JP2018160164A - 配線体アセンブリ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】視認性に優れ、且つ、接続信頼性の高い配線体アセンブリを提供する。【解決手段】配線体アセンブリ20は、光学等方性を有する樹脂部41と、樹脂部41に埋設された第1の導体部42及び第2の導体部43と、を含む第1の配線体40と、基材51と、基材51の一方の主面上に設けられた第3の導体部52及び第4の導体部53と、を含む第2の配線体50と、樹脂部41に対して相対的に硬いカバーパネル30と、を備え、第1の配線体40の上面402は、樹脂部41により構成されており、カバーパネル30は、上面402と直接接触しており、第1の端子部423及び第2の端子部433のそれぞれと第3の端子部522及び第4の端子部532のそれぞれとが相互に対向するように、樹脂部41に第2の配線体50の先端部5011,5021が埋設されており、高さ方向において、カバーパネル30と先端部5011,5021との間の少なくとも一部に樹脂部41が介在している。【選択図】図3
Description
本発明は、二つの配線体を含む配線体アセンブリ及びその製造方法に関するものである。
タッチパネルとして、第1基板の一方面上にパターニングされた電極層と、当該電極層の一部に重ねわせて電気的に接続する第1コネクタを有するフレキシブル配線板と、当該電極層上に重ねられたシート状粘着層及びλ/4位相差板と、を備えるものが知られている(例えば特許文献1参照)。このようなタッチパネルは、空気層を介在させた上で、表示装置のディスプレイ表面に設置される。
上記のタッチパネルでは、シート状粘着層及びλ/4位相差板が光学異方性を有するため、タッチパネルに入射した光が複屈折してしまい、タッチパネルの視認性が低下するおそれがあるという問題がある。
また、フレキシブル配線板と表示装置のディスプレイ表面との間に、シート状粘着層及びλ/4位相差板からなる多層構造が介在しており、これらの層間で剥離が生じるおそれがあるため耐久性が低下してしまい、結果として、電極層とフレキシブル配線との接続信頼性が低下してしまうという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、視認性に優れ、且つ、接続信頼性の高い配線体アセンブリ及びその製造方法を提供することである。
[1]本発明に係る配線体アセンブリは、光学等方性を有する樹脂部と、前記樹脂部に埋設された第1の導体部と、を含む第1の配線体と、基材と、前記基材の一方の主面上に設けられた第2の導体部と、を含む第2の配線体と、前記樹脂部に対して相対的に硬い支持体と、を備え、前記第1の配線体の第1の主面は、前記樹脂部により構成されており、前記支持体は、前記第1の主面と直接接触しており、前記第1の導体部の一部と前記第2の導体部の一部とが相互に対向するように、前記樹脂部に前記第2の配線体の先端部が埋設されており、高さ方向において、前記支持体と前記先端部との間の少なくとも一部に前記樹脂部が介在している配線体アセンブリである。
[2]上記発明において、前記樹脂部は、第1の樹脂部及び第2の樹脂部を含み、前記第1の導体部は、前記第1の樹脂部上に設けられており、前記第2の樹脂部は、前記第1の導体部を覆うように前記第1の樹脂部上に設けられており、下記(1)式を満たしてもよい。
|N1−N2|≦0.5 … (1)
但し、上記(1)式において、N1は前記第1の樹脂部の屈折率であり、N2は前記第2の樹脂部の屈折率である。
|N1−N2|≦0.5 … (1)
但し、上記(1)式において、N1は前記第1の樹脂部の屈折率であり、N2は前記第2の樹脂部の屈折率である。
[3]上記発明において、前記第1の樹脂部を構成する材料と、前記第2の樹脂部を構成する材料とは、実質的に同一の材料であってもよい。
[4]上記発明において、前記支持体と前記先端部との間に介在する前記樹脂部は、前記先端部と直接接触していてもよい。
[5]上記発明において、前記先端部は、高さ方向において、前記支持体と前記第1の導体部との間に位置していてもよい。
[6]本発明に係る配線体アセンブリの製造方法は、第1の樹脂部及び前記第1の樹脂部上に設けられた第1の導体部を含む中間体、並びに、基材及び前記基材の一方の主面に設けられた第2の導体部を含む配線体を準備する第1の工程と、前記第2の導体部の一部と前記第1の導体部の一部とを対向させるように、前記配線体の先端部を前記中間体に重ねる第2の工程と、相互に対向した前記第1の導体部の一部と前記第2の導体部の一部とを覆うように無定形状態の樹脂材料を前記中間体上に配置する第3の工程と、無定形状態の前記樹脂材料の第1の主面上に支持体を直接接触させる第4の工程と、無定形状態の前記樹脂材料を固定し、第2の樹脂部を形成する第5の工程と、を備え、前記第1の樹脂部と前記第2の樹脂部は、光学等方性を有しており、高さ方向において、前記支持体と前記先端部との間の少なくとも一部に前記第2の樹脂部が介在している配線体アセンブリの製造方法である。
本発明によれば、樹脂部が光学等方性を有していることで、配線体アセンブリに入射した光の複屈折が抑えられるので、視認性の低下を抑制することができる。
また、本発明によれば、第2の配線体と支持体との間に介在する樹脂部を、支持体に直接接触させていることで、第2の配線体と支持体との間に介在する樹脂部が多層構造となるのを抑えることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るタッチセンサを示す平面図、図2は第1の配線体と第2の配線体との接続部分を拡大して示す平面図、図3は図2のIII-III線に沿った断面図、図4は図2のIV-IV線に沿った断面図、図5は本発明の一実施の形態に係る配線体アセンブリの第1変形例を示す断面図、図6は本発明の一実施の形態に係る配線体アセンブリの第2変形例を示す断面図である。
図1に示すタッチセンサ10は、投影型の静電容量方式のタッチパネルセンサであり、例えば、表示装置(不図示)等と組み合わせて、タッチ位置を検出する機能を有する入力装置として用いられる。表示装置としては、特に限定されず、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等を用いることができる。このタッチセンサ10は、相互に対向して配置された検出電極と駆動電極(後述する第1の電極部421及び第2の電極部431)を有しており、この2つの電極の間には、第2の配線体50を介して外部回路(不図示)から所定電圧が周期的に印加されている。
