JP2018162435A - 二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】幅方向に対する配向主軸の傾きの角度(配向角)バラツキを抑え、クロスニコル検査性を担保し、クロスニコル検査における欠点(輝点欠点)を抑制し、アルミナ粒子を添加して耐キズ性が良く、PEGを添加してシリコーン密着性を改善し、かつ生産性を向上できる二軸配向ポリエステルフィルムを提供すること。【解決手段】フィルム幅方向に対する配向主軸の傾き(配向角)が少なくとも5m幅にわたって5度以下であり、150℃30分間の条件で熱処理したのちのフィルム長手方向の熱収縮率が2.5〜7.0%であり、フィルム幅方向の熱収縮率が2.5〜8.0%であり、フィルム幅方向においてX線回折で測定した結晶の面配向指数χi値が、少なくとも5m幅にわたって6.0以上である二軸配向ポリエステルフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法に関するものである。
近年、液晶ディスプレイ(LCD)の高輝度化が進んでおり、偏光板、位相差板といった光学特性を有するLCDの構成部材では、これまでのLCDに用いても問題にならなかったようなサイズの欠点が問題となってきている。そのため、各光学部材においては、製造工程における欠点の発生を防ぐことが重要である。一方で、偏光板、位相差板といった光学特性を有するLCDの構成部材では、欠点が発生したとしても欠点として確実に認知できるような検査性の向上も重要となってきている。
偏光板の欠点検査はクロスニコル法による目視検査が一般的である。このクロスニコル法は2枚の偏光板をその配向主軸を直交させて暗視野をつくり、透過光で観察する方法である。クロスニコル法では、偏光板中に異物や欠点があると輝点として現れるので、その輝点を確認することで欠点検査ができるというものである。
ここで偏光板の製造工程においては、偏光板を他の部材に貼り付けるための粘着剤を付与するために、二軸配向ポリエステルフィルムを離型フィルムとして用いることが多い。この離型フィルムに光学的異方性があると偏光板と離型フィルムと粘着剤が組み合わされた部材からは光漏れが生じる。この光漏れはクロスニコル法の検査の障害となり、異物の混入や欠点による輝点を見逃しやすくなるという不具合が生じる。更に離型フィルム中に光学的欠点を有していると、離型フィルム由来の輝点が偏光板の欠点検査の外乱となる。これまでに、離型フィルム中の異物や、表面のキズが欠点検査時の輝点となることは知られている。
二軸配向ポリエステルフィルムは安価かつ薄膜化が容易であるという点で偏光板離型フィルムとして用いるときに有利である。しかし、一般に、二軸配向ポリエステルフィルムは、その長手方向および幅方向の延伸バランスに応じた複屈折を有する。さらに、特許文献1に開示されるように、延伸を行う際に、延伸端部に対して中央部が遅れて延伸されることによるボーイング(bowing)という現象が生じるため、幅方向の特性が不均一となる。そのため、このような二軸配向ポリエステルフィルムを偏光板に貼り合わせて偏光板を直行させても実質的に暗視野の状態にはならず、さらに幅方向における光漏れの程度は不均一となるため、欠点検査の精度を低下させてしまう。
これらの課題に対して、特許文献2〜7に開示されるように、ボーイングを低減させ、偏光板離型ポリエステルフィルムの配向主軸の傾き(以下配向角と記す)を改善する方法などが提案されている。
特公昭39−029214号公報 特開2001−328159号公報 特開2004−18588号公報 特開2008−246685号公報 特開2011−148202号公報 特開2011−187259号公報 国際公開第2013/031511号パンフレット 特開2004−330476号公報
近年、ディスプレイの大型化により処理速度が向上し、加えて生産性の向上の点から、加工速度が飛躍的にアップしている。このため、粘着加工などの後加工における熱処理温度がより高温化しおり、高温での熱寸法安定性の優れた二軸配向ポリエステルフィルムが求められてきている。熱寸法安定性の良いフィルムを得るためには、フィルム製造工程における熱固定処理温度を高くすることが望ましいが、熱固定温度を高くすると、ボーイングがより顕著になり、偏光板の欠点検査の精度を低下させてしまう。すなわち、上記の特許文献に記載の方法では、高度な欠点検査性と高度な熱寸法安定性を両立することは困難であった。本発明の目的は上記した課題を解消し、熱寸法安定性、耐キズ性、シリコーン密着性、生産性に優れ、偏光板のクロスニコル検査性に適した二軸配向ポリエステルフィルムおよびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、次の特性を有することで上記課題が解決できることを見いだし、本発明に至った。
(1)フィルム幅方向に対する配向主軸の傾き(配向角)が少なくとも5m幅にわたって5度以下であり、150℃30分間熱処理した後のフィルム長手方向の熱収縮率が2.5〜7.0%、フィルム幅方向の熱収縮率が2.5〜8.0%であり、フィルム幅方向においてX線回折で測定した結晶の面配向指数χi値が、少なくとも5m幅にわたって6.0以上である二軸配向ポリエステルフィルム。
(2)150℃30分間熱処理した後のフィルム長手方向の熱収縮率が3.0〜6.0%、フィルム幅方向の熱収縮率が3.0〜7.5%である(1)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(3)フィルムの固有粘度が0.55〜0.62dl/gである(1)または(2)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(4)偏光板離型用途に用いられる(1)〜(3)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(5)以下の工程を有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
(工程1)ポリエステル樹脂をシート状に溶融押出し、前記シート状に溶融押出されたポリエステル樹脂を18〜50℃のキャスティングロールに1〜15秒接触させて冷却固化せしめ、厚み180〜1400μmの未延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
(工程2)(工程1)で得られた未延伸ポリエステルフィルムを、長手方向に延伸倍率が2.5〜5倍で延伸した後、冷却をして一軸延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
(工程3)(工程2)で得られた一軸延伸ポリエステルフィルムを、幅方向に延伸倍率が3〜6倍、かつ、幅方向の延伸倍率が長手方向の延伸倍率よりも高い延伸倍率で延伸した後、冷却をして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
(工程4)(工程3)で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを、熱処理温度が180〜230℃にて熱処理して、二軸配向ポリエステルフィルムを得る工程。
