JP2018163925A - 配線基板及び配線基板の製造方法 - Google Patents

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雅也 田中
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Abstract

【課題】配線の幅よりも層間接続ビアのランド径が大きいことにより、特性インピーダンスが乱れる。
【解決手段】配線基板10は、第1面にトレンチおよび第1の貫通孔が配置された第1の絶縁層100と、トレンチの内側面に配置された配線と、第1の貫通孔に配置され、配線と電気的に接続し、配線と特性インピーダンスが整合した第1の層間接続部と、第1面とは反対側の第2面に配置され、第2の貫通孔が配置された第2の絶縁層200と、第2の貫通孔に配置され、第1の層間接続部と電気的に接続し、第1の層間接続部と特性インピーダンスが整合した第2の層間接続部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示の実施形態は、配線基板及び配線基板の製造方法に関する。
電子機器の小型化、高速化に伴い、電子機器を構成する半導体部品さらには半導体部品が搭載される配線基板に関しても、高密度化、高速化の技術開発が進められている。特に信号の高速化により、システム全体の特性インピーダンス整合と、伝送線路損失の低減が重要となる。
特性インピーダンスが異なると、高周波回路では伝送線路に反射波を生じ、反射波が進行波と重畳して定在波を生じる。定在波の発生は、効率低下、異常動作、故障の原因となる。このため、電気エネルギーの伝送のためには回路内の各接続部において特性インピーダンスを一致させる必要がある。
特許文献1には、伝送線路の特性インピーダンス整合のために、配線幅と電気的接続部の幅とを揃えることが開示されている。また特許文献2には、多層基板における配線同士を接続する層間接続体の中間接続層の幅を、配線幅より小さくすることが開示されている。
特開2002―16326号公報 特開2008―211240号公報
本開示の実施形態は、簡易なプロセスで特性インピーダンス整合を向上した伝送線路を有する配線基板を提供することを目的の一つとする。
本開示の一実施形態によると、第1面にトレンチおよび第1の貫通孔が配置された第1の絶縁層と、トレンチの内側面に配置された配線と、第1の貫通孔に配置され、配線と電気的に接続し、配線と特性インピーダンスが整合した第1の層間接続部と、第1面とは反対側の第2面に配置され、第2の貫通孔が配置された第2の絶縁層と、第2の貫通孔に配置され、第1の層間接続部と電気的に接続し、第1の層間接続部と特性インピーダンスが整合した第2の層間接続部と、を備える配線基板が提供される。
配線と第1の層間接続部とが、同一の材料および同一の径を有してもよい。
配線と第1の層間接続部とが、直接接続してもよい。
第1の層間接続部と、第2の層間接続部とが、同じ中心軸上に直列に配置されてもよい。
第1の層間接続部と第2の層間接続部とが、同一の材料および同一の径を有してもよい。
第1の層間接続部と第2の層間接続部とが、直接接続してもよい。
本開示の一実施形態によると、第1面にトレンチおよび第1の貫通孔が配置された第1の絶縁層と、トレンチの内側面に配置された配線と、第1の貫通孔に配置され、配線と電気的に接続し、配線と同一の材料および同一の径を有する第1の層間接続部と、第1面とは反対側の第2面に配置され、第2の貫通孔が配置された第2の絶縁層と、第2の貫通孔に配置され、第1の層間接続部と電気的に接続し、第1の層間接続部と同一の材料および同一の径を有する第2の層間接続部と、
を備える配線基板が提供される。
第2の絶縁層の第2面とは反対側の第3面に配置され、第2の層間接続部と電気的に接続する第1の接続端子を有してもよい。
第1の接続端子は径に対して表面積が小さいパターンを備えてもよい。
第1の接続端子のパターンは、伝送方向出口側にスペースが配置されてもよい。
外部基板は、配線基板と、電気的に接続する第2の接続端子を有してもよい。
第2の接続端子は径に対して表面積が小さいパターンを備えてもよい。
第2の接続端子のパターンは、伝送方向入口側にスペースが配置されてもよい。
配線基板の製造方法は、配線および第1の層間接続部を一体形成してもよい。
本開示の一実施形態によると、第2の絶縁層に第2の貫通孔を形成し、第2の貫通孔に、第2の層間接続部を形成し、第2の絶縁層に第1の絶縁層を積層し、第1の絶縁層の第2の絶縁層とは反対側の第1面にトレンチおよび第1の貫通孔を形成し、第1の貫通孔に、第2の層間接続部と電気的に接続し、第2の層間接続部と同一の材料および同一の径を有する第1の層間接続部を形成し、トレンチの内側面に、第1の層間接続部と電気的に接続し、第1の層間接続部と同一の材料および同一の径を有する配線を形成する配線基板の製造方法が提供される。
配線および第1の層間接続部は一体形成してもよい。
本開示の一実施形態によると、簡易なプロセスで特性インピーダンス整合を向上した伝送線路を有する配線基板を提供することができる。
本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図、(B)断面図、及び(C)配線断面図である。 本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図、(B)断面図、及び(C)配線断面図である。 本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図、(B)断面図、及び(C)配線断面図である。 本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図である。 本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図、(B)断面図、及び(C)配線断面図である。 本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を示す断面図である。 本開示の実施形態の変形例に係る配線基板と外部基板を接続する接続端子の一例を示す(A)断面図及び(B)上面図である。
以下、図面を参照して、本開示の実施形態に係る配線基板及びその製造方法について説明する。但し、本開示の実施形態に係る配線基板及びその製造方法は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。
<本件発明に至る経緯>
一般的に、配線基板の製造方法においては、基板にフォトリソグラフィー法、レーザー等でトレンチ、貫通孔を開け、無電解/電解銅めっき法等によって導電体を充填することで伝送線路を形成する。層内における配線接続部においては、ずれを見込んで「受け(ランド)」が必要となる。また多層配線基板の場合、パターンを合わせるためにアライメント調整が必要であり、層間接続部においては、ずれを見込んで大きめのランドが必要となる。さらには、配線基板を実装する際、接続端子が必要となり、はんだ接続のための大きなランドが必要となる。しかしながら、配線基板において容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。
そこで本開示者は、上述したような事象を鋭意検討した結果、本願発明に至った。
<第1実施形態>
図1または図2を用いて、本開示の第1実施形態に係る配線基板10の構成及び配線基板10の製造方法について説明する。
[配線基板の構成]
図1は、本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図及び(B)断面図である。図1(A)及び(B)に示すように、配線基板10は、第1の絶縁層100と、第2の絶縁層200と、伝送線路(配線)300と、第1の層間接続部320と、第1の接続端子400と、第2の層間接続部420と、接地導体500とを備える。第1の絶縁層100には、複数の第1のトレンチ120が設けられている。複数の第1のトレンチ120には、それぞれ伝送線路300が配置される。本実施形態において、伝送線路300は2本配置したがこれに限定されない。1本以上配置されればよい。また、本実施形態において、伝送線路300は第1の絶縁層100の1面(第1面)にのみ配置したが、伝送線路300は反対側の面(第2面)にも配置されてもよい。
第1の絶縁層100には、複数の第1の貫通孔140が設けられている。複数の第1の貫通孔140には、それぞれ第1の層間接続部320が配置される。伝送線路300と第1の層間接続部320とは電気的に接続する。さらに伝送線路300と第1の層間接続部320とは、特性インピーダンスが整合し、第1の層間接続部320は伝送線路300の一端と直接接続する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、略同一の径を有してもよい。ここで伝送線路300と第1の層間接続部320の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。
本実施形態において、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料および同一の径を有し、直接接続する。伝送線路300と第1の層間接続部320との接続部には、ずれを見込んだランドなどが存在しない。配線基板においてサイズの大きいランドの存在は、配線密度を低下させる。また、容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。本実施形態においては、伝送線路300と第1の層間接続部320とが、同一の材料および同一の径を有し直接接続することから、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができる。
伝送線路300は、第1の絶縁層100を介して接地導体500の上に配置される。すなわち、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の面(第2面)に配置される。しかしながらこれに限定されず、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)に配置されてもよい。
第2の絶縁層200は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の第2面に配置される。第2の絶縁層200には、複数の第2の貫通孔240が設けられている。複数の第2の貫通孔240には、それぞれ第2の層間接続部420が配置される。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは電気的に接続する。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、特性インピーダンスが整合し、直接接続する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、第1の層間接続部320第2の層間接続部420とは同一の材料であって、略同一の径を有してもよい。ここで第1の層間接続部320および第2の層間接続部420の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。しかしながらこれに限定されず、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。さらに第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同じ中心軸上に直列に配置される。すなわち、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同心状に直接接続する。
