以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、電子チケットシステムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.第1実施形態]
[1−1.電子チケットシステムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る電子チケットシステムSの構成及び機能概要について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電子チケットシステムSの概要構成の一例を示す図である。
図1に示すように、電子チケットシステムSは、電子チケットサーバ1と、少なくとも1つの改札機2と、複数の携帯端末3と、少なくとも1つの決済サーバ4と、を含んで構成されている。電子チケットサーバ1は、本発明の情報処理装置の一例である。電子チケットサーバ1と改札機2と各携帯端末3と決済サーバ4とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
電子チケットサーバ1は、イベントなどで使用される電子チケットデータを発行するサーバ装置である。電子チケットデータの発行とは、電子チケットの内容などを示す電子チケットデータを携帯端末3にダウンロードさせ、ユーザが携帯端末3を用いて電子チケットデータの利用を可能とすることである。電子チケットデータが利用される場面の例として、イベントが開催される会場への入場、施設の利用、交通機関の利用、商品の受け取り、サービスの利用、商品の購入代金やサービスの利用料金の割引等が挙げられる。本実施形態においては、イベントが開催される会場にユーザが入場する際に電子チケットデータが利用さるものとする。会場は、電子チケットデータの利用が予定される場所の一例である。
改札機2は、入場処理を行うための端末装置である。入場処理は、ユーザの入場を許可してよいか否かを電子チケットに基づいて判定する処理である。改札機2は、イベントが開催される会場ごとに、その会場の入口又はその付近に設置される。改札機2は、電子チケットデータを記憶した携帯端末3を所持するユーザが会場を入場するときに電子チケットデータを認証する。電子チケットデータの認証が成功した場合にのみユーザは会場に入場することができる。改札機2は、例えば近距離無線通信により携帯端末3から電子チケットデータを受信又は読み取る。この近距離無線通信で通信可能な距離の上限は、例えば数ミリメートル〜数センチメートル程度である。近距離無線通の規格は、例えばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、ZigBee(登録商標)、 NFC(Near field radio communication)等であってもよい。改札機2として、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット等が用いられる。ユーザが会場へ入場するときにイベントのスタッフがユーザの携帯端末3を使用して電子チケットをもぎる操作を行うことで入場処理が行われる場合、改札機2は不要である。例えば、携帯端末3のタッチパネルに表示された電子チケット上をスタッフが指などでスワイプ操作等することにより、もぎりが行われる。
携帯端末3は、電子チケットシステムSに会員として登録されたユーザが利用する携帯端末である。携帯端末3として、例えばスマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯ゲーム機等が用いられる。携帯端末3には電子チケットアプリが記憶される。電子チケットアプリは、携帯端末3に電子チケットに関する各種処理を行わせるためのアプリケーションプログラムである。ユーザは、携帯端末3を操作して電子チケットを購入する。その後、携帯端末3は、購入した電子チケットに対応する電子チケットデータを電子チケットサーバ1からダウンロードする。
決済サーバ4は、商品の購入代金やサービスの利用料金等を決済するためのサーバ装置である。購入代金の決済の手段の例として、クレジットカード、電子マネー等が挙げられる。電子チケットサーバ1は、電子チケットデータの購入代金を購入者に課金するために、決済サーバ4にアクセスする。電子チケットデータの購入代金を決済可能な手段を提供する事業者ごとに決済サーバ4が設置されてもよい。
[1−2.電子チケットサーバの構成]
次に、電子チケットサーバの構成について、図2及び図3を用いて説明する。
図2(a)は、本実施形態に係る電子チケットサーバの概要構成の一例を示すブロック図である。図2(a)に示すように、電子チケットサーバは、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。記憶部12は、本発明の記憶手段の一例である。
通信部11は、ネットワークNWに接続して改札機2、携帯端末3等との通信状態を制御するようになっている。
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部12には、会員DB12a、チケットDB12b、知人DB12c、会場位置DB12d、携帯端末状態DB12e等のデータベースが記憶される。「DB」は、データベースの略語である。
図3は、データベースに記憶される内容の一例を示す図である。会員DB12aには、電子チケットシステムSに会員登録しているユーザに関する会員情報が記憶される。具体的に、会員DB12aには、ユーザID、パスワード、メールアドレス、決済手段情報等がユーザごとに対応付けて記憶される。ユーザIDは、ユーザを識別するための情報であって、ユーザに固有の情報である。パスワードは、電子チケットシステムSにログインするための認証情報である。決済手段情報は、電子チケットデータの購入代金を決済するために必要な情報である。例えば決済の手段がクレジットカードである場合、決済手段情報はカード番号、有効期限、名義人の名前等を含む。決済の手段が電子マネーである場合、決済手段情報は、ユーザに付与された電子マネーの識別番号を含む。
チケットDB12bには、電子チケットに関する電子チケット管理情報が記憶される。具体的に、チケットDB12bには、チケット番号、イベント番号、ユーザID、再発行フラグ、利用フラグ、再発行料課金フラグ、削除指示フラグ等が、電子チケットごとに対応付けて記憶される。チケット番号は、電子チケットを識別するための情報である。イベント番号は、電子チケットを利用可能なイベント、そのイベントの開催日時及び開催場所を一意に識別するための情報である。ユーザIDは、電子チケットの発行先のユーザを示す。再発行フラグは、電子チケットデータが再発行されたか否かを示す。再発行フラグは、電子チケットサーバ1が電子チケットデータの再発行を認めたか否かをも示す。電子チケットデータが再発行されていない場合、又は再発行が認められていない場合、再発行フラグはFALSEであり、電子チケットデータが再発行された場合、又は再発行が認められた場合、再発行フラグはTRUEである。利用フラグは、電子チケットデータが利用されたか否かを示す。電子チケットデータが利用されていない場合、利用フラグはFALSEであり、電子チケットデータが利用された場合、利用フラグはTRUEである。再発行料課金フラグは、再発行された電子チケットデータの購入代金が課金されたか否かを示す。課金されていない場合、再発行料課金フラグはFALSEであり、課金された場合、再発行料課金フラグはTRUEである。削除指示フラグは、電子チケットデータが再発行された場合において、最初に発行された電子チケットデータを携帯端末3から削除するよう携帯端末3に指示するか否かを示す。電子チケットデータを削除するようには指示しない場合、削除指示フラグはFALSEであり、電子チケットデータを削除するよう指示する場合、削除指示フラグはTRUEである。再発行フラグ、利用フラグ、再発行料課金フラグ、及び削除指示フラグの初期値は何れもFALSEである。
知人DB12cには、電子チケットシステムSに会員登録しているユーザの知人に関する知人情報が記憶されている。知人情報は、本発明の対応付け情報の一例である。本実施形態における知人は、ユーザと一緒にイベントに参加し又はユーザと一緒に電子チケットを利用する可能性がある他のユーザである。知人の例として、友人、家族、親戚、恋人、仕事仲間等が挙げられる。知人情報は、知人関係にある互いに異なる複数のユーザそれぞれのユーザ情報の対応付けを示す。ユーザ情報は、ユーザに固有の情報である。本実施形態において知人DB12cに記憶されるユーザ情報はユーザIDである。しかしながら、メールアドレス、電子マネーの識別番号等がユーザ情報として記憶されてもよい。知人DB12cには、知人情報として、イベントID、登録者ユーザID、及び1又は複数の知人ユーザIDが対応付けて記憶される。登録者ユーザは、知人を登録したユーザを示す。イベントIDは、知人を登録したユーザが購入した電子チケットデータに対応するイベントを示す。知人ユーザIDは、知人として登録されたユーザを示す。知人として登録されたユーザも、対応するイベントIDが示すイベントの電子チケットデータを購入したユーザである。ユーザが購入した電子チケットデータを携帯端末3にダウンロードさせるとき、ユーザは知人を登録することができる。例えばユーザは、知人のユーザID又はメールアドレスを携帯端末3に入力する。携帯端末3は入力された情報を電子チケットサーバ1へ送信する。電子チケットサーバ1は、情報を送信してきた携帯端末3のユーザのユーザIDを登録者ユーザIDに決定する。また電子チケットサーバ1は、携帯端末3から受信された知人のユーザIDを取得し、又は会員DB12aにおいて知人のメールアドレスに対応するユーザIDを、知人ユーザIDに決定する。電子チケットサーバ1は、ダウンロードされた電子チケットデータに対応するイベントID、登録者ユーザID及び知人ユーザIDを対応付けて知人情報として知人DB12cに記憶する。電子チケットサーバ1は、知人情報の記憶前に、知人として指定されたユーザの携帯端末3に、別のユーザの知人として登録されようとしている旨を通知してもよい。この通知に応じて、知人として指定されたユーザが知人であると認める操作を携帯端末3に対して行った場合に限り、電子チケットサーバ1は知人情報を知人DB12cに記憶させてもよい。またイベントとは無関係に予め知人の登録が可能であってもよい。この場合、知人情報はイベントIDを含まない。
会場位置DB12dには、イベントが開催される会場の位置に関する情報が記憶される。具体的に、会場位置DB12dには、イベントID、及び会場位置情報が、イベントごとに対応付けて記憶される。会場位置情報は、会場の位置を示す。会場位置情報は、本発明の第2位置情報の一例である。会場位置情報は例えば会場の位置の経度及び緯度を含んでもよい。