(6)前記溶融押出を行うポリエステル樹脂の平均固有粘度が0.55〜0.64dl/gであり、固有粘度のバラツキが0.002〜0.030dl/gであることを特徴とする(5)に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
(7)前記(工程2)の延伸工程から冷却工程におけるフィルムの幅縮みを15%以下とすることを特徴とする(5)または(6)に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
(8)前記(工程3)の冷却工程が、フィルム温度が25〜45℃、フィルムの幅縮み速度が0.1〜20%/minで行うことを特徴とする(5)〜(7)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
(9)前記ポリエステルフィルムが少なくとも3層構成を有し、少なくとも一方の表層を構成する層がアルミナ成分を0.1〜1.0質量%を含有する、(1)〜(4)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(10)前記ポリエステルフィルムが、一方の表層を構成する層のアルミナ成分の含有量が0.1〜1.0質量%であり、他方の表層を構成する層のアルミナ成分の含有量が0.1質量%以下であるか又はアルミナ成分を含有しない、(9)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(11)前記ポリエステルフィルムの他方の表層の表面にシリコーン離型層が積層された、(10)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(12)前記ポリエステルフィルムにおける、他方の表層のポリエチレングリコール(PEG)含有量が1.0〜20.0質量%である、請求項11に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
本発明によれば、寸法安定性、耐キズ性、シリコーン密着性、生産性に優れ、かつ幅方向に対する配向主軸の傾きの角度(配向角)のバラツキを抑え、クロスニコル検査性が良好である二軸配向ポリエステルフィルムとその製造方法を提供することが可能となる。
本発明におけるフィルムの検査性を評価したクロスニコル検査器の概要図である。 本発明におけるフィルムの層構成概要図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルム幅方向に対する配向主軸の傾き(配向角)が少なくとも5m幅にわたって5度以下であることが必要である。フィルム幅方向に対する配向主軸の傾き(配向角)が少なくとも5m幅にわたって5度以下とすることで、生産収率性を向上して製造することができる。ここでいう配向角は、全方位にわたってフィルムに超音波パルスを透過させ、その伝播速度を測定することによって配向性を評価し、配向主軸の傾き(配向角)を測定する。一般的に二軸配向ポリエステルフィルムの配向角は、その製造方法に起因して幅方向における中心より端部に向かって直線的に上昇する特性を有する。そのためフィルム幅方向の両端部のうち配向角のいずれか大きい方の値を採ることでフィルム幅方向全体の配向角が前述する値以下であることを担保する。配向角が5度を超える場合には、偏光板を検査するクロスニコル法において偏光板から光漏れが生じ、検査の障害となる場合がある。より好ましくは、4.5度以下であり、さらに好ましくは4度以下である。
しかしながら、配向角を低減し、偏光板を検査するクロスニコル法における光漏れを低減しても、フィルム中に異物や表面のキズが存在すると、それらが輝点欠点として検出されてしまい偏光板の検査の外乱となってしまう。従って、検査性に優れた偏光板離型用二軸配向ポリエステルフィルムを提供するためには配向角を低減するだけでは十分ではなく、フィルム中の異物や表面のキズに起因する輝点欠点を低減することが重要である。本発明では、二軸配向ポリエステルフィルムの、フィルム幅方向においてX線回折で測定した結晶の面配向指数χi値を少なくとも5m幅にわたって6.0以上とすることで、フィルム中の異物や表面のキズが、クロスニコル法による欠点検査時に輝点として検知されることを低減できることを見いだした。フィルム中の異物や表面のキズが存在すると、その周辺のポリエステルの延伸追従性が変化するため、二軸配向ポリエステルフィルムを製造する過程でフィルムを二軸延伸をする際に、異物やキズの周辺に局所厚みムラが生じる。この局所厚みムラはクロスニコル法における検査において光漏れとなるため、輝点として認識されてしまう。結晶の面配向指数χi値が6.0未満であるとこの局所厚みムラが大きくなり、微小な異物やキズであっても輝点として認識されてしまう。X線回折で測定した結晶の面配向指数χi値は、結晶の面配向の度合いを表すパラメーターであり、その値が低いと結晶の面配向が強く、その値が高いと結晶の面配向が弱いことをあらわす指標である。面配向が強いということは、延伸時により配向が進んでいることを表し、このような延伸状態においてはより配向を進めようと高い延伸張力が発生するため、局所厚みムラが発生しやすいと考えられる。結晶の面配向指数χi値は、より好ましくは6.5以上であり、特に好ましくは7.0以上である。面配向が弱すぎるとフィルム強度が低下するため、加工性という観点からは、9.0以下であることが好ましい。なお、結晶の面配向指数χi値を上記の範囲とする方法は特に限られるものではないが、二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度を低くしたり、ポリエステルの固有粘度バラツキやキャスティングロールでの冷却効率、長手方向および幅方向の延伸条件を調整したりすることで結晶の面配向指数χi値を高くすることができる。詳しくは後述する。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、150℃30分間熱処理した後のフィルム長手方向の熱収縮率が2.5〜7.0%、フィルム幅方向の熱収縮率が2.5〜8.0%である。熱収縮率が上記上限を超える場合は、加工時の熱寸法安定性が悪化するため好ましくない。また、熱収縮率が上記下限未満の場合は、配向角を上述の範囲とするのが困難となる場合があり、検査性を良好とする目的を達成することが困難となる。好ましくはフィルム長手方向の熱収縮率が3.0〜6.0%、フィルム幅方向の熱収縮率が3.0〜7.5%、さらに好ましくはフィルム長手方向の熱収縮率が3.0〜5.0%、フィルム幅方向の熱収縮率が3.0〜6.0%である。
