JP3110491U - トンネル換気式牛舎構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】年間を通じて快適な環境下で牛を飼育するができる牛舎構造を提供することにより、搾乳量の増加や牛の体重の減少の防止を図る。
【解決手段】牛舎本体10と、外気流入路20と、空気排出装置30と、空気循環装置40と、を有し、外気流入路から吸い込んだ空気を空気排出側に向けて常時排出しつつ、牛舎本体全体に一方向の空気流を生じさせるとともに、必要に応じて空気排出側の屋根近傍の空気を外気流入路側に戻しながら牛舎本体内の空気を循環させる牛舎構造とし、風量調節装置60を設け、牛舎本体内の温度に応じて、牛舎本体全体に吹く風量を調節させる。くわえて、側壁12と仕切り部材74とで略コ字枠状の外壁向き牛床を設けた牛舎構造とし、搾乳量増加や牛の体重減少防止を図る。
【選択図】図1

Description

本考案は、牛が快適に過ごすことができるフリーストール方式の牛舎構造に関するものである。
従来から、酪農・畜産を目的とした牛舎には、つなぎ方式、フリーバーン方式、フリーストール方式の3種類の方式があった。つなぎ方式は、牛を繋ぎっぱなし状態で飼う方式で、一頭当たりの体調の管理には適しているが牛が運動不足になることや、少頭数しか飼えない等の問題がある。フリーバーン方式だと、牛舎内で放し飼いにされた牛が、自由に歩ける利点はあるが、牛床がなく何処にでも牛が寝転ぶために、他の牛に乳房を踏まれたり、足を怪我しやすい等の問題がある。フリーストール方式は、つなぎ方式とフリーバーン方式のそれぞれの利点を併せ持っているが、例えば特許文献1の図3で示すように牛床が対面式であったために、牛が牛床に入って寝る際に落ち着かず、中には一晩中歩き回って疲れ果てて明け方にやっと睡眠できるものが多い。この場合、睡眠不足のため、牛の搾乳量の減少や、体重の減少により酪農・畜産経営に悪影響を与えるという問題があった。
一方、従来の牛舎は、夏場は暑さのため牛がバテやすく、冬場は寒さのため風邪を引きやすく、牛舎内の臭いや蚊、蠅に悩まされるなどで牛の体調管理に適した牛舎構造ではなかった。従って、牛の体調不良による、搾乳量の減少や、体重の減少により酪農・畜産経営に悪影響を与えるという問題や、年間を通じた牛舎の温調管理のために暖房装置を導入すると牛舎の製造コストが高くなるという問題があった。これらの問題に対して、例えば特許文献1による提案がされている。
特開2002−223652
この特許文献1の局所送風によるストール上牛体の暑熱緩和法によれば、牛床においては局所的に夏場の暑熱緩和にはなっても、牛舎内全体の暑熱緩和にはならないという問題や、蚊や蝿の牛舎内侵入を防止できないという問題、牛舎内には臭気が滞留するという問題、さらには、冬場の寒さを緩和できないという問題があった。加えて、特許文献1の提案によっても、上述の対面式牛床では牛が落ち着いて休息できないことによる睡眠不足のための、牛の搾乳量の減少や、体重の減少の問題は解決できなかった。
本考案は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、年間を通じて快適な環境下で牛を飼育するができる牛舎構造を提供することにより、搾乳量の増加や牛の体重の減少の防止を図ることにある。また、本考案の他の目的は、それぞれの牛を一頭ごとに壁側を向いた状態で休息させる牛床を設けた牛舎構造を提供することにより、牛同士が対面することで生じるストレスをなくし、搾乳量の減少や牛の体重の減少の防止を図ることにある。
上記の目的を達成するために、本考案は、両端に開閉部26a、26bを含む両端壁14a、14bと、側壁12と、屋根13と、で閉鎖された牛舎本体10と、牛舎本体10の一方の端壁14aに設けられ、常時外気の流入を許す外気流入路20と、牛舎本体10の他の端壁14bに設けられ、牛舎本体10内の空気を排出する空気排出装置30と、牛舎本体10内の空気の一部を外気流入口側21と空気排出側34とで循環させる空気循環装置40と、を有し、外気流入路20から吸い込んだ空気を空気排出側34に向けて常時排出しつつ、牛舎本体10全体に一方向の空気流を生じさせるとともに、必要に応じて牛舎本体内の空気排出側34付近の空気を外気流入路20側に戻しながら牛舎本体10内の空気を循環させる構成としている。
