JP2018165651A - センサー装置、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた検出精度を有するセンサー装置、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】センサー装置は、受圧により撓み変形し、一方の面が受圧面である第1ダイアフラムと、前記第1ダイアフラムに対して前記受圧面とは反対の面側に位置する圧力基準室と、を有し、前記受圧面が受ける圧力を検出する圧力センサーと、受圧により撓み変形し、一方の面が第1受圧面であり、他方の面が第2受圧面である第2ダイアフラムを有し、前記第1受圧面が受ける圧力と前記第2受圧面が受ける圧力との差である差圧を検出する差圧センサーと、前記圧力センサーおよび前記差圧センサーの一方の出力に基づいて、他方の出力を補正する補正部と、を有している。【選択図】図1
Description
本発明は、センサー装置、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、圧力センサーとして、例えば、特許文献1に記載の構成が知られている。特許文献1の圧力センサーは、センサー本体と、センサー本体を収納するケースと、ケース内に充填された不活性液体と、を有している。また、センサー本体は、受圧により撓み変形するダイアフラムと、ダイアフラムに形成されたピエゾ抵抗素子と、ダイアフラムと重なって配置された圧力基準室と、を有している。このような圧力センサーは、不活性液体を介して伝わった圧力によってダイアフラムが撓み変形し、この撓み変形に基づいてピエゾ抵抗素子の抵抗値が変化することを利用して、圧力を検出するように構成されている。
しかしながら、特許文献1の圧力センサーでは、例えば、加速度が加わる状態で圧力を検出しようとすると、検出対象の圧力のみならず、加速度によってもダイアフラムが撓み変形するため、圧力を精度よく検出することができない。
本発明の目的は、優れた検出精度を有するセンサー装置、電子機器および移動体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のセンサー装置は、受圧により撓み変形し、一方の面が受圧面である第1ダイアフラムと、前記第1ダイアフラムに対して前記受圧面とは反対の面側に位置する圧力基準室と、を有し、前記受圧面が受ける圧力を検出する圧力センサーと、
受圧により撓み変形し、一方の面が第1受圧面であり、他方の面が第2受圧面である第2ダイアフラムを有し、前記第1受圧面が受ける圧力と前記第2受圧面が受ける圧力との差である差圧を検出する差圧センサーと、
前記圧力センサーおよび前記差圧センサーの一方の出力に基づいて、他方の出力を補正する補正部と、を有することを特徴とする。
これにより、センサー装置に加わる加速度、振動等をキャンセルすることができ、優れた検出精度を有するセンサー装置が得られる。
受圧により撓み変形し、一方の面が第1受圧面であり、他方の面が第2受圧面である第2ダイアフラムを有し、前記第1受圧面が受ける圧力と前記第2受圧面が受ける圧力との差である差圧を検出する差圧センサーと、
前記圧力センサーおよび前記差圧センサーの一方の出力に基づいて、他方の出力を補正する補正部と、を有することを特徴とする。
これにより、センサー装置に加わる加速度、振動等をキャンセルすることができ、優れた検出精度を有するセンサー装置が得られる。
本発明のセンサー装置では、前記補正部は、前記差圧センサーの出力に基づいて、前記圧力センサーの出力を補正することが好ましい。
これにより、精度よく圧力を検出することができる。
これにより、精度よく圧力を検出することができる。
本発明のセンサー装置では、前記補正部は、前記圧力センサーの出力に基づいて、前記差圧センサーの出力を補正することが好ましい。
これにより、精度よく差圧を検出することができる。
これにより、精度よく差圧を検出することができる。
本発明のセンサー装置では、前記第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムは、同じ方向を向いていることが好ましい。
これにより、重力、加速度等の不要応力が第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムにほぼ等しく作用する。そのため、センサー装置に加わる加速度、振動等をより精度よくキャンセルすることができる。
これにより、重力、加速度等の不要応力が第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムにほぼ等しく作用する。そのため、センサー装置に加わる加速度、振動等をより精度よくキャンセルすることができる。
本発明のセンサー装置では、基板を有し、
前記基板に前記第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムが設けられていることが好ましい。
これにより、装置構成が簡単なものとなる。
前記基板に前記第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムが設けられていることが好ましい。
これにより、装置構成が簡単なものとなる。
本発明のセンサー装置では、前記第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムを覆う圧力伝搬部を有していることが好ましい。
これにより、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムを保護することができる。
これにより、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムを保護することができる。
本発明の電子機器は、本発明のセンサー装置を有することを特徴とする。
これにより、本発明のセンサー装置の効果を享受でき、信頼性の高い電子機器が得られる。
これにより、本発明のセンサー装置の効果を享受でき、信頼性の高い電子機器が得られる。
本発明の移動体は、本発明のセンサー装置を有することを特徴とする。
これにより、本発明のセンサー装置の効果を享受でき、信頼性の高い移動体が得られる。