本実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の材料および同一の径を有し、直接接続する。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420との接続部には、ずれを見込んだランドが存在しない。配線基板においてサイズの大きいランドの存在は、配線密度を低下させる。また、配線基板において容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。本実施形態においては、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とが、同一の材料および同一の径を有し直接接続することから、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。
第2の絶縁層200の、第2面とは反対側の第3面には、第1の接続端子400が配置される。第2の層間接続部420と第1の接続端子400とは電気的に接続する。第1の接続端子400は第2の層間接続部420より大きい径を有する。
本実施形態において、伝送線路300の幅及び高さはそれぞれ2μmである。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300の幅及び高さは、用途に応じて適宜選択でき、例えば2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。伝送線路300の幅及び高さは、同一であってもよいし、異なってもよい。ここで、伝送線路300の幅及び高さの長辺を、伝送線路300の径とする。
本実施形態において、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は円筒型であり、その直径は2μmである。しかしながらこれに限定されず、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420の径は、伝送線路300と特性インピーダンスが整合するよう、それぞれの材料、形状、物性などに合わせて2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。すなわち、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420はいずれも特性インピーダンスを整合する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の径を有してもよいし、異なる径を有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料で同一の径を有してもよい。本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有し、直接接続することから、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。
伝送線路300が配置される第1のトレンチ120のアスペクト比は、0.1以上5以下になるように選択されるとよい。ここで、第1のトレンチ120のアスペクト比は、開口部幅に対する深さとして定義される。第1のトレンチ120の平面形状が図1に示す形状とは異なる場合、第1のトレンチ120のアスペクト比は、開口部のうち最も幅が狭い箇所の幅に対する深さとして定義されてもよい。伝送線路300が配置される第1のトレンチ120のアスペクト比が上記下限よりも小さいと、配線基板10における伝送線路300の微細パターンを形成することが困難になる。伝送線路300が配置される第1のトレンチ120のアスペクト比が上記上限よりも大きいと、導電体を第1のトレンチ120に充填することが困難になる。
図1(A)に示すように、伝送線路300の平面形状は、第1の絶縁層100の第1側102から、第1側102とは反対側の第2側104に向かって複数のラインがそれぞれ独立に延びるラインアンドスペース形状を例示したが、この形状に限定されない。伝送線路300の平面形状は例えば、複数のラインがそれぞれ異なる方向に延び、一部のラインが交差する又は一部のラインが連結してもよい。
また、本実施形態において接地導体500の平面形状は方形であるが、これに限定されず、ライン状、円形状又は多角形状であってもよい。また、接地導体500の平面形状はこれら形状の組み合わせであってもよい。また、図1(A)では、第1の絶縁層100は方形であるが、この形に限定されない。
第1の絶縁層100および第2の絶縁層200の材料は、電気絶縁性を有する材料であればよい。第1の絶縁層100および第2の絶縁層200の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂材料、シリコーン系樹脂材料、アクリル系樹脂材料、フェノール系樹脂材料、ポリイミド系樹脂材料、ポリスルホン系樹脂材料、ポリエステル系樹脂材料、ポリカーボネイト系樹脂材料等を用いることができる。なお、第1の絶縁層100および第2の絶縁層200は、それぞれ単一の層によって構成された例を図示したが、これに限定されず、複数の基材又は層が積層された構造であってもよい。第1の絶縁層100および第2の絶縁層200の材料は、同一の材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。
第1の絶縁層100および第2の絶縁層200の厚さは、特に制限はないが、例えば、3μm以上30μm以下の厚さの基材を使用することができる。第1の絶縁層100および第2の絶縁層200の厚さが上記下限よりも薄くなると、基材のたわみが大きくなるため、製造過程におけるハンドリングが困難になる。一方、第1の絶縁層100および第2の絶縁層200の厚さが上記上限よりも厚くなると、基材の重量が増加し、ハンドリングを行う装置への負担が大きくなる。また、配線基板10を多層配線基板として用いる場合、第1の絶縁層100および第2の絶縁層200の厚さがより厚いほど、各層間を電気的に接続する層間接続部を形成するための貫通孔がより深くなる。
導電体である伝送線路300、第1の層間接続部320、第2の層間接続部420、及び接地導体500の材料は、導電性を有する材料であればよい。本実施形態において伝送線路300、第1の層間接続部320、第2の層間接続部420、及び接地導体500の材料は銅であるがこれに限定されない。導電体の材料としては、例えば、金、銀、銅、白金、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、又はイリジウム等を用いることができる。伝送線路300、第1の層間接続部320、第2の層間接続部420、及び接地導体500の材料は、同一の材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。さらに伝送線路300、第1の層間接続部320、第2の層間接続部420、及び接地導体500の材料は、単一の材料であってもよいし、1つ以上の異なる材料の組み合わせであってもよい。本実施形態においては、伝送線路300、第1の層間接続部320、第2の層間接続部420の材料が、同一の材料であることから、特性インピーダンス整合をさらに向上することができる。
図1(C)は、導電体である伝送線路300、第1の層間接続部320、第2の層間接続部420、および第1の接続端子400の積層方向における断面図を示す図である。図1(C)に示すように、本実施形態に係る配線基板10は、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420がいずれも同一の材料および同一の径を有し、同じ中心軸上に直接接続する。このような構成をとることによって、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。したがって、低コストで、高速・高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
[配線基板10の製造方法]
図2を用いて、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する。図2において、図1に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。
図2(A)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する工程を示す図である。まず第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する第2の型260を形成する。第2の型260は、第2のトレンチ220および第2の貫通孔240に対応する突起部を有する。ここで、第2の型260における第2のトレンチ220および第2の貫通孔240に対応する突起部は連続している。
次に、第2の型260を用いて、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を印刻する。第2の絶縁層200を軟化させ、その表面(第3面に)に第2の型260を圧入する。その状態で第2の絶縁層200を硬化させ、第2の型260を第2の絶縁層200から剥離することで、図2(A)に示す断面構造の第2の絶縁層200を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図2(B)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成する工程を示す図である。図2(A)で形成された第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を導電体で充填することで、第1の接続端子400および第2の層間接続部420を形成することができる。本実施形態において、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。本実施形態において、第2の層間接続部420および第1の接続端子400は一体形成したが、これに限定されない。それぞれ別体に形成してもよい。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第2の絶縁層200の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第2の絶縁層200上の導電体を選択的に研磨することで、第2のトレンチ220および第2の貫通孔240内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第2のトレンチ220内の導電体及び第2の貫通孔240内の導電体は、第1の接続端子400及び第2の層間接続部420として形成される。
