JP2018161079A - 畜舎 - Google Patents

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Abstract

【課題】牛の第1胃は発熱量が高いため、牛は寒さには比較的強いものの、夏季の暑い時期には、ストレスが高くなり、搾乳量が減少する。牛にとって快適な牛舎の提供が夏季の搾乳量の減少を抑制する。【解決手段】長方形の床面と、前記床面の長辺側に設けられた一対の側壁と、前記床面の短辺側に設けられた一対の端壁と、前記側壁と前記端壁との上方に配置された屋根を有し、前記一対の側壁の第1側壁には、前記端壁の長さ以上に渡って、隣接する送風機のファンの直径以下の間隔で排出方向にプル側送風機が並設され、前記一対の側壁の第2側壁には、側壁の高さ方向に移動可能に配置されたプッシュ側送風機が配設され、前記プッシュ側送風機の間には、貫通孔が設けられていることを特徴とする畜舎。【選択図】図1

Description

本発明は、牛舎を初め、鶏舎や豚舎に利用することのできる畜舎に関するものであり、畜舎内の換気をプッシュプル換気で行う畜舎に係るものである。
酪農では、暑い夏季になると雌牛の受胎率が低下し、また出産後の雌牛も暑熱ストレスが起因し、搾乳量が減少する問題があった。この問題に対しては、牛の生活する牛舎の環境を快適なものにするという観点でいくつかの提案がされている。
特許文献1には、長方形の床面を有する畜舎の長辺側の一方の側壁にプル側送風機を並設し、他方の側壁にプッシュ側送風機を並設し、プッシュ側送風機の間には貫通孔が設けられる畜舎が開示されている。
しかしながら、プッシュ側若しくはプル側の送風機を移動可能に設置する点についての開示は特許文献1にはない。
畜舎において、送風機を移動可能に設置する点については、例えば特許文献2に例示されている。特許文献2では、L字状のフレームに扇風機を固定し、それを畜舎の梁に掛止するように構成したものである。扇風機は梁上の掛止位置を変えることで、梁に沿って移動可能にすることができる。
なお、暑熱対策を、牛側に立脚した見方から、乳牛の体感温度を暑熱対策の尺度とする見方がある。しかし、体感温度とは、単に気温だけではなく、同じ気温であっても、風や湿度の影響で気温の感じ方が異なるということを表すものである。
そこで、不快指数(温湿度指数)(Temperature Humidity Index:以後「THI」と呼ぶ。)というものが提案されている(非特許文献1)。THIは(1)式のように定義されている。
なお、ここでTは気温(℃)であり、Hは相対湿度(%)である。
特開2015−062404号公報 実公昭61−028982号公報
暑熱ストレスを察知して乳量・受胎率低下を防ぐ 温湿度指数(THI)を用いた暑熱対策 JFC日本政策金融公庫 農林水産事業 技術の窓 No.1910 H25.4.25 URL(http://www.jfc.go.jp/n/finance/keiei/pdf/1910.pdf)
特許文献1は、畜舎内に均一な風の流れを発生させることができる点で優れていた。しかし、畜舎内が常に収容可能頭数で満たされているわけではない。例えば、出荷と入れ替えの時期には、畜舎に空きのスペースができる。そのような空間にも、均一な風の流れを作るのは、経費の無駄になるという課題があった。すなわち、畜舎の一部だけで、均一な風の流れを発生させる要求が生じた。
また、牛は反芻を含む休息時間を12時間程度とるが、その間は、横臥姿勢でいる場合が多く、したがって、体は地面に近い位置にある。そのような場合は、畜舎の高さ方向全体に渡って、均一な風の流れは必要なく、地面に近い位置で均一な風の流れがあればよい。一方、摂餌の際は、立ち姿勢をとるので、足元よりも高い位置に均一な風の流れがあればよい。
また、気温が十分に低い場合は、プッシュ側の送風機の近傍は牛が忌避する傾向があり、そのような個体は、搾乳量も減少することがあった。これはおそらくコールドストレスによるものと考えられた。
このように、特許文献1に係る畜舎においては、部分的な使用および、牛の姿勢に応じた運転と言う観点からは十分なものとはいえなかった。
本発明はこのような状況に鑑み、プッシュ・プル型送風を行う畜舎において、より細かい運転が可能になる畜舎を提供する。
上記の課題を解決するために、本発明では、畜舎全体に一様流とも言える均一な空気の流れを作ることができるプッシュプル換気を行う。また、温度と湿度だけを考慮したTHI制御ではなく、空気の流れも考慮したTHI制御に基づいて畜舎に流れる均一な空気の流れの強さを制御する。これにより、畜舎内の牛の体感温度を下げることができ、搾乳量の低減を抑制することができる。
より具体的には、本発明に係る畜舎は、
長方形の床面と、
前記床面の長辺側に設けられた一対の側壁と、
前記床面の短辺側に設けられた一対の端壁と、
前記側壁と前記端壁との上方に配置された屋根を有し、
前記一対の側壁の第1側壁には、前記端壁の長さ以上に渡って、隣接する送風機のファンの直径以下の間隔で排出方向にプル側送風機が並設され、
前記一対の側壁の第2側壁には、側壁の高さ方向に移動可能に配置されたプッシュ側送風機が配設され、前記プッシュ側送風機の間には、貫通孔が設けられていることを特徴とする。