携帯端末状態DB12eには、電子チケットシステムSに会員登録しているユーザが所有する携帯端末3の状態に関する情報が記憶される。具体的に、携帯端末状態DB12eには、ユーザID、携帯端末位置情報、及び電力不足フラグが、ユーザごとに対応付けて記憶される。携帯端末位置情報は、携帯端末3の位置を示す。携帯端末位置情報は、本発明の第1位置情報の一例である。携帯端末位置情報は例えば携帯端末3の位置の経度及び緯度を含んでもよい。電子チケットサーバ1は、各携帯端末3の携帯端末位置情報を、定期的に又は不定期に、その携帯端末3又は移動体通信ネットワークの図示しないGMLC(Gateway Mobile Location Center)等から取得する。例えば、電子チケットサーバ1からの要求に応じて携帯端末3又はGMLC等が携帯端末位置情報を電子チケットサーバ1へ送信してもよい。或いは、携帯端末3に記憶された電池チケットアプリの制御に基づいてプッシュ方式で携帯端末3又はGMLC等が携帯端末位置情報を電子チケットサーバ1へ送信してもよい。携帯端末3の測位方法は種々考えられる。例えば、電子チケットサーバ1は、携帯端末3が現在通信している基地局がカバーするセル内の或る位置を示す情報を携帯端末位置情報として取得してもよい。或いは、複数の基地局のそれぞれから発信される電波が携帯端末3に到達する時間と、それらの基地局の位置とに基づいて、OTDOA(Observed Time Difference Of Arrival)方式で携帯端末3の位置が測定されてもよい。或いは、携帯端末3がGPS(Global Positioning System)を用いて携帯端末3の位置を測定してもよい。電力不足フラグは、携帯端末のバッテリの電力が不足しているか否かを示す。電力が不足していない場合、電力不足フラグはFALSEであり、電力が不足している場合、電力不足フラグはTRUEである。TRUEに設定された電力不足フラグは、本発明の電力不足情報の一例である。携帯端末3は、バッテリの電力不足が生じたときにダイイングギャスプを電子チケットサーバ1へ送信する。ダイイングギャスプは、電力不足を通知するメッセージである。ダイイングギャスプは、例えば携帯端末3を所有するユーザのユーザIDを含んでもよい。電子チケットサーバ1は、携帯端末3から受信したダイイングギャスプに含まれるユーザIDに対応する電力不足フラグをTRUEに設定する。バッテリの電力の残量が所定値以下となったとき、携帯端末3はダイイングギャスプを送信する。例えば、電力の残量がダイイングギャスプを送信するために必要十分な電力しかなくなった場合に携帯端末3はダイイングギャスプを送信してもよい。携帯端末3はバッテリ切れとなった後、バッテリの充電により起動すると、回復メッセージを電子チケットサーバ1へ送信する。回復メッセージは、例えば携帯端末3を所有するユーザのユーザIDを含んでもよい。電子チケットサーバ1は、携帯端末3から受信した回復メッセージに含まれるユーザIDに対応する電力不足フラグをFALSEに設定する。
記憶部12には、更にOS、サーバプログラム等のプログラムが記憶される。サーバプログラムは、例えば電子チケットデータの生成、配信等の処理を行うためのプログラムである。サーバプログラムは所定のサーバ装置からネットワークNWを介してダウンロードされてもよい。或いは、サーバプログラムは、メモリカード、光ディスク等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、サーバプログラムは、プログラム製品であってもよい。
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
システム制御部14は、CPU(Central Processing Unit)14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。システム制御部14は、記憶部12に記憶された各種プログラムを実行する。例えば、電子チケットの購入に応じて、システム制御部14は、電子チケットデータを生成する。電子チケットデータは、例えばチケット番号、イベント番号、イベントの名称、イベントの開催日、イベントの会場の会場ID、会場の名称、会場の開場時刻、閉場時刻等を含む。会場IDは、会場の識別情報である。電子チケットデータは更にイベントの開始時刻及び終了時刻等を含んでもよい。システム制御部14は、生成した電子チケットデータを携帯端末3へ送信する。システム制御部14は、電子チケットデータを暗号化してもよい。
[1−3.改札機の構成]
次に、改札機2の構成について、図4を用いて説明する。
図4(a)は、本実施形態に係る改札機2の概要構成の一例を示すブロック図である。
図4(a)に示すように、改札機2は、有線通信部21と、近距離無線通信部22と、入力部23と、表示部24と、記憶部25と、入出力インターフェース26と、システム制御部27と、を備えている。そして、システム制御部27と入出力インターフェース26とは、システムバス28を介して接続されている。なお、改札機2はスピーカを備えてもよい。
有線通信部21は、例えばLAN(Local Area Network)等の有線を介してネットワークNWに接続する。改札機2は、有線通信部21を利用して電子チケットサーバ1との通信を行う。
近距離無線通信部22は、数ミリメートル〜数センチメートル程度の通信距離を有する近距離無線通信機能を有する。近距離無線通信部22は、アンテナを介して、近距離無線通信機能を有する他の無線通信機器との間で無線通信を行う。改札機2は、近距離無線通信部22を利用して携帯端末3との通信を行う。
入力部23は、イベントのスタッフによる操作を受け付け、操作内容に対応する信号をシステム制御部37に出力する。入力部33の例として、キー、ボタン、スイッチ、タッチパネル等が挙げられる。
表示部24は、システム制御部27の制御により、画像、文字等の情報を表示する。表示部34の例として、液晶ディスプレイ、有機EL(Light Emitting)ディスプレイ等が挙げられる。
記憶部25は、例えば、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ等により構成されている。記憶部25には、OS、改札機用プログラム等のプログラムが記憶される。改札機用プログラムは、電子チケットデータの認証を行うためのプログラムである。改札機用プログラムは、例えば電子チケットサーバ1からネットワークNWを介してダウンロードされてもよい。或いは、改札機用プログラムは、メモリカード、光ディスク等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、改札機用プログラムは、プログラム製品であってもよい。
入出力インターフェース26は、通信部21〜記憶部25とシステム制御部27との間のインターフェース処理を行うようになっている。
システム制御部27は、CPU27a、ROM27b、RAM27c等により構成されている。
[1−4.携帯端末の構成]
次に、携帯端末3の構成について、図5を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る携帯端末3の概要構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、携帯端末3は、移動体無線通信部31と、近距離無線通信部32と、入力部33と、表示部34と、記憶部35と、入出力インターフェース36と、システム制御部37と、を備えている。そして、システム制御部37と入出力インターフェース36とは、システムバス38を介して接続されている。なお、携帯端末3はスピーカを備えてもよい。
移動体無線通信部31は、移動体通信ネットワークに利用するための無線通信機能を有する。移動体通信ネットワークは、例えば、電話用回線交換ネットワーク、及びインターネットに接続するためのデータ通信用パケット交換ネットワークを含む。移動体無線通信部31は、アンテナを介して、最寄りの基地局との間で無線通信を行い、基地局及び移動体通信ネットワークを介してネットワークNWに接続する。携帯端末3は、移動体無線通信部31を利用して電子チケットサーバ1との通信を行う。
近距離無線通信部32は、数ミリメートル〜数十メートル程度の通信距離を有する近距離無線通信機能を有する。近距離無線通信部32は、アンテナを介して、近距離無線通信機能を有する他の無線通信機器との間で無線通信を行う。携帯端末3は、近距離無線通信部32を利用して改札機2との通信を行う。近距離無線通信の規格は、例えばBLE、ZigBee、 又はNFC等であってもよい。
入力部33は、ユーザによる操作を受け付け、操作内容に対応する信号をシステム制御部37に出力する。入力部33の例として、キー、ボタン、スイッチ、タッチパネル等が挙げられる。
表示部34は、システム制御部37の制御により、画像、文字等の情報を表示する。表示部34の例として、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等が挙げられる。
記憶部35は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリにより構成されている。記憶部35には、OS、電子チケットアプリ等のプログラムが記憶される。電子チケットアプリは、例えば電子チケットサーバ1からネットワークNWを介してダウンロードされてもよい。或いは、電子チケットアプリは、メモリカード、光ディスク等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、電子チケットアプリは、プログラム製品であってもよい。また、記憶部35には、ダウンロードされた電子チケットデータが記憶される。更に記憶部35には、記憶された電子チケットデータに対応付けて、発行状態が対応付けて記憶される。発行状態は、記憶部35に記憶された電子チケットデータが最初に発行された電子チケットデータであるか又は再発行された電子チケットデータであるかを示す。最初に発行された電子チケットデータが記憶部35に記憶される場合、対応する発行状態は「発行」に設定され、再発行された電子チケットデータが記憶部35に記憶される場合、対応する発行状態は「再発行」に設定される。なお、携帯端末3は、耐タンパ性を有するセキュアエレメントを備えてもよい。このセキュアエレメントに、電子チケットデータ、及び再発行状態が記憶されてもよい。
入出力インターフェース36は、通信部31〜記憶部35とシステム制御部37との間のインターフェース処理を行うようになっている。
システム制御部37は、CPU37a、ROM37b、RAM37c等により構成されている。
[1−5.電子チケットサーバのシステム制御部、改札機のシステム制御部の機能概要]
次に、図2、図4、図6乃至図8を用いて、電子チケットサーバ1のシステム制御部14、及び改札機2のシステム制御部27の機能概要について説明する。