図2(C)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100と第2の絶縁層200との間である第2面に、接地導体500を形成する工程を示す図である。本実施形態において、接地導体500は、第2の絶縁層200の第2面にフォトリソグラフィー法を用いて形成した。しかしながらこれに限定されず、接地導体500はインプリント法によって形成してもよい。接地導体500は、第1の絶縁層100の第1面、第2面、または第2の絶縁層200の第3面に形成してもよい。
図2(D)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第1の絶縁層100を積層する工程を示す図である。ここで第1の絶縁層100は、図2(C)で形成された第2の絶縁層200上の接地導体500が嵌るように、トレンチを有する。第1の絶縁層100は、第2の絶縁層200上の接地導体500が嵌るように、第2の絶縁層200上に積層する。これによって接地導体500は、第1の絶縁層100及び第2の絶縁層200に埋設される。
図2(E)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する工程を示す図である。まず第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する第1の型160を形成する。第1の型160は、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部を有する。ここで、第1の型160における第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部は連続していることから、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を一体形成することができる。
次に、第1の型160を用いて、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を印刻する。このとき、第1の型160の第1の貫通孔140に対応する突起部が、第2の絶縁層200の第2の層間接続部420と重なるようにアライメントを調整する。すなわち、第1の貫通孔140と第2の層間接続部420とが、同じ中心軸上になるよう直列に配置する。そこで、第1の絶縁層100を軟化させ、その表面(第1面に)に第1の型160を圧入する。その状態で第1の絶縁層100を硬化させ、第1の型160を第1の絶縁層100から剥離することで、図2(E)に示す断面構造の第1の絶縁層100を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図2(F)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成する工程を示す図である。図2(F)で一体形成された第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を導電体で充填することで、第1の層間接続部320および伝送線路300を一体形成することができる。本実施形態において、第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第1の絶縁層100の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第1の絶縁層100上の導電体を選択的に研磨することで、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第1のトレンチ120内の導電体及び第1の貫通孔140の導電体は、伝送線路300および第1の層間接続部320として形成される。
ここで第1の絶縁層100は第2の絶縁層200に積層してから加工したが、別体で加工済みの第1の絶縁層100を加工済みの第2の絶縁層200に積層してもよい。すなわち、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成し、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成した後、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とが重なるように、第1の絶縁層100を第2の絶縁層200に積層してもよい。
以上のように、本実施形態に係る配線基板10の製造方法によると、伝送線路300および第1の層間接続部320を一体形成することができる。このため、伝送線路300の一端と、第1の層間接続部320とは、位置ずれが生じないことからランドなどを必要とせず、直接接続することができる。第1の層間接続部320と、第2の層間接続部420とは、同じ中心軸上に直列に配置される。このためランドなどを必要とせず、直接接続することができる。さらに、本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有する。このような構成をとることによって、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができ、それによる低コスト化、さらには高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
<第2実施形態>
第1実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同じ中心軸上に直列に配置されたが、第2実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは中心軸がずれた状態で配置されている。
図3または図4を用いて、本開示の第2実施形態に係る配線基板10の構成及び配線基板10の製造方法について説明する。ここで、第1実施形態と同様である部分は、その詳しい説明を省略する。
[配線基板の構成]
図3は、本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図及び(B)断面図である。図3(A)及び(B)に示すように、配線基板10は、第1の絶縁層100と、第2の絶縁層200と、伝送線路300と、第1の層間接続部320と、第1の接続端子400と、第2の層間接続部420と、接地導体500とを備える。第1の絶縁層100には、複数の第1のトレンチ120が設けられている。複数の第1のトレンチ120には、それぞれ伝送線路300が配置される。本実施形態において、伝送線路300は2本配置したがこれに限定されない。1本以上配置されればよい。また、本実施形態において、伝送線路300は第1の絶縁層100の1面(第1面)にのみ配置したが、伝送線路300は反対側の面(第2面)にも配置されてもよい。
第1の絶縁層100には、複数の第1の貫通孔140が設けられている。複数の第1の貫通孔140には、それぞれ第1の層間接続部320が配置される。伝送線路300と第1の層間接続部320とは電気的に接続する。さらに伝送線路300と第1の層間接続部320とは、特性インピーダンスが整合し、第1の層間接続部320は伝送線路300の一端と直接接続する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、略同一の径を有してもよい。ここで伝送線路300と第1の層間接続部320の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。
本実施形態において、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料および同一の径を有し、直接接続する。伝送線路300と第1の層間接続部320との接続部には、ずれを見込んだランドなどは存在しない。配線基板においてサイズの大きいランドの存在は、配線密度を低下させる。また、配線基板において容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。本実施形態においては、伝送線路300と第1の層間接続部320とが、同一の材料および同一の径を有し直接接続することから、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができる。
伝送線路300は、第1の絶縁層100を介して接地導体500の上に配置される。すなわち、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の面(第2面)に配置される。しかしながらこれに限定されず、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)に配置されてもよい。
第2の絶縁層200は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の第2面に配置される。第2の絶縁層200には、複数の第2の貫通孔240が設けられている。複数の第2の貫通孔240には、それぞれ第2の層間接続部420が配置される。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは電気的に接続する。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、特性インピーダンスが整合し、直接接続する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料であって、略同一の径を有してもよい。ここで第1の層間接続部320と第2の層間接続部420の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。また、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、中心軸がずれた状態で直列に配置されている。
本実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の材料および同一の径を有し、直接接続する。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、中心軸がずれた状態で接続しているが、ずれを見込んだランドは存在しない。配線基板においてサイズの大きいランドの存在は、配線密度を低下させる。また、配線基板において容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。本実施形態においては、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とが、同一の材料および同一の径を有し直接接続することから、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。
