JP2018163137A - 物理量センサー、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサー素子片への応力の伝達を低減し、優れた安定性を発揮することのできる物理量センサー、電子機器および移動体を提供する。
【解決手段】本発明の物理量センサーは、ベースと、基板および前記基板に固定されている固定部を有するセンサー素子片を備える物理量センサー素子と、前記ベースと基板との間に位置し、前記ベースと基板とを接合している接合部材と、前記接合部材の流動を規制する流動規制部と、を有し、前記ベースと前記基板との重なり方向から見た平面視で、前記接合部材により前記ベースと前記基板とを接合している接合部は、前記固定部からずれた位置に配置されており、前記平面視で、前記流動規制部は、前記接合部と前記固定部との間に配置されている。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の物理量センサーは、ベースと、基板および前記基板に固定されている固定部を有するセンサー素子片を備える物理量センサー素子と、前記ベースと基板との間に位置し、前記ベースと基板とを接合している接合部材と、前記接合部材の流動を規制する流動規制部と、を有し、前記ベースと前記基板との重なり方向から見た平面視で、前記接合部材により前記ベースと前記基板とを接合している接合部は、前記固定部からずれた位置に配置されており、前記平面視で、前記流動規制部は、前記接合部と前記固定部との間に配置されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、物理量センサー、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、物理量センサーとして特許文献1に記載の構成が知られている。特許文献1の物理量センサーは、MEMS素子および回路素子を有するダイ(マイクロチップ)と、ダイを収納するパッケージと、ダイとパッケージとの間に配置されたアイソレータと、を有し、これらが接着剤によって接合されている。このような構成では、パッケージの熱膨張に起因して生じる応力をアイソレータによって緩和、吸収し、当該応力がダイに伝達されるのを抑制することができる。
しかしながら、特許文献1の物理量センサーでは、接着剤がMEMS素子と重なる部分でダイと接合されているため、アイソレータによって吸収しきれなかった応力がMEMS素子に伝達され易い。そのため、物理量センサーの安定性が低下するおそれがある。
本発明の目的は、センサー素子片への応力の伝達を低減し、優れた安定性を発揮することのできる物理量センサー、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の物理量センサーは、ベースと、
基板および前記基板に固定されている固定部を有するセンサー素子片を備える物理量センサー素子と、
前記ベースと基板との間に位置し、前記ベースと基板とを接合している接合部材と、
前記接合部材の流動を規制する流動規制部と、を有し、
前記ベースと前記基板との重なり方向から見た平面視で、前記接合部材により前記ベースと前記基板とを接合している接合部は、前記固定部からずれた位置に配置されており、
前記平面視で、前記流動規制部は、前記接合部と前記固定部との間に配置されていることを特徴とする。
これにより、センサー素子片への応力の伝達を低減し、優れた安定性を発揮することのできる物理量センサーが得られる。
基板および前記基板に固定されている固定部を有するセンサー素子片を備える物理量センサー素子と、
前記ベースと基板との間に位置し、前記ベースと基板とを接合している接合部材と、
前記接合部材の流動を規制する流動規制部と、を有し、
前記ベースと前記基板との重なり方向から見た平面視で、前記接合部材により前記ベースと前記基板とを接合している接合部は、前記固定部からずれた位置に配置されており、
前記平面視で、前記流動規制部は、前記接合部と前記固定部との間に配置されていることを特徴とする。
これにより、センサー素子片への応力の伝達を低減し、優れた安定性を発揮することのできる物理量センサーが得られる。
本発明の物理量センサーでは、前記基板は、前記センサー素子片と電気的に接続されている端子を有し、
前記平面視で、前記接合部は、前記端子と重なって配置されていることが好ましい。
これにより、例えば、端子へのワイヤーボンディングを容易に行うことができる。
前記平面視で、前記接合部は、前記端子と重なって配置されていることが好ましい。
これにより、例えば、端子へのワイヤーボンディングを容易に行うことができる。
本発明の物理量センサーでは、前記流動規制部は、前記ベースの前記接合部材が接合されている面に段差部を有していることが好ましい。
これにより、流動規制部の構成が容易となる。
これにより、流動規制部の構成が容易となる。
本発明の物理量センサーでは、前記段差部は、前記ベースの前記接合部材が接合されている面に形成された凹部で構成されていることが好ましい。
これにより、段差部の構成が容易となる。
これにより、段差部の構成が容易となる。
本発明の物理量センサーでは、前記平面視で、前記流動規制部は、前記接合部を囲む枠状をなしていることが好ましい。
これにより、流動規制部の構成が容易となる。
これにより、流動規制部の構成が容易となる。
本発明の物理量センサーでは、前記基板の前記接合部材を介して前記ベースに固定されている部分以外の部分は、前記ベースから離間していることが好ましい。
これにより、物理量センサー素子に応力がより伝達され難くなる。
これにより、物理量センサー素子に応力がより伝達され難くなる。
本発明の物理量センサーでは、前記ベースは、前記基板と接触しているスペーサーを有することが好ましい。
これにより、物理量センサー素子の姿勢を安定させることができる。
これにより、物理量センサー素子の姿勢を安定させることができる。
本発明の物理量センサーでは、前記物理量センサー素子は、前記基板に接合され、前記基板との間に前記センサー素子片を収納する内部空間を形成している蓋部を有していることが好ましい。
これにより、センサー素子片を保護することができる。
これにより、センサー素子片を保護することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記ベースに接合され、前記ベースとの間に前記物理量センサー素子を収納する収納空間を形成している蓋体を有していることが好ましい。
これにより、物理量センサー素子を保護することができる。
これにより、物理量センサー素子を保護することができる。
本発明の物理量センサーでは、前記収納空間および前記内部空間は、同じ雰囲気であることが好ましい。
これにより、仮に、物理量センサー素子の内部空間の気密性が崩壊しても、内部空間の雰囲気の変化を抑制することができ、センサー素子片の駆動に影響を与えない。そのため、物理量センサーの信頼性が向上する。
これにより、仮に、物理量センサー素子の内部空間の気密性が崩壊しても、内部空間の雰囲気の変化を抑制することができ、センサー素子片の駆動に影響を与えない。そのため、物理量センサーの信頼性が向上する。
本発明の電子機器は、本発明の物理量センサーを有することを特徴とする。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する電子機器が得られる。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の物理量センサーを有することを特徴とする。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する移動体が得られる。
これにより、本発明の物理量センサーの効果を享受でき、高い信頼性を有する移動体が得られる。
以下、本発明の物理量センサー、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。図2は、図1に示す物理量センサーが有する物理量センサー素子の平面図である。図3は、図2中のA−A線断面図である。図4は、図2中のB−B線断面図である。図5は、図2に示す物理量センサー素子の断面図である。図6は、図2に示す物理量センサー素子に印加する駆動電圧を示す図である。図7は、図1に示す物理量センサーの平面図である。図8ないし図10は、それぞれ、図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1、図3、図4および図5中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、各図には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、各軸方向の矢印先端側を「プラス側」、基端側を「マイナス側」とも言う。
