以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、電子チケットシステムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.第1実施形態]
[1−1.電子チケットシステムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る電子チケットシステムSの構成及び機能概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電子チケットシステムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、電子チケットシステムSは、電子チケットサーバ1と、少なくとも1つの有効化端末2と、複数の携帯端末3とを含んで構成されている。電子チケットシステムSは、本発明の情報処理装置の一例である。有効化端末2は、本発明の確認用情報処理装置及び通信装置の一例である。電子チケットサーバ1と有効化端末2と各携帯端末3とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
電子チケットサーバ1は、イベントなどで使用される電子チケットを発行するサーバ装置である。電子チケットの発行とは、電子チケットの内容などを示す電子チケットデータを携帯端末3にダウンロードさせ、携帯端末3が電子チケットの情報を表示することを可能とすることである。
有効化端末2は、電子チケットデータの利用が予定される場所を含むエリアに設置される。有効化端末2として、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット等が用いられる。電子チケットデータの利用が予定される場所は、例えばイベントが開催される会場である。有効化端末2は、例えば会場の入り口や、入り口に進むための通路等に設置されてもよい。有効化端末2は、発行された電子チケットに対応する電子チケットデータを有効化するための端末装置である。電子チケットデータの有効化とは、電子チケットデータに対応する電子チケットをイベントが開催される会場で利用可能とすることである。例えば、有効化された電子チケットのみが、会場に入場するために利用可能である。1つの会場に複数の有効化端末2が設置されてもよい。また、イベントが会場ごとに有効化端末2が設置されてもよい。有効化端末2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えるシステム制御部、ネットワークNWに接続するための通信部、携帯端末3との間で近距離無線通信を行うための近距離無線通信部、キーボードやマウス等の入力部、液晶ディスプレイ等の表示部を備える。この近距離無線通信で通信可能な距離の上限は、例えば数メートル〜数十メートル程度である。近距離無線通の規格は、例えばBluetooth(登録商標)規格(IEEE 802.15.1)であってもよい。
携帯端末3は、電子チケットシステムSに会員として登録されたユーザが利用する携帯端末である。携帯端末3として、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機等が用いられる。携帯端末3には電子チケットアプリが記憶される。電子チケットアプリは、携帯端末3に電子チケットに関する各種処理を行わせるためのアプリケーションプログラムである。ユーザは、携帯端末3を操作して電子チケットを購入する。その後、携帯端末3は、購入した電子チケットに対応する電子チケットデータを電子チケットサーバ1からダウンロードする。ユーザは、ユーザが属するグループの代表者となって、グループのメンバーの人数分の電子チケットを購入することができる。電子チケットの購入後、代表者は、電子チケットを他のメンバーに分配するための操作を行う。これにより、各メンバーは、そのメンバーの携帯端末3で電子チケットデータをダウンロードすることができる。携帯端末3が有効化端末2の無線通信圏内に入ると、携帯端末3は有効化端末2と通信して電子チケットデータを有効化する。その後ユーザが会場の入り口などに移動すると、携帯端末3は、入場処理に利用される。入場処理は、ユーザの入場を許可してよいか否かを電子チケットに基づいて判定する処理である。例えば、イベントのスタッフが携帯端末3に表示された電子チケットの情報を確認したり、スタッフが携帯端末3を使用して電子チケットをもぎる操作を行ったりしてもよい。例えば、携帯端末3のタッチパネルに表示された電子チケット上をスタッフが指などでスワイプ操作等することにより、もぎりが行われる。或いは、入り口に設置された改札機が、携帯端末3と近距離無線通信することにより又は携帯端末3に表示された電子チケットの情報を撮影することにより電子チケットを認証してもよい。この場合の近距離無線通信で通信可能な距離の上限は、例えば数ミリメートル〜数メートル程度である。
[1−2.電子チケットサーバの構成]
次に、電子チケットサーバの構成について、図2及び図3を用いて説明する。
図2は、本実施形態に係る電子チケットサーバの概要構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、電子チケットサーバは、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
通信部11は、ネットワークNWに接続して携帯端末3等との通信状態を制御するようになっている。
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部12には、会員DB12a、チケットDB12b、グループDB12c等のデータベースが記憶される。「DB」は、データベースの略語である。
図3は、データベースに記憶される内容の一例を示す図である。会員DB12aには、電子チケットシステムSに会員登録しているユーザに関する会員情報が記憶される。具体的に、会員DB12aには、ユーザID、パスワード、メールアドレス等がユーザごとに対応付けて記憶される。ユーザIDは、ユーザを識別するための情報である。パスワードは、電子チケットシステムSにログインするための認証情報である。
チケットDB12bには、電子チケットに関する電子チケット管理情報が記憶される。具体的に、チケットDB12bには、チケット番号、イベント番号、ユーザID,再発行フラグ、利用フラグ、有効化フラグ等が、電子チケットごとに対応付けて記憶される。チケット番号は、電子チケットを識別するための情報である。イベント番号は、電子チケットを利用可能なイベント、そのイベントの開催日時及び開催場所を一意に識別するための情報である。ユーザIDは、電子チケットの発行先のユーザを示す。再発行フラグは、電子チケットが再発行されたか否かを示す。再発行されていない場合、再発行フラグはFALSEであり、再発行された場合、再発行フラグはTRUEである。利用フラグは、電子チケットが入場に利用されたか否かを示す。利用されていない場合、利用フラグはFALSEであり、利用された場合、利用フラグはTRUEである。有効化フラグは、電子チケットが有効化されたか否かを示す。有効化されていない場合、有効化フラグはFALSEであり、有効化された場合、有効化フラグはTRUEである。再発行フラグ、利用フラグ及び有効化フラグそれぞれの初期値はFALSEである。
グループDB12cには、グループで購入された電子チケットに関する情報が記憶される。具体的に、グループDB12cは、グループ番号、及び複数のチケット番号が、グループの代表者により複数の電子チケットが購入されるごとに対応付けて登録される。グループ番号は、グループを識別するための情報である。例えば、電子チケットサーバ1が自動的にグループ番号を決定する。複数のチケット番号は、グループの代表者が購入した複数の電子チケットの番号である。
記憶部12には、OS、サーバプログラム等のプログラムが記憶される。サーバプログラムは、電子チケットデータが有効化されているか否かの判定等に用いられるプログラムである。サーバプログラム等は、例えば所定のサーバ装置からからネットワークNWを介してダウンロードされてもよい。或いは、サーバプログラム等は、メモリカード、光ディスク等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、サーバプログラム等は、プログラム製品であってもよい。
