JP2018155659A - 圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 - Google Patents

圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】封止層の撓み変形を抑制することのできる圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、前記ダイアフラムの一方の面側に配置されている圧力基準室と、前記圧力基準室を介して前記ダイアフラムと対向配置されている封止層と、を有し、前記封止層は、第1部分と、前記第1部分よりも前記基板側に位置する第2部分と、前記第1部分および前記第2部分を接続する第3部分と、を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、圧力センサーとして、例えば、特許文献1に記載の構成が知られている。特許文献1の圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、ダイアフラム上に配置された圧力基準室と、圧力基準室を介してダイアフラムと対向して配置され、圧力基準室を封止する封止層と、を有している。
特開2016−138778号公報
しかしながら、特許文献1の圧力センサーでは、封止層がフラットであるため、封止層が例えば自重や圧力センサーの内部応力等によって撓み易い。例えば、封止層がダイアフラム側へ撓み、ダイアフラムと接触してしまうと、ダイアフラムの撓み変形が阻害されて、圧力の検出精度が悪化してしまう。
本発明の目的は、封止層の撓み変形を抑制することのできる圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の圧力センサーは、受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、
前記ダイアフラムの一方の面側に配置されている圧力基準室と、
前記圧力基準室を介して前記ダイアフラムと対向配置されている封止層と、を有し、
前記封止層は、第1部分と、前記第1部分よりも前記基板側に位置する第2部分と、前記第1部分および前記第2部分を接続する第3部分と、を有していることを特徴とする。
これにより、封止層が凹凸形状となり、封止層が面内方向に変形し易くなる。そのため、封止層の面外方向、特にダイアフラム側への撓み変形を抑制することができる。
本発明の圧力センサーでは、前記第1部分は、前記封止層の中央部に位置し、
前記第2部分は、前記第1部分を囲むように、前記第1部分の外側に位置し、
前記第3部分は、前記第1部分と前記第2部分との間に位置していることが好ましい。
これにより、封止層の形状が比較的簡単なものとなる。また、封止層に、ダイアフラムと反対側へ撓むきっかけを設けることができる。そのため、仮に封止層が面外方向に撓んでしまっても、封止層とダイアフラムとの接触を効果的に抑制することができる。
本発明の圧力センサーでは、前記第3部分は、前記第1部分との接続部が前記第2部分との接続部よりも前記封止層の中央側に位置するようなテーパー状をなしていることが好ましい。
これにより、第3部分と第1部分との接続角度および第3部分と第2部分との接続角度が緩やかになるため、当該部分における応力集中を低減することができる。そのため、封止層の破損をより効果的に抑制することができる。
本発明の圧力センサーでは、前記第1部分および前記第2部分は、交互に並んで複数設けられていることが好ましい。
これにより、封止層の凹凸の数を増やすことができるため、その分、封止層が面内方向により変形し易くなる。そのため、封止層の面外方向への撓みをより効果的に抑制することができる。
本発明の圧力センサーでは、前記第1部分および前記第2部分は、それぞれ、同じ方向に延在する長手形状をなしており、前記延在する方向に交差する方向に交互に並んで配置されていることが好ましい。
これにより、封止層は、特に、第1部分と第2部分の並び方向に変形し易くなる。
本発明の圧力センサーでは、前記第1部分および前記第2部分は、同心的に配置されていることが好ましい。
これにより、封止層は、その面内のどの方向にも変形し易くなる。
本発明の圧力センサーの製造方法は、ダイアフラム形成領域を有する基板を準備する工程と、
前記基板の一方の面側に、前記基板の平面視で前記ダイアフラム形成領域と重なるように犠牲層を配置する工程と、
前記犠牲層の前記基板と反対側の面に凹凸を形成する工程と、
前記犠牲層の前記基板と反対側に、前記基板の平面視で前記犠牲層と重なるように配置されている第1貫通孔を有する被覆部を配置する工程と、
前記第1貫通孔を介して前記犠牲層を除去する工程と、
前記被覆部の前記基板と反対側に、封止層を配置する工程と、
前記ダイアフラム形成領域に、受圧により撓み変形するダイアフラムを形成する工程と、を含んでいることを特徴とする。
これにより、封止層が犠牲層の凹凸形状に倣った凹凸形状となる。そのため、封止層が面内方向に変形し易くなり、封止層の面外方向、特にダイアフラム側への撓み変形を抑制することができる。
本発明の圧力センサーの製造方法では、前記封止層を配置する工程は、
前記被覆部の前記基板と反対側に、前記基板の平面視で前記被覆部と重なるように配置されている第2貫通孔を有する第1封止層を配置する工程と、
前記第2貫通孔を介して前記被覆部を除去する工程と、
前記第1封止層の前記基板と反対側に、前記第2貫通孔を封止する第2封止層を配置する工程と、を含んでいることが好ましい。
このように、被覆部を除去することで、被覆部の熱膨張に起因して環境温度によってダイアフラムの内部応力が変化してしまうことを低減できる。
本発明の圧力センサーモジュールは、本発明の圧力センサーと、
前記圧力センサーを収納しているパッケージと、を有することを特徴とする。
これにより、本発明の圧力センサーの効果を享受でき、信頼性の高い圧力センサーモジュールが得られる。
本発明の電子機器は、本発明の圧力センサーを有することを特徴とする。
これにより、本発明の圧力センサーの効果を享受でき、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明の圧力センサーを有することを特徴とする。
これにより、本発明の圧力センサーの効果を享受でき、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。 図1に示す圧力センサーが有するセンサー部を示す平面図である。 図2に示すセンサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。 図1に示す圧力センサーが有する封止層の拡大断面図である。 図1に示す圧力センサーが有する封止層の平面図である。 図1に示す圧力センサーの製造工程を示すフローチャートである。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサーが有する封止層を示す平面図である。 本発明の第3実施形態に係る圧力センサーが有する封止層を示す平面図である。 本発明の第4実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。 図21に示す圧力センサーの製造工程を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。 図23に示す圧力センサーモジュールが有する支持基板の平面図である。 本発明の第6実施形態に係る電子機器としての高度計を示す斜視図である。 本発明の第7実施形態に係る電子機器としてのナビゲーションシステムを示す正面図である。 本発明の第8実施形態に係る移動体としての自動車を示す斜視図である。
以下、本発明の圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係る圧力センサーおよびその製造方法について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。図2は、図1に示す圧力センサーが有するセンサー部を示す平面図である。図3は、図2に示すセンサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。図4は、図1に示す圧力センサーが有する封止層の拡大断面図である。図5は、図1に示す圧力センサーが有する封止層の平面図である。図6は、図1に示す圧力センサーの製造工程を示すフローチャートである。図7ないし図18は、それぞれ、図1に示す圧力センサーの製造方法を説明するための断面図である。なお、以下の説明では、図1、図4、図7ないし図18中の上側を「上」とも言い、下側を「下」とも言う。