図1は、本発明の第1実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。図2は、図1に示す物理量センサーが有する物理量センサー素子の平面図である。図3は、図2中のA−A線断面図である。図4は、図2中のB−B線断面図である。図5は、図2に示す物理量センサー素子の断面図である。図6は、図2に示す物理量センサー素子に印加する駆動電圧を示す図である。図7は、図1に示す物理量センサーの平面図である。図8ないし図10は、それぞれ、図1に示す物理量センサーの製造方法を説明するための断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1、図3、図4および図5中の上側を「上」、下側を「下」とも言う。また、各図には互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸が図示されている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、各軸方向の矢印先端側を「プラス側」、基端側を「マイナス側」とも言う。
図1に示す物理量センサー1は、X軸方向の加速度Axを検出することのできる加速度センサーである。このような物理量センサー1は、パッケージ2と、パッケージ2に収納された物理量センサー素子3および回路素子10と、パッケージ2に物理量センサー素子3を接合する接合部材11と、未硬化時の接合部材11の流動を規制する流動規制部9と、を有している。このように、流動規制部9によって未硬化時の接合部材11の流動を規制することで、物理量センサー素子3の所定箇所に接合部4aを設けることができる。そのため、後述するように、優れた安定性を発揮することのできる物理量センサー1となる。以下、物理量センサー1について詳細に説明する。
(物理量センサー素子)
まず、物理量センサー素子3について説明する。図2に示すように、物理量センサー素子3は、基板4と、基板4上に配置されたセンサー素子片5と、センサー素子片5を覆うように基板4に接合された蓋部8と、を有している。
まず、物理量センサー素子3について説明する。図2に示すように、物理量センサー素子3は、基板4と、基板4上に配置されたセンサー素子片5と、センサー素子片5を覆うように基板4に接合された蓋部8と、を有している。
基板4は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、基板4は、上面側に開放する凹部41を有している。また、Z軸方向からの平面視で、凹部41は、センサー素子片5を内側に内包するように、センサー素子片5よりも大きく形成されている。このような凹部41は、センサー素子片5と基板4との接触を防止するための逃げ部として機能する。
また、図3および図4に示すように、基板4は、凹部41の底面に設けられた4つの突起状のマウント部411、412、413、414を有している。そして、これらマウント部411、412、413、414にセンサー素子片5が接合されている。これにより、センサー素子片5を、凹部41の底面と離間させた状態で基板4に固定することができる。
また、図2に示すように、基板4は、上面側に開放する溝部421、422、423を有している。また、溝部421、422、423の一端部は、それぞれ、蓋部8の外側に位置し、他端部は、それぞれ、凹部41に接続されている。
このような基板4としては、例えば、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、パイレックスガラス(登録商標)、テンパックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラス)で構成されたガラス基板を用いることができる。これにより、後述するように、センサー素子片5を陽極接合法によって基板4に接合することができる。また、光透過性を有する基板4が得られるため、物理量センサー素子3の外側から、基板4を介してセンサー素子片5の状態(例えば、センサー素子片5が凹部41の底面に貼り付いてしまう現象である「スティッキング」の有無、配線の断線等)を確認することができる。
ただし、基板4としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板やセラミックス基板を用いてもよい。なお、基板4としてシリコン基板を用いる場合は、短絡を防止する観点から、高抵抗のシリコン基板を用いるか、表面に熱酸化等によってシリコン酸化膜(絶縁性酸化物)を形成したシリコン基板を用いることが好ましい。
また、図2に示すように、溝部421、422、423には配線431、432、433が設けられている。また、配線431、432、433の一端部は、それぞれ、蓋部8の外側に露出しており、回路素子10との電気的な接続を行うための電極パッドP(端子)となっている。
また、図3に示すように、配線431の他端部は、マウント部411、412まで引き回されており、マウント部411、412上でセンサー素子片5(後述する可動電極部54)と接続されている。また、図4に示すように、配線432の他端部は、マウント部413まで引き回されており、マウント部413上でセンサー素子片5(後述する第1固定電極部52)と接続されている。また、配線433の他端部は、マウント部414まで引き回されており、マウント部414上でセンサー素子片5(後述する第2固定電極部53)と接続されている。
配線431、432、433の構成材料としては、特に限定されず、例えば、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、Ti(チタン)、タングステン(W)等の金属材料、これら金属材料を含む合金、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ZnO、IGZO等の酸化物系の透明導電性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて(例えば2層以上の積層体として)用いることができる。
図2に示すように、蓋部8は、矩形の平面視形状を有する板状をなしている。また、図5に示すように、蓋部8は、下面側(基板4側)に開放する凹部81を有している。このような蓋部8は、凹部81内にセンサー素子片5を収納するようにして、基板4の上面に接合されている。そして、蓋部8および基板4によって、その内側に、センサー素子片5を収納する内部空間Sが形成されている。
また、図5に示すように、蓋部8は、内部空間Sの内外を連通する連通孔82を有している。この連通孔82を介して、内部空間Sを所望の雰囲気に置換することができる。また、連通孔82内には封止部材83が配置され、封止部材83によって連通孔82が気密封止されている。
封止部材83としては、連通孔82を封止できれば、特に限定されず、例えば、金(Au)/錫(Sn)系合金、金(Au)/ゲルマニウム(Ge)系合金、金(Au)/アルミニウム(Al)系合金等の各種合金、低融点ガラス等のガラス材料等を用いることができる。
内部空間Sは、気密空間である。また、内部空間Sは、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(−40℃〜80℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。内部空間Sを大気圧とすることで、粘性抵抗が増してダンピング効果が発揮され、センサー素子片5(後述する可動部543)の振動を速やかに収束させることができる。そのため、物理量センサー素子3による加速度Axの検出精度が向上する。
このような蓋部8としては、例えば、シリコン基板を用いることができる。ただし、蓋部8としては、特に限定されず、例えば、ガラス基板やセラミックス基板を用いてもよい。また、基板4と蓋部8との接合方法としては、特に限定されず、基板4や蓋部8の材料によって適宜選択すればよいが、例えば、陽極接合、プラズマ照射によって活性化させた接合面同士を接合させる活性化接合、ガラスフリット等の接合材による接合、基板4の上面および蓋部8の下面に成膜した金属膜同士を接合する拡散接合等が挙げられる。
