JP2018155657A - 圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 - Google Patents

圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力検出感度および機械的強度の両立を図ることのできる圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、前記ダイアフラムに設けられているピエゾ抵抗素子と、前記ダイアフラムの一方の面側に設けられている保護膜と、を有している。また、前記保護膜は、薄肉部と、前記薄肉部よりも厚い厚肉部と、を有している。また、前記基板の平面視で、前記薄肉部が前記ピエゾ抵抗素子と重なり、前記厚肉部が前記ダイアフラムの少なくとも一部と重なっている。【選択図】図1

Description

本発明は、圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、圧力センサーとして、例えば、特許文献1に記載の構成が知られている。特許文献1の圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、ダイアフラム上に形成されたピエゾ抵抗素子と、基板の一方の面(上面)に配置された保護膜と、を有し、ダイアフラムの撓みに基づいてピエゾ抵抗素子の抵抗値が変化することを利用して、圧力を検出するように構成されている。
国際公開2010/055734号公報
また、特許文献1の圧力センサーでは、ダイアフラムをより撓み易くして検出感度を向上させるために、保護膜のダイアフラム全域と重なる部分に凹部を形成し、ダイアフラム上の保護膜を薄くしている。しかしながら、このような構成では、ダイアフラムの機械的強度の低下を招き、ダイアフラムが破損し易くなる。すなわち、特許文献1の圧力センサーでは、圧力検出感度および機械的強度の両立を図ることが困難である。
本発明の目的は、圧力検出感度および機械的強度の両立を図ることのできる圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、
前記ダイアフラムに設けられているピエゾ抵抗素子と、
前記ダイアフラムの一方の面側に設けられている保護膜と、を有し、
前記保護膜は、
薄肉部と、
前記薄肉部よりも厚い厚肉部と、を有し、
前記基板の平面視で、
前記薄肉部が前記ピエゾ抵抗素子と重なり、前記厚肉部が前記ダイアフラムの少なくとも一部と重なっていることを特徴とする。
これにより、圧力検出感度および機械的強度の両立を図ることのできる圧力センサーが得られる。
本発明の圧力センサーでは、前記基板の平面視で、
前記厚肉部は、前記ダイアフラムの外縁の少なくとも一部と重なっていることが好ましい。
これにより、より効果的に、圧力検出感度および機械的強度の両立を図ることができる。
本発明の圧力センサーでは、前記基板の平面視にて、
前記ダイアフラムの外縁は、少なくとも1つの角部を有し、
前記厚肉部が前記角部と重なっていることが好ましい。
このように、ダイアフラムの外縁が角部を有する場合、外縁のうちでも特に角部に応力が集中し易く、角部からダイアフラムが破損する場合が多い。そこで、厚肉部を角部と重なるように配置し、角部を補強することで、角部への応力集中をきっかけとするダイアフラムの破損を効果的に抑制することができる。
本発明の圧力センサーでは、前記基板の平面視にて、
前記ダイアフラムの外縁は、少なくとも2つの前記角部と、2つの前記角部の間に位置している辺と、を有し、
前記厚肉部が各前記角部と重なっており、
前記薄肉部が前記辺と重なっていることが好ましい。
これにより、ダイアフラムの外縁部にピエゾ抵抗素子を配置し易くなる。また、厚肉部がピエゾ抵抗素子と重なってしまい、圧力検出感度が低下してしまうことを効果的に抑制することができる。
本発明の圧力センサーでは、前記厚肉部は、前記ダイアフラムの中央部と重なっていることが好ましい。
これにより、厚肉部の周囲に比較的大きな応力を生じさせることができる。したがって、圧力検出感度の向上を図ることができる。
本発明の圧力センサーでは、前記ピエゾ抵抗素子は、前記ダイアフラムの外縁部に配置されていることが好ましい。
受圧によりダイアフラムが撓み変形すると、ダイアフラムの中でも特にその外縁部に大きな応力が加わるため、外縁部にピエゾ抵抗素子を配置することで、圧力センサーの圧力検出感度が向上する。
本発明の圧力センサーでは、前記ピエゾ抵抗素子は、さらに、前記ダイアフラムの中央部にも配置されていることが好ましい。
これにより、圧力センサーの圧力検出感度が向上する。
本発明の圧力センサーでは、前記薄肉部は、酸化シリコンを含んでいる第1絶縁膜と、窒化シリコンを含んでいる第2絶縁膜と、を有していることが好ましい。
これにより、第1絶縁膜によって、ピエゾ抵抗素子の界面準位を低減してノイズの発生を抑制することができる。また、第2絶縁膜によって、センサー部を水分や埃から保護することができ、圧力センサーの信頼性を高めることができる。
本発明の圧力センサーでは、前記基板の平面視にて、ダイアフラムと重なるように配置されている圧力基準室を有していることが好ましい。
これにより、圧力基準室の圧力を基準としてダイアフラムが受けた圧力を検出することができるため、ダイアフラムが受けた圧力をより精度よく検出することができる。
本発明の圧力センサーモジュールは、本発明の圧力センサーと、
前記圧力センサーを収納しているパッケージと、を有することを特徴とする。
これにより、本発明の圧力センサーの効果を享受でき、信頼性の高い圧力センサーモジュールが得られる。
本発明の電子機器は、本発明の圧力センサーを有することを特徴とする。
これにより、本発明の圧力センサーの効果を享受でき、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の圧力センサーを有することを特徴とする。
これにより、本発明の圧力センサーの効果を享受でき、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。 図1に示す圧力センサーが有するセンサー部を示す平面図である。 図2に示すセンサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。 図1に示す圧力センサーが有する保護膜を示す平面図である。 図1に示す圧力センサーの変形例を示す断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造工程を示すフローチャートである。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの別の製造工程を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。 図17に示す圧力センサーが有する保護膜を示す平面図である。 図18に示すセンサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。 本発明の第3実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。 図20に示す圧力センサーモジュールが有する支持基板の平面図である。 本発明の第4実施形態に係る電子機器としての高度計を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る電子機器としてのナビゲーションシステムを示す正面図である。 本発明の第6実施形態に係る移動体としての自動車を示す斜視図である。
