JP2018163936A - 半導体装置の製造方法、および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造歩留りの低下を抑制することができる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置1の製造方法は、半導体基板10および半導体基板10上に設けられたエピタキシャル層20を含む半導体ウエハ2を準備する工程と、エピタキシャル層20のうちの半導体基板10が位置する側と反対側に位置する第1の主面21上に複数の電極30を設けて、複数の素子を設ける工程と、隣り合う各素子の間に、第1の主面21側から半導体基板10にまで到達する溝103を設ける工程と、溝103によって分離された各素子の耐圧を検査する工程と、各素子の耐圧を検査する工程の後に、複数の素子をそれぞれ分離する工程と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】半導体装置1の製造方法は、半導体基板10および半導体基板10上に設けられたエピタキシャル層20を含む半導体ウエハ2を準備する工程と、エピタキシャル層20のうちの半導体基板10が位置する側と反対側に位置する第1の主面21上に複数の電極30を設けて、複数の素子を設ける工程と、隣り合う各素子の間に、第1の主面21側から半導体基板10にまで到達する溝103を設ける工程と、溝103によって分離された各素子の耐圧を検査する工程と、各素子の耐圧を検査する工程の後に、複数の素子をそれぞれ分離する工程と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置に関するものである。
半導体ウエハを絶縁溶液中に浸漬し、半導体ウエハの状態で耐圧検査を行う方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
複数の素子が設けられた半導体ウエハの状態で、1つずつの素子に所定の電圧をそれぞれ印可し、素子に流れる電流が基準値以下であることが検査され、素子の良品と不良品に選別される耐圧検査が行われる。耐圧検査の後、素子毎に分離するために半導体ウエハを切断する。そして、良品の素子のみが樹脂封止される。このようにすることで、耐圧検査までに発生した不良品を樹脂封止する前に把握することができる。しかしながら、素子毎に分離するために、半導体ウエハを切断する際に、エピタキシャル層に割れや欠け等が生ずるおそれがある。このエピタキシャル層の割れや欠けは、素子の耐圧を低下させる要因の1つである。このため、上記耐圧検査にて良品と判断された素子が、素子毎に分離される段階で不良品となり、樹脂封止された後の耐圧検査にて不良品であることが判明する場合がある。このような場合、製造歩留りが低下することとなる。
そこで、製造歩留りの低下を抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することを目的の1つとする。
本願の半導体装置の製造方法は、半導体基板および半導体基板上に設けられたエピタキシャル層を含む半導体ウエハを準備する工程と、エピタキシャル層のうちの半導体基板が位置する側と反対側に位置する第1の主面上に複数の電極を設けて、複数の素子を設ける工程と、隣り合う各素子の間に、第1の主面側から半導体基板にまで到達する溝を設ける工程と、溝によって分離された各素子の耐圧を検査する工程と、各素子の耐圧を検査する工程の後に、複数の素子をそれぞれ分離する工程と、を備える。
上記半導体装置の製造方法によれば、製造歩留りの低下を抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の半導体装置の製造方法は、半導体基板および半導体基板上に設けられたエピタキシャル層を含む半導体ウエハを準備する工程と、エピタキシャル層のうちの半導体基板が位置する側と反対側に位置する第1の主面上に複数の電極を設けて、複数の素子を設ける工程と、隣り合う各素子の間に、第1の主面側から半導体基板にまで到達する溝を設ける工程と、溝によって分離された各素子の耐圧を検査する工程と、各素子の耐圧を検査する工程の後に、複数の素子をそれぞれ分離する工程と、を備える。