また、その際に、牛舎本体10内の温度検出装置50と、空気排出装置30と、を含む風量調節装置60を設け、牛舎本体10内の温度に応じて、牛舎本体10全体に吹く風量を調節させる構成としてもよい。
また、外壁としての側壁12の牛舎内壁面を行き止まり端73とし、行き止まり端73と対向する側に牛が自由に出入りできる開放端72を形成するように側壁12と略直角方向に設けられ牛の略体幅の間隔を空けて設けられた複数の仕切り部材74が設けられ、これらの側壁12と仕切り部材74とで略コ字枠状の外壁向き牛床70を形成してなる構成としてもよい。
本考案の装置によれば、両端に開閉部を含む両端壁と、側壁と、屋根と、で閉鎖された牛舎本体と、牛舎本体の一方の端壁に設けられ、常時外気の流入を許す外気流入路と、牛舎本体の他の端壁に設けられ、牛舎本体内の空気を排出する空気排出装置と、牛舎本体内の空気の一部を外気流入口側と空気排出側とで循環させる空気循環装置と、を有し、外気流入路から吸い込んだ空気を空気排出側に向けて常時排出しつつ、牛舎本体全体に一方向の空気流を生じさせるとともに、必要に応じて牛舎本体内の空気排出側付近の空気を外気流入路側に戻しながら牛舎本体内の空気を循環させる構成であるから、夏場には蚊やハエが牛舎内に侵入しにくい環境下で牛を飼育でき、また、年間を通じてある程度安定した温度環境下で牛を飼育できるので、牛の搾乳量増加や牛の体重減少防止を図ることができる。
また、牛舎本体内の温度検出装置と、空気排出装置と、を含む風量調節装置を設け、牛舎本体内の温度に応じて、牛舎本体全体に吹く風量を調節させる構成であるから、例えば、夏場の牛舎本体内の温度が高い場合には風量を強くする調節により、牛の体感温度を下げ、夏場の睡眠不足による搾乳量の減少や体重の減少等の問題を改善できる。また、人手に頼ることなく自動で風量の調節を行えるので、省人化につながる。
また、外壁としての側壁の牛舎内壁面を行き止まり端とし、行き止まり端と対向する側に牛が自由に出入りできる開放端を形成するように側壁と略直角方向に設けられ牛の略体幅の間隔を空けて設けられた複数の仕切り部材が設けられ、これらの側壁と仕切り部材とで略コ字枠状の外壁向き牛床を形成してなる構成であるから、牛同士が対面することで生じるストレスを感じることもなく、安心して休息でき、睡眠不足による搾乳量の減少や牛の体重の減少防止を図ることができる。
以下、添付図面を参照しつつ本考案を実施するための最良の形態について説明する。本実施形態において、トンネル換気式牛舎構造(以下「牛舎構造」という。)は、牛舎本体10と、外気流入路20と、空気排出装置30と、空気循環装置40と、を含む。本実施形態において、牛舎本体10は、その中で牛を飼育するための建屋構造物であり、両端に開閉部26a、26bを含む両端壁14a、14bと、側壁12と、屋根13と、で閉鎖されて形成される。図1ないし図3に示すように、牛舎本体10は、例えば、略50m×略19m程度のながい長辺からなる長方形の床面9を有し、長方形のそれぞれの長辺には、長辺の長さで所要の高さの側壁12を立設させている。また、該長方形のそれぞれの短辺に開閉部26a、26bを含む端壁14a、14bを該側壁12と一体に設け、それらの壁の上端には壁と一体に該床面9全体を覆って切妻式屋根13を所要の柱11で支持して設けている。