このようなタッチセンサ10では、例えば、操作者の指(外部導体)がタッチセンサ10に接近すると、この外部導体とタッチセンサ10との間でコンデンサ(静電容量)が形成され、2つの電極間の電気的な状態が変化する。タッチセンサ10は、2つの電極間の電気的な変化に基づいて、操作者の操作位置を検出することができる。
このタッチセンサ10は、図1〜図4に示すように、配線体アセンブリ20を備えている。この配線体アセンブリ20は、カバーパネル30と、第1の配線体40と、第2の配線体50と、導電性接着部60と、を備えている。
カバーパネル30は、矩形状の外形を有し、可視光線を透過することが可能な透明部31と、可視光線を遮蔽する遮蔽部32とを備えている。透明部31は、矩形状に形成され、遮蔽部32は、透明部31の周囲に矩形枠状に形成されている。カバーパネル30を構成する材料としては、例えば、ソーダライムガラスやホウケイ酸ガラス等のガラス材料、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂材料を例示することができる。また、遮蔽部32は、カバーパネル30の裏面の外周部に、例えば、黒色のインクを塗布することにより形成されている。
このカバーパネル30は、図3及び図4に示すように、第1の配線体40の上面402に設けられている。このようなカバーパネル30は、第1の配線体40を支持できる程度の剛性を有しており、樹脂部41に対して相対的に硬くなっている。つまり、カバーパネル30のヤング率は、樹脂部41のヤング率に対して高くなっている。
第1の配線体40は、図3に示すように、樹脂部41と、第1の導体部42と、第2の導体部43と、を含んでいる。この第1の配線体40は、上記表示装置の視認性を確保するため、全体的に光透過性を有するように構成されている。
樹脂部41は、第1の導体部42及び第2の導体部43を保持するための部材である。この樹脂部41は、第1の樹脂部411と、第2の樹脂部412と、第3の樹脂部413と、を含んでいる。
第1の樹脂部411は、矩形状の外形を有している。また、第1の樹脂部411は、第1の配線体40の略平坦な下面401を構成している。この第1の樹脂部411は、光透過性を有する樹脂材料で構成されている。このような第1の樹脂部411を構成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等のUV硬化性樹脂、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂等を例示することができる。ここで、本明細書においては、「光透過性を有する」とは、全光線透過率が、97%以上であることを言う。なお、第1の樹脂部411においては、全光線透過率が99%以上であればより好ましい。なお、全光線透過率の測定は、JIS法(JIS K7375)に準拠して行う。
この樹脂部41は、光学等方性を有する材料により構成されている。本明細書において、「光学等方性を有する」とは、リタデーション値Reが10nm以下であることを言う。なお、樹脂部41においては、リタデーション値Reが5nm以下であるあればより好ましく、1nm以下であればさらにより好ましい。材料のリタデーション値Reは、下記(2)式に基づき求める。
Re=2×π×Δn×d … (2)
但し、上記(2)式において、Δnは面内屈折率差であり、dは材料の厚さである。面内屈折率差Δnの測定は、JIS法(JIS K7142)に準拠して行う。なお、本実施形態では、リタデーション値Reとして、公知の計測機器を用いて波長550nmの光に対するリタデーション値を測定したが、特にこれに限定されず、可視光波長全域に亘ってリタデーション値Reが上述の条件を満たしていることが好ましい。
Re=2×π×Δn×d … (2)
但し、上記(2)式において、Δnは面内屈折率差であり、dは材料の厚さである。面内屈折率差Δnの測定は、JIS法(JIS K7142)に準拠して行う。なお、本実施形態では、リタデーション値Reとして、公知の計測機器を用いて波長550nmの光に対するリタデーション値を測定したが、特にこれに限定されず、可視光波長全域に亘ってリタデーション値Reが上述の条件を満たしていることが好ましい。
第2の樹脂部412は、第1の樹脂部411上に設けられている。第2の樹脂部412は、矩形状の外形を有している。第2の樹脂部412の一辺には、矩形状の開口部4121が形成されている。この第2の樹脂部412は、光透過性を有する樹脂材料で構成されている。このような第2の樹脂部412を構成する材料としては、例えば、上述の第1の樹脂部411を構成する材料と同様の材料を用いることができる。
第2の樹脂部412も、第1の樹脂部411と同様、光学等方性を有する材料により構成されている。この場合、第2の樹脂部412を構成する材料は、第1の樹脂部411を構成する材料と実質的に同一の材料であることが好ましい。ここで、二つの樹脂材料が実質的に同一の材料であるとは、これら2つの樹脂材料の組成が実質的に同一であり、その組成割合が実質的に同一であることを言う。
また、二つの樹脂材料の組成が実質的に同一であるとは、以下の場合を言う。すなわち、一方の樹脂材料の主鎖を構成する一又は二以上の単位構造が他方の樹脂材料の主鎖に全て含まれ、且つ、他方の樹脂材料の主鎖を構成する一又は二以上の単位構造が一方の樹脂材料の主鎖に全て含まれることを言う。
二つの樹脂材料の組成が実質的に同一である場合、一方の樹脂材料の側鎖を構成する一又は二以上の置換基又は官能基が他方の樹脂材料の側鎖に全て含まれ、且つ、他方の樹脂材料の側鎖を構成する一又は二以上の置換基又は官能基が一方の樹脂材料の側鎖に全て含まれることが好ましい。
また、二つの樹脂材料の組成が実質的に同一である場合、一方の樹脂材料の平均分子量と他方の樹脂材料の平均分子量とは、実質的に等しいことが好ましい。
また、二つの樹脂材料の組成が実質的に同一である場合、一方の樹脂材料の赤外吸収スペクトルと、他方の樹脂材料の赤外吸収スペクトルとが実質的に一致していることが好ましい。赤外吸収スペクトルの測定は、赤外線分光分析を用いて行う。
