールナット69の前方に配設された第1スプライン軸63は、回転することなく前進させられ、前記スクリュ22を前進させる。このように、前記射出用モータ45によって発生させられた回転運動が、ボールねじ軸65及びボールナット69によって直線運動に変換される。その結果、前記スクリュ22の前方に溜められた樹脂を射出ノズル12aから射出することができる。
ここで、前記スクリュ22が前進する距離、すなわち、スクリュ22のストロークは、射出用モータ45に供給される電流のパルス数をカウントして第2ロータシャフト57の回転数を検出することによって計測することができる。なお、前記電流のパルス数をカウントすることによって、射出用モータ45の第2ロータシャフト57の回転角も検出することができる。したがって、前記構成の射出成形機は、前記電流のパルス数に基づいて射出用モータ45の回転を制御することによって、スクリュ22のストロークを制御することができる。なお、連結フランジ64又はボールねじ軸65の後端等の場所に、ロータリーエンコーダ等のエンコーダを取り付けることによって、第2ロータシャフト57の回転数及び回転角を検出するようにしてもよい。すなわち、本実施の形態においては、前記電流のパルス数をカウントする手段又はエンコーダが射出用モータ45の回転角を検出する検出器として機能する。
次に、計量工程において、計量用モータ44のステータ46に電流を供給すると、ロータ47が回転させられ、該ロータ47の回転が第1ロータシャフト56及び第1スプラインナット62を介して第1スプライン軸63に伝達され、該第1スプライン軸63が回転させられる。そして、該第1スプライン軸63の回転は前記スクリュ22に伝達され、該スクリュ22は回転させられる。これに伴って、前記溝26内を樹脂が溶融させられながら前進し、樹脂の前進に伴って発生する背圧によって、前記スクリュ22は後退させられる。このとき、第1スプラインナット62と第1スプライン軸63とがスプライン結合されているので、第1スプラインナット62に対して第1スプライン軸63は相対的に後退させられる。
次に、前記構成の射出成形機におけるボールねじ機構の摩耗状態を検出するための動作について説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における規定部材とボールナットとの位置関係を示す図、図5は本発明の第1の実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗が進行した場合の規定部材とボールナットとの位置関係を示す第1の図、図6は本発明の第1の実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗が進行した場合の規定部材とボールナットとの位置関係を示す第2の図、図7は本発明の第1の実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗が進行した場合の規定部材とボールナットとの位置関係を示す第3の図である。
図1は、ボールねじ機構と規定部材との位置関係を模式的に示しており、ボールねじ機構を構成するボールねじ軸65及びボールナット69と、前進限及び後退限の規定部材としての前進規定部材32a及び後退規定部材32bとが示されている。ところで、本実施の形態においては、前述されたように、ボールナット69、第2スプライン軸71、ベアリングボックス72、第1スプライン軸63及びスクリュ22が、ボールねじ機構の直線運動によって進退する被駆動部として機能する。そして、ベアリングボックス72が前進規定部材32aに当接することによって被駆動部の前進限の位置が規定され、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接することによって被駆動部の後退限の位置が規定されるようになっている。しかし、ここでは、説明の都合上、ボールナット69が被駆動部を代表し、ボールナット69が直接、前進規定部材32a及び後退規定部材32bに当接することによって、被駆動部の前進限及び後退限の位置が規定されるものとする。
また、図1において、65aはボールねじ軸65の表面に形成された螺旋状のボールねじ溝であり、69aはボールナット69の内面に形成された螺旋状のボールねじ溝である。なお、前記ボールねじ軸65のボールねじ溝65aとボールナット69のボールねじ溝69aとは同ピッチである。そして、前記ボールねじ軸65のボールねじ溝65aとボールナット69のボールねじ溝69aとの間には、動力伝達部材としてのボール61が複数個配設されている。また、ボールナット69には、図示されないリターンチューブが取り付けられている。これにより、前記ボール61は、前記ボールねじ軸65のボールねじ溝65aとボールナット69のボールねじ溝69aとの間、及び、リターンチューブの内部を転動しながら、循環するようになっている。
そして、前記ボールねじ機構においては、複数のボール61が転動しながら、ボールねじ軸65とボールナット69との間で動力を伝達するので、前記ボールねじ軸65とボールナット69との間で摩擦が少なく、滑らかに動力が伝達される。そのため、ボールねじ軸65の回転運動が、前記ボールナット69の直線運動に効率よく変換される。さらに、ボールねじ機構の初期状態においては、ボールねじ溝65a及び69aとボール61とが摩耗していないので、ボールねじ溝65a及び69aとボール61との間に隙(すき)間が生じてない。そのため、ボールねじ軸65を矢印Bで示される方向に回転させると、がたつきが発生することなく、ボールナット69は矢印Cで示される方向に移動する。
