JP2011009503A - デバイス搭載ウェーハ、デバイスチップ、デバイスチップの製造方法 - Google Patents

デバイス搭載ウェーハ、デバイスチップ、デバイスチップの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】張り合わせウェーハであっても、その上に形成された各デバイスをオンウェーハ状態で確実に通電検査を行うことができるデバイス搭載ウェーハの提供、オンウェーハ状態での通電検査を確実に行うことができるデバイスチップ及びデバイスチップの製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】支持基板用ウェーハ11に張り合わせ界面14を介して半導体層12を張り合わせた張り合わせウェーハを用い、スクライブライン10aで区分された複数のチップ領域10bにそれぞれ半導体デバイス13を構成してなるデバイス搭載ウェーハ10であって、前記スクライブライン10aに沿って前記張り合わせ界面14を越える深さの電気的隔離溝15を形成することで、前記各半導体デバイス13を電気的に分離独立させた状態に構成してある。
【選択図】 図2

Description

本発明は、デバイスをウェーハ表面に形成したデバイス搭載ウェーハ、該デバイス搭載ウェーハを用いて得られるデバイスチップ、そのデバイスチップの製造方法に関する。
従来、例えば半導体スイッチング素子を半導体層上に製作する場合、ウェーハ上にデバイスの構築が完了した段階、即ちデバイス搭載状態のウェーハに対して、プローバなどのウェーハ検査装置を用いて電気的検査を行い、良好なデバイスのみをパッケージすることが一般的に行われている。
その一方、張り合わせ構造をもつウェーハの場合には、該張り合わせウェーハ上に縦型のデバイスを構築した後に、オンウェーハ通電検査を行っても、各デバイスが良好に構築されているか否かの判断ができないという問題があった。即ち、デバイスのオンウェーハ検査がうまくいかないという問題があった。
図6を用いて、上記張り合わせ構造をもつウェーハ上に構築されるデバイスのオンウェーハ通電検査がうまくいかない原因を説明する。
図6において、デバイス搭載ウェーハ1が、プローバ2の検査ステージ2a上に配置されている。デバイス搭載ウェーハ1は、支持基板用ウェーハ1aの上に張り合わされてなる半導体層1bを有し、その半導体層1bの各チップ領域にデバイス1cが構築されている。プローバ2によるオンウェーハ通電検査は、プローバ2の触針2bを個々のデバイス1cに当て、前記検査ステージ2aとの間での通電性の有無をもって行う。そして支持基板用ウェーハ1aが導電性の場合は、通電があると良品、通電がないと不良品とされる。
しかしながら、当該検査に係るデバイス1cの領域下の張り合わせが部分1dに張り合わせ不良fがある場合は、本来なら通電が行われず、不良品と判定されるべきところ、電流が他のデバイス領域を矢符gに示す如く回り込んで通電されることが生じ、結果として良品と判定されてしまう。このため、各デバイスがチップ化され且つパッケージ化された後に不良品と判定されることが生じていた。
上記のように張り合わせ構造をもつウェーハ(基板)上に構築されるデバイスの場合、それらのオンウェーハ通電検査が適正にできないことから、従来はデバイスを搭載したウェーハをダイシングしてチップ化し、各デバイスチップを最終製品までパッケージ化した後に通電検査を行っていた。
従って張り合わせウェーハ(基板)を用いたデバイスチップには、不良品が取り除かれることなく混在しており、またその不良品チップがそのままパッケージ工程に流れるという問題あった。
オンウェーハでの検査を前提とした半導体デバイス、オンウェーハでのプローブテスト方法についての先行発明としては、特開平10−160806号が開示されている。
また張り合わせウェーハを用いたデバイスチップやその製造方法についての先行発明としては、特開2003−209259号が開示されている。
特開平10−160806号公報 特開2003−209259号公報
