JP2018164428A - 容器詰め炭酸飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭酸飲料に異味・異臭を付与することなく泡もち効果を向上させることができる新規起泡剤を開発する。【解決手段】炭酸飲料中にティリロサイドを添加することを特徴とする、炭酸飲料の泡もち向上方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、容器詰め炭酸飲料に関する。より具体的には、本発明は、ティリロサイドを含有する泡もちが向上した炭酸飲料に関する。
炭酸飲料は、飲用時に、口腔内および喉通過の際に発泡した炭酸ガスによって爽快感を感じることができる嗜好性の高い飲料であり、炭酸飲料の泡は、爽快感や味覚に大きな影響を与えるものである。また、飲料液中に過飽和に炭酸ガスが含まれる炭酸飲料は、瓶や缶等の容器に封入された状態で流通・販売された後、飲用時には透明なガラスやプラスティックのコップ等に注がれることが多く、注がれた後の泡立ち(飲料液面上部に形成されるフォーム)の外観も消費者にとって魅力的な側面である。従って、泡の安定化は炭酸飲料の特性を形成する重要な因子となっている。
一方、消費者の嗜好の多様化により、現在では、果汁、乳成分、ビタミン類、エキス等の呈味成分、栄養成分の添加、風香味物質の添加等、多種多様の炭酸飲料が提供されている。そのため、起泡性による爽快感のみでなく、味が消費者の嗜好を満たす非常に重要な因子であることは言うまでもない。
従来、炭酸飲料において、安定な泡の形成を促進し、或いは、泡の持続性を付与することを目的として、各種の起泡剤や、泡保持剤が用いられてきた。例えば、大豆タンパク質、小麦タンパク質、卵白ペプチド、ゼラチン、カゼインナトリウム等の動植物起源のタンパク質、或いはグアーガム、キサンタンガム、カラギーナン、いなごまめ実ガム等のガム類、アルギン酸及びその誘導体、サポニン等の種々の起泡剤或いは起泡助剤が用いられている。例えば、特許文献1には、オクテニルコハク酸デンプンを含有させた発泡性飲料が開示されている。
一方、ローズヒップは、バラ科バラ属の植物の果実であり、ビタミンC含量が高いことが知られ、例えばハイビスカスと組み合わせてハーブティーとして飲用されている。また、ローズヒップオイルは食用油として、またスキンケア化粧品のための油性原料としても用いられている。近年、ローズヒップ抽出物中に含まれるティリロサイドに脂肪代謝促進効果等があることが確認され、注目されるようになっている(例えば特許文献2及び3)。
特開2004-81171号公報 特開2007-176858号公報 特開2010-202594号公報
炭酸飲料は、容器を開封した瞬間、及びコップ等に注いだ瞬間に爽やかな音と共に炭酸による泡立ちが生じ、飲用時にも清涼感を感じることができるため、特に夏場において、また特に若者にとって人気のある飲料である。しかしながら、開封から時間が経過するにつれて泡立ちがなくなり、見た目にも炭酸飲料の特徴が失われるばかりか、飲用時にもいわゆる「気が抜けた」状態となってしまうと、爽快感が少なくなり、炭酸飲料としての価値が全体的に非常に低下してしまう。
起泡剤や泡保持剤を添加した炭酸飲料は、起泡性、泡もち性を向上させることはできるものの、炭酸飲料として好ましくない香味や色を付与したり、粘度が上昇するなどの物性の変化を起こすこと等により、嗜好性が低下してしまうといった欠点を有している場合があった。起泡剤等に起因する異味・異臭は、消費者の嗜好に沿った炭酸飲料を開発する上では望ましくないものである。
本発明者等は、容器詰め炭酸飲料において、コップ等に注いだ後の泡立ちが安定化されると共に、飲用時の爽快感が持続し、かつ異味・異臭を感じることのない新規な容器詰め炭酸飲料を提供することを目的として種々検討を行った結果、驚くべきことに、ローズヒップ等の植物成分に含まれるティリロサイドが炭酸飲料の泡保持効果を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下を提供するものである。
1.ティリロサイドを含有することを特徴とする、容器詰め炭酸飲料。
2.ティリロサイドが0.01〜10μg/mlの範囲の濃度で含まれる、上記1記載の容器詰め炭酸飲料。