図1に示すように、圧力センサー1は、受圧により撓み変形するダイアフラム25を有する基板2と、ダイアフラム25の上面側に配置された圧力基準室S(空洞部)と、基板2と共に圧力基準室Sを形成する周囲構造体4と、ダイアフラム25に配置されたセンサー部5と、を有している。
図1に示すように、基板2は、シリコンで構成された第1層21と、第1層21の上側に配置され、シリコンで構成された第3層23と、第1層21および第3層23の間に配置され、酸化シリコンで構成された第2層22と、を有するSOI基板で構成されている。すなわち、基板2は、シリコン(Si)を含んでいる。これにより、製造上取り扱い易く、優れた加工寸法精度を発揮することのできる基板2となる。
ただし、基板2としては、SOI基板に限定されず、例えば、単層のシリコン基板を用いることもできる。また、基板2は、シリコン以外の半導体材料、例えば、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム、炭化珪素等で構成された基板(半導体基板)であってもよい。
また、図1に示すように、基板2には、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形するダイアフラム25が設けられている。基板2には、下方に開放する有底の凹部24が形成されており、凹部24によって基板2が薄くなっている部分がダイアフラム25となっている。また、ダイアフラム25の下面が圧力を受ける受圧面251となっている。なお、本実施形態では、ダイアフラム25の平面視形状は、略正方形であるが、ダイアフラム25の平面視形状としては、特に限定されず、例えば、三角形、五角形等の多角形、円形、楕円形等であってもよい。また、角部を有する平面視形状の場合には、その角部が面取りされていてもよい。
ここで、本実施形態では、凹部24は、シリコンディープエッチング装置を用いたドライエッチングで形成されている。具体的には、基板2の下面側から等方性エッチング、保護膜成膜および異方向性エッチングという工程を繰り返して、第1層21を掘ることで凹部24を形成する。この工程を繰り返し、エッチングが第2層22まで達すると第2層22がエッチングストッパーとなってエッチングが終了し、凹部24が得られる。このような形成方法によれば、凹部24の内壁側面が基板2の主面に対して略垂直となるため、凹部24の開口面積を小さくすることができる。そのため、基板2の機械的強度の低下を抑制することができ、また、圧力センサー1の大型化を抑制することもできる。
ただし、凹部24の形成方法としては、上記の方法に限定されず、例えば、ウェットエッチングによって形成してもよい。また、本実施形態では、ダイアフラム25の下面側に第2層22が残っているが、この第2層22を除去してもよい。すなわち、ダイアフラム25を第3層23の単層で構成してもよい。これにより、ダイアフラム25をより薄くすることができ、より撓み変形し易いダイアフラム25が得られる。また、凹部24が第1層21の途中まで形成されていてもよい。
ダイアフラム25の厚さとしては、特に限定されず、ダイアフラム25の大きさ等によっても異なるが、例えば、ダイアフラム25の幅が100μm以上300μm以下の場合には、1μm以上10μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがより好ましい。このような厚さとすることで、機械的な強度を十分に保ちつつ、十分に薄く、受圧により撓み変形し易いダイアフラム25が得られる。
このようなダイアフラム25には、ダイアフラム25に作用する圧力を検出するセンサー部5が設けられている。図2に示すように、センサー部5は、ダイアフラム25に設けられた4つのピエゾ抵抗素子51、52、53、54を有している。そして、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54は、配線55を介して互いに電気的に接続され、図3に示すブリッジ回路50(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。ブリッジ回路50には駆動電圧AVDCを供給(印加)する駆動回路が接続されている。そして、ブリッジ回路50は、ダイアフラム25の撓みに基づくピエゾ抵抗素子51、52、53、54の抵抗値変化に応じた検出信号(電圧)を出力する。そのため、この出力された検出信号に基づいてダイアフラム25が受けた圧力を検出することができる。
特に、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54は、ダイアフラム25の外縁部に配置されている。受圧によりダイアフラム25が撓み変形すると、ダイアフラム25の中でも特にその外縁部に大きな応力が加わるため、ダイアフラム25の外縁部にピエゾ抵抗素子51、52、53、54を配置することで、前述した検出信号を大きくすることができ、圧力検知の感度が向上する。なお、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54の配置は、特に限定されず、例えば、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54がダイアフラム25の外縁を跨いで配置されていてもよいし、ダイアフラム25の中央部に配置されていてもよい。
ピエゾ抵抗素子51、52、53、54は、例えば、基板2の第3層23にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)することで構成されている。また、配線55は、例えば、基板2の第3層23に、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54よりも高濃度でリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)することで構成されている。
なお、センサー部5の構成としては、ダイアフラム25が受けた圧力を検出することができれば、特に限定されない。例えば、ブリッジ回路50を構成していない少なくとも1つのピエゾ抵抗素子がダイアフラム25に配置されている構成であってもよい。また、センサー部としては、本実施形態のようなピエゾ抵抗型の他にも、静電容量の変化に基づいて圧力を検出する静電容量型を用いてもよい。
また、図1に示すように、基板2の上面には、シリコン酸化膜(SiO膜)で構成された第1絶縁膜31と、シリコン窒化膜(SiN膜)で構成された第2絶縁膜32と、が成膜されている。第1絶縁膜31によって、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54の界面準位を低減してノイズの発生を抑制することができる。また、第2絶縁膜32(シリコン窒化膜)によって、センサー部5を水分や埃から保護することができる。
なお、第1絶縁膜31および第2絶縁膜32の構成材料としては、上述した目的を発揮することができれば、特に限定されない。また、第1絶縁膜31および第2絶縁膜32に替えて、例えば、シリコン酸窒化膜(SiNO膜)で構成された絶縁膜を配置してもよい。シリコン酸窒化膜によれば、前述した第1絶縁膜31と第2絶縁膜32の両方の機能を発揮することができる。また、第1絶縁膜31および第2絶縁膜32は、それぞれ、ダイアフラム25と重ならないように枠状になっていてもよい。また、第1絶縁膜31および第2絶縁膜32の少なくとも一方を省略してもよい。
また、図1に示すように、ダイアフラム25の上側には、圧力基準室Sが設けられている。この圧力基準室Sは、基板2と周囲構造体4とに囲まれることで形成されている。圧力基準室Sは、密閉された空間であり、圧力基準室S内の圧力が、圧力センサー1が検出する圧力の基準値となる。特に、圧力基準室Sは、真空状態(例えば、10Pa以下)であることが好ましい。これにより、圧力センサー1を、真空を基準として圧力を検出する「絶対圧センサー」として用いることができ、利便性の高い圧力センサー1となる。ただし、圧力基準室Sは、一定の圧力に保たれていれば、真空状態でなくてもよい。
また、圧力基準室Sは、その面積が基板2側から封止層46側に向けて漸増するテーパー状をなしている。すなわち、基板2側の面積が封止層46側の面積よりも小さくなっている。また、圧力基準室Sは、その面積の変化率が基板2側から封止層46側へ向けて漸減している。ただし、圧力基準室Sの形状としては、特に限定されず、例えば、その面積が基板2側から封止層46側に向けてほぼ一定であってもよい。