しかしながら上記特許文献1の発明は、オンウェーハでの通電検査を少ないプローブ数のプローブカードで効率よく行えるようにした半導体デバイス、及びそのプローブテスト方法であって、オンウェーハ検査を正確に行うことを目的及び作用効果とするものではない。
また上記特許文献2の発明は、貼り合わせウェーハ上に構成したデバイスをチップ毎に、容易に劈開するために、劈開容易な結晶軸方向をスクライブラインに合わせ、またスクライブラインに沿って溝(15)を形成するようにしたものであって、張り合わせウェーハ上のデバイスをオンウェーハ状態で検査することを目的及び作用効果として構成されたものではない。また前記溝(15)は、劈開を容易にするためのものであっても、各デバイスの電気的独立性を確保するための手段として開示されたものではない。よって溝(15)は必ずしも支持基板まで達する必要がなく、更にデバイス形成層(素子形成層(1A))が薄い場合には溝(15)自体も不要とすることができるものであった。
即ち上記特許文献1、2の発明は、オンウェーハ状態でデバイスの検査ができるようなデバイス搭載ウェーハを提供するものではなく、またオンウェーハ状態でのデバイス検査を経ることができるデバイスチップや、その製造方法を提供するものでもなかった。
そこで本発明は上記従来技術における問題点を解消し、張り合わせウェーハであっても、その上に形成された各デバイスをオンウェーハ状態で確実に通電検査を行うことができるデバイス搭載ウェーハの提供、オンウェーハ状態での通電検査を確実に行うことができるデバイスチップ及びデバイスチップの製造方法の提供を課題とする。
上記課題を解決する本発明のデバイス搭載ウェーハは、支持基板用ウェーハに張り合わせ界面を介して半導体層を張り合わせた張り合わせウェーハを用い、スクライブラインで区分された複数のチップ領域にそれぞれ半導体デバイスを構成してなるデバイス搭載ウェーハであって、前記スクライブラインに沿って前記張り合わせ界面を越える深さの電気的隔離溝を形成することで、前記各半導体デバイスを電気的に分離独立させた状態に構成してあることを第1の特徴としている。
また本発明のデバイス搭載ウェーハは、上記第1の特徴に加えて、電気的隔離溝を、張り合わせ界面を越えて支持基板内に深く切り込まれた切り込み溝として兼用形成することで、該切り込み溝に沿った各チップ領域毎の割り分けを可能に構成してあることを第2の特徴としている。
また本発明のデバイスチップは、上記第1又は第2の特徴に記載のデバイス搭載ウェーハを、電気的隔離溝に沿って分離してあることを第3の特徴としている。
また本発明のデバイスチップの製造方法は、上記第1又は第2の特徴に記載のデバイス搭載ウェーハを用い、各チップ領域に構成された半導体デバイスと張り合わせ界面を介した支持基板用ウェーハとの間の通電検査による各半導体デバイスの不良品検査を行った後、前記デバイス搭載ウェーハを電気的隔離溝に沿って分離することを第4の特徴としている。
上記第1の特徴によるデバイス搭載ウェーハによれば、スクライブラインに沿って張り合わせ界面を越える深さの電気的隔離溝を形成することで、各半導体デバイスを電気的に分離独立させた状態に構成してあるので、
プローバ等を用いてオンウェーハ通電検査を行う際に、隣接するチップ領域を迂回する迂回電流を完全に遮断することができる。よって、張り合わせウェーハであっても、個々のチップ領域に形成された各デバイス毎の良、不良をオンウェーハ状態で確実に、正確に検査することができる。
上記第2の特徴によるデバイス搭載ウェーハによれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、電気的隔離溝を、張り合わせ界面を越えて支持基板用ウェーハ内に深く切り込まれた切り込み溝として兼用形成することで、該切り込み溝に沿った各チップ領域毎の割り分けを可能に構成してあるので、
オンウェーハ通電検査を可能とする電気的隔離溝をデバイスチップ割り分け用の切り込み溝としても利用することができ、刃物を用いることなくデバイスチップに割り分けることができるデバイス搭載ウェーハを提供することができる。