そこで、本実施の形態においては、例えば、射出成形機を工場から出荷する時やボールねじ機構を新品と交換した時のように、ボールねじ機構が初期状態にある時に、ボールナット69の移動量と該移動量に対応するボールねじ軸65の回転数との関係を計測し、前記回転数を初期値(基準値)として、例えば、制御装置81の記憶部84に記憶しておくようになっている。なお、前記ボールねじ軸65の回転数は射出用モータ45の回転数と同一である。
この場合、図1に示されるように、前進規定部材32aと後退規定部材32bとの間の距離をL、ボールナット69の軸方向の寸法をAとすると、次の式(1)で表されるLからAを減じた距離であるL1をボールナット69の移動量とする。
L1=L−A ・・・式(1)
なお、前記L及びAは、射出成形機の設計値を使用してもよいし、実際に計測した値を使用してもよい。
そして、ボールねじ機構の初期状態において、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接したときのボールねじ軸65の回転角と前記ボールナット69の前端が前進規定部材32aに当接したときのボールねじ軸65の回転角との差、すなわち、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接してから前端が前進規定部材32aに当接するまでのボールねじ軸65の回転数Rを検出し、初期値として制御装置81の記憶部84に記憶させる。なお、前記回転数Rは、回転数単位だけでなく、角度単位又はラジアン単位まで検出される。また、前記回転数Rは、射出工程においてスクリュ22のストロークを制御するために射出用モータ45の回転角を検出する手段を検出器として使用することによって計測することができる。例えば、前述したように、射出用モータ45に供給される電流のパルス数をカウントして第2ロータシャフト57の回転数を検出してもよいし、連結フランジ64又はボールねじ軸65の後端等の場所に取り付けられたエンコーダによって検出してもよい。
なお、前進規定部材32a及び後退規定部材32bは、駆動部31におけるボールナット69の物理的な前進限及び後退限の位置を規定するものであり、射出成形機の通常の運転においては、ボールナット69が前進規定部材32a又は後退規定部材32bに当接することはない。すなわち、前記前進規定部材32aと後退規定部材32bとの間の距離Lはある程度の余裕をもって設定され、射出成形機の通常の運転におけるスクリュ22のストロークは、前記L1よりも短くなるように制御される。
次に、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態において、ボールナット69の前端が前進規定部材32aに当接したときと、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接したときとのボールねじ軸65の回転角の差としての回転数Rを検出する。まず、図5に示されるように、ボールねじ軸65を矢印B−1で示される方向に回転させ、ボールナット69を矢印C−1で示される方向に移動させてボールナット69の後端を後退規定部材32bに当接させる。そして、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接した状態で可能な限りボールねじ軸65を矢印B−1で示される方向に回転させ、ボールねじ機構の負荷が所定値となってボールねじ軸65の回転が停止したときのボールねじ軸65の回転角を検出して記憶部84に記憶する。なお、ボールねじ機構の負荷は、駆動部31の各部が受ける負荷を検出するための図示されないロードセルによって検出される。そして、前記ボールねじ機構の負荷が所定値となると、制御装置81は、スクリュ22がストロークエンドに到達したものとして、ボールねじ軸65の回転を停止させるようになっている。
この場合、ボールねじ機構の摩耗が進行しているので、ボール61、ボールねじ軸65のボールねじ溝65a、ボールナット69のボールねじ溝69a等が摩耗している。その結果として、ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間、及び、ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間に隙間が生じている。そのため、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接した状態で可能な限りボールねじ軸65を矢印B−1で示される方向に回転させると、図5に示されるように、ボール61の後側(図5における右側)において該ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間に寸法t1の隙間が生じ、ボール61の前側(図5における左側)において該ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間に寸法t2の隙間が生じる。なお、ボールねじ機構の初期状態においては、ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間、及び、ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間には実質的に隙間がないと考えられる。
次に、図6に示されるように、ボールねじ軸65を逆転させて、ボールナット69を前進させる。ここで、該ボールナット69は、前述されたように、第2スプライン軸71を介してベアリングボックス72に固定され、わずかではあっても、第2スプライン軸71や第1スプライン軸63の摩擦抵抗等の抵抗を受けるので、ボールねじ軸65からの力を受けるまで前進せずに停止している。また、ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間、及び、ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間に隙間が生じているので、該隙間の範囲内ではボールナット69とボールねじ軸65とは軸方向に自由に移動することができる。そのため、子細に見ると、ボールナット69は、ボールねじ軸65の逆転が開始された直後の短時間は前進せずに停止し、前記隙間が吸収されると前進を開始し、後端が後退規定部材32bから離間する。
