JP2019174179A - 圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 - Google Patents
圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019174179A JP2019174179A JP2018060147A JP2018060147A JP2019174179A JP 2019174179 A JP2019174179 A JP 2019174179A JP 2018060147 A JP2018060147 A JP 2018060147A JP 2018060147 A JP2018060147 A JP 2018060147A JP 2019174179 A JP2019174179 A JP 2019174179A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure sensor
- substrate
- diaphragm
- pressure
- column
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
Abstract
【課題】応力の影響を受け難く、小型化を図ることのできる圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムと、前記ダイアフラムの平面視で、前記ダイアフラムの外側に位置し、互いに離間して配置されている複数の柱部と、を備え、前記複数の柱部を介して実装部材に接合される。また、圧力センサーは、前記ダイアフラムとして機能する第1基板と、前記第1基板の一方の主面側に位置し、前記第1基板の平面視で、前記ダイアフラムと重なる第2基板と、を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、圧力センサーとして特許文献1に記載の構成が知られている。特許文献1の圧力センサーは、収納空間を有するパッケージと、パッケージに収納された圧力センサー素子と、圧力センサー素子を覆うように収納空間に充填された封止部材と、を有する。そして、圧力センサー素子は、ボンディングワイヤーによってパッケージから吊り下げられ、浮遊した状態となっている。このような構成とすることにより、圧力センサー素子に検出対象である圧力以外の応力が加わり難くなり、圧力検出精度が向上する効果がある。
しかしながら、特許文献1の構成では、ボンディングワイヤーによって圧力センサー素子および回路素子を吊り下げるためのスペースが必要となるため、小型化が難しいという課題があった。
本発明の圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムと、
前記ダイアフラムの平面視で、前記ダイアフラムの外側に位置し、互いに離間して配置されている複数の柱部と、を備え、
前記複数の柱部を介して実装部材に接合されることを特徴とする。
前記ダイアフラムの平面視で、前記ダイアフラムの外側に位置し、互いに離間して配置されている複数の柱部と、を備え、
前記複数の柱部を介して実装部材に接合されることを特徴とする。
以下、本発明の圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。図2は、図1に示す圧力センサーが有するセンサー部を示す平面図である。図3は、図2に示すセンサー部を含むブリッジ回路を示す図である。図4は、図1に示す圧力センサーが有する第2基板の下面図である。図5および図6は、第2基板の変形例を示す下面図である。図7は、圧力センサーの変形例を示す断面図である。図8は、図1中のA−A線断面図である。図9は、接合部材の変形例を示す断面図である。
なお、各図には、互いに直交する3つの軸としてX軸、Y軸およびZ軸を図示している。また、X軸に平行な方向を「X軸方向」、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」とも言う。また、Z軸方向プラス側を「上」とも言い、Z軸方向マイナス側を「下」とも言う。また、基板10の平面視、すなわち、Z軸方向からの平面視を単に「平面視」とも言う。
図1に示す圧力センサー1は、受圧により撓み変形するダイアフラム25と、平面視で、ダイアフラム25の外側に位置する複数の柱部42と、を有する基板10を備え、複数の柱部42の先端面421において接合部材8を介して実装部材9に接合される。このような構成によれば、実装部材9と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を柱部42の弾性変形により吸収・緩和することができ、ダイアフラム25に検出対象である圧力以外の応力が生じ難くなる。そのため、優れた圧力検出精度を有する圧力センサー1が得られる。なお、実装部材9としては、特に限定されず、後述する実施形態でも述べるようなパッケージ、回路素子、支持基板等が挙げられる。以下、このような構成の圧力センサー1について、詳細に説明する。
基板10は、ダイアフラム25が形成された第1基板2と、第1基板2の下面20に接合された第2基板4および複数の柱部42と、を有する。なお、複数の柱部42は、第2基板4をエッチングすることにより、第2基板4から分離して形成されている。そのため、以下では、説明の便宜上、複数の柱部42が第2基板4に含まれるものとして説明する場合もある。このように、ダイアフラム25を形成する基板と、柱部42を形成する基板と、を分けることにより、圧力センサー1の機械的強度の低下を効果的に抑制することができる。ただし、これに限定されず、例えば、後述する第3実施形態でも説明するように、第1基板2にダイアフラム25と柱部42とを形成してもよい。
第1基板2は、第1シリコン層21と、第1シリコン層21の上側に配置された第2シリコン層23と、第1シリコン層21および第2シリコン層23の間に配置された酸化シリコン層22と、を有するSOI基板である。第1基板2としてSOI基板を用いることにより、製造上取り扱い易く、優れた加工寸法精度を発揮することができる。
なお、第1基板2としては、SOI基板に限定されず、例えば、単層のシリコン基板を用いることもできる。また、第1基板2は、シリコン以外の半導体材料、例えばゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム、炭化珪素等で構成された基板(半導体基板)であってもよい。
第1基板2には、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイアフラム25が形成されている。第1基板2には下面20に開放する有底の凹部24が形成され、この凹部24によって薄くなっている部分がダイアフラム25となる。また、ダイアフラム25の上面側が圧力を受ける受圧面251となっている。