熱収縮率を上記範囲とするため方法は特に限られるものではない。例えば、熱収縮率は、フィルムの固有粘度や、熱固定温度や弛緩率により調整することができ、二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度を低くしたり、熱固定温度や弛緩率を高くしたりすることで低くすることができる。しかし、熱固定温度や弛緩率を高くすることは熱収縮率を下げる点では有効であるが、配向角を悪化させる傾向がある。二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度を低くする方法は、配向角をも下げることができるため好ましい。二軸配向ポリエステルフィルムの固有粘度は好ましくは0.55dl/g以上0.62dl/g以下であり、より好ましくは0.55dl/g以上0.60dl/g以下である。固有粘度が0.62dl/gを超えると、熱収縮率、配向角を上述の範囲とすることが困難になる場合がある。一方、固有粘度が0.55dl/g未満であるとフィルムが裂けやすくなり生産性が下がる場合がある。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムにおいて好適に用いることができるポリエステルは、分子配向により高強度フィルムとなるポリエステルであれば特に限定しないが、主としてポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートを含むことが好ましい。特に好ましくは価格的にも優位なポリエチレンテレフタレートである。ポリエチレンテレフタレートを用いる場合、エチレンテレフタレート以外のポリエステル共重合体成分としては、例えばジエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、p−キシリレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオール成分、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多官能ジカルボン酸成分、p−オキシエトキシ安息香酸などが目的とするフィルム物性を阻害しない範囲で使用できる。かかるポリエステルは、例えば以下に示す方法で製造することができる。たとえば、ジカルボン酸成分とジオール成分とを直接エステル化反応させた後、この反応の生成物を減圧下で加熱して余剰のジオール成分を除去しつつ重縮合させることによって製造する方法や、ジカルボン酸成分としてジカルボン酸のジアルキルエステルを用い、ジオール成分とエステル交換反応させた後、上記と同様にして重縮合させることによって製造する方法等がある。この際、必要に応じて、反応触媒として例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属、マンガン、コバルト、亜鉛、アンチモン、ゲルマニウム、チタン化合物を用いることができる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、フィルムのヘイズ値が1〜13%であることが好ましい。好ましくは8〜12%、さらに好ましくは9〜11%である。ヘイズ値が前述の範囲内にあると、偏光板を検査する際に反射光が強すぎたり、弱すぎたりすることなく、適切に検査することが可能になるため好ましい。
また、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの厚みは2〜100μmが好ましく、より好ましくは15〜70μm、さらに好ましくは15〜50μm、特に好ましくは25〜42μmである。フィルムの厚みがこの範囲内にあると、フィルムのヘイズ値を上記範囲内で調整しやすく、かつ、取扱性・加工性が良好であるため好ましい。
さらに、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、少なくとも一方の表面粗さSRaが10〜50nmであることが好ましく、より好ましくは20〜35nm、さらに好ましくは22〜28nmである。表面粗さSRaがこの範囲内にあると、貼付け作業の自動化や高速化に対応する上で好適な作業性(滑り性)を得ることができ好ましい。また、表面凹凸により偏光板の欠点検査時の反射光が強すぎたり、弱すぎたりすることなく、適切な検査をする上でも好ましい
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは単層であっても、2層以上からなる複合フィルムであってもよいが、フィルムのヘイズ値およびフィルムの表面粗さSRaを上記範囲にするには、3層複合フィルムからなる場合、特に好適である。この場合、図2に示すように、同一の組成とするA/B/Aの構成が、設備的に簡易であり、生産性の面からもよいが、両表面層側の積層部の粒子種あるいは粒子含有量が異なる、A/B/Cの構成が、片側表面に離型層が積層された離型フィルムにおいて加工面および非加工面に適した表面を設計できるため加工適正の面で特に好ましい。3層複合フィルムからなる場合、両表面層の積層厚さは、0.5〜2.5μmが好ましく、とくに1.0〜2.0μmが好ましい。
さらに、積層面に不活性粒子を含有することで、表面粗さSRaを適正化でき、併せて、基層部に含有する粒子を適正化することでヘイズ値を所望の範囲とすることができる。
粒子の種類としては、球状シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウムなどの無機粒子、またその他有機系高分子粒子としては、架橋ポリスチレン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子、架橋アクリル樹脂粒子、架橋スチレン−アクリル樹脂粒子、PEG(ポリエチレングリコール)粒子、架橋ポリエステル粒子、ポリイミド粒子、メラミン樹脂粒子等が好ましい。これらの1種もしくは2種以上を選択して用いることもできる。
これらの不活性粒子は、ポリエステル重合工程の段階で添加することにより、不活性粒子含有ポリマーを準備することができる。例えば、ポリエステルのグリコール成分であるエチレングリコールのスラリーとし、重縮合前のエステル交換後、あるいはエステル化後のオリゴマーの段階で不活性粒子含有スラリーを添加し、引き続き、重縮合反応を行うことで、不活性粒子含有ポリマーを得ることができる。
また、添加前の不活性粒子のスラリーは必要に応じ、サンドグラインダー等による分散処理、遠心沈降処理による粗大粒子の分離あるいは、高精度濾過を行うことが、粒径分布を均一化でき、粗大粒子を除去することができ、フィルムの粗大突起の減少に効果的に採用できる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、少なくとも3層構成を有し、少なくとも一方の表層を構成する層がアルミナ成分を0.1〜1.0質量%を含有することが好ましい。アルミナ成分を0.1〜1.0質量%含有せしめることで前記フィルム表面を硬化させ、前記フィルムの製造工程および加工工程で発生するフィルムの擦過キズを抑止することができる。
また、一方の表層を構成する層のアルミナ成分の含有量が0.1〜1.0質量%であり、他方の表層を構成する層のアルミナ成分の含有量が0.1質量%以下であるか又はアルミナ成分を含有しないことが好ましい。アルミナ成分とともにポリエステル分解抑制剤としてC層中に微量添加されるリン酸が、シリコーン硬化阻害を起こすことがあり、シリコーン加工面である他方の表層を構成する層は、0.1質量%以下、好ましくは0.1質量%未満、又はアルミナ成分を含有しないことがより好ましい。
ここで、他方の表層の表面にシリコーン離型層が積層された態様も好ましい。