3.ティリロサイドがローズヒップ抽出物由来である、上記1又は2記載の容器詰め炭酸飲料。
4.ノンアルコール飲料である、上記1〜3のいずれか記載の容器詰め炭酸飲料。
5.PETボトル入り飲料である、上記1〜4のいずれか記載の容器詰め炭酸飲料。
6.容器詰め炭酸飲料の製造工程においてティリロサイドを添加することを特徴とする、炭酸飲料の泡もち向上方法。
7.ティリロサイドを0.01〜10μg/mlの範囲の濃度で添加する、上記6記載の方法。
8.ティリロサイドがローズヒップ抽出物由来である、上記6又は7記載の方法。
9.炭酸飲料がノンアルコール飲料である、上記6〜8のいずれか記載の方法。
本発明により、炭酸による泡立ちが保持されると共に、泡立ち改善によって飲料の色が変化したり、異味・異臭が生じて味や香りが損なわれることのない炭酸飲料が提供される。
ティリロサイド(0.068〜0.271μg/ml)添加による炭酸飲料の泡もち改善効果を示す。
本発明は、一実施形態として、ティリロサイドを含有することを特徴とする、容器詰め炭酸飲料を提供する。
ティリロサイドはフラボノイドの1種であり、以下の構造を有することが知られている。
Figure 2018164428
ティリロサイドは、ローズヒップ(Rosa canina)の偽果、ナニワイバラ(Rosa laviegata)の偽果、ハマナス(Rosa rugosa)の偽果及び花、リンデン(Tilia cordata、T. platyphyllos、T. argentea)の花及び葉、ウスベニアオイ(Malva silvestris)の全草、ウスベニタチアオイ(Althaea officinalis)の花及び葉、ラバテラ・ツリンギアカ(Lavatera thuringiaca)の葉、エゾツルキンバイ(Potentilla anserina)の果実及び葉、ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum、L. album)の全草、タチアオイ(Althaea rosea)の葉及び根、ラズベリー(Rubus idaeus)の果実及び葉、イチゴ(Fragaria ananassa)の果実等に含まれ、これらの植物又はその加工物、例えば細断物、乾燥物、乾燥粉末等から溶媒を用いて抽出・精製することができる。あるいは、これらの植物又は加工物からの抽出物、その希釈又は濃縮物をティリロサイド含有物としてそのまま使用することもできる。この場合、液体状の抽出物・希釈物・濃縮物を用いても、固体状の抽出物、例えば乾燥粉末等を用いても良い。
例えば、ティリロサイドは、ローズヒップ由来のものを好適に使用することができる。この場合、ティリロサイドは、ローズヒップの偽果から溶媒で抽出して得られる抽出液、その希釈液、濃縮液、又はそれらの種々の形態の乾燥物に含まれ、これらをそのまま使用することができる。
上記植物からティリロサイドを抽出するために用いる溶媒は、極性溶媒であっても、非極性溶媒であってもよく、特に制限されない。このような溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等のアルコール類;エーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;アセトン等のケトン類;アセトニトリル等のニトリル類;ヘプタン、ヘキサンなどの炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;および、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素類が挙げられる。これらの溶媒は、単独で、または組合せて用いることができる。
上記溶媒の中でも、アルコール、酢酸エチル、二酸化炭素、水、およびこれらの2種以上の混合溶媒が好ましく用いられる。アルコールとしては、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール等の低級アルコールが好ましく用いられる。アルコールと水との混合溶媒がより好ましい。例えば、エタノールと水とを容積比で100:0〜0:100、好ましくは95:5〜5:95、さらに好ましくは70:30〜30:70で用いてもよい。