なお、本実施形態では、ダイアフラム25の平面視形状は、略正方形であるが、ダイアフラム25の平面視形状としては、特に限定されず、例えば、四隅が面取りされていてもよいし、円形、三角形、正方形以外の四角形、五角形以上の多角形等であってもよい。
また、本実施形態では、ダイアフラム25に酸化シリコン層22が残っているが、酸化シリコン層22は、除去してもよい。すなわち、ダイアフラム25が第2シリコン層23の単層で構成されていてもよい。これにより、ダイアフラム25をより薄くすることができ、より撓み変形し易いダイアフラム25が得られる。また、凹部24が第1シリコン層21の途中まで形成され、第1シリコン層21、酸化シリコン層22および第2シリコン層23の3層でダイアフラム25が構成されていてもよい。
ダイアフラム25の幅としては、特に限定されず、ダイアフラム25の厚さ等によっても異なるが、例えば、100μm以上500μm以下であることが好ましく、100μm以上300μm以下であることがより好ましい。これにより、過度な大型化を抑制しつつ、十分に撓み易いダイアフラム25とすることができる。また、ダイアフラム25の厚さとしては、特に限定されず、ダイアフラム25の幅によっても異なるが、前述したように、ダイアフラム25の幅が100μm以上500μm以下の場合には、例えば、1μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがより好ましい。これにより、機械的な強度を十分に保ちつつ、十分に薄く、受圧により撓み変形し易いダイアフラム25が得られる。
ダイアフラム25には、受圧面251に作用する圧力を検出し得るセンサー部5が設けられている。図2に示すように、センサー部5は、ダイアフラム25に設けられた4つのピエゾ抵抗素子51、52、53、54を有する。そして、ピエゾ抵抗素子51〜54は、配線55を介して互いに電気的に接続され、図3に示すブリッジ回路50を構成している。このようなブリッジ回路50は、ダイアフラム25の撓みに基づくピエゾ抵抗素子51〜54の抵抗値変化に応じた検出信号を出力する。したがって、ブリッジ回路50から出力された検出信号に基づいて受圧面251が受けた圧力を検出することができる。
特に、ピエゾ抵抗素子51〜54は、ダイアフラム25の外縁部に配置されている。受圧によりダイアフラム25が撓み変形すると、ダイアフラム25の中でも特にその外縁部に大きな応力が加わる。そのため、外縁部にピエゾ抵抗素子51〜54を配置することにより、検出信号を大きくすることができ、圧力検知の感度が向上する。なお、ピエゾ抵抗素子51〜54の配置は、特に限定されず、例えば、ダイアフラム25の外縁を跨いで配置されていてもよいし、ダイアフラム25の中央部に配置されていてもよい。
ピエゾ抵抗素子51〜54は、第2シリコン層23にリン、ボロン、砒素等の不純物をドープ(拡散または注入)することにより形成されている。また、配線55は、第2シリコン層23に、ピエゾ抵抗素子51〜54よりも高濃度でリン、ボロン、砒素等の不純物をドープ(拡散または注入)することにより形成されている。
なお、センサー部5の構成としては、ダイアフラム25が受けた圧力を検出することができれば、特に限定されない。例えば、ブリッジ回路50を構成していない少なくとも1つのピエゾ抵抗素子がダイアフラム25に配置されている構成であってもよい。また、センサー部5としては、本実施形態のようなピエゾ抵抗型の他にも、静電容量の変化に基づいて圧力を検出する静電容量型を用いてもよい。
また、図1に示すように、第1基板2の上面には酸化シリコン膜(SiO2膜)で構成された第1絶縁膜31が成膜され、第1絶縁膜31の上面には窒化シリコン膜(SiN膜)で構成された第2絶縁膜32が成膜されている。第1絶縁膜31によって、ピエゾ抵抗素子51〜54の界面準位を低減してノイズの発生を抑制することができる。また、第2絶縁膜32によって、センサー部5を水分、ガス等から保護することができる。なお、第1、第2絶縁膜31、32の少なくとも1つは、省略してもよいし、異なる材料で構成されていてもよい。
また、第2絶縁膜32上には、配線55と電気的に接続された複数の端子56が設けられている。そのため、端子56を介してセンサー部5と外部装置とを電気的に接続することができる。本実施形態では、実装部材9の端子91と端子56とがボンディングワイヤーBWを介して電気的に接続されている。
図1に示すように、第1基板2の下面20には第2基板4が接合されている。第2基板4によって凹部24の開口が塞がれ、ダイアフラム25と第2基板4との間に圧力基準室Sとして機能する空洞部が形成される。圧力基準室Sは、密閉された空間であり、圧力基準室S内の圧力が、圧力センサー1が検出する圧力の基準値となる。すなわち、圧力センサー1は、絶対圧センサーとして機能する。圧力基準室Sは、減圧状態、特に真空状態または真空状態により近い状態(10Pa以下)であることが好ましい。ただし、圧力基準室Sは、一定の圧力に保たれていれば、真空状態でなくてもよい。
第2基板4は、シリコン基板である。これにより、製造上取り扱い易く、優れた加工寸法精度を発揮することができる第2基板4となる。特に、柱部42を精度よく形成することができる。また、第2基板4をシリコン基板とすることにより、第1基板2と第2基板4との熱膨張係数の差を小さくでき、基板10に生じる熱応力を効果的に低減することができる。そのため、圧力センサー1の圧力検出精度の低下を効果的に抑制することができる。ただし、第2基板4としては、シリコン基板に限定されず、例えば、SOI基板、ガラス基板等を用いることもできる。
第2基板4は、凹部24の開口を塞いで圧力基準室Sを形成する基部41と、基部41の周囲に位置する複数の柱部42と、を有する。そして、各柱部42の自由端面である先端面421が接合部材8を介して実装部材9に接合されている。このような構成とすることにより、実装部材9と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を複数の柱部42の弾性変形により吸収・緩和することができ、ダイアフラム25に検出対象である圧力以外の応力が生じ難くなる。そのため、優れた圧力検出精度を有する圧力センサー1が得られる。つまり、複数の柱部42は、実装部材9と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を吸収・緩和する応力緩和部として機能する。
平面視で、基部41は、ダイアフラム25と重なって配置されており、各柱部42は、ダイアフラム25と重ならないように、ダイアフラム25の外側に位置している(図4参照)。このように、平面視で、ダイアフラム25の外側に複数の柱部42を配置することにより、基部41を凹部24の開口と重ねて配置することができ、より確実にかつ容易に圧力基準室Sを形成することができる。また、ダイアフラム25と柱部42との離間距離を大きくすることができ、実装部材9で生じた応力がダイアフラム25に伝わり難くなる。特に、本実施形態では、複数の柱部42が第2基板4の外縁部に配置されているため、ダイアフラム25と柱部42との離間距離をさらに大きくすることができる。そのため、上述した効果をより顕著に発揮することができる。