このような構成を有する二軸配向ポリエステルフィルムは、他方の表層の表面におけるシリコーン密着性および一方の表層における耐キズ性を高度に両立させることができ、偏光板離型用途などに代表される工業用離型紙として特に好適に用いられる。
さらにシリコーン密着性を改善するため、ポリエステルフィルムの表面のぬれ張力を上げることが好ましい。ぬれ張力を向上する手法としては、例えば、コロナ処理、粘着材のコーティング、共重合ポリマーの練り込み、などの手法が挙げられる。この中でも、コロナ処理は帯電ムラ・工程汚染の懸念があり、コーティングは設備の制限があるため、共重合ポリマーの練り込みによりぬれ張力向上を実現することが好ましい。
練り込みポリマーとしては、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングルコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体等を挙げることができる。これらの中でも、その熱安定性や接着性能の観点からポリエチレングリコール(PEG)が特に好ましい。PEG含有量は、上記した他方の層において1.0〜20.0質量%の範囲が好ましい。含有量をこのように制御することにより、フィルム表面のぬれ張力を例えば48mN/m以上といった値にすることが可能となり、シリコーンコート時の密着性向上が期待される。PEG含有量が1.0質量%未満の場合、シリコーン密着性が発揮されないことがある。また、含有量が20.0質量%を超えると、ポリエステルの耐熱性が悪くなり、フィルムの生産性を低下させるおそれがある。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの表面粗さSRaおよびヘイズ値を制御するには、平均粒径0.5〜1.5μm、好ましく0.8〜1.3μmの不活性粒子を0.2〜1.0質量%、さらに好ましくは、0.3〜0.8質量%含有させることが好適である。併せて、基層部に同種の不活性粒子を0.01〜0.1%含有させる、基層部の粒子含有量を調整することにより、表面粗さSRaを上記範囲に保ったまま、ヘイズ値を所望の値に適正化することができる。
さらに、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムで、前記A/B/Cの構成におけるA層には、アルミナを0.1〜1.0質量%含有し、もう一方のC層表面がアルミナを含有しないか又は0.1質量%以下であることが好ましい。これによりフィルム表面の地合に均一な微小突起を形成する事ができるため、搬送中の傷を抑制することができる。また、シリコーン離型層が設けられる側の表層のPEG含有量を1.0〜20.0質量%とすることで、シリコーン密着性向上が期待できる。
以下、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法について例を挙げて説明するが、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、かかる例によって得られる物のみに限定して解釈されるものではない。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、以下の工程を有する方法によって得ることができる。
(工程1)ポリエステル樹脂をシート状に溶融押出し、前記シート状に溶融押出したポリエステル樹脂を18〜50℃のキャスティングロール上で1〜15秒接触させて冷却固化せしめて厚み180〜1400μmの未延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
(工程2)(工程1)で得られた未延伸ポリエステルフィルムを、長手方向に延伸倍率が2.5〜5倍で延伸した後、冷却をして一軸延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
(工程3)(工程2)で得られた一軸延伸ポリエステルフィルムを、幅方向に延伸倍率が3〜6倍、かつ、幅方向の延伸倍率が長手方向の延伸倍率よりも高い延伸倍率で延伸した後、冷却をして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
(工程4)前記二軸延伸ポリエステルフィルムを、熱処理温度が180〜230℃にて熱処理して、二軸配向ポリエステルフィルムを得る工程。
以下にそれぞれの工程について詳しく説明する。
・(工程1)未延伸フィルムの作成
ポリエステル樹脂を、必要に応じて乾燥し、押出機に供給し溶融押出する。フィルムの固有粘度を上述の範囲とするためには、押出機に供給するポリエステル樹脂の平均固有粘度は0.55〜0.64dl/gであることが好ましく、より好ましくは0.55〜0.62dl/gである。また押出機に供給するポリエステル樹脂の固有粘度のバラツキは0.002〜0.030dl/gであることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.030である。なお、押出機に供給するポリエステル樹脂の固有粘度のバラツキは、後述する測定方法により求められるものであり、原料として押出機に供給するポリエステル樹脂から無作為に抽出する50サンプルについて固有粘度の測定を行い、得られた値の標準偏差σとして算出されるものである。原料として供給するポリエステル樹脂の固有粘度に一定のバラツキを有さしめることで、フィルムの結晶の面配向指数を高くしつつ、配向角を小さくすることが可能となる。原料として供給するポリエステル樹脂の固有粘度のバラツキが0.002dl/g未満であると、結晶の面配向指数χi値が低くなるため輝点欠点を低減できない場合がある。一方、原料として供給するポリエステル樹脂の固有粘度のバラツキが0.030dl/gを超えると、得られる二軸配向ポリエステルフィルムの特性が安定しない上、配向角が高くなり、偏光板をクロスニコル法で検査する際の光漏れが大きくなり検査の阻害となる場合がある。原料として供給するポリエステル樹脂のバラツキを上記の範囲とする方法は、特に限られるものでは無い。原料として供給するポリエステル樹脂の重合をバッチ式重合方法で得る場合は、連続式重合方法で得る場合に比べて、固有粘度のバラツキは大きくなる。
続いて押出機により溶融押出されたポリエステル樹脂をフィルターにより濾過する。小さな異物もフィルム欠点となるため、このフィルターには例えば5μm以上の異物を95%以上捕集する高精度のものを用いることが有効である。溶融したポリエステル樹脂は熱分解や、加水分解をすることで、その分子鎖が切れ、固有粘度が低下する。溶融押出を行う際のポリエステル樹脂の温度および水分率は、最終的に得られるフィルムの固有粘度を上述の範囲とすることができれば、特に限定されないが、安定して溶融押出を行うためには、その温度はポリエステル樹脂の融点+5〜+40℃、水分率は300ppm以下(質量基準)であることが好ましい。
