JP2018159222A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、一般家庭、或はオフィスなどで使用されるキャビネットなどの家具の扉開閉用に用いられている、隠し蝶番とも称せられるスライドヒンジと、これを用いたキャビネットに関する。
一般家庭に設置されているキャビネットに代表される収納庫、大型家具、備付け家具、収納ボックスなどの家具や、オフィスに設置されているキャビネットなどの各種家具においては、特許文献1或は2に示したような構成のスライドヒンジが一般的である。即ち、この種公知のスライドヒンジは、キャビネット本体側にスライド調節可能に取り付けられたスライドヒンジ本体側と、扉側に設けた取付穴に収装され取付ネジを用いて固定された連結用筐体と、この連結用筐体とヒンジ本体を互いに連結させた連結片とで基本的に構成されている。
しかしながら、このような従来公知のスライドヒンジの場合には、連結用筐体を取り付ける扉が木製の無垢の材料の場合には、取付ネジの締め付けもきき、扉が連結用筐体より容易に外れてしまうことはないが、近年はこの扉に芯材として取付ネジのあまりきかない、例えば段ボール製のハニカム構造のボードを用い、その両面にベニヤ板などの薄い化粧板を貼着したものが多く用いられるようになっている。
かかる場合に、扉側に取り付けられるスライドヒンジの連結用筐体を取付ネジで固着しようとしても、芯材には上記した段ボール製のあまりネジのきかないハニカム構造のボードを用いているので、連結用筐体をしっかり扉に固着することができなかったり、或は固着後の使用中に連結用筐体が扉から脱落してしまうという問題があった。
これに対応するため、下記特許文献3においては、芯材にネジのきかない例えば段ボール製のハニカム構造のボードを用いた扉、或はキャビネット本体であっても、連結用筐体を容易に取り付けることができ、かつ、取付後に脱落の心配のないように工夫した安価なスライドヒンジが開示されている。即ち、この特許文献3において開示されているスライドヒンジは、キャビネット本体側に取り付けられるスライドヒンジ本体と、扉側に設けた取付穴に挿入固定される連結用筐体と、この連結用筐体と前記スライドヒンジ本体を互いに開閉可能に連結させる連結片とを有するスライドヒンジにおいて、前記連結用筐体を取付ネジを用いなくとも前記扉側に取り付けることのできる取付手段を設け、この取付手段を、前記連結用筐体の両側部に一体に連接された一対の取付用ケース部材と、この各取付用ケース部材に外方向へ突出可能に設けた爪部を有し、前記各取付用ケース部材内に収められた係止盤と、この係止盤の前記爪部を外方向へ突出させる拡径手段とで構成し、前記拡径手段を前記各係止盤の中に回転可能に収められ、その外周部に突設した複数の押圧部とその上部側の中央部には工具装着部を有する軸部を有し、ストッパー手段によって回転角度を所定範囲に規制された作動盤と、その中央部に前記軸部を軸受するための軸受孔を有し、前記各取付用ケース部材に着脱可能に取り付けられたキャップとで構成したことを特徴とするものである。このような構成であると、当該スライドヒンジを構成する連結用筐体を、例えばハニカム構造の釘や取付ネジなどがきかないボードで構成した扉側に設けた取付穴へ挿入固定させる際に、当該取付穴とこの取付穴の両側に設けた連接穴へ連結用筐体を取付手段と共に挿入させ、各作動盤に設けた工具装着部へスパナなどの工具を順次挿入させて当該作動盤を回転させると、共に回転する押圧部が各係止盤の係止片に設けた爪部を取付用ケース部材より外側へ押し出すので、各係止片に設けた爪部が連接穴の周壁に食い込むことから、連結用筐体を取付ネジや釘などを用いることなく、取付穴へしっかりと固定することができ、取付後脱落してしまうという問題が解消される。
しかしながら、この特許文献3のスライドヒンジにおける前記連結用筐体を、扉側に設けた取付穴へ挿入固定させる際に予め扉側に設けるべき当該取付孔としては、前記連結用筐体の外形に対応する円形孔と、この連結用筐体の両側部に一体に連接される前記一対の取付用ケース部材の外形に対応する一対の円形孔(そのサイズは前記連結用筐体に対応する孔と同一ではない)とを明ける必要があるため、複数の工具が必要であり、また、それらの円形穴の中心位置も必ずしも一直線上に設定される訳ではないため、精度も出しづらいという問題があった。