図6は、ボールナット69が前進を開始し、その後端が後退規定部材32bから離間する瞬間を示している。この場合、ボールねじ軸65は矢印B−2で示される方向に回転し、ボールナット69は矢印C−2で示される方向への移動を開始する瞬間である。そして、ボール61の前側において該ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間に寸法t3の隙間が生じ、ボール61の後側において該ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間に寸法t4の隙間が生じている。すなわち、図6に示されるような隙間が生じる状態となると、ボールナット69はボールねじ軸65からの力を受けて前進する。
続いて、ボールねじ軸65の矢印B−2で示される方向への回転を継続させてボールナット69を矢印C−2で示される方向へさらに移動させ、ボールナット69の前端を前進規定部材32aに当接させる。そして、ボールナット69の前端が前進規定部材32aに当接した状態で可能な限りボールねじ軸65を矢印B−2で示される方向に回転させ、ボールねじ軸65の回転が停止したときのボールねじ軸65の回転角を検出して記憶部84に記憶する。この場合、図7に示されるように、ボール61の前側において該ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間に寸法t3の隙間が生じ、ボール61の後側において該ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間に寸法t4の隙間が生じる。なお、ボールナット69が矢印C−2で示される方向へ移動する際には、図6に示されるような隙間が生じる状態となっていて、この隙間の状態は、ボールナット69の前端が前進規定部材32aに当接しても、ほとんど変化しない。そのため、図6及び7に示される状態において、隙間の寸法はほぼ等しいと考えられる。
このようにして、被駆動部としてのボールナット69が二つの基準位置としての前進限と後退限とに位置するときに検出器が、それぞれ、検出した駆動モータとしての射出用モータ45の回転角を二つの基準角とし、該二つの基準角の差をボールねじ機構の初期状態における二つの基準角の差と比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出することができる。つまり、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態において、被駆動部としてのボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接してから前端が前進規定部材32aに当接するまでのボールねじ軸65の回転数R、すなわち、ボールナット69が後退限から前進限まで移動するための射出用モータ45の回転数Rを検出することができる。そして、制御装置81の比較部85は、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態における回転数Rの値を初期値と比較して、該初期値との差をボールねじ機構の摩耗状態を示す摩耗量として検出する。
そして、該摩耗量があらかじめ定められた閾(しきい)値以上となった場合、前記制御装置81は、ボールねじ機構の寿命が尽きたと判断して、表示部83にボールねじ機構を交換することを促すためのメッセージを表示することができる。また、前記制御装置81は、検出された摩耗量と前記閾値とを比較して、ボールねじ機構の寿命を予測し、予測された寿命を表示部83に表示することもできる。
なお、ボールナット69が後退限から前進限まで移動するためのボールねじ軸65の回転数R、すなわち、射出用モータ45の回転数Rを使用しなくても、ボールねじ機構の摩耗量を検出することができる。すなわち、ボールナット69が後退規定部材32b又は前進規定部材32aのいずれかに当接するとき、すなわち、ボールナット69が後退限又は前進限にあるときの射出用モータ45の回転角を使用してボールねじ機構の摩耗量を検出することもできる。
ここでは、被駆動部としてのボールナット69が後退限にあるときの射出用モータ45の回転角を使用する場合について説明する。この場合、ボールねじ機構の初期状態において、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接したときの射出用モータ45の回転角を検出し、初期値として制御装置81の記憶部84に記憶させる。
次に、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態において、ボールナット69の後端が後退規定部材32bに当接したときの射出用モータ45の回転角を検出する。この場合、ボールねじ機構の摩耗が進行しているので、図5に示されるように、ボール61の後側において該ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間に寸法t1の隙間が生じ、ボール61の前側において該ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間に寸法t2の隙間が生じる。そのため、該隙間の影響によりボールねじ軸65の回転角が、検出された回転角の値と初期値との差となって表れる。したがって、制御装置81の比較部85は、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態における回転角の値を初期値と比較して、該初期値との差をボールねじ機構の摩耗状態を示す摩耗量として検出する。