そして、本実施形態における牛舎本体10内の床面9には、牛の飼育のために必要なスペースおよび飼育に必要な付属設備を配置させている。すなわち、図1に示すように、該床面9中央部には該側壁12と平行して、コンプリートフィーダ等が通過でき、給食作業ができる程度の幅を有する、作業用通路15を配置している。該作業用通路15の両端には、該作業用通路15に沿って、水飲み場19、餌桶18および作業用通路15に牛を侵入させないための柵8を配置させている。また、それぞれの端壁近傍には、牛が出てゆかないための柵8を設け、側壁12近傍には牛が自由に出入り可能な牛床70を列設している。また、水飲み場19、餌桶18、柵および牛床70で囲まれる領域には、複数の牛がある程度自由に動きまわることができる広さの、略長方形の牛用通路16を配置させている。したがって、牛は餌桶18から餌を食べ、水飲み場19で水を飲み、牛用通路16で自由に動き回り、牛の序列で決まるそれぞれの牛の牛床70に必要に応じて休息できる。
牛舎本体の床面は、本実施形態における床面9の大きさや形状に限らず、所要の数の牛を飼育できる広さであればよい。また、屋根および壁の高さは、牛舎本体内で牛の飼育活動ができ、屋根内側近傍の棟に沿って、後述の空気循環装置40を収納可能な高さであればよい。また、屋根の形状も、本実施形態による形状に限らず、例えば、寄棟式、半円筒型であってもよい。また、該スペースおよび該付属設備の配置も、本実施形態の配置に限らず、例えば、作業用通路を一方の側壁近傍に配置し、他方の側壁近傍に牛床を列設させ、その間に牛用通路を配置させてもよい。
本実施形態において、外気流入路20は、一方の端壁14aに設けられた、開閉部26aと外気流入用ガラリ24とで形成される。本実施形態において、開閉部26aは、牛舎本体10の一方の端壁14aに設けられた開閉扉28aである。図1および図2に示すように、外気流入路20側の端壁14aの中央部下側近傍に作業用通路15の幅よりある程度広い幅で、作業用の車が入出できる程度の高さで、左右に開くスライド式開閉扉28aを設けている。また、図1および図2に示すように、該端壁14aのそれぞれの両端下側近傍に、牛の略体長程度の幅の短辺と、その幅より少し長い長辺を有する正面視長方形の外気流入用ガラリ24を、設けている。該開閉扉28aは本実施形態の開閉扉に限らず、作業用通路15の幅よりある程度広い幅で、作業用の車が入出できる程度の高さで開閉できるものであれば、例えば、観音開きの開閉扉、シャッター式の開閉扉等であってもよい。また、外気流入用ガラリの位置、大きさ、範囲は、側壁近傍に設けられた牛床に沿って一方向の空気流となる程度の所要の外気流入を取り入れることができるものであればよい。
本実施形態において、空気排出装置30は、上述した外気流入側と対向する端壁14bに設けられて、空気排出用の複数の換気扇32から形成される。図1および図3に示すように、空気排出側34の端壁14bの中央部下側近傍には、作業用通路15の幅と略同じ幅を有し、コンプリートフィーダ等の作業用の車が無理なく通り抜けることができる程度の高さの開閉扉28bを設け、該開閉扉28b両横の該端壁14bには、それぞれ同数の複数の空気排出用の換気扇32を設けている。より具体的には、該端壁14bの左右部分で開閉扉28bを除く壁面下側近傍に、左右それぞれ同数の正面視正方形の該換気扇32を、開閉扉28bのそれぞれの側端近傍から該端壁14bのそれぞれの側端近傍にわたって隙間なく、上下二段で、該下段の下端が地面から略牛の腹部の高さに位置し、上端が該開閉扉28bの略上端の位置となるように併設して設けている。本実施形態における、該換気扇32のそれぞれの排気能力は、上述した外気流入路20から外気を吸い込むことができる程度の能力を有するものであればよい。
したがって、入口側の開閉扉28aを開放し、該空気排出装置30を稼動させることで、該開閉扉28aから吸い込まれた外気は、主に作業用通路15および牛用通路16に沿って空気排出側34に流れ、一方、外気流入用ガラリ24から吸い込まれた外気は主に、側壁12近傍に設けられた牛床70に沿って空気排出側34に流れ、図5に示すように、牛舎本体10全体に一方向の空気流を生じさせる。また、本実施形態においては、図3に示すように、該端壁の棟近傍に空気排出用の換気扇32を設けて屋根近傍の空気の滞留防止も図っている。空気排出用換気扇の数や端壁における配置は、本実施形態における数および配置に限られず、牛舎本体全体に一方向の空気流を生じさせることができれば、牛舎本体の大きさや内部の配置に応じて、例えば、換気扇一個のみであってもよいし、上中下三段に併設されていてもよいし、隙間を空けて併設されていてもよい。