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の半導体装置の製造方法は、半導体基板および半導体基板上に設けられたエピタキシャル層を含む半導体ウエハを準備する工程と、エピタキシャル層のうちの半導体基板が位置する側と反対側に位置する第1の主面上に複数の電極を設けて、複数の素子を設ける工程と、隣り合う各素子の間に、第1の主面側から半導体基板にまで到達する溝を設ける工程と、溝によって分離された各素子の耐圧を検査する工程と、各素子の耐圧を検査する工程の後に、複数の素子をそれぞれ分離する工程と、を備える。
本願の半導体装置の製造方法では、各素子の耐圧を検査する前に、隣り合う各素子の間にエピタキシャル層の第1の主面側から半導体基板にまで到達する溝を設け、その後各素子の耐圧検査が行われる。このようにエピタキシャル層を切断し、その後各素子の耐圧検査を行うことで、切断によって耐圧の低下した不良品の素子を把握することができる。その結果、樹脂封止する前に、切断によって発生した不良品を除去することができる。従って、本願の半導体装置の製造方法によれば、製造歩留りの低下を抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
上記半導体装置の製造方法において、複数の素子をそれぞれ分離する工程は、溝に沿って半導体基板を切断する工程を含んでいてもよい。このようにすることで、複数の素子をそれぞれ分離する際にエピタキシャル層を切断する必要がなく、耐圧検査後にエピタキシャル層に割れや欠けが生ずることを抑制することができる。
上記半導体装置の製造方法において、溝を設ける工程は、第1のブレードを用いて隣り合う各素子の間の領域を切削する工程を含み、複数の素子をそれぞれ分離する工程は、第1のブレードの厚みよりも厚みの薄い第2のブレードを用い、溝に沿って隣り合う各素子同士を切り離すようにして、半導体基板を切削する工程を含んでいてもよい。このようにすることで、第1のブレードにより設けられた溝に、第2のブレードが接触することを抑制することができる。その結果、素子を分離する工程において、エピタキシャル層に割れや欠けが生ずることをさらに抑制することができる。
上記半導体装置の製造方法において、複数の素子をそれぞれ分離する工程は、半導体基板のうちエピタキシャル層が設けられた面とは反対側の面から溝に到達するまで半導体基板を研削する工程を含んでいてもよい。このようにすることで、素子を分離する際に半導体基板を切断する必要がなく、エピタキシャル層に割れや欠けが生ずることをさらに抑制することができる。
上記半導体装置の製造方法において、耐圧検査装置を準備する工程をさらに備えるようにしてもよい。耐圧検査装置は、半導体ウエハを配置する導電性を有するステージと、電極と当接される第1のプローブと、ステージと当接される第2のプローブと、を含む。素子の耐圧を検査する工程では、半導体基板のうちエピタキシャル層が設けられた面とは反対側の面をステージに当接させた状態で、第1のプローブを電極に当接し、第2のプローブをステージに当接し、電極および半導体ウエハを覆うように絶縁液を配置し、第1のプローブと第2のプローブとの間に電圧を印可して、第1のプローブと第2のプローブとの間を流れる電流を測定する工程を含んでもいてもよい。このようにすることで、半導体基板に電極を設けずに、素子の耐圧検査を容易に行うことができる。また、電極および半導体ウエハを覆うように絶縁液を配置するため、耐圧検査を精度良く行うことができる。
上記半導体装置の製造方法において、素子の耐圧を検査する工程では、600V以上の電圧が印可されるようにしてもよい。半導体ウエハの状態で耐圧を検査する上記半導体装置の製造方法は、高耐圧の半導体装置の耐圧検査を行う半導体装置の製造方法に好適である。
上記半導体装置の製造方法において、溝の深さは、100μm以上200μm以下であることが好ましい。このような範囲とすることで、素子を分離する工程において、エピタキシャル層に生じる割れや欠けを更に抑制することができる。
上記半導体装置の製造方法において、半導体ウエハは、炭化珪素からなることが好ましい。炭化珪素は、バンドギャップの広い半導体基板である。このため、半導体ウエハを構成する材料として好適である。
本願の半導体装置は、第1の主面、および第1の主面とは反対側に位置する第2の主面を有する半導体基板と、第1の主面上に設けられたエピタキシャル層と、エピタキシャル層上に設けられた電極と、を備える。半導体基板を厚み方向に切断した時の断面において、半導体基板は、半導体基板の厚み方向に垂直な方向に延びる第1の幅を有する第1領域と、第1領域から見てエピタキシャル層とは反対側に配置され、第1領域よりも幅が広い第2の幅を有する第2領域とを含む。