第1の樹脂部411を構成する材料と第2の樹脂部412を構成する材料とが実質的に同一の材料である場合、第1の樹脂部411を構成する材料の熱膨張係数と第2の樹脂部412を構成する材料の熱膨張係数とが実質的に同一となるため好ましい。
また、第1の樹脂部411を構成する材料と第2の樹脂部412を構成する材料とが実質的に同一の材料である場合、第1の樹脂部411を構成する材料の屈折率と第2の樹脂部412を構成する材料の屈折率とが実質的に同一となるため好ましい。なお、二つの樹脂材料において屈折率が実質的に同一であるとは、下記(3)式を満たす場合を言う。
|N1−N2|≦0.5 … (3)
但し、上記(3)式において、N1は一方の樹脂材料の屈折率であり、N2は他方の樹脂材料の屈折率であり、例えば、N1は第1の樹脂部411の屈折率であり、N2は第2の樹脂部412の屈折率である。屈折率の測定は、JIS法(JIS K7142)に準拠して行う。なお、第1の樹脂部411及び第2の樹脂部412間においては、これらの屈折率の差の絶対値が、0.3以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。
|N1−N2|≦0.5 … (3)
但し、上記(3)式において、N1は一方の樹脂材料の屈折率であり、N2は他方の樹脂材料の屈折率であり、例えば、N1は第1の樹脂部411の屈折率であり、N2は第2の樹脂部412の屈折率である。屈折率の測定は、JIS法(JIS K7142)に準拠して行う。なお、第1の樹脂部411及び第2の樹脂部412間においては、これらの屈折率の差の絶対値が、0.3以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。
第3の樹脂部413は、矩形状の外形を有している。また、第3の樹脂部413は、第2の樹脂部412上に設けられている。また、第3の樹脂部413は、第1の配線体40の略平坦な上面402を構成している。この第3の樹脂部413は、光透過性を有する樹脂材料で構成されている。このような第3の樹脂部413を構成する材料としては、例えば、上述の第1の樹脂部411を構成する材料と同様の材料を用いることができる。
この第3の樹脂部413も、光学等方性を有する材料により構成されている。この場合、第3の樹脂部413を構成する材料は、第1の樹脂部411を構成する材料と実質的に同一の材料であることが好ましい。これによって、第2の樹脂部412を構成する材料の屈折率と第3の樹脂部413を構成する材料の屈折率とが実質的に同一となるため好ましい。本実施形態では、第2の樹脂部412及び第3の樹脂部413間においても、これらの屈折率の差の絶対値の関係が上記(3)式を満たしているが、特に、0.3以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましい。
結果として、樹脂部41は、第1の樹脂部411、第2の樹脂部412、及び第3の樹脂部413が順に積層されることで構成されている。これら第1の樹脂部411、第2の樹脂部412、及び第3の樹脂部413を、相互に実質的に同一の材料により構成することで、第1の樹脂部411及び第2の樹脂部412の間の界面、並びに、第2の樹脂部412及び第3の樹脂部413の間の界面は、僅かに視認できる程度となっており、第1の樹脂部411、第2の樹脂部412、及び第3の樹脂部413は実質的に一体となっている。図3においては、第2の樹脂部412及び第3の樹脂部413の界面を破線により表示し、図4においては、第1の樹脂部411及び第2の樹脂部412の界面を破線により表示した。
第1の導体部42は、図3及び図4に示すように、第1の樹脂部411上に設けられ、第2の樹脂部412に覆われている。これによって、第1の導体部42は、樹脂部41に埋設されている。この第1の導体部42は、図1に示すように、複数の第1の電極部421と、複数の第1の引出配線422と、複数の第1の端子部423と、を含んでいる。第1の電極部421は、網目形状を有している。それぞれの第1の電極部421は、図中Y方向に延在しており、複数の第1の電極部421は、図中X方向に並列されている。それぞれの第1の電極部421の長手方向一端には第1の引出配線422の一端が接続されている。それぞれの第1の引出配線422の他端には、第1の端子部423が接続されている。この第1の端子部423は、開口部4121に対応して配されており、開口部4121から第2の樹脂部412の外部に露出している。
なお、第1の引出配線422及び第1の端子部423は、単一の線状パターンで構成してもよいし、第1の電極部421と同様に網目状パターンで構成してもよい。また、第1の電極部421の数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、第1の引出配線422、及び第1の端子部423の数は、第1の電極部421の数に応じて設定される。
第1の導体部52は、導電性材料(導電性粒子)と、バインダ樹脂と、から構成されている。導電性材料としては、銀や銅、ニッケル、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、パラジウム等の金属材料や、グラファイト、カーボンブラック(ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック)、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバ等のカーボン系材料を挙げることができる。なお、導電性材料として、金属塩を用いてもよい。金属塩としては、上述の金属の塩を挙げることができる。バインダ樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等を例示することができる。このような第1の導体部52は、導電性ペーストを塗布して硬化させることで形成されている。このような導電性ペーストの具体例としては、上述の導電性材料及びバインダ樹脂を、水、もしくは溶剤、及び各種添加剤に混合して構成される導電性ペーストを例示することができる。導電性ペーストに含まれる溶剤としては、α-テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、1−デカノール、ブチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラデカン等を例示することができる。なお、第1の導体部52を構成する材料からバインダ樹脂を省略してもよい。