第2の絶縁層200の、第2面とは反対側の第3面には、第1の接続端子400が配置される。第2の層間接続部420と第1の接続端子400とは電気的に接続する。第1の接続端子400は第2の層間接続部420より大きい径を有する。
伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420の径は、下記製造工程におけるアライメント精度と同等以上に設定する。これによって、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420との中心軸がずれたとしても、ランドなどを必要とせず、電気的に接続することができる。
本実施形態において、伝送線路300の幅及び高さはそれぞれ2μmである。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300の幅及び高さは、用途に応じて適宜選択でき、例えば2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。伝送線路300の幅及び高さは、同一であってもよいし、異なってもよい。ここで、伝送線路300の幅及び高さの長辺を、伝送線路300の径とする。
本実施形態において、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は円筒型であり、その直径は2μmである。しかしながらこれに限定されず、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420の径は、伝送線路300と特性インピーダンスが整合するよう、それぞれの材料、形状、物性などに合わせて2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。すなわち、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420はいずれも特性インピーダンスを整合する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の径を有してもよいし、異なる径を有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料で同一の径を有してもよい。本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有し、直接接続することから、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。
図3(C)は、導電体である伝送線路300、第1の層間接続部320、第2の層間接続部420、および第1の接続端子400の積層方向における断面図を示す図である。図3(C)に示すように、本実施形態に係る配線基板10は、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420がいずれも同一の材料および同一の径を有し、直接接続する。このような構成をとることによって、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。したがって、低コストで、高速・高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
[配線基板10の製造方法]
図4を用いて、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する。図4において、図3に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。
図4(A)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する工程を示す図である。まず第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する第2の型260を形成する。第2の型260は、第2のトレンチ220および第2の貫通孔240に対応する突起部を有する。ここで、第2の型260における第2のトレンチ220および第2の貫通孔240に対応する突起部は連続している。
次に、第2の型260を用いて、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を印刻する。第2の絶縁層200を軟化させ、その表面(第3面に)に第2の型260を圧入する。その状態で第2の絶縁層200を硬化させ、第2の型260を第2の絶縁層200から剥離することで、図4(A)に示す断面構造の第2の絶縁層200を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図4(B)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成する工程を示す図である。図4(A)で形成された第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を導電体で充填することで、第1の接続端子400および第2の層間接続部420を形成することができる。本実施形態において、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。本実施形態において、第2の層間接続部420および第1の接続端子400は一体形成したが、これに限定されない。それぞれ別体に形成してもよい。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第2の絶縁層200の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第2の絶縁層200上の導電体を選択的に研磨することで、第2のトレンチ220および第2の貫通孔240内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第2のトレンチ220内の導電体及び第2の貫通孔240内の導電体は、第1の接続端子400及び第2の層間接続部420として形成される。
図4(C)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100と第2の絶縁層200との間である第2面に、接地導体500を形成する工程を示す図である。本実施形態において、接地導体500は、第2の絶縁層200の第2面にフォトリソグラフィー法を用いて形成した。しかしながらこれに限定されず、接地導体500はインプリント法によって形成してもよい。接地導体500は、第1の絶縁層100の第1面、第2面、または第2の絶縁層200の第3面に形成してもよい。
図4(D)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第1の絶縁層100を積層する工程を示す図である。ここで第1の絶縁層100は、図4(C)で形成された第2の絶縁層200上の接地導体500が嵌るように、トレンチを有する。第1の絶縁層100は、第2の絶縁層200上の接地導体500が嵌るように、第2の絶縁層200上に積層する。これによって接地導体500は、第1の絶縁層100及び第2の絶縁層200に埋設される。
図4(E)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する工程を示す図である。まず第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する第1の型160を形成する。第1の型160は、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部を有する。ここで、第1の型160における第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部は連続していることから、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を一体形成することができる。
次に、第1の型160を用いて、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を印刻する。このとき、第1の型160の第1の貫通孔140に対応する突起部が、第2の絶縁層200の第2の層間接続部420と重なるようにアライメントを調整する。ところが、第1の貫通孔140と第2の層間接続部420との中心軸が、ずれてしまうこともある。このような場合でも、それぞれの径がアライメント精度と同等以上であることから、確実に接続することができる。第1の絶縁層100を軟化させ、その表面(第1面に)に第1の型160を圧入する。その状態で第1の絶縁層100を硬化させ、第1の型160を第1の絶縁層100から剥離することで、図4(E)に示す断面構造の第1の絶縁層100を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図4(F)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成する工程を示す図である。図4(F)で一体形成された第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を導電体で充填することで、第1の層間接続部320および伝送線路300を一体形成することができる。本実施形態において、第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第1の絶縁層100の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第1の絶縁層100上の導電体を選択的に研磨することで、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第1のトレンチ120内の導電体及び第1の貫通孔140の導電体は、伝送線路300および第1の層間接続部320として形成される。
ここで第1の絶縁層100は第2の絶縁層200に積層してから加工したが、別体で加工済みの第1の絶縁層100を加工済みの第2の絶縁層200に積層してもよい。すなわち、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成し、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成した後、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とが重なるように、第1の絶縁層100を第2の絶縁層200上に積層してもよい。