以下、本発明の圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。図2は、図1に示す圧力センサーが有するセンサー部を示す平面図である。図3は、図2に示すセンサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。図4は、図1に示す圧力センサーが有する保護膜を示す平面図である。図5は、図1に示す圧力センサーの変形例を示す断面図である。図6は、図1に示す圧力センサーの製造工程を示すフローチャートである。図7ないし図15は、それぞれ、図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。図16は、図1に示す圧力センサーの別の製造工程を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、図1、図5、図7ないし図15中の上側および図2、図4の紙面手前側を「上」とも言い、図1、図5、図7ないし図15中の下側および図2、図4の紙面奥側を「下」とも言う。
図1に示すように、圧力センサー1は、基板2と、基板2に配置されているセンサー部3と、基板2の上面に配置されている保護膜5と、基板2の下面に接合されているベース基板4と、基板2とベース基板4との間に形成されている圧力基準室S(空洞部)と、を有している。
基板2は、第1シリコン層21、酸化シリコン層22および第2シリコン層23がこの順で積層されているSOI基板である。ただし、基板2としては、SOI基板に限定されず、例えば、単層のシリコン基板を用いてもよい。また、基板2としては、シリコン以外の半導体材料、例えば、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム、炭化珪素等で構成された基板(半導体基板)を用いてもよい。
また、基板2には、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイアフラム25が設けられている。基板2には、下方に開放する有底の凹部24が形成されており、この凹部24の上側(凹部24によって基板2が薄くなっている部分)がダイアフラム25となっている。そして、ダイアフラム25の上面が、圧力を受ける受圧面251となっている。凹部24は、ダイアフラム25の受圧面とは反対側に形成される後述の圧力基準室Sを形成するための空間(空洞部)である。
ここで、本実施形態では、凹部24は、シリコンディープエッチング装置を用いたドライエッチングで形成されている。具体的には、基板2の下面側から等方性エッチング、保護膜成膜および異方向性エッチングという工程を繰り返して、第1シリコン層21を掘ることで凹部24を形成する。この工程を繰り返し、エッチングが酸化シリコン層22まで達すると酸化シリコン層22がエッチングストッパーとなってエッチングが終了し、凹部24が得られる。このような形成方法によれば、凹部24の側面が基板2の主面に対して略垂直となるため、凹部24の開口面積を小さくすることができる。そのため、基板2の機械的強度の低下を抑制することができ、また、圧力センサー1の大型化を抑制することもできる。なお、図示しないが、前述した工程の繰り返しによって、凹部24の内壁側面には掘り方向に周期的な凹凸が形成される。
ただし、凹部24の形成方法としては、上記の方法に限定されず、例えば、ウェットエッチングによって形成してもよい。また、本実施形態では、ダイアフラム25に酸化シリコン層22が残っているが、この酸化シリコン層22をさらに除去してもよい。すなわち、ダイアフラム25を第2シリコン層23の単層で構成してもよい。これにより、ダイアフラム25をより薄くすることができ、より撓み変形し易いダイアフラム25が得られる。また、本実施形態のように、ダイアフラム25を複数の層(酸化シリコン層22と第2シリコン層23)で構成した場合には、各層の熱膨張率の異なりに起因する熱応力が発生し、ダイアフラム25が不本意に、すなわち検出対象である圧力以外の力に起因して撓み変形するおそれがある。これに対して、ダイアフラム25を単層で構成することで、上述のような熱応力が生じることが無いため、検出対象である圧力をより精度よく検出することができる。
ダイアフラム25の厚さとしては、特に限定されず、ダイアフラム25の大きさ等によっても異なるが、例えば、ダイアフラム25の幅が100μm以上300μm以下の場合には、1μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがより好ましい。より具体的には、ダイアフラム25の上側部分を構成する第2シリコン層23の厚さが1μm以上9μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがより好ましい。また、ダイアフラム25の下側部分を構成する酸化シリコン層22の厚さが0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。これにより、機械的な強度を十分に保ちつつ、十分に薄く、受圧により撓み変形し易いダイアフラム25が得られる。
また、図2に示すように、ダイアフラム25の平面視形状は略正方形である。すなわち、ダイアフラム25の外縁は、4つの辺25a、25b、25c、25dおよび4つの角部25ab、25bc、25cd、25daを有している。より具体的には、辺25aと辺25bとが交差する部分に角部25abが設けられており、辺25bと辺25cとが交差する部分に角部25bcが設けられており、辺25cと辺25dとが交差する部分に角部25cdが設けられており、辺25dと辺25aとが交差する部分に角部25daが設けられている。なお、角部25ab、25bc、25cd、25daは、それぞれ、直線状(C面)または曲線状(R面)に面取りされていてもよい。また、この場合、面取りされる範囲としては、特に限定されず、例えば、各辺25a、25b、25c、25dの長さの20%以下程度とすることができ、あるいは、10%以下程度とすることができる。
ただし、ダイアフラム25の平面視形状としては、特に限定されず、例えば、三角形、五角形以上の多角形等の角部を有する形状や、円形、楕円形、長円形等の角部を有していない形状であってもよい。
図2に示すように、ダイアフラム25には、ダイアフラム25に作用する圧力を検出するセンサー部3が設けられている。センサー部3は、ダイアフラム25に設けられた4つのピエゾ抵抗素子31、32、33、34を有している。また、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34は、配線35を介して互いに電気的に接続され、図3に示すブリッジ回路30(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。ブリッジ回路30には駆動電圧AVDCを供給する駆動回路(図示せず)が接続されている。そして、ブリッジ回路30は、ダイアフラム25の撓みに基づくピエゾ抵抗素子31、32、33、34の抵抗値変化に応じた検出信号(電圧)を出力する。そのため、ブリッジ回路30から出力された検出信号に基づいてダイアフラム25が受けた圧力を検出することができる。
特に、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34は、ダイアフラム25の外縁部に配置されている。具体的には、図2に示すように、ピエゾ抵抗素子31は、辺25bに沿って配置され、ピエゾ抵抗素子32は、辺25dに沿って配置され、ピエゾ抵抗素子33は、辺25aに沿って配置され、ピエゾ抵抗素子34は、辺25cに沿って配置されている。受圧によりダイアフラム25が撓み変形すると、ダイアフラム25の中でも特にその外縁部に大きな応力が加わる。そのため、本実施形態のように、ダイアフラム25の外縁部にピエゾ抵抗素子31、32、33、34を配置することで、前述した検出信号を大きくすることができ、圧力検出感度が向上する。ただし、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34の配置は、特に限定されず、例えば、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34がダイアフラム25の外縁を跨いで配置されていてもよいし、ダイアフラム25の中央部に配置されていてもよい。