図2(b)は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部14は、CPU14aが、サーバプログラムに含まれる各種コードを読み出し実行することにより、図2(b)に示すように、再発行要求受信部141、再発行容認部142、再発行料課金部143、電子チケット削除部144等として機能する。再発行要求受信部141は、本発明の受信手段の一例である。再発行容認部142は、本発明の容認手段の一例である。再発行料課金部143は、本発明の課金手段及び取消手段の一例である。
図4(b)は、本実施形態に係る改札機2のシステム制御部27の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部27は、CPU27aが、改札機用プログラムに含まれる各種コードを読み出し実行することにより、図4(b)に示すように、電子チケット読取部271、利用許可部272等として機能する。
電子チケットを利用するためには、電子チケットデータを記憶した携帯端末3をユーザが会場に持って行く必要がある。しかしながら、ユーザが携帯端末3を利用することができない状態となる場合がある。例えば、ユーザが携帯端末3を持って行くことを忘れたり、携帯端末3の電池切れ、紛失、盗難、故障等があったりした場合である。この場合、ユーザは電子チケットを利用することができない。そこで上述したように予めユーザの知人を登録することができるようになっている。電子チケットサーバ1は、ユーザの知人の携帯端末3に対してそのユーザの電子チケットデータを送信する。つまり、電子チケットサーバ1は電子チケットデータを再発行する。知人の携帯端末3を利用することで、ユーザと知人それぞれは電子チケットデータを利用することができる。
知人の携帯端末3を利用して電子チケットデータの再発行を受けようとするユーザを、「再発行要求者」という。知人に発行された電子チケットデータであって、再発行が要求される電子チケットデータに対応するイベントと同一のイベントに対応する電子チケットデータを、「対応知人電子チケットデータ」という。再発行が要求される電子チケットデータを、「再発行要求対象電子チケットデータ」という。知人の携帯端末3は、本発明の第1の携帯端末の一例である。再発行要求者の携帯端末3は、本発明の第2の携帯端末の一例である。対応知人電子チケットデータは、本発明の第1の電子チケットデータの一例である。再発行要求対象電子チケットデータは、本発明の第1の電子チケットデータの一例である。
再発行要求受信部141は、対応知人電子チケットデータを記憶する知人の携帯端末3に、再発行要求者に対して発行されて再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの再発行の要求と、再発行要求者に固有のユーザ情報とが入力された後、その入力されたユーザ情報を知人の携帯端末から受信する。再発行要求者又は知人は、知人の携帯端末3で電子チケットアプリを起動させて、電子チケットアプリのメニューから電子チケットデータの再発行を選択する。すると、携帯端末3は、知人に発行された電子チケットデータに対応するイベントの一覧を表示する。再発行要求者又は知人は、一覧の中から再発行要求対象電子チケットデータに対応するイベントを選択する。すると、携帯端末3は、ユーザ情報を入力するための画面を表示する。ユーザ情報は、例えば再発行要求者のユーザID、メールアドレス、又は再発行要求者に付与された電子マネーの識別番号等であってもよい。再発行要求者は例えばユーザ情報を文字入力してもよい。ユーザ情報が電子マネーの識別番号である場合、システム制御部37は、再発行要求者に発行された電子マネーカードのICチップから近距離無線通信部32で識別番号を受信してもよい。携帯端末3は、ユーザ情報を入力するための画面において、再発行要求者の認証情報を再発行要求者又は知人に入力させてもよい。認証情報の例として、パスワード、暗証番号、PINコード等の文字や記号の情報、指紋、声紋等の生体情報が挙げられる。ユーザ情報がユーザID又はメールアドレスである場合、認証情報は電子マネーの識別番号であってもよい。
本実施形態においては、携帯端末3は、再発行の要求とユーザ情報との入力に応じて、再発行要求を電子チケットサーバ1へ送信する。再発行要求は、入力されたユーザ情報を少なくとも含む。再発行要求は、更に知人のユーザ情報と選択されたイベントのイベント番号との組み合わせ、又は選択されたイベントの対応知人電子チケットデータのチケット番号を含んでもよい。再発行要求は、入力された認証情報を更に含んでもよい。再発行要求受信部141は、携帯端末3から送信された再発行要求を受信する。
図6(a)は、知人関係にある複数のユーザの携帯端末3に電子チケットデータがダウンロードされたときの電子チケットデータの状態とチケットDB12b及び知人DB12cの内容の一例を示す図である。図6(a)に示すように、知人DB12cには、ユーザU1のユーザIDとユーザU2のユーザIDを対応付けた知人情報が記憶されている。ユーザU1の携帯端末3−1には、ユーザU1に対して発行された電子チケットデータE1が記憶されている。ユーザU2の携帯端末3−2には、ユーザU2に対して発行された電子チケットデータE2が記憶されている。チケットDB12bにおいて、電子チケットデータE1及びE2それぞれの再発行フラグ、利用フラグ、再発行料課金フラグ、及び削除指示フラグはそれぞれFALSE(バツ印)である。
図6(b)は、再発行要求が送信されるときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。ユーザU1とU2はイベントの会場の入口又はその付近まで行ったが、ユーザU2が携帯端末3−2を利用することができないことが判明した。そこでユーザU2は、ユーザU1から携帯端末3−1を借りて、電子チケットデータE2の再発行の要求と、ユーザU2のユーザIDを入力する。すると、携帯端末3−1は、ユーザU2のユーザIDを含む再発行要求を電子チケットサーバ1へ送信する。
再発行容認部142は、再発行要求受信部141により受信された再発行要求に含まれるユーザ情報と、このユーザ情報を送信してきた携帯端末3のユーザ(知人)に固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が記憶部12に記憶され、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、ユーザ情報を送信してきた携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認める。すなわち、ユーザ情報を送信してきた携帯端末3のユーザが再発行要求者の知人であり、且つ、誰かが再発行要求者の携帯端末3を用いて再発行要求対象電子チケットデータを利用していない場合、知人の携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行が認められる。このように、知人の携帯端末3を用いる場合に限り再発行要求者が再発行要求対象電子チケットデータの利用が可能となる。また、再発行要求者の携帯端末3で再発行要求対象電子チケットデータが既に利用されている場合は他人の携帯端末3を用いて再発行要求対象電子チケットデータを利用することはできない。ユーザが電子チケットデータを取得した携帯端末を利用できない状況になった場合であっても、その電子チケットデータの利用が予定される会場等の場所でそのユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。
再発行容認部142は、再発行要求受信部141により携帯端末3から受信された認証情報に基づいて再発行要求者が認証された場合にのみ、再発行を容認してもよい。例えば、再発行容認部142は、携帯端末3に入力されたパスワードと会員DB12aに予め記憶されているパスワードとを比較して、認証処理を行ってもよい。或いは、ユーザが携帯端末3で電子チケットデータをダウンロードするとき、携帯端末3は、その電子チケットデータ専用の認証情報をユーザに登録させてもよい。電子チケットサーバ1は、再発行要求受信部141による受信された認証情報と、ダウンロードの際に登録された認証情報とを比較して、認証処理を行ってもよい。
再発行容認部142は、再発行を認める期間を、再発行要求対象電子チケットデータが対応するイベントの開催日に限定してもよい。また再発行容認部142は、再発行を認める期間を、その開催日における或る時間帯に限定してもよい。この時間帯は、例えば予め設定されてもよいし、イベントの開始時間、終了時間、会場の開場時間、閉場時間等に基づいて決定されてもよい。
再発行容認部142は、再発行要求者の携帯端末3が再発行要求者により利用可能ではない場合に限り、知人の携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認めてもよい。これにより、再発行要求者が所有する携帯端末3を再発行要求者が利用すことができる状態で知人の携帯端末3を用いて再発行要求対象電子チケットデータが利用可能となることを防止することができる。このとき、再発行容認部142は、再発行要求対象電子チケットデータが対応するイベントの開催日の当日に再発行要求者の携帯端末3が再発行要求者により利用可能ではない場合に限り再発行を認めてもよい。
再発行容認部142は、再発行要求者の携帯端末3の携帯端末位置情報と、再発行要求対象電子チケットデータに対応するイベントが開催される会場の会場位置情報とに基づいて、再発行要求者の携帯端末3が会場から所定範囲内に存在しないと判定される場合に、再発行要求者の携帯端末3が再発行要求者により利用可能ではないと判定してもよい。携帯端末3が会場の入口、又は会場の周辺に存在する場合、再発行要求者は携帯端末3を利用可能であると判定されることになる。これにより、再発行要求者が自宅から携帯端末3を会場へ持って行くことを忘れた場合に再発行要求者が電子チケットデータを利用することができる。また、再発行要求者が携帯端末3を紛失したり、携帯端末3が盗まれたりした場合にも、再発行要求対象電子チケットデータの再発行が可能となる。
再発行容認部142は、知人の携帯端末3の携帯端末位置情報と、再発行要求対象電子チケットデータに対応するイベントが開催される会場の会場位置情報とに基づいて、知人の携帯端末3が会場から所定範囲内に存在すると判定される場合に限り、再発行を認めてもよい。また例えば、再発行容認部142は、知人の携帯端末3と再発行要求者の携帯端末3との間の距離が所定距離以上離れている場合に限り、再発行を認めてもよい。
本実施形態において、再発行容認部142は、再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認める処理として、再発行要求対象電子チケットデータを知人の携帯端末3へ送信する。この携帯端末3は、再発行要求対象電子チケットデータをダウンロードして記憶部35に記憶させる。これにより再発行要求対象電子チケットデータが再発行される。