本実施形態において、空気循環装置40は、必要に応じて、牛舎本体10内の空気の一部を外気流入口側21と空気排出側34とで循環させるための循環手段である。本実施形態において、空気循環装置40は、空気排出装置30と、牛舎本体10内に設けられたダクト44及び換気扇(以下「室内換気扇42」という。)と、で形成されるが、空気排出装置30は上述した装置と同じであるので、その詳細な説明は省略する。本実施形態において、ダクト44は、牛舎本体10の屋根13内側近傍に設けられて、長尺円筒の一端を略L字状に折曲させ、両端が開放した筒状体である。より具体的には、図1および図6に示すように、空気排出側34の屋根13内側近傍を基端側43とし、外気流入口側21の屋根内側近傍を他端側46とし、該他端側46において開放端72を床面9向きとする態様で、該開放端72が開閉扉の略上端に位置するようにL字状に折曲させた筒状体を、床面9と平行にダクト44支持枠で棟近傍に支持して設けている。また、該ダクト44の基端側43には、空気排出側34付近の空気を吸い込んでダクト44内を空気排出側34から外気流入口側21に流す態様で、室内換気扇42をダクト44と一体に設けている。したがって、該室内換気扇42は空気排出側34近傍の中層域から上層域にかけての空気を、図6の鎖線示fのように吸い込み、ダクト44を介して外気流入口側21に設けられた開閉扉28a上端近傍に吹出し、空気排出装置30によって作り出される外気流入口側21から空気排出側34への一方向の空気流によって、再び空気排出側34へと牛舎本体10内を循環させることができる。本実施形態において、ダクト44と室内換気扇42は一対で形成されるが、牛舎本体10の大きさや屋根の構造に応じて、複数対で形成されていてもよい。
更に、本実施形態において、牛舎構造には、風量調節装置60を有する。本実施形態において、風量調節装置60は、牛舎本体10内の温度に応じて牛舎本体10全体に吹く風量の調節をおこなうための、風量調節手段である。本実施形態において、風量調節装置60は、空気排出装置30と、温度検出装置50と、調節盤52とで形成されるが、空気排出装置30は上述の装置と同じであるため、その詳細な説明は省略する。本実施形態において、温度検出装置50は、牛舎本体10内部の温度を検知し電気信号に変換するための熱電変換素子である。図1に示すように、熱電変換素子としての温度センサ54を牛舎本体10中央近傍に、床面9から略牛の腹部の高さの位置に設置し、調節盤52と電気的に接続している。すなわち、該温度センサ54により検知した牛舎本体10内の温度を、電気信号に変換し、調節盤52に伝達する。本実施形態において、温度センサ54は、半導体素子で形成されるが、零度近傍から、夏場に上昇する温度までの範囲の温度変化の検出が可能であれば、抵抗素子であってもよい。また、設置数は、本実施形態の一個に限らず、所要の場所に複数個設置してもよい。
本実施形態において、調節盤52は、温度検出装置50からの電気信号を受けて、複数の空気排出用換気扇32の稼動数を増減するための、換気扇稼動数増減装置である。本実施形態において、調節盤52は、図1に示すように空気排出用換気扇の近傍に設置され、上述した温度センサ54および該換気扇と電気的に接続している。そして、調節盤52には、温度センサ54からの電気信号を受けて、複数の外気排出用換気扇32のうち電気信号に応じた台数の該換気扇32を稼動させる電気信号を出力する電気回路を設け、該出力信号を該換気扇32に伝達する。本実施形態において、調節盤52は、牛舎本体10内の温度上昇にしたがって該換気扇32の稼動台数を増やすように設けられているので、該風量調節装置60を作動させることにより、牛舎本体10内の温度が上昇するにしたがって、牛舎本体10全体に吹く風量を増加させる調節をすることができる。
