JP2018155150A - 可変圧縮比機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】有効長さを変更可能な可変長コンロッドを有する可変圧縮比機構であって、新しい構造を有するものを提供する。【解決手段】可変圧縮比機構は、有効長さを変更可能な可変長コンロッド6を備える。可変長コンロッドは、コンロッド本体30と、ピストンピン受容開口44を備えると共にコンロッド本体に対して回動可能にコンロッド本体に設けられ、回動すると有効長さが変化するように構成された偏心部材40と、コンロッド本体から突出する突出ピン66を備えると共にコンロッド本体に対する突出ピンの相対位置が変わると偏心部材を回動させるように構成された偏心部材駆動機構50と、を備える。可変圧縮比機構は、内燃機関の運転中に突出ピンを案内するガイド部材を更に備え、ガイド部材は、そのガイド位置が変更されると、突出ピンの相対位置が変わるように突出ピンを案内する。【選択図】図1

Description

本発明は、可変圧縮比機構に関する。
従来から、内燃機関の機械圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備えた内燃機関が知られている。このような可変圧縮比機構としては様々なものが提案されているが、そのうちの一つとして内燃機関で用いられるコンロッドの有効長さを変化させるものが挙げられる。ここで、コンロッドの有効長さとは、クランクピンを受容するクランク受容開口の軸線とピストンピンを受容するピストンピン受容開口の軸線との間の距離を意味する。したがって、コンロッドの有効長さが長くなるとピストンが圧縮上死点にあるときの燃焼室容積が小さくなり、よって機械圧縮比が高くなる。一方、コンロッドの有効長さが短くなるとピストンが圧縮上死点にあるときの燃焼室容積が大きくなり、よって機械圧縮比が低くなる。
有効長さを変更可能な可変長コンロッドとしては、コンロッド本体の小径端部に、コンロッド本体に対して回動可能な偏心部材を設けたものが知られている(例えば、特許文献1、2)。偏心部材はピストンピンを受容するピストンピン受容開口を有し、このピストンピン受容開口は偏心部材の回動軸線に対して偏心して設けられる。このような可変長コンロッドでは、偏心部材の回動位置を変更すると、これに伴ってコンロッドの有効長さを変化させることができる。
偏心部材を備えた可変長コンロッドのうち、偏心部材の外周面に形成された歯車部と噛合する駆動ギアと、この駆動ギアと連結されたリンク機構とを備えたものが検討されている(例えば、特許文献1)。特に、特許文献1に記載された可変長コンロッドは、クランクシャフトの回転に伴って可変長コンロッドが運動する平面(以下、「運動平面」という)上においてにコンロッド本体から側方に突出する二つのレバーを備える。これら二つのレバーのうちの一方(第一レバー)がリンク機構を介して駆動ギアに連結されており、他方(第二レバー)が偏心部材の回動を防止するロック機構に連結されている。
機械圧縮比を高くするときには第一レバー及び第二レバーが共に一時的に押し下げられる。これにより、ロック機構が解除されると共にリンク機構及び駆動ギアを介して偏心部材が一方の方向へ回動し、機械圧縮比が高くなる。逆に、機械圧縮比を低くするときには第二レバーのみが一時的に押し下げられる。第一レバーは可変長コンロッド内に設けられたバネによって押し上げられる方向に付勢されているため、第二レバーが押し下げられることによってロック機構が解除されると、バネの力によって第一レバーは押し上げられ、これに伴ってリンク機構及び駆動ギアを介して偏心部材が他方の方向へ回動し、機械圧縮比が低くなる。
国際公開第2016/037696号 国際公開第2014/019683号
上述したように、特許文献1に記載された可変長コンロッドでは、二つのレバーや、各レバーに連結されたロッドが必要となる。また、二つのレバーはコンロッド本体から側方に突出するように構成されると共に、コンロッド本体の一部に溝が設けられてこの溝内にバネが設けられる。このように、特許文献1に記載された可変長コンロッドはその構造が複雑であると共に、機械圧縮比に応じて可変長コンロッド自体の重量バランスが大きく変化してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、有効長さを変更可能な可変長コンロッドを有する可変圧縮比機構であって、新しい構造を有するものを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)ピストンピンを受容するピストンピン受容開口の軸線とクランクピンを受容するクランク受容開口の軸線との間の有効長さを変更することができる可変長コンロッドを備える、可変圧縮比機構であって、前記可変長コンロッドは、前記クランク受容開口を備えるコンロッド本体と、前記ピストンピン受容開口を備えると共に前記コンロッド本体に対して回動可能に前記コンロッド本体に設けられ、回動すると前記有効長さが変化するように構成された偏心部材と、当該可変長コンロッドの運動平面に対して角度を持って前記コンロッド本体から突出する突出ピンを備えると共に、前記コンロッド本体に対する前記突出ピンの相対位置が変わると前記偏心部材を回動させるように構成された、偏心部材駆動機構と、を備え、前記可変長コンロッドと共に運動しないように機関本体に取り付けられると共に内燃機関の運転中に前記突出ピンを案内するガイド部材を更に備え、前記ガイド部材は、そのガイド位置が変更されると、前記突出ピンの相対位置が変わるように前記突出ピンを案内する、可変圧縮比機構。
(2)前記偏心部材は、前記ピストンピン受容開口の軸線が当該偏心部材の回動軸線から偏心するように構成され、前記偏心部材駆動機構は、前記突出ピンが前記コンロッド本体に対して第一相対位置にあるときには前記偏心部材の回動位置が第一回動位置になり、前記突出ピンが前記コンロッド本体に対して第二相対位置にあるときには前記偏心部材の回動位置が、前記第一回動位置よりも前記有効長さが短くなる第二回動位置になるように構成され、前記ガイド部材は、少なくとも第一ガイド位置と第二ガイド位置との間で切換可能であり、当該ガイド部材が前記第一ガイド位置にあるときには前記突出ピンを前記第一相対位置に案内し、当該ガイド部材が前記第二ガイド位置にあるときには前記突出ピンを第二相対位置に案内するように構成される、上記(1)に記載の可変圧縮比機構。
(3)前記第一回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線上であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線から離れて位置する回動位置であり、前記第二回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線上であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線に近づいて位置する回動位置である、上記(2)に記載の可変圧縮比機構。
(4)前記可変長コンロッドは、前記偏心部材が前記第一回動位置及び前記第二回動位置にあるときに前記偏心部材が回動しないようにロックするロック機構を更に備える、上記(2)又は(3)に記載の可変圧縮比機構。
(5)前記ガイド部材は、互いに対面して配置される第一ガイドレールと第二ガイドレールとを備え、当該ガイド部材が前記第一ガイド位置にあるときに前記第一ガイドレールによって前記突出ピンが第一相対位置に案内せしめられ、当該ガイド部材が前記第二ガイド位置にあるときには前記第二ガイドレールによって前記突出ピンが第二相対位置に案内せしめられるように構成される、上記(2)〜(4)のいずれか1つに記載の可変圧縮比機構。
(6)前記ガイド部材は、前記内燃機関の運転中に前記突出ピンが前記第一ガイドレールと前記第二ガイドレールとの間のガイド通路を通って移動するように構成され、前記第一ガイドレール及び前記第二ガイドレールは前記突出ピンの進行方向においてガイド通路入口側よりもガイド通路出口側の方が両者の間隔が狭くなるように形成される、上記(5)に記載の可変圧縮比機構。
(7)前記ガイド部材は、前記機関本体に対して回動可能に取り付けられると共に、前記機関本体に対して回動することで前記第一ガイド位置と前記第二ガイド位置との間で移動することができるように構成される、上記(2)〜(6)のいずれか1つに記載の可変圧縮比機構。
(8)前記偏心部材は、その外面から径方向外側に突出した突出部を更に備え、前記コンロッド本体は前記偏心部材の周りに配置された停止部材を更に備え、前記停止部材は、前記偏心部材が第一回動位置及び第二回動位置にあるときに前記突出部が前記停止部材に当接するように配置される、上記(2)〜(7)のいずれか1つに記載の可変圧縮比機構。