続いてT型口金等を用いてシート状に成形し、シート状に成形されたポリエステル樹脂をキャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィルムを得る。この際、キャスティングロールの温度は18〜50℃、シート状に成形されたポリエステル樹脂がキャスティングロールに接触する冷却時間は1〜15秒であることが好ましい。キャスティングロールの温度が18℃未満であると、キャスティングドラム上に結露が生じやすくなり、製膜性が悪化する場合がある。キャスティングロールの温度が50℃を超えると、結晶の面配向指数χi値が低くなる場合がある。これは、キャスティングロールの温度が高いと冷却効率が悪化するため、得られる未延伸フィルム中に微結晶が生成され、その後の延伸工程での結晶配向化が進みやすくなるためである。同様に、キャスティングロールに接触して冷却される時間が1秒未満であると、冷却効率が悪化し、得られる未延伸フィルム中に微結晶が生成される結果、結晶の面配向指数χi値が低くなる傾向がある。キャスティングロールによる冷却時間は、キャスティングロールを大径化したり、ラインスピードを下げることで長くしたりすることができるが、設備スペースや生産性を鑑みるとその上限は15秒である。より好ましくは、キャスティングロールの温度は20〜30℃、シート状に成形されたポリエステル樹脂がキャスティングロールに接触する冷却時間は3〜12秒である。
また、工程1で得られる未延伸フィルムの厚みは180〜1400μmであることが好ましい。未延伸フィルムの厚みが180μm未満であると、配向角や熱収縮率を所望の範囲となるように延伸するためには膜厚みが十分でなく、延伸中に膜破れなどが起きる場合がある。一方、未延伸フィルムの厚みが1400μmを超えると、ポリエステル樹脂シートをキャスティングロール上で冷却固化する際、厚み方向で冷却ムラが発生し、結晶の面配向指数χi値が低くなる傾向がある。また、二軸配向ポリエステルフィルムの最終厚みが、偏光板離型用途に適した範囲から外れる場合がある。
・(工程2)
前記(工程1)で得られた未延伸フィルムを、長手方向に延伸倍率が2.5〜5.0倍で延伸、冷却することによって、一軸延伸ポリエステルフィルムを得る。長手方向への延伸は、90〜130℃の延伸温度で1段階的に、もしくは多段階的に分けて延伸することが好ましい。ボーイング現象およびフィルム長手方向の厚みムラを抑える観点から、延伸温度は100〜120℃、延伸倍率は3〜4倍がより好ましく、延伸ムラおよびキズを防止する観点から延伸は2段階以上に分けて行うことが好ましい。また、長手方向延伸により幅方向の収縮が生じるが、この延伸工程から冷却工程におけるフィルムの幅縮みは15%以下であることが好ましい。フィルムの幅縮みが15%を超えるとフィルムの蛇行や幅変動が生じやすくなったり、フィルムの幅方向の面配向の均一性が悪化するため、5m幅にわたって結晶の面配向指数χi値を6.0以上とすることが困難になる場合がある。フィルムの幅縮みは、長手方向延伸を行う前のフィルム端部の厚みプロファイルを調整したり、延伸張力をニップロールなどで調整したりすることで制御することができる。
なお、ここで示したフィルムの幅縮みは、長手方向延伸工程直前のフィルム幅と延伸・冷却を終えた後のフィルム幅との差を長手方向延伸工程直前のフィルム幅で除することで算出される。(工程2)における冷却工程におけるフィルム温度は25〜45℃であると、次の(工程3)における幅方向の延伸を安定して行う上で好ましい。
・(工程3)
前記(工程2)で得られた一軸延伸ポリエステルフィルムを、幅方向に延伸倍率が3.0〜6.0倍、かつ、幅方向の延伸倍率が長手方向の延伸倍率よりも高い延伸倍率で延伸する。幅方向の延伸は、90〜130℃の延伸温度で延伸することが好ましい。延伸温度が90℃よりも低く、延伸倍率が6.0倍よりも高くなると配向角は低減する傾向になるが、フィルムが破断しやすくなる、また結晶の面配向指数χi値が低くなる傾向がある。延伸温度は100〜120℃、延伸倍率は4.0〜5.0倍であるとより好ましい。また、配向角を低くするためには、幅方向の延伸倍率が、長手方向の延伸倍率よりも高いことが好ましい。長手方向の延伸倍率より幅方向延伸倍率を高くとするとフィルム内の分子配向が長手方向側に傾く傾向があり、配向角バラツキを抑制することが困難となる場合がある。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを製造するに際し、長手方向の延伸の後に幅方向延伸後を行う。幅方向延伸後に長手方向延伸を行うと、幅方向延伸後に分子が主に幅方向に強く配向するが、その後に長手方向延伸を行うと長手方向にも配向してしまい、配向角が高くなってしまうためである。
続いて幅方向に延伸したフィルムをフィルム温度を25〜45℃、フィルムの幅縮み速度が0.1〜20%/minにて冷却することによって、冷却された二軸延伸ポリエステルフィルムを得る。冷却工程におけるフィルム温度は25〜45℃とすることが幅縮みによる幅方向の配向緩和を抑制し、ボーイング現象を抑制できるため好ましい。より好ましくは、30〜40℃である。冷却工程におけるフィルム温度が45℃より高いと、フィルム幅縮みによる張力が影響して製膜性が悪くなり、また幅方向の配向緩和を抑制する効果が十分に出ない場合がある。冷却工程におけるフィルム温度が20℃未満に冷却することは、生産性が悪く場合がある。
ポリエステルフィルムの冷却方法は、熱処理を行うテンターによる空冷方法、熱処理領域の上下にアルミ板などの遮蔽板で熱風を遮断する空冷方法、ロールによる冷却方法等が挙げられる。熱処理を行うテンターによる空冷方法では各ゾーンが長手方向に全てつながっているため、随伴気流など高温空気の自由な流れによりフィルム上下や幅方向に温度差が発生し、フィルム温度を十分冷却できない場合がある。その場合は、圧縮空気などを送り込んで積極的に冷却することで対応することもできる。
また、ロールによる冷却方法では、使用するロール本数や設定温度は限られるものではないが、ロール本数を複数本用いて冷却することが好ましい。ロールによる冷却方法においてフィルム温度を上記の範囲とするためには、ロール温度は20〜45℃であることが好ましく、さらに好ましくは30〜40℃である。また、ロールによる冷却方法ではフィルムをニップロールで冷却ロールに荷重をかけて密着させると、安定して冷却が行えるため好ましい。
また、この冷却工程において、フィルムの幅縮み速度は0.1〜20%/minであることが好ましい。幅縮み速度が0.1%/min未満では、フィルムの幅縮みが抑制されたことによるフィルム張力が影響し、製膜性が悪くなり、フィルム破れ等の原因となる場合がある。また、幅縮み速度が20%/minより速いと、フィルムの幅縮みによる配向緩和を抑制する効果は少なく、ボーイング現象の抑制が不十分となる場合がある。フィルムの幅縮み速度は、0.2〜18%/minとすることがさらに好ましい。幅縮み速度を制御する方法としては、冷却工程長さ、製膜速度から幅縮みの速度を設定し、様々な方法で実現することができる。具体的にはテンターにおける空冷方法においては両端をクリップで把持し、レール幅を調整することで幅縮み速度を所望の値にすることが出来る。
なお、ここで示した冷却工程におけるフィルムの幅縮み速度は、幅方向延伸工程を経た後であって冷却工程に入る直前のフィルム幅W1(mm)、冷却工程を経た後のフィルム幅W2(mm)、冷却工程の通過時間をT1(min)としたときに式(1)にて算出されるものである。
フィルムの幅縮み速度 =(W1−W2)/W1 × 1/T1 式(1)