本実施形態では、図5に示すように、接合材の一例であるガラスフリット89(低融点ガラス)を介して基板4と蓋部8とが接合されている。基板4と蓋部8とを重ね合わせた状態では、溝部421、422、423を介して内部空間Sの内外が連通してしまうが、これらの間にガラスフリット89を配置することで、基板4と蓋部8とを接合すると共に、溝部421、422、423を封止することができる。そのため、より容易に、内部空間Sを気密封止することができる。なお、基板4と蓋部8とを陽極接合(溝部421、422、423を封止できない接合方法)で接合した場合には、例えば、TEOS(テトラエトキシシラン)を用いたCVD法等で形成されたSiO2膜によって溝部421、422、423を塞ぐことができる。
図2に示すように、センサー素子片5は、基板4に固定された固定電極部51と、基板4に対して変位可能な可動電極部54と、を有している。このようなセンサー素子片5は、例えば、リン(P)、ボロン(B)等の不純物がドープされたシリコン基板を、ドライエッチング法(シリコンディープエッチング法)を用いてパターニングすることで形成することができる。また、センサー素子片5は、陽極接合によって基板4(各マウント部411、412、413、414)に接合されている。ただし、センサー素子片5の材料や、センサー素子片5の基板4への接合方法は、特に限定されない。
固定電極部51は、第1固定電極部52および第2固定電極部53を有している。そして、第1固定電極部52および第2固定電極部53は、X軸方向に並んで設けられている。
また、第1固定電極部52は、マウント部413の上面に接合された接合部521aを有し、マウント部413に固定された固定部521と、固定部521からX軸方向プラス側に延出する棒状の支持部522と、支持部522からY軸方向両側に延出する複数の固定電極指523と、を有している。このような第1固定電極部52は、図4に示すように、固定部521において配線432と電気的に接続されている。
また、第2固定電極部53は、マウント部414の上面に接合された接合部531aを有し、マウント部414に固定された固定部531と、固定部531からX軸方向マイナス側に延出する棒状の支持部532と、支持部532からY軸方向両側に延出する複数の固定電極指533と、を有している。このような第2固定電極部53は、図4に示すように、固定部531において配線433と電気的に接続されている。
可動電極部54は、一対の固定部541と、各固定部541に接続された一対の支持部542と、各支持部542に対して変位可能な可動部543と、一方の支持部542と可動部543とを接続する一対のバネ部544と、他方の支持部542と可動部543とを接続する一対のバネ部545と、可動部543に設けられた可動電極指546と、を有している。このような可動電極部54は、図3に示すように、各固定部541において配線431と電気的に接続されている。
一対の固定部541は、Y軸方向に並んで配置されている。そして、Y軸方向プラス側に位置する固定部541は、マウント部411の上面に接合された接合部541aを有し、Y軸方向マイナス側に位置する固定部541は、マウント部412の上面に接合された接合部541aを有している。また、一対の固定部541の間に固定部521、531が位置している。これにより、4つの固定部521、531、541、541を近くに配置することができる。
また、Y軸方向プラス側の固定部541に接続された支持部542は、固定部541からY軸方向プラス側に延出する第1延在部542aと、第1延在部542aの先端部からX軸方向両側に延出する第2延在部542bと、を有する「T」字状となっている。そして、第2延在部542bの両端部において、一対のバネ部544を介して、可動部543と接続されている。
同様に、Y軸方向マイナス側の固定部541に接続された支持部542は、固定部541からY軸方向マイナス側に延出する第1延在部542aと、第1延在部542aの先端部からX軸方向両側に延出する第2延在部542bと、を有する「T」字状となっている。そして、第2延在部542bの両端部において、一対のバネ部545を介して、可動部543と接続されている。
また、可動部543は、Z軸方向から見た平面視で、枠状をなし、固定部541、支持部542、バネ部544、545および固定電極部51を囲んでいる。このように、可動部543を枠状とすることで、可動部543の質量をより大きくすることができる。そのため、可動部543が、受けた加速度に対して敏感に反応して可動するようになり、物理量センサー素子3の感度を向上させることができる。
また、可動部543は、バネ部544、545を介して一対の支持部542に接続されている。バネ部544、545は、それぞれ、X軸方向に弾性変形可能であり、バネ部544、545がX軸方向に弾性変形することで、可動部543が支持部542に対してX軸方向に変位する。特に、バネ部544、545によって、可動部543の四隅が支持されているため、可動部543の姿勢および挙動が安定する。そのため、可動部543の不要な振動(X軸方向以外への変位)を低減することができ、物理量センサー素子3は、より高い精度で、加速度Axを検出することができる。
また、可動部543は、第1固定電極部52が内側に配置されている第1開口部543aと、第2固定電極部53が内側に配置されている第2開口部543bと、を有している。そして、これら第1開口部543aおよび第2開口部543bのそれぞれに可動電極指546が設けられている。可動電極指546は、第1開口部543a内に位置し、可動部543から延出する複数の可動電極指547と、第2開口部543b内に位置し、可動部543から延出する複数の可動電極指548と、を有している。
また、複数の可動電極指547は、支持部522のY軸方向両側に位置し、Y軸方向に延在している。また、各可動電極指547は、対応する固定電極指523に対してX軸方向プラス側に位置し、この固定電極指523とギャップ(空隙)を介して対向している。
一方、複数の可動電極指548は、支持部532のY軸方向両側に位置し、Y軸方向に延在している。また、各可動電極指548は、対応する固定電極指533に対してX軸方向マイナス側に位置し、この固定電極指533とギャップ(空隙)を介して対向している。
以上、物理量センサー素子3の構成について説明した。次に、物理量センサー素子3の作動について説明する。物理量センサー素子3の作動時には、例えば、可動部543には図6中の電圧V1が印加され、第1固定電極部52および第2固定電極部53には、それぞれ、図6中の電圧V2が印加される。この状態において、物理量センサー素子3に加速度Axが加わると、加速度Axの大きさに基づいて、可動部543がバネ部544、545を弾性変形させながらX軸方向に変位する。この可動部543の変位に伴って、可動電極指547と固定電極指523とのギャップおよび可動電極指548と固定電極指533とのギャップがそれぞれ変化し、この変位に伴って、可動電極指547と固定電極指523との間の静電容量および可動電極指548と固定電極指533との間の静電容量の大きさがそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量の変化に基づいて加速度Axを検出することができる。
ここで、上述したように、各可動電極指547は、対応する固定電極指523に対してX軸方向プラス側に位置し、逆に、各可動電極指548は、対応する固定電極指533に対してX軸方向マイナス側に位置している。そのため、加速度Axが加わると、可動電極指547と固定電極指523とのギャップが縮まり、可動電極指548と固定電極指533とのギャップが広がるか、または、可動電極指547と固定電極指523とのギャップが広がり、可動電極指548と固定電極指533とのギャップが縮まる。そのため、可動電極指547および固定電極指523の間から得られる検出信号と、可動電極指548および固定電極指533の間から得られる検出信号と、を差動演算することで、ノイズをキャンセルすることができ、より精度よく、加速度Axを検出することができる。
(回路素子)
図1に示すように、回路素子10(IC)は、物理量センサー素子3上に配置されている。そして、回路素子10は、ダイアタッチ材Dを介して物理量センサー素子3の蓋部8に接合されている。また、回路素子10は、ボンディングワイヤーBW1を介して物理量センサー素子3の各電極パッドPと電気的に接続され、ボンディングワイヤーBW2を介してパッケージ2(後述する内部端子23)と電気的に接続されている。このような回路素子10には、物理量センサー素子3に図6に示すような駆動電圧を印加する駆動回路や、物理量センサー素子3からの出力信号に基づいて加速度Axを検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が、必要に応じて含まれている。なお、回路素子10は、パッケージ2の外側に設けられていてもよいし、省略してもよい。