上記第3の特徴によるデバイスチップによれば、上記第1又は第2の特徴に記載のデバイス搭載ウェーハを、電気的隔離溝に沿って分離してあるので、
オンウェーハ状態での検査を経て不良品を含まない良品としてのデバイスチップを提供することができる。従ってパッケージ後の商品歩留まりを上げることができる。
上記第4の特徴によるデバイスチップの製造方法によれば、上記第1又は第2の特徴に記載のデバイス搭載ウェーハを用い、各チップ領域に構成された半導体デバイスと張り合わせ界面を介した支持基板用ウェーハとの間の通電検査による各半導体デバイスの不良品検査を行った後、前記デバイス搭載ウェーハを電気的隔離溝に沿って分離するようにしているので、
不良品を取り除いた良品のみのデバイスチップを容易に提供することができる。また不良品の除去をオンウェーハ状態で早い工程において行うことができるので、歩留まりの向上を図ることができる。また張り合わせ界面を越える深さの電気的隔離溝或いは更に電気的隔離溝を兼ねた切り込み溝に沿って分離するようにしているので、デバイス搭載ウェーハからのデバイスチップの分離、製造を容易、確実に行うことができる。
本発明のデバイス搭載ウェーハによれば、張り合わせウェーハであっても、その上に形成された各デバイスをオンウェーハ状態で確実に通電検査を行うことができる。
また本発明のデバイスチップによれば、オンウェーハ状態での通電検査を経て不良品を含まない良品としてのデバイスチップを提供することが可能となる。
また本発明のデバイスチップの製造方法によれば、オンウェーハ状態での通電検査を経て不良品を含まない良品としてのデバイスチップを製造することができる。
本発明の第1実施形態に係るデバイス搭載ウェーハの全体を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るデバイス搭載ウェーハの断面図である。 本発明の第2実施形態に係るデバイス搭載ウェーハの断面図である。 本発明の第3実施形態に係るデバイス搭載ウェーハの断面図である。 プローバを用いたデバイスのオンウェーハ通電検査を説明する図である。 プローバを用いた従来のデバイスのオンウェーハ通電検査を説明する図である。
以下の図面を参照して、本発明のデバイス搭載ウェーハ、デバイスチップ、デバイスチップの製造方法についての実施の形態を説明し、本発明の理解に供する。しかし、以下の説明は本発明の実施形態であって、特許請求の範囲に記載の内容を限定するものではない。
図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ10は、スクライブライン10aで複数のチップ領域10bに区分されている。そして各チップ領域10bには半導体デバイス13が能動層として構成されている。
前記デバイス搭載ウェーハ10は、張り合わせウェーハを用いて構成されている。張り合わせ基板は、支持基板用ウェーハ11に対して張り合わせ界面14を介して半導体層12を張り合わせたものである。そしてこの張り合わせウェーハの前記半導体層12に複数の半導体デバイス13を積層して構成し、各半導体デバイス13の境界をスクライブライン10aで区分することで各チップ領域10bとしている。
本実施形態では、スクライブライン10aで区分される各チップ領域10bの平面形状は正方形状乃至長方形状となる。
本実施形態では、各チップ領域10bを区分するスクライブライン10aに沿って、前記張り合わせ界面14を越える深さの電気的隔離溝15を形成することで、各半導体デバイス13を電気的に分離独立させた状態に構成している。
張り合わせ界面14を越える深さの電気的隔離溝15の形成は、前記スクライブライン10aを形成する際に、同時に形成することができる。この場合には、電気的隔離溝15がスクライブライン10aを兼ねることになる。勿論、スクライブライン10aの形成と電気的隔離溝15の形成を別工程とすることも可能である。
電気的隔離溝15を張り合わせ界面14を越える深さに形成することで、各半導体デバイス13を相互に電気的に隔離することができ、よって各半導体デバイス13を電気的に分離独立した状態にすることができ、後述するオンウェーハ通電検査による結果が信用のおけるものとなる。