本発明は、上記した問題点を解決しようとするものであり、その目的とするところは、取付対象である扉側等に明けるべき円形穴を単一の工具で加工可能とすると共に、位置合せも容易とすることで、加工の手間及びコストの低減を図り得るスライドヒンジと、これを用いたキャビネットを提供せんとするにある。
上記した目的を達成するために請求項1に係る発明は、キャビネット本体側または扉側のいずれか一方に取り付けられるスライドヒンジ本体と、前記いずれかの他方に設けた取付穴に挿入固定される取付用筐体と、この取付用筐体と前記スライドヒンジ本体を互いに開閉可能に連結させる連結片と、を有するスライドヒンジにおいて、前記取付用筐体を、前記スライドヒンジ本体に対し直交する方向に設けたところの同一径を有する一対の円の各一部を重ね合わせた形状に構成し、その中央部に前記連結片及びスライドヒンジ本体の一部を収容できる収容部を設けると共に、この収容部を挟んで一対の固定手段収容部を設けたものとし、この各固定手段収容部には、その各周壁から出没可能に設けた複数の爪部を設け、内部には前記各爪部を前記各周壁から突出させる拡径手段を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る好適な実施例において、前記拡径手段は、前記各固定手段収容部内に旋回可能に設けられた一対のカム部材であることを特徴とする。
請求項3に係る好適な実施例において、前記爪部は、前記固定手段収容部に収装した第1及び第2係合部材に前記周壁に設けた爪部出没窓孔に臨ませて設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る好適な実施例において、前記各カム部材には、治具を挿入させてこれらを旋回させる操作孔が設けられていることを特徴とする。ただし、カム部材に設けられる治具による操作手段は、前記操作孔に限定されるものではない。
請求項5に係る好適な実施例において、前記各固定手段収容部には、それぞれキャップが被せられていることを特徴とする。
請求項6に係る好適な実施例において、前記キャップには、前記治具をガイドするガイド溝が設けられていることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、前記目的を達成するために、上記請求項1〜5のいずれか1項に記載のスライドヒンジを用いたことを特徴とするキャビネットを提供する。
本発明は以上のように構成したので、請求項1の発明によるときは、例えばハニカム構造等のボードで構成した扉側に設けた取付穴に挿入固定される前記取付用筐体を、前記スライドヒンジ本体に対し直交する方向に設けたところの同一径を有する一対の円の各一部を重ね合わせた形状に構成したことにより、単一の工具で同一径の円形穴を位置をずらせて2つ明けるだけで、前記取付穴を容易に加工できるため、加工の手間及びコストを大幅に低減可能なスライドヒンジと、これを用いたキャビネットを提供し得るものである。
請求項2のように構成すると、拡径手段が固定手段収容部内部へ収容しやすく、かつその構成が簡単になるという作用効果を奏しうる。
請求項3のように構成すると、前記各固定手段収容部内に旋回可能に設けられたカム部材の旋回角度位置に応じて前記複数の爪部が内側から押圧され、前記各固定手段収容部の各周壁から突出して扉のボードに係止され、その突出状態が堅固に維持されるため、簡単な構造で確実な動作が確保できる。
請求項4のように構成すると、治具による各カム部材の旋回操作を容易かつ円滑に行うことが可能となる。
請求項5のように構成すると、前記各固定手段収容部内の各カム部材を、キャップによって円滑かつ確実に旋回可能なように保持することができる。
請求項6のように構成すると、前記治具によるカム部材の旋回操作を適正な角度範囲で円滑かつ正確に行うことが可能となる。
請求項7のように構成すると、請求項1〜6に各記載の本発明に係るスライドヒンジを用いたことによって、例えばハニカム構造等のボードで構成した扉を、少ない手間及びコストで確実に取り付けることが可能なキャビネットを提供し得る。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図示した実施例では、キャビネット本体は釘やネジの効く木材等の堅固な材質で作製され、扉側はネジの効かない例えば段ボール製の芯材を有するハニカム構造のボードを用いたようなキャビネットに対して本発明のスライドヒンジを使用する場合を想定して、キャビネット本体側にスライドヒンジ本体を取り付け、扉側に取付用筐体を取り付ける場合について説明する。