ピエゾ抵抗素子31、32、33、34は、それぞれ、例えば、基板2の第2シリコン層23にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)することで構成されている。また、配線35は、例えば、基板2の第2シリコン層23に、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34よりも高濃度でリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)することで構成されている。ただし、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34や配線35の形成方法としては、特に限定されない。
図1に示すように、保護膜5は、基板2の上面に配置されている。保護膜5は、基板2の上面に配置された第1絶縁膜51と、第1絶縁膜51上に配置された第2絶縁膜52と、を有している。また、第1絶縁膜51は、シリコン酸化膜(SiO膜)で構成されており、第2絶縁膜52は、シリコン窒化膜(SiNx膜)で構成されている。
これら第1絶縁膜51および第2絶縁膜52は、それぞれ、基板2の平面視で、ダイアフラム25の全域と重なるように配置されている。第1絶縁膜51(シリコン酸化膜)によって、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34の界面準位を低減してノイズの発生を抑制することができる。また、第2絶縁膜52(シリコン窒化膜)によって、センサー部3を水分や埃から保護することができ、圧力センサー1の信頼性を高めることができる。
ここで、第1絶縁膜51および第2絶縁膜52の膜厚の合計(総厚さ)としては、特に限定されないが、ダイアフラム25の厚さの1/10以下であることが好ましい。これにより、ダイアフラム25に対して、第1絶縁膜51および第2絶縁膜52を十分に薄くすることができる。そのため、第1絶縁膜51および第2絶縁膜52によってダイアフラム25が撓み変形し難くなることを効果的に抑制することができる。
また、第1絶縁膜51および第2絶縁膜52を薄くすることで、次のような効果を発揮することもできる。本実施形態では、ダイアフラム25、第1絶縁膜51および第2絶縁膜52の積層体が、受圧により撓み変形する「ダイアフラム」として機能するとも言える。このダイアフラムについて、その厚さ方向で議論すれば、ダイアフラムの厚さ方向中央部から表面(上面および下面)に向けて、受圧により撓み変形したときに生じる応力が大きくなる。そのため、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34をダイアフラムの上面または下面のより近くに配置することで、同じ圧力を受けた場合でもより大きな検出信号が得られる。この点に鑑みれば、上述したように、第1絶縁膜51および第2絶縁膜52を薄くすることで、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34をダイアフラムの上面のより近くに配置することができるため、より大きな検出信号が得られ、圧力検出感度がさらに高まる。
なお、第1絶縁膜51の厚さは、特に限定されないが、ダイアフラム25の厚さが1μm以上10μm以下の場合には、例えば、100Å以上1000Å以下であることが好ましく、300Å以上500Å以下であることがより好ましく、450Å以上550Å以下であることがさらに好ましい。これにより、第1絶縁膜51を、上述した効果を十分に発揮させつつ、十分に薄くすることができる。
また、第2絶縁膜52の厚さは、特に限定されないが、ダイアフラム25の厚さが1μm以上10μm以下の場合には、例えば、100Å以上2000Å以下であることが好ましく、500Å以上1500Å以下であることがより好ましく、900Å以上1100Å以下であることがさらに好ましい。これにより、第2絶縁膜52を、上述した効果を十分に発揮させつつ、十分に薄くすることができる。
なお、本実施形態では、第1絶縁膜51は、酸化シリコンで構成されているが、酸化シリコン以外の材料(例えば、製造上、不可避的に混じってしまう材料)を含んでいてもよい。同様に、本実施形態では、第2絶縁膜52は、窒化シリコンで構成されているが、窒化シリコン以外の材料(例えば、製造上、不可避的に混じってしまう材料)を含んでいてもよい。また、本実施形態では、基板2上に第1絶縁膜51と第2絶縁膜52とが積層されているが、これに替えて、例えば、シリコン酸窒化膜(SiNO膜)を配置してもよい。シリコン酸窒化膜によれば、前述した第1絶縁膜51と第2絶縁膜52の両方の機能を発揮することができ、しかも、1層で済むためダイアフラム25上の保護膜5をより薄くすることができる。
図1に示すように、保護膜5は、前述した第1絶縁膜51および第2絶縁膜52に加えて、第3絶縁膜53、第4絶縁膜54および表面保護膜55を有している。
第3絶縁膜53は、第2絶縁膜52上に配置されている。また、第3絶縁膜53上には配線6が設けられている。第3絶縁膜53には貫通孔が形成されており、この貫通孔を介して配線6が配線35と電気的に接続されている。第3絶縁膜53は、配線6と配線35との間を絶縁する層間絶縁膜として機能する。また、第3絶縁膜53および配線6上には第4絶縁膜54が配置されている。この第4絶縁膜54によって配線6が絶縁されると共に、保護されている。第3絶縁膜53および第4絶縁膜54は、例えば、シリコン酸化膜で構成されている。また、配線6は、例えば、アルミニウム膜等の金属膜で構成されている。ただし、これら各部の構成材料は、その機能を発揮することができれば、特に限定されない。
第3絶縁膜53および第4絶縁膜54の厚さは、特に限定されないが、例えば、2000Å以上8000Å以下であることが好ましく、3000Å以上5000Å以下であることがより好ましい。これにより、保護膜5が過剰に厚くなってしまうのを抑制しつつ、第3絶縁膜53および第4絶縁膜54のそれぞれに目的の機能(絶縁)をより確実に発揮させることができる。
また、第4絶縁膜54上には表面保護膜55が配置されている。表面保護膜55は、圧力センサー1を水分や埃から保護する機能を有する。このような表面保護膜55は、例えば、シリコン窒化膜で構成されている。ただし、表面保護膜の構成材料は、その機能を発揮することができれば、特に限定されない。また、表面保護膜55および第4絶縁膜54を貫通する貫通孔が設けられており、表面保護膜55上にはこの貫通孔を介して配線6と電気的に接続されている端子7が設けられている。
表面保護膜55の厚さは、特に限定されないが、例えば、3000Å以上9000Å以下であることが好ましく、5000Å以上7000Å以下であることがより好ましい。これにより、保護膜5が過剰に厚くなってしまうのを抑制しつつ、表面保護膜55に目的の機能(防水、防塵)をより確実に発揮させることができる。
以上、第3絶縁膜53、第4絶縁膜54および表面保護膜55について説明した。図1および図4に示すように、第3絶縁膜53、第4絶縁膜54および表面保護膜55は、それぞれ、枠状をなしており、基板2の平面視で、ダイアフラム25を囲むようにして配置されている。
そのため、保護膜5は、その上面に開口し、第3絶縁膜53、第4絶縁膜54および表面保護膜55を貫通する凹部50を有する形状であると言える。さらには、このような形状から、保護膜5は、凹部50と重なる部分である薄肉部58と、凹部50の周囲に位置し、薄肉部58よりも厚い厚肉部59と、を有しているとも言える。本実施形態では、薄肉部58は、第1絶縁膜51および第2絶縁膜52の2層で構成され、厚肉部59は、第1絶縁膜51、第2絶縁膜52、第3絶縁膜53、第4絶縁膜54および表面保護膜55の5層で構成されている。ただし、薄肉部58および厚肉部59の構成としては、それぞれ、特に限定されない。