図4に示すように、基部41は、平面視で、四隅に切り欠き411を有する十字形状となっており、X軸方向の両端およびY軸方向の両端が、それぞれ、第1基板2の外縁まで延びている。そして、4つの切り欠き411には、それぞれ、複数の柱部42が設けられている。各切り欠き411には4つの柱部42が設けられており、4つの柱部42は、X軸方向およびY軸方向に沿って2×2の行列状に互いに離間して配列されている。このように、基部41を十字形状とし、切り欠き411に柱部42を配置することにより、柱部42の配置スペースを確保しつつ、基部41をより大きく形成することができる。そのため、基板10全体の剛性を高めることができる。また、複数の柱部42を第2基板4の外縁部にバランスよく配置することができるため、圧力センサー1をより安定した姿勢で実装部材9に実装することができる。
ただし、基部41の形状や柱部42の配置は、特に限定されない。例えば、図5に示すように、各切り欠き411に配置される柱部42の数が1つであってもよい。各切り欠き411内に配置される柱部42の数は、図4に示す4つであっても、図5に示す1つであっても、それ以外の2つまたは3つ、さらには、5つ以上であってもよい。また、1つの切り欠き411に複数の柱部42が配置されている場合、複数の柱部42の配置は、行列状に限定されず、例えば、一直線上に配置されていてもよいし、ランダムに配置されていてもよい。また、図6に示すように、基部41の全周を囲むようにして複数の柱部42が配置されていてもよい。すなわち、複数の柱部42が第2基板4の外縁部の全周に亘って配置されていてもよい。この場合、切り欠き411は、基部41の外縁部の全周に亘って形成されている。また、基部41は、切り欠き411を有さない形状であってもよい。
また、図4に示すように、各柱部42は、その横断面がX軸方向およびY軸方向に沿った正方形状の柱となっており、X軸方向の長さWxとY軸方向の長さWyとが等しい。このように、X軸方向の長さWxとY軸方向の長さWyとを等しくすることにより、各柱部42がX軸方向およびY軸方向の両方向に弾性変形し易くなり、中心軸まわりに捩じれ易くもなる。そのため、実装部材9と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力をより効果的に吸収・緩和することができる。長さWx、Wyとしては、特に限定されず、圧力センサー1のサイズ等によっても異なるが、例えば、1μm以上20μm以下であることが好ましく、5μm以上10μm以下であることがより好ましい。このような長さWx、Wyとすることにより、機械的な強度を保ちつつ、弾性変形し易い柱部42となる。なお、「長さWx、Wyが等しい」とは、Wx、Wyが一致している場合の他、例えば、製造上生じ得るばらつき等、長さWx、Wyが若干異なる場合も含む意味である。例えば、0.9≦Wx/Wy≦1.1の範囲を、長さWx、Wyが等しいと言うことができる。
また、図1に示すように、各柱部42は、その長さWx(=Wy)よりも大きい高さT(Z軸方向の長さ)を有する。そのため、各柱部42が、幅方向すなわちX軸方向およびY軸方向に弾性変形し易くなり、より効果的に、実装部材9と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を吸収・緩和することができる。高さTとしては、特に限定されないが、例えば、10≦T/Wx≦50であることが好ましく、15≦T/Wx≦40であることがより好ましく、20≦T/Wx≦30であることがさらに好ましい。これにより、各柱部42の高さTが過度に大きくなるのを抑制しつつ、十分に高い高さTとすることができ、X軸方向およびY軸方向に十分に弾性変形し易い柱部42となる。
ただし、柱部42の形状は、特に限定されない。例えば、長さWxが長さWyよりも長くてもよいし、反対に、長さWyが長さWxよりも長くてもよい。また、柱部42の平面視形状(横断面形状)としては、正方形に限定されず、円形、半円形、楕円形、長円形、三角形、正方形以外の四角形、五角形以上の多角形、異形等であってもよい。特に、柱部42を円形することにより、XY面内のどの方向へも等しく弾性変形することができる柱部42となる。
また、本実施形態では、各柱部42は、その高さ方向(Z軸方向)に沿って横断面の形状が一定であるが、これに限定されず、その高さ方向に沿って形状が変化してもよい。例えば、基端側から先端側に向けて横断面積が漸減するテーパー状となっていてもよい。反対に、基端側から先端側に向けて横断面積が漸増するテーパー状となっていてもよい。また、基端側が正方形の横断面形状なのに対して先端側が円形の横断面形状であるというように、基端側と先端側とで横断面形状が異なっていてもよい。また、隣接する柱部42の上端部同士が結合または一体化している構造であってもよい。また、本実施形態では、全ての柱部42が互いに同じ形状となっているが、これに限定されず、少なくとも1つの柱部42が他の柱部42と異なる形状となっていてもよい。
ここで、図1に示すように、各柱部42の高さT(Z軸方向の長さ)は、基部41の高さT1よりも大きい。すなわち、T>T1の関係を満足している。したがって、基部41の下面410は、柱部42の先端面421よりも上側に位置する。これにより、圧力センサー1を実装部材9に実装した際に、基部41と実装部材9との接触を効果的に抑制することができる。したがって、実装部材9で生じた応力が基部41を介してダイアフラム25に伝達されてしまうことを効果的に抑制することができる。高さT1としては、特に限定されないが、例えば、0.5≦T1/T≦0.95であることが好ましく、0.8≦T1/T≦0.9であることがより好ましい。このような高さTとすることにより、基部41の機械的強度を十分に保ちつつ、基部41と実装部材9との接触をより効果的に抑制することができる。ただし、高さT1としては、特に限定されず、例えば、図7に示すように、T=T1であってもよい。また、T<T1であってもよい。
以上のような柱部42は、例えば、シリコンディープエッチング装置を用いたドライエッチングで形成されている。このような形成方法によれば、柱部42の側面が第2基板4の主面に対して略垂直となり、高いアスペクト比を有する柱部42を容易に形成することができる。
なお、本実施形態では、第2基板4の厚さ方向の全域から柱部42が形成されているが、これに限定されず、厚さ方向の一部から柱部42が形成されていてもよい。言い換えると、本実施形態では、ドライエッチングによって第2基板4を貫通する孔を形成することにより柱部42を形成しているが、第2基板4の途中で閉じた孔を形成することにより柱部42を形成してもよい。