ただし、これとは逆に、扉側が木材等の堅固で釘やネジの効く材質で作製され、キャビネット本体側はネジのきかないボードを用いたようなキャビネットに対して本発明のスライドヒンジを使用する場合には、扉側にスライドヒンジ本体を取り付け、キャビネット本体側に取付用筐体を取り付けるものである。即ち、以下の説明では、本発明に係るスライドヒンジの取付用筐体を扉側へ取り付ける場合について説明するが、取付用筐体をキャビネット本体側へ取り付ける場合にも本発明を適用できることは言うまでもなく、本発明はその両方を含むものである。なお、このようなスライドヒンジは通常扉1枚に対して上下2個用いられるが、説明の重複を避けるため以下の説明では1個のみについて説明する。
図1において、本発明に係るスライドヒンジ1は、キャビネット2のキャビネット本体2a側へ取り付けられるスライドヒンジ本体3と、扉2b側に設けた互いに連接する取付穴2c、2dに挿入固定される取付用筐体5と、この取付用筐体5と前記スライドヒンジ本体3とを互いに開閉可能に連結させる一対の第1連結片4a及び第2連結片4b(図3、図5参照)とを備えている。前記取付用筐体5は、図示するように、前記スライドヒンジ本体3に対して直交する方向に設けたところの同一径を有する一対の円の各一部を重ね合わせた形状に構成され、その中央部に前記一対の第1、第2連結片4a、4b及びスライドヒンジ本体3の一部を収容できる収容部6が設けられ、この収容部6を挟んで一対の第1、第2固定手段収容部7、8が設けられている。この第1、第2固定手段収容部7、8内には、取付用筐体5を扉2bに設けた前記取付穴2c、2d内で固定するための固定手段としての第1及び第2係合部材9、10と第1及び第2拡径手段11、12とがそれぞれ収容される。この第1及び第2係合部材9、10は、その主体部9a、10aにそれぞれ複数の爪部9b、9b及び10b、10bを有し、これらの爪部は前記第1、第2固定手段収容部7、8の各周壁7a、8aに設けた爪部出没窓孔7e、7f(8e、8f)から出没可能なように構成される。前記複数の爪部9b、9b及び10b、10bの内側には、これらの各爪部を前記第1、第2固定手段収容部7、8の各周壁7a、8aから突出させる拡径手段11、12が設けられ、図示した実施例においては、当該拡径手段11、12としてカム部材11a、12aがそれぞれ用いられる。尚、扉2b側には、前記のように、前記第1、第2固定手段収容部7、8を有する取付用筐体5を収装固定させるための、前記第1、第2固定手段収容部7、8の外径と同一径の一対の取付穴2c、2dがそれらの各一部を重ね合わせ連接させた状態で設けられる。なお、実施例では、取付用筐体5を扉2b側に取り付けたものを示したが、キャビネット本体2a側を扉2bと同じ材料で構成した場合には、このキャビネット本体2b側に取り付けても良い。また、爪部は第1及び第2係合部材9、10に設けることなく、これを爪部出没窓孔7e、7f(8e、8f)に揺動可能に一体成型するようにしても良い。この場合には、図面に示した第1及び第2係合部材9、10を省略できる。
図2は、本発明に係るスライドヒンジ1をキャビネット2へ取り付けた状態を示しており、図示されたように、スライドヒンジ本体3はキャビネット本体2a側のネジ穴2e、2f(ネジ穴2e、2fを設けない場合もある。)へねじ込まれる取付ネジ15、16で取り付けられ、取付用筐体5は、扉2b側に設けた互いに連接した前記取付穴2c、2d内に収装固定されるようになっている。
扉2bは、実施例のものは、例えば段ボール製のハニカム構造の芯材の両面に薄板の化粧合板を貼着させたものであるが、扉2bはこのものに限定されず、その他の釘や取付ネジのきかない材料で構成した扉にも適用できることは言うまでもない。
本発明に係るスライドヒンジ1のスライドヒンジ本体3と、第1連結片4a及び第2連結片4bについては、とくにその構成に限定はなく、公知の様々なものを用いることができる。ちなみに、実施例のものを説明すると、図1〜図3、図5において、スライドヒンジ本体3の外枠部材3aは、例えば金属製のプレス加工品、又は合成樹脂製の成形品であり、断面コの字形状を呈した細長い部材であり、前記取付ネジ15、16を挿通するためのネジ孔3b、3cが設けられている。
このスライドヒンジ本体3の外枠部材3aの図中で手前側の端部には、第1ヒンジピン4cと第2ヒンジピン4dによって金属製の第1連結片4aと第2連結片4bの内端部が回転可能に連結されている。