周囲構造体4は、基板2との間に圧力基準室Sを形成している。図1に示すように、周囲構造体4は、基板2上に配置された層間絶縁膜41と、層間絶縁膜41上に配置された配線層42と、配線層42および層間絶縁膜41上に配置された層間絶縁膜43と、層間絶縁膜43上に配置された配線層44と、配線層44および層間絶縁膜43上に配置された表面保護膜45と、表面保護膜45上に配置された封止層46と、表面保護膜45上に配置された端子47とを有している。
このような周囲構造体4では、主に、層間絶縁膜41、43によって、基板2の平面視でダイアフラム25を囲む枠状の側壁部40が構成されている。そして、封止層46が圧力基準室Sを介してダイアフラム25と対向して配置され、圧力基準室Sを封止している。
層間絶縁膜41、43は、それぞれ、枠状をなし、平面視でダイアフラム25を囲むように配置されている。層間絶縁膜41、43としては、特に限定されないが、例えば、シリコン酸化膜(SiO膜)等の絶縁膜を用いることができる。
配線層42は、センサー部5の配線55と電気的に接続された配線部429を有している。また、配線層44は、配線部429と電気的に接続された配線部449とを有している。配線層42、44としては、例えば、特に限定されないが、アルミニウム膜等の金属膜を用いることができる。
表面保護膜45は、周囲構造体4を水分、ガス、ゴミ、傷などから保護する機能を有している。表面保護膜45は、層間絶縁膜43および配線層44上に配置されている。また、表面保護膜45上には配線部429、449を介してセンサー部5と電気的に接続されている複数の端子47が設けられている。表面保護膜45としては、特に限定されず、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、ポリイミド膜、エポキシ樹脂膜などを用いることができる。
図1に示すように、封止層46は、圧力基準室Sの天井に位置し、圧力基準室Sを封止している。封止層46は、下面が圧力基準室Sに臨む第1封止層461と、第1封止層461の上面に積層された第2封止層462と、第2封止層462の上面に積層された第3封止層463と、を有している。封止層46を積層構造とすることで、圧力基準室Sをより確実に気密封止することができる。なお、封止層46の構成としては、特に限定されず、例えば、第1封止層461と第2封止層462との間や第2封止層462と第3封止層463との間に別の層が介在し、4層以上の積層構造となっていてもよいし、第3封止層463を省略してもよいし、第1封止層461だけで圧力基準室Sを封止できる場合には第1封止層461だけの単層構造となっていてもよい。
第1封止層461は、シリコン(Si)を含んで構成されており、特に本実施形態ではシリコン(Si)で構成されている。また、第2封止層462は、酸化シリコン(SiO)を含んで構成されており、特に、本実施形態では酸化シリコン(SiO)で構成されている。また、第3封止層463は、シリコン(Si)を含んで構成されており、特に本実施形態ではシリコン(Si)で構成されている。後述する製造方法でも説明するように、第1封止層461、第2封止層462および第3封止層463は、それぞれ、スパッタリング法、CVD法等の各種成膜法で形成することができる。
このように、各層461、462、463がそれぞれシリコン(Si)を含んでいることで、封止層46を半導体プロセスによって容易に形成することができる。さらには、同じ材料(シリコン)で構成された第1封止層461および第3封止層463で、これらとは異なる材料(酸化シリコン)で構成された第2封止層462を挟み込むことで、封止層46の熱膨張率を厚さ方向で平均化することができ、封止層46の熱膨張時の面外方向への撓みを抑制することができる。
特に、封止層46の下方への撓みを抑制することにより、封止層46とダイアフラム25との接触を抑制することができる。封止層46がダイアフラム25に接触してしまうと、ダイアフラム25の撓み変形が阻害され、圧力検出精度が低下するおそれがある。そのため、前述のように、封止層46の熱膨張時の面外方向への撓みを抑制し、封止層46とダイアフラム25との接触を抑制することで、優れた圧力検出精度を有する圧力センサー1となる。また、前述したように、基板2がSOI基板で構成されているため、圧力基準室Sを介して対向する基板2および封止層46の熱膨張率の差を小さくすることができる。そのため、熱膨張により発生する内部応力を小さく抑えることができる。さらには、ダイアフラム25に加わる内部応力の環境温度による変化を抑制することができる。そのため、例えば、同じ圧力を受けていても検出される圧力が環境温度によって異なってしまうといった検出精度の低下を効果的に抑制することができる。
なお、第1封止層461、第2封止層462および第3封止層463の構成材料としては、特に限定されない。例えば、第1封止層461および第3封止層463は、それぞれ、シリコン(Si)以外の材料(例えば、製造上、不可避的に混じってしまう材料)を含んでいてもよいし、シリコン以外の材料で構成されていてもよい。同様に、第2封止層462は、酸化シリコン以外の材料(例えば、製造上、不可避的に混じってしまう材料)を含んでいてもよいし、酸化シリコン以外の材料で構成されていてもよい。
また、図1に示すように、第1封止層461には複数の貫通孔464が形成されている。後述する製造方法において詳しく説明するが、複数の貫通孔464は、製造途中まで存在している被覆部424を除去するためのリリースエッチング用の孔である。
このような複数の貫通孔464を配置することで、第1封止層461が面内に変形し易くなり、当該変形によって、例えば、圧力センサー1の内部応力を吸収、緩和することができる。そのため、圧力センサー1の内部応力が低減され、内部応力がダイアフラム25に伝わり難くなる。したがって、圧力センサー1は、優れた圧力検出精度を発揮することができる。
このような第1封止層461上には第2封止層462が配置されており、この第2封止層462によって各貫通孔464が塞がれている。これにより、圧力基準室Sが封止される。なお、各貫通孔464の横断面形状は、略円形状である。ただし、各貫通孔464の横断面形状は、特に限定されず、例えば、三角形、四角形等の多角形、楕円形、異形等であってもよい。
また、図4に示すように、貫通孔464は、横断面積(径)が圧力基準室S側から第2封止層462側に向けて漸減したテーパー状をなしている。このように、貫通孔464をテーパー状にすることで、貫通孔464内の空間を十分に確保して貫通孔464をより変形し易いものとすることができると共に、貫通孔464の上側の開口を十分に小さくすることができる。そのため、第1封止層461を面内方向に変形させ易くしつつ、貫通孔464の上端側の開口を第2封止層462によってより確実に塞ぐことができる。なお、貫通孔464の形状としては、特に限定されない。例えば、本実施形態では、貫通孔464は、軸方向の全域でテーパー状をなしているが、これに限定されず、軸方向の少なくとも一部が前述したようなテーパー状をなしていてもよい。また、貫通孔464は、テーパー状ではなくて横断面積が実質的に変化しないストレート状であってもよい。
図4に示すように、貫通孔464の下端側開口の径Rmax(幅)としては、特に限定されないが、例えば、0.6μm以上1.2μm以下であることが好ましく、0.8μm以上1.0μm以下であることがより好ましい。これにより、より確実に、貫通孔464内の空間を十分に大きく確保して第1封止層461をより変形し易いものとすることができる。また、貫通孔464が過度に大きくなってしまうことを阻止することができ、例えば、第1封止層461の機械的強度が過度に低下してしまったり、第1封止層461の機械的強度を確保するために第1封止層461が過度に厚くなってしまったりするのを抑制することができる。
貫通孔464の上端側開口の径Rmin(幅)としては、特に限定されないが、例えば、100Å以上900Å以下であることが好ましく、300Å以上700Å以下であることがより好ましい。これにより、被覆部424を除去するためのエッチングを行うのに十分な大きさの径を有し、かつ、第2封止層462によってより確実に塞ぐことのできる径を有する貫通孔464となる。