以上のように、本実施形態に係る配線基板10の製造方法によると、伝送線路300および第1の層間接続部320を一体形成することができる。このため、伝送線路300の一端と、第1の層間接続部320とは、位置ずれが生じないことからランドなどを必要とせず、直接接続することができる。第1の層間接続部320と、第2の層間接続部420とは、中心軸がずれた状態で配置されているが、それぞれの径が製造工程におけるアライメント精度と同等以上であることから、ランドなどを必要とせず、直接接続することができる。さらに、本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有する。このような構成をとることによって、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができ、それによる低コスト化、さらには高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
<第3実施形態>
第1実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは直接接続されたが、第3実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは接続層520を介して接続されている。
図5または図6を用いて、本開示の第3実施形態に係る配線基板10の構成及び配線基板10の製造方法について説明する。
[配線基板の構成]
図5は、本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図及び(B)断面図である。図5(A)及び(B)に示すように、配線基板10は、第1の絶縁層100と、第2の絶縁層200と、伝送線路300と、第1の層間接続部320と、第1の接続端子400と、第2の層間接続部420と、接地導体500と、接続層520とを備える。第1の絶縁層100には、複数の第1のトレンチ120が設けられている。複数の第1のトレンチ120には、それぞれ伝送線路300が配置される。本実施形態において、伝送線路300は2本配置したがこれに限定されない。1本以上配置されればよい。また、本実施形態において、伝送線路300は第1の絶縁層100の1面(第1面)にのみ配置したが、伝送線路300は反対側の面(第2面)にも配置されてもよい。
第1の絶縁層100には、複数の第1の貫通孔140が設けられている。複数の第1の貫通孔140には、それぞれ第1の層間接続部320が配置される。伝送線路300と第1の層間接続部320とは電気的に接続する。さらに伝送線路300と第1の層間接続部320とは、特性インピーダンスが整合し、第1の層間接続部320は伝送線路300の一端と直接接続する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、略同一の径を有してもよい。ここで伝送線路300と第1の層間接続部320の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。
本実施形態において、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料および同一の径を有し、直接接続する。伝送線路300と第1の層間接続部320との接続部には、ずれを見込んだランドなどが存在しない。配線基板においてサイズの大きいランドの存在は、配線密度を低下させる。また、容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。本実施形態においては、伝送線路300と第1の層間接続部320とが、同一の材料および同一の径を有し直接接続することから、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができる。
伝送線路300は、第1の絶縁層100を介して接地導体500の上に配置される。すなわち、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の面(第2面)に配置される。しかしながらこれに限定されず、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)に配置されてもよい。
第2の絶縁層200は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の第2面に配置される。第2の絶縁層200には、複数の第2の貫通孔240が設けられている。複数の第2の貫通孔240には、それぞれ第2の層間接続部420が配置される。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、接続層520を介して電気的に接続する。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、特性インピーダンスが整合する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料で同一の径を有してもよい。ここで第1の層間接続部320と第2の層間接続部420の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。また、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。さらに第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同じ中心軸上に直列に配置される。すなわち、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同心状に接続する。
第2の絶縁層200の、第2面とは反対側の第3面には、第1の接続端子400が配置される。第2の層間接続部420と第1の接続端子400とは電気的に接続する。第1の接続端子400は第2の層間接続部420より大きい径を有する。
接続層520の径は、下記製造工程におけるアライメント精度と同等以上に設定する。接続層520の径は、例えば12μm以上40μm以下の範囲で選択することができる。これによって、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420との中心軸がずれたとしても、確実に接続することができる。一方で、接続層520は、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420を接続するためのアライメント精度と同等程度の径でよいことから、接続層520の小型化が可能となる。
本実施形態において、伝送線路300の幅及び高さはそれぞれ2μmである。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300の幅及び高さは、用途に応じて適宜選択でき、例えば2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。伝送線路300の幅及び高さは、同一であってもよいし、異なってもよい。ここで、伝送線路300の幅及び高さの長辺を、伝送線路300の径とする。
本実施形態において、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は円筒型であり、その直径は2μmである。しかしながらこれに限定されず、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420の径は、伝送線路300と特性インピーダンスが整合するよう、それぞれの材料、形状、物性などに合わせて2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。すなわち、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420はいずれも特性インピーダンスを整合する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の径を有してもよいし、異なる径を有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料で同一の径を有してもよい。本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有することから、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。
図5(C)は、導電体である伝送線路300、第1の層間接続部320、接続層520、第2の層間接続部420、および第1の接続端子400の積層方向における断面図を示す図である。図5(C)に示すように、本実施形態に係る配線基板10は、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420がいずれも同一の材料および同一の径を有し、同じ中心軸上に接続する。第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は、接続層520を介して接続する。接続層520の小型化が可能であることから、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができる。したがって、低コストで、高速・高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
[配線基板10の製造方法]
図6を用いて、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する。図6において、図5に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。
図6(A)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する工程を示す図である。まず第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する第2の型260を形成する。第2の型260は、第2のトレンチ220および第2の貫通孔240に対応する突起部を有する。ここで、第2の型260における第2のトレンチ220および第2の貫通孔240に対応する突起部は連続している。
次に、第2の型260を用いて、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を印刻する。第2の絶縁層200を軟化させ、その表面(第3面に)に第2の型260を圧入する。その状態で第2の絶縁層200を硬化させ、第2の型260を第2の絶縁層200から剥離することで、図6(A)に示す断面構造の第2の絶縁層200を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図6(B)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成する工程を示す図である。図6(A)で形成された第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を導電体で充填することで、第1の接続端子400および第2の層間接続部420を形成することができる。本実施形態において、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。本実施形態において、第2の層間接続部420および第1の接続端子400は一体形成したが、これに限定されない。それぞれ別体に形成してもよい。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第2の絶縁層200の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第2の絶縁層200上の導電体を選択的に研磨することで、第2のトレンチ220および第2の貫通孔240内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第2のトレンチ220内の導電体及び第2の貫通孔240内の導電体は、第1の接続端子400及び第2の層間接続部420として形成される。
