JP2018157161A - 磁気記憶装置及びその製造方法 - Google Patents

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大 都甲
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Hisanori Aikawa
尚徳 相川
岸 達也
Tatsuya Kishi
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Abstract

【課題】信頼性を向上する。【解決手段】実施形態によれば、磁気記憶装置は、可変の磁化方向を有する第1磁性層11と、第1磁性層11上に設けられた第1非磁性層12と、第1非磁性層12上に設けられ、固定された磁化方向を有する第2磁性層13乃至16とを含む。第2磁性層13乃至16は、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Hf(ハフニウム)、Nb(ニオブ)、及びTi(チタン)の少なくとも1つを含む非磁性金属を含む。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、磁気記憶装置及びその製造方法に関する。
磁気記憶装置の一種として抵抗変化型メモリを有する半導体記憶装置が知られている。また、抵抗変化型メモリの一種としてMRAM(magnetoresistive random access memory)が知られている。MRAMは、情報を記憶するメモリセルに磁気トンネル接合素子(MTJ素子;magnetic tunnel junction element)を用いたメモリデバイスであり、高速動作、大容量、不揮発性を特徴とする次世代メモリデバイスとして注目されている。また、MRAMは、DRAMやSRAMなどの揮発性メモリの置き換えとして研究及び開発が進められている。
米国特許出願15/262,821号明細書
信頼性が向上できる磁気記憶装置及びその製造方法を提供する。
実施形態に係る磁気記憶装置は、可変の磁化方向を有する第1磁性層と、第1磁性層上に設けられた第1非磁性層と、第1非磁性層上に設けられ、固定された磁化方向を有する第2磁性層とを含む。第2磁性層は、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Hf(ハフニウム)、Nb(ニオブ)、及びTi(チタン)の少なくとも1つを含む非磁性金属を含む。
図1は、磁気トンネル接合素子における熱安定化エネルギーと磁化反転電流との関係を示すグラフである。 図2は、第1実施形態に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の断面図である。 図3は、第1実施形態に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の製造工程を示す断面図である。 図4は、第1実施形態に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の製造工程を示す断面図である。 図5は、第1実施形態に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の製造工程を示す断面図である。 図6は、第1実施形態に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の製造工程を示す断面図である。 図7は、第1実施形態に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の製造工程を示す断面図である。 図8は、第1実施形態に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子中のMoの濃度分布を示すグラフである。 図9は、第2実施形態の第1例に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の断面図である。 図10は、第2実施形態の第2例に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の断面図である。 図11は、第2実施形態の第3例に係る磁気記憶装置の備える磁気トンネル接合素子の断面図である。 図12は、第3実施形態に係る磁気記憶装置のブロック図である。 図13は、第3実施形態に係る磁気記憶装置の備えるメモリセルの断面図である。
以下、実施形態につき図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
1.第1実施形態
第1実施形態に係る磁気記憶装置について説明する。以下では、磁気記憶装置が、磁気トンネル接合素子(MTJ素子;magnetic tunnel junction element)を用いてデータを記憶するMRAMである場合を例に挙げて説明する。MTJ素子は、2つの磁性層(記憶層及び参照層)と、その間に挟まれたトンネルバリア層とを基本構成としている。記憶層は磁化の向きが可変であり、参照層は磁化の向きが不変(固定状態)である。