図8に示すように、接合部材8は、4つの切り欠き411(411a〜411d)に対応して4つ設けられている。具体的には、接合部材8は、切り欠き411aに対応する第1接合部材81と、切り欠き411bに対応する第2接合部材82と、切り欠き411cに対応する第3接合部材83と、切り欠き411dに対応する第4接合部材84と、を有する。そして、切り欠き411aに配置された4つの柱部42がそれぞれ第1接合部材81を介して実装部材9に接合され、切り欠き411bに配置された4つの柱部42がそれぞれ第2接合部材82を介して実装部材9に接合され、切り欠き411cに配置された4つの柱部42がそれぞれ第3接合部材83を介して実装部材9に接合され、切り欠き411dに配置された4つの柱部42がそれぞれ第4接合部材84を介して実装部材9に接合されている。
第1〜第4接合部材81〜84としては、特に限定されないが、ヤング率が低いことが好ましい。第1〜第4接合部材81〜84のヤング率を低くすることにより、第1〜第4接合部材81〜84が変形容易となって、各柱部42が弾性変形し易くなる。このような第1〜第4接合部材81〜84としては、例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、アミド系等の各種樹脂材料を用いることができる。
ここで、本実施形態では、切り欠き411aに配置された4つの柱部42がそれぞれ第1接合部材81を介して実装部材9に接合されているが、これに限定されず、例えば、図9に示すように、第1接合部材81が4つに分割されており、切り欠き411aに配置された4つの柱部42がそれぞれ独立して第1接合部材81を介して実装部材9に接合されていてもよい。第2〜第4接合部材82〜84についても同様である。
以上、圧力センサー1について説明した。このような圧力センサー1は、前述したように、受圧により撓み変形するダイアフラム25と、ダイアフラム25の平面視で、ダイアフラム25の外側に位置し、互いに離間して配置されている複数の柱部42と、を備えている。そして、圧力センサー1は、複数の柱部42を介して実装部材9に接合される。このような構成によれば、実装部材9と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を柱部42が弾性変形することにより吸収・緩和することができ、ダイアフラム25に検出対象である圧力以外の応力が生じ難くなる。そのため、優れた圧力検出精度を有する圧力センサー1が得られる。また、このような圧力センサー1によれば、従来のようにボンディングワイヤーによって吊り下げなくても、十分に応力の影響を受け難くすることができるため、圧力センサー1を組み込んだ装置にボンディングワイヤーを配置するためのスペースが不要となり、その分、装置の小型化を図ることができる。
また、前述したように、基板10は、ダイアフラム25を有する第1基板2と、第1基板2の下面(一方の主面)側に位置し、第1基板2の平面視で、ダイアフラム25と重なる第2基板4と、を備えている。このように、第1基板2と第2基板4と、を積層することにより、圧力センサー1の製造が容易となる。また、ダイアフラム25と柱部42とを異なる基板に形成することができるため、例えば、ダイアフラム25と柱部42とを同じ基板に形成する場合と比較して、圧力センサー1の機械的強度を十分に確保することができる。
また、前述したように、第1基板2は、下面(一方の主面)に開口する凹部24を有し、凹部24と重なる部分がダイアフラム25となっている。一方、第2基板4(基部41)は、凹部24の開口を塞ぐように第1基板2に接合されている。そして、複数の柱部42は、第2基板4の平面視で、第2基板4(基部41)の外側に配置されている。このように、第2基板4によって凹部24の開口を塞ぐことにより、ダイアフラム25の下側に、気密な圧力基準室Sを形成することができる。そのため、圧力センサー1を、圧力基準室S内の圧力を基準とする絶対圧センサーとして利用することができる。
また、前述したように、柱部42の第2基板4の厚さ方向の長さ(高さT)は、第2基板4の厚さ方向の長さ(高さT1)よりも大きい。すなわち、基部41の下面410は、柱部42の先端面421よりも第1基板2側に位置している。これにより、圧力センサー1を実装部材9に実装した際に、基部41と実装部材9との接触を効果的に抑制することができる。したがって、実装部材9で生じた応力が基部41を介してダイアフラム25に伝達されてしまうことを効果的に抑制することができる。
また、前述したように、複数の柱部42は、第2基板4の平面視で、第2基板4の外側に設けられている。そのため、ダイアフラム25と柱部42との距離を大きくすることができ、実装部材9からの応力がダイアフラム25により伝わり難くなる。
また、前述したように、第2基板4の平面視で、互いに直交する方向をX軸方向(第1方向)およびY軸方向(第2方向)としたとき、柱部42のX軸方向の長さWyと柱部42のY軸方向の長さWyとが等しい。このように、X軸方向の長さWxとY軸方向の長さWyとを等しくすることにより、各柱部42がX軸方向およびY軸方向の両方向に弾性変形し易くなる。そのため、実装部材9と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力をより効果的に吸収・緩和することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
次に、本発明の第2実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサーを示す下面図である。図11は、図10中のB−B線断面図である。
本実施形態に係る圧力センサー1は、柱部42の配置および端子56の配置が異なること以外は、前述した第1実施形態の圧力センサー1とほぼ同様である。以下、第2実施形態の圧力センサー1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図10に示すように、本実施形態の圧力センサー1では、前述した図5に示したように、基部41の各切り欠き411に1つの柱部42が配置されている。すなわち、圧力センサー1は、合計4つの柱部42を有する。そして、これら4つの柱部42の先端面421にそれぞれセンサー部5と電気的に接続された端子56が設けられている。なお、センサー部5と端子56は、図11示すように、柱部42内に形成されたビアである貫通配線57を介して電気的に接続されている。
このような構成の圧力センサー1によれば、接合部材8として導電性の接合部材を用いることにより、実装部材9との機械的な接続と電気的な接続とを行うことができる。すなわち、接合部材8によって柱部42と実装部材9とを接合することができる共に、端子56と実装部材9の端子91とを電気的に接続することができる。したがって、例えば、前述した第1実施形態のようなボンディングワイヤーBWを用いる必要がなくなるため、圧力センサー1を組み込んだ装置の小型化を図ることができる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