このように、薄肉部58を設けることで、前述したように、保護膜5によってダイアフラム25が撓み難くなってしまうのを抑制することができる。また、厚肉部59を設けることで、圧力センサー1の機械的強度を高めることができる。すなわち、このような保護膜5によれば、圧力センサー1の圧力検出感度の低下を抑制しつつ、機械的強度を高めることができる。
図4に示すように、圧力センサー1では、基板2の平面視で、薄肉部58がピエゾ抵抗素子31、32、33、34と重なるように配置されている。言い換えると、厚肉部59がピエゾ抵抗素子31、32、33、34の外側に位置し、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34と重ならないように配置されている。これにより、受圧時に、ダイアフラム25のピエゾ抵抗素子31、32、33、34が配置されている箇所をより確実に撓み変形させることができ、圧力検出感度の低下を抑制することができる。
また、基板2の平面視で、厚肉部59がダイアフラム25の外縁の少なくとも一部と重なるように配置されている。これにより、厚肉部59によって、ダイアフラム25の外縁部を補強することができる。前述したように、ダイアフラム25の外縁部は、受圧時に他の部分よりも大きな応力が加わり易いため、他の部分よりも損傷し易い。そこで、本実施形態のように、ダイアフラム25の外縁の少なくとも一部と重なるように厚肉部59を配置することで、ダイアフラム25の外縁の機械的強度を高め、ダイアフラム25の破損を効果的に抑制することができる。これにより、圧力センサー1の耐圧強度が向上する。また、圧力センサー1の製造工程中におけるダイアフラム25の破損を抑制することができ、歩留まりが向上する。
前述したように、基板2の平面視にて、ダイアフラム25は略正方形状をなし、その外縁は、4つの辺25a、25b、25c、25dと、4つの角部25ab、25bc、25cd、25daと、を有している。このように、ダイアフラム25の外縁が角部を有する場合、外縁のうちでも特に角部に応力が集中し易く、角部からダイアフラム25が破損する場合が多い。そこで、厚肉部59が、角部25ab、25bc、25cd、25daのそれぞれと重なるように配置されている。これにより、厚肉部59によって、各角部25ab、25bc、25cd、25daを補強することができる。そのため、前述したような角部25ab、25bc、25cd、25daへの応力集中をきっかけとするダイアフラム25の破損を効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、全ての角部25ab、25bc、25cd、25daと重なるように厚肉部59が設けられているが、これに限定されず、角部25ab、25bc、25cd、25daのうちの少なくとも1つと重なるように厚肉部59が設けられていればよい。
一方で、厚肉部59は、4つの辺25a、25b、25c、25dとは重ならないように、辺25a、25b、25c、25dよりも外側に位置している。言い換えると、薄肉部58が4つの辺25a、25b、25c、25dと重なるように配置されている。前述したように、辺25aに沿ってピエゾ抵抗素子33が配置され、辺25bに沿ってピエゾ抵抗素子31が配置され、辺25cに沿ってピエゾ抵抗素子34が配置され、辺25dに沿ってピエゾ抵抗素子32が配置されている。そのため、厚肉部59を各辺25a、25b、25c、25dの外側に位置させることで、厚肉部59がピエゾ抵抗素子31、32、33、34と重なってしまい、圧力検出感度が低下してしまうことを効果的に抑制することができる。
なお、辺25a、25b、25c、25dと厚肉部59の内周面との離間距離d1としては、特に限定されず、製造時に生じ得るダイアフラム25に対する厚肉部59の位置ずれ量(位置合わせ精度)にもよるが、例えば、6μm以上20μm以下であることが好ましい。これにより、製造誤差による位置ずれを十分に許容でき、ダイアフラム25に対して厚肉部59の位置がずれてしまった場合でも、より確実に、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34と厚肉部59とが重なってしまうことを抑制することができる。また、厚肉部59がダイアフラム25から離れてしまうことを抑制することができ、圧力センサー1の機械的強度の低下をより効果的に抑制することができる。
なお、本実施形態では、厚肉部59が辺25a、25b、25c、25dの外側に位置しているが、厚肉部59がピエゾ抵抗素子31、32、33、34と重ならなければ、特に限定されない。例えば、厚肉部59の内周が辺25a、25b、25c、25dと重なっていてもよいし、辺25a、25b、25c、25dの内側に位置していてもよい。
厚肉部59の内周(すなわち、薄肉部58の平面視形状)は、略正方形であり、4つの辺59a、59b、59c、59dと、4つの角部59ab、59bc、59cd、59daと、を有している。そして、ダイアフラム25の辺25a、25b、25c、25dに沿って厚肉部59の内周の辺59a、59b、59c、59dが設けられており、ダイアフラム25の角部25ab、25bc、25cd、25daに対応して厚肉部59の内周の角部59ab、59bc、59cd、59daが設けられている。このように、厚肉部59の内周を、ダイアフラム25の形状に対応させることで、厚肉部59の内周をよりダイアフラム25に近づけて配置することができる。そのため、厚肉部59をより広く配置することができ、圧力センサー1の機械的強度をより高めることができる。
また、厚肉部59の内周の幅W59は、ダイアフラム25の幅W25よりも大きい。これにより、より確実に、辺59a、59b、59c、59dを辺25a、25b、25c、25dの外側に位置させることができる。また、各角部59ab、59bc、59cd、59daは、面取りされている。このように、各角部59ab、59bc、59cd、59daを面取りすることで、W59>W25の関係を満足しつつ、厚肉部59の内周の対角線方向の長さL59をダイアフラム25の対角線方向の長さL25よりも短くすることができる。そのため、各角部59ab、59bc、59cd、59daを、角部25ab、25bc、25cd、25daの内側に位置させることができ、角部25ab、25bc、25cd、25daと重なるように厚肉部59を配置することができる。
ここで、ダイアフラム25の各角部25ab、25bc、25cd、25daと厚肉部59の各角部59ab、59bc、59cd、59daとの離間距離d2としては、特に限定されないが、例えば、5μm以上20μm以下であることが好ましく、5μm以上15μm以下であることがより好ましい。これにより、厚肉部59が過剰にダイアフラム25と重なってしまい、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34の配置スペースが狭くなってしまうことを抑制しつつ、厚肉部59によって角部25ab、25bc、25cd、25daを十分に補強することができる。
特に、本実施形態では、各角部59ab、59bc、59cd、59daは、外側に凸となるように円弧状に湾曲している。これにより、各角部59ab、59bc、59cd、59daへの応力集中をより効果的に抑制することができ、各角部59ab、59bc、59cd、59daへの応力集中をきっかけとした保護膜5の破損等を効果的に抑制することができる。ただし、各角部59ab、59bc、59cd、59daの形状は、特に限定されず、例えば、直線状であってもよいし、内側に凸となるように湾曲していてもよい。