図7(a)は、電子チケットデータが再発行されるときの電子チケットデータの状態とチケットDB12b及び知人DB12cの内容の一例を示す図である。知人DB12cには、ユーザU1のユーザIDとユーザU2のユーザIDを対応付けた知人情報が記憶されており、電子チケットデータE2に対応する利用フラグはFALSEである。従って、電子チケットサーバ1は、電子チケットデータE2を携帯端末3−1へ送信する。携帯端末3−1は、電子チケットデータE1とともに電子チケットデータE2を記憶する。電子チケットデータE2の送信に応じて、再発行容認部142は、電子チケットデータE2に対応する再発行フラグをTRUE(丸印)に変更する。
再発行料課金部143は、再発行容認部142により再発行が認められた再発行要求対象電子チケットデータの再発行料金を再発行要求者に課金する処理を行う。再発行が認められることにより、再発行要求対象電子チケットデータは再発行要求者の携帯端末3と知人の携帯端末3の両方に存在することになる。その担保として再発行料金が徴収される。再発行料金は、最初に発行された電子チケットデータの購入代金と同一であってもよいし異なってもよい。再発行料課金部143は、例えば再発行が認められた時点で課金処理を実行してもよいし、再発行が認められた時点から所定時間後に課金処理を実行してもよい。或いは再発行料課金部143は、再発行要求対象電子チケットデータが対応するイベントの開催日から所定日数後に課金処理を実行してもよい。或いは再発行料課金部は、そのイベントの開始時刻、終了時刻、会場の開場時刻又は閉場時刻から所定時間後に課金処理を実行してもよい。なお再発行料金の課金はオプショナルであるので、再発行料金を課金しない場合は再発行料課金部143は不要である。
例えば再発行要求対象電子チケットデータを知人の携帯端末3に送信するときに、再発行料課金部143が課金処理を実行したとする。この場合、図7(a)に示すように、再発行料課金部143は再発行要求対象電子チケットデータである電子チケットデータE2に対応する再発行料課金フラグをTRUEに変更する。
クレジットカード決済の場合、課金処理として、再発行料課金部143は、例えば再発行要求者のクレジットカードのカード番号、有効期限、名義人の名前、再発行料金等を含む与信確認要求を決済サーバ4へ送信する。決済サーバ4は、与信確認要求に含まれる情報に基づいて再発行要求者の与信確認を行う。与信確認において、決済サーバ4は、再発行要求者のクレジットカードの現在の利用可能額が再発行料金以上である場合、再発行要求者の与信を承認する。そして、決済サーバ4は、再発行料金を決済するための与信枠を確保して、承認番号を電子チケットサーバ1へ返信する。承認番号は、与信が承認された取引の識別情報である。電子チケットサーバ1は、再発行料金及び受信した承認番号等を含む決済要求を決済サーバ4へ送信する。決済サーバ4は、決済要求に含まれる承認番号に対応する与信枠に基づいて、再発行要求者に請求するクレジットカードの利用金額を、決済要求に含まれる再発行料金で確定する処理を行う。再発行料課金部143は与信確認要求と決済要求とを連続して送信してもよいし、別々のタイミングで送信してもよい。例えば再発行料課金部143は、再発行が認められたときに与信確認要求を送信し、イベントの開催日から所定日数後、又はイベントの開始時刻、終了時刻、会場の開場時刻若しくは閉場時刻から所定時間後に決済要求を送信してもよい。
電子マネー決済の場合、課金処理として、再発行料課金部143は、例えば再発行要求者に発行された電子マネーカードの識別番号、再発行料金等を含む決済要求を決済サーバ4へ送信する。決済サーバ4は、決済要求に含まれる情報に含まれる識別番号に対応してチャージされている利用可能額から再発行料金を差し引く処理を実行する。
電子チケット削除部144は、再発行容認部142により再発行が認められた場合、再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータを携帯端末3から削除するための処理を行う。例えば電子チケット削除部144は、再発行要求者の携帯端末3へ、再発行要求対象電子チケットデータのチケット番号を含む削除指示を送信する。携帯端末3は、受信した削除指示に含まれるチケット番号に対応する再発行要求対象電子チケットデータを記憶部35から削除して、削除完了応答を電子チケットサーバ1へ返信する。電子チケット削除部144は、例えば再発行が認められたときに削除指示を送信してもよいし、知人の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータが利用されたときに削除指示を送信してもよい。削除指示の送信時点で携帯端末3の電源がOFFとなっている場合、携帯端末3は再発行要求対象電子チケットデータを削除することができない。この場合、電子チケット削除部144は所定のタイミングで再度削除指示を送信する。なお電子チケットデータの削除はオプショナルであるので、電子チケットデータを削除しない場合は電子チケット削除部144は不要である。
再発行料課金部143は、再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータが利用されることなくその携帯端末3から削除された場合、再発行料金の課金を取り消す。再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータが利用されることなく削除されたのであれば、担保は必要ない。例えば再発行料課金部143は、電子チケット削除部144による削除指示の送信に応じて携帯端末3から削除完了応答を受信した場合に課金を取り消してもよい。
クレジットカード決済の場合において、与信確認要求及び決済要求の何れも送信している場合、再発行料金が請求されることは確定しているので、再発行料課金部143は、再発行料金を返金するための処理を行う。これにより、クレジットカードの請求書上、再発行料金がプラスマイナスゼロとなるので、課金が実質的に取り消される。例えば再発行料課金部143は、マイナスの再発行料金を含む与信確認要求を決済サーバ4へ送信し、決済サーバ4から承認番号を受信すると、その承認番号を含む決済要求を決済サーバ4へ送信する。与信確認要求は送信しているが決済要求は未だ送信していない場合、再発行料課金部143は、決済要求の送信予定をキャンセルする。また、再発行料課金部143は、与信確認要求に応じて決済サーバ4から受信していた承認番号を含む与信取消要求を決済サーバ4へ送信する。決済サーバ4は、受信した与信取消要求に含まれる承認番号に対応する与信枠を解放する処理を行う。与信確認要求及び決済要求の何れも送信していない場合、再発行料課金部143は、与信確認要求の送信予定及び決済要求の送信予定をキャンセルする。
電子マネー決済の場合において、決済要求を送信している場合、再発行料課金部143は、電子マネーの識別番号及び再発行料金を含むチャージ要求を決済サーバ4へ送信する。決済サーバ4は、チャージ要求に含まれる識別番号に対応する利用可能額に再発行料金を加算する。決済要求をまだ送信していない場合、再発行料課金部143は、決済要求の送信予定をキャンセルする。
再発行料課金部143は、再発行が認められた時点から所定時間内に携帯端末3から再発行要求対象電子チケットデータが削除された場合に限り、課金を取り消してもよい。或いは再発行料課金部143は、再発行要求対象電子チケットデータが対応するイベントの開催日から所定日数が経過する前に携帯端末3から再発行要求対象電子チケットデータが削除された場合に限り課金を取り消してもよい。或いは再発行料課金部は、そのイベントの開始時刻、終了時刻、会場の開場時刻又は閉場時刻から所定時間内に携帯端末3から再発行要求対象電子チケットデータが削除された場合に限り課金を取り消してもよい。
電子チケット読取部271は、携帯端末3に記憶された電子チケットデータの利用時にその電子チケットデータを携帯端末3から読み取り又は受信する。例えば、近距離無線通信部22を介して携帯端末3との間で近距離無線通信することにより、電子チケット読取部271は電子チケットデータを読み取り又は受信する。このとき、電子チケット削除部144は、電子チケットデータとともに、その電子チケットデータに対応付けて携帯端末3に記憶されていた発行状態を読み取り又は受信してもよい。
利用許可部272は、電子チケット読取部271により読み取られ又は受信された電子チケットデータの認証が成功した場合、その電子チケットデータの利用を許可する。例えば読み取られ又は受信された電子チケットデータが真正なデータである場合、利用許可部272は認証が成功したと判定してもよい。例えば、電子チケットデータが電子署名を含む場合、利用許可部272は、電子署名に基づく公知の方法で電子チケットデータが真正なデータであるか否かを判定してもよい。利用許可部272は、電子チケットデータが真正なデータであり、且つチケットDB12bにおいて電子チケットデータのチケット番号に対応する利用フラグがFALSEである場合、利用許可部272は認証が成功したと判定してもよい。利用許可部272は、例えば電子チケットデータの利用を許可するか否かを示す情報を表示部24に表示させ、又はスピーカから出力させる。
知人の携帯端末3に対して再発行された再発行要求対象電子チケットデータが知人の携帯端末3から電子チケット読取部271により読み取られ又は受信された場合、利用許可部272は、チケットDB12bにおいてその再発行要求対象電子チケットデータのチケット番号に対応する再発行フラグがTRUEであり、且つ利用フラグがFALSEである場合に、利用許可部272は知人の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの利用を許可してもよい。これにより再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータが既に利用されていた場合には、知人の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの利用が許可されないので、電子チケットデータの二重利用を防止することができる。再発行要求対象電子チケットデータが知人の携帯端末3からのデータであるか再発行要求者の携帯端末3からのデータであるかは、携帯端末3から電子チケットデータとともに送信される発行状態に基づいて判定可能である。
本実施形態においては、改札機2のシステム制御部27が利用許可部272として機能するが、電子チケットサーバ1のシステム制御部14が利用許可部272として機能してもよい。この場合、電子チケットサーバ1は、改札機2により携帯端末3から読み取られた電子チケットデータ及び発行状態を改札機2から受信する。電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、受信された電子チケットデータの認証を行い、認証が成功した場合、その電子チケットデータの利用を許可する。システム制御部14は、電子チケットデータの認証結果を示す情報を改札機2へ返信する。