抽出方法は、特に限定するものではないが、例えば、原料となる植物部位またはその乾燥物を粉砕、破砕または細断し、これに5〜20倍量の極性または非極性溶媒を加え、0℃〜溶媒の還流温度の範囲で30分〜48時間、振盪、撹拌あるいは還流などの条件下、抽出を行うものとすることができる。抽出後、濾過、遠心分離などの分離操作を行い、不溶物を除去して、必要に応じて希釈、濃縮操作を行うことにより、抽出液を得ることができる。さらに必要に応じて、上記不溶物について同じ操作を繰り返してさらに抽出し、その抽出液を併せて用いてもよい。
この抽出液は、そのままあるいは濃縮して、液状物、濃縮物、ペースト状で、あるいは、さらにこれらを乾燥した乾燥物の形状で用いられる。乾燥は、噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥、流動乾燥等の当業者が通常用いる方法により行われる。抽出物は、当業者が通常用いる精製方法によりさらに精製してもよい。
上記の方法によって得られる抽出物は、ティリロサイドを乾燥重量換算で好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.02重量%以上、さらに好ましくは0.04重量%以上含有する。抽出物中のティリロサイドの存在及び含有量は、例えば、高速液体クロマトグラフィーなどにより確認することができる。
ティリロサイドを含有するローズヒップ抽出物としては、例えば森下仁丹社からローズヒップエキスとして販売されているものを好適に使用することができる。
本発明の容器詰め炭酸飲料は、ティリロサイドを0.01〜10μg/ml、好ましくは0.05〜0.5μg/ml、更に好ましくは0.1〜0.3μg/mlの範囲の濃度で含有する。上記の範囲において、好適な泡もち向上効果を得ることができる。泡もち効果の向上は、例えばコップ等に注いだ後の泡もち時間によって確認することができ、ティリロサイドを上記濃度範囲で含有する炭酸飲料は、含有しない同組成の炭酸飲料と比較して、泡もち時間を10秒以上、15秒以上、20秒以上延長することができる。
本発明の容器詰め炭酸飲料は、ティリロサイドを含有する他、炭酸飲料の製造のために通常用いられる製造原料、例えば甘味料、果汁、乳成分、ビタミン類、エキス等の呈味成分、栄養成分、酸味料、風香味物質等を含有することができる。
本発明の容器詰め炭酸飲料に用いられる甘味料としては、食品に甘味を付与する目的で使用される食品添加物のうち、果糖や、ショ糖などの単糖、二糖、およびオリゴ糖、ならびに高甘味度甘味料が挙げられる。
単糖、二糖、およびオリゴ糖としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マルトース、スクロース、ラクトース、マルトトリオース、ケトースなどが挙げられる。
高甘味度甘味料とは、ショ糖と同量(同質量)を口に含んだ際に感じる甘味がショ糖の数十倍から数千倍となる甘味料である。添加することが意図される高甘味度甘味料としては、天然高甘味度甘味料であっても、合成高甘味度甘味料であってもよく、例えば、限定するものではないが、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、キシリトール、D-キシロース、グリチルリチンおよびその酸およびその塩、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、D-ソルビトール、ステビア抽出物、ステビア末、タウマチン、アブルソサイドA、シクロカリオサイドI、N-アセチルグルコサミン、L-アラビノース、オリゴ-N-アセチルグルコサミン、カンゾウ抽出物、酵素処理ステビア、α-グルコシルトランスフェラーゼ処理ステビア、酵素処理カンゾウ、L-ソルボース、ネオテーム、ラカンカ抽出物、L-ラムノース、D-リボース等が挙げられる。
甘味料は、1種であっても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。甘味料は、単独で添加される場合でも2種以上を組み合わせて添加する場合でも、好ましくは、高甘味度甘味料として、少なくともアスパルテームを含んでなるものである。また、添加される甘味料は、好ましくは、ショ糖、果糖、ブドウ糖、アセスルファムカリウム、スクラロース、ステビア、酵素処理ステビア、アスパルテームおよびネオテームからなる群から選択される1種または2種以上からなるものであってもよい。高甘味度甘味料を2種以上組み合わせて使用する場合の高甘味度甘味料の含有量は、2種以上の各高甘味度甘味料の量を合計した量で表すことができる。高甘味度甘味料は、市販されているものを使用しても、公知の方法に従って製造したものを使用してもよい。また、本発明において使用される高甘味度甘味料は、目的の高甘味度甘味料を含む植物等の抽出物(例えばステビア抽出物)を使用してもよい。