これにより、本発明のセンサー装置の効果を享受でき、信頼性の高い移動体が得られる。
以下、本発明のセンサー装置、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係るセンサー装置について説明する。
まず、本発明の第1実施形態に係るセンサー装置について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るセンサー装置を示す断面図である。図2は、図1に示すセンサー装置が有する第1センサー部を示す平面図である。図3は、図2に示す第1センサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。図4は、図1に示すセンサー装置が有する第2センサー部を示す平面図である。図5は、図4に示す第2センサー部を含むブリッジ回路を示す回路図である。なお、以下の説明では、図1中の上側「上」とも言い、下側を「下」とも言う。
図1に示すように、センサー装置1は、圧力センサー2と、差圧センサー3と、これらを覆う圧力伝搬部9と、を有している。また、圧力センサー2は、第1ダイアフラム45と、第1ダイアフラム45に配置された第1センサー部5と、第1ダイアフラム45の下側に設けられた圧力基準室Sと、を有している。一方、差圧センサー3は、第2ダイアフラム47と、第2ダイアフラム47に配置された第2センサー部6と、を有している。また、これら圧力センサー2および差圧センサー3は、後述するように基板4とベース基板7との積層体から一体形成されている。
また、図3に示すように、センサー装置1は、圧力センサー2および差圧センサー3の一方の出力に基づいて、他方の出力を補正する補正部58(補正回路)を有している。特に、本実施形態では、補正部58は、差圧センサー3の出力に基づいて圧力センサー2の出力を補正する。これにより、センサー装置1に加わる加速度、振動等をキャンセルすることができ、より精度よく圧力を検出することができる。なお、補正部58は、圧力センサー2や差圧センサー3が有していてもよい、すなわち基板4に作り込まれていてもよいし、圧力センサー2や差圧センサー3とは別体で配置されていてもよい。以下、このようなセンサー装置1について詳細に説明する。
図1に示すように、圧力センサー2および差圧センサー3は、共通の基板4を有している。基板4は、第1シリコン層41、酸化シリコン層42および第2シリコン層43がこの順で積層されているSOI基板である。ただし、基板4としては、SOI基板に限定されず、例えば、単層のシリコン基板を用いてもよい。また、基板4としては、シリコン以外の半導体材料、例えば、ゲルマニウム、ヒ化ガリウム、ガリウム砒素リン、窒化ガリウム、炭化珪素等で構成された基板(半導体基板)を用いてもよい。
また、基板4には、周囲の部分よりも薄肉であり、受圧によって撓み変形する第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47が図1中の横方向(面方向)に並んで設けられている。
基板4には、下方に開放する有底の凹部44が形成され、この凹部44の上側(凹部44によって基板4が薄くなっている部分)が第1ダイアフラム45となっている。そして、第1ダイアフラム45では、その上面が受圧面451となっている。同様に、基板4には、下方に開放する有底の凹部46が形成されて、この凹部46の上側(凹部46によって基板4が薄くなっている部分)が第2ダイアフラム47となっている。そして、第2ダイアフラム47では、その両主面が受圧面471、472となっている。
このように、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47を同じ基板4から形成することで、センサー装置1の構成が簡単なものとなると共に、センサー装置1の小型化を図ることができる。また、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47の物理的特性(撓み易さ、内部応力等)を容易に揃えることができる。
凹部44、46は、シリコンディープエッチング装置を用いたドライエッチングで形成されている。具体的には、基板4の下面側から等方性エッチング、保護膜成膜および異方向性エッチングという工程を繰り返して、第1シリコン層41を掘ることで凹部を形成する。この工程を繰り返し、エッチングが酸化シリコン層42まで達すると酸化シリコン層42がエッチングストッパーとなってエッチングが終了し、凹部44、46が得られる。このような形成方法によれば、凹部44、46の側面が基板4の主面に対して略垂直となるため、凹部44、46の開口面積を小さくすることができる。そのため、基板4の機械的強度の低下を抑制することができ、また、センサー装置1の大型化を抑制することもできる。
ただし、凹部44、46の形成方法としては、上記の方法に限定されず、例えば、ウェットエッチングによって形成してもよい。また、本実施形態では、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47のそれぞれに酸化シリコン層42が残っているが、この酸化シリコン層42をさらに除去してもよい。すなわち、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47を第2シリコン層43の単層で構成してもよい。これにより、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、より薄くなってより撓み変形し易くなる。また、本実施形態のように、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47のそれぞれを複数の層(酸化シリコン層42と第2シリコン層43)で構成した場合、各層の熱膨張率の異なりに起因する熱応力が発生し、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47が不本意に、すなわち検出対象である圧力以外の力に起因して撓み変形するおそれがある。これに対して、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47をそれぞれ単層で構成することで、上述のような熱応力が生じることが無いため、検出対象である圧力をより精度よく検出することができるというメリットもある。