本発明の畜舎は、長方形の対向する長辺部分に設けられた側壁間でプッシュプル換気を行うので、一様流とも言える均一な空気の流れを生じさせることができる。また、プッシュ側送風機は、高さ方向に移動可能に配置されているので、牛の姿勢や、温度湿度といった環境指数(例えばTHI指数)に応じて均一な風の流れを作る高さを変更することができる。
また、プッシュ側送風機が畜舎の側壁に沿って移動可能に配置されていれば、畜舎の一部だけを使用し、使用しない部分のファンは停止させておくことができる。
また、プッシュ側の送風機の配置間隔は、プル側送風機の配置間隔より長くてよい。したがって、プッシュ側送風機の数は、プル側送風機の数より少なく、初期の設備負担が少なくてよい。
また、このように部分的な使用であっても、畜舎内に十分均一な風の流れを作ることができ、畜舎内のアンモニアや二酸化炭素の蓄積を解消することができる。さらに、均一な空気の流れは、サシバエ等の害虫が畜舎内にとどまることを抑制する。これによりサシバエが牛を刺すことが軽減され、牛へのストレスも軽減されるため搾乳量の減少を抑えることができる。また、畜舎を閉鎖型とするので、鳥などの害獣の侵入を防止できる。
これらの効果によって、実際に夏季においても受胎率を向上させ、また夏季に落ち込むと言われる搾乳量も、減少させることを抑制し維持させることができている。
本発明に係る畜舎(牛舎)の外観斜視図である。 牛舎の短辺側の端壁を表す図である。 牛舎の長辺側の側壁(プル側側壁)およびその拡大図である。 牛舎に用いる送風機の一例を示す図である。 牛舎の長辺側の側壁(プッシュ側側壁)およびその拡大図である。 プッシュ側送風機の配置を例示する図である。 プッシュ側送風機の配置の変化例を示す図である。 制御系の接続関係を示す図である。 メインフローを示すフロー図である。 外部要求処理のフローを示す図である。 デマンド制御およびパラメータ設定のフローを示す図である。 手動モード動作のフローを示す図である。 各種センサ処理のフローを示す図である。 THIを求めるフローを示す図である。 THI制御モードのフローを示す図である。 細霧冷却ポンプ運転モードのフローを示す図である。 給餌モードのフローを示す図である。 最低換気モードのフローを示す図である。
以下に本発明に係る畜舎について図面を参照しながら説明を行う。なお、以下の説明は本発明に係る畜舎の一実施形態の説明であり、これに限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下の実施形態は変更することができる。なお、以下の説明においては、畜舎を牛舎として説明を行う。しかし、本発明の畜舎は特に牛舎に限定されるものはなく、鶏舎、豚舎にも適用することができる。
図1に本発明に係る畜舎(牛舎)1の斜視図を示す。また、図2には、牛舎1の短辺方向の側面図を示す。また、図3には、牛舎1において、後述するプル側送風機が設けられた側面(以後「プル側側壁」と呼ぶ。)の図とその一部拡大図を示す。また、図5には、牛舎1において、後述するプッシュ側送風機が設けられた側面(以後「プッシュ側側壁」と呼ぶ。)の図とその一部拡大図を示す。
図1を参照する。牛舎1は、長方形の床面10と、床面10の短辺側に設けられた端壁12a、12b(いずれか若しくは両方を「端壁12」とも呼ぶ。)と、床面10の長辺側に設けられたプル側側壁14aとプッシュ側側壁14b(両方をまとめて「側壁14」とも呼ぶ。)と、屋根16によって形成される。
床面10は、長方形の形状をしている。ただし、正方形を排除するものではない。牛舎を建設する土地の都合により、多少のゆがみはあってもよい。ここで「ゆがみ」とは、各辺が完全な直線でない若しくは、各辺をなす角度が90度からずれるという状況を含む。しかし、牛舎1は、舎内に均一な空気の流れを発生させることで、牛にとっての快適性を確保するものであるので、均一な空気の流れを阻害するほど、ゆがんでしまうのは好ましくない。
床面10の仕上がりは特に限定されるものではなく、多少の盛り土がされていてもよい。ただし、盛り土も、後述する均一な空気の流れを阻害するほど、凸凹ができるものは好ましくない。
側壁14は、長方形の床面10の対向する長辺に設けられる。一方の側壁がプル側側壁14aであり、他方の側壁がプッシュ側側壁14bとなる。それぞれの側壁14には、後述する送風機と貫通孔が設けられる。
図2を参照して、端壁12aと12bは、長方形の床面10の対向する短辺に設けられる。ここには、開閉扉13a、13bが設けられる。開閉扉13a、13bは、牛舎1への牛の出入りや、作業車両若しくは作業者の出入りのために利用される。通常、この開閉扉13a、13bは、閉じておくのが望ましい。端壁12a、12bに開口部があると、牛舎1内に発生させる均一な空気の流れを乱す原因になるからである。
再び、図1を参照して、屋根16は、牛舎1内の均一な空気の流れを作る空間を形成する一部であるので、空気の流れを阻害しない程度の天井の平坦さを有するのが望ましい。屋根16が直接天井となる場合は、屋根16はフラットに近い方が望ましい。形状は、特に限定されるものではなく、切妻屋根、寄棟屋根など自由に利用してよい。切妻屋根で、屋根16の傾斜が1寸勾配(5.7度)のものが好適に利用することができる。なお、寒冷地では積雪防止及び屋根16の強度の観点から、2寸勾配(11.4度)であってもよい。また、勾配がこれ以上あっても、牛舎1内にバッフルと呼ばれる導風幕を張ることで、天井を形成することなく、空気の流れを均一にすることができる。