(9)前記偏心部材は、前記ピストンピン受容開口の軸線が当該偏心部材の回動軸線から偏心するように構成され、前記第一回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線よりも一方の回動方向に回動した位置であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線から離れて位置する回動位置であり、前記停止部材は、前記偏心部材が第一回動位置にあるときに前記偏心部材が前記一方の回動方向にそれ以上回動しないように前記突出部が前記停止部材に当接するように配置される、上記(8)に記載の可変圧縮比機構。
(10)前記第二回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線上よりも一方の回動方向とは反対方向に回動した位置であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線に近づいて位置する回動位置であり、前記停止部材は、前記偏心部材が第二回動位置にあるときに前記偏心部材が前記一方の回動方向とは反対方向にそれ以上回動しないように前記突出部が前記停止部材に当接するように配置される、上記(9)に記載の可変圧縮比機構。
(11)前記偏心部材は、その外周に歯車が形成された歯車部を有し、前記偏心部材駆動機構は、前記コンロッド本体に回動可能に取り付けられると共に前記偏心部材の歯車部と噛合する駆動ギアと、前記突出ピンを備えると共に前記駆動ギアに連結されるリンク機構とを備え、前記リンク機構は、前記突出ピンの相対位置が変わると前記リンク機構を介して前記駆動ギアの回動位置を変化させるように構成される、上記(1)〜(10)のいずれか1項に記載の可変圧縮比機構。
(12)前記駆動ギアは当該駆動ギアの回動軸線に対して偏心した軸線を有する第一円形部を備え、前記リンク機構は一方の端部に前記第一円形部に嵌合する第一リング部を備えたリンク部材を備える、上記(11)に記載の可変圧縮比機構。
(13)前記リンク機構は、前記コンロッド本体に回動可能に取り付けられると共に前記突出ピンが固定された偏心回動部材を更に備え、前記偏心回動部材は、当該偏心回動部材の回動軸線に対して偏心した軸線を有する第二円形部を備えると共に、前記突出ピンはその軸線が前記偏心回動部材の回動軸線に対して偏心するように前記偏心回動部材に固定され、前記リンク部材は前記第一リング部が設けられた端部とは反対側の端部に前記第二円形部に嵌合する第二リング部を備える、上記(12)に記載の可変圧縮比機構。
(14)前記可変長コンロッドは、前記偏心部材が所定の回動位置にあるときに前記偏心部材が回動しないようにロックするロック機構を更に備え、前記駆動ギアは前記コンロッド本体との対面する側面上に凹部を備え、前記ロック機構は、ロックボールと該ロックボールを付勢するバネとを備え、前記ロックボールを前記駆動ギアに形成された凹部に部分的に嵌合させることで前記偏心部材が回動しないようにロックする、上記(11)〜(13)のいずれか1つに記載の可変圧縮比機構。
本発明によれば、有効長さを変更可能な可変長コンロッドを有する可変圧縮比機構であって、新しい構造を有するものが提供される。
図1は、可変圧縮比機構を備えた内燃機関の概略的な側面断面図である。 図2は、可変圧縮比機構を備える内燃機関の概略的な断面斜視図を示す。 図3は、可変長コンロッドを概略的に示す分解斜視図である。 図4は、可変長コンロッドを概略的に示す側面図である。 図5は、偏心部材の平面図及び側面図である。 図6は、駆動ギアの平面図及び側面図である。 図7は、偏心回動部材の平面図及び側面図である。 図8は、可変長コンロッドを概略的に示す側面図である。 図9は、ガイド部材を概略的に示す斜視図である。 図10は、ガイド部材を第一ガイド位置へ切り換えたときの可変長コンロッドの変化の様子を表す概略的な側面図である。 図11は、ガイド部材を第一ガイド位置へ切り換えたときの可変長コンロッドの変化の様子を表す概略的な側面図である。 図12は、ガイド部材を第二ガイド位置へ切り換えたときの可変長コンロッドの変化の様子を表す概略的な側面図である。 図13は、ガイド部材を第二ガイド位置へ切り換えたときの可変長コンロッドの変化の様子を表す概略的な側面図である。 図14は、可変長コンロッドを概略的に示す、図8と同様な側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<可変圧縮比内燃機関>
図1は、本実施形態における可変圧縮比機構を備える内燃機関の概略的な側面断面図を示す。図2は、本実施形態における圧縮比機構を備える内燃機関の概略的な断面斜視図を示す。図1及び図2を参照すると、内燃機関1は、クランクケース2、シリンダブロック3、シリンダヘッド4、ピストン5、可変長コンロッド6、燃焼室7、燃焼室7の頂面中央部に配置された点火プラグ8、吸気弁9、吸気カムシャフト10、吸気ポート11、排気弁12、排気カムシャフト13、排気ポート14を具備する。
可変長コンロッド6は、その小径端部においてピストンピン21によりピストン5に連結されると共に、その大径端部においてクランクシャフトのクランクピン22に連結される。可変長コンロッド6は、後述するように、ピストンピン21の軸線からクランクピン22の軸線までの距離、すなわち有効長さを変更することができる。
可変長コンロッド6の有効長さが長くなると、クランクピン22からピストンピン21までの長さが長くなるため、図1に実線で示したようにピストン5が上死点にあるときの燃焼室7の容積が小さくなる。一方、可変長コンロッド6の有効長さが変化しても、ピストン5がシリンダ内を往復動するストローク長さは変化しない。したがって、このとき、内燃機関1における機械圧縮比が大きくなる。
一方、可変長コンロッド6の有効長さが短くなると、クランクピン22からピストンピン21までの長さが短くなるため、図1に破線で示したようにピストン5が上死点にあるときの燃焼室7内の容積が大きくなる。しかしながら、上述したように、ピストン5のストローク長さは一定である。したがって、このとき、内燃機関1における機械圧縮比が小さくなる。
<可変長コンロッドの構成>
本実施形態に係る可変圧縮比機構は、可変長コンロッド6を備える。以下では、図3〜図7を参照して、可変長コンロッド6について説明する。図3は、本実施形態に係る可変長コンロッド6を概略的に示す分解斜視図であり、図4は、本実施形態に係る可変長コンロッド6を概略的に示す側面図である。図3及び図4に示したように、可変長コンロッド6は、コンロッド本体30と、コンロッド本体30に回動可能に取り付けられた偏心部材40と、コンロッド本体30に取り付けられた偏心部材駆動機構50と、ロック機構70とを備える。
まず、コンロッド本体30について説明する。コンロッド本体30は、その一方の端部にクランクシャフトのクランクピン22を受容するクランク受容開口31を有し、他方の端部に後述する偏心部材40のスリーブを受容するスリーブ受容開口32を有する。クランク受容開口31はスリーブ受容開口32よりも大きい。このため、クランク受容開口31が設けられている側(クランクシャフト側)に位置するコンロッド本体30の端部を大径端部33と称し、スリーブ受容開口32が設けられている側(ピストン側)に位置するコンロッド本体30の端部を小径端部34と称する。また、クランク受容開口31の軸線とスリーブ受容開口32の軸線とを結ぶ直線をコンロッド本体30の中央軸線Cと称する。
また、コンロッド本体30は、その一方の側面において、中央軸線C近傍に、第一繋止孔35、第二繋止孔36及び収容穴37を備える。これら第一繋止孔35、第二繋止孔36及び収容穴37は、偏心部材駆動機構50が設けられたコンロッド本体30の側面に対して垂直に延びるように形成され、本実施形態では、小径端部34から大径端部33に向かって収容穴37、第一繋止孔35、第二繋止孔36の順に配置される。また、本実施形態では、第一繋止孔35及び第二繋止孔36は、コンロッド本体30を貫通する孔として形成され、収容穴37はコンロッド本体30を貫通しない穴として形成される。
加えて、コンロッド本体30は、小径端部34において、スリーブ受容開口32周りに二つの停止部材38、39を備える。停止部材38、39は、小径端部34において、偏心部材駆動機構50が設けられたコンロッド本体30の側面から突出する。本実施形態では、停止部材38、39は、コンロッド本体30の中央軸線Cに対して対称的にこの中央軸線Cの両側に設けられる。また、本実施形態では、停止部材38、39は、スリーブ受容開口32の周方向に一定長さだけ延びる円弧状に形成される。
次に、図3〜図5を参照して、偏心部材40について説明する。図5は、偏心部材40の平面図及び側面図である。偏心部材40は、コンロッド本体30に対して回動可能に取り付けられると共に、回動すると可変長コンロッド6の有効長さが変化するように構成される。
偏心部材40は、コンロッド本体30に形成されたスリーブ受容開口32内に受容される円筒状のスリーブ41と、スリーブ41の側面上に設けられた歯車部42とを備える。スリーブ41は、円筒状の外周面を有し、スリーブ受容開口32内で回動可能である。スリーブ41がスリーブ受容開口32内で回動することによって偏心部材40がコンロッド本体30に対して回動することになる。