記憶層の磁化の向きが、参照層の磁化の向きと同じである場合(MTJ素子が、磁化平行配列状態である場合)、MTJ素子は、第1の抵抗状態(第1の抵抗値)を有する。他方で、記憶層の磁化の向きが、参照層の磁化の向きと異なる場合(MTJ素子が磁化反平行配列状態である場合)、MTJ素子は、第2の抵抗状態(第2の抵抗値)を有する。第1の抵抗状態のMTJ素子1の抵抗値は、第2の抵抗状態のMTJ素子の抵抗値より低い。これにより、MTJ素子は、例えば第1及び第2の抵抗状態をそれぞれ“0”及び“1”として、データを記憶することができる。MTJ素子の抵抗状態とデータとの割り付けは任意に設定可能である。
MRAMにおいて、飽和磁化Msの大きい磁性材料(例えばコバルト鉄ボロン(CoFeB)、またはこれを結晶化させたもの)をMTJ素子の磁性層に用いた場合、MRAMの微細化に伴い、隣接メモリセル間の干渉や参照層から記憶層への漏れ磁界を抑制することが難しくなる。漏れ磁界を抑制するために磁性材料の低Ms化を進める場合、高い磁気抵抗比(MR比)を維持しつつ、熱や外部磁界、読み出しや書き込み時に流れる電流等の擾乱による不良(例えば磁化反転)を起こさない高い磁気安定性が求められる。
磁性材料(例えばCoFeB)に非磁性材料として例えばモリブデン(Mo)を導入して飽和磁化Msを小さくした場合、熱安定性エネルギーΔEに対する磁化反転電流Icが大きくなる。図1は、MTJ素子の記憶層にMoを導入した例を示す。図1に示すように、記憶層にMoを導入していない場合(図1の“Mo無し”)に対して、記憶層に用いられている磁性材料にMoを添加した場合(図1の“Mo添加”)と、記憶層内にMo層を挿入した場合(図1の“Mo層挿入”)とのいずれの場合も熱安定性エネルギーΔEに対する磁化反転電流Icが大きくなる。記憶層にMoを導入した場合、磁化反転電流Icが大きくなる、すなわち、データの書き込み電流が増加する傾向にある。また、参照層にMoを導入した場合、参照層の磁化反転電流Icが大きくなり、磁化反転しにくくなるため、参照層の熱安定性が向上する。
しかし、参照層に非磁性材料(例えばMo)を導入すると、参照層の人工格子がくずれ、参照層の磁気異方性が下がるため、熱安定性がかえって不安定になる。また、トンネルバリア層(例えば酸化マグネシウム(MgO))の界面層との界面近傍に非磁性材料(例えばMo)が混ざると、磁性体の分極率が下がり、MR比が低くなる。
そこで、本実施形態に係る磁気記憶装置の備えるMTJ素子では、参照層とトンネルバリア層との間に、参照層と磁気的結合を有する界面層(例えばCoFeB)を設け、この界面層に、トンネルバリア層側から参照層側に向けて濃度が高くなるように非磁性材料(例えばMo)を添加するようにしている。界面層に非磁性材料を添加して参照層のMsを低減しても、MTJ素子のMR比はほとんど低下することなく、参照層は高い熱安定性を有する。
1.1 MTJ素子の構成について
まず、MTJ素子1の構成について説明する。図2は、MTJ素子1の断面図である。
図2に示すように、MTJ素子1は、下層から、記憶層11(図2の参照符号“SL”)、トンネルバリア層12(図2の参照符号“BL”)、界面層13及び14(図2の参照符号“IL”)、機能層15(図2の参照符号“FL”)、参照層16(図2の参照符号“RL”)、及びシフトキャンセル層17(図2の参照符号“SCL”)が順に積層されて構成される。
記憶層11は、例えば垂直磁気異方性を有する磁性層である。記憶層11の磁化の向き(磁化方向)は可変であり、層面(膜面)に対してほぼ垂直である。記憶層11には、例えば、コバルト鉄ボロン(CoFeB)あるいはホウ化鉄(FeB)等が用いられても良い。以下、記憶層11にCoFeBを用いる場合について説明する。
参照層16及びシフトキャンセル層17は、例えば垂直磁気異方性を有する磁性層である。参照層16及びシフトキャンセル層17の磁化の向きは不変(固定状態)であり、層面(膜面)に対してほぼ垂直である。シフトキャンセル層17の磁化の向きは、参照層16の磁化の向きと反平行に設定され、参照層16から記憶層11へ漏れる磁場を調整する。すなわち、参照層16とシフトキャンセル層17とは、反強磁性的に結合する。
参照層16及びシフトキャンセル層17には、例えば、Coと、白金(Pt)、Ni、あるいはパラジウム(Pd)とを積層した人工格子膜、あるいはCoと、Pt、Ni、あるいはPd等とによる合金膜が用いられる。より具体的には、例えば、人工格子膜としてCo/Ni、Co/Pt、あるいはCo/Pdといった磁性層と非磁性層との組み合わせで積層された膜が用いられても良く、合金膜としてコバルト白金(CoPt)、コバルトニッケル(CoNi)、あるいはコバルトパラジウム(CoPd)が用いられても良い。また、参照層16とシフトキャンセル層17とは、異なる構造でも良い。
なお、参照層16とシフトキャンセル層17との間に非磁性材料による中間層(不図示)が設けられても良い。中間層は、熱拡散を防ぐ耐熱性、及び参照層16及びシフトキャンセル層17の結晶配向を制御する機能を有している。中間層には、例えばRuが用いられる。中間層の膜厚が厚くなると、シフトキャンセル層17と参照層16との距離が離れるため、シフトキャンセル層17から参照層16に印加される磁場が小さくなってしまう。このため、中間層の膜厚は、例えば5nm以下であることが好ましい。参照層16、中間層、及びシフトキャンセル層17は、SAF(synthetic antiferromagnetic)構造で構成されても良い。