図1に示すように、回路素子10(IC)は、物理量センサー素子3上に配置されている。そして、回路素子10は、ダイアタッチ材Dを介して物理量センサー素子3の蓋部8に接合されている。また、回路素子10は、ボンディングワイヤーBW1を介して物理量センサー素子3の各電極パッドPと電気的に接続され、ボンディングワイヤーBW2を介してパッケージ2(後述する内部端子23)と電気的に接続されている。このような回路素子10には、物理量センサー素子3に図6に示すような駆動電圧を印加する駆動回路や、物理量センサー素子3からの出力信号に基づいて加速度Axを検出する検出回路や、検出回路からの信号を所定の信号に変換して出力する出力回路等が、必要に応じて含まれている。なお、回路素子10は、パッケージ2の外側に設けられていてもよいし、省略してもよい。
(パッケージ)
図1に示すように、パッケージ2は、接合部材11を介して物理量センサー素子3を支持するベース21と、ベース21との間に物理量センサー素子3および回路素子10を収納する収納空間S1を形成するように、ベース21の上面に接合された蓋体22(リッド)と、を有している。
図1に示すように、パッケージ2は、接合部材11を介して物理量センサー素子3を支持するベース21と、ベース21との間に物理量センサー素子3および回路素子10を収納する収納空間S1を形成するように、ベース21の上面に接合された蓋体22(リッド)と、を有している。
ベース21は、その上面に開口する凹部211を有するキャビティ状をなしている。また、凹部211は、ベース21の上面に開口する第1凹部211aと、第1凹部211aの底面に開口する第2凹部211bと、第2凹部211bの底面に開口する第3凹部211cと、を有している。一方、蓋体22は、板状であり、凹部211の開口を塞ぐようにしてベース21の上面に接合されている。このように、凹部211の開口を蓋体22で塞ぐことにより収納空間S1が形成され、この収納空間S1に物理量センサー素子3および回路素子10が収容されている。
収納空間S1は、気密封止されており、物理量センサー素子3の内部空間Sと同じ雰囲気となっている。すなわち、本実施形態では、収納空間S1は、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されて、使用温度(−40℃〜80℃程度)で、ほぼ大気圧となっていることが好ましい。これにより、仮に、内部空間Sの気密性が崩壊し、内部空間Sと収納空間S1とが連通してしまっても、内部空間Sの雰囲気をそのまま維持することができる。そのため、内部空間Sの雰囲気が変わってしまうことによる物理量センサー素子3の加速度検出特性の変化を抑制することができ、安定した駆動を行うことのできる物理量センサー1となる。なお、前記「同じ雰囲気」とは、完全に一致している場合に限らず、例えば、両空間内に封入されるガスの濃度が僅かに異なっている、両空間内の圧力が僅かに異なっている等、製造上の不可避的な誤差を有する場合を含む意味である。
なお、収納空間S1の雰囲気は、物理量センサー素子3の内部空間Sと同じでなくてもよい。例えば、収納空間S1の雰囲気は、内部空間Sと同じ圧力であるが、封入されているガス種が異なっていてもよい。また、収納空間S1の雰囲気は、内部空間Sと異なる圧力であるが、封入されているガス種が同じであってもよい。収納空間S1の雰囲気は、内部空間Sと異なる圧力で、かつ、封入されているガス種が異なっていてもよい。
ベース21の構成材料としては、特に限定されず、例えば、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。この場合、セラミックシート(グリーンシート)の積層体を焼成することでベース21を製造することができる。このような構成とすることで、凹部211(第1凹部211a、第2凹部211bおよび第3凹部211c)を簡単に形成することができる。
また、蓋体22の構成材料としては、特に限定されないが、ベース21の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース21の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金を用いることが好ましい。
また、図1に示すように、ベース21は、第1凹部211aの底面に配置された複数の内部端子23と、底面に配置された複数の外部端子24と、を有している。そして、各内部端子23は、ベース21内に配置された内部配線25を介して、所定の外部端子24と電気的に接続されている。また、複数の内部端子23は、それぞれ、ボンディングワイヤーBW2を介して回路素子10と電気的に接続されている。これにより、パッケージ2の外側から回路素子10との電気的な接続を行えるようになり、物理量センサー1の実装が容易となる。
(接合部材)
図1に示すように、接合部材11は、物理量センサー素子3とベース21との間に位置し、物理量センサー素子3とベース21とを接合している。これにより、物理量センサー素子3がベース21に固定される。より具体的には、接合部材11は、物理量センサー素子3の基板4の下面40と、ベース21の第2凹部211bの底面との間に設けられており、下面40と第2凹部211bの底面とを接合している。
図1に示すように、接合部材11は、物理量センサー素子3とベース21との間に位置し、物理量センサー素子3とベース21とを接合している。これにより、物理量センサー素子3がベース21に固定される。より具体的には、接合部材11は、物理量センサー素子3の基板4の下面40と、ベース21の第2凹部211bの底面との間に設けられており、下面40と第2凹部211bの底面とを接合している。
このような接合部材11の厚さ(図1中のZ軸方向の厚さ)としては、特に限定されないが、例えば、10μm以上50μm以下であることが好ましく、20μm以上30μm以下であることがより好ましい。また、接合部材11としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系等の各種樹脂材料(ダイアタッチ材)を用いることができる。また、導電性を有していてもよい場合は、半田、金属ろう材等を用いることもできる。
次に、接合部材11によりベース21と基板4とを接合している接合部4aの配置について詳細に説明する。なお、本実施形態では、接合部4aは、基板4の接合部材11との接合部と言い換えることもできる。接合部4aは、基板4の下面40の全域に広がって設けられておらず、下面40の一部の比較的小さい領域に設けられている。特に、本実施形態では、図1、図2および図7に示すように、接合部4aは、下面40の外縁部の一辺に沿って、具体的には、X軸方向マイナス側に位置し、Y軸方向に延在する外縁に沿って配置されている。そのため、物理量センサー素子3は、接合部材11によって片持ち支持された状態となっている。
なお、下面40の面積をM1とし、接合部4aの面積をM2としたとき、例えば、0.1≦M2/M1≦0.4であることが好ましく、0.2≦M2/M1≦0.3であることがより好ましい。これにより、接合部材11と下面40との接着強度を十分に確保しつつ、接合部4aを小さくすることができる。
このように、接合部4aを小さくすることで、ベース21と基板4との熱膨張係数の差に起因する応力が基板4に生じ難くなる。これに伴って、基板4と接合されているセンサー素子片5にも応力が生じ難くなり、前記応力による固定電極部51および可動電極部54の相対的位置のずれを抑制することができる。したがって、固定電極部51および可動電極部54の間の静電容量が加速度Ax以外の外力によって変化してしまうことが抑制され、物理量センサー素子3を精度よく安定して駆動させることができる。
また、図2に示すように、接合部4aは、Z軸方向から見た平面視で、センサー素子片5の各固定部521、531、541、541(より具体的には各接合部521a、531a、541a、541a。以下同様である)と重ならないように配置されている。すなわち、接合部4aは、Z軸方向から見た平面視で、センサー素子片5の各固定部521、531、541、541からずれて配置されている。これにより、各固定部521、531、541、541と接合部4aとをXY面内方向に離間させることができる。そのため、例えば、ベース21の熱膨張等によって発生する応力が接合部材11を介して基板4に伝達されても、そこからさらに各固定部521、531、541、541を介してセンサー素子片5に伝わってしまうことを効果的に抑制することができる。そのため、固定電極部51および可動電極部54の間の静電容量が加速度Ax以外の外力によって変化してしまうことがより効果的に抑制され、物理量センサー素子3を精度よく安定して駆動させることができる。