第2の導体部43は、図3及び図4に示すように、第2の樹脂部412上に設けられ、第3の樹脂部413に覆われている。これによって、第2の導体部43は、樹脂部41に埋設されている。この第2の導体部43は、図1に示すように、複数の第2の電極部431と、複数の第2の引出配線432と、複数の第2の端子部433と、を含んでいる。第2の電極部431は、網目形状を有している。それぞれの第2の電極部431は、図中X方向に延在しており、複数の第2の電極部431は、図中Y方向に並列されている。それぞれの第2の電極部431の長手方向一端には第2の引出配線432の一端が接続されている。それぞれの第2の引出配線432は、それぞれの第2の電極部431の長手方向一端から第2の配線体50との接続部まで延びている。それぞれの第2の引出配線432の他端には、第2の端子部433が接続されている。
なお、第2の引出配線432及び第2の端子部433は、単一の線状パターンで構成してもよいし、第2の電極部431と同様に網目状パターンで構成してもよい。また、第2の電極部431の数は、特に限定されず、任意に設定することができる。また、第2の引出配線432、及び第2の端子部433の数は、第2の電極部431の数に応じて設定される。
第2の導体部43は、第1の導体部42と同様、導電性材料(導電性粒子)と、バインダ樹脂と、から構成されている。このような第2の導体部43も、第1の導体部42と同様、導電性ペーストを塗布して硬化させることで形成されている。
第2の配線体50は、フレキシブルプリント配線板(Flexible printed circuits、FPC)である。本実施形態では、図1及び図2に示すように、第2の配線体50の長手方向一端の幅方向中央部にスリット503が形成されており、第2の配線体50の長手方向一端は、スリット503により幅方向に二分されている。第2の配線体50の長手方向一端の一方側(第1の分岐部501)は、第1の端子部423に対応している。一方、第2の配線体50の長手方向一端の他方側(第2の分岐部502)は、第2の端子部433に対応している。
この第2の配線体50は、帯状の基材51と、基材51の下面(基材51の主面のうち第1の配線体40に向かい合う側に位置する面)に形成された第3の導体部52及び第4の導体部53と、を備えている。
基材51は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)や、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)等からなるフィルム材料から構成することができる。
第3の導体部52は、第1の分岐部501の下面に形成されている。この第3の導体部52は、複数の第3の引出配線521と、複数の第3の端子部522と、を含んでいる。第3の引出配線521は、第1の分岐部501に沿って延在している。第3の引出配線521の長手方向一端は、第3の端子部522と接続している。第3の端子部522は、第1の分岐部501の先端近傍に配されている。複数の第3の端子部522のそれぞれは、複数の第1の端子部423のそれぞれに対向している。
第4の導体部53は、第2の分岐部502の下面に形成されている。この第4の導体部53は、複数の第4の引出配線531と、複数の第4の端子部532と、を含んでいる。第4の引出配線531は、第2の分岐部502に沿って延在している。第4の引出配線531の長手方向一端は、第4の端子部532と接続している。第4の端子部532は、第2の分岐部502の先端近傍に配されている。複数の第4の端子部532のそれぞれは、複数の第2の端子部433のそれぞれに対向している。
なお、第2の配線体50はFPCに限定されず、例えば、リジット基板やリジットフレキシブル基板等の他の配線板としてもよい。
次に、第1の配線体50と第2の配線体50との接続部分についてより詳細に説明する。
図3に示すように、第1の分岐部501の先端部5011は、第2の樹脂部412の開口部4121内に配されている。先端部5011には、少なくとも第3の導体部52の第3の端子部522が含まれている。第1の配線体40と先端部5011との間には、導電性接着部60が介在しており、この導電性接着部60が相互に対向配置された第1の端子部423と第3の端子部522とを電気的且つ機械的に接続している。
第1の分岐部501は、上方(+Z方向)から第1の導体部42(第1の端子部423)に重ねられており、この場合、高さ方向において、カバーパネル30と第1の導体部42(第1の端子部423)との間に第1の分岐部501が位置することとなっている。
一方、図4に示すように、第2の分岐部502の先端部5021は、第2の樹脂部412上に配されている。先端部5021には、少なくとも第4の導体部53の第4の端子部532が含まれている。第1の配線体40と第2の分岐部502との間には、導電性接着部60が介在しており、この導電性接着部60が相互に対向配置された第2の端子部433と第4の端子部532とを電気的且つ機械的に接続している。
第2の分岐部502は、上方(+Z方向)から第2の導体部43(第2の端子部433)に重ねられており、この場合、高さ方向において、カバーパネル30と第2の導体部43(第2の端子部433)の間に第2の分岐部502が位置することとなっている。
このような導電性接着部60としては、異方導電フィルム(Anisotropic Conductive Film,ACF)や異方導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste,ACP)等を例示することができる。なお、異方導電性材料を用いずに、銀ペーストや半田ペースト等の金属得ペーストを用いて、第1の端子部423と第3の端子部522との間、及び、第2の端子部433と第4の端子部532との間を電気的且つ機械的に接続してもよい。この場合には、隣接する端子同士が絶縁されるように、複数の接着部を、間隔を空けて形成する必要がある。