上記において、支持基板用ウェーハ11として導電性のウェーハを用いることができる。導電性の支持基板用ウェーハ11としては、例えばシリコン、炭化珪素、砒化ガリウム、窒化ガリウム、モリブデン等の金属を用いることができる。また支持基板用ウェーハ11として絶縁性ウェーハを用いることができる。絶縁性の支持基板用ウェーハ11としては、例えば窒化アルミニウム、窒化硼素、窒化珪素、炭化珪素、砒化ガリウム、サファイヤ、石英を用いることができる。
また上記において、半導体層12としては、例えばシリコン、炭化珪素、窒化ガリウムを用いることができる。
前記支持基板用ウェーハ11と半導体層12との張り合わせは、接着剤を用いた貼り合わせの他、半田等の低融点材を用いたリメルト処理による貼り合わせ、拡散接合や圧接等の溶融を伴わない接合、その他、少なくとも従来公知の貼り合わせや接合を含むものとする。
この場合、支持基板用ウェーハ11として導電性のウェーハを用いる場合、前記接着剤等の介在材料には導電性の材料を用い、これによって前記張り合わせ界面14が通電状態になるようにする。また支持基板用ウェーハ11として絶縁性のウェーハを用いる場合は、介在材料には絶縁性材料を用い、前記張り合わせ界面14も絶縁状態となるようにするのが好ましい。
前記半導体層12に構成される半導体デバイス13の作製は、少なくとも従来公知の種々の素子形成手段、例えばウェーハの酸化、フォトレジスト塗布、露光、パターン形成、エッチング、イオン注入、拡散、スパッタリング等の物理的、化学的、機械的手段を用いることができる。
半導体デバイス13の種類は、例えばスイッチッチング素子とすることができるが、その他、少なくとも従来公知の種々の機能を果たす半導体素子を含むものとする。
前記デバイス搭載ウェーハ10の大きさを2インチとし、そこにチップ領域10bを例えば300個(半導体デバイス13を300個)形成する場合には、スクライブライン10aを兼ねる電気的隔離溝15を縦、横それぞれ20本形成する。そして、そのときの電気的隔離溝15の溝幅は20〜80μmmとすることができる。
図3を参照して、本発明の第2実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ20を説明する。
本デバイス搭載ウェーハ20は、支持基板用ウェーハ21、第1半導体層22aと第2半導体層22bからなる半導体層22、半導体デバイス23を有する。各半導体デバイス23はスクライブライン20aで区分された各チップ領域20bに構成されている。スクライブライン20aに沿って電気的隔離溝25が形成されている。
支持基板用ウェーハ21と半導体層22とは張り合わせ界面24を介して張り合わされている。
本第2実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ20は、要するに半導体層22を多層にした例を示すものである。この点を除き、上述の第1実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ10とその構成、作用効果は同じであると言える。符号10〜15で表した第1実施形態の各部材に対し、対応する第2実施例の部材を符号20〜25で表した。十の位を除いて同じ符号をもつ部材は、同一若しくは同じ機能をもつ部材である。
半導体層22は第1半導体層22aと第2半導体層22bとを張り合わせ部22cを介して張り合わせて構成している。勿論、3層以上を張り合わせて半導体層22とすることも可能である。本発明は、そのような多層張り合わせ半導体層を用いたものも発明の技術的範囲に属するものとする。
前記半導体デバイス23は、第1半導体層22aから第2半導体層22bに亘って縦方向に構成されている。よってまた、前記電気的隔離溝25は、第1半導体層22a、張り合わせ部22c、第2半導体層22bを経て、張り合わせ界面24を越える深さ、即ち支持基板用ウェーハ21内に至る深さに構成されている。
図4を参照して、本発明の第3実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ30を説明する。