また、(工程3)の冷却工程においてフィルムは温度が低下した状態である程度の時間を経ることが好ましい。この理由としては、以下のように推測している。前述したように冷却工程では幅縮みをする際に配向緩和が起こっていると考えられるが、フィルムを冷却することによって配向緩和を止めるには一定の時間が必要であると推測される。そのため、冷却工程の通過時間が不十分であると配向緩和を抑制できないため、ボーイング現象を抑制する効果が少ないと推測している。本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを製造するに際して、冷却工程の通過時間は、10秒間以上が好ましく、更に好ましくは15秒間以上である。冷却工程の通過時間の上限は特に限定されないが、60秒間以下である
と生産性が良好となるため好ましい。
・(工程4)
前記(工程3)で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを、熱処理することによって、二軸配向ポリエステルフィルムを得る。熱処理温度は180〜230℃が好ましく、さらに好ましくは180〜215℃、とくに好ましくは185〜210℃である。熱処理温度が180℃未満では熱処理が不十分となり、150℃30分間熱処理した後のフィルム長手方向の熱収縮率を2.5〜7.0%、フィルム幅方向の熱収縮率を2.5〜8.0%の範囲に収めることが困難となる場合がある。熱処理温度が230℃より高いと、ボーイングが発生しやすくなり配向角を上述の範囲に制御することが困難となるため好ましくない。
また、上記熱処理においては、必要に応じて弛緩処理を行ってもよい。弛緩処理は、幅方向・長手方向いずれの方向について行っても良く、幅方向・長手方向を同時に行っても、それぞれ別に行っても良い。弛緩率は、フィルムの全幅に対して好ましくは1〜20%、さらに好ましくは1〜10%であると、熱寸法安定性の優れたフィルムを得るのに有効である。
実施例および比較例における特性値の測定方法は次の通りである。
(1)フィルム幅
測定対象のフィルムを台に広げ、幅を金尺(JIS1級)で測定した。
(2)配向主軸の傾き(配向角)
野村商事製配向性測定機(SST−4000)を用いて測定をする。試料となる二軸延伸ポリエステルフィルムの幅に対して配向主軸の傾きが実質的に最も大きくなる幅方向両端部からA4サイズのサンプルを切り出した。切り出したA4サイズのサンプルの中点(105mm)を測定し、配向主軸がフィルム幅方向と平行である時を配向角0度であり、フィルム幅方向に対して時計回りの傾きを+、反時計回りを−とし、その絶対値の大きい方を測定結果とした。
(3)結晶の面配向指数χi値
フィルムを30mm(フィルム長手方向)×20mm(フィルム幅方向)になるようにカットし、該フィルムをX線回折用試料とし、日本フィリップス製のX線回折装置TYPE PW1840を用い、フィルムの長手方向に垂直な面内でX線の照射角を変え反射法で回折強度を測定する。試料は、フィルムの全幅にわたって幅方向に対して均等に10点抜き出した。ただし、そのうち両端の2点はフィルム両端とサンプル端を合わせ込み、採取した。試料10点について測定を行い、その最大値を測定結果とした。測定条件は下記の通りである。
[測定条件]
時定数:2秒
測定角度範囲:18度〜32度
走行速度:1度/分
Divergency Slit : 1.5mmφ
Scattering Slit : 1度
Recelving Slit : 0.3mm
X線:Cu対陰極によるCu−Kα(35Kv、15mA、Ni−フィルタ)
フィルムがポリエチレンテレフタレートフィルムであるときは、ポリエチレンテレフタレート結晶の(100),(110)面の回折角に相当する25.8°、22.5°での回折強度をH1、H2とし、下記式にて面配向指数χiを求めた。
面配向指数χi=(H2/H1)×100。
(4)熱収縮率
フィルム表面に、幅10mm、測定長約100mmとなるように2本のラインを引き、この2本のライン間の距離を23℃で測定しこれをL0とする。このフィルムサンプルを150℃のオーブン中に30分間、1.5gの荷重下で放置した後、再び2本のライン間の距離を23℃で測定しこれをL1とし、下式により熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)={(L0−L1)/L0}×100
フィルムの長手方法および幅方向についてそれぞれ3カ所の測定を行い、平均値を求めた。
(5)フィルムの固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、下式で計算した値を用いた。すなわち、
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1であり、Cは、溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位は[dl/g]で示す。
(6)ポリエステル樹脂の固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、前記フィルムの固有粘度と同様に計算した値を用いた。
測定は、原料として押出機に供給するポリエステル樹脂から無作為に50サンプル抽出してn=50点で行い、その平均値Xをポリエステル樹脂の平均固有粘度、標準偏差σを固有粘度のバラツキとした。
平均固有粘度X=(Σ(Xi))/N
固有粘度のバラツキσ=√((Σ(Xi−X)2)/(N−1))
ここで、Xiはi番目の固有粘度測定値、Nは測定数(=50)とする。
(7)フィルムのヘイズ値
JIS K7105(1981)に準じ、フィルム長手方向4cm×フィルム幅方向3.5cmの寸法に切り出したものをサンプルとし、ヘイズメータ(スガ試験機製HGM−2DP(C光用))を用いて測定する。フィルム幅方向に対して均等に3点測定し、その平均値を測定結果とした。
(8)フィルム表面粗さSRa
三次元微細表面形状測定器(小坂製作所製ET−350K)を用いて測定し、得られたる表面のプロファイル曲線より、JIS・B0601(2001)に準じ、算術平均粗さSRa値を求めた。測定条件は下記のとおりである。
X方向測定長さ:0.5mm、X方向送り速度:0.1mm/秒。
Y方向送りピッ:5μm、Y方向ライン数:40本。
カットオフ:0.25mm。
触針圧:0.02mN。
高さ(Z方向)拡大倍率:5万倍。
(9)フィルム積層厚み
表面からエッチングしながらXPS(X線光電子光法)、IR(赤外分光法)あるいはコンフォーカル顕微鏡などで、その粒子濃度のデプスプロファイルを測定する。片面に積層したフィルムにおける表層では、表面という空気−樹脂の界面のために粒子濃度は低く、表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本発明の片面に積層したフィルムの場合は、深さ[I]で一旦極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線をもとに極大値の粒子濃度の1/2になる深さ[II](ここで、II>I)を積層厚さとした。さらに、無機粒子などが含有されている場合には、二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、フィルム中の粒子のうち最も高濃度の粒子の起因する元素とポリエステルの炭素元素の濃度比(M+/C+)を粒子濃度とし、層(A)の表面からの深さ(厚さ)方向の分析を行う。そして上記同様の手法から積層厚さを得る。