なお、ボールナット69が前進限にあるときの射出用モータ45の回転角を使用する場合は、ボールナット69が後退限にあるときの射出用モータ45の回転角を使用する場合と同様であるので、説明を省略する。また、ボールナット69を停止させる位置は、前進限又は後退限以外の位置であってもよい。すなわち、前進限と後退限との間の任意の位置にボールナット69を停止させることもできる。
また、前記したように一方向での検出方法は、ボールねじ軸65のボールねじ溝65a及びボールナット69のボールねじ溝69aの軸方向摩耗量によって摩耗検出精度が変わってくる。この検出方法では、ボールねじ機構の使用状況を考慮して、どの方向で検出するか決定する。例えば、本実施の形態では射出装置で説明したように、射出装置の場合、射出する方向に反力を受ける側のボールねじ溝65a、69aやボール61が摩耗する。このような場合、摩耗量が多いと思われる側で検出することが望まれる。また、等分に摩耗するような場合は、検出量を2倍することで、摩耗量を想定する。
このように、被駆動部が一方の方向に移動して基準位置に到達したときに検出器が検出した駆動モータとしての射出用モータ45の回転角を基準角とし、該基準角をボールねじ機構の初期状態における基準角と比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出することができる。すなわち、被駆動部としてのボールナット69が後退限又は前進限にあるときの射出用モータ45の回転角を使用してボールねじ機構の摩耗量を検出する場合には、ボールナット69を後退限から前進限まで、又は、前進限から後退限まで移動させる必要がない。そのため、短時間で、ボールねじ機構の摩耗量を検出することができる。
ところで、前述されたように、ボールナット69は、摩擦抵抗等の抵抗を受けるので、ボールねじ軸65からの力を受けるまで前進せずに停止している。また、ボール61とボールねじ軸65のボールねじ溝65aとの間、及び、ボール61とボールナット69のボールねじ溝69aとの間に隙間が生じているので、該隙間の範囲内ではボールナット69とボールねじ軸65とは軸方向に自由に移動することができる。そのため、子細に見ると、ボールナット69は、ボールねじ軸65の逆転が開始された直後の短時間は前進せずに停止し、前記隙間が吸収されると前進を開始する。したがって、ボールナット69を後退規定部材32b又は前進規定部材32aに当接させなくても隙間に相当するボールねじ軸65の回転角を検出することができる。
また、前記第1の実施の形態においては、回転するボールねじ軸65が軸方向に移動不能であって、回転しないボールナット69が軸方向に移動する場合について説明したが、ボールナットが固定され、回転するボールねじ軸が軸方向に移動する場合であっても、ボールねじ機構の摩耗量を検出することができる。
そこで、ボールナットが固定され、回転するボールねじ軸が軸方向に移動する本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付与することにより、その説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図8は本発明の第2の実施の形態における射出成形機の駆動部の構成を示す断面図、図9は本発明の第2の実施の形態における位置センサを示す図である。
図8において、115は本実施の形態における射出成形機の駆動部であり、駆動モータとしての射出用モータ118によって発生させられた回転運動をボールねじ機構によって直線運動に変換して、スクリュ22を進退させるようになっている。ここで、前記射出用モータ118は、ステータ126、ベアリング129及び130を介して駆動部115のフレーム116に回転可能に取り付けられた中空軸128、該中空軸128に取り付けられたロータ127を有する。
そして、前記中空軸128の後端(図8における右端)には、端板93を介して、前記中空軸128の回転角を検出する検出器としてのエンコーダ92の回転軸が接続されている。なお、前記エンコーダ92は、取り付け板92bを介して、フレーム116に取り付けられている。また、前記中空軸128の前記エンコーダ92と反対側の端部、すなわち、前端からは、被駆動軸91が前記中空軸128の内部に挿入されている。そして、前記被駆動軸91の後半部分は、表面に軸方向に延在するスプラインが形成された雄スプライン軸91aとなっていて、前記中空軸128の内面に固定された雌スプライン軸136とスプライン結合されている。これにより、前記中空軸128の回転が前記被駆動軸91に伝達され、かつ、該被駆動軸91は、前記中空軸128に対し、前後方向(図8における左右方向)に移動することができる。
また、本実施の形態における射出成形機は、前記エンコーダ92が検出した中空軸128の回転角に基づいて射出用モータ118の回転を制御することによって、スクリュ22のストロークを制御することができる。
そして、前記被駆動軸91の中間部分であって雄スプライン軸91aよりも前方の部分は、表面に螺旋状のねじ溝が形成されたボールねじ軸91bとなっている。該ボールねじ軸91bには、取り付け部材134を介してフレーム116に取り付けられたボールナット135が螺合されている。そして、該ボールナット135とボールねじ軸91bとによってボールねじ機構が構成される。なお、該ボールねじ機構は、前記第1の実施の形態のボールねじ機構と同様の構成を有するものである。本実施の形態においては、ボールナット135が、回転不能、かつ、軸方向に移動不能にフレーム116に取り付けられているので、ボールねじ軸91bを含む被駆動軸91が回転すると、該被駆動軸91自体が前後方向に移動する。