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
システム制御部14は、CPU14a、ROM14b、RAM14c等により構成されている。システム制御部14は、記憶部12に記憶された各種プログラムを実行する。例えば、電子チケットの購入に応じて、システム制御部14は、電子チケットデータを生成する。電子チケットデータは、例えばチケット番号、イベント番号、イベントの名称、イベントの開催日、開始時刻、終了時刻、イベントの会場の名称等を含む。電子チケットデータは、更に可視属性、有効化状態、利用状態等を含んでもよい。可視属性は、電子チケットデータに対応する電子チケットの情報を表示可能であるか否かを示す。可視属性が「可視」である場合、電子チケットの情報を表示可能であり、可視属性が「不可視」である場合、電子チケットの情報を表示不可能である。可視属性が「可視」である電子チケットデータのみ、有効化が可能である。有効化状態は、電子チケットデータが有効化されたか否かを示す。有効状態が「未有効化」である場合、電子チケットデータが有効化されておらず、有効状態が「有効化済」である場合、電子チケットデータが有効化されている。利用状態は、電子チケットデータに対応する電子チケットが使用されたか否かを示す。利用状態が「未使用」である場合、電子チケットは使用されておらず、利用状態が「使用済」である場合、電子チケットは使用されている。システム制御部14は、生成した電子チケットデータを携帯端末3へ送信する。システム制御部14は、電子チケットデータを暗号化してもよい。
[1−3.携帯端末の構成]
次に、携帯端末3の構成について、図4を用いて説明する。
図4(a)は、本実施形態に係る携帯端末3の概要構成の一例を示すブロック図である。
図4(a)に示すように、携帯端末3は、移動体無線通信部31と、近距離無線通信部32と、入力部33と、表示部34と、記憶部35と、入出力インターフェース36と、システム制御部37と、を備えている。そして、システム制御部37と入出力インターフェース36とは、システムバス38を介して接続されている。
移動体無線通信部31は、移動体通信ネットワークに利用するための無線通信機能を有する。移動体通信ネットワークは、例えば、電話用回線交換ネットワーク、及びインターネットに接続するためのデータ通信用パケット交換ネットワークを含む。移動体無線通信部31は、アンテナを介して、最寄りの基地局との間で無線通信を行い、基地局及び移動体通信ネットワークを介してネットワークNWに接続する。携帯端末3は、移動体無線通信部31を利用して電子チケットサーバ1との通信を行う。
近距離無線通信部32は、数メートル〜数十メートル程度の通信距離を有する近距離無線通信機能を有する。近距離無線通の規格は、例えばBluetooth(登録商標)規格(IEEE 802.15.1)であってもよい。近距離無線通信部32は、アンテナを介して、近距離無線通信機能を有する他の無線通信機器との間で無線通信を行う。携帯端末3は、近距離無線通信部32を利用して有効化端末2との通信を行う。
入力部33は、ユーザによる操作を受け付け、操作内容に対応する信号をシステム制御部37に出力する。入力部33の例として、キー、ボタン、スイッチ、タッチパネル等が挙げられる。
表示部34は、システム制御部37の制御により、画像、文字等の情報を表示する。表示部34の例として、液晶ディスプレイ、有機EL(Light Emitting)ディスプレイ等が挙げられる。
記憶部35は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリにより構成されている。記憶部35には、OS、電子チケットアプリ等のプログラムが記憶される。電子チケットアプリは、例えば電子チケットサーバ1からネットワークNWを介してダウンロードされてもよい。或いは、電子チケットアプリは、メモリカード、光ディスク等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、電子チケットアプリは、プログラム製品であってもよい。また、記憶部35には、ダウンロードされた電子チケットデータが記憶される。なお、携帯端末3は、耐タンパ性を有するセキュアエレメントを備えてもよい。このセキュアエレメントに、電子チケットデータが記憶されてもよい。
入出力インターフェース36は、通信部31〜記憶部35とシステム制御部37との間のインターフェース処理を行うようになっている。
システム制御部37は、CPU37a、ROM37b、RAM37c等により構成されている。
[1−4.携帯端末のシステム制御部の機能概要]
次に、図4乃至図8を用いて、システム制御部37の機能概要について説明する。図4(b)は、本実施形態に係る携帯端末3のシステム制御部37の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部37は、CPU37aが、電子チケットアプリに含まれる各種コードを読み出し実行することにより、図4(b)に示すように、チケットデータ取得部371、利用要求受付部372、チケット情報表示制御部373、有効化確認要求送信部374、有効化命令受信部375、有効化部376等として機能する。チケットデータ取得部371は、本発明の取得手段の一例である。利用要求受付部372は、本発明の受付手段の一例である。チケット情報表示制御部373は、本発明の表示制御手段の一例である。有効化確認要求送信部374は、本発明の送信手段の一例である。有効化命令受信部375は、本発明の受信手段の一例である。有効化部376は、本発明の有効化手段の一例である。
電子チケットを利用するためには、電子チケットデータを記憶した携帯端末3をユーザが会場に持って行く必要がある。しかしながら、ユーザが携帯端末3を使用することができない状態となる場合がある。例えば、ユーザが携帯端末3を持って行くことを忘れたり、携帯端末3の電池切れ、紛失、盗難、故障等があったりした場合である。この場合、ユーザは電子チケットを利用することができない。そこで、ユーザが属するグループの代表者となって複数の電子チケットを購入した場合、代表者の携帯端末3は、グループのメンバー全員分の電子チケットデータを電子チケットサーバ1からダウンロードする。代表者以外のメンバーのうち何れかのメンバーが携帯端末を利用することができない状態となった場合、代表者の携帯端末3は、ユーザ操作に基づいてそのメンバーの電子チケットが代表者の携帯端末3で利用可能とするように制御する。
チケットデータ取得部371は、少なくともそのチケットデータ取得部371が機能する携帯端末3のユーザに対して発行される電子チケットデータを電子チケットサーバ1から取得して記憶部35に記憶させる。このときの電子チケットデータの可視属性は「可視」であり、有効化状態は「未有効化」であり、利用状態は「未使用」である。
グループの代表者が利用する携帯端末3のチケットデータ取得部371は、代表者に対して発行される電子チケットデータと、グループの他のメンバーに対して発行される電子チケットデータとを含む複数の電子チケットデータを取得する。この場合、代表者に対して発行される電子チケットデータの可視属性は「可視」であり、グループの他のメンバーに対して発行される電子チケットデータの可視属性は「不可視」である。電子チケットサーバ1が可視属性を設定してもよいし、チケットデータ取得部371が可視属性を設定してもよい。電子チケットの購入の処理が終わった後、又は購入された電子チケットの分配先の指定が終わった後に、チケットデータ取得部371は、グループのメンバー全員分の電子チケットデータをダウンロードしてもよい。代表者が利用する携帯端末3が複数の電子チケットをダウンロードした時点では、代表者に対して発行された電子チケットデータのみ、有効化が可能である。
なお、電子チケットデータは、可視属性、有効化状態及び利用状態を含まなくてもよい。可視属性、有効化状態及び利用状態は、電子チケットデータに対応付けて記憶部35に記憶されてもよい。