歯車部42は、その外周に歯車が形成されたプレートであり、スリーブ41の側面上に結合される。歯車部42は、歯車43がスリーブ41の外周面よりも外側に配置されるように形成される。加えて、歯車部42は、その外周の一部に、歯車43よりも径方向外側に突出した突出部45を備える。
歯車部42は、スリーブ41と同心状に形成される。したがって、歯車部42の歯車の軸線とスリーブ41の軸線とは同軸となり、これら軸線は図5においてA1で表されている。スリーブ41がスリーブ受容開口32内で回動するときには、すなわち偏心部材40がコンロッド本体に対して回動するときには、この軸線A1回りで回動することになる。加えて、この回動軸線A1は、基本的にスリーブ受容開口32の軸線に一致する。
偏心部材40のスリーブ41及び歯車部42には、ピストンピン21を受容するためのピストンピン受容開口44が形成される。このピストンピン受容開口44は円筒状に形成されている。円筒状のピストンピン受容開口44は、その軸線A2がスリーブ41及び歯車部42の軸線A1と平行であるが、同軸にはならないように、すなわち偏心するように形成される。したがって、ピストンピン21の軸線は、偏心部材40の回動軸線から偏心している。
このように、本実施形態では、スリーブ41のピストンピン受容開口44の軸線A2が偏心部材40の回動軸線A1から偏心している。このため、偏心部材40が回動すると、スリーブ受容開口32内でのピストンピン受容開口44の位置が変化する。スリーブ受容開口32内においてピストンピン受容開口44の位置が大径端部33側にあるときには、可変長コンロッド6の有効長さが短くなる。逆に、スリーブ受容開口32内においてピストンピン受容開口44の位置が大径端部33側とは反対側にあるときには、可変長コンロッド6の有効長さが長くなる。したがって、本実施形態によれば、偏心部材40を回動させることによって、可変長コンロッド6の有効長さを変化させることができる。
次に、図3、4、6及び7を参照して、偏心部材駆動機構50について説明する。偏心部材駆動機構50は、偏心部材40を回動駆動するように構成され、駆動ギア51と、リンク部材58と、偏心回動部材64とを備える。
図6は、駆動ギア51の平面図及び側面図である。駆動ギア51は、コンロッド本体30に回動可能に取り付けられる。駆動ギア51は、偏心部材40の歯車と噛合して、駆動ギア51が回動すると偏心部材40が回動するように構成される。駆動ギア51は、図6に示したように、その外周に歯車52が形成された扇形歯車部53と、円形の外形を有する第一円形平板部54とを備える。本実施形態では、扇形歯車部53と第一円形平板部54とは一つの材料から一体的に形成されるが、これらは別々の部材から形成されてその後に結合されたものであってもよい。扇形歯車部53は、外周に歯車52が形成された扇形部分53aと、扇形部分53aに結合されて扇形部分53aよりも半径の小さい半円状部分53bとを備える。扇形歯車部53は、半円状部分53bの外周に形成された歯車52の軸線A3と、半円状部分53bの軸線A4とが平行ではあるが同軸にはならないように、すなわち偏心するように形成される。また、第一円形平板部54は、その軸線が半円状部分53bの軸線A4と同軸となるように扇形歯車部53に結合される。
駆動ギア51には、扇形歯車部53及び第一円形平板部54を貫通して延びる円筒状の第一貫通孔55が設けられる。この第一貫通孔55は、その軸線が扇形歯車部53の歯車52の軸線A3と同軸となるように形成される。図3に示したように、この第一貫通孔55には、第一繋止ピン56が挿入され、この第一繋止ピン56はコンロッド本体30に形成された第一繋止孔35に受容される。したがって、第一繋止ピン56は、コンロッド本体30に繋止される。このため、この第一繋止ピン56によって、駆動ギア51は、第一繋止ピン56の軸線回りで、すなわち第一貫通孔55の軸線A3回りで回動可能なようにコンロッド本体30に取り付けられる。したがって、軸線A3は、駆動ギア51の回動軸線であるということができる。
第一貫通孔55の軸線A3と第一円形平板部54の軸線A4とは偏心していることから、回動軸線A3回りで駆動ギア51が回動すると、第一円形平板部54はその軸線A4が回動軸線A3回りを回るように移動することになる。逆に言うと、第一円形平板部54が回動軸線A3回りを上下方向(大径端部33から離れる方向及び近づく方向)に移動すると、軸線A3回りで駆動ギア51が回動することになる。
図7は、偏心回動部材64の平面図及び側面図である。偏心回動部材64は、コンロッド本体30に対して回動可能に配置された部材である。偏心回動部材64は、円形の外形を有するベース平板部65と、ベース平板部65から突出する突出ピン66と、ベース平板部65よりも半径の小さい円形の外形を有する第二円形平板部67とを備える。第二円形平板部67は、ベース平板部65の突出ピン66が設けられた面とは反対側の面上に結合される。本実施形態では、ベース平板部65と突出ピン66と第二円形平板部67とは一つの材料から一体的に形成されるが、これらは別々の部材から形成されてその後に結合されたものであってもよい。
第二円形平板部67は、その軸線がベース平板部65の軸線と同軸(軸線A5)となるように、ベース平板部65に結合される。偏心回動部材64の第二円形平板部67はその円形外形の半径が、駆動ギア51の第一円形平板部54の円形外形の半径と同一であることが好ましい。
一方、突出ピン66は、第二円形平板部67よりも半径の小さい円筒状に形成される。突出ピン66は、その軸線A6がベース平板部65の軸線A5と平行ではあるが同軸にはならないように、すなわち偏心するようにベース平板部65に結合される。このため、本実施形態では、突出ピン66は、ベース平板部65から垂直に突出する。換言すると、本実施形態では、突出ピン66は、可変長コンロッド6の運動平面に対して垂直に突出しているといえる。なお、突出ピン66は、必ずしもベース平板部65から垂直に突出している必要はなく、ベース平板部65に角度を持って取り付けられていればよい。したがって、突出ピン66は、可変長コンロッド6の運動平面に対して角度を持ってコンロッド本体30から突出していればよい。
偏心回動部材64には、ベース平板部65、突出ピン66および第二円形平板部67を貫通して延びる円筒状の第二貫通孔68が設けられる。この第二貫通孔68は、その軸線A7がベース平板部65の軸線A5及び突出ピン66の軸線A6と平行ではあるが同軸にはならないように、すなわちこれら軸線A5、A6に対して偏心するように形成される。図3に示したように、この第二貫通孔68には、第二繋止ピン69が挿入され、この第二繋止ピン69はコンロッド本体30の第二繋止孔36に受容される。したがって、第二繋止ピン69はコンロッド本体30に繋止される。このため、第二繋止ピン69によって、偏心回動部材64は、第二繋止ピン69の軸線回りで、すなわち第二貫通孔68の軸線A7回りで回動可能なようにコンロッド本体30に取り付けられる。したがって、軸線A7は、偏心回動部材64の回動軸線であるということができる。
突出ピン66、第二円形平板部67及び第二貫通孔68は、第二円形平板部67の軸線A5と突出ピン66の軸線A6とを結ぶ第一直線L1と、第二貫通孔68の軸線A7と突出ピン66の軸線A6とを結ぶ第二直線L2とが所定の角度θとなるように形成される。なお、本実施形態では、軸線A5、軸線A6、軸線A7がこの順番に一直線上に位置するときを角度θが0°になり、軸線A7が軸線A5と軸線A6との間に位置してこれら軸線が一直線上に位置するときを角度θが180°になるものとして表す。いずれにせよ、第一直線L1と第二直線L2とは角度θが0°又は180°にならないように形成される。図7に示した例では、角度θは90°未満の角度となっているが、90°であってもよいし、90°よりも大きい角度であってもよい。
第二貫通孔68の軸線A7と第二円形平板部67の軸線A5とは偏心していることから、回動軸線A7回りで偏心回動部材64が回動すると、第二円形平板部67はその軸線A5が回動軸線A7回りを回るように移動することになる。逆に言うと、第二円形平板部67が回動軸線A7回りを上下方向(小径端部34から離れる方向及び近づく方向)に移動すると、回動軸線A7回りで偏心回動部材64が回動することになる。
また、第二貫通孔68の軸線A7と突出ピン66の軸線A6とは偏心していることから、回動軸線A7回りで偏心回動部材64が回動すると、突出ピン66はその軸線A6が回動軸線A7回りを回るように移動することになる。逆に言うと、突出ピン66が回動軸線A7回りを上下方向(小径端部34から離れる方向及び近づく方向)に移動すると、回動軸線A7回りで偏心回動部材64が回動することになる。
リンク部材58は、駆動ギア51と偏心回動部材64とに連結されて、これらを連動させるように構成される部材である。リンク部材58は、リンク部材本体59と、リンク部材本体59の一方の端部に形成された第一リング部60と、リンク部材本体59の他方の端部に形成された第二リング部61とを備える。