本実施形態では、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、同じ形状、大きさで形成されている。また、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、それぞれ、略正方形の平面視形状を有している。ここで、前記「同じ形状、大きさ」とは、形状・大きさが共に完全に一致している場合の他にも、例えば、形状・大きさの少なくとも一方が製造上不可避的な程度に異なっている場合も含む意味である。
なお、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47の形状、大きさとしては、特に限定されず、例えば、平面視形状が同じで大きさが異なる相似形となっていてもよいし、平面視形状が互いに異なっていてもよい。また、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47の平面視形状としては、特に限定されず、例えば、三角形、五角形以上の多角形等の角部を有する形状や、円形、楕円形、長円形等の角部を有していない形状であってもよい。また、平面視形状が角部を有する場合には、その角部が面取りされていてもよい。
図1に示すように、基板4の下側にはベース基板7が配置されている。ベース基板7は、凹部44の開口を塞いで第1ダイアフラム45との間に圧力基準室S(気密空間)を形成するように、基板4の下面に接合されている。また、ベース基板7は、凹部46の開口を塞がないように、凹部46の内外を連通する貫通孔71を有している。このような構成とすることで、第1ダイアフラム45を圧力基準室S内の圧力と受圧面451が受ける圧力との差(絶対圧)に基づいて撓み変形させ、第2ダイアフラム47を受圧面471が受ける圧力と受圧面472が受ける圧力との差(差圧)に基づいて撓み変形させることができる。なお、ベース基板7としては、特に限定されず、例えば、シリコン基板、ガラス基板、セラミックス基板等を用いることができる。
ここで、圧力基準室Sは、真空であることが好ましい。これにより、圧力センサー2を、真空を基準として圧力を検出する絶対圧センサーとして用いることができる。そのため、利便性の高い圧力センサー2となる。ただし、圧力基準室S内の圧力は、特に限定されず、真空でなくてもよい。
図2に示すように、第1ダイアフラム45には、第1ダイアフラム45に作用する圧力を検出する第1センサー部5が設けられている。第1センサー部5は、第1ダイアフラム45に設けられた4つのピエゾ抵抗素子51、52、53、54を有している。また、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54は、配線55を介して互いに電気的に接続され、図3に示すブリッジ回路50(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。ブリッジ回路50には駆動電圧AVDCを供給する駆動回路(図示せず)が接続されている。そして、ブリッジ回路50は、第1ダイアフラム45の撓みに基づくピエゾ抵抗素子51、52、53、54の抵抗値変化に応じた検出信号V1(電圧)を出力する。そのため、ブリッジ回路50から出力された検出信号V1に基づいて第1ダイアフラム45が受けた圧力を検出することができる。
一方で、図4に示すように、第2ダイアフラム47には、第2ダイアフラム47に作用する差圧(受圧面471が受ける圧力と受圧面472が受ける圧力との差)を検出する第2センサー部6が設けられている。第2センサー部6は、第1センサー部5と同様の構成となっている。すなわち、第2センサー部6は、第2ダイアフラム47に設けられた4つのピエゾ抵抗素子61、62、63、64を有し、これらを配線65を介して互いに電気的に接続して図5に示すブリッジ回路60(ホイートストンブリッジ回路)を構成している。ブリッジ回路60には駆動電圧AVDCを供給する駆動回路(図示せず)が接続されている。そして、ブリッジ回路60は、第2ダイアフラム47の撓みに基づくピエゾ抵抗素子61、62、63、64の抵抗値変化に応じた検出信号V2(電圧)を出力する。そのため、ブリッジ回路60から出力された検出信号V2に基づいて第2ダイアフラム47が受けた差圧を検出することができる。
図3および図5に示すように、圧力センサー2(第1センサー部5)および差圧センサー3(第2センサー部6)の出力端子は、それぞれ、補正部58に接続されており、この補正部58により、圧力センサー2から出力された検出信号V1が差圧センサー3から出力された検出信号V2に基づいて補正され、補正後の信号V3が出力される。
ピエゾ抵抗素子51、52、53、54、61、62、63、64は、例えば、基板4の第2シリコン層43にリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)することで構成されている。また、配線55、65は、例えば、基板4の第2シリコン層43に、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54、61、62、63、64よりも高濃度でリン、ボロン等の不純物をドープ(拡散または注入)することで構成されている。ただし、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54、61、62、63、64や配線55、65の形成方法としては、特に限定されない。
また、図1に示すように、基板4の上面には保護膜8が配置されている。この保護膜8は、基板4の上面に配置された第1絶縁膜81と、第1絶縁膜81上に配置された第2絶縁膜82と、を有している。第1絶縁膜81は、シリコン酸化膜(SiO2膜)で構成されている。これにより、第1絶縁膜81によって、ピエゾ抵抗素子51、52、53、54、61、62、63、64の界面準位を低減してノイズの発生を抑制することができる。一方、第2絶縁膜82は、シリコン窒化膜(SiNx膜)で構成されている。これにより、第1センサー部5および第2センサー部6を水分や埃から保護することができ、センサー装置1の信頼性を高めることができる。なお、保護膜8の構成としては、特に限定されず、例えば、第1絶縁膜81および第2絶縁膜82の少なくとも一方を省略してもよいし、異なる材料で構成してもよい。