図5(a)は、グループの各メンバーの携帯端末3に電子チケットデータがダウンロードされたときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。ユーザU1〜U3で構成されるグループにおいて、ユーザU1が代表者である。ユーザU1は3枚の電子チケットを購入する。ユーザU1が利用する携帯端末3−1は、電子チケットデータE1〜E3をダウンロードして記憶する。電子チケットデータE1は、ユーザU1に対して発行される電子チケットであり、電子チケットデータE2は、ユーザU2に対して発行される電子チケットであり、電子チケットデータE3は、ユーザU3に対して発行される電子チケットである。電子チケットデータE1の可視属性は「可視」であり、電子チケットデータE2及びE3それぞれの可視属性は「不可視」である。従って、携帯端末3−1は、電子チケットデータE1のみを表示部34に表示可能である。ユーザU2が利用する携帯端末3−2は電子チケットデータE2をダウンロードし、ユーザU2が利用する携帯端末3−3は電子チケットデータE3をダウンロードする。これらの電子チケットデータの可視属性は「可視」である。図5(a)において、可視属性が「可視」である電子チケットデータは実線で示され、可視属性が「不可視」である電子チケットデータは破線で示される。チケットDB12bにおいて、電子チケットデータE1〜E3それぞれの再発行フラグ、利用フラグ、有効化フラグはそれぞれFALSE(バツ印)である。
代表者が所有する携帯端末3の利用要求受付部372は、グループの他のメンバーに対して発行された電子チケットデータの利用要求を受け付ける。代表者の携帯端末3で電子チケットデータを利用しようとするメンバーを「利用要求者」という。利用要求者は、基本的には携帯端末3を使用することができない状態になったメンバー、或いは現在は使用可能であるが会場での入場処理時には携帯端末3を使用することができない蓋然性があるメンバーである。携帯端末3を使用することができない蓋然性がある状態とは、例えば携帯端末3の電池が入場までにもたない蓋然性があること等が挙げられる。利用要求は、例えば利用要求者に対して発行された電子チケットデータを代表者の携帯端末3で利用可能とすることの要求である。入力部33に対する操作により利用要求が入力される。利用要求の入力の操作は利用要求者、代表者、及び他のメンバーのうち誰が行ってもよい。利用要求の入力の際、操作するユーザは、例えば利用要求者のユーザID又は電子チケットデータのチケット番号を入力又は選択する。利用要求受付部372は、記憶部35に記憶された電子チケットデータのうち、ユーザID又はチケット番号で特定される電子チケットデータの可視属性を「可視」に変更する。これにより、利用要求者の電子チケットデータの有効化が可能な状態となる。利用要求者の電子チケットデータが代表者の携帯端末3で有効化が可能な状態となることを、便宜上電子チケットデータの「再発行」という。その後、利用要求受付部372は、再発行フラグ更新要求を電子チケットサーバ1へ送信してもよいししなくてもよい。再発行フラグ更新要求は、可視化された電子チケットデータのチケット番号を含む。電子チケットサーバ1は、チケットDB12bにおいて、再発行フラグ更新要求に含まれるチケット番号の再発行フラグをTRUEに変更する。なお、利用要求受付部372は、再発行フラグがFALSEである場合にのみ、利用要求者の電子チケットデータを再発行してもよい。
利用要求受付部372は、利用要求とともに、他のメンバーの認証情報を受け付けてもよいし受け付けなくてもよい。認証情報の例として、パスワード、暗証番号、PINコード等の文字や記号の情報、指紋、声紋等の生体情報が挙げられる。利用要求受付部372は、認証情報に基づいて利用要求者が認証された場合にのみ、利用要求者の電子チケットデータを再発行してもよい。これにより、利用要求者が意図しないで電子チケットデータの利用要求が行われることを防止することができる。認証処理は携帯端末3及び電子チケットサーバ1の何れが行ってもよい。携帯端末3又は電子チケットサーバ1は、例えば入力されたパスワードと会員DB12aに予め記憶されているパスワードとを比較して、認証処理を行ってもよい。或いは、グループの各メンバーが携帯端末3で電子チケットデータをダウンロードするとき、携帯端末3は、その電子チケットデータ専用の認証情報をメンバーに登録させてもよい。携帯端末3又は電子チケットサーバ1は、利用要求とともに入力された認証情報と、ダウンロードの際に登録された認証情報とを比較して、認証処理を行ってもよい。
図5(b)は、利用要求が受け付けられたときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。ユーザU2が携帯端末3−2を利用することができなくなったため、ユーザU2はユーザU1から携帯端末3−1を借りる。そしてユーザU2は、携帯端末3−1を操作して利用要求を入力する。利用要求を受け付けた携帯端末3−1は、携帯端末3−1が記憶する電子チケットデータE2の可視属性を「可視」に変更する。また、チケットDB12bにおいて、電子チケットデータE2の再発行フラグがTRUE(丸印)に変更される。
チケット情報表示制御部373は、少なくともそのチケット情報表示制御部373が機能する携帯端末3の所有者に対して発行された電子チケットデータに対応する電子チケットの情報を表示部4に表示する。例えばユーザによる入力部33の操作に応じて、チケット情報表示制御部373は電子チケットの情報を表示する。電子チケットの情報は、例えばチケット番号、イベントの名称、イベントの開催日、開始時刻、終了時刻、イベントの会場の名称等を含む。代表者の携帯端末3の場合、その携帯端末3のチケット情報表示制御部373は、代表者に対して発行された電子チケットデータに対応する電子チケットの情報と、利用要求が受け付けられた電子チケットデータに対応する電子チケットの情報とを表示する。具体的には、チケット情報表示制御部373は、可視属性が「可視」である電子チケットデータに対応する電子チケットの情報を表示する。1つのイベントに対して複数の電子チケットの情報を表示可能であるとき、チケット情報表示制御部373は、複数の電子チケットの情報を同時に表示してもよいし、ユーザの操作に基づいて複数の電子チケットの情報を順次表示してもよい。
有効化確認要求送信部374は、携帯端末3が有効化端末2の無線通信圏内に入った際に、携帯端末3に記憶された電子チケットデータであって、少なくとも携帯端末3の所有者に対して発行された電子チケットデータが有効化されているか否かを確認する有効化確認要求を有効化端末2へ送信する。代表者が所有する携帯端末3の場合、その携帯端末3の有効化確認要求送信部374は、代表者に対して発行された電子チケットデータと、利用要求が受け付けられた電子チケットデータとがそれぞれ有効化されているか否かを確認する有効化確認要求を送信する。具体的には、有効化確認要求送信部374は、可視属性が「可視」である電子チケットデータについて有効化確認要求を送信する。有効化確認要求送信部374は、電子チケットデータごとに有効化確認要求を送信してもよいし、可視属性が「可視」である全ての電子チケットデータについてまとめて1つの有効化確認要求を送信してもよい。有効化確認要求は、電子チケットデータに対応するチケット番号を含む。
電子チケットサーバ1及び有効化端末2は、それぞれ電子チケットデータが有効化されているか否かの確認のための処理を行う。電子チケットデータが有効化されているかの確認は、電子チケットサーバ1及び有効化端末2の何れが行ってもよい。例えば、有効化端末2は、電子チケットデータが有効化されているか否かの確認のための処理として、携帯端末3から受信した有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ転送する。有効化確認要求を受信した電子チケットサーバ1は、チケットDB12bにおいて、有効化確認要求された電子チケットデータのチケット番号に対応する有効化フラグを確認する。電子チケットサーバ1は、有効化確認要求された電子チケットデータのうち、有効化フラグがFALSEである電子チケットデータを有効化させる有効化命令を有効化端末2へ送信する。また、電子チケットサーバ1は、有効化確認要求された電子チケットデータに対応する有効化フラグのうち、FALSEである有効化フラグをTRUEに変更する。有効化端末2は、電子チケットサーバ1から受信した有効化命令を携帯端末3へ転送する。有効化命令受信部375は、有効化端末2から送信された有効化命令を受信する。