第一リング部60は、その内径が駆動ギア51の第一円形平板部54の外径とほぼ同一となるように形成される。この結果、駆動ギア51の第一円形平板部54は第一リング部60内で回動するように第一リング部60に嵌合する。同様に、第二リング部61は、その内径が偏心回動部材64の第二円形平板部67の外径とほぼ同一となるように形成される。この結果、偏心回動部材64の第二円形平板部67は第二リング部61内で回動するように第二リング部61に嵌合する。
このように、リンク部材58は、駆動ギア51の第一円形平板部54と嵌合する第一リング部60と、偏心回動部材64の第二円形平板部67と嵌合する第二リング部61とを備える。このため、駆動ギア51と偏心回動部材64とを連動して回動させることができる。例えば、第二円形平板部67が上方(小径端部34に近づく方向)に移動するように回動軸線A7回りで偏心回動部材64が回動すると、リンク部材58を介して、第一円形平板部54が上方(大径端部33から離れる方向)に移動するように回動軸線A3回りで駆動ギア51が回動する。逆に、第二円形平板部67が下方(小径端部34から離れる方向)に移動するように回動軸線A7回りで偏心回動部材64が回動すると、リンク部材58を介して、第一円形平板部54が下方(大径端部33に近づく方向)に移動するように回動軸線A3回りで駆動ギア51が回動する。
ロック機構70は、偏心部材40を所定の回動位置でロックする機構である。ロック機構70は、コンロッド本体30に形成された収容穴37に収容されるロックボール71及びバネ72を備える。収容穴37は、駆動ギア51の側面に対面する位置に配置される。収容穴37内に収容されたロックボール71は、収容穴37から突出するように、すなわち駆動ギア51の側面に当接するように、バネ72によって付勢される。
コンロッド本体30に対面する駆動ギア51の側面には、二つの円錐状の凹部73、74が設けられる。凹部73、74は、駆動ギア51が所定の回動位置にあるときに、したがって駆動ギア51と噛合する偏心部材40が所定の回動位置にあるときに、コンロッド本体30の収容穴37と対面してロックボール71を部分的に受容するように構成される。このように凹部73、74内にロックボール71が部分的に受容されることにより、ロックボール71によって駆動ギア51の回動が阻害され、駆動ギア51がロックされ、よって偏心部材40がロックされる。ただし、ロック機構70は、後述するように突出ピン66を操作することによって偏心部材40を回動させようとするときには、ロックボール71が凹部73、74から抜け出すように形成される。
本実施形態では、第一凹部73は、駆動ギア51が後述する駆動ギア第一回動位置にあるとき、すなわち偏心部材40が偏心部材第一回動位置にあるときに、コンロッド本体30の収容穴37と対面するように配置される。加えて、第二凹部74は、駆動ギア51が後述する駆動ギア第二回動位置にあるとき、すなわち偏心部材40が偏心部材第二回動位置にあるときに、コンロッド本体30の収容穴37と対面するように配置される。
<可変長コンロッドの動作>
次に、図8を参照して、上述したように構成された、可変長コンロッドの動作について説明する。図8は、可変長コンロッド6を概略的に示す側面図である。図8(A)は、可変長コンロッド6の有効長さが長くなっていて機械圧縮比が高い状態を、図8(B)は、可変長コンロッド6の有効長さが短くなっていて機械圧縮比が低い状態をそれぞれ示している。
図8(A)に示した例では、偏心回動部材64が、回動可能な範囲内で最も反時計回り(図中の矢印D1の方向)に回動した位置である回動部材第一回動位置にある。このとき、図8(A)からわかるように、突出ピン66は回動軸線A7回りにおいて、比較的下方(より正確には、内燃機関の運転中に後述するガイド部材が設けられた領域において突出ピン66が進行する方向に対して垂直な方向において下側)に位置する。以下では、コンロッド本体30に対する突出ピン66のこのような位置を第一相対位置と称する。また、偏心回動部材64の第二円形平板部67は、回動軸線A7回りにおいて、比較的下方(大径端部33側)に位置する。
このように、偏心回動部材64が回動部材第一回動位置にあると、第二円形平板部67が比較的下方に位置することから、リンク部材58を介して第二円形平板部67に連結された駆動ギア51の第一円形平板部54も、回動軸線A3回りにおいて、比較的下方(大径端部33側)に位置する。この結果、駆動ギア51は回動軸線A3回りにおいて、回動可能な範囲内で最も反時計回り(図中の矢印D2の方向)に回動した位置である駆動ギア第一回動位置に位置する。
駆動ギア51が駆動ギア第一回動位置に位置するときには、駆動ギア51と噛合した偏心部材40は回動軸線A1回りで回動可能な範囲内で最も時計回り(図中の矢印D3の方向)に回動した位置である偏心部材第一回動位置に位置する。このように偏心部材40が偏心部材第一回動位置にあるときには、図8(A)に示したように、ピストンピン受容開口44の軸線A2がコンロッド本体30の中央軸線C上に位置する。本実施形態では、このとき、ピストンピン受容開口44の軸線A2は、スリーブ受容開口32の軸線A1よりもクランク受容開口31から離れて位置する。したがって、このとき、ピストンピン受容開口44の軸線A2はクランク受容開口31の軸線から最も離れた位置にあり、よって可変長コンロッド6はその有効長さが最も長い状態にあるといえる。
したがって、本実施形態では、突出ピン66がコンロッド本体30に対して第一相対位置にあると、偏心回動部材64が回動部材第一回動位置に位置し、駆動ギア51が駆動ギア第一回動位置に位置し、偏心部材40が偏心部材第一回動位置に位置し、その結果、可変長コンロッド6の有効長さが最も長くなる。したがって、突出ピン66がコンロッド本体30に対して第一相対位置にあると、機械圧縮比が高くなる。
また、駆動ギア51が駆動ギア第一回動位置に位置するときには、駆動ギア51の第一凹部73がコンロッド本体30の収容穴37と整列し、よってロック機構70のロックボール71が第一凹部73に部分的に受容される。したがって、ロック機構70は、駆動ギア51が駆動ギア第一回動位置に位置するとき、すなわち偏心部材40が偏心部材第一回動位置にあるときには、偏心回動部材64、駆動ギア51及び偏心部材40が回動しないようにロックしている。
図8(B)に示した例では、偏心回動部材64が回動可能な範囲内で最も時計回り(図中の矢印D4の方向)に回動した位置である回動部材第二回動位置にある。このとき、図8(B)からわかるように、突出ピン66は回動軸線A7回りにおいて、比較的上方(より正確には、内燃機関の運転中に後述するガイド部材が設けられた領域において突出ピン66が進行する方向に対して垂直な方向において上側)に位置する。以下では、コンロッド本体30に対する突出ピン66のこのような位置を第二相対位置と称する。また、偏心回動部材64の第二円形平板部67は、回動軸線A7回りにおいて、比較的上方(小径端部34側)に位置する。
このように、偏心回動部材64が回動部材第二回動位置にあると、第二円形平板部67が比較的上方に位置することから、リンク部材58を介して第二円形平板部67に連結された駆動ギア51の第一円形平板部54も、回動軸線A3回りにおいて、比較的上方(小径端部34側)に位置する。この結果、駆動ギア51は回動軸線A3回りにおいて、回動可能な範囲内で最も時計回り(図中の矢印D5の方向)に回動した位置である駆動ギア第二回動位置に位置する。
駆動ギア51が駆動ギア第二回動位置に位置するときには、駆動ギア51と噛合した偏心部材40は回動軸線A1回りで回動可能な範囲内で最も反時計回り(図中の矢印D6の方向)に回動した位置である偏心部材第二回動位置に位置する。このように偏心部材40が偏心部材第二回動位置にあるときには、図8(B)に示したように、ピストンピン受容開口44の軸線A2がコンロッド本体30の中央軸線C上に位置する。本実施形態では、このとき、ピストンピン受容開口44の軸線A2は、スリーブ受容開口32の軸線A1よりもクランク受容開口31に近づいて位置する。したがって、このとき、ピストンピン受容開口44の軸線A2はクランク受容開口31の軸線に最も近づいた位置にあり、よって可変長コンロッド6はその有効長さが最も短い状態にあるといえる。
したがって、本実施形態では、突出ピン66がコンロッド本体30に対して第二相対位置にあると、偏心回動部材64が回動部材第二回動位置に位置し、駆動ギア51が駆動ギア第二回動位置に位置し、偏心部材40が偏心部材第二回動位置に位置し、その結果、可変長コンロッド6の有効長さが最も短くなる。したがって、突出ピン66がコンロッド本体30に対して第二相対位置にあると、機械圧縮比が低くなる。
また、駆動ギア51が駆動ギア第二回動位置に位置するときには、駆動ギア51の第二凹部74がコンロッド本体30の収容穴37と整列し、よってロック機構70のロックボール71が第二凹部74に部分的に受容される。したがって、ロック機構70は、駆動ギア51が駆動ギア第二回動位置に位置するとき、すなわち偏心部材40が偏心部材第二回動位置にあるときには、偏心回動部材64、駆動ギア51及び偏心部材40が回動しないようにロックしている。