また、前記被駆動軸91のボールねじ軸91bよりも前方の部分は、先端にフランジが形成された結合部91cとなっていて、スクリュ22の後端に連結されたベアリングボックス123に回転可能、かつ、軸方向に移動不能に結合されている。この場合、前記結合部91cの後端には取り付けフランジ91dが取り付けられ、前記結合部91cは、ベアリング131及び132を介して、前記ベアリングボックス123の内部に結合される。
ここで、該ベアリングボックス123の外周には、従動プーリ113が固定され、計量用モータ117の回転軸121に取り付けられた駆動プーリ122の回転が、タイミングベルト125を介して、前記ベアリングボックス123に伝達される。また、前記計量用モータ117を支持する支持板120は、フレーム116に両端が固定された案内バー119に沿って前後方向に移動するようになっている。なお、計量用モータ117及び支持板120は、前記ベアリングボックス123とともに前後方向に移動する。
また、前記フレーム116内には、ベアリングボックス123の前進限及び後退限の位置を規定する前進規定部材94a及び後退規定部材94bが取り付けられている。前記前進規定部材94aは、前記ベアリングボックス123の前端面に当接することによって、前記ベアリングボックス123の前進限の位置を規定し、前記後退規定部材94bは、前記ベアリングボックス123の後端面に当接することによって、前記ベアリングボックス123の後退限の位置を規定するようになっている。なお、前記前進規定部材94a及び後退規定部材94bを省略することもできる。この場合、前記フレーム116の前方内壁面が前記ベアリングボックス123の前端面に当接することによって前進限の規定部材として機能し、ボールナット135の前端面が取り付けフランジ91dの後端面に当接することによって後退限の規定部材として機能する。
さらに、前記フレーム116の底部内壁面には、前記ベアリングボックス123とともに前後方向に移動する支持板120の位置を検出する位置センサ96が配設されている。該位置センサ96は、リミットスイッチから成り、支持板120の下端に取り付けられた接触片95が接触することによって、支持板120が所定の位置に到達したことを検出し、被駆動部の基準位置を規定する規定部材として機能する。なお、前記位置センサ96は、近接スイッチから成るものであってもよい。また、図9に示されるように、前記位置センサ96に代えて、リニアセンサから成る位置センサ97を配設して、支持板120の位置をリアルタイムで検出するようにしてもよい。この場合、本実施の形態における射出成形機は、位置センサ97が検出した支持板120の位置に基づいて射出用モータ118の回転を制御することによって、スクリュ22のストロークを制御することができる。
このような構成により、前記射出用モータ118を回転させると、ボールねじ機構によって被駆動軸91が前後方向に移動して、前記ベアリングボックス123、スクリュ22、計量用モータ117及び支持板120を一体的に前後方向に移動させることができる。この場合、前記被駆動軸91、ベアリングボックス123、スクリュ22、計量用モータ117及び支持板120が、ボールねじ機構の直線運動によって進退する被駆動部として機能する。また、計量用モータ117を回転させると、前記スクリュ22が回転する。
次に、本実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗量を検出するための動作について説明する。なお、被駆動部が後退限又は前進限にあるときの駆動モータとしての射出用モータ118の回転角を使用してボールねじ機構の摩耗量を検出する場合の動作は、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
ここでは、被駆動部が位置センサ96によって検出される基準位置を通過する時点における駆動モータとしての射出用モータ118の回転角を検出することによって、ボールねじ機構の摩耗量を検出する動作について説明する。ボールねじ機構の初期状態においては、ボールねじ溝とボールとの間に隙間が生じてないので、被駆動部は、がたつきが発生することなく前進及び後退する。
これに対し、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態においては、ボールねじ溝とボールとの間に隙間が生じてしまう。そのため、前記第1の実施の形態において説明した図6に示されるように、ボールねじ溝とボールとの間に隙間が生じた状態となると被駆動部が移動を開始する。また、該被駆動部の移動中もボールねじ溝とボールとの間に生じた隙間は維持される。そのため、被駆動部が一方の方向に移動しているときに基準位置に到達した時点におけるモータの回転角は、摩耗が進行した状態と初期状態とでは相違する。すなわち、摩耗が進行した状態で被駆動部の移動しているときにボールねじ溝とボールとの間に生じた隙間に相当するモータの回転角が、摩耗が進行した状態と初期状態とのモータの回転角の差となって表れる。
そこで、本実施の形態においては、まず、ボールねじ機構の初期状態において、射出用モータ118を回転させて被駆動部を前進させ、支持板120が基準位置に到達したことを位置センサ96が検出した時点での射出用モータ118の回転角を検出器としてのエンコーダ92によって検出し、制御装置81の記憶部84に初期値として記憶させる。