図1に示すように、ベース基板4は、ダイアフラム25との間に圧力基準室Sを形成するように、ダイアフラム25と対向して配置されている。また、ベース基板4は、凹部24の開口を塞ぐように、基板2の下面に接合されている。ベース基板4としては、例えば、シリコン基板、ガラス基板、セラミックス基板等を用いることができる。
ベース基板4によって凹部24を気密的に封止することで、圧力基準室Sが形成されている。そのため、圧力基準室Sは、ダイアフラム25の下側(受圧面251と反対側)に位置し、基板2の平面視でダイアフラム25と重なって配置されていると言える。このように、圧力基準室Sを設けることで、圧力基準室Sの圧力を基準としてダイアフラム25が受けた圧力を検出することができるため、ダイアフラム25が受けた圧力をより精度よく検出することができる。
圧力基準室Sは、真空(例えば10Pa以下程度)であることが好ましい。これにより、圧力センサー1を、真空を基準として圧力を検出する「絶対圧センサー」として用いることができる。そのため、利便性の高い圧力センサー1となる。ただし、圧力基準室Sは、真空状態でなくてもよい。なお、本発明は、ベース基板4に圧力導入口を形成して、凹部24を外部と連通させた差圧センサー、ゲージ圧センサーにも適用することができる。
以上、圧力センサー1について説明した。このような圧力センサー1は、前述したように、受圧により撓み変形するダイアフラム25を備える基板2と、ダイアフラム25に設けられているピエゾ抵抗素子31、32、33、34と、ダイアフラム25の上面(一方の面)側に設けられている保護膜5と、を有している。また、保護膜5は、薄肉部58と、薄肉部58よりも厚い厚肉部59と、を有している。また、基板2の平面視で、薄肉部59がピエゾ抵抗素子31、32、33、34と重なり、厚肉部59がダイアフラム25の少なくとも一部と重なっている。これにより、受圧時に、ダイアフラム25のピエゾ抵抗素子31、32、33、34が配置されている箇所をより確実に撓み変形させることができ、圧力検出感度の低下を抑制することができる。さらには、厚肉部59によって、ダイアフラム25の機械的強度を高め、ダイアフラム25の破損を効果的に抑制することができる。これにより、圧力検出感度および機械的強度の両立を図ることのできる圧力センサー1となる。
また、前述したように、圧力センサー1では、基板2の平面視で、厚肉部59は、ダイアフラム25の外縁の少なくとも一部と重なっている。これにより、厚肉部59によって、ダイアフラム25の外縁の機械的強度を高め、外縁への応力集中がきっかけとなるダイアフラム25の破損を効果的に抑制することができる。これにより、より効果的に、圧力検出感度および機械的強度の両立を図ることができる。
また、前述したように、圧力センサー1では、基板2の平面視にて、ダイアフラム25の外縁は、少なくとも1つの角部を有し、厚肉部59が角部と重なっている。特に、本実施形態では、ダイアフラム25は、4つの角部25ab、25bc、25cd、25daを有し、厚肉部59が全ての角部25ab、25bc、25cd、25daと重なっている。このように、ダイアフラム25の外縁が角部を有する場合、外縁のうちでも特に角部に応力が集中し易く、角部からダイアフラム25が破損する場合が多い。そこで、厚肉部59を各角部25ab、25bc、25cd、25daと重なるように配置し、各角部25ab、25bc、25cd、25daを補強することで、角部25ab、25bc、25cd、25daへの応力集中をきっかけとするダイアフラム25の破損を効果的に抑制することができる。
また、前述したように、圧力センサー1では、基板2の平面視にて、ダイアフラム25の外縁は、少なくとも2つの角部と、2つの角部の間に位置している辺と、を有している。そして、厚肉部59が各角部と重なっており、薄肉部58が辺と重なっている。特に本実施形態では、ダイアフラム25の外縁は、4つの角部25ab、25bc、25cd、25daと、これら角部25ab、25bc、25cd、25daの間に位置する辺25a、25b、25c、25dと、を有している。そして、厚肉部59が各角部25ab、25bc、25cd、25daと重なっており、薄肉部58が各辺25a、25b、25c、25dと重なっている。これにより、ダイアフラム25の外縁部にピエゾ抵抗素子31、32、33、34を配置し易くなる。また、厚肉部59がピエゾ抵抗素子31、32、33、34と重なってしまい、圧力検出感度が低下してしまうことを効果的に抑制することができる。
また、前述したように、圧力センサー1では、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34は、ダイアフラム25の外縁部に配置されている。受圧によりダイアフラム25が撓み変形すると、ダイアフラム25の中でも特にその外縁部に大きな応力が加わるため、このような配置とすることで、検出信号を大きくすることができる。よって、圧力センサー1の圧力検出感度が向上する。
また、前述したように、圧力センサー1では、薄肉部58は、酸化シリコンを含んでいる第1絶縁膜51と、窒化シリコンを含んでいる第2絶縁膜52と、を有している。そのため、第1絶縁膜51によって、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34の界面準位を低減してノイズの発生を抑制することができる。また、第2絶縁膜52によって、センサー部3を水分や埃から保護することができ、圧力センサー1の信頼性を高めることができる。
また、前述したように、圧力センサー1は、基板2の平面視にて、ダイアフラム25と重なるように配置されている圧力基準室Sを有している。このように、圧力基準室Sを設けることで、圧力基準室Sの圧力を基準としてダイアフラム25が受けた圧力を検出することができるため、ダイアフラム25が受けた圧力をより精度よく検出することができる。
以上、圧力センサー1について説明したが、圧力センサー1の構成としては、特に限定されない。例えば、本実施形態では、保護膜5の凹部50が第3絶縁膜53を貫通して形成され、薄肉部58が第1絶縁膜51および第2絶縁膜52の積層体で構成されているが、例えば、図5に示すように、凹部50が表面保護膜55を貫通して形成され、薄肉部58が第1絶縁膜51、第2絶縁膜52、第3絶縁膜53および第4絶縁膜54の積層体で構成されていてもよい。この他、凹部50が、表面保護膜55の途中まで形成されている構成、第3絶縁膜53および第4絶縁膜54の途中まで形成されている構成、第2絶縁膜52の途中まで形成されている構成等であってもよい。
次に、圧力センサー1の製造方法について説明する。図6に示すように、圧力センサー1の製造方法は、センサー部形成工程と、保護膜形成工程と、保護膜エッチング工程と、ダイアフラム形成工程と、ベース基板接合工程と、を有している。
[センサー部形成工程]
まず、図7に示すように、第1シリコン層21、酸化シリコン層22および第2シリコン層23が積層してなるSOI基板で構成された基板2を準備し、例えば、第2シリコン層23の表面を熱酸化することで、基板2の上面に第1絶縁膜51(シリコン酸化膜)を成膜する。次に、図8に示すように、基板2の上面にセンサー部3を形成する。なお、センサー部3は、基板2の上面(第2シリコン層23)にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)することで形成することができる。
[保護膜形成工程]
次に、図9に示すように、第1絶縁膜51上に第2絶縁膜52(シリコン窒化膜)を成膜する。この第2絶縁膜52は、例えば、熱窒化、減圧CVD(LP−CVD)によって形成することができる。特に、減圧CVD(LP−CVD)によって第2絶縁膜を成膜した場合、水素含有量が少なく、良好で均質な膜質の第2絶縁膜52を成膜することができる。減圧CVDは、例えば、700℃以上の環境下で行われるが、この時点では、アルミニウム等の金属材料で構成されている配線6が形成されていない。そのため、減圧CVDによっては、配線6がダメージ(例えば軟化、溶融による断線)を受けることがない。