図3(a)には、プル側側壁14aの正面図を示し、図3(b)には、一部拡大図を示す。プル側側壁14aには、貫通孔14ahが形成されている。貫通孔14ahは、側壁一杯に広がる1つの貫通孔であってもよいし、複数の貫通孔が設けられていても良い。この貫通孔14ahには、後述する送風機20aが設置される。また、貫通孔14ahは、側壁14a若しくは壁部材(側壁を形成するボード状の材料)を形成してから穿設してもよいし、凹状の切り込みが形成された壁部材を組み合わせて設けられた側壁14aの孔であってもよい。
プル側側壁14aに設けられる貫通孔14ahには、送風機20aが、設置される。プル側側壁14aに配置された送風機20aは、牛舎1内部から外部に向けて空気を流す送風機である。これをプル側送風機20aと呼んでもよい。送風機20aの配置は、隣接する送風機20a同士が等間隔になるように配置するのが望ましい。また、隣接する送風機20a同士の間隔は、使用するファンの直径以内の距離であるのが望ましい。
均一な空気の流れを作るためには、隣接する送風機20a同士の間隔が開きすぎていては、空気が流れない空間ができてしまうからである。ただし、後述するように、上記の条件を満たしていなくとも、均一な空気の流れを作ることができる態様を排除しない。
図4には、1台の送風機20の例を示す。図4(a)は側面視、図4(b)は平面視である。送風機20は1120mm×1120mmの大きさであり、幅20wおよび高さ20hとも同じ寸法である。ファンの直径20dは、1000mmの大きさを有する。送風機20の前面20fと後面20rには、ワイヤで形成された羽根ガードが設けられている。空気は前面20fから入り、後面20rから吹き出される。図4で例示した送風機20は、吸込側と吹出側が決まっているタイプの送風機20を示したが、ファンの回転方向によってどちらの面も吸込側にできるタイプの送風機であればより好ましい。
再度図3(a)を参照して、送風機20aは、プル側側壁14aの全面に配置している。図3では、プル側側壁14aに縦に接近して設けられた貫通孔14ah1、14ah2が設けられており、それぞれの貫通孔14ah1、14ah2に、送風機20aが設置されている様子を示す。つまり、縦方向に2段に送風機20aを配置した構成である。
横方向を見ると、それぞれの貫通孔14ah1、14ah2の間隔には、狭い部分15aと広い部分15bがある。広い部分15bは、側壁14a(14b)の柱等を設ける箇所である。狭い部分15aおよび広い部分15bともに、送風機20aのファンの直径20dより狭い間隔で設置されているのが望ましい。なお、ここで、隣接する送風機20aの間隔とは、隣接する送風機20aのファンの先端同士が最も短くなる距離を言う。
また、側壁14aの両端でも、端14at1、14at2から最初の送風機20aまでの距離は、送風機20aのファンの直径20dよりも短い間隔で配置されている。ただし、側壁14aの端から端まで牛舎1として使用した場合であり、牛舎1に付帯設備用の空間を追設している場合は、端14at1、14at2から最初の送風機20aまでの距離は、ファンの直径20dより長くてもよい。
また、送風機20aを縦方向に重ねる場合も、各送風機20a間の距離はファンの直径20dよりも短い間隔で配置されている。なお、送風機20aは、1段だけで配置してもよい。床面10から牛の頭の高さまでに均一な空気の流れができればよいので、ファンの直径が2m程度の送風機なら1段でよいからである。また、送風機20aは、3段以上の配置にすることを排除しない。
図5(a)、(b)にはプッシュ側側壁14bの全面を示し、図5(c)には、一部拡大図を示す。プッシュ側側壁14bには、貫通孔14bh2が形成され、送風機20bが配置される。送風機20bは、プル側側壁14aとは異なり、プッシュ側側壁14bに対して部分的に配置される。ただし、プル側側壁14aに配置した送風機20aの両端の送風機20aに対応する部分には、送風機20bt1と送風機20bt2が配置される。
特許文献1に示されているように、プル側側壁14aに配置された送風機20aの両端の送風機20aに対応する位置にプッシュ側の送風機20bを配置することで牛舎1内には、均一な風の流れを作ることができるからである。
したがって、送風機20bは送風機20aの両端の位置に対応する位置に配置する2機と、この2機の間をほぼ等間隔に配置できる数だけ配置する。したがって、送風機20bは、プッシュ側側壁14bに、2機以上、好ましくは3機以上を配置するのが望ましい。もちろん、最大数は、プル側側壁14aに配置した送風機20aと同数である。しかし、送風機20aの数より少なくても、牛舎1内に均一な風の流れを発生させることができる。
なお、プッシュ側側壁14bに配置される送風機20bは、外部から牛舎1内部に向けて空気を流す送風機である。これをプッシュ側送風機20bと呼んでもよい。
送風機20bは、少なくともファンの直径20d以上の距離を上下に移動可能に配置される。図5(c)では、送風機20bが縦方向に2機分配置できるだけの貫通孔14bh2が形成され、そこに1機の送風機20bが配置されている様子を示す。送風機20bは、上方からつり上げ若しくは下方から押し上げる機構によって、この貫通孔14bh2に沿って、プッシュ側側壁14bの高さ方向に移動可能に設けられている。