複数の素子が設けられた半導体ウエハを、素子毎に分離するために、半導体ウエハが切断される。この際に、エピタキシャル層に割れや欠け等が生ずるおそれがある。エピタキシャル層に割れや欠けを含む半導体装置を樹脂封止して、ヒートサイクル試験を行うと、半導体装置に割れが発生する場合がある。従って、エピタキシャル層の割れや欠けは、半導体装置の長期信頼性を低下させる要因の1つである。本願の半導体装置は、上記半導体装置の製造方法により製造可能であり、エピタキシャル層に生じる割れや欠けが抑制された半導体装置である。その結果、長期信頼性の低下が抑制された半導体装置を提供することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本願の半導体装置の製造方法および半導体装置の一実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
次に、本願の半導体装置の製造方法および半導体装置の一実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
まず、本願の半導体装置の製造方法により製造可能な半導体装置について説明する。図1は、半導体装置1を厚み方向に切断した時の断面を示す断面模式図である。図1を参照して、半導体装置1は、半導体基板10と、エピタキシャル層20と、表面電極30と、裏面電極31と、を備える。図2は、半導体ウエハを示す平面模式図である。図1および図2を参照して、平面的に見て半導体装置1は、複数の素子(分離される前の半導体装置1)が、半導体ウエハ2の表面にマトリックス状に並べて設けられた後、素子毎に分離して製造される。半導体基板10は、例えば珪素よりもバンドギャップの広い半導体基板である。本実施の形態においては、半導体基板10は炭化珪素半導体基板である。炭化珪素半導体基板としては、例えば、結晶構造が4H構造を有する炭化珪素半導体基板を採用することができる。半導体基板10は、窒素(N)などのn型不純物を含むことにより、導電型がn型となっている。半導体基板10は、第1の主面11と、第1の主面11とは反対側の第2の主面12とを有する。半導体基板10の厚みは、例えば、300μm〜500μmである。
まず、本願の半導体装置の製造方法により製造可能な半導体装置について説明する。図1は、半導体装置1を厚み方向に切断した時の断面を示す断面模式図である。図1を参照して、半導体装置1は、半導体基板10と、エピタキシャル層20と、表面電極30と、裏面電極31と、を備える。図2は、半導体ウエハを示す平面模式図である。図1および図2を参照して、平面的に見て半導体装置1は、複数の素子(分離される前の半導体装置1)が、半導体ウエハ2の表面にマトリックス状に並べて設けられた後、素子毎に分離して製造される。半導体基板10は、例えば珪素よりもバンドギャップの広い半導体基板である。本実施の形態においては、半導体基板10は炭化珪素半導体基板である。炭化珪素半導体基板としては、例えば、結晶構造が4H構造を有する炭化珪素半導体基板を採用することができる。半導体基板10は、窒素(N)などのn型不純物を含むことにより、導電型がn型となっている。半導体基板10は、第1の主面11と、第1の主面11とは反対側の第2の主面12とを有する。半導体基板10の厚みは、例えば、300μm〜500μmである。
図1を参照して、エピタキシャル層20は、半導体基板10の第1の主面11上に設けられる。本実施の形態においては、エピタキシャル層20は、炭化珪素から構成された層である。エピタキシャル層20は、第1の主面21と、第1の主面21とは反対側の第2の主面22とを有する。第2の主面22において、エピタキシャル層20は半導体基板10に接触する。表面電極30は、エピタキシャル層20の第1の主面21上に設けられる。エピタキシャル層20の厚みは、例えば、10μm〜30μmである。また、裏面電極31は、半導体基板10の第2の主面12に接触して配置される。本実施の形態において、半導体装置1は、縦型の半導体装置である。より具体的には、半導体装置1は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。
