JP2018165454A - 建物 - Google Patents

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【課題】控え梁を設けても、控え梁により屋内空間を狭め難い構成を有する建物を提供すること。【解決手段】本発明に係る建物は、勾配屋根と、前記勾配屋根の水下側の端部で前記勾配屋根を支持する桁梁と、前記桁梁に支持されて、平面視で前記桁梁から建物外部側に片持ち状に張り出した張り出し部と、平面視で前記桁梁から建物内部側に架設されている控え梁と、を備え、前記控え梁は、前記勾配屋根の傾斜勾配に沿って延在している。【選択図】図2

Description

本発明は建物に関する。
従来から、建物の外周壁よりも屋外側に向かって張り出した庇等の張り出し部を有する建物が知られている。この種の建物は特許文献1に記載されている。特許文献1には、建物の外周に沿って屋内側に吹き抜け状空間が設けられている部位において、建物の外壁部に庇を付設する構造が開示されている。また、特許文献1には、庇から受けるトルクに対する建物の躯体の耐力を確保するため、胴差から吹き抜け状空間に向かって架設された控え梁が開示されている。
特開2000−87492号公報
特許文献1に記載の控え梁は、胴差から水平方向に向かって延在している。特許文献1に記載されているように、建物の間取りによっては水平方向に延在する控え梁を壁等の内部に隠蔽し得るが、控え梁自体、又は、その梁型が屋内空間内に露出する可能性があり、控え梁によって屋内空間を狭めるおそれがある。
本発明は、控え梁を設けても、控え梁により屋内空間を狭め難い構成を有する建物を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の態様としての建物は、勾配屋根と、前記勾配屋根の水下側の端部で前記勾配屋根を支持する桁梁と、前記桁梁に支持されて、平面視で前記桁梁から建物外部側に片持ち状に張り出した張り出し部と、平面視で前記桁梁から建物内部側に架設されている控え梁と、を備え、前記控え梁は、前記勾配屋根の傾斜勾配に沿って延在していることを特徴とするものである。
本発明の1つの実施形態として、前記張り出し部は、前記桁梁に固定される持ち出し部を備え、前記控え梁は、前記桁梁の延在方向において、前記持ち出し部と略等しい位置にあることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、最上階で前記勾配屋根に対して鉛直方向下方の位置にある屋内空間の天井面には、前記勾配屋根の傾斜勾配に沿う内装仕上げ層が設けられていることが好ましい。
本発明の1つの実施形態として、前記控え梁は、前記桁梁と母屋梁との間に架設されている。
本発明の1つの実施形態として、前記控え梁は、平面視で、前記桁梁の延在方向に対して傾斜して延在している。
本発明の1つの実施形態として、前記控え梁は、平面視で前記桁梁の延在方向に対して、0度より大きく、かつ、45度以下の角度をなしていることが好ましい。
本発明によれば、控え梁を設けても、控え梁により屋内空間を狭め難い構成を有する建物を提供することができる。
本発明に一実施形態としての建物の上面図である。 図1のI-I線に沿う断面のうち屋根近傍を拡大して示す断面図である。 図1のII-II線に沿う断面のうち屋根近傍を拡大して示す断面図である。 図1に示す建物の小屋組の梁伏せ図のうち図2に示す張り出し部近傍の一部の梁を示す図である。 図1に示す建物の小屋組の梁伏せ図のうち図3に示す張り出し部近傍の一部の梁を示す図である。
以下、本発明に係る建物の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。各図において共通する部材・部位には同一の符号を付している。
図1は、本発明に係る建物の一実施形態としての建物1の上面図である。図2は、図1のI-I線に沿う断面のうち、屋根近傍を拡大して示す断面図である。図3は、図1のII-II線に沿う断面のうち、屋根近傍を拡大して示す断面図である。
まず、建物1の概略について説明する。建物1は、例えば鉄骨造の軸組みを有する2階建ての工業化住宅であり、鉄筋コンクリート造の基礎と、柱や梁などの軸組部材で構成された軸組架構を有し、基礎に固定された上部構造体2と、で構成される。なお、軸組架構を構成する軸組部材は、予め規格化(標準化)されたものであり、予め工場にて製造されたのち建築現場に搬入されて組み立てられる。