次に、本発明の第3実施形態に係る圧力センサーについて説明する。
図12は、本発明の第3実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。
本実施形態に係る圧力センサー1は、基板10から第2基板4が省略されていること以外は、前述した第1実施形態の圧力センサー1とほぼ同様である。以下、第2実施形態の圧力センサー1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図12に示すように、本実施形態の圧力センサー1では、基板10が第1基板2で構成されている。そして、第1基板2に複数の柱部42が形成されている。具体的には、複数の柱部42は、凹部24と同様に、第1シリコン層21から形成されている。このような圧力センサー1では、凹部24の開口が塞がれていないため、例えば、図示しない実装部材9によって、凹部24内の空間S1とダイアフラム25の受圧面251側の空間S2とを分離し、圧力センサー1を空間S1、S2の差圧を検出する差圧センサーとして用いることができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、前述した第1実施形態の圧力センサー1の基部41に圧力基準室Sの内外を連通する貫通孔を形成することでも、本実施形態と同様の差圧センサーとして用いることができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
次に、本発明の第4実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
図13は、本発明の第4実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。
以下、第4実施形態の圧力センサーモジュールについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図13に示す圧力センサーモジュール100は、収納空間S3を有するパッケージ7と、収納空間S3に収納されている圧力センサー1と、パッケージ7と圧力センサー1とを接合する接合部材8と、を有する。また、パッケージ7は、ベース71と、ベース71に接合された防水部材72と、を有する。なお、本実施形態では、圧力センサー1として、前述した第1実施形態のものを用いている。ただし、圧力センサー1の構成としては、これに限定されず、前述した他の実施形態のものや、それ以外のもの等を用いることができる。
ベース71は、その上面に開口する凹部711を有する。また、ベース71は、凹部711の底面に設けられた複数の内部端子73と、下面に配置された複数の外部端子74と、を有する。各内部端子73は、ベース71内に形成された図示しない内部配線を介して、対応する外部端子74と電気的に接続されている。このようなベース71の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化物セラミックスのような各種セラミックスを用いることができる。
防水部材72は、ベース71の上面に接合され、凹部711の開口を塞いでいる。防水部材72は、パッケージ7の外側から収納空間S3内への水(液体)の通過を阻止すると共に空気(気体)の通過を許容する。そのため、収納空間S3内の圧力センサー1を水分から保護することができると共に、圧力センサー1によって圧力センサーモジュール100が受ける圧力を検出することができる。防水部材72によって防水性を発揮することにより、従来のようなゲルを用いる必要がなくなるため、圧力センサーモジュール100の製造工程が簡素化される。さらには、収納空間S3を小さくすることができるため、パッケージ7の小型化を図ることができる。
防水部材72は、板状をなし、その上下面を貫通する複数の貫通孔721が形成されている。各貫通孔721は、水の通過を阻止すると共に空気の通過を許容する程度に小さい径を有する。防水部材72としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板を用いることができる。シリコン基板を用いることにより、防水部材72の加工精度が優れたものとなり、貫通孔721の形成が容易となる。貫通孔721の形成方法としては、特に限定されないが、防水部材72としてシリコン基板を用いる場合には、例えば、メタルアシストエッチングにより形成することができる。なお、防水部材72としては、その機能を発揮することができれば特に限定されず、例えば、HfOx膜(酸化ハフニウム膜)を用いた構成としてもよい。
また、圧力センサー1は、柱部42を凹部711の底面側に向けて配置されている。そして、圧力センサー1は、柱部42の先端面421において接合部材8を介して凹部711の底面に接合されている。このように、柱部42を介して圧力センサー1とベース71とを接合することにより、ベース71と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を柱部42の弾性変形により吸収・緩和することができ、ダイアフラム25に検出対象である圧力以外の応力が生じ難くなる。そのため、優れた圧力検出精度を有する圧力センサーモジュール100が得られる。
また、圧力センサー1の端子56は、ボンディングワイヤーBWを介してベース71の内部端子73と電気的に接続されている。このように、ボンディングワイヤーBWを用いることにより、端子56と内部端子73との電気的な接続を容易に行うことができる。
以上、圧力センサーモジュール100について説明した。このような圧力センサーモジュール100は、前述したように、圧力センサー1と、実装部材9としてのベース71と、柱部42とベース71とを接合する接合部材8と、を有する。このような構成によれば、ベース71と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を柱部42の弾性変形により吸収・緩和することができ、ダイアフラム25に検出対象である圧力以外の応力が生じ難くなる。そのため、優れた圧力検出精度を有する圧力センサーモジュール100が得られる。また、このような圧力センサーモジュール100によれば、従来のように圧力センサー1をボンディングワイヤーによって吊り下げなくても、十分に応力の影響を受け難くすることができるため、圧力センサー1を吊り下げるためのボンディングワイヤーを配置するためのスペースが不要となり、その分、小型化を図ることができる。
このような第4実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
次に、本発明の第5実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
図14は、本発明の第5実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。