(圧力伝搬部)
また、図1に示すように、圧力センサー2および差圧センサー3を覆うように圧力伝搬部9が設けられている。これにより、圧力センサー2および差圧センサー3を水分から保護することができる。また、センサー装置1に防水性を付与することができる。このような圧力伝搬部9は、液状またはゲル状の充填材で構成することができる。また、圧力伝搬部9を構成する充填材としては、特に限定されず、例えば、シリコーンオイル、フッ素系オイル、シリコーンゲル、グリス等を用いることができる。たたし、圧力伝搬部9は、その全部または一部を省略してもよい。例えば、凹部46およびこれに続く貫通孔71で形成される空間の全部または一部に対して圧力伝搬部9を省略することができる。
また、図1に示すように、圧力センサー2および差圧センサー3を覆うように圧力伝搬部9が設けられている。これにより、圧力センサー2および差圧センサー3を水分から保護することができる。また、センサー装置1に防水性を付与することができる。このような圧力伝搬部9は、液状またはゲル状の充填材で構成することができる。また、圧力伝搬部9を構成する充填材としては、特に限定されず、例えば、シリコーンオイル、フッ素系オイル、シリコーンゲル、グリス等を用いることができる。たたし、圧力伝搬部9は、その全部または一部を省略してもよい。例えば、凹部46およびこれに続く貫通孔71で形成される空間の全部または一部に対して圧力伝搬部9を省略することができる。
以上、センサー装置1の構成について説明した。このようなセンサー装置1は、圧力を検出する圧力センサーとして利用することができる。前述したように、圧力センサー2では、受圧面451が受ける圧力に応じて第1ダイアフラム45が撓み変形し、ブリッジ回路50から出力された検出信号に基づいて受圧面451が受けた圧力を検出することができる。
しかしながら、例えば、第1ダイアフラム45は、自重、加速度、大気の揺らぎ等の圧力以外の外力(以下「不要外力」ともいう。)によっても撓み変形するため、ブリッジ回路50から出力された検出信号には圧力以外にも不要外力の成分が含まれている。そのため、ブリッジ回路50から出力された検出信号では精度よく圧力を検出することができない。そこで、センサー装置1では、第1ダイアフラム45に作用する不要外力を検出するための第2ダイアフラム47を設けている。
第2ダイアフラム47は、受圧面471、472が同じ空間に臨んでいるため圧力によって撓み変形しないが、不要外力によって第1ダイアフラム45と同じように撓み変形する。特に、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、同一の基板4から形成されているため、不要外力による撓み変形は、近似の度合いが高い。そのため、ブリッジ回路60から、第2ダイアフラム47が受けた不要外力に応じた検出信号V2が出力され、これを第1ダイアフラム45が受けた不要外力と見做すことができる。したがって、センサー装置1は、差圧センサー3の出力値(検出信号V2)に基づいて、圧力センサー2の出力値(検出信号V1)を補正部58により補正し、補正された信号V3(補正済信号)を用いることで、圧力センサー2の出力から不要外力の成分をキャンセルすることができ、より精度よく圧力を検出することができる。
ここで、補正部58は、例えば、圧力センサー2の出力値および差圧センサー3の出力値からの演算よって信号V3を求めることができる。より具体的には、例えば、圧力センサー2の出力値から差圧センサー3の出力値分を減算したり、差圧センサー3の出力値に対応するテーブルを有し、このテーブルから選択された補正係数を圧力センサー2の出力に積算、減算等したりすることができる。ただし、補正部58による演算は、特に限定されない。
なお、補正部58は、検出信号V2に基づいて検出信号V1を補正するものとして説明したが、これに限定されず、検出信号V1に基づいて検出信号V2を補正するものでもよい。
このようなセンサー装置1は、例えば、自動車、飛行機等の移動体、回動可能なアームを有するロボット等、センサー装置1の姿勢(鉛直方向に対する傾き)が変化し易く、加速度や振動を受け易い環境において、その効果をより顕著に発揮することができる。
特に、本実施形態では、前述したように、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47が同じ基板4から形成されているため、互いに同じ方向を向いている。言い換えると、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47の厚さ方向(法線)が一致している。そのため、重力、加速度等の不要応力が第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47にほぼ等しく作用する。これにより、差圧センサー3によって、圧力センサー2が受けた不要外力の大きさをより正確に検出することができる。よって、差圧センサー3の出力(検出信号V2)に基づいて、圧力センサー2の出力(検出信号V1)を補正することで、圧力センサー2の出力から不要外力の成分をより効果的にキャンセルすることができる。なお、前記「同じ方向」とは、方向(法線方向)が完全に一致する場合の他、方向(法線方向)が例えば製造上不可避的に発生する誤差(例えば、基板4の反りに起因する誤差)程度にずれている場合も含む意味である。
また、本実施形態では、前述したように、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47が同じ基板4から形成されているため、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47をより近接して設けることができる。そのため、重力、加速度等の不要応力が第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47にほぼ等しく作用する。これにより、圧力センサー2が受けた不要外力の大きさが差圧センサー3からより正確に検出される。よって、差圧センサー3の出力(検出信号)に基づいて、圧力センサー2の出力(検出信号)を補正することで、圧力センサー2の出力から不要外力の成分をより効果的にキャンセルすることができる。