加えて、本実施形態において、牛舎構造には、牛が必要に応じてそれぞれの牛ごとに自由に、牛同士が対面することなく休息できる牛床70を有する。本実施形態において、牛床70は、側壁12側の床面端部に設けられた帯状部71において、側壁12と仕切り部材74とで略コ字枠状に形成される。図1および図4に示すように、ある程度牛用通路16より高くした牛の体長と略等しい幅の帯状部71を、該帯状部71の一方の長辺を側壁12に接して設けている。そして、該帯状部71の側壁12近傍には、帯状部71の長手方向に沿って牛の略体幅の間隔で設けられて、仕切り部材74を支持する複数の支持台76と、該支持台76には側壁12と略直角方向に、仕切り部材74としてのU字パイプを固着して設けている。より具体的には、パイプの両端の間隔が床面9から牛の略体高の幅を有し、牛の略体長の長さで折曲してなるU字パイプ75を仕切り部材74とし、該支持台76にU字パイプ75の一端を固着し、該U字パイプ75の他端は支持台76の略真上に位置した状態で側壁12に平行に設けられた係止パイプ77に係止して固定され、該U字の折曲部が該側壁12と反対側になるように、該U字パイプ75を設けている。したがって、牛床70は、側壁12を行き止まり端とし、行き止まり端と対向する側には牛が自由に出入りできる開放端72を有し、側壁12とU字パイプ75とで略コ字枠状に形成される。本実施形態において、仕切り部材74はU字パイプ75で形成されるが、牛が自由に入出できて、左右に侵入できない所要の枠形状で形成されていてもよい。また、本実施形態において、仕切り部材74は、支持台76に固着して設けられているが、支柱に固着して設けられていてもよい。
次に、本実施形態によるトンネル換気式牛舎構造の作用について説明する。まず、上述のごとく、外気流入路20側の開閉扉を開けて空気排出装置30を作動させることで、図5に示すように、外気流入路20から吸い込んだ外気は、空気排出側34に常時排出されるので、牛舎本体10全体には外気流入口側21から空気排出側34へと流れる一方向の空気流56を常時生じさせることができる。したがって、夏場の無風状態のように牛舎内の温度が極端にあがることもなく、また、該空気流56に牛を当たらせることで、牛の体感温度を下げることができる。特に、外気流入用ガラリ24から吸い込まれた外気は牛床70上を吹き抜けるので、牛床70で休息中の牛は清涼感を感じながら睡眠できる。また、蚊や蝿は動物等の呼気に含まれるCO2を求めて、あるいは糞尿等の臭気に引き寄せられて風下から空気排出側34外側近傍に集まってくるが、空気排出側34の開閉扉を閉じて空気排出装置30を作動させることで、蚊や蝿の侵入は該開閉扉28bによって止められ、換気扇32近傍では換気扇32の風圧で押されて侵入できない。さらに、牛舎本体10内の臭気も常時排出され、牛舎本体10内の臭気も低減できる。したがって、牛は夏場でも、清涼感を感じながら、蚊や蝿にまとわり付かれることもなく、また、臭気に悩まされることもなく休息できるので、暑さによる睡眠不足の解消やストレスの緩和につながり、夏バテを防止でき、搾乳量の安定化や体重減少の防止を図れる。
次に、冬場には、換気扇32の稼働台数を少なくし空気排出装置30の排気能力を下げることで外気流入路20側から空気排出側21に流れる風量をある程度遅くして、外気流入路側の開閉扉28aを閉じて空気循環装置40を作動させる。そうすると、図6に示すように、空気排出側34付近の空気は室内換気扇42に吸い込まれて該ダクト44を介して外気流入路20側に設けられた扉の上側から床面9に向けて吹き降ろされ、外気流入路20から吸い込まれた冷たい外気と混合されて、牛舎本体10内で牛の体温等で暖められながら空気排出側34に徐々に移動し、該暖められた空気の一部は排出される直前に再び室内換気扇42によって取り込まれ外気流入路20側へと循環し、他の一部は空気排出装置30により排出される。したがって、牛舎本体10内の温度は冬場でも極端に下がることもないので、牛も風邪等を引きにくく、冬場の体調不良による搾乳量の減少や体重減少を防止できる。また、年間を通じてある程度安定した温度環境下で牛を飼育できる。さらに、冷暖房設備も不要で、牛舎の低コスト化やランニングコストの低減を図ることができる。