本実施形態に係る圧力センサーモジュール100は、実装部材9としての回路素子6を有すること以外は、前述した第4実施形態の圧力センサーモジュール100とほぼ同様である。以下、第5実施形態の圧力センサーモジュール100について、前述した第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図14に示す圧力センサーモジュール100は、圧力センサー1と共に収納空間S3に収納された回路素子6をさらに有する。回路素子6は、ブリッジ回路50に電圧を供給するための駆動回路、ブリッジ回路50からの出力に基づいて受けた圧力を求める圧力検出回路、圧力検出回路からの出力を所定の出力形式(CMOS、LV−PECL、LVDS等)に変換して出力する出力回路等を有している。
回路素子6は、能動面60を上側(防水部材72側)に向けて配置され、接合部材80を介して凹部711の底面に接合されている。なお、接合部材80としては、特に限定されず、例えば、エポキシ系、シリコーン系、アクリル系、ウレタン系、アミド系等の各種樹脂材料を用いることができる。
また、圧力センサー1は、回路素子6の能動面60側に位置し、柱部42を能動面60側に向けて配置されている。そして、圧力センサー1は、柱部42の先端面421において接合部材8を介して回路素子6の能動面60に接合されている。すなわち、本実施形態では、回路素子6が実装部材9を構成している。このように、柱部42を介して圧力センサー1と回路素子6とを接合することにより、回路素子6と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を柱部42の弾性変形により吸収・緩和することができ、ダイアフラム25に検出対象である圧力以外の応力が生じ難くなる。そのため、優れた圧力検出精度を有する圧力センサーモジュール100が得られる。
また、回路素子6の能動面60には、複数の第1端子61と複数の第2端子62とが設けられている。複数の第1端子61は、それぞれ、第1ボンディングワイヤーBW1を介して対応する端子56と電気的に接続されている。一方、複数の第2端子62は、それぞれ、第2ボンディングワイヤーBW2を介して対応する内部端子73と電気的に接続されている。
このような第5実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
次に、本発明の第6実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
図15は、本発明の第6実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。
本実施形態に係る圧力センサーモジュール100は、パッケージ7が支持基板79を有すること以外は、前述した第4実施形態の圧力センサーモジュール100とほぼ同様である。以下、第6実施形態の圧力センサーモジュール100について、前述した第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図15に示す圧力センサーモジュール100では、パッケージ7が収納空間S3の内部からパッケージ7外に引き出された支持基板79を有する。ベース71は、下面側を構成する第1ベース71Aと上面側を構成する第2ベース71Bとを有し、第1ベース71Aと第2ベース71Bとが支持基板79を挟み込むようにして互いに接着層を介して接合されている。なお、本実施形態では、ベース71から内部端子73および外部端子74が省略されている。
支持基板79は、第1ベース71Aと第2ベース71Bとの間に挟まれており、収納空間S3内からパッケージ7の外側に引き出されて配置されている。また、支持基板79は、圧力センサー1を支持すると共に、圧力センサー1と電気的に接続されている。支持基板79は、可撓性を有する基材791と、基材791に配置された複数の配線799と、を有する。
基材791は、基部792と、基部792から延出する帯状の帯体793と、を有する。そして、基部792の外縁部において第1ベース71Aと第2ベース71Bとに挟まれ、帯体793がパッケージ7の外側に延出している。このような基材791としては、例えば、一般的に用いられているフレキシブルプリント基板(FPC)を用いることができる。なお、本実施形態では基材791が可撓性を有しているが、基材791の全部または一部は、硬質であってもよい。
また、圧力センサー1は、基部792の上面側に位置し、柱部42を基部792の上面側に向けて配置されている。そして、圧力センサー1は、柱部42の先端面421において接合部材8を介して基部792に接合されている。すなわち、本実施形態では、支持基板79が実装部材9を構成している。このように、柱部42を介して圧力センサー1と支持基板79とを接合することにより、支持基板79と圧力センサー1との熱膨張係数の差に起因して生じる応力を柱部42の弾性変形により吸収・緩和することができ、ダイアフラム25に検出対象である圧力以外の応力が生じ難くなる。そのため、優れた圧力検出精度を有する圧力センサーモジュール100が得られる。
また、圧力センサー1の端子56は、ボンディングワイヤーBWを介して配線799と電気的に接続されている。
このような第6実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
次に、本発明の第7実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
図16は、本発明の第7実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。
本実施形態に係る圧力センサーモジュール100は、防水部材72を省略し、その代わりに充填材78を用いたこと以外は、前述した第4実施形態の圧力センサーモジュール100とほぼ同様である。以下、第7実施形態の圧力センサーモジュール100について、前述した第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図16に示す圧力センサーモジュール100では、パッケージ7は、ベース71で構成されている。そして、収納空間S3内には、圧力センサー1を覆うように充填材78が充填されている。これにより、圧力センサー1が水分から保護され、防水性を有する圧力センサーモジュール100となる。充填材78は、液状またはゲル状であり、例えば、シリコーンオイル、フッ素系オイル、シリコーンゲル等を用いることができる。
このような第7実施形態によっても前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第8実施形態に係る電子機器について説明する。
図17は、本発明の第8実施形態に係る電子機器としての高度計を示す斜視図である。