取付用筐体5は、前記のように、その中央部に、前記一対の第1、第2連結片4a、4b及びスライドヒンジ本体3の一部を収容できる収容部6が設けられ、この収容部6を挟んで両側に一対の第1、第2固定手段収容部7、8が一体的に設けられた例えば合成樹脂製の成形品である。前記収容部6の縁部の肉厚に形成した連結部6a、6bには、前記第1及び第2連結片4a、4bの外端部がU字形連結ピン4eによって回動可能なように連結されている。即ち、組立て時に第1固定手段収容部7の周壁7aに明けられた連結ピン挿入口6g(図3参照)から挿入されたU字形連結ピン4eは、その一方のピン部44が、前記収容部6の連結部6aに明けた連結孔6cから、第2連結片4bの外端側に設けた連結孔43に挿通され、さらに連結部6bに明けた連結孔6dへ挿入される。U字形連結ピン4eのもう一方のピン部45は、前記収容部6の連結部6aに明けた連結孔6eから、第1連結片4aの外端側に設けた連結孔41、42に挿通され、さらに連結部6bに明けた連結孔6fへ挿入される。これによって、スライドヒンジ本体3と取付用筐体5とが、第1及び第2連結片4a、4bを介して、所定角度範囲内で回動可能なように連結される。このようなスライドヒンジ本体3と第1連結片4a及び第2連結片4bによる連結方法自体は前記の如く公知であり、また他の構成の公知手段を用いることもできるので、詳しい説明は省略する。
前記取付用筐体5は、図示するように、前記スライドヒンジ本体3に対し直交する方向に設けたところの同一径を有する一対の円の各一部を重ね合わせた形状に構成され、その中央部の前記収容部6を挟んで第1固定手段収容部7と第2固定手段収容部8とが互いに対向するように設けられる。図3に示す如く、第1固定手段収容部7には、第1係合部材9、第1拡径手段11及び第1キャップ13から成る第1固定手段70が設けられ、同様に第2固定手段収容部8には、第2係合部材10、第2拡径手段12及び第2キャップ14から成る第2固定手段80が設けられる。第1固定手段収容部7及びこれに設けられる前記第1固定手段70と、第2固定手段収容部8及びこれに設けられる前記第2固定手段80とは、互いに同一若しくは鏡映対称の形状を有し、同様に組み立てられるものであるので、以下では、それらの指示記号を一方の後に他方を括弧書きし、場合によっては一方だけを記載して説明する。
第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)は、半円弧状の周壁7a(8a)と、底板7b(8b)と、前記連結部6a(6b)につながる仕切壁7c(8c)と、半円弧状のガイド壁7d(8d)とを有し、前記周壁7a(8a)には、爪部出没窓孔7e、7f(8e、8f)が形成され、前記仕切壁7c(8c)には後述のキャップ13(14)を係止するための係合孔7g(8g)が形成され、頂部開口壁の外周には、第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)全体が前記取付穴2c(2d)内へ陥没するのを防止するためのフランジ7h(8h)が形成されている。さらに第1固定手段収容部7の周壁7aにのみ、前記U字形連結ピン4eを挿入するための前記連結ピン挿入口6gが設けられる。
第1係合部材9(第2係合部材10)は、可撓性を有する合成樹脂製であり、半月状の主体部9a(10a)と、その外周縁部9c(10c)から所定間隔を空けて立設させた爪部9d、9e(10d、10e)とを有し、その主体部9a(10a)が第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)の底板7b(8b)上に載置され、その内周縁9b(10b)が前記ガイド壁7d(8d)の外周面に接する状態で第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)内に収容される。この収容状態において、前記爪部9d、9e(10d、10e)は、第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)の前記爪部出没窓孔7e、7f(8e、8f)と対応する位置にくるよう作製される。この第1係合部材9(第2係合部材10)の素材が可撓性を有する合成樹脂であることにより、爪部9d、9e(10d、10e)にその内側から外側へ向かう外力を加えることでこれらの爪部を外方へ傾け、前記爪部出没窓孔7e、7f(8e、8f)から外側へ突出させることが可能であり、この外力を除去することにより、前記爪部出没窓孔7e、7f(8e、8f)内へ復帰させるように構成される。