また、貫通孔464は、横断面積(径)の変化率が圧力基準室S側から第2封止層462側に向けて漸減している。すなわち、貫通孔464は、上側に向けて内周面の傾斜がきつくなっている。特に、本実施形態では、上端部の内周面がほぼ垂直に立った状態となっている。そのため、貫通孔464は、漏斗状の内部空間を有しているとも言える。このような構成とすれば、貫通孔464の径を下側から上側に向けて徐々に小さくすることができるため、径Rminを高精度に制御することができる。そのため、径Rminを目標値に合わせ込み易くなる。すなわち、径Rminが小さくなり過ぎて被覆部424をエッチング除去することが困難となったり、径Rminが大きくなり過ぎて第2封止層462で封止することが困難となってしまったりするのを抑制することができる。よって、より確実に、貫通孔464を介して被覆部424を除去することができると共に、第2封止層462によって貫通孔464を塞ぐことができる。なお、貫通孔464の形状としては、特に限定されず、例えば、横断面積(径)の変化率が上側に向けて一定となっていてもよい。
また、図1および図4に示すように、第1封止層461は、各貫通孔464の下端側開口を囲む枠状(環状)をなし、圧力基準室S側に突出する枠状の突出部467を有している。そのため、仮に封止層46がダイアフラム25側に撓んで、封止層46がダイアフラム25と接触したとしても、突出部467が優先的に接触する。そのため、突出部467がない場合と比べて、封止層46とダイアフラム25との接触面積を小さくすることができ、封止層46がダイアフラム25に接触したまま貼り付いてしまう「スティッキング」の発生を効果的に抑制することができる。ただし、突出部467は、省略してもよい。
また、図4に示すように、第1封止層461の厚さT1は、第2封止層462の厚さT2および第3封止層463の厚さT3よりも大きい。第1封止層461には複数の貫通孔464が配置されているため、他の層(第2封止層462および第3封止層463)よりも機械的強度が低下し易い。そのため、T1>T2、T3の関係を満足することで、第1封止層461に十分な機械的強度を持たせることができる。
具体的には、第1封止層461の厚さT1は、特に限定されないが、例えば、1μm以上10μm以下であることが好ましく、2μm以上7μm以下であることがより好ましい。これにより、第1封止層461に十分な機械的強度を持たせつつ、第1封止層461の過度な厚肉化を防止することができる。また、径Rmax、Rminが前述したような大きさとなる貫通孔464をより容易に形成することができる。
以上のような第1封止層461上には第2封止層462が積層されている。第2封止層462は、主に、第1封止層461に設けられた複数の貫通孔464を封止するための層である。このような第2封止層462の厚さT2は、特に限定されないが、例えば、1μm以上5μm以下であることが好ましく、1.5μm以上2.5μm以下であることがより好ましい。これにより、第2封止層462の過度な厚肉化を防止しつつ、第2封止層462によって貫通孔464をより確実に封止することができる。
以上のような第2封止層462上には第3封止層463が積層されている。第3封止層463は、主に、材料が同じ第1封止層461との間に、異なる材料で構成された第2封止層462を挟み込むことで、封止層46の熱膨張率を厚さ方向で平均化し、封止層46の熱膨張時の面外方向への撓みを抑制するための層である。これにより、特に、封止層46の下方への撓みを抑制することができ、封止層46とダイアフラム25との接触を抑制することができる。
ここで、第2封止層462が外部に露出していると、第2封止層462が水分を吸着し、環境湿度によって封止層46の内部応力が変化するおそれがある。このように、環境湿度によって封止層46の内部応力が変化してしまうと、それに伴ってダイアフラム25の内部応力も変化してしまう。そのため、同じ圧力を受けても環境湿度によって測定値が異なってしまい、圧力センサー1の圧力検出精度が低下するおそれがある。
そこで、本実施形態では、第3封止層463で第2封止層462を覆い、第2封止層462を圧力センサー1の外部に対して気密的に封止している。すなわち、第3封止層463によって第2封止層462を囲み、第2封止層462の圧力センサー1外部への露出を阻止している。これにより、第2封止層462を水分から保護することができ、環境湿度による封止層46の内部応力の変化を抑制することができる。
なお、本実施形態では、第2封止層462の側面が第3封止層463によって覆われているが、これに限定されず、第1封止層461によって覆われていてもよいし、第1封止層461および第3封止層463の両方によって覆われていてもよい。また、例えば、湿度が一定である等、湿度の影響を受け難い環境で使用する場合等には、第1封止層461および第3封止層463によって第2封止層462を封止しなくてもよく、例えば、第2封止層462の上面や側面が圧力センサー1の外部に露出していてもよい。
このような第3封止層463の厚さT3は、特に限定されないが、例えば、0.1μm以上10μm以下とすることが好ましく、0.3μm以上1.0μm以下とすることがより好ましい。これにより、第1封止層461との厚さのバランスを取ることができ、封止層46の熱膨張時の面外方向への撓みをより効果的に抑制することができる。また、第3封止層463へのピンホールの発生を抑制することができ、より効果的に、第2封止層462を水分から保護することができる。また、第3封止層463の過度な厚肉化を防止することができる。
以上、封止層46を構成する第1封止層461、第2封止層462および第3封止層463についてそれぞれ説明した。次に、封止層46の形状について説明する。図1に示すように、封止層46は、第1部分46Aと、第1部分46Aよりも基板2側に位置する第2部分46Bと、第1部分46Aおよび第2部分46Bを接続する第3部分46Cと、を有している。封止層46をこのような凹凸形状とすると、例えば、従来のように封止層46がフラットな場合に比べ、封止層46がその面内方向に変形し易くなる。そのため、封止層46の面外方向、特にダイアフラム25側への撓み変形を抑制することができ、封止層46とダイアフラム25との接触を効果的に抑制することができる。また、封止層46が面内方向に変形することで、圧力センサー1の内部応力が緩和され、内部応力がダイアフラム25に伝わり難くなる。したがって、ダイアフラム25に加わる内部応力の環境温度に起因した変化を小さく抑えることができ、圧力センサー1の圧力検出精度の低下を効果的に抑制することができる。
また、図1および図5に示すように、第1部分46Aは、封止層46の中央部に位置している。また、第2部分46Bは、第1部分46Aを囲むように第1部分46Aの外側に位置し、枠状をなしている。また、第3部分46Cは、第1部分46Aと第2部分46Bとの間に位置し、枠状をなしている。このような構成によれば、例えば、封止層46がフラットな場合と比べて、封止層46の強度が増し、封止層46が面外方向に撓み難くなる。また、封止層46に、上側へ撓むきっかけを設けることができる。そのため、封止層46をより確実に上側に撓ませることができ、封止層46とダイアフラム25との接触を効果的に抑制することができる。
封止層46の厚さ方向における第1部分46Aと第2部分46Bとのずれ量Dとしては、特に限定されないが、例えば、封止層46の厚さをT(=T1+T2+T3)としたとき、T/10≦D≦Tであることが好ましく、T/5≦D≦T/2であることがより好ましい(図1および図4参照)。これにより、第1部分46Aと第2部分46Bとを十分にずらすことができ、より面内に変形し易い封止層46となる。また、後述する製造プロセスにおいて、十分なステップカバレッジを有することができ、封止層46をより精度よく形成(成膜)することができる。
また、図5に示すように、基板2の平面視で、第1部分46Aは、ダイアフラム25よりも大きく設けられている。すなわち、基板2の平面視で、第1部分46Aの内側にダイアフラム25の全域が位置している。前述したように、封止層46は、元々ダイアフラム25側に撓み難く構成されているが、仮に、封止層46がダイアフラム25側に撓んでしまった場合、封止層46が接触するのはダイアフラム25の周囲となる。そのため、ダイアフラム25と第1部分46Aとの間に空間を確保でき、封止層46とダイアフラム25との接触をより確実に抑制することができる。ただし、第1部分46Aの配置は、これに限定されず、基板2の平面視で、ダイアフラム25の一部が第1部分46Aからはみ出していてもよい。