図7(b)は、電子チケットデータが利用されるときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。図7(a)に示す電子チケットデータE2の再発行の後、ユーザU1は携帯端末3−1を持ってユーザU2とともに会場の入口へ進む。入口において、携帯端末3−1が改札機2の近距離無線通信圏内に入ると、携帯端末3−1は電子チケットデータE1及びE2を改札機2へ送信する。電子チケットデータE1に対応する利用フラグはFALSEであるので、電子チケットデータE1の利用は許可される。この場合、電子チケットデータE1に対応する利用フラグはTRUEに変更される。電子チケットデータE2に対応する再発行フラグはTRUEであり、利用フラグはFALSEであるので、電子チケットデータE2の利用は許可される。この場合、電子チケットデータE2に対応する利用フラグはTRUEに変更される。また、電子チケットデータE2に対応する削除指示フラグはTRUEに変更される。
図8は、電子チケットデータが削除されるときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。削除指示フラグがTRUEに変更されると、電子チケットサーバ1は、携帯端末3−2へ電子チケットデータE2の削除指示を送信する。携帯端末3−2は電子チケットデータE2を削除して削除完了応答を電子チケットサーバ1へ送信する。削除完了応答の受信に応じて、電子チケットサーバ1は、電子チケットデータE2のチケット番号に対応する削除指示フラグをFALSEに変更する。また、電子チケットサーバ1は、電子チケットデータE2の再発行料金の課金を取り消して、再発行料課金フラグをFALSEに変更する。
[1−6.電子チケットシステムの動作]
次に、電子チケットシステムSの動作について、図9乃至図12を用いて説明する。図9、図10及び図12は、電子チケットサーバ1において実行される処理である。電子チケットサーバ1のシステム制御部14は、サーバプログラムに含まれる各種コードに従って、これらの図に示される処理を実行する。図11は、改札機2において実行される処理である。改札機2のシステム制御部27は、改札機用プログラムに含まれる各種コードに従って、図11に示される処理を実行する。
図9は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14による再発行要求受信処理の一例を示すフローチャートである。電子チケットサーバ1が携帯端末3から再発行要求を受信したとき、システム制御部14は再発行要求受信処理を実行する。
図9に示すように、再発行容認部142は、再発行要求から、入力されたユーザ情報を取得する。また、再発行容認部142は、再発行要求者のユーザID、再発行要求を送信してきた携帯端末3のユーザID、及び再発行対象チケットデータに対応する対象のイベントのイベント番号を取得する。また再発行容認部142は、再発行要求から、入力されたパスワードを取得する(ステップS11)。例えば、再発行要求にユーザ情報として再発行要求者のユーザIDが含まれる場合、再発行容認部142は再発行要求からユーザIDを取得する。或いは、再発行要求にユーザ情報として電子マネーの識別番号又はメールアドレスが含まれる場合、再発行容認部142はこのユーザ情報に対応付けて会員DB12aに記憶されている会員情報からユーザIDを取得する。また、再発行要求に知人のユーザID及びイベント番号が含まれる場合、再発行容認部142は、再発行要求からユーザID及びイベント番号を取得する。或いは、再発行要求に対応知人電子チケットデータのチケット番号が含まれる場合、再発行容認部142はこのチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶されているユーザID及びイベント番号を取得する。次いで、再発行容認部142は再発行容認判定処理を実行する(ステップS12)。
図10は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14による再発行容認判定処理の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、再発行容認部142は、再発行要求者のユーザID及び入力されたパスワードに基づいて、再発行要求者の認証が成功したか否かを判定する。例えば再発行容認部142は、入力されたユーザ情報に対応する会員情報が会員DB12bに記憶されていない場合、認証が失敗したと判定する。入力されたユーザ情報に対応する会員情報が記憶されている場合、再発行容認部142はその会員情報からパスワードを取得する。再発行容認部142は、入力されたパスワードと会員情報から取得したパスワードが一致しない場合、認証が失敗したと判定する。再発行容認部142は、認証が失敗したと判定した場合には(ステップS21:NO)、処理をステップS22に進める。ステップS22において、再発行容認部142は、再発行容認判定処理の処理結果を「再発行否認」に設定して、再発行容認判定処理を終了させる。再発行容認部142は、入力されたパスワードと会員情報から取得したパスワードが一致する場合、認証が成功したと判定する(ステップS21:YES)。この場合、再発行容認部142は処理をステップS23に進める。
ステップS23において、再発行容認部142は、再発行要求者のユーザIDと、再発行要求を送信してきた携帯端末3のユーザのユーザIDと、対象のイベントのイベント番号とを対応付けた知人情報が知人DB12cに記憶されているか否かを判定する。このとき、再発行容認部142は、再発行要求者のユーザIDと、再発行要求を送信してきた携帯端末3のユーザのユーザIDと、対象のイベントのイベント番号とを対応付けた知人情報が記憶されていると判定した場合には(ステップS23:YES)、処理をステップS24に進める。一方、再発行容認部142は、そのような知人情報が記憶されていないと判定した場合には(ステップS23:NO)、処理をステップS22に進める。
ステップS24において、再発行容認部142は、再発行要求者のユーザIDと対象のイベントのイベント番号とに対応するチケット番号をチケットDB12bから特定する。次いで、再発行容認部142は、特定されたチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶されている利用フラグがFALSEであるか否かを判定する(ステップS25)。このとき、再発行容認部142は、利用フラグがFALSEではないと判定した場合には(ステップS25:NO)、処理をステップS22に進める。一方、再発行容認部142は、利用フラグがFALSEであると判定した場合には(ステップS25:YES)、処理をステップS26に進める。
ステップS26において、再発行容認部142は、再発行要求者のユーザIDに対応付けて携帯端末状態DB12eに記憶されている電力不足フラグがTRUEであるか否かを判定する。このとき、再発行容認部142は、電力不足フラグがTRUEであると判定した場合には(ステップS26:YES)、処理をステップS28に進める。一方、再発行容認部142は、電力不足フラグがTRUEではないと判定した場合には(ステップS26:NO)、処理をステップS27に進める。
ステップS27において、再発行容認部142は、再発行要求者の携帯端末3が会場から所定範囲内に存在するか否かを判定する。例えば、再発行容認部142は、対象のイベントのイベント番号に対応する会場位置情報を会場位置DB12dから取得する。また、再発行容認部142は、再発行要求者のユーザIDに対応する携帯端末位置情報を携帯端末状態DB12eから取得する。再発行容認部142は、会場位置情報及び携帯端末位置情報に基づいて、例えば会場と携帯端末3との距離を計算してもよい。再発行容認部142は、計算された距離が所定値以下である場合、再発行要求者の携帯端末3が会場から所定範囲内に存在すると判定してもよい(ステップS27:YES)。この場合、再発行容認部142は処理をステップS28に進める。一方、再発行容認部142は、計算された距離が所定値を越える場合、再発行要求者の携帯端末3が会場から所定範囲内に存在しないと判定してもよい(ステップS27:NO)。この場合、再発行容認部142は処理をステップS22に進める。
ステップS28において、再発行容認部142は、再発行容認判定処理の処理結果を「再発行容認」に設定して、再発行容認判定処理を終了させる。
再発行容認判定処理を終えると、図9に示すように、再発行容認部142は処理結果が「再発行容認」であるか否かを判定する(ステップS13)。このとき、再発行容認部142は、処理結果が「再発行容認」ではないと判定した場合には(ステップS13:NO)、処理をステップS14に進める。ステップS14において、再発行容認部142は、再発行要求を送信してきた携帯端末3へ再発行否認応答を送信して、再発行要求受信処理を終了させる。一方、再発行容認部142は、処理結果が「再発行容認」であると判定した場合には(ステップS13:YES)、処理をステップS15に進める。
ステップS15において、再発行容認部142は、再発行容認判定処理において特定されたチケット番号に対応する再発行要求対象電子チケットデータを生成して、再発行要求を送信してきた携帯端末3へこの再発行要求対象電子チケットデータを送信する。次いで、再発行容認部142は、チケットDB12bにおいて再発行要求対象電子チケットデータのチケット番号に対応する再発行フラグをTRUEに変更する(ステップS16)。
次いで、再発行料課金部143は、再発行料金の課金処理を実行する(ステップS17)。例えばクレジットカード決済の場合、再発行料課金部143は、再発行要求者のカード番号、有効期限、名義人の名前、再発行料金等を含む与信確認要求を送信し、これに応じて決済サーバ4から受信した認証番号を含む決済要求を決済サーバ4を送信する。電子マネー決済の場合、再発行料課金部143は、再発行要求者の電子マネーの識別番号、再発行料金等を含む決済要求を決済サーバ4へ送信する。次いで、再発行料課金部143は、再発行要求対象電子チケットデータのチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶された再発行料課金フラグをTRUEに変更して(ステップS18)、再発行要求受信処理を終了させる。
図11は、本実施形態に係る改札機2のシステム制御部27による入場認証処理の一例を示すフローチャートである。携帯端末3が改札機2の近距離無線通信圏内に入ると、改札機2は、改札機2が設置された会場で開催されているイベントのイベント番号を携帯端末3へ送信する。携帯端末3は、記憶部35に記憶されている電子チケットデータのうち、改札機2から受信したイベント番号に対応する電子チケットデータを改札機2へ送信するとともに、その電子チケットデータに対応付けて記憶部35に記憶されている再発行状態を改札機2へ送信する。携帯端末3が、この携帯端末3のユーザに発行された電子チケットデータと知人に再発行された電子チケットデータを記憶している場合、携帯端末3はこれらの電子チケットデータを送信する改札機2へ送信する。携帯端末3から電子チケットデータを受信したとき、システム制御部27は入場認証処理を実行する。