本デバイス搭載ウェーハ30は、電気的隔離溝35において異なる他は、上記第1実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ10と同じ構成、作用効果をもつ。即ち、支持基板用ウェーハ31、半導体層32、半導体デバイス33、張り合わせ界面34、スクライブライン30a、チップ領域30bを備える。これらの各部材、要素は、それぞれ第1実施形態における支持基板用ウェーハ11、半導体層12、半導体デバイス13、張り合わせ界面14、スクライブライン10a、チップ領域10bに対応する。
第3実施形態において、電気的隔離溝35は、張り合わせ界面34を越えて支持基板用ウェーハ31内に深く切り込まれた切り込み溝35として兼用形成されている。
ここで「深く」とは、各チップ領域30bを刃物を用いることなく割り分けできる深さを意味するものとする。具体的には、支持基板用ウェーハ31の厚みの1/3以上とする。
本実施形態では「切り込まれた」状態の切り込み溝35とすることで、溝底から容易に割れが発生して下方に伝播しやすい構成にしている。これによって、オンウェーハ状態での通電検査が確実に行えることに加えて、後工程における各チップ領域30bの割り分けが、刃物なしで、容易、確実に行うことができる。
図5を参照して、本発明のデバイス搭載ウェーハにおける半導デバイスのオンウェーハ通電検査を説明する。
図5においては、第1実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ10の各半導体デバイス13のオンウェーハ通電検査を示しているが、第2実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ20、第3実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ30の場合にも同様に行える。
オンウェーハ通電検査は、プローバ2の検査ステージ2a上にデバイス搭載ウェーハ10を置き、プローバ2の触針2bを個々の半導体デバイス13に順次当て、前記検査ステージ2aとの間での通電性の有無をもって行う。
支持基板用ウェーハ11が導電性の場合は、通電があると良品、通電がないと不良品とされる。また支持基板用ウェーハ11が絶縁性の場合は、通電がなければ良品、通電があると不良品とされる。
張り合わせ界面14がある張り合わせウェーハの場合、不良品の中に張り合わせ不良による不良品が存在する。にもかかわらず、従来は張り合わせ不良品が良品と判定される場合があった。その理由は上記背景技術の欄において記述したが、張り合わせ不良部の周囲から迂回電流が流れるためである。
本発明では、張り合わせ界面14を越えて支持基板用ウェーハ10に至る電気的隔離溝15を、各半導体デバイス13が構成されたチップ領域10bの周囲を取り囲むようにして配置するようにしている。このため各チップ領域10bが相互に、確実に電気的に分離独立した状態にされることとなり、張り合わせ不良による半導体デバイスの不良をも誤判断することなくオンウェーハ通電検査を行うことが可能となった。勿論、このことは第2、第3実施形態についても同様に言えることである。
以上のように、本発明では電気的隔離溝15、25、35を形成することで、各半導体デバイス13、23、33を、相互に電気的に隔離して、分離独立させた状態に構成することで、オンウェーハ状態での通電検査が行え、その時点で不良の半導体デバイス13、23、33を検出することが可能となった。従って、その後の工程において、デバイス搭載ウェーハ10、20、30を前記電気的隔離溝15、25、35に沿って分離することで、各半導体デバイス13、23、33をチップ化することができると共に、その時点で、不良な半導体デバイス13、23、33を不良品チップとして排除することができる。
本発明は、以上のようなオンウェーハ通電検査を可能とする電気的隔離溝15、25、35を備えたデバイス搭載ウェーハ10、20、30を、前記電気的隔離溝15、25、35に沿って分離してなるデバイスチップを含む。