また、第3部分46Cは、封止層46の厚さ方向に対して傾斜したテーパー状をなしている。より具体的には、第3部分46Cは、その横断面積が下側(第2部分46B側)から上側(第1部分46A側)に向けて漸減するテーパー状をなしている。言い換えると、第3部分46Cは、第1部分46Aとの接続部が第2部分46Bとの接続部よりも中心側に位置するテーパー状をなしている。これにより、第3部分46Cと第1部分46Aとのなす角(接続角度)および第3部分46Cと第2部分46Bとのなす角(接続角度)が緩やかになるため、当該部分における応力集中を低減することができる。そのため、封止層46の破損をより効果的に抑制することができる。なお、本実施形態では、第1部分46Aとの接続部が屈曲しているが、これに限定されず、例えば、湾曲していてもよい。第3部分46Cと第2部分46Bとの接続部についても同様である。
以上、圧力センサー1について説明した。このような圧力センサー1は、前述したように、受圧により撓み変形するダイアフラム25を備える基板2と、ダイアフラム25の上面(一方の面)側に配置されている圧力基準室Sと、圧力基準室Sを介してダイアフラム25と対向配置されている封止層46と、を有している。また、封止層46は、第1部分46Aと、第1部分46Aよりも基板2側に位置する第2部分46Bと、第1部分46Aおよび第2部分46Bを接続する第3部分46Cと、を有している。これにより、封止層46が凹凸形状(断面視で蛇行形状、波形状)となり、封止層46が面内方向に変形し易くなる。そのため、封止層46の面外方向、特にダイアフラム25側への撓み変形を抑制することができ、封止層46とダイアフラム25との接触を効果的に抑制することができる。また、封止層46が面内方向に変形することで、圧力センサー1の内部応力が緩和され、内部応力がダイアフラム25に伝わり難くなる。したがって、ダイアフラム25に加わる内部応力の環境温度に起因した変化を小さく抑えることができ、圧力センサー1の圧力検出精度の低下を効果的に抑制することができる。特に、本実施形態では、圧力基準室Sの面積が基板2側から封止層46側へ向けて漸増しているため、封止層46のサイズが大きくなり易く、その分、撓み易くなる。そのため、上述したような封止層46の構成とすることで、封止層46の効果がより顕著に発揮される。
また、前述したように、第1部分46Aは、封止層46の中央部に位置し、第2部分46Bは、第1部分46Aを囲むように、第1部分46Aの外側に位置し、第3部分46Cは、第1部分46Aと第2部分46Bとの間に位置している。これにより、封止層46の形状が比較的簡単なものとなる。また、封止層46に、上側へ撓むきっかけを設けることができる。そのため、封止層46が面外方向に撓み変形する場合には、封止層46をより確実に上側(ダイアフラム25と反対側)に撓ませることができる。したがって、封止層46とダイアフラム25との接触を効果的に抑制することができる。
また、前述したように、第3部分46Cは、第1部分46Aとの接続部が第2部分46Bとの接続部よりも封止層46の中央側に位置するようなテーパー状をなしている。これにより、第3部分46Cと第1部分46Aとの接続角度および第3部分46Cと第2部分46Bとの接続角度が緩やかになるため、当該部分における応力集中を低減することができる。そのため、封止層46の破損をより効果的に抑制することができる。
次に、圧力センサー1の製造方法について説明する。圧力センサー1の製造方法は、図6に示すように、基板2を準備する準備工程と、基板2にセンサー部5を配置するセンサー部配置工程と、基板2の上面側に犠牲層Gを配置する犠牲層配置工程と、犠牲層Gの上面に凹凸を形成する凹凸形成工程と、犠牲層Gの上面に、貫通孔425を有する被覆部424を配置する被覆部配置工程と、貫通孔425を介して犠牲層Gを除去する犠牲層除去工程と、被覆部424の上面に、貫通孔464を有する第1封止層461を配置する第1封止層配置工程と、貫通孔464を介して被覆部424を除去する被覆部除去工程と、第1封止層461の上面に第2封止層462を配置する第2封止層配置工程と、第2封止層462の上面に第3封止層463を配置する第3封止層配置工程と、基板2にダイアフラム25を形成するダイアフラム形成工程と、を含んでいる。
[準備工程]
まず、図7に示すように、第1層21、第2層22および第3層23が積層したSOI基板からなる基板2を準備する。なお、この段階では、基板2のダイアフラム形成領域250にはダイアフラム25が形成されていない。次に、例えば、第3層23の表面を熱酸化することで、基板2の上面に酸化シリコン膜からなる第1絶縁膜31を成膜する。
[センサー部配置工程]
次に、図8に示すように、基板2の上面に、リン、ボロン等の不純物を注入することで、センサー部5を形成する。次に、第1絶縁膜31の上面に第2絶縁膜32をスパッタリング法、CVD法等を用いて成膜する。
[犠牲層配置工程]
次に、図9に示すように、基板2上に、層間絶縁膜41をスパッタリング法、CVD法等を用いて順に所定のパターンで形成する。これにより、基板2の平面視でダイアフラム25と重なって配置された犠牲層Gが、層間絶縁膜41と一体的に形成される。なお、本実施形態では、層間絶縁膜41を酸化シリコンで構成している。
[凹凸形成工程]
次に、図10に示すように、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、層間絶縁膜41をパターニングし、犠牲層Gの上面に凹凸を形成する。この凹凸は、後の工程で形成される封止層46を凹凸形状とするための下地であり、この凹凸形状に倣った形状の封止層46が得られる。そのため、本実施形態では、犠牲層Gの上面は、その中央部に位置する第1部分G1と、第1部分G1を囲むように第1部分G1の外側に位置する枠状の第2部分G2と、第1部分G1と第2部分G2との間に位置している枠状の第3部分G3と、を有し、第3部分G3が斜めに傾斜したテーパー状となっている。
[被覆部配置工程]
次に、図11に示すように、層間絶縁膜41上に、配線層42、層間絶縁膜43、配線層44、表面保護膜45および端子47をスパッタリング法、CVD法等を用いて順に所定のパターンで形成する。本工程において、配線層42によって、犠牲層G上に、犠牲層Gを介して基板2と対向する被覆部424を形成する。また、被覆部424は、基板2の平面視で犠牲層Gと重なる貫通孔425を有している。なお、本実施形態では、層間絶縁膜43を酸化シリコンで構成し、配線層42、44をアルミニウムで構成している。
[犠牲層除去工程]
次に、基板2をバッファードフッ酸等のエッチング液に晒す。これにより、図12に示すように、貫通孔425を介して犠牲層Gがエッチング除去される。なお、当該エッチングは、等方性エッチングであるため、犠牲層Gは、被覆部424側の方が基板2側よりもより多く除去される。これにより、前述したように、圧力基準室Sがテーパー状となる。
[第1封止層配置工程]
次に、図13に示すように、被覆部424および表面保護膜45の上面に、貫通孔425と連通した複数の貫通孔464を有する第1封止層461を成膜する。第1封止層461の成膜方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法、CVD法等の各種成膜方法(気相成長法)を用いることができる。
本工程について詳しく説明すると、被覆部424上に第1封止層461を成長させていくと、初めのうちは急峻に貫通孔425を塞いでいくが、第1封止層461が厚くなると共にその勢いが低下し、第1封止層461がある厚みを超えたあたりから貫通孔425がほとんど塞がらなくなる。そのため、貫通孔425と連通するようにして、テーパー状(漏斗状)の貫通孔464が形成される。これは、前工程で犠牲層Gを除去して、貫通孔425の下側に空間を形成しておき、この空間に貫通孔425を通過したSi原子を逃がすことで、貫通孔425が塞がってしまうのを抑制しているためであると考えられる。このように、被覆部424の下方に空間を形成した状態で第1封止層461を成膜することで、容易かつより確実に、貫通孔464を形成することができる。また、第1封止層461の一部が貫通孔425内に入り込むことで、枠状の突出部467が形成される。このようなことから、被覆部424は、第1封止層461に貫通孔464および突出部467を形成するための下地層としての機能を有しているとも言える。
[被覆部除去工程]
次に、基板2を例えばリン酸、酢酸および硝酸の混酸等のエッチング液に晒し、貫通孔464を介して被覆部424を除去する。これにより、図14に示すように、圧力基準室Sが形成される。なお、本実施形態では、被覆部424の一部(外周部)がエッチング除去されずに残っている。これにより、当該部分が除去されることで、封止層46と層間絶縁膜41との間に隙間が形成され、封止層46がより撓み易くなることを抑制することができる。ただし、本工程では、被覆部424の全部を除去してもよい。