プッシュ側送風機20bが下側にある場合を下位置にあるといい、上側にある場合を上位置にあるという。なお、上位置と下位置の中間の位置にあることを排除しない。
すなわち、プッシュ側送風機20bは、1つの設置個所に1台だけ設置される。また、プッシュ側送風機20bの上側若しくは下側には、開口が形成される。図5(c)では、実線で示すように現在送風機20bは下位置に配置され、点線で示すように、上位置に持ち上がることもできる。また、図5(a)は全てのプッシュ側送風機20bが上位置に配置され、図5(b)は全てのプッシュ側送風機20bが下位置に配置されている様子を示す。
また、送風機20bは、プッシュ側側壁14bに沿って移動可能に配置されていてもよい。牛舎1を部分的に用いる場合には、牛舎1内の使用する領域だけに、送風機20bを配置し、その領域をカバーできるプル側送風機20aと共に使用することで、牛舎1の部分的な領域だけに均一な風を発生させることができる。
なお、送風機20bは、プッシュ側側壁14bに沿って移動可能に配置されても、送風機20b間には、ファンの直径20d以上の隙間14bh1(貫通孔)が空くように配置される。
図6には、牛舎1の平面図を示す。プッシュ側送風機20bの配置の例を示す。プル側送風機20aの中で両端のプル側送風機20at1、プル側送風機20at2に対応する位置にプッシュ側送風機20bt1、プッシュ側送風機20bt2が配置されている。その他のプッシュ側送風機20bは、ファンの直径20d以上の距離を空けて配置されている。
なお、プル側14pullの送風機20aが設置されている幅19は、牛を居住させる空間の側壁14a、14b方向の長さである。この幅19が、牛舎1の幅(端壁12a、12bの長さ)12wより長ければ、側壁14a、14bの長さ14wより短くてもよい。すなわち、送風機20bは、側壁14bの全面にファンの直径以下の間隔で配置していなくてもよい。牛舎1の中で牛が居住する部分に均一な空気の流れを発生させればよいからである。
図7には、牛舎1を部分的に利用する場合の配置について示す。ここでは、使用される領域をカバーするように、運転するプル側送風機20acが決められる。図7では稼働状態のプル側送風機20acを斜線で示した。
一方、プッシュ側送風機20bは、運転するプル側送風機20acの両端の送風機20act1と、送風機20act2に対応する位置に2機(送風機20b3と送風機20b4)が配置される。また、これらの領域を区切るように、端壁12と平行な導風手段12c1,12c2が配置されてもよい。具体的には、カーテンが好適に利用できる。
図8は、牛舎1を端壁12に平行な面で切った断面の模式図である。この図を用いて牛舎1の送風機20a、20bおよびその他の手段の処理フローについて説明する。牛舎1内に設けられた温度センサ22、湿度センサ24、風速センサ26、二酸化炭素センサ28、アンモニアセンサ30は、制御器50と接続されている。制御器50は、全ての送風機20a、20bと接続されている。また、プッシュ側送風機20bを上下させる昇降モータ40とも接続されている。
これらのセンサ類は、牛舎1の奥行方向(側壁14に沿った方向)に向かって、所定間隔で複数個配置されていてもよい。牛舎1は長方形をしているので、1つのセンサの値で牛舎1内の全ての位置をカバーすることはできないからである。
制御器50は、温度センサ22からの信号St、湿度センサ24からの信号Sh、風速センサ26からの信号Sw、二酸化炭素センサ28からの信号Sc、アンモニアセンサ30からの信号Saを受信する。また、制御器50はタイマ56を有し、現在の時刻や、ある時刻からの経過時間を知ることができる。
これらの受信する信号は、1種類のセンサに複数個の信号の入力があり得る。同種のセンサは複数個配置することを予定しているからである。この場合、制御器50は、同一種類のセンサからの複数の入力に対して、その平均値で全体を制御するようにしてもよい。また、分散を求めておいて、分散値の大きな測定値がある場合は、個々のセンサの位置を考慮して制御を行ってもよい。
制御器50は、送風機20a、20bに対しては、インバータの周波数(高い程出力が高い)を指示する指示信号C20a、C20bを送信する。なお、指示信号C20aとC20bは、側壁14a、14bの全面に配置した送風機20a、20bの全てを一様に制御してもよいし、特定の送風機を個別に制御してもよい。
また、制御器50は、プッシュ側送風機20bの昇降モータ40に指示信号C40を送信する。この指示信号C40によって、昇降モータ40は、プッシュ側送風機20bに連結されたチェーン40aを巻き取り若しくは繰り出し、プッシュ側送風機20bを、上位置若しくは下位置に配置する。なお、特定のプッシュ側送風機20bだけを昇降させるようにしてもよい。牛舎1の一部だけを換気する場合もあるからである。また、プッシュ側送風機20bの昇降方法は特に限定されるものではなく、制御器50は、少なくともプッシュ側送風機20bを昇降させるための指示信号C40を出力すれば、プッシュ側送風機20bの昇降を制御したと言える。