第1拡径手段11(第2拡径手段12)は、図示した実施例においては、第1カム部材11a(第2カム部材12a)として構成され、この第1カム部材11a(第2カム部材12a)は、主体部11b(12b)と、外周縁11c(12c)と、この外周縁11c(12c)から膨出した押圧部11d、11e(12d、12e)と、内周縁11f(12f)と、操作孔11g(12g)とを有し、前記第1係合部材9(第2係合部材10)の主体部9a(10a)の前記爪部9d、9e(10d、10e)より内側の領域内においてその円周方向に移動可能なように載置、収容される。この収容状態において、第1カム部材11a(第2カム部材12a)の内周縁11f(12f)が前記ガイド壁7d(8d)の外周面に摺接し、前記円周方向の旋回移動が円滑に行われ得るようになっている。
第1キャップ13(第2キャップ14)は、前記第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)の半円状の頂部開口部に対応する半円状の主体部13a(14a)と、後述する治具を挿入、ガイドするガイド溝13b(14b)と、上記第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)の頂部開口部に嵌め込んで取り付けたときに、前記係合孔7g(8g)に係合してこの第1キャップ13(第2キャップ14)の脱落を防止する係合片13c(14c)を有し、必要に応じて第1キャップ13(第2キャップ14)の外周縁部等が前記上記第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)の頂部開口部の内周面と接着、補強された状態で第1固定手段収容部7(第2固定手段収容部8)に取り付けられるようになっている。この取付状態において、第1カム部材11a(12a)は第1係合部材9(10)の主体部9a(10a)と第1キャップ13(14)の間に挟まれた状態で前記ガイド壁7d(8d)に沿って旋回移動可能に保持される。また、当該取付状態において、第1カム部材11a(12a)の旋回移動に伴う前記操作孔11g(12g)の移動軌跡が前記第1キャップ13(14)のガイド溝13b(14b)と重なるように各部の寸法等が設計される。
次に、図1及び図2に示したように、本発明に係るスライドヒンジ1のキャビネット2への取付手順について説明する。まず、スライドヒンジ本体3をキャビネット本体2aへ取付ネジ15、16を用いて取り付ける。次いで、扉2bに設けた連接する取付穴2c及び2dの中へ、スライドヒンジ1の取付用筐体5を、その第1、第2固定手段収容部7、8の前記爪部出没窓孔7e、7f、8e、8fから第1、第2係合部材9、10の各爪部9d、9e、10d、10eが突出していない状態にして挿入させる。この当初の状態における第1、第2固定手段収容部7、8の内部の第1、第2カム部材11a、12aの配置状況が図6(b)に示してある。この図6(b)は、説明のため前記第1、第2キャップ13、14を取り外した内部状態を示している。この状態において、第1、第2カム部材11a、12aの前記押圧部11d、11e、12d、12eは第1、第2係合部材9、10の各爪部9d、9e、10d、10eと接触せず、これらの爪部は第1、第2固定手段収容部7、8の前記爪部出没窓孔7e、7f、8e、8fから突出していない状態にある。
その後で、図6(a)に示すように、治具17のハンドル17bを持って、その操作ピン17aを前記第1キャップ13のガイド溝13bを通じて差し入れ、操作ピン17aの先端を第1カム部材11aの操作孔11gに差し込んだ上、図7に示す如く、治具17の操作ピン17aを時計回り方向に動かして、第1カム部材11aをガイド壁7dに沿って時計回り方向へ旋回、移動させる。これにより、図7(b)に示す如く、第1カム部材11aの前記押圧部11d、11eが第1係合部材9の各爪部9d、9eを内側から外側へ向けて押し出すように押圧し、これによってこれらの爪部は第1固定手段収容部7の前記爪部出没窓孔7e、7fから外側へ突出し、キャビネットの扉2bの取付穴2cのハニカム構造の周壁に食い込むことにより、取付用筐体5の第1固定手段収容部7が扉2b側にしっかりと固定される。前記第1カム部材11aの旋回動作の際、第1カム部材11aの内周縁11fが前記ガイド壁7dに沿って摺接しつつ移動するため、第1カム部材11aを円滑に移動さはることができる。