[第2封止層配置工程]
次に、貫通孔464を介して圧力基準室Sを真空状態とした状態で、第1封止層461の上面に第2封止層462を成膜し、貫通孔464を封止する。第2封止層462の成膜方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法、CVD法等の各種成膜方法(気相成長法)を用いることができる。次に、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、第2封止層462をパターニングし、図15に示すように、第2封止層462の外縁を第1封止層461の外縁の内側に位置させる。なお、第2封止層462のパターニング方法として、バッファードフッ酸等のエッチング液を用いたウェットエッチングを利用することが好ましい。これにより、第2封止層462と第1封止層461とのエッチング選択比を大きく確保することができ、実質的に第2封止層462のみをパターニングすることができる。
[第3封止層配置工程]
次に、図16に示すように、第1封止層461および第2封止層462の上面に第3封止層463を成膜する。これにより、第3封止層463によって第2封止層462が外部から気密的に封止される。第3封止層463の成膜方法としては、特に限定されず、例えば、スパッタリング法、CVD法等の各種成膜方法(気相成長法)を用いることができる。
次に、図17に示すように、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、第1封止層461および第3封止層463を同時にパターニングする。これにより、封止層46が得られる。なお、第1封止層461および第3封止層463を互いに同じ材料で構成することで、これらを同時にパターニングすることができる。そのため、圧力センサー1の製造工程を削減することができ、圧力センサー1の製造がより容易となる。
また、本工程において得られた封止層46は、前述したように、犠牲層Gの上面に倣った形状となっており、よって、第1部分46Aと、第1部分46Aを囲むように第1部分46Aの外側に位置する枠状の第2部分46Bと、第1部分46Aと第2部分46Bとの間に位置している枠状でテーパー状の第3部分46Cと、を有している。
[ダイアフラム形成工程]
次に、図18に示すように、例えば、ドライエッチング(特に、シリコンディープエッチング)法を用いて第1層21をエッチングし、ダイアフラム形成領域250に、下面に開放する凹部24を形成してダイアフラム25を得る。以上により、圧力センサー1が得られる。なお、ダイアフラム形成工程の順番は、特に限定されず、例えば、センサー部形成工程に先立って行ってもよいし、センサー部形成工程から第3封止層形成工程までの間に行ってもよい。
以上、圧力センサー1の製造方法について説明した。圧力センサー1の製造方法は、前述したように、ダイアフラム形成領域250を有する基板2を準備する工程と、基板2の上面(一方の面)側に、基板2の平面視でダイアフラム形成領域250と重なるように犠牲層Gを配置する工程と、犠牲層Gの上面(基板2と反対側の面)に凹凸を形成する工程と、犠牲層Gの上側(基板2と反対側)に、基板2の平面視で犠牲層Gと重なるように配置されている貫通孔425(第1貫通孔)を有する被覆部424を配置する工程と、貫通孔425を介して犠牲層Gを除去する工程と、被覆部424の上側(基板2と反対側)に、封止層46を配置する工程と、ダイアフラム形成領域250に、受圧により撓み変形するダイアフラム25を形成する工程と、を含んでいる。これにより、凹凸形状の封止層46が得られ、封止層46が面内方向に変形し易くなる。そのため、封止層46の面外方向、特にダイアフラム25側への撓み変形を抑制することができ、封止層46とダイアフラム25との接触を効果的に抑制することができる。また、封止層46が面内方向に変形することで、圧力センサー1の内部応力が緩和され、内部応力がダイアフラム25に伝わり難くなる。したがって、ダイアフラム25に加わる内部応力の環境温度に起因した変化を小さく抑えることができ、圧力センサー1の圧力検出精度の低下を効果的に抑制することができる。
また、前述したように、封止層46を配置する工程は、被覆部424の上側(基板2と反対側)に、基板2の平面視で被覆部424と重なるように配置されている貫通孔464(第2貫通孔)を有する第1封止層461を配置する工程と、貫通孔464を介して被覆部424を除去する工程と、第1封止層461の上側(基板2と反対側)に、貫通孔464を封止する第2封止層462を配置する工程と、を含んでいる。このようにアルミニウム等の金属材料で構成されている被覆部424を除去することで、圧力センサー1の内部応力をより小さくすることができる。また、ダイアフラム25の内部応力が被覆部424の熱膨張の程度(すなわち環境温度)によって変化してしまうことを抑制でき、圧力センサー1の圧力検出精度の低下を抑制することができる。
<第2実施形態>
図19は、本発明の第2実施形態に係る圧力センサーが有する封止層を示す平面図である。
本実施形態に係る圧力センサー1は、封止層46の形状が異なること以外は、前述した第1実施形態の圧力センサーとほぼ同様である。
以下、第2実施形態の圧力センサー1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図19において、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図19に示すように、本実施形態の圧力センサー1では、第1部分46Aおよび第2部分46Bは、交互に並んで複数設けられている。これにより、例えば、前述した第1実施形態と比べて、凹凸の数を増やすことができるため、その分、封止層46が面内方向により変形し易くなる。そのため、封止層46の面外方向、特にダイアフラム25側への撓み変形をより効果的に抑制することができる。また、封止層46によって内部応力をより効果的に緩和することができ、ダイアフラム25に伝わる内部応力をより低減することができる。
また、第1部分46Aおよび第2部分46Bは、それぞれ、同じ方向に延在する長手形状をなしており、延在する方向に交差する方向に交互に並んで配置されている。本実施形態では、第1部分46Aおよび第2部分46Bは、それぞれ、図19中の縦方向に延在する長手形状となっており、図19中の横方向(延在方向に直交する方向)に交互に並んで配置されている。このような形状によれば、封止層46は、特に、図19中の横方向に変形し易くなる。そのため、特に、図19中の横方向に加わる内部応力が加わった際の封止層46の面外方向への撓みを効果的に抑制することができる。
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図20は、本発明の第3実施形態に係る圧力センサーが有する封止層を示す平面図である。
本実施形態に係る圧力センサー1は、封止層46の形状が異なること以外は、前述した第1実施形態の圧力センサーとほぼ同様である。
以下、第3実施形態の圧力センサー1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図20において、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図20に示すように、本実施形態の圧力センサー1では、第1部分46Aおよび第2部分46Bは、交互に並んで複数設けられている。また、第1部分46Aおよび第2部分46Bは、同心的に配置されている。具体的には、第1部分46Aおよび第2部分46Bは、封止層46の中心に対して同心的に配置されており、それぞれ、枠状をなしている(たたし、中央部の第1部分46Aは除く)。このような形状によれば、封止層46は、その面内のどの方向にも変形し易くなる。そのため、封止層46の面外方向への撓みを効果的に抑制することができる。
以上のような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
図21は、本発明の第4実施形態に係る圧力センサーを示す断面図である。図22は、図21に示す圧力センサーの製造工程を示すフローチャートである。
本実施形態に係る圧力センサー1は、被覆部424が除去されていないこと以外は、前述した第1実施形態の圧力センサーの製造方法とほぼ同様である。