有効化部376は、有効化命令受信部375により受信された有効化命令に応じて、まだ有効化されていない電子チケットデータを利用することができるように有効化する処理を行う。例えば、有効化部376は、電子チケットデータに対応する有効化状態を「有効化済」に変更する。例えば、有効化状態が「有効化済」になった電子チケットの表示部34上の表示態様(例えば、もぎり又は入場が可能であることを示す表示態様)が、有効化状態が「未有効化」のときの表示態様(例えば、もぎり又は入場が可能ではないことを示す表示態様)から変化してもよい。例えば、電子チケットの色又は模様の一部又は全部が変化したり、入場用の画像、コード又は文字が表示されたりしてもよい。これにより、電子チケットを利用可能であることをイベントのスタッフが認識することができたり、改札機が画像で認識したりすることができる。或いは、有効化状態が「未有効化」の場合は、もぎり又は入場処理のための電子チケットの画面の表示ができないようになっており、有効化状態が「有効化済」の場合は、そのような画面の表示が可能であってもよい。或いは、こうした表示態様の変更に加えて又は表示態様の変更なくして、有効化部376は、有効化状態が「有効化済」である電子チケットのみ、スタッフによるもぎりの操作が行えるようにしてもよい。或いは、表示態様の変更に加えて又は表示態様の変更なくして、有効化部376は、有効化状態が「有効化済」である電子チケットについてのみ入場が許可されるよう、会場に設置された改札機と通信してもよい。このような電子チケットデータの利用の処理を実行し又は検出すると、携帯端末3又は改札機は、利用された電子チケットデータのチケット番号を含む利用フラグ更新要求を電子チケットサーバ1へ送信する。電子チケットサーバ1は、チケットDB12bにおいて、利用フラグ更新要求に含まれるチケット番号に対応する利用フラグをTRUEに変更する。チケット情報表示制御部373は、有効化確認要求を送信したにもかかわらず有効化命令が受信されなかった電子チケットデータ、すなわち別の携帯端末3において既に有効化されている電子チケットデータの画面を、無効表示としてもよい。
図6は、携帯端末3−1及び3−3が有効化端末2の無線通信圏内AR1に入ったときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。ユーザU1〜U3は一緒に会場の入り口付近に行ったとする。このとき、携帯端末3−1においては電子チケットデータE1及びE2の可視属性は「可視」であり、チケットDB12bにおいて電子チケットデータE1及びE2の有効化フラグはFALSEである。従って、携帯端末3−1の電子チケットデータE1及びE2は有効化される。携帯端末3−2に記憶された電子チケットデータE2の状態は変化しない。また、DB12bにおいて電子チケットデータE1及びE2の有効化フラグはTRUEに変更される。携帯端末3−3においては電子チケットデータE3が可視化されており、チケットDB12bにおいて電子チケットデータE3の有効化フラグはFALSEである。従って、携帯端末3−3の電子チケットデータE3は有効化される。また、DB12bにおいて電子チケットデータE3の有効化フラグはTRUEに変更される。これにより、ユーザU2は携帯端末3−1で電子チケットE2を利用することができる。
図7は、携帯端末3−2が有効化端末2の無線通信圏内AR1に入ったときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。図6が示す有効化の後、誰かが携帯端末3−2を持って会場の入り口付近に行ったとする。携帯端末3−2が無線通信圏内AR1に入ることにより携帯端末3−2が有効化確認要求を送信する時点で、電子チケットデータE2の有効化フラグは既にTRUEに設定されている状態である。従って、携帯端末3−2に記憶された電子チケットデータE2は有効化されない。従って、携帯端末3−2では電子チケットE2を利用することができない。
以上説明した各部の処理により次に説明する効果が奏される。代表者の携帯端末3において予めダウンロードされた利用要求者の電子チケットデータの有効化が可能となることにより、利用要求者の電子チケットデータが二重に発行されることになる。代表者が自分の携帯端末3を持って利用要求者とともに会場に行くことにより、代表者及び利用要求者の電子チケットデータが有効化される。その後に利用要求者の携帯端末3を持って誰かが会場に入ってもその携帯端末3に記憶された電子チケットデータは有効化されない。従って、利用要求者が電子チケットデータを取得した携帯端末を利用できない状況であっても、電子チケットデータが二重に利用されることを防止しつつ、その電子チケットデータの利用が予定される会場等の場所で利用要求者が電子チケットデータを適正に利用することができる。
[1−5.変形例]
グループの各メンバーの携帯端末3がメンバー全員の電子チケットデータをダウンロードしてもよい。これにより、代表者が所有する携帯端末3を代表者が利用することができない状態であっても、他のメンバーの携帯端末3で代表者は電子チケットを利用することができる。また、グループのメンバーのうち少なくとも1人のメンバーの携帯端末3が利用可能であれば、メンバー全員が電子チケットを利用可能となる。この場合、各メンバーの携帯端末3の利用要求受付部372が利用要求を受け付けることができる。
図8は、グループの各メンバーの携帯端末3に電子チケットデータがダウンロードされたときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。携帯端末3−1〜3−3のそれぞれが、電子チケットデータE1〜E3をダウンロードして記憶する。携帯端末3−1において、電子チケットデータE1の可視属性は「可視」であり、電子チケットデータE2及びE3それぞれの可視属性は「不可視」である。携帯端末3−2において、電子チケットデータE2の可視属性は「可視」であり、電子チケットデータE1及びE3それぞれの可視属性は「不可視」である。携帯端末3−3において、電子チケットデータE3の可視属性は「可視」であり、電子チケットデータE1及びE2それぞれの可視属性は「不可視」である。
[1−6.電子チケットシステムの動作]
次に、電子チケットシステムSの動作について、図9乃至図11を用いて説明する。図9(a)、図9(c)、図11(b)は、電子チケットサーバ1において実行される処理を示す。電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、サーバプログラムに含まれる各種コードに従って、これらの図に示される処理を実行する。図9(b)、図10(a)、図10(b)、図11(a)は、携帯端末3において実行される処理である。携帯端末3のシステム制御部37は、電子チケットアプリに含まれる各種コードに従って、これらの図に示される処理を実行する。
図9(a)は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14による代表者用電子チケット送信処理の一例を示す図である。グループの代表者の操作に基づいて、代表者の携帯端末3は電子チケットアプリを起動して電子チケットサーバ1にアクセスする。ここで代表者はユーザID及びパスワードを入力して電子チケットシステムSにログインする。代表者は、電子チケットシステムSにおいて、イベント名、開催日時、購入する電子チケットの数などを選択する。これに応じて、電子チケットサーバ1は、電子チケットの決済処理を行う。電子チケットの購入後、代表者は電子チケットを分配するための操作を行う。例えば、代表者は、分配先のメンバーごとに、そのメンバーを特定するための情報を入力する。メンバーを特定するための情報として、例えばユーザID、メールアドレス等が挙げられる。電子チケットサーバ1は、購入された枚数分の電子チケットのチケット番号を決定し、決定された複数のチケット番号と新しく決定したグループ番号とを対応付けてグループDB12cに記憶させる。例えばこの後に、電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、代表者用電子チケット送信処理を実行する。