トンネルバリア層12は、絶縁膜で構成され、記憶層11と参照層16との障壁として機能する。トンネルバリア層12には、例えば、酸化マグネシウム(MgO)、あるいは酸化アルミニウム(Al)等を用いても良い。以下、トンネルバリア層12にMgOを用いた場合について説明する。トンネルバリア層12の膜厚は、絶縁層のため厚くなると記憶層11と参照層16との間で導通が取れなくなるため、例えば概略1nm程度であることが好ましい。
界面層13及び14は、参照層16と磁気的結合を有する。界面層13及び14は、例えば高い偏極率を持つ材料で構成され、界面層13を導入したMTJ素子1は、大きなTMR(tunneling magneto resistive)効果を得ることができる。界面層13及び14としては、トンネルバリア層12と格子不整合が小さい材料を選択することが望ましい。例えば、界面層13及び14としてCoFeBあるいはFeB等が用いられても良い。以下、界面層13にCoFeBを用いた場合について説明する。界面層14は、Msを低減するために界面層13に非磁性材料(例えばMo、タンタル(Ta)、あるいはタングステン(W)、ハフニウム(Hf)、ニオブ(Nb)、チタン(Ti))を添加した層である。Mo、Ta、W、Hf、Nb、及びTiのいずれにおいてもMsの低減効果が得られるが、熱安定性エネルギーΔEの向上については、Moがより顕著な効果が得られる。本実施形態では、界面層14としてCoFeBにMoを添加した場合について説明する。界面層14中のMo濃度は、Mo濃度が高くなると磁化が消失するため10atomic%以下であることが好ましい。また、界面層13及び14を合わせた膜厚は、概略1〜2nm程度であることが好ましい。
なお、界面層14の膜組成は、界面層13との界面から機能層15との界面に向かって均一でなくても良い。界面層14におけるMo濃度は、界面層13との界面から機能層15との界面に向かって次第に増加しても良く、界面層14の中央付近で最も高くなるような分布でも良い。本実施形態では、界面層14におけるMo濃度は、界面層13との界面から機能層15との界面に向かって次第に増加していく場合について説明する。この場合、界面層13との界面から機能層15に向かってMo濃度が次第に増加していくため、界面層13と界面層14との界面は明確になっていなくても良い。すなわち、界面層13及び14は、界面層における非磁性材料を含まない領域13と非磁性材料を含む領域14とも言える。
Moの濃度分布は、MTJ素子1の断面のEDX(energy dispersive X-ray spectroscopy)マッピングあるいはEELS(electron energy loss spectroscopy)マッピングなどで調べることができる。
機能層15は、参照層16と界面層13及び14との間で、金属元素が拡散するのを防止する。機能層15には、非磁性材料であるTa、Zr、W、Hf、Mo、Nb、Ti、Cr、V、あるいはこれらの窒素化合物、炭素化合物からなる膜が用いられる。以下、機能層15に、Taを用いた場合について説明する。機能層15の膜厚は、膜厚が薄くなると拡散防止の機能が低下し、膜厚が厚くなると界面層13及び14と参照層16との磁気的結合が弱くなるため、概略1nm程度であることが好ましい。
なお、界面層13及び14は、参照層16と磁気的結合を有している。このため、界面層13及び14、機能層15、並びに参照層16を含めた層が、1つの参照層として機能する。従って、界面層13及び14、機能層15、並びに参照層16を含めて、1つの参照層と呼んでも良い。この場合、界面層13及び14を第1磁性領域と呼び、参照層16を第2磁性領域と呼んでも良い。
更に、図2において、MTJ素子1は、下層よりシフトキャンセル層17、参照層16、機能層15、界面層14、界面層13、トンネルバリア層12、及び記憶層11が順に設けられても良い。すなわち、MTJ素子1は、記憶層11がトンネルバリア層12を介して参照層16の上に配置されても良い。
更に、MTJ素子1の断面形状は特に限定されない。MTJ素子1のエッチング特性により、直方体でも良く、上辺が底辺よりも短い台形でも良く、それぞれの層が階段状となった形状をしていても良い。
更に、MTJ素子1の各層の膜厚は任意である。
1.2 MTJ素子の製造方法について
次に、MTJ素子1の製造方法について説明する。図3乃至図7は、MTJ素子1の製造工程を示すMTJ素子1の断面図である。なお、以下の説明では、説明を簡略化するため、フォトリソグラフィー技術に関する説明を省略する。
図3に示すように、まず、半導体基板100に拡散層101を形成し、その後、半導体基板100上に絶縁層20を形成する。絶縁層20には例えばシリコン酸化膜(SiO)が用いられる。なお、絶縁層20は単層膜でも良く、あるいは積層膜でも良い。
次に、絶縁層20内に、拡散層101に達する下部電極プラグ(以下、「BECプラグ」と呼ぶ)21を形成する。BECプラグ21には、例えばタングステン(W)が用いられる。また、例えばWの底面及び側面を覆うバリアメタルとして、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、あるいはこれらの積層膜が用いられる。