以下、第4実施形態の圧力センサー1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図21において、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図21に示すように、本実施形態の圧力センサー1は、前述した第1実施形態の圧力センサー1から被覆部424が除去されていない構成となっている。これにより、被覆部424が下方から封止層46を支持する支持部として機能し、封止層46の下方への撓みをより効果的に抑制することができる。
このような圧力センサー1の製造方法は、被覆部除去工程がない以外は、前述した第1実施形態の圧力センサー1の製造方法と同様である。すなわち、図22に示すように、本実施形態の圧力センサー1の製造方法は、基板2を準備する準備工程と、基板2にセンサー部5を配置するセンサー部配置工程と、基板2の上面側に犠牲層Gを配置する犠牲層配置工程と、犠牲層Gの上面に凹凸を形成する凹凸形成工程と、犠牲層Gの上面に、貫通孔425を有する被覆部424を配置する被覆部配置工程と、貫通孔425を介して犠牲層Gを除去する犠牲層除去工程と、被覆部424の上面に、貫通孔464を有する第1封止層461を配置する第1封止層配置工程と、第1封止層461の上面に第2封止層462を配置する第2封止層配置工程と、第2封止層462の上面に第3封止層463を配置する第3封止層配置工程と、基板2にダイアフラム25を形成するダイアフラム形成工程と、を含んでいる。なお、各工程は、前述した第1実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
以上のような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る圧力センサーモジュールについて説明する。
図23は、本発明の第5実施形態に係る圧力センサーモジュールを示す断面図である。図24は、図23に示す圧力センサーモジュールが有する支持基板の平面図である。
以下、第5実施形態の圧力センサーモジュールについて、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図23に示すように、圧力センサーモジュール100は、内部空間S1を有するパッケージ110と、内部空間S1内からパッケージ110の外側に引き出されて配置された支持基板120と、内部空間S1内で支持基板120に支持されている回路素子130および圧力センサー1と、内部空間S1に後述するような充填材を充填することにより形成されている充填部140と、を有している。このような圧力センサーモジュール100によれば、パッケージ110および充填部140によって圧力センサー1を保護することができる。なお、圧力センサー1としては、例えば、前述した実施形態のものを用いることができる。
パッケージ110は、ベース111およびハウジング112を有し、ベース111およびハウジング112が支持基板120を挟み込むようにして互いに接着層を介して接合されている。このようにして形成されているパッケージ110は、その上端部に形成された開口110aと、開口110aに連通する内部空間S1と、を有している。
これらベース111およびハウジング112の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物セラミックス、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化チタン等の窒化物セラミックスのような各種セラミックスや、ポリエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ABS樹脂、エポキシ樹脂のような各種樹脂材料等の絶縁性材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、各種セラミックスを用いることが特に好ましい。
以上、パッケージ110について説明したが、パッケージ110の構成としては、その機能を発揮することができれば特に限定されない。
支持基板120は、ベース111およびハウジング112の間に挟まれており、内部空間S1内からパッケージ110の外側に引き出されて配置されている。また、支持基板120は、回路素子130および圧力センサー1を支持すると共に、回路素子130および圧力センサー1を電気的に接続している。このような支持基板120は、図24に示すように、可撓性を有する基材121と、基材121に配置された複数の配線129と、を有している。
基材121は、開口122aを有する枠状の基部122と、基部122から延出する帯状の帯体123と、を有している。そして、基部122の外縁部においてベース111とハウジング112とに挟まれ、帯体123がパッケージ110の外側に延出している。このような基材121としては、例えば、一般的に用いられているフレキシブルプリント基板を用いることができる。なお、本実施形態では基材121が可撓性を有しているが、基材121の全部または一部は、硬質であってもよい。
基材121の平面視で、回路素子130および圧力センサー1は、開口122aの内側に位置し、並んで配置されている。また、回路素子130および圧力センサー1は、それぞれ、ボンディングワイヤーBWを介して基材121に吊られ、支持基板120から浮遊した状態で支持基板120に支持されている。また、回路素子130および圧力センサー1は、それぞれ、ボンディングワイヤーBWおよび配線129を介して電気的に接続されている。このように、回路素子130および圧力センサー1を支持基板120に対して浮遊した状態で支持することで、支持基板120から回路素子130および圧力センサー1に応力が伝わり難くなり、圧力センサー1の圧力検知精度が向上する。
回路素子130は、ブリッジ回路50に電圧を供給するための駆動回路、ブリッジ回路50からの出力を温度補償するための温度補償回路、温度補償回路からの出力から受けた圧力を求める圧力検出回路、圧力検出回路からの出力を所定の出力形式(CMOS、LV−PECL、LVDS等)に変換して出力する出力回路等を有している。
充填部140は、回路素子130および圧力センサー1を覆うように内部空間S1に配置されている。このような充填部140により、回路素子130および圧力センサー1を保護(防塵および防水)すると共に、圧力センサー1に作用した外部応力(例えば、落下衝撃)が回路素子130および圧力センサー1に伝わり難くなる。
また、充填部140は、液状またはゲル状の充填材で構成することができ、回路素子130および圧力センサー1の過剰な変位を抑制することができる点で、特にゲル状の充填材で構成するのが好ましい。このような充填部140によれば、回路素子130および圧力センサー1を水分から効果的に保護することができると共に、圧力を効率的に圧力センサー1へ伝達することができる。このような充填部140を構成する充填材としては、特に限定されず、例えば、シリコーンオイル、フッ素系オイル、シリコーンゲル等を用いることができる。
以上、圧力センサーモジュール100について説明した。このような圧力センサーモジュール100は、圧力センサー1と、圧力センサー1を収納しているパッケージ110と、を有している。そのため、パッケージ110によって、圧力センサー1を保護することができる。また、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、圧力センサーモジュール100の構成としては、前述の構成に限定されず、例えば、充填部140は、省略してもよい。また、本実施形態では、圧力センサー1および回路素子130が、ボンディングワイヤーBWによって、支持基板120に吊られた状態で支持されているが、例えば、圧力センサー1および回路素子130が、直接、支持基板120上に配置されていてもよい。また、本実施形態では、圧力センサー1および回路素子130が横に並んで配置されているが、例えば、圧力センサー1および回路素子130が高さ方向に並んで配置されていてもよい。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る電子機器について説明する。
図25は、本発明の第6実施形態に係る電子機器としての高度計を示す斜視図である。
図25に示すように、電子機器としての高度計200は、腕時計のように手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、圧力センサー1が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。なお、この表示部201には、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができる。