(10)フィルム厚み
JIS C2151(1990)に準じ、マイクロメーター(ミツトヨOMM−25)を用いてフィルム幅方向に対して均等に30点測定し、その平均値を測定結果とした。
(11)製造工程におけるフィルム温度
ハンディ形放射温度計(株式会社チノー製IR−TA)を用いて、製造工程におけるフィルム温度を測定した。フィルム幅方向に対して均等に3点測定し、その平均値を測定結果とした。
(12)目視による検査(検査視認性)
光源(ライトボックス)上に偏光板2枚を載せ、その間にポリエステルフィルムを置き、2枚の偏光板をフィルム全体がクロスニコル状態になるように合わせた状態とし、目視検査を行い、フィルム表面の欠点をマーキングした。検査は2名で行いクロスチェックをして欠点の見逃しの有無を確認し、以下の判断基準で評価した(○以上を合格とした)。
◎:目視検査に良好な地合(背景部分)であったため、欠点をほとんど見逃すことなく、検査することができた。
○:視界に入る地合(背景部分)の光がやや強かったり、やや弱かったり、位置ごとに軽微な光量ムラが存在したので、2時間程度続けて検査をしていると疲労感を感じるようになり、いくつかの欠点を見逃してしまった。
△:視界に入る地合(背景部分)の光がやや強かったり、やや弱かったり、位置ごとに光量ムラが存在したので、1時間程度でも続けて検査をしていると疲労感を感じるようになり、いくつかの欠点を見逃してしまった。
×:視界に入る地合(背景部分)の光が強かったり、弱かったり、位置ごとに明確な光量ムラが存在したので、1時間程度でも続けて検査をしていると疲労感を強く感じるようになり、多くの欠点を見逃してしまった。
(13)熱シワ・幅縮み
得られた二軸配向ポリエステルフィルムを加工張力10kg/mで搬送しながら140℃のオーブンで乾燥させた。
得られたサンプルをロ−ルからカットして、平坦なテ−ブルの上に5mの長さを広げて、その表面に蛍光灯の光を反射させて下記評価方法により熱しわの有無を確認した(△以上を合格とした)。
◎:熱しわは全く見られず良好。
○:部分的に熱しわがみられことがあるが、使用上問題のないレベルである。
△:全面に熱しわは見られないが部分的に熱しわがみられる。
×:全面に熱しわが確認できる。
(14)輝点
クロスニコル検査における輝点欠点を評価する機器として、照明手段として250Wのメタルハライド(目白プレシジョン製 BMH−250A)及び角度調整が可能な第1の偏光板が設けられ、受光手段として分解能25μmのCCDカメラ(DALSA製 P3−80−8K−40)と角度調整が可能な第2の偏光板を組み合わせて複数配置されているクロスニコル検査器を使用した。装置の概要を図1に示す。
カメラの検出感度は一定値として、フィルム50mを検査した。この際の検査性を確認し、以下の判断基準で評価した(△以上を合格とした)。
◎:100μm以上の輝点が0.05個/m以下である。
○:100μm以上の輝点が0.05〜0.1個/mである。
△:100μm以上の輝点が0.1〜0.15個/mである。
×:100μm以上の輝点が0.15個/m以上である。
(15)製膜性
安定に製膜できるか、下記基準で評価した。×を不合格とし、△以上を合格と判定した。
◎:36時間以上安定に製膜できる。
○:24時間以上安定に製膜できる。
△:12時間以上24時間未満安定に製膜できる。
×:12時間以内に破断が発生し、安定な製膜ができない。
(16)耐キズ性
SFT-700HにてMD長手方向にて50往復させる。
(幅:1/2インチ、長さ:30センチ(測長:10センチ)、荷重:100g)
処理後のサンプルをベルジャー真空蒸着機にてサンプル面蒸着を行い、実体顕微鏡にて観察し、最も傷が多く見える角度で傷をカウントする。
◎:50往復にてキズ発生本数が15本以下。
○:50往復にてキズ発生本数が16〜20本。
△:50往復にてキズ発生本数が21〜29本。
×:50往復にてキズ発生本数が30本以上。
(17)シリコーン密着性
<硬化型シリコーン離型剤組成>
硬化型シリコーン樹脂 (X−62−5039:信越化学社製) 20質量部
架橋剤 (X−92−185:信越化学社製) 0.4質量部
触媒 (PL−5000:信越化学社製) 1.0質量部
MEK/トルエン/n-ヘプタン混合溶媒(混合率は質量比で1:1:1)
シリコーン塗工面を5往復指でこすり、表面状態を観察し、効果状態を次の4つに分類して硬化性を評価した。
◎:シリコーンは硬化しており、密着性も良好である。
○:シリコーンは硬化しており、密着性は影響がない。
△:シリコーンは硬化しているが、密着性が悪く脱落(ラブオフ)がある。
×:シリコーンが硬化せず、曇り(スミアー)を生じる。
(18)ぬれ張力
JIS-K6768-1977に準じ、濡れ指数試薬No.31(ナカライテスク製)を用いて測定する。
以下、実施例で本発明を詳細に説明する。
実施例1:
ジメチルテレフタレート(DMT)100質量部に61質量部(DMT1モルに対して1.9モル)のエチレングリコールおよび酢酸マグネシウム・4水塩を0.05質量部、リン酸を0.015質量部加え加熱エステル交換を行い、引き続き三酸化アンチモン0.025質量部を加え、加熱昇温し真空下で重縮合反応を行い、粒子を実質的に含有しない、固有粘度0.62のポリエステルペレットを得た。
次に、真比重2.71g/cm、平均粒径1.0μmの炭酸カルシウムを準備し、10質量%のエチレングリコールスラリーとした。このスラリーをジェットアジテイターで一時間分散処理を行い、5μm以上の捕集効率95%のフィルターで高精度濾過した。このスラリーをエステル交換後に添加し、引き続き、上記と同じように重縮合反応を行い、平均粒径1.0μmの炭酸カルシウムを1質量%含む、固有粘度0.62の炭酸カルシウム含有マスターペレットを得た。
次に、炭酸カルシウム含有マスターペレットおよび、粒子を含有しないポリエステルペレットを混合し、炭酸カルシウムを0.5質量%含有するポリエステルA、炭酸カルシウムを0.054質量%含有するポリエステルBを得た。ポリエステルA、ポリエステルBの平均固有粘度は0.62、固有粘度のバラツキ0.007であった。
これらのポリエステルA、Bをそれぞれ160℃で8時間減圧乾燥し、水分率を100ppm(質量基準)とした後、別々の押出機に供給し、275℃で溶融押出して、5μm以上の捕集効率95%の高精度フィルターで濾過した後、矩形の3層用合流ブロックで合流積層し、ポリエステルA/ポリエステルB/ポリエステルAからなる3層積層とした。その後、285℃に保ったスリットダイを介し静電印加キャスト法を用いて表面温度25℃のキャスティングロール上で7sec冷却固化し、厚み568μmの未延伸フィルムを得た。