本発明の牛舎1では、牛舎1内に、均一な空気の流れを作ることを目的とするので、プル側側壁14aおよびプッシュ側側壁14bに並列に配置した送風機20a、20bの一部を間欠的に駆動させる若しくは、部分的に風速の強弱をつけることで、均一な空気の流れを作れる場合があれば、そのような制御を排除するものではない。
また、制御器50は、細霧冷却ポンプ32とも接続されている。細霧冷却ポンプ32には、吹き出しノズル34が連通されている。細霧冷却ポンプ32が作動すると、吹き出しノズル34から細霧33が噴出する。制御器50は細霧冷却ポンプ32に対しては、指示信号Cpを送信することで、細霧冷却ポンプ32の運転を制御することができる。
また、制御器50は、送風機20a、20bに給電する給電線に設けられた、切断スイッチ36とも接続されている。制御器50は指示信号Cdを送信することで、給電を切断することができる。また、送風機20a、20bにインバータの周波数を指示する指示信号C20a、C20bを送信して、送風量を抑制して消費電力を制御することもできる。これらは、後述するデマンド要求があった場合に使用される。
また、制御器50は、入出力装置52と接続されている。入出力装置52は、表示画面52dと、キーボード等の入力手段52kを有する。主として作業者が用いて制御器50に指示を行う若しくは、現在の牛舎1の状態を確認するために各ステータスを表示させる場合に利用される。制御器50は入出力装置52との間で、信号Sdを送信して、データ等を受け渡し、指示信号Ccを受け取り、作業者の指示に従う。
なお、入出力装置52は、警告灯54等のアラームが搭載されていてもよい。アラームは警告灯54以外の警告ブザー等であってもよい。
<制御フロー>
図9には、制御器50による牛舎1内の換気のメインフローを示す。図9で示した制御器50の処理フローは、必ず終了判定(ステップS102)に戻る。つまり、制御器50は、各種の処理を繰り返し行う。なお、それぞれの処理の詳細は、メインフローの説明後に行う。
制御器50が処理を開始すると(ステップS100)、終了判定を行う(ステップS102)。終了判定は、制御器50のコンソールから作業者によって指示される場合以外であっても、緊急に停止する必要がある場合は、割り込みによってこのフローに戻っても良い。終了する場合(ステップS102のY分岐)は、制御を終了する(ステップS150)。なお、ステップS150には、送風機20a、20bへの給電を停止するなどの最終処理を含めても良い。
制御を継続する場合(ステップS102のN分岐)は、次に外部要求処理を行う(ステップS104)。外部要求処理とは、作業者が制御器50のコンソールから直接制御を行う場合や、他の機器から要求されるデマンド要求がある。デマンド要求とは、牛舎1の処理を含めて、使用電力が契約電力を超えそうな場合に、他の制御器機(外部)から本牛舎1での送風機20の使用の停止又はインバータによる抑制を要求される場合である。
これらの処理が発生した場合は、再度終了判定(ステップS102)に戻り、これらの処理が終了するのを待つ。また、外部要求(デマンド要求)がされていない場合は、この処理は単に通過されるだけである。
次に制御器50は、各種センサによる処理(ステップS106)を行う。各種センサによる処理(「各種センサ処理」ともいう。)とは、アンモニアセンサ30、二酸化炭素センサ28によってモニタされている牛舎1内の諸物質の濃度が所定以上になった場合の処理である。このような状態を検出したら、制御器50は、現在の送風機20a、20bの運転状況に係らず、ファンを最高回転数にし、牛舎1内の換気を行う。これらの処理も緊急性が高いので、発生した場合は、終了判定(ステップS102)まで戻り、これらの状況が解消されるまで、この処理を継続する。
次に、制御器50は、THIを算出する(ステップS110)。THIは、上記で説明したように(1)式に基づいて算出される。また、制御器50はメモリ内に予めテーブルを保持しておき、そのテーブルを参照することでTHIを求めてもよい。
次に算出されたTHIの値がVthより大きいか否かを判断する(ステップS114)。ここでVthは、現在の環境で牛がストレスを感じる値である。Vthは69〜71の範囲であり、通常70である。なお、Vthの値自体は、予め決めておく。THIの値がVth(70)より大きいということは、現在の環境で、牛はストレスを感じていることを意味している。従って、THIがVthよりも大きい場合(ステップS114のY分岐)は、プッシュ側送風機20bを下側に配置し(ステップS115)、THI制御モード(ステップS122)に処理を移す。THI制御モード(ステップS122)では、ファンを最大回転数で回転させ、さらに必要な場合は、他の冷却手段も併用する。
THIの値がVthを超えていない場合(ステップS114のN分岐)は、プッシュ側送風機20bを上側に配置し(ステップS116)、さらに温度が15℃より低いか否かを判断する(ステップS117)。15℃より温度が高い場合(ステップS117のY分岐)は、給餌モードの処理を行う(ステップS118)。ここでは、給餌のための一定時間が経過したら、プッシュ側送風機20bを下側に配置し、横臥姿勢の牛に風を送る。また、温度を目安として、ファンの回転数を最大回転数と最低回転数の間で、変化させてもよい。