さらに、本実施形態において、風量調節装置60を作動させることで、上述したように牛舎本体10内の温度が上昇するにしたがって、牛舎本体10全体に吹く風量を増やすことができる。そうすると、風量と体感温度は逆比例の関係にあるので、牛舎本体10内の温度上昇で該風量が増加すると牛の体感温度が下がり、逆に、牛舎本体10内の温度低下で該風量が減少すると牛の体感温度は下がり難くなるので、牛を年間を通じて快適に過ごさせることができ、年間を通じた搾乳量や体重の安定化を図ることができる。また、上述の効果のみならず、これらの調節を自動ですることができるので、省人化を図ることができる。
加えて、本実施形態における牛床70は、外壁としての側壁12の牛舎内壁面を行き止まり端73とし、牛の略体幅の間隔で仕切り部材74が設けられ、該行き止まり端73と対向する側に牛の略体幅の間隔で牛床70の出入り口としての開放端72が設けられているので、牛は該開放端72から側壁12方向を向いてしか牛床70に侵入できない。また、牛は群れの序列にしたがってそれぞれの牛床70が決まるので、それぞれの牛がそれぞれの牛床70で側壁12側を向いて休息可能となり、従来の対面式による牛床70で牛同士が対面することで感じるストレスを感じることなく、落ち着いて休息できる。したがって、睡眠不足による搾乳量の減退や体重の減少もなくなり、酪農・畜産経営の安定化を図ることができる。
以上説明した本考案のトンネル換気式牛舎構造は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載した本考案の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本考案のトンネル換気式牛舎構造は、フリーストール方式のみならず、つなぎ方式にいたるまで幅広く活用できる。
本考案の実施形態に係る牛舎構造の、屋根を除いて上側からみた概略平面図である。 本考案の実施形態に係る牛舎構造を、外気流入路側からみた一部切り欠いた概略側面図である。 本考案の実施形態に係る牛舎構造を、空気排出側からみた概略側面図である。 本考案の実施形態に係る牛舎構造の、概略A―A断面図である。 本考案の実施形態に係る牛舎構造における、一方向の空気流をあらわす一部省略B―B断面図である。 本考案の実施形態に係る牛舎構造における、空気の循環をあらわす一部省略B―B断面図である。
符号の説明
10 牛舎本体
12 側壁
13 屋根
14a、14b 端壁
20 外気流入路
26a、26b 開閉部
30 空気排出装置
40 空気循環装置
50 温度検出装置
60 風量調節装置
70 牛床
72 開放端
73 行き止まり端
74 仕切り部材

Claims (3)

  1. 両端に開閉部を含む両端壁と、側壁と、屋根と、で閉鎖された牛舎本体と、
    牛舎本体の一方の端壁に設けられ常時外気の流入を許す外気流入路と、
    牛舎本体の他の端壁に設けられ牛舎本体内の空気を排出する空気排出装置と、
    牛舎本体内の空気の一部を外気流入口側と空気排出側とで循環させる空気循環装置と、を有し、
    外気流入路から吸い込んだ空気を空気排出側に向けて常時排出しつつ、牛舎本体全体に一方向の空気流を生じさせるとともに、必要に応じて牛舎本体内の空気排出側付近の空気を外気流入路側に戻しながら牛舎本体内の空気を循環させることを特徴とするトンネル換気式牛舎構造。
  2. 牛舎本体内の温度検出装置と、空気排出装置と、を含む風量調節装置を設け、牛舎本体内の温度に応じて、牛舎本体全体に吹く風量を調節させることを特徴とする請求項1記載のトンネル換気式牛舎構造。
  3. 外壁としての側壁の牛舎内壁面を行き止まり端とし、行き止まり端と対向する側に牛が自由に出入りできる開放端を形成するように側壁と略直角方向に設けられ牛の略体幅の間隔を空けて設けられた複数の仕切り部材が設けられ、これらの側壁と仕切り部材とで略コ字枠状の外壁向き牛床を形成してなる請求項1および2記載のトンネル換気式牛舎構造。
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