基礎は、上部構造体2の下側に位置し、上部構造体2を支持している。具体的に、基礎は、断面T字状の布基礎であり、フーチング部と、基礎梁としての立ち上がり部と、を備えている。また、基礎の立ち上がり部の天端部には、露出型固定柱脚工法により軸組架構の柱の柱脚を固定するための柱脚固定部が設けられており、柱脚を固定する際に用いられるアンカーボルトが立ち上がり部の天端から鉛直方向上側に向かって突出している。
また、基礎は、上部構造体2の軸組架構からの鉛直荷重を地盤に分散して伝達する機能に加えて、上部構造体2の外周壁を構成する各種の部材、上部構造体2の床部を構成する各種の部材、上部構造体2の小屋組10や勾配屋根20を構成する各種の部材などを直接的又は間接的に支持する機能をも有している。
上部構造体2の軸組架構は、複数の柱及び複数の梁などから構成されている。軸組架構の外周部には、外周壁を構成する外装材等が配置される。また、軸組架構の層間部には、各階の床部を構成する床板部材等が配置される。更に、軸組架構の上部には、小屋組10及び勾配屋根20が配置される。
建物1の外周壁は、外装材、断熱材及び内装材を少なくとも含む。外装材として軽量気泡コンクリート(以下、「ALC」と記載する。「ALC」とは「autoclaved light weight concrete」の略である。)のパネルを用いることができるが、外装材として、例えば、耐火性を有する金属系や窯業系のサイディング、押出成形セメント板、木質パネル材などを用いることも可能である。外周壁の外層は、外装材を複数連接させることにより形成することができる。
また、断熱材は、板状であり、例えば、フェノールフォーム、ポリスチレンフォーム、ウレタンフォーム等の発泡樹脂系の材料で形成することができ、上述の外装材により形成された外層の内面に沿って連接することにより、外周壁の断熱層を形成することができる。
更に、内装材は、例えば、石膏ボードを用いることができ、断熱層の内側に連接することにより、外周壁の内層を形成することができる。
建物1の各階の床部は、床板部材を含む。床板部材は、軸組架構の梁間に架設され、梁により直接的又は間接的に支持される。床板部材は、例えば、ALCパネルにより構成することができるが、折板、押出成形セメント板、木質パネル材などの別の部材を用いてもよい。上述した木質パネル材としては、例えば、張り合わせる板の繊維方向が平行する集成材や、張り合わせる板の繊維方向が直交するように交互に張り合わされる直交集成板(CLT(Cross Laminated Timberの略))などが挙げられる。床部は、床板部材に加えて、例えば、床板部材に対して直接的又は間接的に取り付けられる、下階屋内空間の天井面を構成する天井内装材や、床支持材上に積層された、上階屋内空間の床面を構成するフローリング等の床内装材などを含むものであってもよい。
以下、建物1の小屋組10、及び、小屋組10に支持される勾配屋根20、について詳細に説明する。図1〜図3に示すように、本実施形態の勾配屋根20は、複数(本実施形態では4つ)の勾配屋根面が隅棟31を介して隣り合い、頂部としての大棟32を形成する寄棟造である。
具体的に、本実施形態の小屋組10は、外周部に位置し、水平方向に延在する桁梁11と、この桁梁11の屋内側で水平方向に延在する小屋梁12と、この小屋梁12から鉛直方向上方に向かって立設された束部材13と、この束部材13に支持され、水下側に位置する桁梁11と平行して水平方向に延在する母屋梁14と、束部材13に支持され、大棟32に対して鉛直方向下方に位置する棟梁15と、勾配屋根面の水上側から水下側に向かって延在しており、桁梁11、母屋梁14及び棟梁15に支持される垂木部材16と、控え梁17と、を備える。
桁梁11は、上部構造体2の軸組架構に支持されており、勾配屋根20の水下側の端部で勾配屋根20を支持するものである。また、本実施形態の桁梁11は、建物1の葺き下ろし部40の位置にある葺き下ろし桁梁11aと、葺き下ろし部40の位置以外にあり、上端面の高さ位置が同一高さとなるように揃えられた複数の主桁梁11bと、を備えている。つまり、葺き下ろし桁梁11aと、主桁梁11bとの鉛直方向の高さ位置は異なっている。そして、本実施形態の小屋梁12は、主桁梁11bと上端面の高さが揃うように軸組みされている。なお、図2に示す主桁梁11bは、図2の断面視においては、勾配屋根20の水下側の端部で勾配屋根20を支持するものではない。しかしながら、図2に示す主桁梁11bは、図3の断面視において、勾配屋根20の水下側の端部で勾配屋根20を支持するものである。そのため、図2及び図3において同一の符号を用いている。