図11に示すように、利用許可部272は、番号iを1に設定する(ステップS31)。また、利用許可部272は、電子チケットデータiのチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶された再発行フラグ及び利用フラグを電子チケットサーバ1から取得する。電子チケットデータiは、携帯端末3から受信された電子チケットデータのうちi番目の電子チケットデータである。
次いで、利用許可部272は、電子チケットデータiに対応する発行状態が「再発行」であるか否かを判定する(ステップS32)。利用許可部272は、発行状態が「再発行」ではないと判定した場合には(ステップS32:NO)、処理をステップS33に進める。一方、利用許可部272は、発行状態が「再発行」であると判定した場合には(ステップS32:YES)、処理をステップS35に進める。
ステップS33において、利用許可部272は、電子チケットデータiは真正な電子チケットデータであるか否かを例えば電子署名等に基づいて判定する。このとき、利用許可部272は、電子チケットデータiは真正な電子チケットデータであると判定した場合には(ステップS33:YES)、処理をステップS34に進める。一方、利用許可部272は、電子チケットデータiは真正な電子チケットデータではないと判定した場合には(ステップS33:NO)、処理をステップS41に進める。
ステップS34において、利用許可部272は、電子チケットデータiの利用フラグがFALSEであるか否かを判定する。このとき、利用許可部272は、利用フラグがFALSEであると判定した場合には(ステップS34:YES)、処理をステップS39に進める。一方、利用許可部272は、利用フラグがFALSEではないと判定した場合には(ステップS34:NO)、処理をステップS41に進める。
ステップS35において、利用許可部272は、電子チケットデータiは真正な電子チケットデータであるか否かを例えば電子署名等に基づいて判定する。このとき、利用許可部272は、電子チケットデータiは真正な電子チケットデータであると判定した場合には(ステップS35:YES)、処理をステップS36に進める。一方、利用許可部272は、電子チケットデータiは真正な電子チケットデータではないと判定した場合には(ステップS35:NO)、処理をステップS41に進める。
ステップS36において、利用許可部272は、電子チケットデータiの利用フラグがFALSEであるか否かを判定する。このとき、利用許可部272は、利用フラグがFALSEであると判定した場合には(ステップS36:YES)、処理をステップS37に進める。一方、利用許可部272は、利用フラグがFALSEではないと判定した場合には(ステップS36:NO)、処理をステップS41に進める。
ステップS37において、利用許可部272は、電子チケットデータiの再発行フラグがTRUEであるか否かを判定する。このとき、利用許可部272は、再発行フラグがTRUEであると判定した場合には(ステップS37:YES)、処理をステップS38に進める。一方、利用許可部272は、再発行フラグがTRUEではないと判定した場合には(ステップS37:NO)、処理をステップS41に進める。
ステップS38において、利用許可部272は、電子チケットデータiのチケット番号を含む削除指示送信要求を電子チケットサーバ1へ送信して、処理をステップS39に進める。電子チケットサーバ1は、受信された削除指示送信要求に含まれるチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶されている削除指示フラグをTRUEに変更する。
ステップS39において、利用許可部272は、電子チケットデータiのチケット番号を含む利用変更要求を電子チケットサーバ1へ送信する。電子チケットサーバ1は、受信された利用変更要求に含まれるチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶されている利用フラグをTRUEに変更する。次いで、利用許可部272は、電子チケットデータiを利用した入場を許可する旨を示す情報を表示部34に表示して(ステップS40)、処理をステップS42に進める。
ステップS41において、利用許可部272は、電子チケットデータiを利用した入場を拒否する旨を示す情報を表示部34に表示して、処理をステップS42に進める。
ステップS42において、利用許可部272は、番号iが、携帯端末3から受信した電子チケットデータの数未満であるか否かを判定する。このとき、利用許可部272は、番号iが電子チケットデータの数未満であると判定した場合には(ステップS42:YES)、処理をステップS43へ進める。ステップS43において、利用許可部272は、番号iを1増加させて、処理をステップS32に進める。一方、利用許可部272は、番号iが電子チケットデータの数未満ではないと判定した場合には(ステップS42:NO)、入場認証処理を終了させる。
図12は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14による電子チケット削除制御処理の一例を示すフローチャートである。電子チケット削除制御処理は、例えばイベントごとに実行されてもよい。例えばシステム制御部27は、注目するイベントが開催される会場の開場時刻になったときに電子チケット削除制御処理を実行してもよい。
図12に示すように、電子チケット削除部144は、番号jを1に設定する(ステップS51)。次いで、電子チケット削除部144は、チケットDB12bにおいて電子チケットデータjのチケット番号に対応する削除指示フラグがTRUEであるか否かを判定する(ステップS52)。電子チケットデータjは、チケットDB12bにおいて注目するイベントのイベント番号に対応するチケット番号のうち、j番目に小さいチケット番号の電子チケットデータである。電子チケット削除部144は、削除指示フラグがTRUEであると判定した場合には(ステップS52:YES)、処理をステップS53へ進める。一方、電子チケット削除部144は、削除指示フラグがTRUEではないと判定した場合には(ステップS52:NO)、処理をステップS58へ進める。
ステップS53において、電子チケット削除部144は、電子チケットデータjのチケット番号を含む削除指示を、電子チケットデータjの発行先のユーザの携帯端末3へ送信する。例えばポーリングで携帯端末3から電子チケットサーバ1へ定期的にリクエストを送信させることにより携帯端末3と電子チケットサーバ1との接続が維持されている状態であれば、電子チケット削除部144は携帯端末3へ削除指示等のメッセージを任意のタイミングで送信することができる。
次いで、電子チケット削除部144は、削除指示の送信から所定時間内に、削除指示の送信先の携帯端末3から削除完了応答を受信したか否かを判定する(ステップS54)。このとき、電子チケット削除部144は、所定時間内に削除完了応答を受信したと判定した場合には(ステップS54:YES)、処理をステップS55へ進める。一方、電子チケット削除部144は、所定時間内に削除完了応答を受信しなかったと判定した場合には(ステップS54:NO)、処理をステップS58へ進める。
ステップS55において、電子チケット削除部144は、チケットDB12bにおいて電子チケットデータjの削除指示フラグをFALSEに変更する。
次いで、再発行料課金部143は、電子チケットデータjの再発行料の課金を取り消す(ステップS56)。例えばクレジットカード決済の場合、再発行料課金部143は、再発行要求者のカード番号、有効期限、名義人の名前、マイナスの再発行料金等を含む与信確認要求を送信し、これに応じて決済サーバ4から受信した認証番号を含む決済要求を決済サーバ4を送信する。電子マネー決済の場合、再発行料課金部143は、再発行要求者の電子マネーの識別番号、再発行料金等を含むチャージ要求を決済サーバ4へ送信する。次いで、再発行料課金部143は、チケットDB12bにおいて電子チケットデータjのチケット番号に対応する再発行料課金フラグをFALSEに変更して(ステップS57)、処理をステップS58に進める。
ステップS58において、電子チケット削除部144は、番号jが、注目するイベントに対応して発行された電子チケットデータの総数未満であるか否かを判定する。このとき、電子チケット削除部144は、番号jが発行された電子チケットデータの総数未満であると判定した場合には(ステップS58:YES)、処理をステップS59に進める。ステップS59において、電子チケット削除部144は、番号jを1増加させて、処理をステップS52に進める。一方、電子チケット削除部144は、番号jが発行された電子チケットデータの総数未満ではないと判定した場合には(ステップS58:NO)、処理をステップS60に進める。
ステップS60において、電子チケット削除部144は注目するイベントの開催日から所定日数が経過したか否かを判定する。このとき、電子チケット削除部144は、開催日から所定日数が経過していないと判定した場合には(ステップS60:NO)、処理をステップS61に進める。ステップS61において、電子チケット削除部144は、所定時間待機して、処理をステップS51に進める。一方、電子チケット削除部144は、開催日から所定日数が経過したと判定した場合には(ステップS60:YES)、電子チケット削除制御処理を終了させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、電子チケットサーバ1が、対応知人電子チケットデータを記憶する知人の携帯端末3に、再発行要求者に対して発行されてその再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの再発行の要求と、再発行要求者に固有のユーザ情報とが入力された後、その入力されたユーザ情報を知人の携帯端末3から受信する。また、電子チケットサーバ1が、受信されたユーザ情報と、知人に固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が知人DB12cに記憶され、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、知人の携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認める。従って、ユーザが電子チケットデータを取得した携帯端末3を利用できない状況になった場合であっても、そのユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。