また、本実施形態では、前述したように、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、ほぼ同じ構成となっている。具体的には、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、ほぼ同じ平面視形状を有し、ほぼ同じ大きさを有し、ほぼ同じ厚さを有し、共に酸化シリコン層42および第2シリコン層43の積層体で構成されている。そのため、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、撓み易さ等の物理的特性がほぼ等しい。したがって、重力、加速度等の不要応力が第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47にほぼ等しく作用する。これにより、圧力センサー2が受けた不要外力の大きさが差圧センサー3からより正確に検出される。よって、差圧センサー3の出力(検出信号)に基づいて、圧力センサー2の出力(検出信号)を補正することで、圧力センサー2の出力から不要外力の成分をより効果的にキャンセルすることができる。
以上、センサー装置1について説明した。このようなセンサー装置1は、前述したように、受圧により撓み変形し、上面(一方の面)が受圧面451である第1ダイアフラム45と、第1ダイアフラム45に対して下面(受圧面451とは反対の面)側に位置する圧力基準室Sと、を有し、受圧面451が受ける圧力を検出する圧力センサー2と、受圧により撓み変形し、上面(一方の面)が受圧面471(第1受圧面)であり、下面(他方の面)が受圧面472(第2受圧面)である第2ダイアフラム47を有し、受圧面471が受ける圧力と受圧面472が受ける圧力との差である差圧を検出する差圧センサー3と、圧力センサー2および差圧センサー3の一方の出力に基づいて、他方の出力を補正する補正部58と、を有している。特に、本実施形態では、補正部58は、差圧センサー3の出力(検出信号V2)に基づいて、圧力センサー2の出力(検出信号V1)を補正するように構成されている。これにより、センサー装置1に加わる加速度、振動等をキャンセルすることができ、より精度よく圧力を検出することができる。よって、優れた検出精度を有するセンサー装置1が得られる。
また、前述したように、センサー装置1では、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47は、同じ方向を向いている。そのため、重力、加速度等の不要応力が第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47にほぼ等しく作用する。これにより、差圧センサー3によって、圧力センサー2が受けた不要外力の大きさをより正確に検出することができる。よって、差圧センサー3の出力(検出信号)に基づいて、圧力センサー2の出力(検出信号)を補正することで、圧力センサー2の出力から不要外力の成分をより効果的にキャンセルすることができる。
また、前述したように、センサー装置1は、基板4を有し、基板4に第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47が設けられている。すなわち、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47が同じ基板4から形成されている。これにより、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47をより近接して設けることができる。そのため、重力、加速度等の不要応力が第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47にほぼ等しく作用する。また、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47の温度差を小さくすることができる。これにより、圧力センサー2が受けた不要外力の大きさが差圧センサー3からより正確に検出される。よって、差圧センサー3の出力(検出信号)に基づいて、圧力センサー2の出力(検出信号)を補正することで、圧力センサー2の出力から不要外力の成分をより効果的にキャンセルすることができる。
また、前述したように、センサー装置1では、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47を覆う圧力伝搬部9を有している。これにより、第1ダイアフラム45および第2ダイアフラム47を水分から保護することができる。また、センサー装置1に防水性を付与することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るセンサー装置について説明する。
次に、本発明の第2実施形態に係るセンサー装置について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係るセンサー装置を示す断面図である。図7は、図6に示すセンサー装置の装着状態を示す断面図である。
以下、第2実施形態のセンサー装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態に係るセンサー装置1は、圧力伝搬部9の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態とほぼ同様である。なお、図6および図7において、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図6に示すように、本実施形態のセンサー装置1では、圧力伝搬部9は、第2ダイアフラムの受圧面472を覆い、第1ダイアフラム45の受圧面451および第2ダイアフラムの受圧面471を覆わないように配置されている。なお、本実施形態では、圧力伝搬部9は、凹部46内に充填され、さらに凹部46からはみ出して、センサー装置1の下面11および側面上まで広がって配置されている。ただし、圧力伝搬部9の配置としては、特に限定されず、例えば、センサー装置1の側面まで広がっていなくてもよい。このような圧力伝搬部9は、センサー装置1の下面11に加わった衝撃(圧力)を受圧面472に伝達する機能を有している。すなわち、センサー装置1の下面11に加わった衝撃(圧力)は、圧力伝搬部9を介して受圧面472に伝達される。