母屋梁14は、平面視において、桁梁11から棟梁15に向かって、すなわち、桁梁11から水上側に向かって、一定の距離ごとに配置されている。束部材13の下端は小屋梁12に支持されている。束部材13それぞれは、その上端で母屋梁14又は棟梁15を支持している。
なお、図2及び図3に示す小屋組10の構成要素の一部は省略することが可能である。例えば、図2及び図3に示す棟梁15及びこの棟梁15を支持する束部材13は省略してもよい。また、図2及び図3に示す、後述する第2勾配屋根面22の鉛直方向下方に位置する母屋梁14、及び、この母屋梁14を支持する束部材13についても省略可能である。
本実施形態の勾配屋根20は、小屋組10上に取り付けられる下地部材(本実施形態では野地板)と、この下地部材上に敷設される防水部材と、この防水部材上に設置され、外部空間に露出する勾配屋根面を形成する屋根材と、を備えている。なお、図2及び図3では、説明の便宜上、下地部材、防水部材及び屋根材を区別せずに一体として描いている。
勾配屋根20の下地部材としては、例えば合板を使用することができる。下地部材は、桁梁11、母屋梁14及び棟梁15に架け渡された垂木部材16に対して、ビス等の締結部材により締結される。勾配屋根20の防水部材としては、シート状のアスファルトルーフィングなどのシート状部材を使用することができる。防水部材は、下地部材に対してビス等の締結部材により締結される。更に、勾配屋根20の屋根材としては、粘土瓦、人工スレート等のセメント系屋根材、天然スレート、金属製屋根材などを使用することができ、複数の屋根材が防水部材上に敷設される。なお、複数の屋根材は、隣接する屋根材同士を係合して相互の位置を位置決めできる構成であってもよく、ビス等の締結部材により下地部材や小屋組10の部材に対して締結される構成であってもよい。
図1〜図3に示すように、本実施形態の勾配屋根20は、屋根材により4つの勾配屋根面を形成している。これら4つの勾配屋根面は隅棟31を介して隣り合っている。具体的に、4つの勾配屋根面は、第1勾配屋根面21、第2勾配屋根面22、第3勾配屋根面23及び第4勾配屋根面24で構成されている。ここで各「勾配屋根面」とは、水平方向に対する傾斜角度(0度より大きい角度)が略一様な平面状の屋根面を意味している。
図1〜図3に示すように、第1勾配屋根面21は、4つの勾配屋根面の中で最も傾斜勾配が緩く、傾斜角度が小さい。
第2勾配屋根面22は、第1勾配屋根面21と隅棟31を介して隣り合わずに大棟32を介して隣り合っている。換言すれば、本実施形態の勾配屋根20は、第1勾配屋根面21及び第2勾配屋根面22が鉛直方向上方で互いが交わる稜線により大棟32を形成している。第2勾配屋根面22の傾斜勾配は、第1勾配屋根面21の傾斜勾配よりも急勾配である。
第3勾配屋根面23は、第1勾配屋根面21及び第2勾配屋根面22と隅棟31を介して隣り合っている。また、第3勾配屋根面23の水上側の端部は、大棟32の延在方向の一端部に連続している。
第4勾配屋根面24は、第3勾配屋根面23と同様、第1勾配屋根面21及び第2勾配屋根面22と隅棟31を介して隣り合っている。また、第4勾配屋根面24は、第3勾配屋根面23と隅棟31を介して隣り合っていない。更に、第4勾配屋根面24の上端部は、大棟32の延在方向の他端部に連続している。
なお、本実施形態の第3勾配屋根面23の傾斜勾配、及び、第4勾配屋根面24の傾斜勾配は、第2勾配屋根面22の傾斜勾配と等しい。
このように、本実施形態の勾配屋根20は、大棟32の位置が偏心している偏心寄棟構造を有している。
以下、建物1の更なる詳細について説明する。図4は、小屋組10の梁伏せ図のうち、図2に示す張り出し部60近傍の一部の梁を示す図である。また、図5は、小屋組10の梁伏せ図のうち、図3に示す張り出し部60近傍の一部の梁を示す図である。
図1〜図5に示すように、建物1は、小屋組10の桁梁11に支持されて、平面視で桁梁11から建物外部側に片持ち状に張り出した張り出し部60を備えている。本実施形態の張り出し部60は、桁梁11にボルト等の締結部材で固定され、桁梁11から建物外部側へと突出する持ち出し部61と、この持ち出し部61に支持される被支持部62と、を備えている。より具体的に、本実施形態の張り出し部60は、持ち出し部61としての複数のアーム部材と、この複数のアーム部材を覆うようにアーム部材に支持された被支持部62としての面状部材と、を備える庇である。なお、図4、図5では、説明の便宜上、張り出し部60の持ち出し部61及び被支持部62を示している。