図3に示すように、開口部4121内には、第3の樹脂部413が入り込んでおり、これによって、開口部4121内の第1の樹脂部411、第2の樹脂部412、第1の導体部42、導電性接着部60、及び先端部5011の間に生じた間隙が第3の樹脂部413で満たされている。
また、カバーパネル30と先端部5011とが相互に離間していることにより、カバーパネル30と先端部5011との間にも第3の樹脂部413が介在している。このカバーパネル30と先端部5011との間に介在する第3の樹脂部413は、先端部5011上を直接覆っている。結果として、樹脂部41に第1の分岐部501の先端部5011が埋設されている。
第1の樹脂部411の上面から第3の樹脂部413の上面までの高さt1は、第1の樹脂部411の上面から第1の分岐部501の上面までの高さH1よりも大きくなっている(H1<t1)。このため、第1の分岐部501が第1の配線体40の上面402から露出することはない。
カバーパネル30と先端部5011との間に介在する第3の樹脂部413は、カバーパネル30と直接接触すると共に、先端部5011の基材51とも直接接触している。この場合、カバーパネル30と先端部5011との間には、第3の樹脂部413のみが介在した状態となっている。
一方、図4に示すように、カバーパネル30と先端部5021とも相互に離間していることにより、カバーパネル30と先端部5021との間にも第3の樹脂部413が介在している。このカバーパネル30と先端部5021との間に介在する第3の樹脂部413は、先端部5021上を直接覆っている。結果として、樹脂部41に第2の分岐部502の先端部5021が埋設されている。
第2の樹脂部412の上面から第3の樹脂部413の上面までの高さt2は、第2の樹脂部412の上面から第2の分岐部502の上面までの高さH2よりも大きくなっている(H2<t2)。このため、第2の分岐部502が第1の配線体40の上面402から露出することはない。
カバーパネル30と先端部5021との間に介在する第3の樹脂部413は、カバーパネル30と直接接触すると共に、先端部5021の基材51とも直接接触している。この場合、カバーパネル30と先端部5021との間には、第3の樹脂部413のみが介在した状態となっている。
本実施形態では、第2の分岐部502に対して下方側における第1の配線体40の側面403と、第1の分岐部501に対して上方側における第1の配線体40の側面404とは、実質的に同一の仮想直線上に位置している。なお、特に上述に限定されず、図5に示すように、側面404が側面403よりも外側に向かって(第1の分岐部501の先端から離れる側に向かって)突出していてもよい。この場合、カバーパネル30と樹脂部41との接触面積が増大するため、カバーパネル30と第1の配線体40とが分離し難くすることができる。また、図6に示すように、側面404が側面403よりも内側に向かって(第1の分岐部501の先端に接近する側に向かって)凹んでいてもよい。この場合、第2の配線体50が屈曲し易くなるので、第2の配線体50の引出性が向上する。なお、高さ方向において、カバーパネル30と第2の配線体50の先端部(先端部5011及び先端部5021)との間の少なくとも一部に樹脂部41が介在していれば、特に上述に限定されない。
次に、本実施形態における導体層付き構造体1の製造方法について、図7(A)〜図7(F)、及び、図8(A)〜図8(I)を参照しながら詳細に説明する。図7(A)〜図7(F)、及び、図8(A)〜図8(I)は本発明の一実施の形態に係る配線体アセンブリの製造方法を示す断面図である。
まず、図7(A)に示すように、第1の導体部42の形状に対応する形状の第1の凹部101が形成された第1の凹版100を準備する。第1の凹版100を構成する材料としては、ニッケル、シリコン、二酸化珪素などガラス類、有機シリカ類、グラッシーカーボン、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等を例示することができる。なお、第1の凹部101の表面には、離型性をするために、黒鉛系材料、シリコーン系材料、フッ素系材料、セラミック系材料、アルミニウム系材料等からなる離型層(不図示)を予め形成することが好ましい。
上記の第1の凹版100の第1の凹部101に対し、第1の導電性材料120を充填する。このような第1の導電性材料120としては、上述の導電性ペーストを用いる
第1の導電性材料120を第1の凹版100の第1の凹部101に充填する方法としては、例えばディスペンス法、インクジェット法、スクリーン印刷法を挙げることができる。もしくはスリットコート法、バーコート法、ブレードコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法での塗工の後に第1の凹部101以外に塗工された導電性材料をふき取るもしくは掻き取る、吸い取る、貼り取る、洗い流す、吹き飛ばす方法を挙げることができる。導電性材料の組成等、凹版の形状等に応じて適宜使い分けることができる。
次いで、図7(B)に示すように、第1の凹版100の第1の凹部101に充填された第1の導電性材料120を加熱することにより第1の導体部42を形成する。第1の導電性材料120の加熱条件は、導電性材料の組成等に応じて適宜設定することができる。なお、加熱処理により第1の導電性材料120が体積収縮し、当該第1の導電性材料120の表面に凹凸形状が形成される。これにより、第1の導体部42が形成される。
なお、第1の導電性材料120の処理方法は加熱に限定されない。赤外線、紫外線、レーザー光等のエネルギー線を照射してもよいし、乾燥のみでもよい。また、これらの二以上の処理方法を組合せてもよい。
次いで、図7(C)に示すように、第1の導体部42が形成された第1の凹版100(図7(B)に示す状態の第1の凹版100)上に第1の樹脂材料130を配置する。このような第1の樹脂材料130としては、上述した第1の樹脂部411を構成する樹脂材料を用いる。第1の樹脂材料130を第1の凹版100上に配置する方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、インクジェット法、キャスト法等の塗布方法を用いることができる。