このような電子機器の一例である高度計200は、圧力センサー1を有している。そのため、高度計200は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第7実施形態>
次に、本発明の第7実施形態に係る電子機器について説明する。
図26は、本発明の第7実施形態に係る電子機器としてのナビゲーションシステムを示す正面図である。
図26に示すように、電子機器としてのナビゲーションシステム300は、図示しない地図情報と、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)からの位置情報取得手段と、ジャイロセンサーおよび加速度センサーと車速データとによる自立航法手段と、圧力センサー1と、所定の位置情報または進路情報を表示する表示部301とを備えている。
このナビゲーションシステム300によれば、取得した位置情報に加えて高度情報を取得することができる。例えば、一般道路と位置情報上は略同一の位置を示す高架道路を走行する場合、高度情報を持たない場合には一般道路を走行しているのか高架道路を走行しているのかナビゲーションシステムでは判断できず、優先情報として一般道路の情報を使用者に提供してしまっていた。そこで、ナビゲーションシステム300に圧力センサー1を搭載し、高度情報を圧力センサー1によって取得することで、一般道路から高架道路へ進入することによる高度変化を検出することができ、高架道路の走行状態におけるナビゲーション情報を使用者に提供することができる。
このような電子機器の一例としてのナビゲーションシステム300は、圧力センサー1を有している。そのため、ナビゲーションシステム300は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述の高度計およびナビゲーションシステムに限定されず、例えば、パーソナルコンピューター、デジタルスチールカメラ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、ドローン、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
<第8実施形態>
次に、本発明の第8実施形態に係る移動体について説明する。
図27は、本発明の第8実施形態に係る移動体としての自動車を示す斜視図である。
図27に示すように、移動体としての自動車400は、車体401と、4つの車輪402(タイヤ)と、を有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。また、自動車400は、車体401に搭載されている電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)403を有しており、この電子制御ユニット403に圧力センサー1が内蔵されている。電子制御ユニット403は、圧力センサー1が車体401の加速度や傾斜等を検出することにより、移動状態や姿勢等を把握し、車輪402等の制御を的確に行うことができる。これにより、自動車400は、安全で安定した移動をすることができる。なお、圧力センサー1は、自動車400に備えられているナビゲーションシステム等に搭載されていてもよい。
このような移動体の一例としての自動車400は、圧力センサー1を有している。そのため、自動車400は、前述した圧力センサー1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
以上、本発明の圧力センサー、圧力センサーの製造方法、圧力センサーモジュール、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
1…圧力センサー、2…基板、21…第1層、22…第2層、23…第3層、24…凹部、25…ダイアフラム、250…ダイアフラム形成領域、251…受圧面、31…第1絶縁膜、32…第2絶縁膜、4…周囲構造体、40…側壁部、41…層間絶縁膜、42…配線層、424…被覆部、425…貫通孔、429…配線部、43…層間絶縁膜、44…配線層、449…配線部、45…表面保護膜、46…封止層、46A…第1部分、46B…第2部分、46C…第3部分、461…第1封止層、462…第2封止層、463…第3封止層、464…貫通孔、467…突出部、47…端子、5…センサー部、50…ブリッジ回路、51、52、53、54…ピエゾ抵抗素子、55…配線、100…圧力センサーモジュール、110…パッケージ、110a…開口、111…ベース、112…ハウジング、120…支持基板、121…基材、122…基部、122a…開口、123…帯体、129…配線、130…回路素子、140…充填部、200…高度計、201…表示部、300…ナビゲーションシステム、301…表示部、400…自動車、401…車体、402…車輪、403…電子制御ユニット、AVDC…駆動電圧、BW…ボンディングワイヤー、D…ずれ量、G…犠牲層、G1…第1部分、G2…第2部分、G3…第3部分、Rmax…径、Rmin…径、S…圧力基準室、S1…内部空間

Claims (11)

  1. 受圧により撓み変形するダイアフラムを備える基板と、
    前記ダイアフラムの一方の面側に配置されている圧力基準室と、
    前記圧力基準室を介して前記ダイアフラムと対向配置されている封止層と、を有し、
    前記封止層は、第1部分と、前記第1部分よりも前記基板側に位置する第2部分と、前記第1部分および前記第2部分を接続する第3部分と、を有していることを特徴とする圧力センサー。
  2. 前記第1部分は、前記封止層の中央部に位置し、
    前記第2部分は、前記第1部分を囲むように、前記第1部分の外側に位置し、
    前記第3部分は、前記第1部分と前記第2部分との間に位置している請求項1に記載の圧力センサー。
  3. 前記第3部分は、前記第1部分との接続部が前記第2部分との接続部よりも前記封止層の中央側に位置するようなテーパー状をなしている請求項2に記載の圧力センサー。
  4. 前記第1部分および前記第2部分は、交互に並んで複数設けられている請求項1に記載の圧力センサー。
  5. 前記第1部分および前記第2部分は、それぞれ、同じ方向に延在する長手形状をなしており、前記延在する方向に交差する方向に交互に並んで配置されている請求項4に記載の圧力センサー。
  6. 前記第1部分および前記第2部分は、同心的に配置されている請求項4に記載の圧力センサー。
  7. ダイアフラム形成領域を有する基板を準備する工程と、
    前記基板の一方の面側に、前記基板の平面視で前記ダイアフラム形成領域と重なるように犠牲層を配置する工程と、
    前記犠牲層の前記基板と反対側の面に凹凸を形成する工程と、
    前記犠牲層の前記基板と反対側に、前記基板の平面視で前記犠牲層と重なるように配置されている第1貫通孔を有する被覆部を配置する工程と、
    前記第1貫通孔を介して前記犠牲層を除去する工程と、
    前記被覆部の前記基板と反対側に、封止層を配置する工程と、
    前記ダイアフラム形成領域に、受圧により撓み変形するダイアフラムを形成する工程と、を含んでいることを特徴とする圧力センサーの製造方法。
  8. 前記封止層を配置する工程は、
    前記被覆部の前記基板と反対側に、前記基板の平面視で前記被覆部と重なるように配置されている第2貫通孔を有する第1封止層を配置する工程と、
    前記第2貫通孔を介して前記被覆部を除去する工程と、
    前記第1封止層の前記基板と反対側に、前記第2貫通孔を封止する第2封止層を配置する工程と、を含んでいる請求項7に記載の圧力センサーの製造方法。
  9. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧力センサーと、
    前記圧力センサーを収納しているパッケージと、を有することを特徴とする圧力センサーモジュール。
  10. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧力センサーを有することを特徴とする電子機器。
  11. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の圧力センサーを有することを特徴とする移動体。
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