温度が15℃より低い場合(ステップS117のN分岐)は、牛にとっては快適な環境温度になるので、換気だけを目的として送風機20a、20bを運転する最低換気モードに移行する(ステップS120)。この場合は、牛舎1内の牛の頭数によって予測できる二酸化炭素の排出量分を換気できるように送風機20a、20bの運転を行う。この時は、換気だけを行うので、プッシュ側送風機20bは上側に配置したままである。
以上の処理が終わったら、制御器50は、再び終了判定(ステップS102)まで戻り、同じ処理を繰り返す。制御器50は、外部要求処理(ステップS104)や各種センサ処理(ステップS106)が行われない限り、数分に一度は、補正THIの算出(ステップS110)を行う。つまり、その程度の間隔で常に送風機20a、20bの運転は見直されており、ほぼ、リアルタイムで牛舎1内の環境を牛が快適に過ごせるように制御することができる。
<外部要求処理>
図10に外部要求処理(ステップS104)の詳細を示す。外部要求処理(ステップS104)に入ったら、デマンド要求がされているか否かを判断する(ステップS142)。デマンド要求がされている場合(ステップS142のY分岐)は、デマンド制御(ステップS1420)を行う。なお、デマンド制御(ステップS1420)を行ったら、終了処理(ステップS102)へ戻る(ステップS1421)。この処理によって、ステップS142において、デマンド要求がされなくなるまで、デマンド制御(ステップS1420)が繰り返される。
デマンド要求がされていない場合(ステップS142のN分岐)は、アラーム解除操作(ステップS143)を行う。デマンド制御(ステップS1420)中でアラームを行うので、それを解除するためである。
次に制御器50は、パラメータ設定が要求されているか否かを判断する(ステップS144)。パラメータ設定が要求されている場合(ステップS144のY分岐)は、パラメータ設定(ステップS1440)を行う。なお、パラメータ設定(ステップS1440)を行ったら、終了処理(ステップS102)へ戻る(ステップS1441)。この処理によって、ステップS144において、パラメータ設定がされなくなるまで、パラメータ設定(ステップS1440)が繰り返される。なお、パラメータ設定を終了するのは、作業者がコンソールから行うようにしてよい。
次に制御器50は、手動操作が要求されているか否かを判断する(ステップS146)。手動操作が要求されている場合(ステップS146のY分岐)は、手動モード動作(ステップS1460)を行う。なお、手動モード動作(ステップS1460)を行ったら、終了処理(ステップS102)へ戻る(ステップS1461)。この処理によって、ステップS146において、手動操作がされなくなるまで、手動モード動作(ステップS1460)が繰り返される。なお、手動操作を解除するのは、制御器50のコンソールから行うようにしてよい。より具体的な例としては、制御盤上のセレクトスイッチなどを操作して手動操作を解除するなどである。
<外部要求処理>/<デマンド制御>
図11(a)にデマンド制御(ステップS1420)のフローを示す。デマンド制御が開始されたら、電源回路をオフにするまたはインバータによる抑制を行う(ステップS1422)。外部からの要求に応えるためである。次にアラームを行う(ステップS1424)。アラームは、音および警告灯54の点灯、表示画面52dへの表示若しくは、担当者の個人端末への無線による通知であってもよい。アラームを行ったらステップS1420の元の処理に戻り、終了判定(ステップS102)に戻る(ステップS1426)。
<外部要求処理>/<パラメータ設定>
図11(b)にパラメータ設定(ステップS1440)のフローを示す。パラメータ設定は、制御器50のコンソールから要求および指示が行われる。パラメータ設定の処理に入ったら、各種のパラメータを手動で入力する(ステップS1442)。パラメータには、温度制御の上限温度、下限温度、制御周波数幅、THIモード移行の値Vth等のパラメータを設定する。
<外部要求処理>/<手動モード動作>
図12に手動モード動作(ステップS1460)のフローを示す。手動モード動作も制御器50のコンソールから指示するようにしてよい。手動モード動作が開始されると、まず現在の設定パラメータが制御器50の表示画面52dに表示される(ステップS1462)。作業者は、その表示を参照しながら、それぞれのパラメータを変更する(ステップS1464)。入力が終了したら、制御器50は指定されたパラメータに基づいて、インバータに起動、周波数変更若しくは停止指令を送る(ステップS1466)。この処理によって、送風機の動作を強制的に指示することができる。終了したら、手動モード動作(ステップS1460)まで戻る(ステップS1468)。
<各種センサ処理>
図13に各種センサ処理(ステップS106)のフローを示す。各種センサ処理が開始されたら、まずアンモニア濃度(「NH」と記した)が所定の濃度(THa)より高いか否かを判断する(ステップS1060)。所定の濃度(THa)より高い場合(ステップS1060のY分岐)は、ファンを最大回転にし、アンモニア濃度アラームを行う(ステップS1068)。アンモニア濃度アラームとは、牛舎1内のアンモニア濃度が所定の濃度以上になっていることを知らせるための警告である。アラームは、音および警告灯54の点灯、表示画面52dへの表示若しくは、担当者の個人端末への無線による通知であってもよい。アラームを行ったら終了判定(ステップS102)に戻る(ステップS1070)。
