JP2007211073A - 離型用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】深さ0.5μm以上の窪み欠点数が5個/m2以下であり、少なくとも片面の表面の中心線平均粗さSRaが15〜35nm、十点平均粗さSRzが1000nm以下とすることにより達成出来る。
【選択図】なし
Description
f=V/Dm3
ここでVは粒子体積(μm3),Dmは粒子の投影面における最大径(μm)である。
フィルムからポリマーをプラズマ低温灰化処理法で除去し、粒子を露出させる。処理条件は、ポリマーは灰化されるが粒子は極力ダメージを受けない条件を選択する。その粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、粒子画像をイメージアナライザで処理する。SEMの倍率はおよそ5000〜20000倍から適宜選択する。観察箇所をかえて粒子数5000個以上で粒径とその体積分率から、次式で体積平均径dを得る。粒径の異なる2種類以上の粒子を含有している場合には、それぞれの粒子について同様の測定を行い、粒径を求めた。
d=Σ(di・Nvi)
ここで、diは粒径、Nviはその体積分率である。粒子がプラズマ低温灰化処理法で大幅にダメージを受ける場合には、フィルム断面を透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、3000〜100000倍で観察する。TEMの切片厚さは約100nmとし、場所をかえて500視野以上測定し、上記式から体積平均径dを求める。
走査型電子顕微鏡で、粒子の写真を例えば5000倍で10視野撮影した上、画像解析処理装置を用いて、投影面最大径および粒子の平均体積を算出し、下記式により体積形状係数を得た。
ここで、Vは粒子の平均体積(μm3)、Dmは投影面の最大径(μm)である。
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、下式で計算した値を用いた。すなわち、
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1であり、Cは、溶媒100mlあたりの溶
解ポリマー重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位は[dl/g]で示す。
表面からエッチングしながらXPS(X線光電子光法)、IR(赤外分光法)あるいはコンフォーカル顕微鏡などで、その粒子濃度のデプスプロファイルを測定する。片面に積層したフィルムにおける表層では、表面という空気−樹脂の界面のために粒子濃度は低く、表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本発明の片面に積層したフィルムの場合は、深さ[I]で一旦極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線をもとに極大値の粒子濃度の1/2になる深さ[II](ここで、II>I)を積層厚さとした。さらに、無機粒子などが含有されている場合には、二次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、フィルム中の粒子のうち最も高濃度の粒子の起因する元素とポリエステルの炭素元素の濃度比(M+/C+)を粒子濃度とし、層(A)の表面からの深さ(厚さ)方向の分析を行う。そして上記同様の手法から積層厚さを得る。
インストロンタイプの引張試験機(オリエンテック(株)製フィルム強伸度自動測定装置“テンシロン”万能試験機RTC−1210)を用いて測定した。幅10mmの試料フィルムを、試長間100mm、引張り速度200mm/分の条件で引っ張り試験を行い、フフィルムが破断した時の応力を求めて破断強度とし、フィルムが破断した時の歪み(伸び率)を求めて破断伸度した。測定は23℃、湿度65%RHで行った。
フィルム表面に、幅10mm、測定長約100mmとなるように2本のラインを引き、この2本のライン間の距離を23℃で正確に測定しこれをL0とする。このフィルムサンプルを100℃および150℃のオーブン中に30分間、1.5gの荷重下で放置した後、再び2本のライン間の距離を23℃で測定しこれをL1とし、下式により熱収縮率を求めた。
熱収縮率(%)={(L0−L1)/L0]×100。