次に、実施の形態1における半導体装置の製造方法により上記半導体装置1を製造するための手順を説明する。図3は、半導体装置1の製造方法の概略を示すフローチャートである。図3を参照して、本実施の形態における半導体装置の製造方法では、まず工程(S10)として、半導体ウエハ2を準備する工程が実施される。図4は、半導体ウエハ2を厚み方向に切断した時の断面を示す概略断面図である。図4を参照して、工程(S10)では、まず半導体基板10が準備される。次に、半導体基板10の第1の主面11上にエピタキシャル層20がエピタキシャル成長により設けられる。
次に、工程(S20)として表面電極を設ける工程が実施される。図5は、表面電極30が設けられた半導体ウエハ2を厚み方向に切断した時の断面を示す概略断面図である。図4および図5を参照して、工程(S20)では、エピタキシャル層20の半導体基板10が位置する側とは反対側に位置する第1の主面21上に複数の表面電極30a、30b、30cが設けられる。表面電極30は、例えば、エピタキシャル層20上に表面電極30に対応する開口を有するマスク層を設けた上で、スパッタリングを実施することにより設けることができる。半導体装置1がMOSFETである場合には、エピタキシャル層20上に不純物イオンを注入する工程、ゲート絶縁膜を設ける工程などを、表面電極を設ける前に実施するようにしてもよい。表面電極30a、30b、30cは、各素子に対応して設けられる。これにより、半導体ウエハ2のエピタキシャル層20側に複数の素子が設けられる。
次に、工程(S30)として溝を設ける工程が実施される。図6は、隣り合う素子の間に溝が設けられた半導体ウエハ2を厚み方向に切断した時の断面を示す概略断面図である。図5および図6を参照して、工程(S30)では、隣り合う表面電極30a、表面電極30bおよび表面電極30cの間に、溝103が設けられる。溝103は、隣り合う複数の表面電極30の間に素子を分離するように設けられる。溝103は、エピタキシャル層20の第1の主面21側から厚み方向にエピタキシャル層20を貫通し、エピタキシャル層20の厚みを超えて凹み、半導体基板10にまで到達するように設けられる。溝103は、エピタキシャル層20の第1の主面21側から切断して設けられる。より具体的には、溝103はブレードによって切削され設けられる。溝103は、エピタキシャル層20の側壁面23および側壁面24と、半導体基板10の側壁面13、底面14および側壁面15とにより規定される。エピタキシャル層20の第1の主面21から半導体基板10の底面14に至る溝103の深さL1は、エピタキシャル層の厚みL2を超える深さを有する。なお、深さとは、厚み方向の距離である。具体的には、深さL1は100μm以上200μm以下である。また、溝103の半導体基板10の側壁面13から側壁面15までの幅W1は、ブレードの厚みに対応した幅を有する。
次に、工程(S40)として溝103によって分離された素子の耐圧を検査する工程が実施される。図7は、素子の耐圧検査装置の模式図である。図7を参照して、素子の耐圧検査装置の構成について説明する。素子の耐圧検査装置は、第1のプローブ61と、第2のプローブ62と、導電性を有するステージ50と、電圧印可部80とを備える。第1のプローブ61と第2のプローブ62とは、配線63によって電気的に接続される。配線63に電圧印可部80が配置される。電圧印可部80は、第1のプローブ61と第2のプローブ62との間に電圧を印可可能なように構成される。第2のプローブ62は、ステージ50と電気的に接続されている。
図7を参照して、素子の耐圧検査方法について説明する。まず、半導体ウエハ2をステージ50に配置する。より具体的には、半導体基板10の第2の主面12をステージ50に当接して配置される。このようにすることで、第2のプローブ62と半導体基板10とは、ステージ50を通して電気的に接続される。そして、表面電極30および半導体ウエハ2を覆うように絶縁液40が配置される。絶縁液40中において、第1のプローブ61は、複数の素子のうちの1つの素子の表面電極30aに当接される。そして、第1のプローブ61と第2のプローブ62との間に、電圧印可部80により所定の電圧が印可される。ここで、所定の電圧とは600V以上の電圧である。例えば、表面電極30の電位を0Vにした状態で、電圧印可部80により半導体基板10の第2の主面12に所定の電圧を印可して、表面電極30と半導体基板10との間に流れる電流を電流測定部(図示せず)により測定し、電流が所定の基準値以下である場合、その素子は良品と判断される。また、電流が所定の基準値を超える場合には、その素子は不良品と判断される。複数の素子が設けられた半導体ウエハ2を覆うように、絶縁液40が配置されるため、素子の耐圧検査を精度良く行うことができる。また、裏面電極31を設けずに、半導体基板10の第2の主面12をステージ50に当接して検査を行うため、耐圧検査を容易に行うことができる。