また、電子チケットサーバ1が、再発行の要求に応じて知人の携帯端末3から送信された、入力されたユーザ情報を受信してもよい。また電子チケットサーバ1が、受信されたユーザ情報と、知人の携帯端末3のユーザに固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が知人DB12cに記憶され、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、再発行要求対象電子チケットデータを知人の携帯端末3へ送信してもよい。この場合、電子チケットサーバ1から携帯端末3へ真正な電子チケットデータを再発行することができる。
また、改札機2が、電子チケットサーバ1から送信されて知人の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータを知人の携帯端末3から読み取ってもよい。また改札機2又は電子チケットサーバ1が、読み取られた再発行要求対象電子チケットデータの再発行フラグがTRUEであり、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、知人の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの利用を許可してもよい。この場合、最初に発行された方の電子チケットデータが利用されたにもかかわらず、再発行された方の電子チケットデータが利用されることを防止することができる。
また、電子チケットサーバ1が、受信されたユーザ情報と、知人の携帯端末3のユーザに固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が知人DB12cに記憶され、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEでであり、且つ、再発行要求者の携帯端末3が発行要求者により利用可能ではない場合、知人の携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認めてもよい。この場合、ユーザが電子チケットデータを取得した携帯端末3を利用できない状況になった場合に限り、その電子チケットデータの利用が認められる。そのため、2つの携帯端末3を用いたユーザによる電子チケットデータの二重利用を防止することができる。
ここで、電子チケットサーバ1が、再発行要求者の携帯端末3の携帯端末位置情報、及び再発行要求対象電子チケットデータの利用が予定される会場位置情報に基づいて再発行要求者の携帯端末3がその会場から所定範囲内に存在していないと判定される場合、再発行要求者の携帯端末3が再発行要求者により利用可能ではないと判定してもよい。この場合、ユーザが、電子チケットデータの利用が予定される会場へ携帯端末3を持って行くことを忘れた場合であっても、そのユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。
また、電子チケットサーバ1が、再発行要求者の携帯端末3の電力不足フラグがTRUEである場合、再発行要求者の携帯端末3が再発行要求者により利用可能ではないと判定してもよい。この場合、携帯端末3のバッテリの電力不足によりユーザがその携帯端末3を利用できない状況であっても、そのユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。
また、電子チケットサーバ1が、再発行が認められた再発行要求対象電子チケットデータの再発行料金を再発行要求者の携帯端末3のユーザに対して課金してもよい。また電子チケットサーバ1が再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータが利用されることなく再発行要求者の携帯端末3から削除された場合、再発行料金の課金を取り消す処理を行ってもよい。この場合、電子チケットデータが二重に発行されることによる担保として再発行料金を適正に課金することができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.電子チケットサーバのシステム制御部、改札機のシステム制御部、携帯端末のシステム制御部の機能概要]
次に、図13を用いて、電子チケットサーバ1のシステム制御部14、改札機2のシステム制御部27、及び携帯端末3のシステム制御部37の機能概要について説明する。
電波の状態等により携帯端末3が電子チケットサーバ1にアクセスすることができない状態である場合、すなわちオフライン又は圏外である場合がある。第1実施形態においては、この状態においてユーザから再発行の要求が携帯端末3に入力された場合、携帯端末3は電子チケットサーバ1から再発行要求対象電子チケットデータをダウンロードすることができない。本実施形態においては携帯端末3がオフライン状態である場合であっても電子チケットデータの再発行を可能とする。具体的には、携帯端末3が再発行要求対象電子チケットデータを生成する。すなわち、携帯端末3自身が電子チケットデータを再発行する。携帯端末3が生成した再発行要求対象電子チケットデータの利用時に、改札機2が、再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認めるか否かを判定する。再発行を認める場合、改札機2は再発行要求対象電子チケットデータの利用を許可する。再発行を認めない場合、改札機2は再発行要求対象電子チケットデータの利用を許可しない。
知人の携帯端末3のシステム制御部37は、再発行要求者に対して発行されて再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの再発行の要求と、再発行要求者に固有のユーザ情報とが入力部33を用いて入力された場合、再発行要求対象電子チケットデータを生成して記憶部35に記憶させる。この場合、再発行要求対象電子チケットデータのチケット番号が特定されていないため、再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータと同一の再発行要求対象電子チケットデータを生成することはできない。システム制御部37は、対応知人電子チケットデータに基づいて、対応知人電子チケットデータが利用可能なイベントと同一のイベントで利用可能であることを示す情報を含む再発行要求対象電子チケットデータを生成する。例えば、システム制御部37はイベント番号等を含む再発行要求対象電子チケットデータを生成する。システム制御部37は、生成された再発行要求対象電子チケットデータ、入力されたユーザ情報、及び「再発行」を示す発行状態を対応付けて記憶部35に記憶させる。再発行要求者の認証情報が入力された場合、システム制御部37は、生成された再発行要求対象電子チケットデータに対応付けて更に認証情報を記憶部35に記憶させる。
図13(a)は、再発行の要求が入力されたときの電子チケットデータの状態とチケットDB12bの内容の一例を示す図である。図6(a)に示すように、携帯端末3−1及び3−2のそれぞれに電子チケットデータE1及びE2が記憶された後、ユーザU1とU2はイベントの会場の入口又はその付近まで行ったが、ユーザU2が携帯端末3−2を利用することができないことが判明した。このとき携帯端末3−1はオフライン状態である。ユーザU2は、電子チケットデータE2の再発行の要求と、ユーザU2のユーザIDを携帯端末3−1に入力する。すると、携帯端末3−1は、図13(a)に示すように、電子チケットデータE2を生成して記憶する。オフライン状態であるので、チケットDB12bの再発行フラグに変化はない。
再発行要求対象電子チケットデータの生成後に携帯端末3がオンライン状態になったとき、システム制御部37は、電子チケットサーバ1へ再発行容認要求を送信してもよい。再発行容認要求は、再発行要求に含まれる情報と同様の情報を含んでもよい。従って、再発行容認要求は入力されたユーザ情報を少なくとも含む。
電子チケットサーバ1の再発行要求受信部141は、携帯端末3から送信された再発行容認要求を受信する。
再発行容認部142は、再発行容認要求が受信された場合、再発行要求を受信した場合と同様に、再発行容認要求に含まれるユーザ情報と、このユーザ情報を送信してきた携帯端末3のユーザに固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が記憶部12に記憶され、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、ユーザ情報を送信してきた携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認める。これは事後承認となる。第1実施形態で説明された、再発行要求を受信した場合の再発行を認めるか否かの判定の種々の変形例は、再発行容認要求が受信された場合に対しても適用可能である。
再発行容認部142は、再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認めた場合、再発行要求対象電子チケットデータのチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶された再発行フラグをTRUEに変更する。更に、再発行容認部142は、知人の携帯端末3に記憶されている再発行要求対象電子チケットデータを真正なデータにするための追加情報、又は真正な再発行要求対象電子チケットデータを携帯端末3へ送信してもよい。携帯端末3のシステム制御部37は、受信された追加情報を、記憶部35に記憶されている再発行要求対象電子チケットデータに追加して、再発行要求対象電子チケットデータを真正なものに書き換え、又は受信された真正な再発行要求対象電子チケットデータで、記憶部35に記憶されている再発行要求対象電子チケットデータを書き換える。
なお、再発行要求が携帯端末3に入力された時点で携帯端末3がオンライン状態であるとき、システム制御部37は第1実施形態の場合と同様に再発行要求を電子チケットサーバ1へ送信して、電子チケットサーバ1から再発行要求対象電子チケットデータをダウンロードしてもよいし、再発行要求対象電子チケットデータを生成してもよい。
本実施形態において、改札機2は、本発明の情報処理装置の一例である。改札機2の電子チケット読取部271は、対応知人電子チケットデータを記憶する知人の携帯端末3に、再発行要求者に対して発行されて再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの再発行の要求と、再発行要求者に固有のユーザ情報とが入力された後、その入力されたユーザ情報を知人の携帯端末から受信する。具体的には、携帯端末3が再発行の要求湯の入力に応じて再発行要求対象電子チケットデータを生成して記憶した後、携帯端末3が再発行容認要求を送信することなく改札機2の近距離無線通信圏内に入ったとき、改札機2の電子チケット読取部271は、携帯端末3に記憶された電子チケットデータを携帯端末3から近距離無線通信で受信する。このとき、電子チケット読取部271は、再発行要求対象電子チケットデータとともに、再発行要求対象電子チケットデータに対応付けられて携帯端末3の記憶部35に記憶されたユーザ情報を受信する。本実施形態において、電子チケット読取部271は本発明の受信手段の一例である。