ここで、建物1の小屋組10は、平面視で、張り出し部60を支持している桁梁11から建物内部側に架設されている控え梁17を備えている。このような控え梁17を設けることにより、張り出し部60を支持する桁梁11の強度が補強され、張り出し部60の自重による桁梁11の捩れ変形や、張り出し部60の垂れ下り変形を抑制することができる。
また、図2及び図3に示すように、控え梁17は、勾配屋根20の第1勾配屋根面21の傾斜勾配に沿って延在している。そのため、控え梁17が、第1勾配屋根面21に対して鉛直方向下方に位置する最上階(本実施形態では2階)の屋内空間50に露出し難くなる。なお、勾配屋根20の傾斜勾配と、控え梁17の傾斜勾配は略等しい角度にすることが好ましい。そして、その傾斜角度(仰角)は、5度〜85度の範囲で設定することが好ましく、15度〜25度の範囲で設定することが特に好ましい。
ここで、図4、図5に示す控え梁17の水下側の端部は、ボルト等の締結部材により、桁梁11に対して固定されている。より具体的に、図4に示す控え梁17の水下側の端部は、ボルト等の締結部材により、葺き下ろし桁梁11aに対して固定されている。また、図5に示す控え梁17の水下側の端部は、ボルト等の締結部材により、主桁梁11bに対して固定されている。
また、図4に示す控え梁17の水上側の端部は、ボルト等の締結部材により、主桁梁11bに対して固定されている。その一方で、図5に示す控え梁17の水上側の端部は、ボルト等の締結部材により、母屋梁14に対して固定されている。
つまり、図4に示す控え梁17は、桁梁11間、より具体的には、葺き下ろし桁梁11aと主桁梁11bとの間に架設されている。その一方で、図5に示す控え梁17は、桁梁11と母屋梁14との間に架設されている。
また更に、本実施形態の控え梁17は、この控え梁17が取り付けられている桁梁11の延在方向において、張り出し部60の持ち出し部61と略等しい位置にある。つまり、控え梁17と桁梁11との接合位置と、持ち出し部61と桁梁11との接合位置とは、桁梁11の延在方向において略等しい位置にある。このような構成とすれば、張り出し部60を支持する桁梁11の強度がより一層補強され、張り出し部60の自重による桁梁11の捩れ変形や、張り出し部60の垂れ下り変形をより一層抑制することができる。
なお、本実施形態の張り出し部60は、持ち出し部61としてのアーム部材、及び、被支持部62としての面状部材、を備える庇としたが、桁梁11に片持ち状に支持されるものであればよく、この構成に限られるものではない。したがって、例えば、面状部材としての膜部材を備えるオーニング等の別の構成を有する張り出し部60としてもよい。
また、図2及び図3に示すように、第1勾配屋根面21に対して鉛直方向下方に位置する最上階(本実施形態では2階)の屋内空間50の天井面50aは、第1勾配屋根面21の傾斜勾配に沿って延在している。換言すれば、最上階で勾配屋根20に対して鉛直方向下方の位置にある屋内空間50の天井面50aには、勾配屋根20の傾斜勾配に沿う内装仕上げ層が設けられている。上述したように、控え梁17を勾配屋根20の傾斜勾配に沿って延在する構成とすれば、控え梁17自体又はその梁型を屋内空間50に露出させない構成が採用し易い。そのため、勾配屋根20の傾斜勾配に沿う内装仕上げ層を有する天井面50aが実現し易くなる。そして、勾配屋根20の傾斜勾配に沿う内装仕上げ層を有する天井面50aとすることにより、開放感のある屋内空間50を実現することができる。
なお、図2に示す張り出し部60近傍に設けられる控え梁17は、図4に示すように、平面視において、桁梁11の延在方向と略直交する方向に延在している。しかしながら、控え梁17の平面視での延在方向は、図4に示す桁梁11の延在方向と直交する方向に限られるものではない。図5に示す控え梁17は、平面視で、桁梁11の延在方向に対して傾斜して延在している。具体的に、図5に示す控え梁17は、平面視で桁梁11の延在方向に対して、0度より大きく、かつ、45度以下の角度をなしていることが好ましい。
本実施形態の勾配屋根20は、上述したように偏心寄棟構造を有している(図1参照)。そのため、大棟32及び隅棟31の位置で、屋外側の棟位置(外装ライン)と、屋内側の棟位置(内装ライン)と、の水平方向の位置関係が一致し難い。これにより、控え梁17を、平面視において、桁梁11の延在方向と略直交する方向に延在させようとすると、通常の寄棟構造の勾配屋根と比較して、控え梁17と内装ラインとが干渉し易くなるという問題がある。そのため、偏心寄棟構造の勾配屋根20とする場合には、図5に示す控え梁17のように、平面視で、桁梁11の延在方向に対して傾斜する構成が利用し易く、このような控え梁17を利用することにより、控え梁17の設置自由度を高めることができる。