高甘味度甘味料として、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、ステビア、酵素処理ステビア、およびスクラロースの組み合わせを使用する場合は、それぞれの甘味度や原飲料の種類を考慮して、濃度を決定することができる。
本発明の容器詰め炭酸飲料は、アルコール飲料であってもよいが、好適にはアルコールを含有しないノンアルコール飲料として提供することができる。ノンアルコール飲料とは、特に限定するものではないが、エタノール濃度が1.0体積(v/v)%未満の飲料を意味する。例えば、炭酸飲料は、無色透明の炭酸飲料(甘味料無添加の炭酸水、ラムネ、サイダー等)、黒色炭酸飲料(コーラ飲料等のコーラ系炭酸飲料)、果汁入り炭酸飲料、ノンアルコールビール飲料等が挙げられる。ここで、コーラ系炭酸飲料とは、コーラの種実の抽出エキスまたはその同等物をベースとして酸味料、着色料、およびカフェインなどを配合し、柑橘系香料や各種スパイスで適宜香味を調えた炭酸飲料を意味する。
酸味料を添加する場合、酸味料の種類や添加量は任意であるが、果汁を含有しない炭酸飲料の場合には、嗜好性の観点から酸度として0.01〜0.4%、好ましくは、0.05〜0.3%となるように調整することができる。
本発明の炭酸飲料のpHは、通常2.5〜5.5、好ましくは2.5〜4.5、より好ましくは2.5〜3.5とすることができる。
本発明は、別の実施形態として、炭酸飲料中にティリロサイドを添加することを特徴とする、炭酸飲料の泡もち向上方法を提供する。
本発明の容器詰め炭酸飲料は、ティリロサイドを添加する以外は、通常用いられる炭酸飲料の製造手段及び製造条件で製造することができる。例えば、原料溶液の調合、加熱殺菌、炭酸ガスの圧入等の手段、および処理条件も、公知の手段、および処理条件を採用することができる。
より具体的には、本発明の容器詰め炭酸飲料は、各種原料を水に混合及び溶解し、規定の濃度の調合液とする工程、調合液を加熱する工程、加熱した調合液を冷却し炭酸ガスを吸収させる工程、炭酸ガスを吸収した調合液を容器詰めする工程を含む製造工程により製造することができる。本発明の容器詰め炭酸飲料は、好ましくは上記工程に加えて、容器詰めした飲料を殺菌する工程を含んでいてもよい。容器詰めした飲料を殺菌する工程をも含む製造法においては、調合液を加熱する工程で調合液が必ず80〜100℃の温度帯を経るようにすることができる。容器詰めした飲料を殺菌する工程では、55〜65℃で5〜30分間保持することを含んでいてもよい。
ティリロサイドの添加は、加熱殺菌前の任意の段階で、例えば原料溶液の調合時に同時に行うことができる。好ましくは、ティリロサイドの添加は、炭酸ガスを吸収させる工程の前に行う。
炭酸飲料とは、炭酸ガス(二酸化炭素)の圧入された飲料であるが、飲料内の二酸化炭素圧は、特に限定するものではないが、約20℃において測定した場合、通常、1.7〜4.4 kg/cm2(0.17〜0.43 MPa)、好ましくは、2.1〜4.0 kg/cm2(0.21〜0.39 MPa)、より好ましくは、2.6〜3.5 kg/cm2(0.25〜0.34 MPa)とすることができる。約5℃において測定した場合、通常、2.8〜7.1 kg/cm2 (0.27〜0.70 MPa)、好ましくは、3.5〜6.4 kg/cm2 (0.34〜0.63 MPa)、より好ましくは、4.0〜5.0 kg/cm2 (0.39〜0.49 MPa)とすることができる。コップ等に注いだ後の泡立ち及び泡もちの外観、並びに飲用時に感じる爽快感・清涼感を得るために、炭酸飲料内の二酸化炭素圧をこのような範囲とすることが好適である。