図9(a)に示すように、システム制御部14は、番号iを1に設定する(ステップS1)。次いで、システム制御部14は、番号iが1であるか否かを判定する(ステップS2)。このとき、システム制御部14は、番号iが1であると判定した場合には(ステップS2:YES)、処理をステップ3に進める。一方、システム制御部14は、番号iが1ではないと判定した場合には(ステップS2:NO)、処理をステップ5に進める。
ステップS3において、システム制御部14は、代表者に発行される電子チケットデータを生成する。このとき、システム制御部14は、電子チケットデータの可視属性を「可視」に設定する。また、システム制御部14は、有効化状態を「未有効化」に設定し、利用状態を「未利用」に設定する。また、システム制御部14は、グループDB12cにグループ番号と対応付けて記憶されたチケット番号のうちi番目のチケット番号を電子チケットデータに格納する。次いで、システム制御部14は、代表者のユーザIDを、生成された電子チケットデータのチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶させる(ステップS4)。
ステップS5において、システム制御部14は、代表者以外の他のメンバーに発行される電子チケットデータを生成する。このとき、システム制御部14は、電子チケットデータの可視属性を「不可視」に設定する。また、システム制御部14は、有効化状態を「未有効化」に設定し、利用状態を「未利用」に設定する。また、システム制御部14は、グループDB12cにグループ番号と対応付けて記憶されたチケット番号のうちi番目のチケット番号を電子チケットデータに格納する。
ステップS4又は5を終えると、システム制御部14は、チケットDB12bにおいて、生成された電子チケットデータのチケット番号に対応する再発行フラグ、利用フラグ、有効化フラグをそれぞれFALSEに設定する(ステップS6)。次いで、システム制御部14は、生成された電子チケットデータを代表者の携帯端末3へ送信する(ステップS7)。次いで、システム制御部14は、番号iが、購入された電子チケットの枚数未満であるか否かを判定する(ステップS8)。このとき、システム制御部14は、番号iが購入された電子チケットの枚数未満であると判定した場合には(ステップS8:YES)、処理をステップ9に進める。ステップS9において、システム制御部14は、番号iを1増加させて、ステップS2に処理を進める。一方、システム制御部14は、番号iが購入された電子チケットの枚数未満ではないと判定した場合には(ステップS8:NO)、代表者用電子チケット送信処理を終了させる。
図9(b)は、本実施形態に係る携帯端末3のチケットデータ取得部371による代表者用電子チケット受信処理の一例を示す図である。代表者用電子チケット受信処理は、代表者の携帯端末3において実行される。図9(b)に示すように、チケットデータ取得部371は、代表者用電子チケット送信処理により電子チケットサーバ1から送信されてきた複数の電子チケットデータを受信する。チケットデータ取得部371は受信した電子チケットデータを記憶部35に記憶させる(ステップS11)。このとき、チケットデータ取得部371は、グループの代表者以外のメンバーに発行された電子チケットデータに対応付けて、そのメンバーのユーザID又はメールアドレスを記憶部35に記憶させる。電子チケットデータを記憶部35に記憶させると、チケットデータ取得部371は、代表者用電子チケット受信処理を終了させる。
図9(c)は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14による非代表者用電子チケット送信処理の一例を示す図である。代表者用電子チケット送信処理の後、電子チケットサーバ1は、例えば代表者により指定された各分配先のメンバー宛ての電子チケットダウンロード用メールを送信する。電子チケットダウンロード用メールには、あて先のメンバーに分配される電子チケットデータをダウンロードするためのURLが記載された電子メールである。このURLは、例えばあて先のメンバーに分配される電子チケットデータのチケット番号を含んでもよい。分配先のメンバーの携帯端末3は、そのメンバーの操作に基づいて電子チケットダウンロード用メールを受信及び表示する。メンバーがそのメールに記載されたURLを選択すると、携帯端末3は電子チケットアプリを起動して電子チケットサーバ1にアクセスする。ここでメンバーはユーザID及びパスワードを入力して、電子チケットシステムSにログインする。このようにしてメンバーがログインしたときに、電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、非代表者用電子チケット送信処理を実行する。
図9(c)に示すように、システム制御部14は、分配される電子チケットデータを生成する(ステップS21)。このとき、システム制御部14は、電子チケットデータの可視属性を「可視」に設定する。また、システム制御部14は、有効化状態を「未有効化」に設定し、利用状態を「未利用」に設定する。次いで、システム制御部14は、分配先のメンバーのユーザIDを、生成された電子チケットデータのチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶させる(ステップS22)。次いで、システム制御部14は、生成された電子チケットデータを、分配先のメンバーの携帯端末3へ送信して(ステップS23)、非代表者用電子チケット送信処理を終了させる。分配先のメンバーの携帯端末3は、電子チケットサーバ1から送信されてきた電子チケットデータを受信して記憶部35に記憶させる。
なお、電子チケットサーバ1は、代表者用電子チケット送信処理により代表者以外の他のメンバーに発行される電子チケットデータを生成したとき、この電子チケットデータをチケットDB12bに記憶させておいてもよい。この場合、非代表者用電子チケット送信処理において、電子チケットサーバ1は、記憶された電子チケットデータを、分配先のメンバーの携帯端末3へ送信してもよい。或いは、代表者用電子チケット送信処理により代表者の携帯端末3が複数の電子チケットデータをダウンロードした後、代表者が電子チケットを分配するための操作を行うように電子チケットシステムSが構成されてもよい。この場合、代表者による分配先の指定により、携帯端末3は、分配先のメンバーに発行される電子チケットデータを電子チケットサーバ1にアップロードしてもよい。非代表者用電子チケット送信処理において、電子チケットサーバ1は、代表者の携帯端末3から取得した電子チケットデータを、分配先のメンバーの携帯端末3へ送信してもよい。何れの場合であっても、電子チケットサーバ1又は分配先のメンバーの携帯端末3は、分配先のメンバーの電子チケットデータの可視属性を「可視」に変更する。
図10(a)は、本実施形態に係る携帯端末3のシステム制御部37による利用要求受付処理の一例を示す図である。利用要求受付処理は、代表者の携帯端末3において実行される。電子チケットアプリのメニューにおいて、ユーザは電子チケットの再発行を選択する。携帯端末3のシステム制御部37は、その携帯端末3の所有者がグループの代表者としてこれまで購入した電子チケットに対応するイベントの一覧を表示する。ユーザは、一覧の中から所望のイベントを選択する。システム制御部37は、選択されたイベントのイベント番号に対応する全ての電子チケットデータを記憶部35から特定する。次いで、システム制御部37は、特定された電子チケットデータのうち可視属性が「不可視」である電子チケットデータに関する情報を一覧表示する。例えば、システム制御部37は、電子チケットデータのチケット番号、その電子チケットデータが発行されたメンバーのユーザID又はメールアドレスの一覧を表示してもよい。ユーザは、表示された一覧から再発行する電子チケットデータを選択する。こうして、システム制御部37は、電子チケットデータの利用要求を受け付ける。次いで、システム制御部37は、パスワードの入力領域を表示し、ユーザは、利用要求者のパスワードを入力する。パスワードが入力されると、システム制御部37は、利用要求受付処理を実行する。