次いで、図7(D)に示すように、第1の樹脂材料130が第1の凹版100の第1の凹部101に入り込むよう剥離基材140を第1の凹版100上に配置して、当該剥離基材140を第1の凹版100に押し付け、第1の樹脂材料130を硬化させる。剥離基材140としては、ある程度の剛性を有するものであれば特に限定されず、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレン(PE)、ポリフロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)等を例示することができる。第1の樹脂材料130を硬化させる方法としては、紫外線、赤外線レーザー光等のエネルギー線照射、加熱、加熱冷却、乾燥等を例示することができる。これにより、第1の樹脂部411が形成される。
因みに、第1の樹脂部411の形成方法は特に上記に限定されない。例えば、第1の樹脂部411を形成するための第1の樹脂材料130が剥離基材140上に略均一に塗布されたものを用意して、当該第1の樹脂材料130が第1の凹版100の第1の凹部101に入り込むように当該剥離基材140を第1の凹版100に押し付けた状態で第1の樹脂材料130を硬化させることにより第1の樹脂部411を形成してもよい。
次いで、図7(E)に示すように、剥離基材140、第1の樹脂部411、及び第1の導体部42を一体に第1の凹版100から離型させる。
次いで、図7(F)に示すように、第2の樹脂材料150を第1の樹脂部411上に配置する。この際、第1の端子部423を覆うようにマスキング処理をして、第2の樹脂材料150に第1の端子部423が埋設されないようにする。なお、第2の樹脂材料150により第1の端子部423が覆われないようにする方法は、特に上述に限定されない。
このような第2の樹脂材料150としては、上述した第2の樹脂部412を構成する樹脂材料を用いる。第2の樹脂材料150を配置する方法としては、上述の第1の樹脂材料130を第1の凹版100上に配置する方法と同様の方法を用いることができる。
なお、以下の説明において、剥離基材140、第1の樹脂部411、第1の導体部42、及び第2の樹脂材料150が一体となったものを第1の中間体160とも称する。
次いで、図8(A)に示すように、第2の導体部43の形状に対応する形状の第2の凹部171が形成された第2の凹版170を準備する。第2の凹版170を構成する材料としては、第1の凹版100を構成する材料と同様の材料を例示することができる。
上記の第2の凹版170の第2の凹部171に対し、第2の導電性材料180を充填する。このような第2の導電性材料180としては、上述の導電性ペーストを用いる。また、第2の導電性材料180を第2の凹版170の第2の凹部171に充填する方法としては、第1の導電性材料120を第1の凹版100の第1の凹部101に充填する方法と同様の方法を用いることができる。
次いで、図8(B)に示すように、第2の凹版170の第2の凹部171に充填された第2の導電性材料180を加熱することにより第2の導体部43を形成する。なお、第1の導電性材料120の場合と同様、第2の導電性材料180の処理方法は加熱に限定されない。
次いで、図8(C)に示すように、第2の樹脂材料150が第2の凹版170の第2の凹部171に入り込むように第1の中間体160を第2の凹版170上に配置して、第1の中間体160を第2の凹版170に押し付ける。そして、第2の樹脂材料150を硬化させる。第2の樹脂材料150を硬化させる方法としては、第1実施形態で説明した第1の樹脂材料130を硬化させる方法と同様の方法を用いることができる。なお、上述の工程で形成した第1の端子部423を覆うマスク層は、第2の樹脂部412を形成した後、除去すればよい。このマスク層が除去された領域に、開口部4121が形成される。
次いで、図8(D)に示すように、剥離基材140、第2の導体部43、第2の樹脂部412、第1の導体部42、及び第1の樹脂部411を一体に第2の凹版170から離型する。以下、剥離基材140、第2の導体部43、第2の樹脂部412、第1の導体部42、及び第1の樹脂部411が一体となってものを第2の中間体190とも称する。以上の工程を経て、第2の中間体190が準備される。また、第2の配線体50も準備する(第1の工程)。
次いで、図8(E)に示すように、第1の導体部42の第1の端子部423及び第2の端子部433上にそれぞれ導電性接着材料200を配置して、導電性接着材料200を硬化させることで導電性接着部60を形成する。導電性接着材料200を配置する方法としては、スクリーン印刷法、スプレーコート法、バーコート法、ディップ法、インクジェット法、キャスト法等を用いることができる。導電性接着材料200を硬化させる方法としては、赤外線レーザー光等のエネルギー線照射、加熱、加熱冷却、乾燥等を用いることができる。なお、ここでは、導電性接着材料200として流動性を有するペースト材料を用いて説明しているが、特にこれに限定されず、シート材料を用いてもよい。この場合、導電性接着材料200を硬化させる必要はない。
次いで、図8(F)に示すように、導電性接着部60を介して第1の端子部423と第3の端子部522とを対向させるように、第1の分岐部501を第2の中間体190に重ね(第2の工程)、これらを熱圧着する。同様に、導電性接着部60を介して第2の端子部433と第4の端子部532とが相互に対向するように、第2の分岐部502を第2の中間体190に重ね、これらを熱圧着する。これにより、第1の端子部423と第3の端子部522とが機械的、且つ、電気的に接続されると共に、第2の端子部433と第4の端子部532とが機械的、且つ、電気的に接続される。
次いで、図8(G)に示すように、相互に対向した第1の端子部423と第3の端子部522とを覆うように無定形状態(未硬化状態)の第3の樹脂材料210を第2の中間体190上に配置する(第3の工程)。ここでは、第3の樹脂材料210が開口部4121に入り込み、開口部4121内が第3の樹脂材料210により満たされる。同様に、相互に対向した第2の端子部433と第4の端子部532を覆うように無定形状態の第3の樹脂材料210を第2の中間体190上に配置する。これによって、第3の樹脂材料210により、第1の分岐部501の先端部5011及び第2の分岐部502の先端部5021が覆われる。