図6(C)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100と第2の絶縁層200との間である第2面に、接続層520および接地導体500を形成する工程を示す図である。本実施形態において、接続層520および接地導体500は、第2の絶縁層200の第2面にフォトリソグラフィー法を用いて形成した。しかしながらこれに限定されず、接続層520および接地導体500はインプリント法によって形成してもよい。ここで接地導体500は、第1の絶縁層100の第1面、第2面、または第2の絶縁層200の第3面に形成してもよい。
図6(D)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第1の絶縁層100を積層する工程を示す図である。ここで第1の絶縁層100は、図6(C)で形成された第2の絶縁層200上の接続層520および接地導体500が嵌るように、トレンチを有する。第1の絶縁層100は、第2の絶縁層200上の接続層520および接地導体500が嵌るように、第2の絶縁層200上に積層する。これによって接続層520および接地導体500は、第1の絶縁層100及び第2の絶縁層200に埋設される。
図6(E)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する工程を示す図である。まず第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する第1の型160を形成する。第1の型160は、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部を有する。ここで、第1の型160における第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部は連続していることから、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を一体形成することができる。
次に、第1の型160を用いて、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を印刻する。このとき、第1の型160の第1の貫通孔140に対応する突起部が、第2の絶縁層200の第2の層間接続部420と重なるようにアライメントを調整する。すなわち、第1の貫通孔140と第2の層間接続部420とが、同じ中心軸上になるよう直列に配置する。そこで、第1の絶縁層100を軟化させ、その表面(第1面に)に第1の型160を圧入する。その状態で第1の絶縁層100を硬化させ、第1の型160を第1の絶縁層100から剥離することで、図6(E)に示す断面構造の第1の絶縁層100を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図6(F)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成する工程を示す図である。図6(F)で一体形成された第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を導電体で充填することで、第1の層間接続部320および伝送線路300を一体形成することができる。本実施形態において、第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第1の絶縁層100の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第1の絶縁層100上の導電体を選択的に研磨することで、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第1のトレンチ120内の導電体及び第1の貫通孔140の導電体は、伝送線路300および第1の層間接続部320として形成される。
ここで第1の絶縁層100は第2の絶縁層200に積層してから加工したが、別体で加工済みの第1の絶縁層100を加工済みの第2の絶縁層200に積層してもよい。すなわち、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成し、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成した後、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とが、接続層520を介して重なるように、第1の絶縁層100を第2の絶縁層200に積層してもよい。このとき、接続層520および接地導体500は、第1の絶縁層100または第2の絶縁層200のどちらか一方の第2面に形成すればよい。
以上のように、本実施形態に係る配線基板10の製造方法によると、伝送線路300および第1の層間接続部320を一体形成することができる。このため、伝送線路300の一端と、第1の層間接続部320とは、位置ずれが生じないことからランドなどを必要とせず、直接接続することができる。第1の層間接続部320と、第2の層間接続部420とは、同じ中心軸上に直列に配置される。さらに、本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有する。第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は、接続層520を介して接続する。接続層520の小型化が可能であることから、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができ、それによる低コスト化、さらには高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
<第4実施形態>
第2実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは直接接続されたが、第4実施形態において、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは接続層520を介して接続されている。
図7または図8を用いて、本開示の第4実施形態に係る配線基板10の構成及び配線基板10の製造方法について説明する。ここで、第2実施形態と同様である部分は、その詳しい説明を省略する。
[配線基板の構成]
図7は、本開示の一実施形態に係る配線基板の一例を示す(A)上面図及び(B)断面図である。図7(A)及び(B)に示すように、配線基板10は、第1の絶縁層100と、第2の絶縁層200と、伝送線路300と、第1の層間接続部320と、第1の接続端子400と、第2の層間接続部420と、接地導体500と、接続層520とを備える。第1の絶縁層100には、複数の第1のトレンチ120が設けられている。複数の第1のトレンチ120には、それぞれ伝送線路300が配置される。本実施形態において、伝送線路300は2本配置したがこれに限定されない。1本以上配置されればよい。また、本実施形態において、伝送線路300は第1の絶縁層100の1面(第1面)にのみ配置したが、伝送線路300は反対側の面(第2面)にも配置されてもよい。
第1の絶縁層100には、複数の第1の貫通孔140が設けられている。複数の第1の貫通孔140には、それぞれ第1の層間接続部320が配置される。伝送線路300と第1の層間接続部320とは電気的に接続する。さらに伝送線路300と第1の層間接続部320とは、特性インピーダンスが整合し、第1の層間接続部320は伝送線路300の一端と直接接続する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、略同一の径を有してもよい。ここで伝送線路300と第1の層間接続部320の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。
本実施形態において、伝送線路300と第1の層間接続部320とは、同一の材料および同一の径を有し、直接接続する。伝送線路300と第1の層間接続部320との接続部には、ずれを見込んだランドなどは存在しない。配線基板においてサイズの大きいランドの存在は、配線密度を低下させる。また、容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。本実施形態においては、伝送線路300と第1の層間接続部320とが、同一の材料および同一の径を有し直接接続することから、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができる。
伝送線路300は、第1の絶縁層100を介して接地導体500の上に配置される。すなわち、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の面(第2面)に配置される。しかしながらこれに限定されず、接地導体500は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)に配置されてもよい。
第2の絶縁層200は、第1の絶縁層100の伝送線路300が配置される面(第1面)とは反対側の第2面に配置される。第2の絶縁層200には、複数の第2の貫通孔240が設けられている。複数の第2の貫通孔240には、それぞれ第2の層間接続部420が配置される。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、接続層520を介して電気的に接続する。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、特性インピーダンスが整合する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の材料、形状、物性などを有してもよいし、異なる材料、形状、物性などを有してもよい。例えば、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料であって、略同一の径を有してもよい。ここで第1の層間接続部320と第2の層間接続部420の径とは、伝送方向と直交する断面の長径を示す。また、略同一とは誤差10%の範囲内であることを示す。また、伝送線路300と第1の層間接続部320とは同一の材料であって、伝送方向と直交する断面積が略同一であってもよい。第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、中心軸がずれた状態で直列に配置されている。