このような圧力伝搬部9の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリウレタン系エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、塩ビ系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー、アミド系熱可塑性エラストマー、シリコーン系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、アクリル系ゴム、シリコーン系ゴム、ブタジエン系ゴム、スチレン系ゴム等の各種ゴム材料等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。このような弾性を有する材料を用いることで、第2ダイアフラム47の撓み変形を阻害することなく、下面11に加わった衝撃(圧力)を効果的に受圧面472に伝達することができる。
このようなセンサー装置1は、センサー装置1に加わった衝撃を検出する衝撃センサーとして利用することができる。例えば、図7に示すように、センサー装置1を下面11が対象物X側と接触するように対象物Xに固定した状態で、対象物Xに衝撃が加わると、その衝撃が圧力伝搬部9を介して受圧面472に伝達され、第2ダイアフラム47が撓み変形する。そのため、ブリッジ回路60から出力された検出信号V2に基づいて前記衝撃を検出することができる。
しかしながら、例えば、第2ダイアフラム47は、自重、加速度、大気の揺らぎ等の圧力以外の外力(以下「不要外力」ともいう。)によっても撓み変形するため、ブリッジ回路60から出力された検出信号V2には前記衝撃以外にも不要外力の成分が含まれている。そのため、ブリッジ回路60から出力された検出信号V2では精度よく衝撃を検出することができない。そこで、センサー装置1では、第2ダイアフラム47に作用する不要外力を検出するための第1ダイアフラム45を設けている。
第1ダイアフラム45の受圧面451側には圧力伝搬部9が設けられていないため、前記衝撃が圧力伝搬部9を介して第1ダイアフラム45に伝達されることが防止されている。また、第1ダイアフラム45の受圧面451は、第2ダイアフラム47の受圧面471と同じ空間に臨んでいるため、第1ダイアフラム45は、不要外力によって第2ダイアフラム47と同じように撓み変形する。そのため、ブリッジ回路50から、第1ダイアフラム45が受けた不要外力に応じた検出信号V1が出力され、これを第2ダイアフラム47が受けた不要外力と見做すことができる。したがって、補正部58は、圧力センサー2の出力(検出信号V1)に基づいて、差圧センサー3の出力(検出信号V2)を補正し、補正された信号V3を用いることで、差圧センサー3の出力から不要外力の成分をキャンセルすることができ、より精度よく衝撃を検出することができる。
このようなセンサー装置1は、例えば、自動車、飛行機等の移動体、回動可能なアームを有するロボット等、周囲の物体と接触して衝撃を受け易い環境において、その効果をより顕著に発揮することができる。
以上、本実施形態のセンサー装置1について説明した。このようなセンサー装置1は、前述したように、受圧により撓み変形し、上面(一方の面)が受圧面451である第1ダイアフラム45と、第1ダイアフラム45に対して下面(受圧面451とは反対の面)側に位置する圧力基準室Sと、を有し、受圧面451が受ける圧力を検出する圧力センサー2と、受圧により撓み変形し、上面(一方の面)が受圧面471(第1受圧面)であり、下面(他方の面)が受圧面472(第2受圧面)である第2ダイアフラム47を有し、受圧面471が受ける圧力と受圧面472が受ける圧力との差である差圧を検出する差圧センサー3と、圧力センサー2および差圧センサー3の一方の出力に基づいて、他方の出力を補正する補正部58と、を有している。特に、本実施形態では、補正部58は、圧力センサー2の出力(検出信号V1)に基づいて、差圧センサー3の出力(検出信号V2)を補正するように構成されている。これにより、センサー装置1に加わる加速度、振動、大気の揺らぎ等の不要外力をキャンセルすることができ、より精度よく衝撃を検出することができる。よって、優れた検出精度を有するセンサー装置1が得られる。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るセンサー装置について説明する。
次に、本発明の第3実施形態に係るセンサー装置について説明する。
図8は、本発明の第3実施形態に係るセンサー装置を示す断面図である。図9は、図8に示すセンサー装置の装着状態を示す断面図である。
以下、第3実施形態のセンサー装置について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態に係るセンサー装置1は、圧力伝搬部9の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態とほぼ同様である。なお、図8および図9において、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図8に示すように、本実施形態のセンサー装置1では、圧力伝搬部9は、第2ダイアフラム47の受圧面472を覆い、第1ダイアフラム45の受圧面451および第2ダイアフラム47の受圧面471を覆わないように配置されている。なお、本実施形態では、圧力伝搬部9は、凹部46内に充填されている。ただし、圧力伝搬部9の配置としては、特に限定されず、例えば、センサー装置1の下面や側面まで広がっていてもよい。このような圧力伝搬部9の構成材料としては、特に限定されず、例えば、シリコーンオイル、フッ素系オイル、シリコーンゲル、グリス等を用いることができる。たたし、圧力伝搬部9は、省略してもよい。