次に、絶縁層20及びBECプラグ21上に、例えばスパッタリングにより、下地層22、記憶層11、トンネルバリア層12、界面層13、及び非磁性層25を順次積層する。なお、MgO/CoFeBの結晶化を促すため、例えば、スパッタリングにより界面層13を形成後、アニール処理を行ってから、再度スパッタリングにより非磁性層25を形成しても良い。
下地層22は、記憶層11とBECプラグ21とを電気的に接続する。下地層22は、MgO、窒化マグネシウム(MgN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、窒化ニオブ(NbN)、窒化シリコン(SiN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ハフニウム(HfN)、窒化タンタル(TaN)、窒化タングステン(WN)、窒化クロム(CrN)、窒化モリブデン(MoN)、窒化チタン(TiN)、あるいは窒化バナジウム(VN)などの窒素化合物または酸素化合物であっても良い。更には、Mg、Zr、Nb、Si、Al、Hf、Ta、W、Cr、Mo、Ti、Vのうち2つを含む窒素化合物または酸素化合物であっても良い。つまり2種類の元素からなる二元化合物に限らず、3種類の元素からなる三元化合物、例えば、窒化チタンアルミニウム(AlTiN)などでも良い。窒素化合物及び酸素化合物は、それらに接する磁性層のダンピング定数上昇を抑制し、書き込み電流低減の効果が得られる。更に高融点金属の窒素化合物または酸素化合物を用いることで、下地層材料の磁性層への拡散を抑制できMR比の劣化を防ぐことができる。ここで高融点金属とは、Fe及びCoより融点が高い材料であり、例えばZr、Hf、W、Mo、Nb、Ti、Ta、及びV、およびこれらの合金である。
非磁性層25には、界面層14に添加するMoが用いられる。
界面層13には、後工程の例えばIBE(ion beam etching)において、非磁性層25のMoが打ち込まれ、表面近傍に界面層14が形成される。また、界面層13は、IBEにより表面の一部がエッチングされる。このため、例えばスパッタリングにより形成される界面層13の膜厚は、界面層13及び14として必要な膜厚よりも厚くする。
次に、図4に示すように、例えばIBEによる物理的な加工方法により、非磁性層25及び界面層13の表面の一部を除去する。IBEには、アルゴン(Ar)、あるいはネオン(Ne)といった不活性ガスが用いられる。図4の例は、Arガスを用いた場合を示している。非磁性層25をエッチングする際、非磁性層25(Mo)の一部が、Arのイオンビームにより界面層13表面近傍に打ち込まれる(以下、「ノッキング効果」と呼ぶ)。
この結果、図5に示すように、界面層13の表面近傍に界面層14が形成される。界面層14中のMoは、打ち込み(ノッキング効果)により添加されているため、表面(界面層13との界面から遠ざかる方向)に向かうほど濃度が高くなる。
次に、図6に示すように、界面層14上に、例えばスパッタリングにより、機能層15、参照層16、シフトキャンセル層17、キャップ層23、及びハードマスク層24を順次積層する。
キャップ層23は、シフトキャンセル層17とハードマスク層24との反応を抑制する。キャップ層23は、Pt、W、Ta、あるいはRuなどを含んでいても良い。
ハードマスク層24には、例えば金属膜が用いられる。ハードマスク層24には、電極としての機能の他、MTJ素子1をパターニングする際のマスクとしても用いられる。このため、ハードマスク層24としては、低電気抵抗及び拡散耐性に優れた材料で、かつ、エッチング耐性又はミリング耐性に優れた材料が望まれる。ハードマスク層24には、例えば、W、Ta、TaN、Ti、TiN等の単層膜、またはこれらの膜を含む積層膜等が用いられても良い。なお、ハードマスク層24として、SiO2、あるいはSiN等の絶縁材料を用いても良い。この場合、ハードマスク層24上に設けられる上部電極プラグ(以下、「TECプラグ」と呼ぶ)はハードマスク層24を貫通し、底部がキャップ層23に接するように形成される。
次に、図7に示すように、例えばIBEやRIE(reactive ion etching)により、ハードマスク層24から下地層22までが加工され、MTJ素子1が形成される。
なお、本実施形態では、界面層13の表面近傍にMoを打ち込んで界面層14を形成する場合について説明したが、これに限定されない。例えば、Moが添加されたCoFeBのスパッタリングターゲットを用いて、界面層14をスパッタリングにより形成しても良い。この場合、界面層14におけるMoの濃度分布は一様となる。
更に、BECプラグ21と下地層22との界面に、バッファ層を設けても良い。バッファ層は、Al、ベリリウム(Be)、Mg、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、Si、Zr、Hf、W、Cr、Mo、Nb、Ti、Ta、あるいはVなどを含む。また、これらのホウ化物を含んでも良い。ホウ化物は2種類の元素からなる二元化合物に限らず、2種類の元素からなる三元化合物でも良い。つまり二元化合物の混合物でも良い。例えば、ホウ化ハフニウム(HfB)、ホウ化マグネシウムアルミニウム(MgAlB)、ホウ化ハフニウムアルミニウム(HfAlB)、ホウ化スカンジウムアルミニウム(ScAlB)、ホウ化スカンジウムハフニウム(ScHfB)、あるいはホウ化ハフニウムマグネシウム(HfMgB)であっても良い。また、これらの材料が積層されていても良い。高融点金属およびそれらのホウ化物を用いることで、バッファ層材料の磁性層への拡散を抑制できMR比の劣化を防ぐことができる。