第2の絶縁層200の、第2面とは反対側の第3面には、第1の接続端子400が配置される。第2の層間接続部420と第1の接続端子400とは電気的に接続する。第1の接続端子400は第2の層間接続部420より大きい径を有する。
接続層520の径は、下記製造工程におけるアライメント精度と同等以上に設定する。接続層520の径は、例えば12μm以上40μm以下の範囲で選択することができる。これによって、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420との中心軸がずれたとしても、電気的に接続することができる。一方で、接続層520は、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420を接続するためのアライメント精度と同等程度の径でよいことから、接続層520の小型化が可能となる。
本実施形態において、伝送線路300の幅及び高さはそれぞれ2μmである。しかしながらこれに限定されず、伝送線路300の幅及び高さは、用途に応じて適宜選択でき、例えば2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。伝送線路300の幅及び高さは、同一であってもよいし、異なってもよい。ここで、伝送線路300の幅及び高さの長辺を、伝送線路300の径とする。
本実施形態において、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は円筒型であり、その直径は2μmである。しかしながらこれに限定されず、第1の層間接続部320および第2の層間接続部420の径は、伝送線路300と特性インピーダンスが整合するよう、それぞれの材料、形状、物性などに合わせて2μm以上30μm以下の範囲で選択することができる。すなわち、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420はいずれも特性インピーダンスを整合する。別言すると、特性インピーダンスを整合すれば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは、同一の径を有してもよいし、異なる径を有してもよい。例えば、伝送線路300と第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とは同一の材料で同一の径を有してもよい。本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有することから、配線密度の増加、層数の低減、および特性インピーダンス整合を向上することができる。
図7(C)は、導電体である伝送線路300、第1の層間接続部320、接続層520、第2の層間接続部420、および第1の接続端子400の積層方向における断面図を示す図である。図7(C)に示すように、本実施形態に係る配線基板10は、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420がいずれも同一の材料および同一の径を有する。第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は、接続層520を介して接続する。接続層520の小型化が可能であることから、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができる。したがって、低コストで、高速・高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
[配線基板10の製造方法]
図8を用いて、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法を説明する。図8において、図7に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。
図8(A)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する工程を示す図である。まず第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する第2の型260を形成する。第2の型260は、第2のトレンチ220および第第2の貫通孔240に対応する突起部を有する。ここで、第2の型260における第2のトレンチ220および第2の貫通孔240に対応する突起部は連続している。
次に、第2の型260を用いて、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第第2の貫通孔240を印刻する。第2の絶縁層200を軟化させ、その表面(第3面に)に第2の型260を圧入する。その状態で第2の絶縁層200を硬化させ、第2の型260を第2の絶縁層200から剥離することで、図8(A)に示す断面構造の第2の絶縁層200を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200に第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図8(B)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成する工程を示す図である。図8(A)で形成された第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を導電体で充填することで、第1の接続端子400および第2の層間接続部420を形成することができる。本実施形態において、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。しかしながらこれに限定されず、第2の絶縁層200の第2のトレンチ220および第2の貫通孔240を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。本実施形態において、第2の層間接続部420および第1の接続端子400は一体形成したが、これに限定されない。それぞれ別体に形成してもよい。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第2の絶縁層200の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第2の絶縁層200上の導電体を選択的に研磨することで、第2のトレンチ220および第2の貫通孔240内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第2のトレンチ220内の導電体及び第2の貫通孔240内の導電体は、第1の接続端子400及び第2の層間接続部420として形成される。
図8(C)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100と第2の絶縁層200との間である第2面に、接続層520および接地導体500を形成する工程を示す図である。本実施形態において、接続層520および接地導体500は、第2の絶縁層200の第2面にフォトリソグラフィー法を用いて形成した。しかしながらこれに限定されず、接続層520および接地導体500はインプリント法によって形成してもよい。ここで接地導体500は、第1の絶縁層100の第1面、第2面、または第2の絶縁層200の第3面に形成してもよい。
図8(D)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第2の絶縁層200上に第1の絶縁層100を積層する工程を示す図である。ここで第1の絶縁層100は、図8(C)で形成された第2の絶縁層200上の接続層520および接地導体500が嵌るように、トレンチを有する。第1の絶縁層100は、第2の絶縁層200上の接続層520および接地導体500が嵌るように、第2の絶縁層200上に積層する。これによって接続層520および接地導体500は、第1の絶縁層100及び第2の絶縁層200に埋設される。
図8(E)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、インプリント法により、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する工程を示す図である。まず第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する第1の型160を形成する。第1の型160は、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部を有する。ここで、第1の型160における第1のトレンチ120および第1の貫通孔140に対応する突起部は連続していることから、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を一体形成することができる。
次に、第1の型160を用いて、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を印刻する。このとき、第1の型160の第1の貫通孔140に対応する突起部が、第2の絶縁層200の第2の層間接続部420と重なるようにアライメントを調整する。ところが、第1の貫通孔140と第2の層間接続部420との中心軸が、ずれてしまうこともある。このような場合でも、アライメント精度と同等以上の径を有する接続層520を介することから、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とが確実に接続することができる。第1の絶縁層100を軟化させ、その表面(第1面に)に第1の型160を圧入する。その状態で第1の絶縁層100を硬化させ、第1の型160を第1の絶縁層100から剥離することで、図4(E)に示す断面構造の第1の絶縁層100を得ることができる。しかしながらこれに限定されず、第1の絶縁層100に第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を形成する方法としては、フォトリソグラフィー法を用いたウェットエッチング又はドライエッチングなどの方法を用いることもできる。
インプリント法により形成した第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140には、絶縁材料の残渣が残ることがある。このため過マンガン酸塩溶液を用いたウェット処理や、酸素プラズマを用いたドライ処理を行うことによって、絶縁材料の残渣を除去する。絶縁材料の残渣を除去することによって、良好な層間接続を得ることができ、信頼性を向上した配線基板および半導体装置を提供することができる。