本発明の容器詰め炭酸飲料の容器は、PETボトル、缶、瓶等の飲料として提供しうる形態のものであれば特に限定されない。本発明の容器詰め炭酸飲料は、好ましくはPETボトルに充填された態様で提供することができ、より好ましくは、1〜2L容量のPETボトルに充填して提供される。1〜2L容量のPETボトルは比較的大容量ゆえ、複数回開栓と閉栓が繰り返され、その都度内容物が消費され、炭酸ガスが飲料から抜けてしまうが、本発明の容器詰め炭酸飲料では炭酸ガスの泡が安定化されていることから、炭酸飲料を容器に注いだときに形成される炭酸ガスの泡を安定化させることができ、炭酸ガスの抜けによる香味の劣化を最小限に抑えることができる。すなわち、本発明の容器詰め炭酸飲料をPETボトル、特に、1〜2L容量の大容量PETボトルの態様で提供する場合に、炭酸ガスの抜けによる容器に注いだときに形成される炭酸ガスの泡保持時間の短縮を最小限に抑えることができ、炭酸飲料の風味が損なわれない点で有利である。
上記の製造工程を経て得られた炭酸飲料は、ガラス瓶、PETボトルのようなプラスティック容器、金属缶等、任意のものに充填して容器詰め炭酸飲料とすることができる。
本発明の炭酸飲料は、泡もち効果が改善され、炭酸飲料の特徴である爽快感が長期間持続するものである。また、ティリロサイドの添加によって炭酸飲料の色・香り・味はほとんど変化しないため、本発明は広範囲の炭酸飲料に好適に適用可能である。
ローズヒップ抽出物を異なる濃度で含有する以下の組成の4種の飲料(飲料1〜4)に炭酸を0.25MPaとなるように圧入した炭酸飲料を製造し、PET容器に充填した。ローズヒップ抽出物としては森下仁丹社ローズヒップエキスを使用し、ティリロサイド濃度は製造後の炭酸飲料を高速液体クロマトグラフィーにて分析して決定した。
Figure 2018164428
炭酸が抜けない条件下で飲料の液温を4℃に調整した後、容器を開栓し、500mLメスシリンダー(高さ35cm、外径5.5cm、IWAKI製)の口部より上方5cmの位置から炭酸飲料100mLを2L/分の速度でメスシリンダー中央部に液が落ちるよう注意して注ぎ、注ぎ終わってから泡が消えるまでにかかる時間を測定し、各飲料の泡もち時間を測定した。
泡の消え方は通常、まず泡の高さがなくなり液面のみに泡がある状態となり、次に、液面中央部から円の外側に向かって泡が消えていく。「泡が消えた」という判断は、メスシリンダー上部から見て、液面中央部に泡がなくなり、メスシリンダーの円の外周から1cmの範囲に泡が納まったことをもって判断した。
その結果、図1に示すように、ティリロサイドを添加しない場合、泡もち時間はメスシリンダーに注いでから約65秒間であったが、0.068〜0.271μg/mlのティリロサイドを添加した場合には泡もち時間が約10〜25秒長くなり、この泡もち向上効果は、特に0.135μg/ml以上の場合に統計的に有意なものであった。
また、飲料1〜4は、ローズヒップ抽出物の含量のみが異なるが、その添加量の相違による色・香り・味の変化は感じられず、意図する飲料の製造において影響を与えるものではなかった。
本発明により、炭酸飲料の味・香りを損なうことなく泡もち効果を向上させることができるため、特に開閉回数の多いPETボトル等の大容量の容器で提供された炭酸飲料で、泡立ち・泡もちという重要な品質を高めることができる。

Claims (9)

  1. ティリロサイドを含有することを特徴とする、容器詰め炭酸飲料。
  2. ティリロサイドが0.01〜10μg/mlの範囲の濃度で含まれる、請求項1記載の容器詰め炭酸飲料。
  3. ティリロサイドがローズヒップ抽出物由来である、請求項1又は2記載の容器詰め炭酸飲料。
  4. ノンアルコール飲料である、請求項1〜3のいずれか1項記載の容器詰め炭酸飲料。
  5. PETボトル入り飲料である、請求項1〜4のいずれか1項記載の容器詰め炭酸飲料。
  6. 容器詰め炭酸飲料の製造工程においてティリロサイドを添加することを特徴とする、炭酸飲料の泡もち向上方法。
  7. ティリロサイドを0.01〜10μg/mlの範囲の濃度で添加する、請求項6記載の方法。
  8. ティリロサイドがローズヒップ抽出物由来である、請求項6又は7記載の方法。
  9. 炭酸飲料がノンアルコール飲料である、請求項6〜8のいずれか1項記載の方法。
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