次に、工程(S50)として半導体ウエハ2の裏面を研削する工程が実施される。図8は、半導体基板10における第2の主面12が研削された半導体ウエハ2を厚み方向に切断した時の断面を示す概略断面図である。図6および図8を参照して、工程(S50)では、半導体基板10の第2の主面12が研削される。より具体的には、バックグラインド工程により半導体基板10が研削される。このようにすることで、半導体基板10の厚みを薄くすることができる。
そして、工程(S60)として裏面電極31を設ける工程が実施される。図9は、裏面電極31が設けられた半導体ウエハ2を厚み方向に切断した時の断面を示す概略断面図である。図9を参照して、工程(S60)では、半導体基板10の第2の主面12に裏面電極31が設けられる。より具体的には、スパッタリングを実施することにより、裏面電極31が設けられる。半導体装置1がMOSFETである場合、裏面電極31として半導体基板10における第2の主面12にオーミック電極とダイボンド電極とがこの順に設けられる。より具体的には、オーミック電極としては、たとえばNiSi合金を用いることができる。また、ダイボンド電極としては、たとえばTiNiAu合金を用いることができる。
次に、工程(S70)として素子を分離する工程が実施される。図10は、半導体ウエハ2から複数の素子を分離し、分離された複数の半導体装置の概略断面図である。図10は、複数の半導体装置1を厚み方向に切断した時の断面を示す。図9および図10を参照して、工程(S70)では、溝103に沿って半導体基板10を厚み方向に切断して複数の素子を分離する。より具体的には、ブレードを溝103の幅W1に一致させて、半導体基板10が切削される。このようにして、半導体基板10a、エピタキシャル層20a、表面電極30aおよび裏面電極31aを備える半導体装置1と、半導体基板10b、エピタキシャル層20b、表面電極30bおよび裏面電極31bを備える半導体装置1と、半導体基板10c、エピタキシャル層20c、表面電極30cおよび裏面電極31cを備える半導体装置1とが設けられる。このようにすることで、複数の素子をそれぞれ分離する際にエピタキシャル層20を切断する必要がなく、耐圧検査後にエピタキシャル層20に割れや欠けが生ずることを抑制することができる。
ここで、本実施の形態1の半導体装置1の製造方法においては、隣り合う各素子の間にエピタキシャル層20の第1の主面21側から半導体基板10にまで到達する溝103を設け、その後各素子の耐圧検査が行われる。このようにエピタキシャル層20を切断し、その後各素子の耐圧検査を行うことで、切断によって耐圧の低下した不良品の素子を把握することができる。その結果、樹脂封止する前に、切断によって発生した不良品を除去することができる。従って、本実施の形態1の半導体装置の製造方法によれば、製造歩留りの低下を抑制することができる半導体装置の製造方法を提供することができる。
〔その他の実施の形態〕
次に、半導体装置1の他の実施の形態における製造方法を説明する。実施の形態2および実施の形態3における半導体装置1の製造方法は、実施の形態1における半導体装置1の製造方法と基本的には同様の工程を有する。しかしながら、実施の形態2においては、工程(S70)が異なっている。また、実施の形態3においては、工程(S50)〜(S70)が異なっている。以下、実施の形態1の場合とは異なる点について説明する。
次に、半導体装置1の他の実施の形態における製造方法を説明する。実施の形態2および実施の形態3における半導体装置1の製造方法は、実施の形態1における半導体装置1の製造方法と基本的には同様の工程を有する。しかしながら、実施の形態2においては、工程(S70)が異なっている。また、実施の形態3においては、工程(S50)〜(S70)が異なっている。以下、実施の形態1の場合とは異なる点について説明する。
(実施の形態2)