特に、接合部4aは、Z軸方向から見た平面視で、センサー素子片5と重ならないように、センサー素子片5の外側に位置している。前述したように、固定部521、531、541、541は、センサー素子片5の中央部にまとまって位置している。そのため、接合部4aをセンサー素子片5の外側に配置することで、各固定部521、531、541、541と接合部4aとをより大きく離間させることができ、上述した効果がより顕著なものとなる。
さらに、接合部4aは、Z軸方向から見た平面視で、蓋部8と重ならないように、蓋部8の外側に位置している。これにより、各固定部521、531、541、541と接合部4aとをより大きく離間させることができ、上述した効果がより顕著なものとなる。
また、下面40の接合部4a以外の部分は、ベース21から離間している。これにより、ベース21の熱膨張等によって発生する応力が接合部材11以外から基板4に伝達されてしまうことを抑制することができ、基板4に応力がより伝達され難くなる。
また、接合部4aは、Z軸方向から見た平面視で、電極パッドPと重なって配置されている。すなわち、電極パッドPの直下に接合部材11が位置しており、接合部材11によって電極パッドPが支持されている。これにより、ワイヤーボンディング時に電極パッドPにキャピラリーを十分に押し付けることができ、電極パッドに超音波を効果的に与えることができる。そのため、電極パッドPへのボンディングワイヤーBW1の接続をより容易にかつ確実に行うことができる。
(流動規制部)
流動規制部9は、未硬化時の接合部材11の流動を規制する機能を有している。流動規制部9によって、未硬化時の接合部材11の流動を規制することで、接合部材11の形成範囲を制御することができ、接合部4aをより確実に所定範囲に設けることができる。また、流動規制部9は、接合部4a(接合部材11)と固定部521、531、541、541との間に配置されている。そのため、Z軸方向から見た平面視で、接合部4aが、固定部521、531、541、541の少なくとも1つと重なってしまうことを効果的に抑制することができる。その結果、より確実に、上述した効果(接合部4aが固定部521、531、541、541と重ならないことによる効果)を発揮することができる。
流動規制部9は、未硬化時の接合部材11の流動を規制する機能を有している。流動規制部9によって、未硬化時の接合部材11の流動を規制することで、接合部材11の形成範囲を制御することができ、接合部4aをより確実に所定範囲に設けることができる。また、流動規制部9は、接合部4a(接合部材11)と固定部521、531、541、541との間に配置されている。そのため、Z軸方向から見た平面視で、接合部4aが、固定部521、531、541、541の少なくとも1つと重なってしまうことを効果的に抑制することができる。その結果、より確実に、上述した効果(接合部4aが固定部521、531、541、541と重ならないことによる効果)を発揮することができる。
図1、図2および図7に示すように、本実施形態では、流動規制部9は、ベース21の接合部材11が接合されている面(第2凹部211bの底面)に形成された段差部91を有している(段差部91で構成されている)。具体的には、段差部91は、第2凹部211bの底面に、これよりさらに深い第3凹部211cを設けることで形成されている。これにより、段差部91の構成が簡単なものとなる。特に、前述したように、本実施形態では、ベース21がセラミックシートの積層体で構成されているため、例えば、所定のセラミックシート(本実施形態では下から2番目のセラミックシート)で第3凹部211cを形成することで、簡単に、段差部91を形成することができる。
ここで、図1、図2および図7に示すように、第3凹部211cは、Z軸方向から見た平面視で、X軸方向の長さが物理量センサー素子3よりも小さく、下面40の接合部4aが位置している端部と反対側(X軸方向プラス側)の端部(すなわち自由端部)は、第2凹部211bの底面と対向している。これにより、基板4の自由端部とベース21との離間距離を小さくすることができる。そのため、例えば、落下等、大きな衝撃が加わった場合など、接合部材11が弾性変形しつつ、物理量センサー素子3がベース21に対して変位したときに、接合部材11が過度に変形してしまう前に、物理量センサー素子3を第2凹部211bの底部にぶつけて、それ以上の変位を規制することができる。そのため、接合部材11の破損を効果的に抑制することができる。
なお、第3凹部211cの深さ(段差部91の高さ)は、特に限定されないが、例えば、接合部材11の高さよりも大きいことが好ましい。具体的には、前述したように、接合部材11の高さが10μm以上50μm以下である場合には、例えば、70μm以上150μm以下とすることができる。これにより、ベース21の高さを抑えつつ、段差部91の寸法を十分に大きくとることができる。
このような流動規制部9の機能について製造方法に沿って説明する。物理量センサー1の製造では、まず、図8に示すように、ベース21を準備し、第2凹部211bの底面に未硬化状態の接合部材11を配置する。次に、図9に示すように、回路素子10が接着された物理量センサー素子3を接合部材11上に配置し、かつ、軽く下方に押し付ける。この際、物理量センサー素子3に押圧されることで接合部材11が濡れ広がるが、流動規制部9によって、それ以上のセンサー素子片5側(X軸方向プラス側)への広がりは、抑制される。ここで、段差部91の高さを前述のような大きさとすることで、仮に、未硬化状態の接合部材11が段差部91を超えて、第3凹部211cの底面に流れ出しても、当該部分において、接合部材11と物理量センサー素子3との接触(接合)をより効果的に抑制することができる。次に、接合部材11を硬化し、ボンディングワイヤーBW1、BW2を配置(結線)した後、図10に示すように、蓋体22をベース21に接合する。これにより、物理量センサー1が得られる。
以上、物理量センサー1について説明した。このような物理量センサー1は、前述したように、ベース21と、基板4および基板4に固定されている固定部521、531、541、541(より具体的には、接合部521a、531a、541a、541a)を有するセンサー素子片5を備える物理量センサー素子3と、ベース21と基板4との間に位置し、ベース21と基板4とを接合している接合部材11と、接合部材11の流動を規制する流動規制部9と、を有している。そして、Z軸方向から見た平面視(ベース21と基板4との重なり方向から見た平面視)で、接合部材11によりベース21と基板4とを接合している接合部4aは、固定部521、531、541、541からずれた位置に配置されている。また、Z軸方向から見た平面視で、流動規制部9は、接合部4aと固定部521、531、541、541との間に配置されている。そのため、Z軸方向から見た平面視で、接合部4aが、固定部521、531、541、541の少なくとも1つと重なってしまうことを効果的に抑制することができる。その結果、例えば、ベース21の熱膨張等によって発生する応力がセンサー素子片5まで伝達されてしまうことを効果的に抑制することができる。そのため、固定電極部51および可動電極部54の間の静電容量が加速度Ax以外の外力によって変化してしまうことがより効果的に抑制され、物理量センサー素子3を精度よくかつ安定して駆動させることができる。すなわち、優れた安定性を発揮することのできる物理量センサー1が得られる。
また、前述したように、物理量センサー1では、基板4は、センサー素子片5と電気的に接続されている電極パッドP(端子)を有し、Z軸方向から見た平面視で、接合部4aは、電極パッドPと重なって配置されている。これにより、ワイヤーボンディング時に電極パッドPにキャピラリーを十分に押し付けることができ、電極パッドに超音波を効果的に与えることができる。そのため、電極パッドPへのボンディングワイヤーBW1の接続をより容易にかつ確実に行うことができる。
また、前述したように、物理量センサー1では、流動規制部9は、ベース21の接合部材11が接合されている面に段差部91を有している。これにより、流動規制部9の構成が容易となると共に、このような簡単な構成で、必要かつ十分な流動規制効果が得られる。
また、前述したように、物理量センサー1では、基板4の接合部材11を介してベース21に固定されている部分以外の部分は、ベース21から離間している。これにより、物理量センサー素子3に応力がより伝達され難くなる。