次に、第2絶縁膜52をフォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いてパターニングした後、図10に示すように、基板2上に第3絶縁膜53、配線6、第4絶縁膜54、表面保護膜55をスパッタリング法、CVD法等を用いて順に形成する。これにより、保護膜5が得られる。
第3絶縁膜53および第4絶縁膜54は、例えば、シリコン酸化膜で構成され、配線6は、例えば、アルミニウム膜等の金属膜で構成され、表面保護膜55は、例えば、シリコン窒化膜で構成されている。なお、配線6は、例えば、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて所定の形状にパターニングされている。
[保護膜エッチング工程]
次に、薄肉部58および端子7を形成するために、図11に示すように、表面保護膜55の一部をウェットエッチングにより除去する。ウェットエッチングによれば、比較的簡単に、表面保護膜55と第4絶縁膜54とのエッチング選択比を大きくすることができる。そのため、第4絶縁膜54をエッチングストッパーとして用いることができ、本工程おいて、表面保護膜55をより確実に除去することができる。ただし、ドライエッチングにより表面保護膜55を除去してもよい。
次に、図12に示すように、表面保護膜55を除去した部分を介して、第3絶縁膜53および第4絶縁膜54をウェットエッチングにより除去する。これにより、凹部50が形成され、薄肉部58および厚肉部59を有する保護膜5が得られる。また、これと同時に端子7を形成するための貫通孔が得られる。ウェットエッチングによれば、比較的簡単に、第3、第4絶縁膜53、54と第2絶縁膜52とのエッチング選択比を大きくすることができる。そのため、本工程において、第2絶縁膜52が第3、第4絶縁膜53、54と共に除去されるのを効果的に抑制することができる。
次に、表面保護膜55上に端子7をスパッタリング法、CVD法等を用いて順に形成する。
[ダイアフラム形成工程]
次に、図13に示すように、基板2の下面に開放する凹部24を形成し、ダイアフラム25を得る。凹部24の形成方法としては、特に限定されないが、前述したように、シリコンディープエッチング装置を用いたドライエッチングで形成することができる。
[ベース基板接合工程]
次に、図14に示すように、凹部24内を真空にしつつ、ベース基板4を凹部24の開口を塞ぐように基板2の下面に接合する。これにより、真空状態の圧力基準室Sが得られる。なお、基板2とベース基板4との接合方法としては、特に限定されず、例えば、表面活性化接合法等の直接接合法を用いることができる。
次に、必要に応じて、図15に示すように、ベース基板4を下面側からCMP(化学機械研磨)等によって研磨し、ベース基板4を所定の厚さに調整する。以上により、圧力センサー1が得られる。
このような製造方法によれば、保護膜エッチング工程まで一貫してCMOSプロセスで製造することができるため、異物や汚染の管理がし易いため、高い歩留まりと生産性を確保して圧力センサー1の製造が可能となる。
ただし、圧力センサー1の製造方法としては、特に限定されず、例えば、保護膜エッチング工程は、ベース基板接合工程の後に行ってもよい。すなわち、図16に示すように、センサー部形成工程、保護膜形成工程、ダイアフラム形成工程、ベース基板接合工程、保護膜エッチング工程の順に行ってもよい。これにより、図15に示したベース基板4の研磨を、保護膜5の全域が厚い状態で行うことができる。そのため、本工程中、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34をより確実に保護することができると共に、本工程中でのダイアフラム25の破損をより効果的に抑制することができる。
また、例えば、ダイアフラム形成工程は、センサー部形成工程、保護膜形成工程または保護膜エッチング工程に先立って行ってもよい。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
図17は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。図18は、図17に示す圧力センサーが有する保護膜を示す平面図である。図19は、図18に示すセンサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。
以下、第2実施形態の圧力センサーについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係る圧力センサーは、保護膜5の構成と、ピエゾ抵抗素子の数および配置と、が異なること以外は、前述した第1実施形態とほぼ同様である。なお、図17ないし図19において、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図17および図18に示すように、本実施形態の圧力センサー1では、基板2の平面視にて、保護膜5の凹部50がダイアフラム25の外周部に沿った枠状(環状)をなしている。そのため、厚肉部59は、凹部50の外側に位置する第1厚肉部591と、凹部50の内側に位置する第2厚肉部592と、を有している。なお、第1厚肉部591は、前述した第1実施形態の厚肉部59と同様の構成であるため、その説明を省略する。
第2厚肉部592は、ダイアフラム25の中央部と重なるように配置されている。そのため、第2厚肉部592によってダイアフラム25の中央部の剛性を局所的に高めることができる。そのため、例えば、第2厚肉部592のない構成(例えば、前述した第1実施形態)と比べて、ダイアフラム25の外縁部での応力値が向上する。また、ダイアフラム25の外縁部のみならず、第2厚肉部592と重なっている領域と重なっていない領域との境界部にも、局所的に他の部分よりも大きな応力を生じさせることができる。
なお、基板2の平面視にて、第2厚肉部592の外形形状は、基板2の平面視でダイアフラム25の外形形状と相似である。ただし、第2厚肉部592の外形形状は、特に限定されない。また、本実施形態では、第2厚肉部592は、第1厚肉部591と同じ積層構造をなしているが、これに限定されず、第1厚肉部591と異なる積層構造であってもよい。
前述したように、ダイアフラム25の外縁部のみならず第2厚肉部592の周囲でも大きな応力を発生させることができる。そのため、センサー部3は、図18に示すように、ダイアフラム25の外縁部に配置されたピエゾ抵抗素子31、32、33、34に加えて、第2厚肉部592の周囲に配置されたピエゾ抵抗素子36、37、38、39を有している。そして、ピエゾ抵抗素子31、32、33、34、35、36、37、38は、図19に示すようなブリッジ回路30(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。このような構成によれば、例えば、前述した第1実施形態と比べて、センサー部3が有するピエゾ抵抗素子の数が多いため、検出感度を向上させることができる。なお、ピエゾ抵抗素子35、36、37、38は、一部が第2厚肉部592と重なっていてもよい。
なお、ダイアフラム25の第2厚肉部592の周囲に生じる応力は、外縁部に生じる応力と反対方向であるため、ピエゾ抵抗素子36、37、38、39は、対応するピエゾ抵抗素子31、32、33、34が延びている方向に直交する方向に延びている。
以上、本実施形態の圧力センサー1について説明した。このような圧力センサー1では、前述したように、厚肉部59は、ダイアフラム25の中央部と重なっている部分(第2厚肉部592)を有している。これにより、ダイアフラム25の外縁部のみならず、第2厚肉部592の周囲にも、局所的に他の部分よりも大きな応力を生じさせることができる。したがって、本実施形態のように、第2厚肉部592の周囲にもピエゾ抵抗素子36、37、38、39を配置することで、圧力検出感度の向上を図ることができる。