図10(a)に示すように、利用要求受付部372は、認証制御処理を実行する(ステップS31)。例えば、利用要求受付部372は、選択された電子チケットデータのチケット番号及び入力されたパスワードを電子チケットサーバ1へ送信する。電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、受信されたチケット番号に対応するユーザIDをチケットDB12bから取得する。次いで、システム制御部14は、取得したユーザIDに対応するパスワードを会員DB12aから取得する。次いで、システム制御部14は、ユーザIDに対応するパスワードと携帯端末3から受信したパスワードとを比較する。パスワードが一致する場合、システム制御部14は、認証許可応答を携帯端末3へ送信する。パスワードが一致しない場合、システム制御部14は、認証拒否応答を携帯端末3へ送信する。
電子チケットサーバ1から認証許可応答又は認証拒否応答を受信すると、利用要求受付部372は、利用要求者が認証されたか否かを判定する(ステップS32)。電子チケットサーバ1から認証許可応答が受信された場合、利用要求受付部372は、利用要求者が認証されたと判定する(ステップS32:YES)。この場合、利用要求受付部372は、処理をステップS33に進める。一方、電子チケットサーバ1から認証拒否応答が受信された場合、利用要求受付部372は、利用要求者が認証されなかったと判定する(ステップS32:NO)。この場合、利用要求受付部372は、処理をステップS35に進める。
ステップS33において、利用要求受付部372は、利用要求された電子チケットデータの可視属性を「可視」に変更する。次いで、利用要求受付部372は、利用要求された電子チケットデータのチケット番号を含む再発行フラグ更新要求を電子チケットサーバ1へ送信して(ステップS34)、利用要求受付処理を終了させる。携帯端末3から再発行フラグ更新要求を受信した電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、チケットDB12bにおいて、再発行フラグ更新要求に含まれるチケット番号に対応する再発行フラグをTRUEに変更する。ステップS35において、利用要求受付部372は、エラー表示を行って利用要求受付処理を終了させる。
図10(b)は、本実施形態に係る携帯端末3のチケット情報表示制御部373による電子チケット表示処理の一例を示す図である。電子チケット表示処理は、代表者及びグループの他のメンバーの何れの携帯端末3においても実行される。電子チケットアプリのメニューにおいて、ユーザは電子チケットの表示を選択する。携帯端末3のチケット情報表示制御部373は、その携帯端末3が記憶している電子チケットデータに対応するイベントの一覧を表示する。ユーザは、一覧の中から所望のイベントを選択する。イベントが選択されると、チケット情報表示制御部373は電子チケット表示処理を実行する。
図10(b)に示すように、チケット情報表示制御部373は、番号iを1に設定する(ステップS41)。また、チケット情報表示制御部373は、選択されたイベントのイベント番号に対応する全ての電子チケットデータを記憶部35から特定する。次いで、チケット情報表示制御部373は、特定された電子チケットデータのうちi番目の電子チケットデータの可視属性が「可視」であるか否かを判定する(ステップS42)。このとき、チケット情報表示制御部373は、可視属性が「可視」であると判定した場合には(ステップS42:YES)、処理をステップS43に進める。一方、チケット情報表示制御部373は、可視属性が「可視」ではないと判定した場合には(ステップS42:NO)、処理をステップS44に進める。
ステップS43において、チケット情報表示制御部373は、i番目の電子チケットデータに対応する電子チケットの情報を表示部34に表示させる。このとき、チケット情報表示制御部373は、i番目の電子チケットデータの有効化状態及び利用状態に応じた表示態様で、電子チケットの情報を表示させる。次いで、チケット情報表示制御部373は、番号iが、選択されたイベントのイベント番号に対応する電子チケットデータの数未満であるか否かを判定する(ステップS44)。このとき、チケット情報表示制御部373は、番号iが電子チケットデータの数未満であると判定した場合には(ステップS44:YES)、処理をステップS45に進める。ステップS45において、チケット情報表示制御部373は、番号iを1増加させて、処理をステップS42に進める。一方、チケット情報表示制御部373は、番号iが電子チケットデータの数未満ではないと判定した場合には(ステップS44:NO)、電子チケット表示処理を終了させる。
図11(a)は、本実施形態に係る携帯端末3の有効化部376による有効化制御処理の一例を示す図である。有効化制御処理は、代表者及びグループの他のメンバーの何れの携帯端末3においても実行される。携帯端末3を持ったユーザが移動することにより携帯端末3が有効化端末2の無線通信圏内に入る。すると、携帯端末3は、イベント番号要求を有効化端末2へ送信する。イベント番号要求を受信した有効化端末2は、有効化端末2が対応するイベントのイベント番号を携帯端末3へ送信する。有効化端末2からイベント番号を受信すると、有効化部376は、有効化制御処理を実行する。
図11(a)に示すように、有効化部376は、番号iを1に設定する(ステップS51)。また、有効化部376は、受信したイベント番号に対応する全ての電子チケットデータを記憶部35から特定する。次いで、有効化部376は、特定された電子チケットデータのうちi番目の電子チケットデータの可視属性が「可視」であるか否かを判定する(ステップS52)。このとき、有効化部376は、可視属性が「可視」であると判定した場合には(ステップS52:YES)、処理をステップS53へ進める。一方、有効化部376は、可視属性が「可視」ではないと判定した場合には(ステップS52:NO)、処理をステップS58へ進める。
ステップS53において、有効化部376は、i番目の電子チケットデータの有効化状態が「未有効化」であるか否かを判定する。このとき、有効化部376は、有効化状態が「未有効化」である場合には(ステップS53:YES)、処理をステップS54へ進める。一方、有効化部376は、有効化状態が「未有効化」ではない場合には(ステップS53:NO)、処理をステップS58へ進める。
ステップS54において、有効化確認要求送信部374は、i番目の電子チケットデータのチケット番号を含む有効化確認要求を有効化端末2へ送信する。有効化端末2は、携帯端末3から送信されてきた有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ転送する。
図11(b)は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14による有効化確認要求受信処理の一例を示す図である。電子チケットサーバ1が有効化端末2から有効化確認要求を受信したとき、システム制御部14は有効化確認要求受信処理を実行する。
図11(b)に示すように、システム制御部14は、チケットDB12bにおいて、有効化確認要求に含まれるチケット番号に対応する有効化フラグがFALSEであるか否かを判定する(ステップS61)。このとき、システム制御部14は、有効化フラグがFALSEであると判定した場合には(ステップS61:YES)、処理をステップS62へ進める。ステップS62において、システム制御部14は、有効化命令を有効化端末2へ送信する。次いで、システム制御部14は、チケットDB12bにおいて、チケット番号に対応する有効化フラグをTRUEに変更して(ステップS63)、有効化確認要求受信処理を終了させる。一方、システム制御部14は、有効化フラグがFALSEではないと判定した場合には(ステップS61:NO)、処理をステップS64へ進める。ステップS64において、システム制御部14は、有効化禁止命令を有効化端末2へ送信して、有効化確認要求受信処理を終了させる。有効化端末2は、電子チケットサーバ1から送信されてきた有効化命令又は有効化禁止命令を携帯端末3へ転送する。
図11(a)に示すように、有効化命令受信部375は、有効化端末2から、利用要求に対する応答を受信する(ステップS55)。次いで、有効化部376は、応答が有効化命令であるか否かを判定する(ステップS56)。このとき、有効化部376は、応答が有効化命令であると判定した場合には(ステップS56:YES)、処理をステップS57に進める。一方、有効化部376は、応答が有効化命令ではないと判定した場合には(ステップS56:NO)、処理をステップS58に進める。