この未延伸フィルムを、まず103℃に加熱したロールとラジエーションヒーターによって長手方向に3.4倍延伸した。このときの幅縮み量は14%であった。続いてテンターにて幅方向に105℃で4.4倍に延伸した。その後、冷却工程の幅縮み速度18%/minでフィルム温度が35℃になるよう冷却した。この冷却工程ではロール方式を採用し、ロールの温度は30℃とし、冷却工程の通過時間は15秒とした。次いで195℃で熱処理を行って、全フィルム厚み38μm、フィルムの積層厚さがポリエステルA/ポリエステルB/ポリエステルA=1.5μm/35μm/1.5μm、フィルム幅5.1mの3層からなる二軸配向ポリエステルフィルムを巻き取って中間製品ロールを作成した。得られた中間製品ロールからサンプルを採取し、幅方向5mについて配向角、結晶の面配向指数χi値を測定したところ、配向角は3.8度、χi値は6.7であった。さらにフィルム特性の評価を行い、得られた結果を表1に示した。
実施例2〜23、比較例1〜22:
用いたポリエステルの固有粘度、キャスト条件、延伸条件、冷却条件、熱処理温度、冷却工程の幅縮み速度、採取幅などの製膜条件を変えるほかは実施例1と同様に実施し、3層からなる二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
得られた結果を表1、表2に示した。
Figure 2018162435
Figure 2018162435
上記の実施例・比較例より以下の事項を確認できる。
すなわち、本発明の態様とすることにより、(特に、フィルム幅方向に対する配向主軸の傾き(配向角)を少なくとも5m幅にわたって5度以下とすることにより)クロスニコル法での目視検査をする場合においても、地合(背景部分)の光が強すぎたり、弱すぎたりすることがなくなったので、欠点を見逃すことが少なくなり、検査性が向上することが確認できた。
また、(特に、150℃30分間熱処理した後のフィルム長手方向の熱収縮率を2.5〜7.0%、フィルム幅方向の熱収縮率を2.5〜8.0%とすることにより、)全面に熱しわは見られないが部分的に熱しわがみられるレベルとなることを確認できた。
さらに、(特に、フィルム幅方向においてX線回折で測定した結晶の面配向指数χi値を少なくとも5m幅にわたって6.0以上とすることにより)100μm以上の輝点が0.15個/m以下となり、フィルム中の異物や表面のキズが、クロスニコル法による欠点検査時に輝点として検知されることを低減できることを確認できた。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、優れたクロスニコル検査性、熱寸法安定性、耐キズ性、生産性を有するので、偏光板離型フィルム用として好適に用いることができる。
1 検査対象のフィルム
2 第1の偏光フィルター
3 第2の偏光フィルター
4 照明手段
5 受光手段
6 信号処理手段

Claims (12)

  1. フィルム幅方向に対する配向主軸の傾き(配向角)が少なくとも5m幅にわたって5度以下であり、150℃30分間熱処理した後のフィルム長手方向の熱収縮率が2.5〜7.0%、フィルム幅方向の熱収縮率が2.5〜8.0%であり、フィルム幅方向においてX線回折で測定した結晶の面配向指数χi値が、少なくとも5m幅にわたって6.0以上である二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 150℃30分間熱処理した後のフィルム長手方向の熱収縮率が3.0〜6.0%、フィルム幅方向の熱収縮率が3.0〜7.5%である請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. フィルムの固有粘度が0.55〜0.62dl/gである請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. 偏光板離型用途に用いられる請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. 以下の工程を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
    (工程1)ポリエステル樹脂をシート状に溶融押出し、前記シート状に溶融押出されたポリエステル樹脂を18〜50℃のキャスティングロールに1〜15秒接触させて冷却固化せしめ厚み180〜1400μmの未延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
    (工程2)(工程1)で得られた未延伸ポリエステルフィルムを、長手方向に延伸倍率が2.5〜5倍で延伸した後、冷却をして一軸延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
    (工程3)(工程2)で得られた一軸延伸ポリエステルフィルムを、幅方向に延伸倍率が3〜6倍、かつ、幅方向の延伸倍率が長手方向の延伸倍率よりも高い延伸倍率で延伸した後、冷却をして、二軸延伸ポリエステルフィルムを得る工程。
    (工程4)(工程3)で得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを、熱処理温度が180〜230℃にて熱処理して、二軸配向ポリエステルフィルムを得る工程。
  6. 前記溶融押出を行うポリエステル樹脂の固有粘度が0.55〜0.64l/gであり、固有粘度のバラツキが0.002〜0.030dl/gであることを特徴とする請求項5に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
  7. 前記(工程2)の延伸工程から冷却工程におけるフィルムの幅縮みを15%以下とすることを特徴とする請求項5または6に記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
  8. 前記(工程3)の冷却工程が、フィルム温度が25〜45℃、フィルムの幅縮み速度が0.1〜20%/minで行うことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法。
  9. 前記ポリエステルフィルムが少なくとも3層構成を有し、少なくとも一方の表層を構成する層がアルミナ成分を0.1〜1.0質量%を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  10. 前記ポリエステルフィルムが、一方の表層を構成する層のアルミナ成分の含有量が0.1〜1.0質量%であり、他方の表層を構成する層のアルミナ成分の含有量が0.1質量%以下であるか又はアルミナ成分を含有しない、請求項9に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  11. 前記ポリエステルフィルムの他方の表層の表面にシリコーン離型層が積層された、請求項10に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  12. 前記ポリエステルフィルムにおける、他方の表層のポリエチレングリコール(PEG)含有量が1.0〜20.0質量%である、請求項11に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
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