このようなセンサー装置1は、受圧面471が受ける圧力と、受圧面472が受ける圧力との差(差圧)を検出する差圧センサーとして利用することができる。例えば、図9に示すように、受圧面472が流路Y内に臨み、受圧面451、471が流路Y外に臨むようにセンサー装置1を流路Yに固定すると、流路Y内を流れる流体Q(液体、気体等)の圧力が圧力伝搬部9を介して受圧面472に伝達され、第2ダイアフラム47が撓み変形する。そのため、ブリッジ回路60から出力された検出信号に基づいて流路Y内外の差圧を検出することができる。
しかしながら、例えば、第2ダイアフラム47は、自重、加速度、大気の揺らぎ等の圧力以外の外力(以下「不要外力」ともいう。)によっても撓み変形するため、ブリッジ回路60から出力された検出信号には流体Qの圧力以外にも不要外力の成分が含まれている。そのため、ブリッジ回路60から出力された検出信号では精度よく流路Y内外の差圧を検出することができない。そこで、センサー装置1では、第2ダイアフラム47に作用する不要外力を検出するための第1ダイアフラム45を設けている。
第1ダイアフラム45は、流路Yに臨んでいないため、流体Qの圧力は、第1ダイアフラム45に伝達されない。また、第1ダイアフラム45の受圧面451は、第2ダイアフラム47の受圧面471と同じ空間に臨んでいるため、第1ダイアフラム45は、不要外力によって第2ダイアフラム47と同じように撓み変形する。そのため、ブリッジ回路50から、第1ダイアフラム45が受けた不要外力に応じた検出信号が出力され、これを第2ダイアフラム47が受けた不要外力と見做すことができる。したがって、センサー装置1は、圧力センサー2の出力(検出信号)に基づいて、差圧センサー3の出力(検出信号)を補正することで、差圧センサー3の出力から不要外力の成分をキャンセルすることができ、より精度よく流路Y内外の差圧を検出することができる。
このようなセンサー装置1は、例えば、自動車、飛行機等の移動体、回動可能なアームを有するロボット等、センサー装置1の姿勢(鉛直方向に対する傾き)が変化し易く、加速度や振動を受け易い環境において、その効果をより顕著に発揮することができる。
以上、本実施形態のセンサー装置1について説明した。このようなセンサー装置1は、前述したように、受圧により撓み変形し、上面(一方の面)が受圧面451である第1ダイアフラム45と、第1ダイアフラム45に対して下面(受圧面451とは反対の面)側に位置する圧力基準室Sと、を有し、受圧面451が受ける圧力を検出する圧力センサー2と、受圧により撓み変形し、上面(一方の面)が受圧面471(第1受圧面)であり、下面(他方の面)が受圧面472(第2受圧面)である第2ダイアフラム47を有し、受圧面471が受ける圧力と受圧面472が受ける圧力との差である差圧を検出する差圧センサー3と、を有している。そして、圧力センサー2および差圧センサー3の一方の出力に基づいて、他方の出力を補正するように構成されている。特に、本実施形態では、圧力センサー2の出力に基づいて、差圧センサー3の出力を補正するように構成されている。これにより、センサー装置1に加わる加速度、振動、大気の揺らぎ等の不要外力をキャンセルすることができ、より精度よく差圧を検出することができる。よって、優れた検出精度を有するセンサー装置1が得られる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第4実施形態に係る電子機器について説明する。
図10は、本発明の第4実施形態に係る電子機器としての高度計を示す斜視図である。
図10に示すように、電子機器としての高度計200は、腕時計のように手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、センサー装置1が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。なお、この表示部201には、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができる。
図10に示すように、電子機器としての高度計200は、腕時計のように手首に装着することができる。また、高度計200の内部には、センサー装置1が搭載されており、表示部201に現在地の海抜からの高度、または、現在地の気圧等を表示することができる。なお、この表示部201には、現在時刻、使用者の心拍数、天候等、様々な情報を表示することができる。
このような電子機器の一例である高度計200は、センサー装置1を有している。そのため、高度計200は、前述したセンサー装置1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
<第5実施形態>
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器について説明する。
次に、本発明の第5実施形態に係る電子機器について説明する。
図11は、本発明の第5実施形態に係る電子機器としてのナビゲーションシステムを示す正面図である。
図11に示すように、電子機器としてのナビゲーションシステム300は、図示しない地図情報と、GPS(全地球測位システム:Global Positioning System)からの位置情報取得手段と、ジャイロセンサーおよび加速度センサーと車速データとによる自立航法手段と、センサー装置1と、所定の位置情報または進路情報を表示する表示部301とを備えている。
このナビゲーションシステム300によれば、取得した位置情報に加えて高度情報を取得することができる。例えば、一般道路と位置情報上は略同一の位置を示す高架道路を走行する場合、高度情報を持たない場合には一般道路を走行しているのか高架道路を走行しているのかナビゲーションシステムでは判断できず、優先情報として一般道路の情報を使用者に提供してしまっていた。そこで、ナビゲーションシステム300にセンサー装置1を搭載し、高度情報をセンサー装置1によって取得することで、一般道路から高架道路へ進入することによる高度変化を検出することができ、高架道路の走行状態におけるナビゲーション情報を使用者に提供することができる。