ステップS1060において、アンモニア濃度が所定の濃度より高くなければ(ステップS1060のN分岐)、二酸化炭素濃度(「CO」と記した)が所定の濃度(THb)より高いか否かを判断する(ステップS1062)。所定の濃度(THb)より高い場合(ステップS1062のY分岐)は、ファンを最大回転にし、二酸化炭素濃度アラームを行う(ステップS1072)。二酸化炭素濃度アラームとは、牛舎1内の二酸化炭素濃度が所定の濃度以上になっていることを知らせるための警告である。アラームは、音および警告灯54の点灯、表示画面52dへの表示若しくは、担当者の個人端末への無線による通知であってもよい。アラームを行ったら終了判定(ステップS102)に戻る(ステップS1074)。
ステップS1062において、二酸化炭素濃度が所定の濃度より高くなければ(ステップS1062のN分岐)、アラーム解除を行い(ステップS1064)、各種センサ処理(ステップS106)に戻る(ステップS1066)。
<THI計算>
図14にTHI計算(ステップS110)の処理フローを示す。THI計算が開始されたら、制御器50は、温度センサ22、湿度センサ24、風速センサ26より温度、相対湿度、風速の各値を取得する(ステップS1100)。そして、(1)式に代入し、THIを求める(ステップS1102)。そしてTHI計算(ステップS110)に戻る(ステップS1104)。
<THI制御モード>
図15にTHI制御モード(ステップS122)の処理フローを示す。THI制御モードが開始されたら、まず送風機20a、20bを最大回転数で運転する(ステップS1220)。そして次に相対湿度RHの値が80%より高いか否かを判断する(ステップS1222)。相対湿度RHが80%より低い場合(ステップS1222のN分岐)は、細霧冷却ポンプ32運転モード(ステップS130)を行い、THI制御モード(ステップS122)へ戻る(ステップS1228)。
一方、相対湿度が80%より高い場合(ステップS1222のY分岐)は、細霧冷却ポンプ32を停止し(ステップS1224)、1分間そのまま待機する(ステップS1226)。相対湿度が80%以上の場合は細霧33を発生させても、冷却効果がないためである。そして、THI制御モード(ステップS122)に戻る(ステップS1228)。なお、細霧冷却ポンプ32を設置していない場合は細霧冷却ポンプ32の運転工程(ステップS130)をスキップしてよい。
<THI制御モード>/<細霧冷却ポンプ運転モード>
図16に細霧冷却ポンプ32運転モード(ステップS130)の処理フローを示す。細霧冷却ポンプ32運転モードが開始されたら、細霧冷却ポンプ32を運転する(ステップS1300)。細霧冷却ポンプ32が稼働すると、牛舎1内に配置した吹き出しノズル34から細霧33が噴出する。
そして、運転タイマーをセットする(ステップS1302)。初期値は例えば1分に設定されている。これで、細霧33の噴出は、運転タイマーが所定の時間(1分)経過するまで継続される。そして1分経過後に細霧冷却ポンプ32は停止する(ステップS1304)。次に、休止タイマーがセットされる(ステップS1306)。初期値は例えば2分である。
制御器50は、休止タイマーが所定の時間(2分)経過するまで現在の状況を維持(待機)する。その後、細霧冷却ポンプ32運転モード(ステップS130)に戻る(ステップS1308)。この処理により、1分間連続した細霧33の吹き出しが行われ、2分停止するという動作が継続される。
<給餌モード>
図17に給餌モード(ステップS118)の処理フローを示す。給餌モードが開始されたら、制御器50は、給餌時刻TfからΔT経過したか否かを判断する(ステップS1182)。給餌時刻TfおよびΔTは、タイマ56で計測する。給餌時刻Tfは予め決められている。牛は、摂餌後横臥姿勢で休息しながら反芻を行う。したがって、牛舎1内の牛は、低い姿勢のままでいることが多い。そこで、給餌後一定時間(ΔT)経過したら、プッシュ側送風機20bを下位置に下ろし、低い位置で均一な風を送る。ここでΔTは例えば3時間程度の時間である。
したがって、給餌後ΔT経過している場合(ステップS1182のY分岐)は、プッシュ側送風機20bを下方に下げる(ステップS1184)。経過していない場合(ステップS1182のN分岐)は、何もせず、処理を次のフローに移す。給餌の間は、牛は立位の姿勢なので、プッシュ側送風機20bは上位置に配置しておいてよい。しかし、プッシュ側送風機20bは、メインのステップS116で上位置に配置されているからである。
次に制御器50は、インバータ出力値Fを以下の(2)式によって算出する(ステップS1186)。
なお、Fはインバータ出力(周波数)であり、Tminは最低設定温度(℃)であり、Tmaxは最高設定温度(℃)であり、FminはTminの時の周波数(出力)であり、FmaxはTmaxの時の周波数(出力)である。またTは、その時の温度(℃)である。
(2)式を見ると、最高設定温度と最低設定温度に対して、FmaxとFminの間の出力を1次関数で比例配分している。すなわち、温度Tが上昇すれば、それにしたがって、インバータの出力も比例して高くなる。また、温度が低くなっても、必ず、Fminだけの出力でファンを回転させていることがわかる。