以上より、本実施形態に係る可変長コンロッド6では、駆動ギア51、リンク部材58及び偏心回動部材64を備える偏心部材駆動機構50は、コンロッド本体30に対する突出ピン66の相対位置が変化すると、偏心部材40が回動するように構成されているといえる。
また、本実施形態に係る可変長コンロッド6は、リンク部材58及び偏心回動部材64から構成されるリンク機構を有しているといえる。リンク機構は、突出ピン66を備えると共に駆動ギア51に連結される。そして、リンク機構は、コンロッド本体30に対する突出ピン66の相対位置が変化すると、このリンク機構を介して、駆動ギア51の回動位置が変化するように構成されているといえる。
<ガイド部材の構成>
本実施形態に係る可変圧縮比機構は、可変長コンロッド6と共に運動しないように(特に、機関本体に対して運動しないように)機関本体に取り付けられガイド部材80を備える。ガイド部材80は、内燃機関の運転中に突出ピン66を案内する。以下では、図1、図2及び図9を参照して、ガイド部材80について説明する。
ガイド部材80は、具体的には、クランクケース2又はシリンダブロック3に取り付けられる。本実施形態では、ガイド部材80は、回動軸線A8回りで回動可能にシリンダブロック3に取り付けられる。また、ガイド部材80の数は、可変長コンロッド6の数、すなわち気筒数と同数とされる。各ガイド部材80は、各可変長コンロッド6の突出ピン66が設けられた側の側面と対面するように配置される。
図9は、ガイド部材80を概略的に示す斜視図である。図9に示したように、ガイド部材80は、ガイド部材本体81と、ガイド部材本体81の一方の端部に設けられたレール保持部82と、レール保持部82に設けられた第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84と、ガイド部材本体81の他方の端部に設けられた貫通孔85とを備える。
レール保持部82は、第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84を保持するように構成される。ガイド部材本体81に対して垂直に延びるように形成される。また、可変長コンロッド6と対面するレール保持部82の側面は、可変長コンロッド6と対面するガイド部材本体81の側面と面一となるように形成される。
第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84は、ガイド部材80のガイド位置に応じて突出ピン66を案内する。第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84は、可変長コンロッド6と対面するレール保持部82の側面から突出するようにレール保持部82に結合される。第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84は、上記レール保持部82の側面と平行な平面において共に円弧状に形成される。これらガイドレール83及び84は、互いに対面するようにレール保持部82に配置される。
貫通孔85は、可変長コンロッド6と対面するレール保持部82の側面に対して垂直に延びる。貫通孔85にはシャフト(図示せず)が挿入される。特に、ガイド部材80は、シャフトがその軸線回りで回動すると、ガイド部材80がシャフトの軸線回りで、すなわち貫通孔85の軸線回りで回動するようにシャフトに固定される。シャフトは、ガイド部材80用の駆動アクチュエータ(図示せず)に連結され、この駆動アクチュエータによってガイド部材80が回動駆動されることになる。
このように構成された各ガイド部材80は、上述したように、各可変長コンロッド6の突出ピン66が設けられた側の側面と対面するように配置される。このとき、各ガイド部材80は、内燃機関の運転に伴って可変長コンロッド6が往復運動及び揺動運動を行っている際に、突出ピン66の回動軸線A7が通る経路の両側に、第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84が位置するように配置される。より詳細には、ガイド部材80は、突出ピン66の回動軸線A7が通る経路よりもシリンダヘッド4側には第一ガイドレール83が位置し、突出ピン66の回動軸線A7が通る経路よりもクランクケース側には第二ガイドレール84が位置するように配置される。したがって、ガイド部材80は、運動平面と平行な平面において、第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84は突出ピン66と同一平面上に位置するように配置される。このため、突出ピン66は、クランクシャフトが1回転する毎に、第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間を通過することになる。
また、これら第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84は、これらの間隔が一方の端部同士から他方の端部同士に向かうにつれて徐々に小さくなるように形成される。より詳細には、突出ピン66がこれらガイドレール83、84を通過するときの出口側に位置する端部同士の間隔が、入口側に位置する端部同士の間隔よりも小さくなるように形成される。本実施形態では、ガイドレール83、84の間隔は、出口側において、突出ピン66の直径とほぼ等しくなるように形成される。
本実施形態では、ガイド部材80は第一ガイド位置と第二ガイド位置との間で回動駆動される。第一ガイド位置は、ガイド部材80が、回動可能な範囲内において、第一ガイドレール83から第二ガイドレール84に向かう方向に最も回動したときのガイド部材80の位置である。すなわち、第一ガイド位置は、ガイド部材80が、回動可能な範囲内において、クランクケースに向かう方向に最も回動したときのガイド部材80の位置である。
第二ガイド位置は、ガイド部材80が、回動可能な範囲内において、第二ガイドレール84から第一ガイドレール83に向かう方向に最も回動したときのガイド部材80の位置である。すなわち、第二ガイド位置は、ガイド部材80が、回動可能な範囲内において、シリンダヘッド4に向かう方向に最も回動したときのガイド部材80の位置である。
なお、上記実施形態では、ガイド部材80は、回動軸線A8回りで回動可能である。しかしながら、ガイド部材80は、そのガイド位置を変更可能であれば、必ずしも回動可能に機関本体に取り付けられなくても良く、例えば、機関本体に並進可能に取り付けられても良い。
<ガイド部材の動作に伴う圧縮比の変更>
次に、図10〜図13を参照して、ガイド部材80の動作に伴う可変長コンロッド6の有効長さの変化、すなわち圧縮比の変化について説明する。図10及び図11は、ガイド部材80を第一ガイド位置へ切り換えたときの可変長コンロッド6の変化の様子を表す概略的な側面図である。図12及び図13は、ガイド部材80を第二ガイド位置へ切り換えたときの可変長コンロッド6の変化の様子を表す概略的な側面図である。
図10(A)に示した状態では、偏心部材40は図8(B)に示した状態と同様に偏心部材第二回動位置に位置する。したがって、駆動ギア51は駆動ギア第二回動位置に位置し、偏心回動部材64は回動部材第二回動位置に位置する。加えて、突出ピン66はコンロッド本体30に対して第二相対位置に位置し、よって突出ピン66の回動軸線A7の経路に対して垂直な方向において上側(小径端部34側)に位置する。また、この状態では、駆動ギア51に形成された第二凹部74がロック機構70のロックボール71と整列し、よって駆動ギア51及び偏心部材40はロック機構によりロックされている。
また、図10(A)に示した状態では、ガイド部材80が第一ガイド位置に切り換えられている。したがって、ガイド部材80は、クランクケースに向かう側に最も回動した状態となっている。
この状態で、クランクシャフトが回転すると、可変長コンロッド6の大径端部33はクランクピン22の回動に合わせて図10(A)において右上に向かって移動する。また、これに伴って可変長コンロッド6の小径端部34は上方に移動し、小径端部34に取り付けられたピストン5が上昇する。このような可変長コンロッド6の運動に伴って可変長コンロッド6の突出ピン66も図10(A)において右上に向かって移動する。
可変長コンロッド6の運動に伴って突出ピン66が移動すると、図10(B)に示したように、突出ピン66はガイド部材80の第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間のガイド通路に侵入する。このとき、上述したようにガイド部材80は第一ガイド位置に位置し、ガイド部材80はクランクケースに向かう側に最も回動した状態となっている。このため、第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84は共に下方に位置する。このため、第二相対位置(上側の位置)に位置する突出ピン66は、上方に位置する第一ガイドレール83のガイド面(下面)と接触する。