また、前述したように、物理量センサー1では、物理量センサー素子3は、基板4に接合され、基板4との間にセンサー素子片5を収納する内部空間Sを形成している蓋部8を有している。これにより、センサー素子片5を保護することができる。
また、前述したように、物理量センサー1は、ベース21に接合され、ベース21との間に物理量センサー素子3を収納する収納空間S1を形成している蓋体22を有している。これにより、物理量センサー素子3を保護することができる。
また、前述したように、物理量センサー1では、収納空間S1および内部空間Sは、同じ雰囲気である。これにより、仮に、物理量センサー素子3の内部空間Sの気密性が崩壊しても、内部空間Sの雰囲気の変化を抑制することができ、センサー素子片5の駆動に影響を与えない。そのため、物理量センサー1の信頼性が向上する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図11は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。
次に、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図11は、本発明の第2実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、スペーサーを有すること以外は、前述した第1実施形態の電子デバイス装置と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の物理量センサーに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図11では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図11に示すように、本実施形態の物理量センサー1では、ベース21は、基板4と接触しているスペーサー29を有している。なお、スペーサー29は、基板4の下面40に固定されておらず、接触しているだけである。したがって、物理量センサー1に何らかの応力(例えば、曲げ応力)が作用した際に、X軸方向またはY軸方向にわずかに摺動することができる。このようなスペーサー29を設けることで、例えば、前述した第1実施形態のように、基板4がベース21から浮いている状態(片持ち状態)の構成と比較して、物理量センサー素子の姿勢を安定させることができる。また、接合部材11にかかる負担を低減することができ、接合部材11の剥がれ、亀裂、破損等を抑制することもできる。
特に本実施形態では、基板4の下面40の接合部4aが位置している端部とは反対側の端部(すなわち自由端部)にスペーサー29が接触している。そのため、上述した効果がより顕著なものとなる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
次に、本発明の第3実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。図13は、図12に示す物理量センサーの平面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、流動規制部の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーと同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態の物理量センサーに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図12および図13では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図12および図13に示すように、本実施形態の物理量センサー1では、ベース21の凹部211が、第1凹部211aと、第1凹部211aの底面に開口する第2凹部211bと、で構成されている。すなわち、前述した第1実施形態の構成から第3凹部211cが省略されている。また、流動規制部9は、第2凹部211bの底面から突出して設けられており、Z軸方向から見た平面視で、接合部4aを囲む枠状をなしている。このような構成の流動規制部9によっても、前述した第1実施形態と同様に、未硬化時の接合部材11の流動を規制することができ、接合部材11の形成範囲を制御することができる。また、このような構成によれば、流動規制部9の構成が容易となる。
なお、流動規制部9の突出高さとしては、接合部材11の高さよりも低いことが好ましく、例えば、20μm以上30μm以下とすることができる。また、流動規制部9は、ベース21と一体的に形成されていてもよいし、ベース21と別体で形成されていてもよい。また、ベース21と別体として形成されている場合、流動規制部9の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料、各種金属材料等を用いることができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
次に、本発明の第4実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図14は、本発明の第4実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。図15は、図14に示す物理量センサーの平面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、流動規制部の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーと同様である。
なお、以下の説明では、第4実施形態の物理量センサーに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図14および図15では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図14および図15に示すように、本実施形態の流動規制部9は、ベース21の接合部材11が接合されている面(第2凹部211bの底面)に形成された段差部91を有している。具体的には、段差部91は、第2凹部211bの底面に第3凹部211cを設けることで形成されている。ここで、第3凹部211cは、環状(枠状)をなしており、第2凹部211bの底面の接合部材11を配置する領域を囲むように形成されている。これにより、段差部91の構成が簡単なものとなると共に、未硬化状態の接合部材11の流動を効果的に規制することができる。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
次に、本発明の第5実施形態に係る物理量センサーについて説明する。
図16は、本発明の第5実施形態に係る物理量センサーを示す断面図である。図17は、図16に示す物理量センサーが有する物理量センサー素子の平面図である。図18および図19は、それぞれ、図17に示す物理量センサー素子が有するセンサー素子片の平面図である。図20は、図19中のC−C線断面図である。
本実施形態にかかる物理量センサーでは、主に、物理量センサー素子の構成および接合部材11の配置が異なること以外は、前述した第1実施形態の物理量センサーと同様である。
なお、以下の説明では、第5実施形態の物理量センサーに関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図16ないし図20では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
本実施形態の物理量センサー1は、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向の加速度Ax、Ay、Azをそれぞれ独立して検出することのできる加速度センサーである。図16に示すように、本実施形態の物理量センサー1では、物理量センサー素子3が3つのセンサー素子片5、6、7を有している。このうち、センサー素子片5は、X軸方向の加速度Axを検出するセンサー素子片であり、センサー素子片6は、Y軸方向の加速度Ayを検出するセンサー素子片であり、センサー素子片7は、Z軸方向の加速度Azを検出するセンサー素子片である。