このような電子機器の一例としてのナビゲーションシステム300は、センサー装置1を有している。そのため、ナビゲーションシステム300は、前述したセンサー装置1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、前述の高度計およびナビゲーションシステムに限定されず、例えば、パーソナルコンピューター、デジタルスチールカメラ、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、ドローン、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
<第6実施形態>
次に、本発明の第6実施形態に係る移動体について説明する。
次に、本発明の第6実施形態に係る移動体について説明する。
図12は、本発明の第6実施形態に係る移動体としての自動車を示す斜視図である。
図12に示すように、移動体としての自動車400は、車体401と、4つの車輪402(タイヤ)と、を有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。また、自動車400は、車体401に搭載されている電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)403を有しており、この電子制御ユニット403にセンサー装置1が内蔵されている。電子制御ユニット403は、センサー装置1が車体401の加速度や傾斜等を検出することにより、移動状態や姿勢等を把握し、車輪402等の制御を的確に行うことができる。これにより、自動車400は、安全で安定した移動をすることができる。なお、センサー装置1は、自動車400に備えられているナビゲーションシステム等に搭載されていてもよい。
図12に示すように、移動体としての自動車400は、車体401と、4つの車輪402(タイヤ)と、を有しており、車体401に設けられた図示しない動力源(エンジン)によって車輪402を回転させるように構成されている。また、自動車400は、車体401に搭載されている電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)403を有しており、この電子制御ユニット403にセンサー装置1が内蔵されている。電子制御ユニット403は、センサー装置1が車体401の加速度や傾斜等を検出することにより、移動状態や姿勢等を把握し、車輪402等の制御を的確に行うことができる。これにより、自動車400は、安全で安定した移動をすることができる。なお、センサー装置1は、自動車400に備えられているナビゲーションシステム等に搭載されていてもよい。
このような移動体の一例としての自動車400は、センサー装置1を有している。そのため、自動車400は、前述したセンサー装置1の効果を享受でき、高い信頼性を発揮することができる。
以上、本発明のセンサー装置、電子機器および移動体を図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムが同じ方向を向いている構成について説明したが、特に限定されず、異なる方向を向いていてもよい。また、前述した実施形態では、第1ダイアフラムおよび第2ダイアフラムは、同じ基板から形成されている構成について説明したが、これに限定されず、異なる基板から形成されていてもよい。すなわち、圧力センサーおよび差圧センサーは、別体で構成されていてもよい。
1…センサー装置、11…下面、2…圧力センサー、3…差圧センサー、4…基板、41…第1シリコン層、42…酸化シリコン層、43…第2シリコン層、44…凹部、45…第1ダイアフラム、451…受圧面、46…凹部、47…第2ダイアフラム、471…受圧面、472…受圧面、5…第1センサー部、50…ブリッジ回路、51、52、53、54…ピエゾ抵抗素子、55…配線、58…補正部、6…第2センサー部、60…ブリッジ回路、61、62、63、64…ピエゾ抵抗素子、65…配線、7…ベース基板、71…貫通孔、8…保護膜、81…第1絶縁膜、82…第2絶縁膜、9…圧力伝搬部、200…高度計、201…表示部、300…ナビゲーションシステム、301…表示部、400…自動車、401…車体、402…車輪、403…電子制御ユニット、AVDC…駆動電圧、Q…流体、S…圧力基準室、X…対象物、Y…流路
Claims (8)
- 受圧により撓み変形し、一方の面が受圧面である第1ダイアフラムと、前記第1ダイアフラムに対して前記受圧面とは反対の面側に位置する圧力基準室と、を有し、前記受圧面が受ける圧力を検出する圧力センサーと、
受圧により撓み変形し、一方の面が第1受圧面であり、他方の面が第2受圧面である第2ダイアフラムを有し、前記第1受圧面が受ける圧力と前記第2受圧面が受ける圧力との差である差圧を検出する差圧センサーと、
前記圧力センサーおよび前記差圧センサーの一方の出力に基づいて、他方の出力を補正する補正部と、を有することを特徴とするセンサー装置。 - 前記補正部は、前記差圧センサーの出力に基づいて、前記圧力センサーの出力を補正する請求項1に記載のセンサー装置。
- 前記補正部は、前記圧力センサーの出力に基づいて、前記差圧センサーの出力を補正する請求項1に記載のセンサー装置。
- 前記第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムは、同じ方向を向いている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のセンサー装置。
- 基板を有し、
前記基板に前記第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムが設けられている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のセンサー装置。 - 前記第1ダイアフラムおよび前記第2ダイアフラムを覆う圧力伝搬部を有している請求項1ないし5のいずれか1項に記載のセンサー装置。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のセンサー装置を有することを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のセンサー装置を有することを特徴とする移動体。
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