この本発明のデバイスチップには張り合わせ界面14、24、34が含まれ、また前記電気的隔離溝15、25、35の痕跡が残されている。
本発明のデバイスチップの場合は、オンウェーハ状態での不良品検査が可能であるので、容易、確実に不良品のデバイスチップを取り除いて、良品のみのデバイスチップとすることができる。よってまた、良品のデバイスチップだけを、パッケージ工程を経て製品化することができる。
第3実施形態に係るデバイス搭載ウェーハ30を用いたデバイスチップの場合は、デバイス搭載ウェーハ30の電気的隔離溝が切り込み溝35として兼用して形成されているので、該切り込み溝35に沿って分離されたデバイスチップということになる。従って、このデバイスチップは刃物を使用せずに割り分けられたチップとなる。
以上の説明から明らかなように、本発明のデバイスチップは、上記本発明のデバイス搭載ウェーハを用いて製造することができる。そのような製造方法も本発明に含む。
即ち、本発明のデバイスチップの製造方法は、本発明のデバイス搭載ウェーハ10、20.30を用い、このデバイス搭載ウェーハ10、20、30の各チップ領域10b、20b、30bに構成された半導体デバイス13、23、33と張り合わせ界面14、24、34を介した支持基板用ウェーハ11、21、31との間の通電検査による各半導体デバイス13、23、33の不良品検査を行った後、前記デバイス搭載ウェーハ10、20、30を電気的隔離溝15、25、35に沿って分離して、デバイスチップを製造する。
本発明のデバイスチップの製造方法によれば、張り合わせウェーハを用いた場合においても、半導体デバイスのオンウェーハ状態での通電検査において、不良品のデバイスチップになるものを確実に検出することができる。このため、その後に得られるデバイスチップから前記不良デバイスを確実に取り除くことができる。よってまた、良品のみのデバイスチップを用いて、その後の工程を材料、時間等の無駄なく、歩留まりよく製品化を行うことができる。
本発明のデバイス搭載ウェーハ、デバイスチップ、デバイスチップの製造方法によれば、張り合わせウェーハを用いたデバイスのオンウェーハ通電検査を容易、確実に行うことができ、半導体部品、半導体製品、電子部品、電子製品の製造業を中心とした分野における産業上の利用性が高い。
10、20、30 デバイス搭載ウェーハ
10a、20a、30a スクライブライン
10b、20b、30b チップ領域
11、21、31 支持基板用ウェーハ
12、22、32 半導体層
13、23、33 半導体デバイス
14、24、34 張り合わせ界面
15、25 電気的隔離溝
22a 第1半導体層
22b 第2半導体層
22c 張り合わせ部
35 切り込み溝
2 プローバ
2a ステージ
2c 触針

Claims (4)

  1. 支持基板用ウェーハに張り合わせ界面を介して半導体層を張り合わせた張り合わせウェーハを用い、スクライブラインで区分された複数のチップ領域にそれぞれ半導体デバイスを構成してなるデバイス搭載ウェーハであって、前記スクライブラインに沿って前記張り合わせ界面を越える深さの電気的隔離溝を形成することで、前記各半導体デバイスを電気的に分離独立させた状態に構成してあることを特徴とするデバイス搭載ウェーハ。
  2. 電気的隔離溝を、張り合わせ界面を越えて支持基板用ウェーハ内に深く切り込まれた切り込み溝として兼用形成することで、該切り込み溝に沿った各チップ領域毎の割り分けを可能に構成してあることを特徴とする請求項1に記載のデバイス搭載ウェーハ。
  3. 請求項1又は2に記載のデバイス搭載ウェーハを、電気的隔離溝に沿って分離してあることを特徴とするデバイスチップ。
  4. 請求項1又は2に記載のデバイス搭載ウェーハを用い、各チップ領域に構成された半導体デバイスと張り合わせ界面を介した支持基板用ウェーハとの間の通電検査による各半導体デバイスの不良品検査を行った後、前記デバイス搭載ウェーハを電気的隔離溝に沿って分離することを特徴とするデバイスチップの製造方法。
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