実施の形態2における半導体装置1の製造方法の溝を設ける工程(S30)では、図11を参照して、第1のブレード91により実施の形態1と同様に切削して、溝104が設けられる。そして、素子を分離する工程(S70)では、図12を参照して、第1のブレード91の厚みよりも厚みの薄い第2のブレード92により切削して、溝105を設け、複数の素子を分離する。より具体的には、図11を参照して、工程(S30)では、厚みM1を有する第1のブレード91により、隣り合う各素子の間の領域を厚み方向に切削して、溝104が設けられる。溝104は、エピタキシャル層20側から厚み方向にエピタキシャル層20を貫通し、エピタキシャル層20の厚みを超えて凹み、半導体基板10にまで到達するように設けられる。溝104の半導体基板10の側壁面13から側壁面15までの幅W1は、第1のブレード91の厚みM1に対応した幅を有する。
実施の形態2における半導体装置1の製造方法の溝を設ける工程(S30)では、図11を参照して、第1のブレード91により実施の形態1と同様に切削して、溝104が設けられる。そして、素子を分離する工程(S70)では、図12を参照して、第1のブレード91の厚みよりも厚みの薄い第2のブレード92により切削して、溝105を設け、複数の素子を分離する。より具体的には、図11を参照して、工程(S30)では、厚みM1を有する第1のブレード91により、隣り合う各素子の間の領域を厚み方向に切削して、溝104が設けられる。溝104は、エピタキシャル層20側から厚み方向にエピタキシャル層20を貫通し、エピタキシャル層20の厚みを超えて凹み、半導体基板10にまで到達するように設けられる。溝104の半導体基板10の側壁面13から側壁面15までの幅W1は、第1のブレード91の厚みM1に対応した幅を有する。
図12を参照して、工程(S70)では、厚みM2を有する第2のブレード92により、溝104に沿って隣り合う各素子同士を切り離すように厚み方向に切削して、溝105が設けられる。そして、第2のブレード92により、厚み方向に更に切断して、素子を分離する。なお、溝105は、半導体基板10の側壁面16と、底面17と、側壁面18により規定される。また、溝105の半導体基板10の側壁面16から側壁面18までの幅W2は、第2のブレード92の厚みM2に対応した幅を有する。このため、幅W2は、幅W1よりも小さく設けられる。このようにすることで、第1のブレード91により設けた溝104に、第2のブレード92が接触することを抑制することができる。その結果、素子を分離する工程において、エピタキシャル層20に割れや欠けが生ずることをさらに抑制することができる。
図13は、実施の形態2における半導体装置1の断面模式図である。図13を参照して、半導体装置1は、半導体基板10と、エピタキシャル層20と、表面電極30と、裏面電極31と、を備える。半導体基板10は、第1の主面11、および第1の主面11とは反対側に位置する第2の主面12を有する。エピタキシャル層20は、半導体基板10の第1の主面11上に設けられる。エピタキシャル層20は、第1の主面21と、第2の主面22とを有する。表面電極30は、エピタキシャル層20の第1の主面21上に設けられる。裏面電極31は、半導体基板10の第2の主面12に設けられる。半導体基板10を厚み方向に切断した時の断面において、半導体基板10は、第1領域102と、第2領域101と、を含む。第1領域102は、半導体基板10の厚み方向に垂直な方向に延びる第1の幅W3を有する。第2領域101は、第1領域102から見てエピタキシャル層20とは反対側に配置され、第1領域102よりも幅が広い第2の幅W4を有する。半導体装置1は、エピタキシャル層20側から半導体基板10に達するまでの厚み方向の深さL1に対応する半導体基板10の位置に段差106を有する。
(実施の形態3)
図14は、実施の形態3における半導体装置1の製造方法の概略を示すフローチャートである。図14を参照して、半導体ウエハ2を準備する工程(T10)、表面電極を設ける工程(T20)、溝を設ける工程(T30)、素子の耐圧を検査する工程(T40)は、実施の形態1と基本的には同様に実施される。
図14は、実施の形態3における半導体装置1の製造方法の概略を示すフローチャートである。図14を参照して、半導体ウエハ2を準備する工程(T10)、表面電極を設ける工程(T20)、溝を設ける工程(T30)、素子の耐圧を検査する工程(T40)は、実施の形態1と基本的には同様に実施される。