図17に示すように、電子機器としての高度計200は、腕時計のように手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、圧力センサー1が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。なお、この表示部201には、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができる。
このような電子機器の一例である高度計200は、圧力センサー1を有している。そのため、高度計200は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第9実施形態>
次に、本発明の第9実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第9実施形態に係る電子機器について説明する。
図18は、本発明の第9実施形態に係る電子機器としてのナビゲーションシステムを示す正面図である。
図18に示すように、電子機器としてのナビゲーションシステム300は、図示しない地図情報と、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)からの位置情報取得手段と、ジャイロセンサーおよび加速度センサーと車速データとによる自立航法手段と、圧力センサー1と、所定の位置情報または進路情報を表示する表示部301とを備えている。
このナビゲーションシステム300によれば、取得した位置情報に加えて高度情報を取得することができる。例えば、一般道路と位置情報上は略同一の位置を示す高架道路を走行する場合、高度情報を持たない場合には一般道路を走行しているのか高架道路を走行しているのかを判断できず、優先情報として一般道路の情報を使用者に提供してしまっていた。そこで、ナビゲーションシステム300に圧力センサー1を搭載し、高度情報を圧力センサー1によって取得することにより、一般道路から高架道路へ進入することによる高度変化を検出することができ、高架道路の走行状態におけるナビゲーション情報を使用者に提供することができる。
このような電子機器の一例としてのナビゲーションシステム300は、圧力センサー1を有している。そのため、ナビゲーションシステム300は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述の高度計およびナビゲーションシステムに限定されず、例えば、パーソナルコンピューター、デジタルスチールカメラ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、ドローン、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
<第10実施形態>
次に、本発明の第10実施形態に係る移動体について説明する。
次に、本発明の第10実施形態に係る移動体について説明する。
図19は、本発明の第10実施形態に係る移動体としての自動車を示す斜視図である。
図19に示すように、移動体としての自動車400は、車体401と、4つの車輪402(タイヤ)と、を有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。また、自動車400は、車体401に搭載されている電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)403を有しており、この電子制御ユニット403に圧力センサー1が内蔵されている。電子制御ユニット403は、圧力センサー1が車体401の加速度や傾斜等を検出することにより、移動状態や姿勢等を把握し、車輪402等の制御を的確に行うことができる。これにより、自動車400は、安全で安定した移動をすることができる。なお、圧力センサー1は、自動車400に備えられているナビゲーションシステム等に搭載されていてもよい。
このような移動体の一例としての自動車400は、圧力センサー1を有している。そのため、自動車400は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
以上、本発明の圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、ダイアフラム25の下側に圧力基準室Sと柱部42とが位置しているが、これに限定されず、ダイアフラムの一方の主面側に圧力基準室Sが位置し、他方の主面側に柱部42が位置していてもよい。この場合、例えば、第1実施形態の構成から基部41を省略し、それに代えて、ダイアフラム25の上側に圧力基準室Sを形成するための構造体を配置すればよい。この場合、ダイアフラム25の下面が受圧面251となる。
1…圧力センサー、10…基板、2…第1基板、20…下面、21…第1シリコン層、22…酸化シリコン層、23…第2シリコン層、24…凹部、25…ダイアフラム、251…受圧面、31…第1絶縁膜、32…第2絶縁膜、4…第2基板、41…基部、410…下面、411、411a〜411d…切り欠き、42…柱部、421…先端面、5…センサー部、50…ブリッジ回路、51〜54…ピエゾ抵抗素子、55…配線、56…端子、57…貫通配線、6…回路素子、60…能動面、61…第1端子、62…第2端子、7…パッケージ、71…ベース、71A…第1ベース、71B…第2ベース、711…凹部、72…防水部材、721…貫通孔、73…内部端子、74…外部端子、78…充填材、79…支持基板、791…基材、792…基部、793…帯体、799…配線、8、80…接合部材、81…第1接合部材、82…第2接合部材、83…第3接合部材、84…第4接合部材、9…実装部材、91…端子、100…圧力センサーモジュール、200…高度計、201…表示部、300…ナビゲーションシステム、301…表示部、400…自動車、401…車体、402…車輪、403…電子制御ユニット、BW、BW1、BW2…第2ボンディングワイヤー、S…圧力基準室、S1、S2…空間、S3…収納空間、T、T1…高さ、Wx、Wy…長さ
Claims (9)
- 受圧により撓み変形するダイアフラムと、
前記ダイアフラムの平面視で、前記ダイアフラムの外側に位置し、互いに離間して配置されている複数の柱部と、を備え、
前記複数の柱部を介して実装部材に接合されることを特徴とする圧力センサー。 - 前記ダイアフラムとして機能する第1基板と、
前記第1基板の一方の主面側に位置し、前記第1基板の平面視で、前記ダイアフラムと重なる第2基板と、を備えている請求項1に記載の圧力センサー。 - 前記第1基板は、前記一方の主面に開口する凹部を有し、前記凹部と重なる部分が前記ダイアフラムとなっており、
前記第2基板は、前記凹部の開口を塞ぐように前記第1基板に接合され、
前記複数の柱部は、前記第2基板の平面視で、前記第2基板の外側に配置されている請求項2に記載の圧力センサー。 - 前記柱部の前記第2基板の厚さ方向の長さは、前記第2基板の厚さ方向の長さよりも大きい請求項3に記載の圧力センサー。
- 前記複数の柱部は、前記第2基板の平面視で、前記第2基板の外側に設けられている請求項3または4に記載の圧力センサー。