第一ガイドレール83のガイド面は、ガイド部材80が第一ガイド位置にあるときに、突出ピン66の進行方向において、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに徐々に近づくように形成される。このため、図10(B)に示した状態から更に可変長コンロッド6が移動すると、突出ピン66は第一ガイドレール83によって、コンロッド本体30に対して相対的に下方に押されることになる。これにより、突出ピン66は、図10(C)に示したように、回動軸線A7を中心に反時計回りに(図10(C)の矢印D7の方向)に回動せしめられる。これに伴って、駆動ギア51が反時計回り(図10(C)の矢印D8の方向)に回動し、偏心部材40が時計回り(図10(C)の矢印D9の方向)に回動することになる。
なお、図10(A)に示した状態では、上述したように、駆動ギア51及び偏心部材40はロック機構70によってロックされている。しかしながら、突出ピン66が下方に押されて駆動ギア51が反時計回りに回動しようとすると、これによってロック機構70のロックボール71が第二凹部74から抜け出して、ロックが解除される。
図10(C)に示した状態から更に可変長コンロッド6が移動すると、第一ガイドレール83のガイド面が徐々に突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに徐々に近づくことから、突出ピン66は第一ガイドレール83によって、コンロッド本体30に対して相対的に下方に更に押されることになる。これにより、突出ピン66は、図11(A)に示したように、可変長コンロッド6の運動に伴って突出ピン66が進行するにつれて、突出ピン66が徐々に回動軸線A7を中心に反時計回り(図11(A)の矢印D7の方向)に回動せしめられる。したがって、突出ピン66が進行するにつれて、駆動ギア51が反時計回りに回動し、偏心部材40が時計回りに回動することになる。
そして、ついには、図11(B)に示したように、第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間のガイド通路の出口近傍において、突出ピン66は第一相対位置に到達する。このとき、偏心回動部材64は回動部材第一回動位置に到達し、駆動ギア51は駆動ギア第一回動位置に到達し、よって偏心部材40は偏心部材第一回動位置に到達することになる。したがって、可変長コンロッド6は図8(A)に示した状態となり、この結果、可変長コンロッド6の有効長さが長くなって、機械圧縮比が高くなる。また、このとき、ロック機構70のロックボール71が駆動ギア51に設けられた第一凹部73内に部分的に受容され、よって駆動ギア51及び偏心部材40がロックされる。
その後、図11(B)に示した状態から更に可変長コンロッド6が移動すると、図11(C)に示したように、第一ガイドレール83に当接していた突出ピン66は第一ガイドレール83から離れ、第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間のガイド通路から抜け出る。
このように、ガイド部材80を第一ガイド位置に移動させると、可変長コンロッド6の有効長さを長くすることができ、よって内燃機関の機械圧縮比を高くすることができる。
一方、図12(A)に示した状態では、偏心部材40は図8(A)に示した状態と同様に偏心部材第一回動位置に位置する。したがって、駆動ギア51は駆動ギア第一回動位置に位置し、偏心回動部材64は回動部材第一回動位置に位置する。加えて、突出ピン66はコンロッド本体30に対して第一相対位置に位置し、よって突出ピン66の回動軸線A7の経路に対して垂直な方向において下側(大径端部33側)に位置する。また、この状態では、駆動ギア51に形成された第一凹部73がロック機構70のロックボール71と整列し、よって駆動ギア51及び偏心部材40はロック機構によりロックされている。
また、図12(A)に示した状態では、ガイド部材80が第二ガイド位置に切り換えられている。したがって、ガイド部材80は、シリンダヘッド4に向かう側に最も回動した状態となっている。
この状態で、クランクシャフトが回転すると、可変長コンロッド6の大径端部33はクランクピン22の回動に合わせて図12(A)において右上に向かって移動する。また、これに伴って可変長コンロッド6の小径端部34は上方に移動し、小径端部34に取り付けられたピストン5が上昇する。このような可変長コンロッド6の運動に伴って可変長コンロッド6の突出ピン66も図12(A)において右上に向かって移動する。
可変長コンロッド6の運動に伴って突出ピン66が移動すると、図12(B)に示したように、突出ピン66はガイド部材80の第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間のガイド通路に侵入する。このとき、上述したようにガイド部材80は第二ガイド位置に位置し、ガイド部材80はシリンダヘッド4に向かう側に最も回動した状態となっている。このため、第一ガイドレール83及び第二ガイドレール84は共に上方に位置する。このため、第一相対位置(下側の位置)に位置する突出ピン66は、下方に位置する第二ガイドレール84のガイド面(上面)と接触する。
第二ガイドレール84のガイド面は、ガイド部材80が第二ガイド位置にあるときに、突出ピン66の進行方向において、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに徐々に近づくように形成される。このため、図12(B)に示した状態から更に可変長コンロッド6が移動すると、突出ピン66は第二ガイドレール84によって、コンロッド本体30に対して相対的に上方に押されることになる。これにより、突出ピン66は、図12(C)に示したように、回動軸線A7を中心に時計回りに(図12(C)の矢印D10の方向)に回動せしめられる。これに伴って、駆動ギア51が時計回り(図12(C)の矢印D11の方向)に回動し、偏心部材40が反時計回り(図12(C)の矢印D12の方向)に回動することになる。
なお、図12(A)に示した状態では、上述したように、駆動ギア51及び偏心部材40はロック機構70によってロックされている。しかしながら、突出ピン66が上方に押されて駆動ギア51が時計回りに回動しようとすると、これによってロック機構70のロックボール71が第一凹部73から抜け出して、ロックが解除される。
図12(C)に示した状態から更に可変長コンロッド6が移動すると、第二ガイドレール84のガイド面が徐々に突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに徐々に近づくことから、突出ピン66は第二ガイドレール84によって、コンロッド本体30に対して相対的に上方に更に押されることになる。これにより、突出ピン66は、図13(A)に示したように、可変長コンロッド6の運動に伴って突出ピン66が進行するにつれて、突出ピン66が徐々に回動軸線A7を中心に時計回り(図13(A)の矢印D10の方向)に回動せしめられる。したがって、突出ピン66が進行するにつれて、駆動ギア51が時計回りに回動し、偏心部材40が反時計回りに回動することになる。
そして、ついには、図13(B)に示したように、第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間のガイド通路の出口近傍において、突出ピン66は第二相対位置に到達する。このとき、偏心回動部材64は回動部材第二回動位置に到達し、駆動ギア51は駆動ギア第二回動位置に到達し、よって偏心部材40は偏心部材第二回動位置に到達することになる。したがって、可変長コンロッド6は図8(B)に示した状態となり、この結果、可変長コンロッド6の有効長さが短くなって、機械圧縮比が低くなる。また、このとき、ロック機構70のロックボール71が駆動ギア51に設けられた第二凹部74内に部分的に受容され、よって駆動ギア51及び偏心部材40がロックされる。
その後、図13(B)に示した状態から更に可変長コンロッド6が移動すると、図13(C)に示したように、第二ガイドレール84に当接していた突出ピン66は第二ガイドレール84から離れ、第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間のガイド通路から抜け出る。
このように、ガイド部材80を第二ガイド位置に移動させると、可変長コンロッド6の有効長さを短くすることができ、よって内燃機関の機械圧縮比を低くすることができる。
以上より、本実施形態によれば、ガイド部材80は、少なくとも第一ガイド位置と第二ガイド位置との間で切換可能であり、ガイド部材80が第一ガイド位置にあるときには偏心部材40が偏心部材第一回動位置となるように突出ピン66が案内せしめられ、ガイド部材80が第二ガイド位置にあるときには偏心部材40が偏心部材第二回動位置となるように突出ピン66が案内せしめられるように構成されているといえる。
<本実施形態の可変圧縮比機構における効果>