図15は、隣り合う素子の間に溝103が設けられた半導体ウエハ2を厚み方向に切断した時の断面を示す概略断面図である。図15を参照して、工程(T30)では、エピタキシャル層20の第1の主面21から半導体基板10の底面14に至る溝103の深さL4は、実施の形態1において設けられる溝103の深さL1よりも深く設けられる。
実施の形態3においては、素子の耐圧を検査する工程(T40)の後、半導体ウエハ2を保持する保持部材を貼り合わされる工程(T50)が実施される。図16は、半導体ウエハ2を保持する保持部材が貼り合わされた半導体ウエハ2を厚み方向に切断した時の断面を示す概略断面図である。図16を参照して、工程(T50)では、半導体ウエハ2の表面電極30a、30bおよび30cに保持部材70が貼り合わされる。保持部材70は、例えばシリコン基板およびサファイヤ基板等の半導体基板、または粘着テープ等を用いることができる。
次に、半導体ウエハ2の裏面を研削し素子を分離する工程(T60)が実施される。図17は、半導体ウエハ2の裏面を研削して素子を分離し、複数の半導体装置1に分離された状態を示す概略断面図である。図17は、複数の半導体装置1を厚み方向に切断した時の断面を示す。図16および図17を参照して、工程(T60)では、半導体基板10の第2の主面12が研削される。より具体的には、バックグラインド工程により半導体基板10が研削される。このようにすることで、半導体基板10の厚みを薄くすることができる。そして、溝103に達するまで半導体基板10を研削して、素子を分離する。なお、溝103の深さL4を超えるように半導体基板10の第2の主面12を研削するようにしてもよい。このように保持部材70を半導体ウエハ2に貼り合わせることで、半導体ウエハ2の裏面を研削する際に、半導体ウエハ2を固定し、半導体ウエハ2の裏面の研削を容易にすることができる。また、素子を分離する際に半導体基板10を切断する必要がなく、エピタキシャル層20に割れや欠けが生ずることをさらに抑制することができる。
上記の実施の形態2および実施の形態3の半導体装置1の製造方法においても、製造歩留りの低下を抑制することができる半導体装置1の製造方法を提供することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の半導体装置の製造方法は、製造歩留りの低下を抑制することが求められる半導体装置の製造方法に、特に有利に適用される。
1 半導体装置
2 半導体ウエハ
10 半導体基板
10a 半導体基板
10b 半導体基板
10c 半導体基板
11 第1の主面
12 第2の主面
13 側壁面
14 底面
15 側壁面
16 側壁面
17 底面
18 側壁面
20 エピタキシャル層
20a エピタキシャル層
20b エピタキシャル層
20c エピタキシャル層
21 第1の主面
22 第2の主面
23 側壁面
24 側壁面
30 表面電極
30a 表面電極
30b 表面電極
30c 表面電極
31 裏面電極
31a 裏面電極
31b 裏面電極
31c 裏面電極
40 絶縁液
50 ステージ
61 第1のプローブ
62 第2のプローブ
63 配線
70 保持部材
80 電圧印可部
91 第1のブレード
92 第2のブレード
101 第2領域
102 第1領域
103 溝
104 溝
105 溝
106 段差
2 半導体ウエハ
10 半導体基板
10a 半導体基板
10b 半導体基板
10c 半導体基板
11 第1の主面
12 第2の主面
13 側壁面
14 底面
15 側壁面
16 側壁面
17 底面
18 側壁面
20 エピタキシャル層
20a エピタキシャル層
20b エピタキシャル層
20c エピタキシャル層
21 第1の主面
22 第2の主面
23 側壁面
24 側壁面
30 表面電極
30a 表面電極
30b 表面電極
30c 表面電極
31 裏面電極
31a 裏面電極
31b 裏面電極
31c 裏面電極
40 絶縁液
50 ステージ
61 第1のプローブ
62 第2のプローブ
63 配線
70 保持部材
80 電圧印可部
91 第1のブレード
92 第2のブレード
101 第2領域
102 第1領域
103 溝
104 溝
105 溝
106 段差
Claims (9)
- 半導体基板および前記半導体基板上に設けられたエピタキシャル層を含む半導体ウエハを準備する工程と、