図8(F)は、本開示の一実施形態に係る配線基板の製造方法において、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成する工程を示す図である。図8(F)で一体形成された第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を導電体で充填することで、第1の層間接続部320および伝送線路300を一体形成することができる。本実施形態において、第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140は、無電解/電解銅めっき法を用いて銅で充填する。第1の絶縁層100の第1のトレンチ120および第1の貫通孔140を充填する方法としては、導電ペースト印刷などの方法を用いることもできる。
無電解/電解銅めっき法または導電ペースト印刷により形成した第1の絶縁層100の表面は、化学機械研磨法(chemical mechanical polishing)または機械研磨法を用いて研磨する。第1の絶縁層100上の導電体を選択的に研磨することで、第1のトレンチ120および第1の貫通孔140内部以外の不要な導電体を除去することができる。これによって、第1のトレンチ120内の導電体及び第1の貫通孔140の導電体は、伝送線路300および第1の層間接続部320として形成される。
ここで第1の絶縁層100は第2の絶縁層200に積層してから加工したが、別体で加工済みの第1の絶縁層100を加工済みの第2の絶縁層200に積層してもよい。すなわち、第1の絶縁層100上に伝送線路300と第1の層間接続部320とを形成し、第2の絶縁層200上に第2の層間接続部420と第1の接続端子400とを形成した後、第1の層間接続部320と第2の層間接続部420とが、接続層520を介して重なるように、第1の絶縁層100を第2の絶縁層200上に積層してもよい。このとき、接続層520および接地導体500は、第1の絶縁層100または第2の絶縁層200のどちらか一方の第2面に形成すればよい。
以上のように、本実施形態に係る配線基板10の製造方法によると、伝送線路300および第1の層間接続部320を一体形成することができる。このため、伝送線路300の一端と、第1の層間接続部320とは、位置ずれが生じないことからランドなどを必要とせず、直接接続することができる。第1の層間接続部320と、第2の層間接続部420とは、中心軸がずれた状態で配置されているが、アライメント精度と同等以上の径を有する接続層520を介して接続することから、確実に接続することができる。さらに、本実施形態において、伝送線路300、第1の層間接続部320、および第2の層間接続部420は、いずれも同一の材料および同一の径を有する。第1の層間接続部320および第2の層間接続部420は、接続層520を介して接続する。接続層520の小型化が可能であることから、本実施形態に係る配線基板10は、配線密度の増加および特性インピーダンス整合を向上することができ、それによる低コスト化、さらには高周波回路においてより安定した信号伝達が可能となる。
〈変形例〉
図9を用いて、本開示の実施形態の変形例に係る配線基板について説明する。
図9は、第1実施形態乃至第4実施形態の変形例に係る(A)配線基板と外部基板の一例を示す断面図及び(B)接続端子の一例を示す上面図である。第1実施形態乃至第4実施形態に係る配線基板は、外部基板600に接続してもよい。第3実施形態に係る配線基板10を外部基板600に接続した変形例を図9(A)に示す。図9(A)に示すように、配線基板10の第1の接続端子400は、例えば半田ボール800を介して、外部基板600の第2の接続端子700に接続する。このため第1の接続端子400および第2の接続端子700は、配線基板10の伝送線路300、第1の層間接続部320、接続層520、および第2の層間接続部420の径と比較して、より大きい径を有する。第1の接続端子400および第2の接続端子700の径は、例えば200μm以上300μm以下の範囲で選択することができる。
図9(B)に本変形例に係る第1の接続端子400および第2の接続端子700の一例を示す上面図である。図9(B)aの標準的な接続端子と比較して、図9(B)b〜fの接続端子は径に対して表面積の小さいパターンを有する。配線基板において容量の大きいランドの存在は、特性インピーダンス不整合の一因となる。このため本変形例においては、第1の接続端子400および第2の接続端子700は、スペースを配置したパターンを有する。第1の接続端子400および第2の接続端子700がスペースを配置したパターンを有することで、第1の接続端子400および第2の接続端子700の容量を抑制することができ、配線基板における特性インピーダンス整合をさらに向上することができる。また第1の接続端子400および第2の接続端子700のパターンを調整することで、特性インピーダンスを任意の値に設定することが可能となる。
図9(B)b〜fは、配線基板10および外部基板600における伝送経路を考慮して、第1の接続端子400および第2の接続端子700の信号伝達に影響の少ない領域にスペースを配置したパターンを示す。図9(A)において、配線基板10の伝送線路300において、信号は102方向から104方向へ伝送する。外部基板600の配線620において、信号は602方向から604方向へ伝送する。このため第1の接続端子400は伝送方向出口側にスペースが配置され、第2の接続端子700は伝送方向入口側にスペースが配置される。例えば図9(B)bは、接続端子外周部と伝送経路となる領域にパターンを配置した、第1の接続端子400および第2の接続端子700を示す。図9(B)cは、図9(B)bの接続端子外周部をさらに狭めたパターンを配置した、第1の接続端子400および第2の接続端子700を示す。
さらに、図9(B)d〜fは、外部基板600に接続時の半田ボール800の広がりを考慮して、第1の接続端子400および第2の接続端子700の中心から外周方向に均等に伸びる補助パターンを配置したパターン示す。例えば図9(B)dは、図9(B)cの伝送経路となる領域のパターンをさらに広げて配置した、第1の接続端子400および第2の接続端子700を示す。図9(B)eは、半田ボール800の広がりを助長するように十字状に補助パターンを配置した、第1の接続端子400および第2の接続端子700を示す。図9(B)fは、半田ボール800の広がりを助長するように十字状に補助パターンを配置し、さらに半田ボールによる接着を助長するように同心円状に補助パターンを配置した、第1の接続端子400および第2の接続端子700を示す。
図9(B)b〜fのように伝送経路となる領域にパターンを、信号伝達に影響の少ない領域にスペースを配置することで、伝送経路を保持しつつ第1の接続端子400および第2の接続端子700における容量を抑制することができる。これによってよりよい信号特性を保持しつつ、特性インピーダンス整合をさらに向上することができる。さらに、図9(B)d〜fのように、半田ボールの広がりや接着を考慮してパターンを配置することで、特性インピーダンス整合を向上しつつ、実装時の接続信頼性を向上することができる。
なお、本開示は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10:配線基板、
100:第1の絶縁層、
200:第2の絶縁層、
300:伝送線路、
320:第1の層間接続部
400:第1の接続端子、
420:第2の層間接続部
500:接地導体、
520:接続層、
600:外部基板
620:配線
700:第2の接続端子
800:半田ボール

Claims (16)

  1. 第1面にトレンチおよび第1の貫通孔が配置された第1の絶縁層と、
    前記トレンチの内側面に配置された配線と、
    前記第1の貫通孔に配置され、前記配線と電気的に接続し、前記配線と特性インピーダンスが整合した第1の層間接続部と、
    前記第1面とは反対側の第2面に配置され、第2の貫通孔が配置された第2の絶縁層と、
    前記第2の貫通孔に配置され、前記第1の層間接続部と電気的に接続し、前記第1の層間接続部と特性インピーダンスが整合した第2の層間接続部と、
    を備える配線基板。
  2. 前記配線と前記第1の層間接続部とが、同一の材料および同一の径を有する請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記配線と前記第1の層間接続部とが、直接接続する請求項1または2に記載の配線基板。
  4. 前記第1の層間接続部と前記第2の層間接続部とが、同じ中心軸上に直列に配置される請求項1乃至3の何れか一項に記載の配線基板。
  5. 前記第1の層間接続部と前記第2の層間接続部とが、同一の材料および同一の径を有する請求項1乃至4の何れか一項に記載の配線基板。
  6. 前記第1の層間接続部と前記第2の層間接続部とが、直接接続する請求項1乃至5の何れか1項に記載の配線基板。
  7. 第1面にトレンチおよび第1の貫通孔が配置された第1の絶縁層と、
    前記トレンチの内側面に配置された配線と、
    前記第1の貫通孔に配置され、前記配線と電気的に接続し、前記配線と同一の材料および同一の径を有する第1の層間接続部と、
    前記第1面とは反対側の第2面に配置され、第2の貫通孔が配置された第2の絶縁層と、
    前記第2の貫通孔に配置され、前記第1の層間接続部と電気的に接続し、前記第1の層間接続部と同一の材料および同一の径を有する第2の層間接続部と、
    を備える配線基板。
  8. 前記第2の絶縁層の前記第2面とは反対側の第3面に配置され、前記第2の層間接続部と電気的に接続する第1の接続端子を有する請求項1乃至7の何れか1項に記載の配線基板。
  9. 前記第1の接続端子は、径に対して表面積が小さいパターンを備える請求項8に記載の配線基板。
  10. 前記第1の接続端子のパターンは、伝送方向出口側にスペースが配置される請求項9に記載の配線基板。
  11. 請求項8乃至10の何れか1項に記載された配線基板であって、
    前記第1の接続端子が、第2の接続端子を有する外部基板と電気的に接続することを特徴とする配線基板。
  12. 前記第2の接続端子は径に対して表面積が小さいパターンを備える請求項11に記載の配線基板。
  13. 前記第2の接続端子のパターンは、伝送方向入口側にスペースが配置される請求項12に記載の配線基板。
  14. 請求項1乃至10の何れか1項に記載された配線基板の、前記配線および前記第1の層間接続部を一体形成する配線基板の製造方法。
  15. 第2の絶縁層に第2の貫通孔を形成し、
    前記第2の貫通孔に、第2の層間接続部を形成し、
    前記第2の絶縁層に第1の絶縁層を積層し、
    前記第1の絶縁層の前記第2の絶縁層とは反対側の第1面にトレンチおよび第1の貫通孔を形成し、
    前記第1の貫通孔に、前記第2の層間接続部と電気的に接続し、前記第2の層間接続部と同一の材料および同一の径を有する第1の層間接続部を形成し、
    前記トレンチの内側面に、前記第1の層間接続部と電気的に接続し、前記第1の層間接続部と同一の材料および同一の径を有する配線を形成する配線基板の製造方法。
  16. 前記配線および前記第1の層間接続部は一体形成する、請求項15に記載の配線基板の製造方法。
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