利用許可部272は、電子チケット読取部271により受信されたユーザ情報と、このユーザ情報を送信してきた携帯端末3のユーザに固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が記憶部12に記憶され、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、ユーザ情報を送信してきた携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認める。これも事後承認となる。この処理は、携帯端末3から再発行要求を受信した場合に電子チケットサーバ1の再発行容認部142が行う処理と基本的に同様である。第1実施形態で説明された、再発行を認めるか否かの判定の種々の変形例は、利用許可部272による判定に対しても適用可能である。利用許可部272は、利用フラグ、電力不足フラグ等の、再発行を認めるか否かの判定に必要な情報を電子チケットサーバ1から取得する。本実施形態において、利用許可部272は本発明の容認手段の一例である。
本実施形態においても、改札機2のシステム制御部27が利用許可部272として機能するが、電子チケットサーバ1のシステム制御部14が利用許可部272として機能してもよい。
図13(b)は、電子チケットデータが利用されるときの電子チケットデータの状態とチケットDB12b及び知人DB12cの内容の一例を示す図である。図13(a)に示す電子チケットデータE2の再発行の後、ユーザU1は携帯端末3−1を持ってユーザU2とともに会場の入口へ進む。入口において、携帯端末3−1が改札機2の近距離無線通信圏内に入ると、携帯端末3−1は電子チケットデータE1及びE2を改札機2へ送信するとともに、電子チケットデータE2に関連付けてユーザU2のユーザIDを改札機2へ送信する。電子チケットデータE1に対応する利用フラグはFALSEであるので、電子チケットデータE1の利用は許可される。この場合、電子チケットデータE1に対応する利用フラグはTRUEに変更される。知人DB12cには、ユーザU1のユーザIDとユーザU2のユーザIDを対応付けた知人情報が記憶されており、電子チケットデータE2に対応する利用フラグはFALSEである。従って、電子チケットデータE2の再発行が認められて電子チケットデータE2の利用が許可される。これに応じて、電子チケットデータE2に対応する再発行フラグ、利用フラグ、再発行料課金フラグ及び削除指示フラグのそれぞれがTRUEに変更される。
なお、携帯端末3からの再発行容認要求に応じて電子チケットサーバ1が再発行を容認した場合、又は携帯端末3からの再発行要求対象電子チケットデータの受信に応じて改札機2がその再発行要求対象電子チケットデータの利用を許可した場合、再発行料課金部143は再発行料金の課金処理を行ってもよい。また、電子チケット削除部144は、再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータを携帯端末3から削除するための処理を行ってもよい。
[2−2.電子チケットシステムの動作]
次に、電子チケットシステムSの動作について、図14乃至図16を用いて説明する。再発行要求受信処理、再発行容認判定処理及び電子チケット削除制御処理については、それぞれ図9、図10及び図12に示される処理と同様であってもよい。電子チケットサーバ1が携帯端末3から再発行容認要求を受信した場合の処理は、再発行要求が再発行容認要求に変わることを除いて図9に示す再発行要求受信処理と基本的に同様であってもよい。
図14及び図15は、本実施形態に係る改札機2のシステム制御部27による入場認証処理の一例を示すフローチャートである。図14において図11と同様の処理については同様の符号が付されている。
図14に示すように、利用許可部272は、番号iを1に設定する(ステップS31)。また、利用許可部272は、電子チケットデータiのチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶された再発行フラグ及び利用フラグを電子チケットサーバ1から取得する。次いで、利用許可部272は、電子チケットデータiに対応する発行状態が「再発行」であるか否かを判定する(ステップS32)。利用許可部272は、発行状態が「再発行」ではないと判定した場合には(ステップS32:NO)、処理をステップS33に進める。その後は図11と同様の処理が実行される。一方、利用許可部272は、発行状態が「再発行」であると判定した場合には(ステップS32:YES)、処理をステップS81に進める。
ステップS81において、利用許可部272は、電子チケットデータiは携帯端末3により生成された電子チケットデータであるか否かを判定する。例えば、利用許可部272は、電子チケットデータiがチケット番号を含む場合、電子チケットデータiは携帯端末3により生成された電子チケットデータではないと判定する(ステップS81:NO)。この場合、利用許可部272は処理をステップS35に進める。その後は図11と同様の処理が実行される。一方、利用許可部272は、電子チケットデータiがチケット番号を含まない場合、電子チケットデータiは携帯端末3により生成された電子チケットデータであると判定する(ステップS81:YES)。この場合、利用許可部272は処理をステップS82に進める。
図15に示すように、ステップS82において、利用許可部272は、電子チケットデータiとともに携帯端末3から受信した、入力されたユーザ情報及びパスワードを取得する。また、利用許可部272は、再発行要求者のユーザID、電子チケットデータiを送信してきた携帯端末3のユーザのユーザID、及び再発行対象チケットデータに対応する対象のイベントのイベント番号を取得する。入力されたユーザ情報が再発行要求者のユーザIDである場合、利用許可部272はこのユーザIDを取得する。或いは、ユーザ情報が電子マネーの識別番号又はメールアドレスである場合、利用許可部272はこのユーザ情報に対応付けて会員DB12aに記憶されている会員情報を電子チケットサーバ1から取得し、この会員情報からユーザIDを取得する。また、利用許可部272は、電子チケットデータiとともに携帯端末3から受信された、その携帯端末3のユーザに発行された電子チケットデータからチケット番号及び対象のイベントのイベント番号を取得する。利用許可部272は、取得されたチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶されているユーザIDを電子チケットサーバ1から取得する。
次いで、利用許可部272は再発行容認判定処理を実行する(ステップS83)。この再発行容認判定処理は、改札機2が実行すること、処理に必要な再発行要求者の会員情報、再発行要求対象電子チケットデータの情報、知人情報、電力不足フラグ、会場位置情報、携帯端末位置情報等を電子チケットサーバ1から取得することを除いて、図10に示される再発行容認判定処理と同様であってもよい。
再発行容認判定処理を終えると、利用許可部272は処理結果が「再発行容認」であるか否かを判定する(ステップS84)。このとき、利用許可部272は、処理結果が「再発行容認」ではないと判定した場合には(ステップS84:NO)、処理をステップS41に進める。一方、利用許可部272は、処理結果が「再発行容認」であると判定した場合には(ステップS84:YES)、処理をステップS85に進める。
ステップS85において、利用許可部272は、電子チケットデータiのチケット番号を含む再発行容認通知を電子チケットサーバ1へ送信して、処理をステップS40に進める。
図16は、本実施形態に係る電子チケットサーバ1のシステム制御部14による再発行容認通知受信処理の一例を示すフローチャートである。電子チケットサーバ1が改札機2から再発行容認通知を受信したときにシステム制御部14は再発行容認通知受信処理を実行する。
図16に示すように、再発行容認部142は、受信された再発行容認通知に含まれるチケット番号に対応付けてチケットDB12b記憶されている再発行フラグ及び利用フラグをそれぞれTRUEに変更する(ステップS91)。次いで、再発行料課金部143は、図9に示すステップS17と同様に再発行料金の課金処理を実行する(ステップS92)。次いで、再発行料課金部143は、再発行容認通知に含まれるチケット番号に対応付けてチケットDB12bに記憶された再発行料課金フラグをTRUEに変更する(ステップS93)。次いで、再発行容認部142は、再発行容認通知に含まれるチケット番号に対応付けてチケットDB12b記憶されている削除指示フラグをTRUEに変更して(ステップS94)、再発行容認通知受信処理を終了させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、改札機2が、対応知人電子チケットデータを記憶する知人の携帯端末3に、再発行要求者に対して発行されてその再発行要求者の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの再発行の要求と、再発行要求者に固有のユーザ情報とが入力された後、その入力されたユーザ情報を知人の携帯端末3から受信する。また改札機2又は電子チケットサーバ1が、受信されたユーザ情報と、知人に固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が知人DB12cに記憶され、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、知人の携帯端末3に対する再発行要求対象電子チケットデータの再発行を認める。従って、ユーザが電子チケットデータを取得した携帯端末3を利用できない状況になった場合であっても、そのユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。
また、改札機2が、再発行の要求に応じて知人の携帯端末3により生成されて記憶された再発行要求対象電子チケットデータ及び入力されたユーザ情報を知人の携帯端末3から近距離無線通信により受信してもよい。また、改札機2又は電子チケットサーバ1が、受信されたユーザ情報と、知人に固有のユーザ情報とが対応付けられていることを示す知人情報が知人DB12cに記憶され、且つ、再発行要求対象電子チケットデータの利用フラグがFALSEである場合、知人の携帯端末3に記憶された再発行要求対象電子チケットデータの利用を許可してもよい。この場合、再発行の要求が入力された時点では、ユーザ情報が入力された携帯端末3が電子チケットサーバ1に接続することができない状態であっても、電子チケットデータを取得した携帯端末3を利用できない状況になったユーザが電子チケットデータを適正に利用することができる。