また、前述したように、本実施形態の圧力センサー1では、ピエゾ抵抗素子は、さらに、ダイアフラム25の中央部にも配置されている(ピエゾ抵抗素子35、36、37、38)。これにより、ピエゾ抵抗素子の数が多くなり、検出感度を向上させることができる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、前述した第1実施形態と同様に、基板2の平面視で、第1厚肉部591がダイアフラム25の外縁の少なくとも一部(角部)と重なって配置されているが、これに限定されず、第1厚肉部591は、ダイアフラム25の外縁と重なっていなくてもよい。すなわち、基板2の平面視で、第1厚肉部591の内周全域がダイアフラム25の外側に位置していてもよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
図20は、本発明の第3実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。図21は、図20に示す圧力センサーモジュールが有する支持基板の平面図である。
以下、第3実施形態の圧力センサーモジュールについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図20に示すように、圧力センサーモジュール100は、内部空間S1を有するパッケージ110と、内部空間S1内からパッケージ110の外側に引き出されて配置された支持基板120と、内部空間S1内で支持基板120に支持されている回路素子130および圧力センサー1と、内部空間S1に後述するような充填材を充填することにより形成されている充填部140と、を有している。このような圧力センサーモジュール100によれば、パッケージ110および充填部140によって圧力センサー1を保護することができる。なお、圧力センサー1としては、例えば、前述した実施形態のものを用いることができる。
パッケージ110は、ベース111およびハウジング112を有し、ベース111およびハウジング112が支持基板120を挟み込むようにして互いに接着層を介して接合されている。このようにして形成されているパッケージ110は、その上端部に形成された開口110aと、開口110aに連通する内部空間S1と、を有している。
これらベース111およびハウジング112の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化物セラミックスのような各種セラミックスや、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂のような各種樹脂材料等の絶縁性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、各種セラミックスを用いることが特に好ましい。
以上、パッケージ110について説明したが、パッケージ110の構成としては、その機能を発揮することができれば特に限定されない。
支持基板120は、ベース111およびハウジング112の間に挟まれており、内部空間S1内からパッケージ110の外側に引き出されて配置されている。また、支持基板120は、回路素子130および圧力センサー1を支持すると共に、回路素子130および圧力センサー1を電気的に接続している。このような支持基板120は、図21に示すように、可撓性を有する基材121と、基材121に配置された複数の配線129と、を有している。
基材121は、開口122aを有する枠状の基部122と、基部122から延出する帯状の帯体123と、を有している。そして、基部122の外縁部においてベース111とハウジング112とに挟まれ、帯体123がパッケージ110の外側に延出している。このような基材121としては、例えば、一般的に用いられているフレキシブルプリント基板を用いることができる。なお、本実施形態では基材121が可撓性を有しているが、基材121の全部または一部は、硬質であってもよい。
基材121の平面視で、回路素子130および圧力センサー1は、開口122aの内側に位置し、並んで配置されている。また、回路素子130および圧力センサー1は、それぞれ、ボンディングワイヤーBWを介して基材121に吊られ、支持基板120から浮遊した状態で支持基板120に支持されている。また、回路素子130および圧力センサー1は、それぞれ、ボンディングワイヤーBWおよび配線129を介して電気的に接続されている。このように、回路素子130および圧力センサー1を支持基板120に対して浮遊した状態で支持することで、支持基板120から回路素子130および圧力センサー1に応力が伝わり難くなり、圧力センサー1の圧力検知精度が向上する。
回路素子130は、ブリッジ回路30に電圧を供給するための駆動回路、ブリッジ回路30からの出力を温度補償するための温度補償回路、温度補償回路からの出力から受けた圧力を求める圧力検出回路、圧力検出回路からの出力を所定の出力形式(CMOS、LV−PECL、LVDS等)に変換して出力する出力回路等を有している。
充填部140は、回路素子130および圧力センサー1を覆うように内部空間S1に配置されている。このような充填部140により、回路素子130および圧力センサー1を保護(防塵および防水)すると共に、圧力センサー1に作用した外部応力(例えば、落下衝撃)が回路素子130および圧力センサー1に伝わり難くなる。
また、充填部140は、液状またはゲル状の充填材で構成することができ、回路素子130および圧力センサー1の過剰な変位を抑制することができる点で、特にゲル状の充填材で構成するのが好ましい。このような充填部140によれば、回路素子130および圧力センサー1を水分から効果的に保護することができると共に、圧力を効率的に圧力センサー1へ伝達することができる。このような充填部140を構成する充填材としては、特に限定されず、例えば、シリコーンオイル、フッ素系オイル、シリコーンゲル等を用いることができる。
以上、圧力センサーモジュール100について説明した。このような圧力センサーモジュール100は、圧力センサー1と、圧力センサー1を収納しているパッケージ110と、を有している。そのため、パッケージ110によって、圧力センサー1を保護することができる。また、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、圧力センサーモジュール100の構成としては、前述の構成に限定されず、例えば、充填部140は、省略してもよい。また、本実施形態では、圧力センサー1および回路素子130が、ボンディングワイヤーBWによって、支持基板120に吊られた状態で支持されているが、例えば、圧力センサー1および回路素子130が、直接、支持基板120上に配置されていてもよい。また、本実施形態では、圧力センサー1および回路素子130が横に並んで配置されているが、例えば、圧力センサー1および回路素子130が高さ方向に並んで配置されていてもよい。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る電子機器について説明する。
図22は、本発明の第4実施形態に係る電子機器としての高度計を示す斜視図である。
図22に示すように、電子機器としての高度計200は、腕時計のように手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、圧力センサー1が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。なお、この表示部201には、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができる。