1.3 界面層近傍におけるMoの分布について
次に、界面層近傍におけるMoの分布について説明する。図8は、トンネルバリア層12、界面層13及び14、並びに機能層15中のMoの濃度分布を示すグラフである。なお、図8の例は、図3乃至図7で示した製造工程において、トンネルバリア層12にMgOを用い、界面層13にCoFeBを用い、界面層14に、Moを添加したCoFeBを用い、 機能層にTaを用いた場合を示している。
図8に示すように、トンネルバリア層12と界面層13との界面近傍、及び界面層13中にはMoはほとんど存在していない(あるいは検出下限以下の濃度である)。界面層14におけるMoの濃度は、界面層13との界面から、機能層15との界面に向かって増加している。但し、界面層14と機能層15との界面においても、Moの濃度は10atomic%を超えていない。
1.4 本実施形態に係る効果について
本実施形態に係る構成であれば、磁気記憶装置の信頼性を向上できる。以下、本効果につき、具体的に説明する。
本実施形態に係る構成は、MTJ素子1のトンネルバリア層12と機能層15(参照層16)との間に界面層13及び14を備える。そして、界面層14に非磁性材料(例えばMo、Ta、W、Hf、Nb、あるいはTi)を添加し、界面層13との界面から機能層15との界面に向けて非磁性材料の濃度が上昇するように濃度勾配を持たせることができる。界面層14に非磁性材料を導入することにより、参照層16の飽和磁化Msを低減し、且つ参照層16の熱安定性を向上できる。また、本実施形態に係る構成では、参照層16に非磁性材料が導入されていないため、参照層16の人工格子がくずれない。更に、トンネルバリア層12に非磁性材料が混入されない。このため、磁性体の分極率が下がり、MR比が低くなることはほとんどない。よって、界面層に非磁性材料を導入していない場合と比較してもMR比がほとんど低下することなく、より低い飽和磁化Msを有し、且つ熱安定性の高い参照層16を備えたMTJ素子1を形成できる。よって、MTJ素子1の信頼性を向上でき、磁気記憶装置の信頼性を向上できる。
更に、参照層16の飽和磁化Msを低減することにより、MRAMを微細化する際の隣接メモリセル間の干渉や参照層から記憶層への漏れ磁界を抑制できる。
なお、機能層15に、界面層に添加された非磁性材料と同じ材料(例えばMo)が用いられても良い。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る磁気記憶装置について説明する。第2実施形態は、MTJ素子1の界面層に非磁性層(例えばMo層)を挿入する場合について、4つの例を示す。以下、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
2.1 第1例
まず、第2実施形態の第1例について説明する。第1例は、界面層に非磁性層を1層挿入する場合について説明する。図9は、第2実施形態の第1例に係る磁気記憶装置の備えるMTJ素子1の断面図を示す。
図9に示すように、MTJ素子1は、下層から、記憶層11、トンネルバリア層12、3層の界面層(下層から13a、30、及び13b)、機能層15、参照層16、及びシフトキャンセル層17が順に設けられている。界面層13a及び13bは磁性層であり、界面層30は非磁性層である。
界面層13a及び13bには、第1実施形態の界面層13と同じ磁性材料が用いられる。図9の例は、界面層13a及び13bにCoFeBが用いられる場合を示している。なお、界面層13aと界面層13bは異なる材料、組成比であっても良い。
界面層30には、非磁性材料(例えばMo、Ta、W、Hf、Nb、あるいはTi)が用いられる。図9の例は、界面層30にMoが用いられる場合を示している。界面層30、すなわちMo層は、1原子層挿入するだけもMsの低減効果が得られる。また、界面層30の膜厚が厚くなると界面層13aと参照層16との磁気的結合が弱くなる。このため、界面層30の膜厚は、数Åから1nm程度にする方が好ましい。
2.2 第2例
次に、第2例について説明する。第2例は、界面層30(非磁性層)上に、非磁性材料を添加した磁性層を積層する場合について説明する。図10は、第2実施形態の第2例に係る磁気記憶装置の備えるMTJ素子1の断面図を示す。
図10に示すように、MTJ素子1は、下層から、記憶層11、トンネルバリア層12、3層の界面層(下層から13、30、及び31)、機能層15、参照層16、及びシフトキャンセル層17が順に設けられている。界面層13及び31は磁性層であり、界面層30は非磁性層である。
界面層31には、非磁性材料が添加された磁性材料が用いられる。図10の例は、界面層31に、Moが添加されたCoFeB層が用いられる場合を示している。
2.3 第3例
次に、第3例について説明する。第3例は、界面層に非磁性層を2層挿入する場合について説明する。図11は、第2実施形態の第3例に係る磁気記憶装置の備えるMTJ素子1の断面図を示す。