本実施形態の可変圧縮比機構によれば、偏心部材40を回動させるために可変長コンロッド6に設けられるのは、主に駆動ギア51、リンク部材58及び偏心回動部材64のみである。したがって、可変長コンロッド6の構造を比較的簡単なものにすることができる。また、駆動ギア51、リンク部材58及び偏心回動部材64の重心は、偏心部材40を回動させても、コンロッド本体30の中央軸線Cに比較的近接して位置したまま維持される。このため、本実施形態の可変圧縮比機構によれば、機械圧縮比の変化に伴って、可変長コンロッド6の重量バランスが大きく変化してしまうことが抑制される。
また、本実施形態の可変圧縮比機構によれば、機械圧縮比切り換え時の作動音を低減することができる。ここで、偏心部材40が偏心部材第一回動位置から偏心部材第二回動位置に回動する際には、偏心部材40の回動は偏心部材40の突出部45が停止部材38に当接することによって停止せしめられる。したがって、偏心部材40が高速で回動している状態で突出部45が停止部材38に当接すると、衝突音が生じてしまう。
これに対して、本実施形態では、第二ガイドレール84のガイド面は、ガイド部材80が第二ガイド位置にあるときに、突出ピン66の進行方向において、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに徐々に近づくように形成される。このため、偏心部材40は低速で徐々に回動するため、偏心部材40の突出部45が停止部材38に衝突することで大きな衝突音が生じることを抑制することができる。
特に、本実施形態では、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに対する第二ガイドレール84のガイド面の傾きが、ガイド通路の進行方向中央に比べて出口付近において小さくなるように、第二ガイドレール84を構成してもよい。これにより、偏心部材40の突出部45が停止部材38に当接するときの音を低減することができる。
加えて、本実施形態では、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに対する第二ガイドレール84のガイド面の傾きが、ガイド通路の進行方向中央に比べて入口付近において小さくなるように、第二ガイドレール84を構成してもよい。これにより、突出ピン66が第二ガイドレール84に当接するときの音を低減することができる。
同様に、偏心部材40が偏心部材第二回動位置から偏心部材第一回動位置に回動する際には、偏心部材40の回動は偏心部材40の突出部45が停止部材39に当接することによって停止せしめられる。したがって、偏心部材40が高速で回動している状態で突出部45が停止部材39に当接すると、衝突音が生じてしまう。
これに対して、本実施形態では、第一ガイドレール83のガイド面は、ガイド部材80が第一ガイド位置にあるときに、突出ピン66の進行方向において、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに徐々に近づくように形成される。このため、偏心部材40は低速で徐々に回動するため、偏心部材40の突出部45が停止部材39に衝突することで大きな衝突音が生じることを抑制することができる。
特に、本実施形態では、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに対する第一ガイドレール83のガイド面の傾きが、ガイド通路の進行方向中央に比べて出口付近において小さくなるように、第一ガイドレール83を構成してもよい。これにより、偏心部材40の突出部45が停止部材39に当接するときの音を低減することができる。
加えて、本実施形態では、突出ピン66の回動軸線A7の経路Pに対する第一ガイドレール83のガイド面の傾きが、ガイド通路の進行方向中央に比べて入口付近において小さくなるように、第一ガイドレール83を構成してもよい。これにより、突出ピン66が第一ガイドレール83に当接するときの音を低減することができる。
<第一実施形態の変形例>
上記第一実施形態では、ガイド部材80の位置は第一ガイド位置と第二ガイド位置との間で二段階で切り換えられ、これに伴って偏心部材40の回動位置は偏心部材第一回動位置と偏心部材第二回動位置との間で二段階で切り替わる。しかしながら、ガイド部材80は二段階に切り換えられるのではなく、三段階以上の多段階に切り換えられるように構成されてもよい。この場合、ガイド部材80は、ガイド部材80のガイド通路の出口において、第一ガイドレール83と第二ガイドレール84との間隔が突出ピン66の直径とほぼ等しくなるように形成される。
このようにガイド部材80を上述した第一ガイド位置と第二ガイド位置との間の中間地点に位置決めすることができるようになると、これに伴って偏心部材40を偏心部材第一回動位置と偏心部材第二回動位置との間の回動位置に位置決めすることができるようになる。したがって、可変長コンロッド6の有効長さを最大長さと最小長さとの間で多段階に設定することができ、よって機械圧縮比を最大機械圧縮比と最小機械圧縮比との間で多段階に設定することができるようになる。
なお、このように偏心部材40を偏心部材第一回動位置と偏心部材第二回動位置との間で多段階に位置決めすることができるようにする場合、駆動ギア51には各段階の位置に対応してロック機構70用の凹部が設けられる。したがって、偏心部材40を4段階に切り換えられるようにする場合には、駆動ギア51には4つの凹部が設けられることになる。
<第二実施形態>
次に、図14を参照して、第二実施形態に係る可変圧縮比機構について説明する。本実施形態に係る可変圧縮比機構の構成及び動作は、基本的に第一実施形態に係る可変圧縮比機構の構成及び動作と同様である。したがって、以下では、第一実施形態に係る可変圧縮比機構と異なる点を中心に説明する。
図14は、可変長コンロッド6を概略的に示す、図8と同様な側面図である。図14(A)は、可変長コンロッド6の有効長さが長くなっていて機械圧縮比が高い状態を、図14(B)は、可変長コンロッド6の有効長さが短くなっていて機械圧縮比が低い状態をそれぞれ示している。
図14(A)に示した状態では、図8(A)に示した状態と同様に、偏心回動部材64が、回動可能な範囲内で最も反時計回り(図中の矢印D1の方向)に回動した位置である回動部材第一回動位置にある。このとき、図14(A)からわかるように、突出ピン66は回動軸線A7回りにおいて、比較的下方に位置する(第一相対位置)。また、駆動ギア51は、回動軸線A3回りにおいて、回動可能な範囲内で最も反時計回り(図中の矢印D2の方向)に回動した位置である駆動ギア第一回動位置に位置する。
このとき、偏心部材40は、回動軸線A1回りで回動可能な範囲内で最も時計回り(図中の矢印D3の方向)に回動した位置である偏心部材第一回動位置に位置する。ここで、本実施形態の可変圧縮比機構では、偏心部材40が偏心部材第一回動位置にあるときには、ピストンピン受容開口44の軸線A2は、偏心部材40の回動軸線A1よりもクランク受容開口31の軸線から離れて位置すると共に、コンロッド本体30の中央軸線C上よりもと時計回りに僅かに(図14(A)中の角度αだけ)回動して位置する。
加えて、本実施形態では、偏心部材40が上述したような偏心部材第一回動位置にあるときに、偏心部材40の突出部45が停止部材39に当接する。したがって、本実施形態では、停止部材39は、偏心部材40が偏心部材第一回動位置にあるときに、偏心部材40が図14(A)において時計回り(一方の回動方向)にそれ以上回動しないように突出部45と当接するように配置される。
本実施形態によれば、偏心部材第一回動位置をこのように設定することにより、偏心部材40が第一回動位置にあるときに燃焼室7での燃料の燃焼に伴う燃焼荷重がピストン5を介して偏心部材40に伝達されると、偏心部材40は図14(A)において時計回り(図中の矢印D1の方向)に力を受けることになる。しかしながら、偏心部材40が斯かる荷重を受けても突出部45が停止部材39と当接することにより偏心部材40は回動しない。このため、偏心部材40がピストン5から大きな力を受けても、偏心部材40が回動してしまうことが抑制される。
図14(B)に示した状態では、図8(B)に示した状態と同様に、偏心回動部材64が、回動可能な範囲内で最も時計回り(図中の矢印D4の方向)に回動した位置である回動部材第二回動位置にある。このとき、図14(B)からわかるように、突出ピン66は回動軸線A7回りにおいて、比較的上方に位置する(第二相対位置)。また、駆動ギア51は、回動軸線A3回りにおいて、回動可能な範囲内で最も時計回り(図中の矢印D5の方向)に回動した位置である駆動ギア第二回動位置に位置する。
このとき、偏心部材40は、回動軸線A1回りで回動可能な範囲内で最も反時計回り(図中の矢印D6の方向)に回動した位置である偏心部材第二回動位置に位置する。ここで、本実施形態の可変圧縮比機構では、偏心部材40が偏心部材第二回動位置にあるときには、ピストンピン受容開口44の軸線A2は、偏心部材40の回動軸線A1よりもクランク受容開口31の軸線に近づいて位置すると共に、コンロッド本体30の中央軸線C上よりも反時計回りに僅かに(図14(B)中の角度αだけ)回動して位置する。