図17に示すように、基板4は、上面側に開放する3つの凹部41、44、46を有している。これら3つの凹部41、44、46のうち、凹部41は、センサー素子片5の下方に設けられており、センサー素子片5と基板4との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、凹部44は、センサー素子片6の下方に設けられており、センサー素子片6と基板4との接触を防止するための逃げ部として機能する。また、凹部46は、センサー素子片7の下方に設けられており、センサー素子片7と基板4との接触を防止するための逃げ部として機能する。
また、基板4は、上面側に開放する9本の溝部421、422、423、424、425、426、427、428、429を有している。また、溝部421、422、423、424、425、426、427、428、429には配線431、432、433、434、435、436、437、438、439が設けられている。また、配線431、432、433、434、435、436、437、438、439の一端部は、それぞれ、蓋部8の外側に露出しており、回路素子10との電気的な接続を行うための電極パッドP(端子)となっている。
また、配線431、432、433の他端部は、それぞれ、センサー素子片5と接続され、配線434、435、436の他端部は、それぞれ、センサー素子片6と電気的に接続され、配線437、438、439の他端部は、それぞれ、センサー素子片7と電気的に接続されている。
センサー素子片5は、前述した第1実施形態と同様の構成である。そのため、センサー素子片5については、その説明を省略する。また、図18に示すように、センサー素子片6は、センサー素子片5と同様の構成であり、センサー素子片5に対してZ軸まわりに90°回転した姿勢で配置されている。そして、前述したように、配線434、435、436と電気的に接続されている。
また、図19に示すように、センサー素子片7は、可動部71と、梁部72と、固定部73と、を有している。可動部71は、板状であり、Z軸方向から見た平面視で、Y軸方向を長手とする長手形状をなしている。また、可動部71は、梁部72を介して固定部73に接続されている。また、梁部72および固定部73は、それぞれ、可動部71の内側に配置されている。また、図20に示すように、固定部73は、凹部46内に設けられたマウント部461との接合部731を有している。
また、可動部71は、平面視で、梁部72により形成された揺動軸Jの一方側(Y軸方向のプラス側)に位置する第1可動部711と、揺動軸Jの他方側(Y軸方向のマイナス側)に位置する第2可動部712と、を有しており、第1可動部711と第2可動部712とは、加速度Azが加わったときの回転モーメントが互いに異なるように設計されている。そのため、加速度Azが加わると、可動部71は、揺動軸Jまわりにシーソー揺動する。
このようなセンサー素子片7は、例えば、リン(P)、ボロン(B)等の不純物がドープされたシリコン基板をパターニングすることで形成されている。また、センサー素子片7は、陽極接合によって基板4に接合されている。また、センサー素子片7は、マウント部461で配線437と電気的に接続されている。
また、図20に示すように、凹部46の底面には、第1可動部711と対向する第1固定電極78と、第2可動部712と対向する第2固定電極79と、が設けられている。また、図19に示すように、第1固定電極78は、配線438と電気的に接続され、第2固定電極79は、配線439と電気的に接続されている。
このようなセンサー素子片7は、次のようにして加速度Azを検出する。加速度Azが物理量センサー素子3に加わると、可動部71は、揺動軸Jまわりにシーソー揺動する。このシーソー揺動によって、第1可動部711と第1固定電極78とのギャップおよび第2可動部712と第2固定電極79とのギャップがそれぞれ変化し、それに伴って、第1可動部711と第1固定電極78との間の静電容量および第2可動部712と第2固定電極79との間の静電容量がそれぞれ変化する。そのため、これら静電容量の変化量に基づいて加速度Azを検出することができる。
以上、物理量センサー素子3について説明した。なお、本実施形態では、センサー素子片5、6がY軸方向に並んで配置されており、これらセンサー素子片5、6に対してX軸方向一方側に並んで、Y軸を長手方向としてセンサー素子片7が配置されている。3つのセンサー素子片5、6、7をこのような配置とすることで、これらの配置スペースを小さくすることができ、物理量センサー素子3の小型化を図ることができる。ただし、センサー素子片5、6、7の配置としては、特に限定されず、例えば、センサー素子片5、6、7がX軸方向に並んで配置されていてもよい。この場合、センサー素子片7は、センサー素子片5、6の間にセンサー素子片7を配置すること好ましい。これにより、センサー素子片7が基板4の撓みによる影響を受け難くなる。
次に、基板4の接合部材11との接合部4aの配置について説明する。図17に示すように、Z軸方向から見た平面視で、接合部4aは、センサー素子片5、6、7の間に設けられており、各センサー素子片5、6、7の基板4との固定部(接合部)と重ならないように配置されている。これにより、前述した第1実施形態と同様に、応力が各固定部を介してセンサー素子片5、6、7に伝わってしまうことを効果的に抑制することができる。そのため、物理量センサー素子3を精度よく安定して駆動させることができる。
また、Z軸方向から見た平面視で、接合部4aは、基板4の中央部に位置している。そのため、接合部材11によって、物理量センサー素子3をバランスよく支持することができる。また、接合部4aは、基板4の中央部に位置することに限らず、各センサー素子片5、6、7の基板4との固定部(接合部)と重ならないように配置すれば複数設けられていてもよい。
また、流動規制部9は、ベース21の接合部材11が接合されている面(第2凹部211bの底面)に形成された段差部91を有している。具体的には、段差部91は、第2凹部211bの底面に第3凹部211cを設けることで形成されている。ここで、図16に示すように、第3凹部211cは、環状をなしており、第2凹部211bの底面の接合部材11を配置する領域の周囲を囲むように形成されている。これにより、段差部91の構成が簡単なものとなると共に、未硬化状態の接合部材11の流動を効果的に規制することができる。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第6実施形態に係る電子機器について説明する。
図21は、本発明の第6実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図21に示すモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
図21に示すモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューター1100は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
このようなパーソナルコンピューター1100(電子機器)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第7実施形態に係る電子機器について説明する。
図22は、本発明の第7実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図22に示す携帯電話機1200(PHSも含む)は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
図22に示す携帯電話機1200(PHSも含む)は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
このような携帯電話機1200(電子機器)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第8実施形態に係る電子機器について説明する。
図23は、本発明の第8実施形態に係る電子機器を示す斜視図である。
図23に示すデジタルスチールカメラ1300は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、ケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
図23に示すデジタルスチールカメラ1300は、本発明の物理量センサーを備える電子機器を適用したものである。この図において、ケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されている。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