前記エピタキシャル層のうちの前記半導体基板が位置する側と反対側に位置する第1の主面上に複数の電極を設けて、複数の素子を設ける工程と、
隣り合う各前記素子の間に、前記第1の主面側から前記半導体基板にまで到達する溝を設ける工程と、
前記溝によって分離された各前記素子の耐圧を検査する工程と、
各前記素子の耐圧を検査する工程の後に、複数の前記素子をそれぞれ分離する工程と、を備える、半導体装置の製造方法。 - 複数の前記素子をそれぞれ分離する工程は、前記溝に沿って前記半導体基板を切断する工程を含む、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記溝を設ける工程は、第1のブレードを用いて隣り合う各前記素子の間の領域を切削する工程を含み、
複数の前記素子をそれぞれ分離する工程は、前記第1のブレードの厚みよりも厚みの薄い第2のブレードを用い、前記溝に沿って隣り合う各前記素子同士を切り離すようにして、前記半導体基板を切削する工程を含む、請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。 - 複数の前記素子をそれぞれ分離する工程は、前記半導体基板のうち前記エピタキシャル層が設けられた面とは反対側の面から前記溝に到達するまで前記半導体基板を研削する工程を含む、請求項1または請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記半導体ウエハを配置する導電性を有するステージと、
前記電極と当接される第1のプローブと、
前記ステージと当接される第2のプローブと、を含む耐圧検査装置を準備する工程をさらに備え、
前記素子の耐圧を検査する工程は、前記半導体基板のうち前記エピタキシャル層が設けられた面とは反対側の面を前記ステージに当接させた状態で、前記第1のプローブを前記電極に当接し、前記第2のプローブを前記ステージに当接し、前記電極および前記半導体ウエハを覆うように絶縁液を配置し、前記第1のプローブと前記第2のプローブとの間に電圧を印可して、前記第1のプローブと前記第2のプローブとの間を流れる電流を測定する工程を含む、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記素子の耐圧を検査する工程では、前記第1のプローブと前記第2のプローブとの間に600V以上の電圧を印可する、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記溝の深さは、100μm以上200μm以下である、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記半導体ウエハは、炭化珪素からなる、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 第1の主面、および前記第1の主面とは反対側に位置する第2の主面を有する半導体基板と、
前記第1の主面上に設けられたエピタキシャル層と、
前記エピタキシャル層上に設けられた電極と、
を備え、
前記半導体基板を厚み方向に切断した時の断面において、前記半導体基板は、前記半導体基板の厚み方向に垂直な方向に延びる第1の幅を有する第1領域と、前記第1領域から見て前記エピタキシャル層とは反対側に配置され、前記第1領域よりも幅が広い第2の幅を有する第2領域とを含む、半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017059269A JP2018163936A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 半導体装置の製造方法、および半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017059269A Pending JP2018163936A (ja) | 2017-03-24 | 2017-03-24 | 半導体装置の製造方法、および半導体装置 |
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- 2017-03-24 JP JP2017059269A patent/JP2018163936A/ja active Pending
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