ステップS57において、有効化部376は、i番目の電子チケットデータを有効化する。例えば、有効化部376は、i番目の電子チケットデータの可視属性を「可視」に変更する。次いで、有効化部376は、番号iが、イベント番号に対応する電子チケットデータの数未満であるか否かを判定する(ステップS58)。このとき、有効化部376は、番号iが電子チケットデータの数未満であると判定した場合には(ステップS58:YES)、処理をステップS59に進める。ステップS59において、有効化部376は、番号iを1増加させて、処理をステップS52に進める。一方、有効化部376は、番号iが電子チケットデータの数未満ではないと判定した場合には(ステップS58:NO)、有効化制御処理を終了させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、電子チケットサーバ1のシステム制御部14が、携帯端末3が取得した電子チケットデータであって、携帯端末3のユーザに対して発行された第1の電子チケットデータと、このユーザが属するグループ内の他のユーザに対して発行された第2の電子チケットデータであって、且つ携帯端末3が利用要求を受け付けた第2の電子チケットデータとがそれぞれ有効化されているか否かを確認する有効化確認要求を、有効化端末2から受信する。また、システム制御部14が、チケットDB12bに記憶された有効化フラグに基づいて、有効化確認要求された電子チケットがそれぞれ有効化されているか否かを判定する。また、システム制御部14が、有効化確認要求された電子チケットのうち有効化されてないと判定された電子チケットデータを携帯端末3により有効化させる有効化命令を有効化端末2へ送信する。従って、ユーザが電子チケットデータを取得した携帯端末3を利用できない状況であっても、電子チケットデータが二重に利用されることを防止しつつ、この電子チケットデータの利用が予定される会場等の場所でこのユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。
また、システム制御部14が、有効化端末2から有効化確認要求を受信し、有効化端末2有効か命令を送信してもよい。この場合、会場又はその付近に携帯端末3が位置する場合にのみ、電子チケットデータの有効化が可能となる。
また、携帯端末3のシステム制御部37が、携帯端末3のユーザに対して発行された第1の電子チケットデータと、このユーザが属するグループ内の他のユーザに対して発行された第2の電子チケットデータと、を含む複数の電子チケットデータを取得する。また、システム制御部37が、第2の電子チケットデータの利用要求を受け付ける。また、システム制御部37が、第1の電子チケットデータと、利用要求が受け付けられた第2の電子チケットデータとがそれぞれ有効化されているか否かを確認する有効化確認要求を有効化端末2へ送信する。また、システム制御部37が、有効化確認要求された電子チケットデータのうちまだ有効化されていない電子チケットデータを有効化させる有効化命令を、有効化端末2から受信する。また、システム制御部37が、有効化命令に応じて、まだ有効化されていない電子チケットデータを利用できるように有効化する処理を実行する。従って、ユーザが電子チケットデータを取得した携帯端末3を利用できない状況であっても、電子チケットデータが二重に利用されることを防止しつつ、この電子チケットデータの利用が予定される会場等の場所でこのユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。
また、システム制御部37が、携帯端末3が電子チケットデータの利用が予定される場所を含むエリアに設置された有効化端末2の無線通信圏内に入った際に、有効化確認要求を送信してもよい。この場合、会場又はその付近に携帯端末3が位置する場合にのみ、電子チケットデータの有効化が可能となる。
また、無線通信により携帯端末3と有効化端末2との間で直接有効化確認要求及び有効化命令の送受信が行われるようにすれば、携帯端末3が移動体通信網や無線LAN等の無線通信ネットワークに接続することができない場合であっても、携帯端末3は、電子チケットデータを有効化することができる。
また、システム制御部37が、第1の電子チケットデータに対応する電子チケットの情報と、利用要求が受け付けられた第2の電子チケットデータに対応する電子チケットの情報と、を画面に表示させてもよい。この場合、第2の電子チケットデータの利用要求が受け付けられているか否かをユーザが容易に認識することができる。
また、システム制御部37が、利用要求と他のユーザの認証情報とを受け付けてもよい。システム制御部37は、第2の電子チケットデータについては、受け付けられた認証情報を用いて他のユーザが認証された場合に限り、この他のユーザに対して発行された第2の電子チケットデータが有効化されているか否かを確認する有効化確認要求を送信してもよい。この場合、携帯端末3は、利用要求の入力が、第2の電子チケットデータが発行されたユーザの意思によるものであることを確認した上で、その第2の電子チケットデータを有効化することができる。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について、図12乃至図14を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第2実施形態は第1実施形態と同様であってもよい。図12は、本実施形態に係る電子チケットシステムSの概要構成の一例を示す図である。図12において、図1と同様の要素については同様の符号が付されている。
図12に示すように、本実施形態に係る電子チケットシステムSは、電子チケットサーバ1と、複数の携帯端末3と、少なくとも1つのビーコン発信機4とを含んで構成されている。本実施形態において、電子チケットサーバ1は本発明の確認用情報処理装置の一例である。ビーコン発信機4は、本発明の通信装置の一例である。電子チケットサーバ1と各携帯端末3とはネットワークNWを介して相互にデータの送受信が可能になっている。
ビーコン発信機4は、電子チケットデータの利用が予定される場所を含むエリアに設置される。1つの会場に複数のビーコン発信機4が設置されてもよい。ビーコン発信機4は、近距離無線通信によりビーコン信号を発信する。この近距離無線通信で通信可能な距離の上限は、例えば数十センチメートル〜数十メートル程度である。近距離無線通の規格は、例えばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、ZigBee(登録商標)、 NFC(Near field radio communication)等であってもよい。ビーコン信号は、所定の識別情報を含む無線信号である。この識別情報に基づいて、ビーコン発信機4が如何なるイベントの会場に設置されているかを特定することが可能である。例えば、識別情報はイベント番号を含んでもよい。ビーコン発信機4は、CPU、ROM、RAM等を備えるシステム制御部、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶部、近距離無線通信を行うための近距離無線通信部を備える。
電子チケットサーバ1及び携帯端末3の構成は、第1実施形態の場合と基本的に同様であってもよい。但し、携帯端末3がビーコン発信機4との近距離無線通信が可能なように、携帯端末3の近距離無線通信部32は、BLE、ZigBee(登録商標)、又はNFC等の規格に対応している。本実施形態において近距離無線通信が可能とは、少なくともビーコン発信機4から送信される信号を携帯端末3が受信可能であることをいう。