(2)式によって、現在の温度に応じたインバータ出力を求めたら、その値をインバータ出力値としてセットする(ステップS1188)。これは、インバータの運転指示のための準備である。そして、インバータに運転指示を出す(ステップS1190)。これによって、インバータは所定の回転数でファンをまわす。最後に給餌モード(ステップS118)に戻る(ステップS1192)。
<最低換気モード>
図18に最低換気モード(ステップS120)の処理フローを示す。最低換気モードが開始されたら、必要換気量(Qmin)を算出する(ステップS1200)。なお、必要換気量は1分あたりの体積で表される。これは、牛舎1内に収容されている牛の頭数と、1頭あたりに必要な換気量を乗算することで求められる。1頭当たりに必要な換気量は公知の量であってよい。
次に必要換気量(Qmin)が、インバータの最低出力時における換気量(Qfmin)より少ないか否かを判定する(ステップS1202)。少なくない場合(ステップS1202のN分岐)は、インバータの出力を上げて換気量を増やすことで必要換気量を賄えるということである。したがって、インバータ周波数を必要換気量が(Qmin)になるように設定し、送風機に運転指示を出す(ステップS1204)。そして、最低換気モード(ステップS120)に戻る(ステップS1206)。
インバータの最低出力時における換気量(Qfmin)が必要換気量(Qmin)より大きい場合(ステップS1202のY分岐)は、これ以上インバータの出力を弱められないので、間欠運転を行う。
まず、間欠運転時間STを(3)式に基づいて求める(ステップS1208)。
そして、インバータは最低周波数として送風機を運転させる(ステップS1210)。そして、間欠運転休止時間をセットする(ステップS1212)。この間欠運転休止時間は例えば初期値として5分である。
そして、送風機20a、20bを所定の時間(5分)停止する(ステップS1214)。そして、最低換気モード(ステップS120)に戻る(ステップS1216)。なお、ここでは、間欠運転する例を示したが、間引き運転してもよい。なお、間引き運転とは、設置された送風機のいくつかを完全に停止することをいう。
ステップS1208からステップS1216の処理を説明する。(3)式は、送風機が1分間で供給できる換気量と、牛舎1内の牛が1分間に必要な換気量の差が分母とされている。つまり、分数の部分については、必要換気量(Qmin)分が全く新気に置換される時間を求めている。したがって、(3)式で求められる間欠運転時間STは、5分間で不足した換気量を全くの新気に置換することのできる時間である。したがって、停止時間の5分を変更する際は、(3)式の「5」も同じ数値に変更する必要がある。
本発明は乳牛を飼育する牛舎だけでなく、肉牛、鶏、豚といった家畜の畜舎全般に好適に利用することができる。
1 牛舎
10 床面
12 端壁
12a、12b 端壁
12c1、12c2 導風手段
12w 端壁の長さ
13a、13b 開閉扉
14 側壁
14a、14b 側壁
14ah、14bh、14ah1、14ah2、14ah3 貫通孔
14at1、14at2 (側壁の)端
14w 側壁の長さ
14push プッシュ側
14pull プル側
15a、15b (貫通孔の)間隔
16 屋根
19 (pull側送風機が並設された)幅
20 送風機
20a プル側送風機
20b プッシュ側送風機
20f (送風機の)前面
20r (送風機の)後面
20d ファンの直径
20w (送風機の)幅
20h (送風機の)高さ
22 温度センサ
24 湿度センサ
26 風速センサ
28 二酸化炭素センサ
30 アンモニアセンサ
32 細霧冷却ポンプ
33 細霧
34 吹き出しノズル
36 切断スイッチ
40 昇降モータ
40a チェーン
50 制御器
52 入出力装置
52d 表示画面
52k 入力手段
54 警告灯
56 タイマ

Claims (5)

  1. 長方形の床面と、
    前記床面の長辺側に設けられた一対の側壁と、
    前記床面の短辺側に設けられた一対の端壁と、
    前記側壁と前記端壁との上方に配置された屋根を有し、
    前記一対の側壁の第1側壁には、前記端壁の長さ以上に渡って、隣接する送風機のファンの直径以下の間隔で排出方向にプル側送風機が並設され、
    前記一対の側壁の第2側壁には、側壁の高さ方向に移動可能に配置されたプッシュ側送風機が配設され、前記プッシュ側送風機の間には、貫通孔が設けられている畜舎。
  2. 前記プッシュ側送風機は、前記側壁方向に移動可能に配置されている請求項1に記載された畜舎。
  3. 温度センサと、湿度センサとを有し、
    前記温度センサと、前記湿度センサからの観測値から(1)式で求められるTHIの値に基づいて、前記プッシュ側送風機の高さ方向の位置を制御する制御器を有する請求項1または2のいずれかの請求項に記載された畜舎。
    ここで、Tは温度(℃)でありHは相対湿度(%)を表す。
  4. 前記プッシュ側送風機は、給餌時刻から一定時間後に下位置に配置される請求項1乃至3のいずれか1の請求項に記載された畜舎。
  5. 前記端壁と平行に設けられた導風手段を有する請求項1乃至4のいずれか1の請求項に記載された畜舎。
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