このような電子機器の一例である高度計200は、圧力センサー1を有している。そのため、高度計200は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器について説明する。
図23は、本発明の第5実施形態に係る電子機器としてのナビゲーションシステムを示す正面図である。
図23に示すように、電子機器としてのナビゲーションシステム300は、図示しない地図情報と、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)からの位置情報取得手段と、ジャイロセンサーおよび加速度センサーと車速データとによる自立航法手段と、圧力センサー1と、所定の位置情報または進路情報を表示する表示部301とを備えている。
このナビゲーションシステム300によれば、取得した位置情報に加えて高度情報を取得することができる。例えば、一般道路と位置情報上は略同一の位置を示す高架道路を走行する場合、高度情報を持たない場合には一般道路を走行しているのか高架道路を走行しているのかナビゲーションシステムでは判断できず、優先情報として一般道路の情報を使用者に提供してしまっていた。そこで、ナビゲーションシステム300に圧力センサー1を搭載し、高度情報を圧力センサー1によって取得することで、一般道路から高架道路へ進入することによる高度変化を検出することができ、高架道路の走行状態におけるナビゲーション情報を使用者に提供することができる。
このような電子機器の一例としてのナビゲーションシステム300は、圧力センサー1を有している。そのため、ナビゲーションシステム300は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述の高度計およびナビゲーションシステムに限定されず、例えば、パーソナルコンピューター、デジタルスチールカメラ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、ドローン、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る移動体について説明する。
図24は、本発明の第6実施形態に係る移動体としての自動車を示す斜視図である。
図24に示すように、移動体としての自動車400は、車体401と、4つの車輪402(タイヤ)と、を有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。また、自動車400は、車体401に搭載されている電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)403を有しており、この電子制御ユニット403に圧力センサー1が内蔵されている。電子制御ユニット403は、圧力センサー1が車体401の加速度や傾斜等を検出することにより、移動状態や姿勢等を把握し、車輪402等の制御を的確に行うことができる。これにより、自動車400は、安全で安定した移動をすることができる。なお、圧力センサー1は、自動車400に備えられているナビゲーションシステム等に搭載されていてもよい。
このような移動体の一例としての自動車400は、圧力センサー1を有している。そのため、自動車400は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
以上、本発明の圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、圧力基準室が基板に対して保護膜と反対側に位置している構成について説明したが、圧力基準室の位置としては、特に限定されず、例えば、基板に対して保護膜と同じ側に位置していてもよい。
1…圧力センサー、2…基板、21…第1シリコン層、22…酸化シリコン層、23…第2シリコン層、24…凹部、25…ダイアフラム、25a、25b、25c、25d…辺、25ab、25bc、25cd、25da…角部、251…受圧面、3…センサー部、30…ブリッジ回路、31、32、33、34、36、37、38、39…ピエゾ抵抗素子、35…配線、4…ベース基板、5…保護膜、50…凹部、51…第1絶縁膜、52…第2絶縁膜、53…第3絶縁膜、54…第4絶縁膜、55…表面保護膜、58…薄肉部、59…厚肉部、59a、59b、59c、59d…辺、59ab、59bc、59cd、59da…角部、591…第1厚肉部、592…第2厚肉部、6…配線、7…端子、100…圧力センサーモジュール、110…パッケージ、110a…開口、111…ベース、112…ハウジング、120…支持基板、121…基材、122…基部、122a…開口、123…帯体、129…配線、130…回路素子、140…充填部、200…高度計、201…表示部、300…ナビゲーションシステム、301…表示部、400…自動車、401…車体、402…車輪、403…電子制御ユニット、AVDC…駆動電圧、BW…ボンディングワイヤー、S…圧力基準室、S1…内部空間、d1、d2…離間距離、W25、W59…幅、L25、L59…長さ

Claims (12)

  1. 受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、
    前記ダイアフラムに設けられているピエゾ抵抗素子と、
    前記ダイアフラムの一方の面側に設けられている保護膜と、を有し、
    前記保護膜は、
    薄肉部と、
    前記薄肉部よりも厚い厚肉部と、を有し、
    前記基板の平面視で、
    前記薄肉部が前記ピエゾ抵抗素子と重なり、前記厚肉部が前記ダイアフラムの少なくとも一部と重なっていることを特徴とする圧力センサー。
  2. 前記基板の平面視で、
    前記厚肉部は、前記ダイアフラムの外縁の少なくとも一部と重なっている請求項1に記載の圧力センサー。
  3. 前記基板の平面視にて、
    前記ダイアフラムの外縁は、少なくとも1つの角部を有し、
    前記厚肉部が前記角部と重なっている請求項2に記載の圧力センサー。
  4. 前記基板の平面視にて、
    前記ダイアフラムの外縁は、少なくとも2つの前記角部と、2つの前記角部の間に位置している辺と、を有し、
    前記厚肉部が各前記角部と重なっており、
    前記薄肉部が前記辺と重なっている請求項3に記載の圧力センサー。
  5. 前記厚肉部は、前記ダイアフラムの中央部と重なっている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の圧力センサー。
  6. 前記ピエゾ抵抗素子は、前記ダイアフラムの外縁部に配置されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の圧力センサー。
  7. 前記ピエゾ抵抗素子は、さらに、前記ダイアフラムの中央部にも配置されている請求項6に記載の圧力センサー。
  8. 前記薄肉部は、酸化シリコンを含んでいる第1絶縁膜と、窒化シリコンを含んでいる第2絶縁膜と、を有している請求項1ないし7のいずれか1項に記載の圧力センサー。
  9. 前記基板の平面視にて、ダイアフラムと重なるように配置されている圧力基準室を有している請求項1ないし8のいずれか1項に記載の圧力センサー。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の圧力センサーと、
    前記圧力センサーを収納しているパッケージと、を有することを特徴とする圧力センサーモジュール。
  11. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の圧力センサーを有することを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の圧力センサーを有することを特徴とする移動体。
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