- 前記第2基板の平面視で、互いに直交する方向を第1方向および第2方向としたとき、
前記柱部の前記第1方向の長さと前記柱部の前記第2方向の長さとが等しい請求項1ないし5のいずれか1項に記載の圧力センサー。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧力センサーと、
実装部材と、
前記柱部と前記実装部材とを接合する接合部材と、を有することを特徴とする圧力センサーモジュール。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧力センサーを有することを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧力センサーを有することを特徴とする移動体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018060147A JP2019174179A (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018060147A JP2019174179A (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019174179A true JP2019174179A (ja) | 2019-10-10 |
Family
ID=68170165
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018060147A Pending JP2019174179A (ja) | 2018-03-27 | 2018-03-27 | 圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019174179A (ja) |
-
2018
- 2018-03-27 JP JP2018060147A patent/JP2019174179A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9863828B2 (en) | Physical quantity sensor, electronic device, altimeter, electronic apparatus, and mobile object | |
US20150369682A1 (en) | Physical Quantity Sensor Apparatus, Altimeter, Electronic Apparatus, And Moving Object | |
TW201632856A (zh) | 壓力感測器、攜帶機器、電子機器及移動體 | |
US20180282148A1 (en) | Pressure sensor, manufacturing method of pressure sensor, pressure sensor module, electronic device, and vehicle | |
JP2017181147A (ja) | 圧力センサー、高度計、電子機器および移動体 | |
US20150268112A1 (en) | Physical quantity sensor, altimeter, electronic apparatus, and moving object | |
US20180266910A1 (en) | Pressure sensor, pressure sensor module, electronic apparatus, and vehicle | |
JP2017151055A (ja) | 圧力センサー、圧力センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体 | |
US20180252607A1 (en) | Pressure sensor, pressure sensor module, electronic apparatus, and vehicle | |
US20180275004A1 (en) | Pressure sensor, manufacturing method of pressure sensor, pressure sensor module, electronic device, and vehicle | |
JP2016003993A (ja) | 電子装置、電子装置の製造方法、電子機器および移動体 | |
JP2019020190A (ja) | 圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 | |
JP2019174179A (ja) | 圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 | |
JP2018112433A (ja) | 圧力センサー、電子機器および移動体 | |
US20180266907A1 (en) | Pressure sensor, pressure sensor module, electronic apparatus, and vehicle | |
US9994439B2 (en) | Pressure sensor, manufacturing method of pressure sensor, altimeter, electronic apparatus, and moving object | |
US20180180501A1 (en) | Pressure sensor, pressure sensor module, electronic apparatus, and vehicle | |
US20180283973A1 (en) | Sensor device, electronic apparatus, and vehicle | |
JP2018048974A (ja) | 圧力センサー、圧力センサーモジュールおよび電子機器 | |
JP2015230237A (ja) | 物理量センサー、高度計、電子機器および移動体 | |
JP2018151309A (ja) | 圧力センサーの製造方法、圧力センサー、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 | |
JP2018136230A (ja) | センサーモジュール、電子機器および移動体 | |
JP2017133944A (ja) | 圧力センサー、圧力センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体 | |
JP6340940B2 (ja) | 圧力センサー、高度計、電子機器および移動体 | |
JP2017166857A (ja) | 圧力センサー、圧力センサーの製造方法、高度計、電子機器および移動体 |