なお、図2及び図3に示すように、第1勾配屋根面21に対して鉛直方向下方に位置する屋内空間50は、吹き抜け空間となっており、この吹き抜け空間に露出する小屋梁12及び束部材13は設けられていない。そのため、広い吹き抜け空間を確保することができる。その一方で、この吹き抜け空間の上部に位置する母屋梁14は、第1勾配屋根面21の下方の位置で水平方向に延在すると共に、その両端(図5の符号「X」で示す母屋梁14の端部を参照)が第3勾配屋根面23及び第4勾配屋根面24の傾斜勾配に沿うように延在している。そして、傾斜して延在する母屋梁14の両端が、第3勾配屋根面23の水下側の桁梁11及び第4勾配屋根面24の水下側の桁梁11に固定されている。このように、隣接する勾配屋根面の傾斜に合わせて両端が屈曲している母屋梁14を用いることにより、この母屋梁14を支持する小屋梁12及び束部材13を設けずに広い吹き抜け空間を実現できると共に、この母屋梁14に加わる勾配屋根20の自重を小屋梁12や束部材13を介さずに上部構造体2の軸組架構に伝えることができる。
また、図4に示す張り出し部60は、桁梁11のうち、葺き下ろし桁梁11aに片持ち状に支持されるものであるが、図5に示す張り出し部60のように、桁梁11のうち、主桁梁11bに片持ち状に支持される構成であってもよい。更に、張り出し部60の幅や位置は適宜設計可能であり、図4や図5に示す幅や位置に限られるものではない。また更に、控え梁17の数やその相対的な設置位置についても、張り出し部60の幅や位置に応じて適宜設計可能であり、図4や図5に示す数や相対的な設置位置に限られるものではない。
本発明に係る建物は、上述の実施形態に記載した具体的な構成に限られるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、第1勾配屋根面21の水下側に位置する葺き下ろし桁梁11a及び主桁梁11bに対して張り出し部60が取り付けられた例を示しているが、張り出し部60が取り付けられる位置は、第1勾配屋根面21の水下側に限られるものではなく、別の勾配屋根面の水下側に位置する桁梁11であってもよい。また、異なる勾配屋根面の水下側に位置する異なる桁梁11に対して、別々の張り出し部60を取り付けるようにしてもよい。
本発明は建物に関する。
1:建物
2:上部構造体
10:小屋組
11:桁梁
11a:葺き下ろし桁梁
11b:主桁梁
12:小屋梁
13:束部材
14:母屋梁
15:棟梁
16:垂木部材
17:控え梁
20:勾配屋根
21:第1勾配屋根面
22:第2勾配屋根面
23:第3勾配屋根面
24:第4勾配屋根面
31:隅棟
32:大棟
40:葺き下ろし部
50:屋内空間
50a:天井面
60:張り出し部
61:持ち出し部
62:被支持部
X:母屋梁の端部

Claims (6)

  1. 勾配屋根と、
    前記勾配屋根の水下側の端部で前記勾配屋根を支持する桁梁と、
    前記桁梁に支持されて、平面視で前記桁梁から建物外部側に片持ち状に張り出した張り出し部と、
    平面視で前記桁梁から建物内部側に架設されている控え梁と、を備え、
    前記控え梁は、前記勾配屋根の傾斜勾配に沿って延在していることを特徴とする建物。
  2. 前記張り出し部は、前記桁梁に固定される持ち出し部を備え、
    前記控え梁は、前記桁梁の延在方向において、前記持ち出し部と略等しい位置にあることを特徴とする、請求項1に記載の建物。
  3. 最上階で前記勾配屋根に対して鉛直方向下方の位置にある屋内空間の天井面には、前記勾配屋根の傾斜勾配に沿う内装仕上げ層が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の建物。
  4. 前記控え梁は、前記桁梁と母屋梁との間に架設されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1つに記載の建物。
  5. 前記控え梁は、平面視で、前記桁梁の延在方向に対して傾斜して延在していることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の建物。
  6. 前記控え梁は、平面視で前記桁梁の延在方向に対して、0度より大きく、かつ、45度以下の角度をなしていることを特徴とする、請求項5に記載の建物。
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