図11に示すように、MTJ素子1は、下層から、記憶層11、トンネルバリア層12、5層の界面層(下層から13a、30a、13b、30b、及び13c)、機能層15、参照層16、及びシフトキャンセル層17が順に設けられている。界面層13a、13b、及び13cは磁性層であり、界面層30a及び30bは非磁性層である。
界面層13a〜13cには、第1実施形態の界面層13と同じ磁性材料が用いられる。図11の例は、界面層13a〜13cにCoFeBが用いられる場合を示している。なお、界面層13a〜13cはそれぞれ異なる材料、組成比であっても良い。
界面層30a及び30bには、第1例と同じ非磁性材料(例えばMo、Ta、W、Hf、Nb、あるいはTi)が用いられる。図11の例は、界面層30a及び30bにMoが用いられる場合を示している。
なお、図11の例は、界面層に非磁性層を2層挿入した場合を示しているが、3層以上挿入しても良い。
2.4 第4例
次に、第4例について説明する。第4例では、第1乃至第3例と同じ構造(図9〜図11)において、界面層30a、30b、あるいは界面層31に含まれる非磁性材料(例えばMo)と同じ材料を機能層15に用いても良い。
2.5 本実施形態に係る効果について
本実施形態に係る構成であれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
更に、本実施形態の第3例に係る構成であれば、非磁性層(たとえば、Mo層)を多層にして界面層に挿入することにより、1層あたりの非磁性層の膜厚を薄くすることができる。これにより、界面層の上層と下層との間での磁気的結合が弱くなるのを抑制できる。よって、MR比の低減を抑制できる。
なお、第1例及び第3例において、界面層に非磁性層(30、30a、及び30b)を挿入する代わりに、非磁性材料が添加された磁性層31(例えばMoが添加されたCoFeB層)を挿入しても良い。
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る磁気記憶装置について説明する。第3実施形態では、第1実施形態で説明したMTJ素子1を用いたMRAMについて説明する。
3.1 MRAMの全体構成について
まず、MRAMの全体構成について説明する。図12は、MRAMのブロック図である。
図12に示すように、MRAMは、メモリセルアレイMCAと、カラム制御回路3A及び3Bと、ロウ制御回路4と、書込み回路5A及び5Bと、読み出し回路6Aとを備える。
メモリセルアレイMCAは、複数のメモリセルMCがマトリクス状に配列されて構成される。メモリセルアレイMCAには、複数のワード線WLn(nは0〜(i−1)の整数)、複数のビット線BLm(mは0〜(j−1)の整数)、及び複数のソース線SLm(mは0〜(j−1)の整数)が配設される。
ビット線BLm及びソース線SLmの延伸方向をカラム方向とし、カラム方向に対してほぼ直交し、且つワード線WLnの延伸方向をロウ方向とする。なお、図12では、ビット線BLm、及びソース線SLmはカラム方向に延伸し、ワード線WLnはロウ方向に延伸するが、必ずしもこれに限られず、適宜変更可能である。
メモリセルMCは、いずれかのビット線BLm、ソース線SLm、及びワード線WLnに接続される。カラム方向に配列される複数のメモリセルMCは、それぞれ共通のビット線BLm、及び共通のソース線SLmに接続される。ロウ方向に配列される複数のメモリセルMCは、それぞれ共通のワード線WLnに接続される。
メモリセルMCは、MTJ素子1、及び選択トランジスタ2から構成される。選択トランジスタ2は、例えばnチャネルMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)から構成される。
MTJ素子1の一端(例えばハードマスク層24)は、ビット線BLmに接続され、他端(例えばBECプラグ21)は選択トランジスタ2のドレイン(ソース)に接続される。選択トランジスタ2のゲートは、ワード線WLnに接続され、ソース(ドレイン)はソース線SLmに接続される。
ワード線WLnの一端は、ロウ制御回路4に接続される。ロウ制御回路4は、外部からのアドレス信号に基づいて、ワード線WLnの選択/非選択を制御する。
ビット線BLm、及びソース線SLmの一端及び他端には、カラム制御回路3A及び3Bが接続される。カラム制御回路3A及び3Bは、外部からのアドレス信号に基づいて、ビット線BL、及びソース線SLの選択/非選択を制御する。
書込み回路5A及び5Bは、カラム制御回路3A及び3Bを介して、ビット線BLm及びソース線SLmの一端と他端とに接続される。書込み回路5A及び5Bは、書き込み電流を生成するための電流源や電圧源などのソース回路、及び書き込み電流を吸収するためのシンク回路をそれぞれ有する。
書込み回路5A及び5Bは、データの書き込み時、外部から選択されたメモリセル(以下、選択セル)に対して、書き込み電流を供給する。
書込み回路5A及び5Bは、MTJ素子1に対するデータの書き込み時、選択セルに書き込まれるデータに応じて、書き込み電流をメモリセルMC内のMTJ素子1に双方向に流す。すなわち、MTJ素子1に書き込むデータに応じて、ビット線BLmからソース線SLmに向かう書き込み電流、又は、ソース線SLmからビット線BLmに向かう書き込み電流が、書込み回路5A及び5Bから出力される。