三次元微細表面形状測定器(小坂製作所製ET−350K)を用いて測定し、得られたる表面のプロファイル曲線より、JIS・B0601に準じ、算術平均粗さSRa値、十点平均面粗さSRz値を求めた。測定条件は下記のとおり。
X方向測定長さ:0.5mm、X方向送り速度:0.1mm/秒。
Y方向送りピッチ:5μm、Y方向ライン数:40本。
カットオフ:0.25mm。
触針圧:0.02mN。
高さ(Z方向)拡大倍率:5万倍。
粗大突起数は10cm四方の大きさのフィルムを測定する面同士を2枚重ね合わせて、印可電圧をかけて静電気力で密着し、フィルム表面の粗大突起により発生する干渉縞から高さを推定する。干渉縞が1重環で0.270μmであり、2重環0.540μmおよび3重環0.810μm以上の粗大突起個数を測定した。光源としては、ハロゲンランプに564nmのバンドパルスフィルターをかけたものを用いた。
約10m2(例えば、1m幅で10m長)スポットライトを光源とし、反射光及び透過光を用いて、光の散乱に基づく輝点に注目しフィルムの表面を肉眼で検査し、欠点箇所にペンでマークを付ける。さらに、偏光光源を用いて、クロスニコルによる偏向乱れ輝点を検出する方法も併用する。マークした欠点箇所について、実体顕微鏡で窪みの最大径を測定し、最大径3mm以上の窪みについて、ミロー型二光束干渉検鏡装置付実体顕微鏡(Nikon製SMZ−10)を用いで窪み深さを測定し、深さ0.5μm以上で、最大径3mm以上の窪み欠点個数を測定した。窪みの深さは得られるλ/2ピッチで得られる干渉縞の乱れを測微接眼レンズで読みとり、下記により求めた。深さはフィルム表面から厚み方向への最大深さであり、窪み欠点の周りに盛り上がりを生じている場合は、盛り上がりの頂部から窪みの底部までの最大深さを求める。
深さ=λ/2×(B/A)
λ:546nm
A:接眼レンズによるλ/2の読みとり値
B:干渉縞の乱れ量
(9)延伸ロールの表面粗さ
Mitutoyo(株)製の表面粗さ計サーフテスト301を使用して、カットオフ0.25mmにてロール幅方向3点において中心面平均粗さを測定し、その平均値を採用した。
JIS・B0601に準じ、東京精密(株)の表面粗さ計サーフコム111Aを使用して、カットオフ0.25mmにて中心線平均粗さを幅方向に3等分した各領域の中央部において、表面粗度を測定し、その平均値を採用した。
ジメチルテレフタレートに1.9モルのエチレングリコールおよび酢酸マグネシウム・4水塩を0.05%、リン酸を0.015%加え加熱エステル交換を行い、引き続き三酸化アンチモン0.025%を加え、加熱昇温し真空化で重縮合反応を行い、粒子を実質的に含有しないホモポリエステルペレットを得た。
さらに上記と同様にポリエステルを製造するにあたり、エステル交換後、平均粒径1.1μmの炭酸カルシウムをポリエステルに対し1%添加し、炭酸カルシウム含有マスターペレットを得た。
次に、炭酸カルシウム含有マスターペレット、ジビニルベンゼン/スチレン共重合架橋粒子含有するマスターペレットおよび実質的に粒子を含有しないホモポリエステルペレットを混合し、粒径0.3μmのジビニルベンゼン/スチレン共重合架橋粒子(不活性粒子I)を0.10%、および、粒径1.1μmの炭酸カルシウム(不活性粒子II)を0.5%含有するポリエステルAを調整した。
添加する粒子の粒径、添加量、及び層(B)に添加する粒子の添加量、さらに層 (B)の厚み、延伸条件を変更する以外は実施例1と同様にして二軸配向ポリエステルフィルムを得た。
Claims (4)
- 深さ0.5μm以上の窪み欠点数が5個/m2以下であり、少なくとも片面の表面の中心線平均粗さSRaが15〜35nm、十点平均粗さSRzが1000nm以下である離型用ポリエステルフィルム。
- 同時二軸延伸法によって製造されたことを特徴とする請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
- 長手方向および横方向の破断強度の和が500〜620MPaである請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
- 離型用ポリエステルフィルムが複合フィルムからなり、少なくとも片面に粒径0.1〜0.5μmの有機粒子を複合フィルム全体に対して0.05〜0.3重量%含有している請求項1に記載の離型用ポリエステルフィルム。
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