加えて、本実施形態では、偏心部材40が上述したような偏心部材第二回動位置にあるときに、偏心部材40の突出部45が停止部材38に当接する。したがって、本実施形態では、停止部材38は、偏心部材40が偏心部材第二回動位置にあるときに、偏心部材40が図14(B)において反時計回り(上記一方の回動方向とは反対方向)にそれ以上回動しないように突出部45と当接するように配置される。
本実施形態によれば、偏心部材第二回動位置をこのように設定することにより、偏心部材40が第二回動位置にあるときにピストン5の往復動に伴う慣性荷重がピストン5を介して偏心部材40に伝達されると、偏心部材40は図14(B)において反時計回り(図中の矢印D1の方向)に力を受けることになる。しかしながら、偏心部材40が斯かる荷重を受けても突出部45が停止部材38と当接することにより偏心部材40は回動しない。このため、偏心部材40がピストン5から大きな力を受けても、偏心部材40が回動してしまうことが抑制される。
なお、上記角度αは、加工公差や組付け公差によって生じる角度バラツキに対応する角度とされる。具体的には、角度αは、数度未満とされる。
1 内燃機関
5 ピストン
6 可変長コンロッド
30 コンロッド本体
38 停止部材
39 停止部材
40 偏心部材
44 ピストンピン受容開口
45 突出部
50 偏心部材駆動機構
51 駆動ギア
58 リンク部材
64 偏心回動部材
66 突出ピン
70 ロック機構
71 ロックボール
80 ガイド部材

Claims (14)

  1. ピストンピンを受容するピストンピン受容開口の軸線とクランクピンを受容するクランク受容開口の軸線との間の有効長さを変更することができる可変長コンロッドを備える、可変圧縮比機構であって、
    前記可変長コンロッドは、前記クランク受容開口を備えるコンロッド本体と、
    前記ピストンピン受容開口を備えると共に前記コンロッド本体に対して回動可能に前記コンロッド本体に設けられ、回動すると前記有効長さが変化するように構成された偏心部材と、
    当該可変長コンロッドの運動平面に対して角度を持って前記コンロッド本体から突出する突出ピンを備えると共に、前記コンロッド本体に対する前記突出ピンの相対位置が変わると前記偏心部材を回動させるように構成された、偏心部材駆動機構と、を備え、
    前記可変長コンロッドと共に運動しないように機関本体に取り付けられると共に内燃機関の運転中に前記突出ピンを案内するガイド部材を更に備え、
    前記ガイド部材は、そのガイド位置が変更されると、前記突出ピンの相対位置が変わるように前記突出ピンを案内する、可変圧縮比機構。
  2. 前記偏心部材は、前記ピストンピン受容開口の軸線が当該偏心部材の回動軸線から偏心するように構成され、
    前記偏心部材駆動機構は、前記突出ピンが前記コンロッド本体に対して第一相対位置にあるときには前記偏心部材の回動位置が第一回動位置になり、前記突出ピンが前記コンロッド本体に対して第二相対位置にあるときには前記偏心部材の回動位置が、前記第一回動位置よりも前記有効長さが短くなる第二回動位置になるように構成され、
    前記ガイド部材は、少なくとも第一ガイド位置と第二ガイド位置との間で切換可能であり、当該ガイド部材が前記第一ガイド位置にあるときには前記突出ピンを前記第一相対位置に案内し、当該ガイド部材が前記第二ガイド位置にあるときには前記突出ピンを第二相対位置に案内するように構成される、請求項1に記載の可変圧縮比機構。
  3. 前記第一回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線上であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線から離れて位置する回動位置であり、前記第二回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線上であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線に近づいて位置する回動位置である、請求項2に記載の可変圧縮比機構。
  4. 前記可変長コンロッドは、前記偏心部材が前記第一回動位置及び前記第二回動位置にあるときに前記偏心部材が回動しないようにロックするロック機構を更に備える、請求項2又は3に記載の可変圧縮比機構。
  5. 前記ガイド部材は、互いに対面して配置される第一ガイドレールと第二ガイドレールとを備え、当該ガイド部材が前記第一ガイド位置にあるときに前記第一ガイドレールによって前記突出ピンが第一相対位置に案内せしめられ、当該ガイド部材が前記第二ガイド位置にあるときには前記第二ガイドレールによって前記突出ピンが第二相対位置に案内せしめられるように構成される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の可変圧縮比機構。
  6. 前記ガイド部材は、前記内燃機関の運転中に前記突出ピンが前記第一ガイドレールと前記第二ガイドレールとの間のガイド通路を通って移動するように構成され、前記第一ガイドレール及び前記第二ガイドレールは前記突出ピンの進行方向においてガイド通路入口側よりもガイド通路出口側の方が両者の間隔が狭くなるように形成される、請求項5に記載の可変圧縮比機構。
  7. 前記ガイド部材は、前記機関本体に対して回動可能に取り付けられると共に、前記機関本体に対して回動することで前記第一ガイド位置と前記第二ガイド位置との間で移動することができるように構成される、請求項2〜6のいずれか1項に記載の可変圧縮比機構。
  8. 前記偏心部材は、その外面から径方向外側に突出した突出部を更に備え、前記コンロッド本体は前記偏心部材の周りに配置された停止部材を更に備え、
    前記停止部材は、前記偏心部材が第一回動位置及び第二回動位置にあるときに前記突出部が前記停止部材に当接するように配置される、請求項2〜7のいずれか1項に記載の可変圧縮比機構。
  9. 前記偏心部材は、前記ピストンピン受容開口の軸線が当該偏心部材の回動軸線から偏心するように構成され、
    前記第一回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線よりも一方の回動方向に回動した位置であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線から離れて位置する回動位置であり、
    前記停止部材は、前記偏心部材が第一回動位置にあるときに前記偏心部材が前記一方の回動方向にそれ以上回動しないように前記突出部が前記停止部材に当接するように配置される、請求項8に記載の可変圧縮比機構。
  10. 前記第二回動位置は、前記ピストンピン受容開口の軸線が前記コンロッド本体の軸線上よりも一方の回動方向とは反対方向に回動した位置であって前記偏心部材の回動軸線よりも前記クランク受容開口の軸線に近づいて位置する回動位置であり、
    前記停止部材は、前記偏心部材が第二回動位置にあるときに前記偏心部材が前記一方の回動方向とは反対方向にそれ以上回動しないように前記突出部が前記停止部材に当接するように配置される、請求項9に記載の可変圧縮比機構。
  11. 前記偏心部材は、その外周に歯車が形成された歯車部を有し、
    前記偏心部材駆動機構は、前記コンロッド本体に回動可能に取り付けられると共に前記偏心部材の歯車部と噛合する駆動ギアと、前記突出ピンを備えると共に前記駆動ギアに連結されるリンク機構とを備え、
    前記リンク機構は、前記突出ピンの相対位置が変わると前記リンク機構を介して前記駆動ギアの回動位置を変化させるように構成される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の可変圧縮比機構。
  12. 前記駆動ギアは当該駆動ギアの回動軸線に対して偏心した軸線を有する第一円形部を備え、前記リンク機構は一方の端部に前記第一円形部に嵌合する第一リング部を備えたリンク部材を備える、請求項11に記載の可変圧縮比機構。
  13. 前記リンク機構は、前記コンロッド本体に回動可能に取り付けられると共に前記突出ピンが固定された偏心回動部材を更に備え、
    前記偏心回動部材は、当該偏心回動部材の回動軸線に対して偏心した軸線を有する第二円形部を備えると共に、前記突出ピンはその軸線が前記偏心回動部材の回動軸線に対して偏心するように前記偏心回動部材に固定され、
    前記リンク部材は前記第一リング部が設けられた端部とは反対側の端部に前記第二円形部に嵌合する第二リング部を備える、請求項12に記載の可変圧縮比機構。
  14. 前記可変長コンロッドは、前記偏心部材が所定の回動位置にあるときに前記偏心部材が回動しないようにロックするロック機構を更に備え、
    前記駆動ギアは前記コンロッド本体との対面する側面上に凹部を備え、
    前記ロック機構は、ロックボールと該ロックボールを付勢するバネとを備え、前記ロックボールを前記駆動ギアに形成された凹部に部分的に嵌合させることで前記偏心部材が回動しないようにロックする、請求項11〜13のいずれか1項に記載の可変圧縮比機構。
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