読み出し回路6Aは、カラム制御回路3A及び3Bを介して、ビット線BLm及びソース線SLmの一端と他端とに接続される。読み出し回路6Aは、読み出し電流を発生する電圧源又は電流源、読み出し信号の検知及び増幅を行うセンスアンプ、及びデータを一時的に保持するラッチ回路などを含んでいる。読み出し回路6Aは、MTJ素子1に対するデータの読み出し時、選択セルに対して、読み出し電流を供給する。読み出し電流の電流値は、読み出し電流によって記憶層11の磁化が反転しないように、書き込み電流の電流値(磁化反転しきい値)より小さい。
読み出し電流が供給されたMTJ素子1の抵抗値の大きさに応じて、読み出しノードにおける電流値又は電位が異なる。この抵抗値の大きさに応じた変動量(読み出し信号、読み出し出力)に基づいて、MTJ素子1が記憶するデータが判別される。
なお、図12に示される例において、読み出し回路6Aは、カラム方向の一端側に設けられるが、2つの読み出し回路が、カラム方向の一端及び他端にそれぞれ設けられてもよい。
3.2 メモリセルの断面構成について
次に、メモリセルの断面構成について説明する。図13は、第1実施形態で説明したMTJ素子1を用いたメモリセルMCの断面図を示している。なお、図13の例は、半導体基板100上に選択トランジスタ2が形成される場合を示しているが、選択トランジスタ2はゲート絶縁膜40及びゲート電極41が半導体基板100に埋め込まれた埋め込みゲート構造を有していても良い。
図13に示すように、半導体基板100には素子分離領域103が設けられ、素子分離領域103により分離された(外周を囲まれた)アクティブエリアが設けられている。素子分離領域103には、例えばSiOが用いられる。アクティブエリアの表面近傍には、選択トランジスタ2のソースまたはドレインとして機能する拡散層101及び102が設けられている。アクティブエリア上には、選択トランジスタ2のゲート絶縁膜40及び、ワード線WLnとして機能するゲート電極41が設けられている。また、半導体基板100及び選択トランジスタ2上には、絶縁層20が設けられている。
MTJ素子1は、底面がBECプラグ21を介して拡散層101に接続され、上面が上部電極プラグ(TECプラグ)42を介してビット線BLmとして機能する配線層43に接続されている。ソース線SLmとして機能する配線層45は、コンタクトプラグ44を介して拡散層102に接続されている。
3.3 本実施形態に係る効果について
第1及び第2実施形態で説明したMTJ素子1を、本実施形態に係るMRAM(磁気記憶装置)に適用できる。
4.変形例
実施形態は上記説明した形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
例えば、第1乃至第3実施形態は可能な限り組み合わせることができる。例えば、第1実施形態と第2実施形態の第1例を組み合わせて、第1実施形態における界面層14上に、界面層13b(例えばCoFeB)を形成しても良い。
なお、上記実施形態における「接続」とは、間に例えばトランジスタあるいは抵抗等、他の何かを介在させて間接的に接続されている状態も含む。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…MTJ素子、2…選択トランジスタ、3A…カラム制御回路、4…ロウ制御回路、5A…書込み回路、6A…読み出し回路、11…記憶層、12…トンネルバリア層、13、13a〜13c、14、30、30a、30b、31…界面層、15…機能層、16…参照層、17…シフトキャンセル層、20…絶縁層、21…BECプラグ、22…下地層、23…キャップ層、24…ハードマスク層、25…非磁性層、40…ゲート絶縁膜、41…ゲート電極、42…上部電極プラグ、43…配線層、44…コンタクトプラグ、45…配線層、100…半導体基板、101、102…拡散層、103…素子分離領域。

Claims (20)

  1. 可変の磁化方向を有する第1磁性層と、
    前記第1磁性層上に設けられた第1非磁性層と、
    前記第1非磁性層上に設けられ、固定された磁化方向を有する第2磁性層と
    を備えた磁気記憶装置であって、
    前記第2磁性層は、Mo(モリブデン)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、Hf(ハフニウム)、Nb(ニオブ)、及びTi(チタン)の少なくとも1つを含む非磁性金属を含む
    ことを特徴とする磁気記憶装置。
  2. 前記第2磁性層は、
    前記第1非磁性層上に設けられ、前記非磁性金属を含む第1磁性領域と、
    前記第1磁性領域上に設けられた第1非磁性領域と、
    前記第1非磁性領域上に設けられ、前記非磁性金属を含まない第2磁性領域と
    を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  3. 前記第1磁性領域は、
    前記第1非磁性層上に設けられ、前記非磁性金属を含まない第3磁性領域と、
    前記第3磁性領域上に設けられ、前記非磁性金属を含む第4磁性領域と
    を含む
    ことを特徴とする請求項2記載の磁気記憶装置。
  4. 前記第1磁性領域は、
    前記第1非磁性層上に設けられ、前記非磁性金属を含まない第3磁性層と、
    前記第3磁性層上に設けられ、前記非磁性金属を含む第2非磁性層と
    前記第2非磁性層上に設けられた第4磁性層と、
    を含む