次に、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態において、同様に、射出用モータ118を回転させて被駆動部を前進させ、支持板120が基準位置に到達したことを位置センサ96が検出した時点での射出用モータ118の回転角を検出器としてのエンコーダ92によって検出する。そして、制御装置81の比較部85は、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態における回転角の値を初期値と比較して、該初期値との差をボールねじ機構の摩耗状態を示す摩耗量として検出する。
なお、前記位置センサ96が図8に示される位置よりも後方(図8における右方)に配設されている場合には、被駆動部を後退させている状態において、支持板120が基準位置に到達したことを位置センサ96が検出するようにしてもよい。また、図9に示されるように、前記位置センサ96に代えて、リニアセンサから成る位置センサ97を配設した場合には、前記基準位置を任意に設定することができる。
このように、本実施の形態においては、ボールナット135が固定され、回転するボールねじ軸91bが軸方向に移動するボールねじ機構を使用している。この場合、ボールねじ軸91bとともに軸方向に移動する被駆動部が基準位置にあるときの駆動モータとしての射出用モータ118の回転角を検出することによって、ボールねじ機構の摩耗状態を検出することができる。また、被駆動部が一方の方向に移動しているときに所定の位置に到達した時点における駆動モータとしての射出用モータ118の回転角を検出することによって、ボールねじ機構の摩耗状態を検出することができる。
ところで、前記第1の実施の形態においては、回転するボールねじ軸65が軸方向に移動不能であって、回転しないボールナット69が軸方向に移動する場合について説明し、前記第2の実施の形態においては、ボールナット135が固定され、回転するボールねじ軸91bが軸方向に移動する場合について説明したが、回転するボールナットが軸方向に移動不能であって、回転しないボールねじ軸が軸方向に移動する場合であっても、ボールねじ機構の摩耗量を検出することができる。
そこで、回転するボールナットが軸方向に移動不能であって、回転しないボールねじ軸が軸方向に移動する本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付与することにより、その説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図10は本発明の第3の実施の形態における型締装置の構成を示す断面図である。
図において、140は本実施の形態における射出成形機の型締装置であり、駆動モータとしての型締用モータ160によって発生させられた回転運動をボールねじ機構によって直線運動に変換して、クロスヘッド147をトグルサポート142と可動プラテン141との間で進退させ、トグルリンク機構を介して、前記可動プラテン141を進退させるようになっている。ここで、該可動プラテン141の金型取り付け面(図10における右側の面)には図示されない可動金型が取り付けられ、また、前記可動プラテン141と対向する図示されない固定プラテンには固定金型が取り付けられるようになっている。そして、前記可動プラテン141をタイバー143に沿って前進(図10における右方向へ移動)させることによって型閉及び型締を行い、前記可動プラテン141をタイバー143に沿って後退(図10における左方向へ移動)させることによって型開を行うようになっている。
前記トグルリンク機構は、前記クロスヘッド147に対して揺動可能に支持されたトグルレバー146、前記トグルサポート142に対して揺動可能に支持されたトグルレバー144、前記可動プラテン141に対して揺動可能に支持されたトグルアーム145から成り、前記トグルレバー144とトグルレバー146との間、及び、トグルレバー144とトグルアーム145との間が、それぞれ、リンク結合される。
そして、前記トグルサポート142の背面(図10における左側の面)に取り付けられた前記型締用モータ160は、モータフレーム160aに固定されたステータ161、中空軸163及び該中空軸163に取り付けられたロータ162を有する。なお、前記中空軸163は、前端(図10における右端)に大径部が形成されている。そして、前記中空軸163は、前端においてベアリング165a及び165bを介してトグルサポート142に回転可能に取り付けられ、後端においてベアリング164を介してモータフランジ160bに回転可能に取り付けられている。
ここで、前記中空軸163の大径部内には、ボルト等の固定部材166によって、ボールナット154が固定され、該ボールナット154にはボールねじ軸153が螺入されている。そして、前記ボールナット154とボールねじ軸153とによってボールねじ機構が構成される。なお、該ボールねじ機構は、前記第1及び第2の実施の形態のボールねじ機構と同様の構成を有するものである。本実施の形態においては、ボールナット154が軸方向に移動不能に回転する中空軸163に取り付けられているので、ボールナット154が回転すると、前記ボールねじ軸153が回転することなく前後方向に移動する。
そして、前記ボールねじ軸153の前端にはクロスヘッド147が固定されているので、前記型締用モータ160によって発生させられた中空軸163の回転運動をボールねじ機構によって直線運動に変換し、クロスヘッド147を進退させることができる。なお、前記中空軸163は、内径がボールねじ軸153の外径より大きく、後退させられたボールねじ軸153を内部に収容する。また、前記中空軸163の後端(図10における右端)には、前記中空軸163の回転角を検出する検出器としてのエンコーダ167の回転軸が接続されている。なお、前記エンコーダ167は、取り付け板167aを介して、モータフランジ160bに取り付けられている。そして、本実施の形態における射出成形機は、前記エンコーダ167が検出した中空軸163の回転角に基づいて、型閉、型締及び型開の際の可動プラテン141の位置を制御するようになっている。