次いで、図8(H)に示すように、無定形状態(未硬化状態)の第3の樹脂材料210を介して第2の中間体190にカバーパネル30を押し付け、第3の樹脂材料210の上面にカバーパネル30を直接接触させる(第4の工程)。次いで、第3の樹脂材料210を硬化処理等して固定し、第3の樹脂部413を形成する(第5の工程)。ここでは、無定形状態(未硬化状態)の第3の樹脂材料210にカバーパネル30を押し付けた状態で、第3の樹脂材料210を固定させたため、カバーパネル30が第3の樹脂部413に密着している。このため、カバーパネル30と第3の樹脂部413の間に接着層等を介在させる必要がない。
次いで、図8(I)に示すように、剥離基材140を、樹脂部41から剥離する。以上により、配線体アセンブリ20を得ることができる。
本実施形態の配線体アセンブリ20は、以下の効果を奏する。
本実施形態では、光学等方性を有する樹脂部41により構成された第1の配線体40の上面402にカバーパネル30が直接接触し、また、樹脂部41に第2の配線体50の先端部(第1の分岐部501の先端部5011及び第2の分岐部502の先端部5021)が埋設され、これらカバーパネル30と第2の配線体50の先端部の間の少なくとも一部に樹脂部41が介在している。この場合、樹脂部41が光学等方性を有していることにより、配線体アセンブリ20に入射した光の複屈折が抑えられる。これによって、配線体アセンブリ20の視認性を向上させることができる。また、カバーパネル30と樹脂部41との間に接着層が介在していないため、カバーパネル30と第2の配線体50の先端部との間が多層構造となるのを防ぐことができる。これにより、カバーパネル30と第2の配線体50との間で層間剥離が生じるのを防ぐことができる。この結果、第1の配線体40と第2の配線体50との接続部分において耐久性が向上するため、これら第1の配線体40と第2の配線体50との接続信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態では、樹脂部41は、第1の樹脂部411、第2の樹脂部412、及び第3の樹脂部413を含んでおり、この第1の樹脂部411の屈折率と、第2の樹脂部412の屈折率との関係が、上記(3)式を満たしている。このため、配線体アセンブリ20に入射した光の複屈折をより一層抑えることができる。また、第2の樹脂部412の屈折率と、第3の樹脂部413の屈折率との関係も、上記(3)式を満たしていることで、配線体アセンブリ20に入射した光の複屈折をさらにより一層抑えることができる。
また、本実施形態では、第1の樹脂部411を構成する材料と、第2の樹脂部412を構成する材料とが同一の組成を有する材料となっていることで、上記の効果をより顕著に奏することができる。さらに、第1の樹脂部411を構成する材料と、第2の樹脂部412を構成する材料とが同一の組成を有する材料であることで、これらの熱膨張係数の差を小さくすることができる。これによって、温度が変化した際に、第1の樹脂部411と第2の樹脂部412との界面においてクラックが生じるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、カバーパネル30と第2の配線体50の先端部との間に介在する樹脂部41が、第2の配線体50の先端部と直接接触している。この場合、カバーパネル30が第1の配線体40の上面402を構成する樹脂部41とも直接接触していることから、カバーパネル30と第2の配線体50の先端部との間には、樹脂部41のみが介在することとなる。すなわち、高さ方向において、単一の樹脂部41により、カバーパネル30と第2の配線体50の先端部との間を満たすことができる。これによって、カバーパネル30と第2の配線体50との間で層間剥離が生じるのを防ぐことができ、延いては、第1の配線体40と第2の配線体50との接続信頼性をより一層向上させることができる。
本実施形態における「配線体アセンブリ20」が本発明における「配線体アセンブリ」の一例に相当し、本実施形態における「カバーパネル30」が本発明における「支持体」の一例に相当し、本実施形態における「第1の配線体40」が本発明における「第1の配線体」の一例に相当し、本実施形態における「第2の配線体50」が本発明における「第2の配線体」の一例に相当する。
また、本実施形態における「樹脂部41」が本発明における「樹脂部」の一例に相当し、本実施形態における「第1の導体部42」及び「第2の導体部43」が本発明における「第1の導体部」の一例に相当し、本実施形態における「基材51」が本発明における「基材」の一例に相当し、本実施形態における「第3の導体部52」及び「第4の導体部53」が本発明における「第2の導体部」の一例に相当し、本実施形態における「上面402」が本発明における「第1の主面」の一例に相当する。
また、本実施形態における「第1の樹脂部411」を本発明における「第1の樹脂部」の一例とする場合、本実施形態における「第1の導体部42」が本発明における「第1の導体部」の一例に相当し、本実施形態における「第3の樹脂部413」が本発明における「第2の樹脂部」の一例に相当し、本実施形態における「先端部5011」が本発明における「先端部」の一例に相当し、本実施形態における「第3の導体部52」が本発明における「第2の導体部」の一例に相当する。
また、本実施形態における「第2の樹脂部412」を本発明における「第1の樹脂部」の一例とする場合、本実施形態における「第2の導体部43」が本発明における「第1の導体部」の一例に相当し、本実施形態における「第3の樹脂部413」が本発明における「第2の樹脂部」の一例に相当し、本実施形態における「先端部5021」が本発明における「先端部」の一例に相当し、本実施形態における「第4の導体部53」が本発明における「第2の導体部」の一例に相当する。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述の実施形態のタッチセンサは、2層の導体部42,43を用いた投影型の静電容量方式のタッチセンサであるが、特にこれに限定されず、1層の導体部を用いた表面型(容量結合型)静電容量方式のタッチセンサにも、本発明を適用することができる。
また、第1の導体部52及び第2の導体部43に、金属材料とカーボン系材料を混合したものを用いてもよい。この場合、例えば、導体パターンの頂面側にカーボン系材料を配置し、接触面側に金属材料を配置してもよい。また、その逆で、導体パターンの頂面側に金属材料を配置し、接触面側にカーボン系材料を配置してもよい。