携帯端末3は、ビーコン発信機4の無線通信圏内に入った際に、近距離無線通信部32によりビーコン発信機4からビーコン信号を受信する。すると、携帯端末3は、移動体無線通信部31により移動体通信網及びネットワークNWを介して有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ送信する。そして、携帯端末3は、電子チケットサーバ1からネットワークNW及び移動体通信網を介して、有効化命令又は有効化禁止命令を受信する。携帯端末3は、携帯端末3に記憶されている電子チケットデータのうち、可視属性が「可視」であり、且つ有効化状態が「未有効化」である電子チケットデータ全てについて、チケット番号とビーコン信号の識別情報とを含む有効化確認要求を送信してもよい。電子チケットサーバ1は、有効化確認要求に含まれるチケット番号に対応する電子チケットデータのうち、有効化確認要求に含まれる識別情報から特定されるイベントに対応した電子チケットデータについてのみ、チケットDB12bに記憶された有効化フラグを確認して、有効化命令又は有効化禁止命令を送信してもよい。或いは、携帯端末3は、携帯端末3に記憶されている電子チケットデータのうち、可視属性が「可視」であり、有効化状態が「未有効化」であり、且つビーコン信号に含まれる識別情報から特定されるイベントに対応する電子チケットデータのチケット番号を含む有効化確認要求を送信してもよい。
例えば、図5(a)に示すように、携帯端末3−1は、電子チケットデータE1〜E3をダウンロードする。また、携帯端末3−2は電子チケットデータE2をダウンロードし、携帯端末3−3は電子チケットデータE3をダウンロードする。その後、図5(b)に示すように、携帯端末3−2を利用することができなくなったユーザU2は、携帯端末3−1を操作して利用要求を入力することにより、携帯端末3−1は、携帯端末3−1が記憶する電子チケットデータE2の可視属性を「可視」に変更する。
図13は、携帯端末3−1及び3−3がビーコン発信機4の無線通信圏内AR2に入ったときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。ユーザU1〜U3は一緒に会場の入り口付近に行ったとする。これにより、携帯端末3−1及び3−3は、ビーコン発信機4からビーコン信号を受信する。これに応じて、携帯端末3−1は、ビーコン信号に含まれる識別情報を含む有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ送信する。携帯端末3−1に記憶されている電子チケットデータのうち、識別情報に対応する電子チケットデータE1及びE2の有効化フラグはFALSEであるので、電子チケットサーバ1は、電子チケットデータE1及びE2の有効化命令を携帯端末3−1へ送信する。携帯端末3−1が有効化命令を受信することにより、携帯端末3−1に記憶された電子チケットデータE1及びE2が有効化される。同様に携帯端末3−3も有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ送信し、電子チケットサーバ1から有効化命令を受信するので、携帯端末3−3に記憶された電子チケットデータE3も有効化される。
図14は、ビーコン発信機4が有効化端末2の無線通信圏内AR2に入ったときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。図7が示す有効化の後、誰かが携帯端末3−2を持って会場の入り口付近に行ったとする。携帯端末3−2が無線通信圏内AR2に入ることにより携帯端末3−2が電子チケットサーバ1へ有効化確認要求を送信する。この時点で、電子チケットデータE2の有効化フラグは既にTRUEに設定されている状態であるので、電子チケットサーバ1は有効化禁止命令を携帯端末3−2へ送信する。従って、携帯端末3−2に記憶された電子チケットデータE2は有効化されない。
電子チケットサーバ1及び携帯端末3による処理内容は、第1実施形態において、図9乃至図11を用いて説明された処理内容と同様であってもよい。但し、図11に示す有効化制御処理は、携帯端末3が、ビーコン発信機4の無線通信圏内に入ることによってビーコン発信機4からビーコン信号を受信したときに実行される。有効化制御処理において、携帯端末3の有効化確認要求送信部374は、有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ送信し(ステップS54)、有効化命令受信部375は、電子チケットサーバ1から応答を受信する(ステップS55)。図12に示す有効化確認要求受信処理は、電子チケットサーバ1が携帯端末3から有効化確認要求を受信したときに実行される。有効化確認要求受信処理において、電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、有効化命令又は有効化禁止命令を携帯端末3へ送信する(ステップS62又はS64)。
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について、図15を用いて説明する。以下に説明する点を除き、第3実施形態は第2実施形態と同様であってもよい。図15は、本実施形態に係る電子チケットシステムSの概要構成の一例を示す図である。図15において、図1と同様の要素については同様の符号が付されている。
図15に示すように、本実施形態に係る電子チケットシステムSは、電子チケットサーバ1と、複数の携帯端末3とを含んで構成されている。本実施形態において、電子チケットサーバ1は本発明の情報処理装置の一例である。電子チケットサーバ1と各携帯端末3とはネットワークNWを介して相互にデータの送受信が可能になっている。
本実施形態において、携帯端末3の有効化確認要求送信部374は、入力部33に対するユーザの操作に基づいて、有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ送信する。例えば、有効化確認要求送信部374は、ユーザの操作に基づいて、携帯端末3に記憶された電子チケットデータに対応するイベントの一覧を表示部34に表示させる。有効化確認要求送信部374は、一覧の中からユーザにより選択されたイベントに対応する電子チケットデータのうち、可視属性が「可視」であり、且つ有効化状態が「未有効化」である1又は複数の電子チケットデータについての有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ送信してもよい。或いは、有効化確認要求送信部374は、一覧の中からユーザにより選択されたイベントに対応する電子チケットデータのうち、可視属性が「可視」であり、且つ有効化状態が「未有効化」である電子チケットの一覧を表示部34に表示させる。有効化確認要求送信部374は、一覧の中からユーザにより選択された電子チケットデータについての有効化確認要求を電子チケットサーバ1へ送信してもよい。携帯端末3は、有効化確認要求に応じて電子チケットサーバ1から有効化命令を受信した場合、その有効化命令に対応する電子チケットデータを有効化させる。
有効化確認要求送信部374は、有効化確認要求のためのユーザ操作を許容する期間を、イベントの開催日に限定してもよい。また有効化確認要求送信部374は、有効化確認要求のためのユーザ操作を許容する期間を、その開催日における或る時間帯に限定してもよい。この時間帯は、例えば予め設定されてもよいし、イベントの開始時間、終了時間、会場の開場時間、閉場時間等に基づいて決定されてもよい。或いは、電子チケットサーバ1は、イベントの開催日、又はイベントの開催日における所定の時間帯に携帯端末3から有効化確認要求を受信した場合にのみ、有効化命令を送信してもよい。
有効化確認要求送信部374は、携帯端末3が、イベントが開催される会場から所定範囲内に存在すると判定される場合に限り、有効化確認要求のためのユーザ操作を許容してもよい。或いは、電子チケットサーバ1は、有効化確認要求を送信してきた携帯端末3が、イベントが開催される会場から所定範囲内に存在すると判定される場合に限り、有効化命令を送信してもよい。各イベントの会場の位置を示す情報は、例えば電子チケットサーバ1の記憶部12に記憶されてもよい。携帯端末3の測位方法は種々考えられる。例えば、携帯端末3が現在通信している基地局がカバーするセル内の或る位置が、携帯端末3の位置とみなされてもよい。或いは、複数の基地局のそれぞれから発信される電波が携帯端末3に到達する時間と、それらの基地局の位置とに基づいて、OTDOA(Observed Time Difference Of Arrival)方式で携帯端末3の位置が測定されてもよい。或いは、携帯端末3がGPS(Global Positioning System)を用いて携帯端末3の位置を測定してもよい。