また、前記クロスヘッド147は、トグルサポート142に根本が固定されたガイドロッド151に沿って進退するようになっている。そして、該ガイドロッド151の先端に固定されたエンドプレート152には、クロスヘッド147の前進限の位置を規定する前進規定部材158aが取り付けられている。また、トグルサポート142には、クロスヘッド147の後退限の位置を規定する後退規定部材158bが取り付けられている。なお、前記前進規定部材158a及び後退規定部材158bを省略することもできる。この場合、前記エンドプレート152の背面が前記クロスヘッド147の前面に当接することによって前進限の規定部材として機能し、トグルサポート142の前面がクロスヘッド147の後面に当接することによって後退限の規定部材として機能する。
このような構成により、前記型締用モータ160を回転させると、ボールねじ機構によってボールねじ軸153が前後方向に移動して、前記クロスヘッド147を一体的に前後方向に移動させることができる。この場合、前記ボールねじ軸153及びクロスヘッド147が、ボールねじ機構の直線運動によって進退する被駆動部として機能する。なお、前記クロスヘッド147が前後方向に移動すると、トグルリンク機構によって、可動プラテン141及び可動金型も前後方向に移動する。したがって、可動プラテン141及び可動金型も前記被駆動部に含めることもできる。この場合、可動プラテン141や可動金型に当接する部材、又は、可動プラテン141や可動金型の位置を検出する位置センサを被駆動部の基準位置を規定する規定部材とすることができる。
なお、本実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗状態を検出するための動作は、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、ボールねじ機構によって進退する部材、すなわち、被駆動部を固定しておいて、前記ボールねじ軸65、91b又はボールナット154を回転させ、その回転角を検出することによってボールねじ機構の摩耗状態を検出する。
具体的には、射出成形機を工場から出荷する時やボールねじ機構を新品と交換した時のように、ボールねじ機構が初期状態にある時に、前記進退する部材を固定しておいてボールねじ軸65、91b又はボールナット154を回転させる。もし、ボールねじ機構にガタがなければボールねじ軸65、91b又はボールナット154は回転しない。ただし、ある程度の強さに設定した力で回転させるので、微少に回転する場合もある。そこで、前記回転角を初期値として記憶部84に記憶しておく。
次に、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態において、前記進退する部材を固定しておいてボールねじ軸65、91b又はボールナット154を正転逆転させて、回転角を検出して記憶部84に記憶する。そして、制御装置81の比較部85は、ボールねじ機構の摩耗が進行した状態における回転角の値と初期値とを比較して、該初期値との差をボールねじ機構の摩耗状態を示す摩耗量として検出する。
この場合、ボールねじ機構によって進退する部材を固定するために、前記第1及び第2の実施の形態では、スクリュ22を加熱シリンダ12に固定し、前記第3の実施の形態では、可動プラテン14をタイバー143に固定する。
なお、前記第1〜第4の実施の形態では、ボールねじ機構の回転角の初期値として、射出成形機を工場から出荷する時やボールねじ機構を新品と交換した時のように、ボールねじ機構が初期状態にある時に取得しているが、前回に検出した検出値又は定期的、不定期に取得した検出値を初期値の代わりとしての基準値として取得し、該基準値と検出した検出値とを比較するようにしてもよい。この場合、基準値を取得してからのボールねじ機構の摩耗状態を検出することができる。
このように、前記第1〜第4の実施の形態においては、射出成形機の駆動部においてスクリュ22を進退させるために使用されるボールねじ機構、及び、型締装置においてクロスヘッド147を進退させるために使用されるボールねじ機構について説明したが、射出成形機に使用されているボールねじ機構であれば、いかなる部分において、いかなる目的のために使用されるボールねじ機構であってもよい。
また、前記第1〜第4の実施の形態においては、回転するボールねじ軸が軸方向に移動不能であって、回転しないボールナットが軸方向に移動するボールねじ機構、ボールナットが固定され、回転するボールねじ軸が軸方向に移動するボールねじ機構、及び、回転するボールナットが軸方向に移動不能であって、回転しないボールねじ軸が軸方向に移動するボールねじ機構について説明したが、ボールねじ機構は、ボールねじ軸が固定され、回転するボールナットが軸方向に移動するものであってもよいし、いかなる種類のものであってもよい。
さらに、前記第1〜第4の実施の形態においては、可動プラテンが横方向(水平方向)に移動する横置型の射出成形機について説明したが、本発明は、可動プラテンが縦方向(垂直方向)に移動する縦置型の射出成形機にも適用することができる。さらに、本発明は、射出成形機の他に、ダイキャストマシーン、IJ封止プレス等の成形機にも適用することができる。