このようなデジタルスチールカメラ1300(電子機器)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述した実施形態のパーソナルコンピューターおよび携帯電話機、本実施形態のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー等に適用することができる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態に係る移動体について説明する。
次に、本発明の第9実施形態に係る移動体について説明する。
図24は、本発明の第9実施形態に係る移動体を示す斜視図である。
図24に示す自動車1500は、本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車である。この図において、自動車1500には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されており、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
図24に示す自動車1500は、本発明の物理量センサーを備える移動体を適用した自動車である。この図において、自動車1500には、加速度センサーとして機能する物理量センサー1が内蔵されており、物理量センサー1によって車体1501の姿勢を検出することができる。物理量センサー1の検出信号は、車体姿勢制御装置1502に供給され、車体姿勢制御装置1502は、その信号に基づいて車体1501の姿勢を検出し、検出結果に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪1503のブレーキを制御したりすることができる。ここで、物理量センサー1としては、例えば、前述した各実施形態のいずれのものも用いることができる。
このような自動車1500(移動体)は、物理量センサー1を有している。そのため、前述した物理量センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、物理量センサー1は、他にも、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
また、移動体としては、自動車1500に限定されず、例えば、飛行機、船舶、AGV(無人搬送車)、二足歩行ロボット、ドローン等の無人飛行機等にも適用することができる。
以上、本発明の物理量センサー、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、物理量センサー素子として、加速度を検出する加速度センサー素子を用いた構成について説明したが、物理量センサー素子が検出する物理量としては、加速度に限定されず、例えば、角速度であってもよいし、他の物理量であってもよい。また、物理量センサー素子は、例えば、異なる2つ以上の物理量(例えば、加速度と角速度)を検出することのできる構成であってもよい。また、物理量センサー素子が有するセンサー素子片の数も特に限定されず、必要に応じて設定することができる。
1…物理量センサー、10…回路素子、11…接合部材、2…パッケージ、21…ベース、211…凹部、211a…第1凹部、211b…第2凹部、211c…第3凹部、22…蓋体、23…内部端子、24…外部端子、25…内部配線、29…スペーサー、3…物理量センサー素子、4…基板、4a…接合部、40…下面、41…凹部、411、412、413、414…マウント部、421、422、423、424、425、426、427、428、429…溝部、431、432、433、434、435、436、437、438、439…配線、44、46…凹部、461…マウント部、5…センサー素子片、51…固定電極部、52…第1固定電極部、521…固定部、521a…接合部、522…支持部、523…固定電極指、53…第2固定電極部、531…固定部、531a…接合部、532…支持部、533…固定電極指、54…可動電極部、541…固定部、541a…接合部、542…支持部、542a…第1延在部、542b…第2延在部、543…可動部、543a…第1開口部、543b…第2開口部、544、545…バネ部、546、547、548…可動電極指、6、7…センサー素子片、71…可動部、711…第1可動部、712…第2可動部、72…梁部、73…固定部、731…接合部、78…第1固定電極、79…第2固定電極、8…蓋部、81…凹部、82…連通孔、83…封止部材、89…ガラスフリット、9…流動規制部、91…段差部、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、1501…車体、1502…車体姿勢制御装置、1503…車輪、BW1、BW2…ボンディングワイヤー、D…ダイアタッチ材、J…揺動軸、P…電極パッド、S…内部空間、S1…収納空間、V1、V2…電圧
Claims (12)
- ベースと、
基板および前記基板に固定されている固定部を有するセンサー素子片を備える物理量センサー素子と、
前記ベースと基板との間に位置し、前記ベースと基板とを接合している接合部材と、
前記接合部材の流動を規制する流動規制部と、を有し、
前記ベースと前記基板との重なり方向から見た平面視で、前記接合部材により前記ベースと前記基板とを接合している接合部は、前記固定部からずれた位置に配置されており、
前記平面視で、前記流動規制部は、前記接合部と前記固定部との間に配置されていることを特徴とする物理量センサー。 - 前記基板は、前記センサー素子片と電気的に接続されている端子を有し、
前記平面視で、前記接合部は、前記端子と重なって配置されている請求項1に記載の物理量センサー。 - 前記流動規制部は、前記ベースの前記接合部材が接合されている面に段差部を有している請求項1または2に記載の物理量センサー。
- 前記段差部は、前記ベースの前記接合部材が接合されている面に形成された凹部で構成されている請求項3に記載の物理量センサー。
- 前記平面視で、前記流動規制部は、前記接合部を囲む枠状をなしている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の物理量センサー。
- 前記基板の前記接合部材を介して前記ベースに固定されている部分以外の部分は、前記ベースから離間している請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理量センサー。
- 前記ベースは、前記基板と接触しているスペーサーを有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の物理量センサー。
- 前記物理量センサー素子は、前記基板に接合され、前記基板との間に前記センサー素子片を収納する内部空間を形成している蓋部を有している請求項1ないし7のいずれか1項に記載の物理量センサー。
- 前記ベースに接合され、前記ベースとの間に前記物理量センサー素子を収納する収納空間を形成している蓋体を有している請求項8に記載の物理量センサー。
- 前記収納空間および前記内部空間は、同じ雰囲気である請求項9に記載の物理量センサー。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の物理量センサーを有することを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の物理量センサーを有することを特徴とする移動体。
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JP2017061618 | 2017-03-27 | ||
JP2017061618 | 2017-03-27 |
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Cited By (1)
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-
2017
- 2017-09-29 JP JP2017191257A patent/JP2018163137A/ja active Pending
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CN111398630B (zh) * | 2018-12-25 | 2022-04-19 | 精工爱普生株式会社 | 惯性传感器、电子设备以及移动体 |
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