また、上述の実施形態では、第1の分岐部501の先端部5011及び第2の分岐部502の先端部5021は、カバーパネル30との間に介在する第3の樹脂部413と直接接触していたが、特にこれに限定されず、先端部5011及び先端部5021を覆う封止樹脂をさらに設け、当該封止樹脂上に第3の樹脂部413が設けられていてもよい。
また、特に図示しないが、上述した実施形態のように第1の配線体50をカバーパネル30に貼り付ける形態に特に限定されず、第1の配線体40を貼り付ける支持体としては種々の実装対象(フィルム、表面ガラス、偏光板、ディスプレイガラス等)を採用することができる。
さらに、上述の実施形態の配線体及び配線体アセンブリは、タッチセンサ等に用いられるものとして説明したが、特にこれに限定されない。例えば、第1の配線体に通電して抵抗加熱等で発熱させることにより当該第1の配線体をヒーターとして用いてもよい。この場合、導体部の導電性粒子としては、比較的電気抵抗値の高いカーボン系材料を用いることが好ましい。また、第1の配線体の導体部の一部を接地することにより当該第1の配線体を電磁遮蔽シールドとして用いてもよい。また、第1の配線体をアンテナとして用いてもよい。この場合、第1の配線体を実装する実装対象が本発明の支持体の一例に相当する。
10…タッチセンサ
20…配線体アセンブリ
30…カバーパネル
31…透明部
32…遮蔽部
40…第1の配線体
401…下面
402…上面
403,404…側面
41…樹脂部
411…第1の樹脂部
412…第2の樹脂部
4121…開口部
413…第3の樹脂部
42…第1の導体部
421…第1の電極部
422…第1の引出配線
423…第1の端子部
43…第2の導体部
431…第2の電極部
432…第2の引出配線
433…第2の端子部
50…第2の配線体
501…第1の分岐部
5011…先端部
502…第2の分岐部
5021…先端部
503…スリット
51…基材
52…第3の導体部
521…第3の引出配線
522…第3の端子部
53…第4の導体部
531…第4の引出配線
532…第4の端子部
60…導電性接着部
第1の凹版…100
第1の凹部…101
第1の導電性材料…120
第1の樹脂材料…130
剥離基材…140
第2の樹脂材料…150
第1の中間体…160
第2の凹版…170
第2の凹部…171
第2の導電性材料…180
第2の中間体190
導電性接着材料…200
第3の樹脂材料…210
20…配線体アセンブリ
30…カバーパネル
31…透明部
32…遮蔽部
40…第1の配線体
401…下面
402…上面
403,404…側面
41…樹脂部
411…第1の樹脂部
412…第2の樹脂部
4121…開口部
413…第3の樹脂部
42…第1の導体部
421…第1の電極部
422…第1の引出配線
423…第1の端子部
43…第2の導体部
431…第2の電極部
432…第2の引出配線
433…第2の端子部
50…第2の配線体
501…第1の分岐部
5011…先端部
502…第2の分岐部
5021…先端部
503…スリット
51…基材
52…第3の導体部
521…第3の引出配線
522…第3の端子部
53…第4の導体部
531…第4の引出配線
532…第4の端子部
60…導電性接着部
第1の凹版…100
第1の凹部…101
第1の導電性材料…120
第1の樹脂材料…130
剥離基材…140
第2の樹脂材料…150
第1の中間体…160
第2の凹版…170
第2の凹部…171
第2の導電性材料…180
第2の中間体190
導電性接着材料…200
第3の樹脂材料…210
Claims (6)
- 光学等方性を有する樹脂部と、前記樹脂部に埋設された第1の導体部と、を含む第1の配線体と、
基材と、前記基材の一方の主面上に設けられた第2の導体部と、を含む第2の配線体と、
前記樹脂部に対して相対的に硬い支持体と、を備え、
前記第1の配線体の第1の主面は、前記樹脂部により構成されており、
前記支持体は、前記第1の主面と直接接触しており、
前記第1の導体部の一部と前記第2の導体部の一部とが相互に対向するように、前記樹脂部に前記第2の配線体の先端部が埋設されており、
高さ方向において、前記支持体と前記先端部との間の少なくとも一部に前記樹脂部が介在している配線体アセンブリ。 - 請求項1に記載の配線体アセンブリであって、
前記樹脂部は、第1の樹脂部及び第2の樹脂部を含み、
前記第1の導体部は、前記第1の樹脂部上に設けられており、
前記第2の樹脂部は、前記第1の導体部を覆うように前記第1の樹脂部上に設けられており、
下記(1)式を満たす配線体アセンブリ。
|N1−N2|≦0.5 … (1)
但し、上記(1)式において、N1は前記第1の樹脂部の屈折率であり、N2は前記第2の樹脂部の屈折率である。 - 請求項2に記載の配線体アセンブリであって、
前記第1の樹脂部を構成する材料と、前記第2の樹脂部を構成する材料とは、実質的に同一の材料である配線体アセンブリ。 - 請求項1〜3の何れか一項に記載の配線体アセンブリであって、
前記支持体と前記先端部との間に介在する前記樹脂部は、前記先端部と直接接触している配線体アセンブリ。 - 請求項1〜4の何れか一項に記載の配線体アセンブリであって、
前記先端部は、高さ方向において、前記支持体と前記第1の導体部との間に位置している配線体アセンブリ。 - 第1の樹脂部及び前記第1の樹脂部上に設けられた第1の導体部を含む中間体、並びに、基材及び前記基材の一方の主面に設けられた第2の導体部を含む配線体を準備する第1の工程と、
前記第2の導体部の一部と前記第1の導体部の一部とを対向させるように、前記配線体の先端部を前記中間体に重ねる第2の工程と、
相互に対向した前記第1の導体部の一部と前記第2の導体部の一部とを覆うように無定形状態の樹脂材料を前記中間体上に配置する第3の工程と、
無定形状態の前記樹脂材料の第1の主面上に支持体を直接接触させる第4の工程と、
無定形状態の前記樹脂材料を固定し、第2の樹脂部を形成する第5の工程と、を備え、
前記第1の樹脂部と前記第2の樹脂部は、光学等方性を有しており、
高さ方向において、前記支持体と前記先端部との間の少なくとも一部に前記第2の樹脂部が介在している配線体アセンブリの製造方法。
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