    ことを特徴とする請求項2記載の磁気記憶装置。
  5. 前記第4磁性層は、前記非磁性金属を含む
    ことを特徴とする請求項3記載の磁気記憶装置。
  6. 前記第1磁性領域は、
    前記第1非磁性層上に設けられ、前記非磁性金属を含まない第3磁性層と、
    前記第3磁性層上に設けられ、前記非磁性金属を含む第2非磁性層と、
    前記第2非磁性層上に設けられた第4磁性層と、
    前記第4磁性層上に設けられ、前記非磁性金属を含む第3非磁性層と、
    前記第3非磁性層上に設けられた第5磁性層と
    を含む
    ことを特徴とする請求項2記載の磁気記憶装置。
  7. 前記第1磁性層は、Co(コバルト)、Fe(鉄)、及びNi(ニッケル)の少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  8. 前記第1非磁性層は、MgO(酸化マグネシウム)及びAl(酸化アルミニウム)の少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  9. 前記第2磁性層は、Co、Fe、及びNiの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  10. 前記第2磁性領域は、CoとPt(白金)との多層膜、CoとNiとの多層膜、CoとPd(パラジウム)との多層膜、CoPt合金膜、CoNi合金膜、及びCoPd合金膜の少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項2記載の磁気記憶装置。
  11. 前記第2磁性層上に設けられた第3磁性層を更に備える
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気記憶装置。
  12. 可変の磁化方向を有する第1磁性層と、
    前記第1磁性層上に設けられた第1非磁性層と、
    前記第1非磁性層上に設けられ、固定された磁化方向を有する第2磁性層と
    を備えた磁気記憶装置であって、
    前記第2磁性層は、
    前記第1非磁性層上に設けられ、非磁性金属を含む第1磁性領域と、
    前記第1磁性領域上に設けられた第1非磁性領域と、
    前記第1非磁性領域上に設けられ、前記非磁性金属を含まない第2磁性領域と
    を含み、前記第1磁性領域と前記第1非磁性層との界面における前記非磁性金属の濃度は、前記第1磁性領域と前記第1非磁性領域との界面における前記非磁性金属の濃度よりも低い
    ことを特徴とする磁気記憶装置。
  13. 前記非磁性金属は、Mo、Ta、W、Hf、Nb、及びTiの少なくとも1つである
    ことを特徴とする請求項12記載の磁気記憶装置。
  14. 前記第1磁性領域における前記非磁性金属の濃度は、前記第1磁性領域と前記第1非磁性層との前記界面から、前記第1磁性領域と前記第1非磁性領域との前記界面に向かって高くなる
    ことを特徴とする請求項12記載の磁気記憶装置。
  15. 前記第2磁性層は、Co、Fe、及びNiの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項12記載の磁気記憶装置。
  16. 前記第2磁性領域は、CoとPtとの多層膜、CoとNiとの多層膜、CoとPdとの多層膜、CoPt合金膜、CoNi合金膜、及びCoPd合金膜の少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項12記載の磁気記憶装置。
  17. 可変の磁化方向を有する第1磁性層を形成する工程と、
    前記第1磁性層上に第1非磁性層を形成する工程と、
    前記第1非磁性層上に、固定された磁化方向を有する第2磁性層を形成する工程と
    を備えた磁気記憶装置の製造方法であって、
    前記第2磁性層は、Mo、Ta、W、Hf、Nb、及びTiの少なくとも1つを含む非磁性金属を含む
    ことを特徴とする磁気記憶装置の製造方法。
  18. 前記第2磁性層を形成する前記工程は、
    前記第1非磁性層上に前記非磁性金属を含む第1磁性領域を形成する工程と、
    前記第1磁性領域上に第1非磁性領域を形成する工程と、
    前記第1非磁性領域上に前記非磁性金属を含まない第2磁性領域を形成する工程と
    を含む
    ことを特徴とする請求項17記載の磁気記憶装置の製造方法。
  19. 前記第1磁性領域を形成する前記工程は、
    前記第1非磁性層上に前記非磁性金属を含まない第3磁性層を形成する工程と、
    前記第3磁性層上に前記非磁性金属を含む第2非磁性層を形成する工程と、
    前記第2非磁性層と前記第3磁性層の一部とを除去し、且つ前記第3磁性層に前記非磁性金属を導入する工程と
    を含む
    ことを特徴とする請求項18記載の磁気記憶装置の製造方法。
  20. 前記第2非磁性層と前記第3磁性層の一部とを除去し、且つ前記第3磁性層に前記非磁性金属を導入する前記工程には、不活性ガスを用いたイオンビームエッチングが用いられる
    ことを特徴とする請求項19記載の磁気記憶装置の製造方法。
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