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における規定部材とボールナットとの位置関係を示す図である。 従来の成形機におけるボールねじ機構の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態における射出成形機の概略図である。 本発明の第1の実施の形態における射出成形機の制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗が進行した場合の規定部材とボールナットとの位置関係を示す第1の図である。 本発明の第1の実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗が進行した場合の規定部材とボールナットとの位置関係を示す第2の図である。 本発明の第1の実施の形態におけるボールねじ機構の摩耗が進行した場合の規定部材とボールナットとの位置関係を示す第3の図である。 本発明の第2の実施の形態における射出成形機の駆動部の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態における位置センサを示す図である。 本発明の第3の実施の形態における型締装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
22 スクリュ
32a、94a、158a 前進規定部材
32b、94b、158b 後退規定部材
45、118 射出用モータ
63 第1スプライン軸
69、135、154 ボールナット
71 第2スプライン軸
72、123 ベアリングボックス
81 制御装置
84 記憶部
85 比較部
91 被駆動軸
92、167 エンコーダ
96、97 位置センサ
117 計量用モータ
120 支持板
160 型締用モータ

Claims (11)

  1. (a)成形用の駆動モータと、
    (b)該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、
    (c)前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、
    (d)前記直線運動によって移動する被駆動部と、
    (e)該被駆動部の基準位置を規定する規定部材と、
    (f)前記被駆動部が前記基準位置に位置するときに前記検出器が検出した前記駆動モータの検出回転角と、該検出回転角より以前に取得した基準回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する制御部とを有することを特徴とする成形機。
  2. 前記基準回転角は、前記ボールねじ機構が初期状態にある時の検出回転角、又は、前記検出回転角より以前に検出した検出回転角である請求項1に記載の成形機。
  3. 前記検出回転角より以前に検出した検出回転角とは、前回に検出した検出回転角又は定期的、不定期に取得した検出回転角である請求項2に記載の成形機。
  4. 前記制御部は、あらかじめ検出された基準回転角を記憶する記憶部と、検出された前記検出回転角と前記基準回転角とを比較する比較部とを備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形機。
  5. 前記制御部は、前記被駆動部が二つの基準位置に位置するときに前記検出器がそれぞれ検出した前記駆動モータの二つの検出回転角の差を二つの前記基準回転角の差と比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形機。
  6. 前記制御部は、前記被駆動部が一方の方向に移動して前記基準位置に到達したときに前記検出器が検出した前記駆動モータの検出回転角と、前記基準回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出する請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形機。
  7. (a)前記基準位置は前記被駆動部の前進限又は後退限であり、
    (b)前記規定部材は前記被駆動部に当接することによって前記前進限又は後退限を規定する請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形機。
  8. (a)前記規定部材は前記被駆動部の位置を検出する位置センサであり、
    (b)前記基準位置は前記位置センサが検出する位置である請求項1〜6のいずれか1項に記載の成形機。
  9. 前記検出器は成形機の成形動作を制御するために使用される請求項1〜8のいずれか1項に記載の成形機。
  10. (a)成形用の駆動モータと、
    (b)該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、
    (c)前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、
    (d)前記直線運動によって移動する被駆動部とを有する成形機において、
    (e)前記被駆動部が基準位置に位置するときの前記駆動モータの回転角を前記検出器で検出して検出回転角とし、該検出回転角より以前に取得した基準回転角と前記検出回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出することを特徴とする成形機のボールねじ摩耗検出方法。
  11. (a)成形機の駆動モータと、
    (b)該駆動モータの回転を受け、回転運動を直線運動に変換するボールねじ機構と、
    (c)前記駆動モータの回転角を検出する検出器と、
    (d)前記直線運動によって移動する被駆動部とを有する成形機において、
    (e)前記被駆動部を基準位置に拘束した状態で前記駆動モータを正逆回転させ、前記回転角を前記検出器で検出して検出回転角とし、該検出回転角より以前に取得した基準回転角と前記検出回転角とを比較して、前記ボールねじ機構の摩耗状態を検出することを特徴とする成形機のボールねじ摩耗検出方法。
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