第2固定手段収容部8の側の固定についても同様であり、その場合は、治具17の操作ピン17aを前記第2キャップ14のガイド溝14bを通じて差し入れ、操作ピン17aの先端を第2カム部材12aの操作孔12gに差し込んだ上、治具17の操作ピン17aを反時計回り方向に動かして、第2カム部材12aをガイド壁8dに沿って反時計回り方向へ旋回、移動させる。これにより、図7(b)に示す如く、第2カム部材12aの前記押圧部12d、12eが第2係合部材10の各爪部10d、10eを内側から外側へ向けて押し出すように押圧し、これによってこれらの爪部は第2固定手段収容部8の前記爪部出没窓孔8e、8fから外側へ突出し、キャビネットの扉2bの取付穴2dのハニカム構造の周壁に食い込むことにより、取付用筐体5の第2固定手段収容部8が扉2b側にしっかりと固定される。この場合においても、前記第2カム部材12aの旋回動作の際、第2カム部材12aの内周縁12fが前記ガイド壁8dに沿って摺接しつつ移動するため、第2カム部材12aを円滑に移動さはることができる。
尚、上記治具17による前記第1、第2カム部材11a、12aの旋回操作時に、必要以上にこれらのカム部材が回転しないように、前記第1、第2キャップ13、14に設けるガイド溝13a、14aの長さを適切に設定することにより、治具17の操作範囲を制限するよう構成し、これらのガイド溝13a、14aの終端部にストッパーとしての機能を持たせることが可能である。また、治具17はこれをドライバーとすることができる。
また、図示はしてないが、ストッパー手段は、例えば第1、第2係合部材9、10の主体部9a、10aや、第1、第2キャップ13、14の主体部13a、14aに第1、第2カム部材11a、12aの旋回可能範囲を制限する凸部を設けることによって構成してもよく、その他の各種手段が可能である。
本発明は以上のように構成したので、例えば段ボール製のハニカム構造の芯材を用いたボードを構成材料とする、一般家庭用、或はオフィス用のキャビネットなどの各種家具への取付作業が容易かつ低コストで可能なスライドヒンジ及びこれを用いたキャビネットとして好適に利用されるものである。
1 スライドヒンジ
2 キャビネット
2a キャビネット本体
2b 扉
2c、2d 取付穴
3 スライドヒンジ本体
4a 第1連結片
4b 第2連結片
5 取付用筐体
6 収容部
7、8 第1・第2固定手段収容部
7a、8a 周壁
7e、7f、8e、8f 爪部出没窓孔
9、10 第1・第2係合部材
9d、9e、10d、10e 爪部
11、12 第1・第2拡径手段
11a、12a 第1・第2カム部材
11g、12g 操作孔
13、14 第1・第2キャップ
13b、14b ガイド溝
17 治具
2 キャビネット
2a キャビネット本体
2b 扉
2c、2d 取付穴
3 スライドヒンジ本体
4a 第1連結片
4b 第2連結片
5 取付用筐体
6 収容部
7、8 第1・第2固定手段収容部
7a、8a 周壁
7e、7f、8e、8f 爪部出没窓孔
9、10 第1・第2係合部材
9d、9e、10d、10e 爪部
11、12 第1・第2拡径手段
11a、12a 第1・第2カム部材
11g、12g 操作孔
13、14 第1・第2キャップ
13b、14b ガイド溝
17 治具
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Family
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DE2657576A1 (de) * | 1976-12-18 | 1978-06-22 | Praemeta | Befestigungsvorrichtung fuer ein scharnierbeschlagteil |
DE3025344A1 (de) * | 1980-07-04 | 1982-01-28 | Hetal-Werke Franz Hettich Gmbh & Co, 7297 Alpirsbach | Moebelscharnier |
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