以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の図面では、同一の各構成要素には同一の符号を付してある。同一の符号が付されている各構成要素の名称および機能は同じである。したがって、同一の符号が付されている各構成要素の一部についての詳細な説明を省略する場合がある。
なお、実施の形態において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、当該各構成要素の相対配置などは、本発明が適用される装置の構成、各種条件等により適宜変更されてもよい。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る印刷装置100の主な構成を示す図である。印刷装置100は、例えば、昇華型熱転写プリンタである。なお、印刷装置100の構成をわかり易くするために、図1では、後述の排紙口H1の周辺において印画用紙8に接触する複数のローラ、ペーパーガイド等は示していない。
図1において、X方向、Y方向およびZ方向は、互いに直交する。以下の図に示されるX方向、Y方向およびZ方向も、互いに直交する。以下においては、X方向と、当該X方向の反対の方向(−X方向)とを含む方向を「X軸方向」ともいう。また、以下においては、Y方向と、当該Y方向の反対の方向(−Y方向)とを含む方向を「Y軸方向」ともいう。また、以下においては、Z方向と、当該Z方向の反対の方向(−Z方向)とを含む方向を「Z軸方向」ともいう。
また、以下においては、X軸方向およびY軸方向を含む平面を、「XY面」ともいう。また、以下においては、X軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「XZ面」ともいう。また、以下においては、Y軸方向およびZ軸方向を含む平面を、「YZ面」ともいう。
図2は、本発明の実施の形態1に係る印刷装置100の主な構成を示すブロック図である。なお、図1および図2では、構成を分かり易くするために、本発明に対し、関連性の低い構成要素は、図示していない。当該構成要素は、例えば、電源部、画像処理部、センサ、駆動部、構造支持部等である。
なお、印刷装置100は、通信ケーブルにより、図2のPC(Personal Computer)200と接続される。通信ケーブルは、例えば、USB(Universal Serial Bus)ケーブルである。PC200には、図示しない操作インタフェースおよびモニタが接続される。当該操作インタフェースは、キーボード、マウス等である。モニタは、映像を表示する装置である。
印刷装置100は、PC200の制御にしたがって、動作する。PC200は、例えば、印刷装置100へ印刷指示、画像データ等を与えることにより、印刷装置100に後述の印刷処理を実行させる。
図1および図2を参照して、印刷装置100には、ロール紙8rおよびインクリボン19が装着されている。ロール紙8rは、長尺状の印画用紙8がロール状に巻かれて構成される。インクリボン19は、長尺状のインクシート9により構成される。インクシート9の一方側の端部がロール状に巻かれることにより、インクロール9raが構成される。インクロール9raは、リール10aに取り付けられる。インクシート9の他方側の端部がロール状に巻かれることにより、インクロール9rbが構成される。インクロール9rbは、リール10bに取り付けられる。
インクシート9には、複数の長尺状の転写材料領域が、当該インクシート9の長手方向に並ぶように設けられている。各転写材料領域には、4種類の転写材料が設けられる。当該4種類の転写材料は、イエロー(Y)の染料、マゼンダ(M)の染料、シアン(C)の染料、および、オーバーコート層(OP)である。
印刷装置100は、筐体Ch1と、フロント部30と、カバー部材13と、遮蔽制御機構Mc1と、印刷ユニット50と、制御部60と、切断屑箱17とを備える。筐体Ch1は、印刷装置100の各構成要素を収容する。筐体Ch1は、例えば、カバー部材13、フロント部30、遮蔽制御機構Mc1、印刷ユニット50、制御部60、切断屑箱17等を収容する。筐体Ch1の形状は、例えば、直方体である。
フロント部30の形状は、例えば、板状である。フロント部30は、筐体Ch1の内部に固定されている。フロント部30には、排紙口H1が設けられている。排紙口H1は、印画用紙8を排出するための開口である。また、筐体Ch1には、フロント部30の排紙口H1全体を、筐体Ch1の外部に露出する開口(図示せず)が設けられている。
なお、前述したように、フロント部30は筐体Ch1の内部に固定されている。すなわち、筐体Ch1には、フロント部30の排紙口H1が設けられている。印画用紙8が、フロント部30の排紙口H1を通過することにより、当該印画用紙8は、筐体Ch1の内部から筐体Ch1の外部へ排出される。
カバー部材13は、排紙口H1を遮蔽するための部材である。カバー部材13は、当該カバー部材13が上下方向(Z軸方向)に移動自在なように、構成されている。
以下においては、カバー部材13が排紙口H1を遮蔽している、当該排紙口H1の状態を、「遮蔽状態Stx」とも称する。また、以下においては、カバー部材13が排紙口H1を遮蔽していない、当該排紙口H1の状態を、「非遮蔽状態Stw」とも称する。遮蔽制御機構Mc1は、詳細は後述するが、排紙口H1の状態を、遮蔽状態Stxおよび非遮蔽状態Stwのいずれかに設定するための機構である。
制御部60は、印刷装置100を制御するための各種処理を行う。また、制御部60は、印刷ユニット50に対し、各種の制御を行う。制御部60は、加熱制御部61と、シート搬送制御部62と、用紙搬送制御部63と、切断制御部64と、ファン制御部65とを含む。
印刷ユニット50は、印刷に関わる複数の構成要素を含む。なお、図2では、印刷ユニット50に含まれる、印刷に関わる複数の構成要素の一部が示される。印刷ユニット50は、サーマルヘッド2と、ヒートシンク4と、ファン5と、シート搬送部Fd1と、用紙搬送部Fd2と、切断ユニットCu1とを含む。
なお、加熱制御部61は、サーマルヘッド2を制御する。シート搬送制御部62は、シート搬送部Fd1を制御する。用紙搬送制御部63は、用紙搬送部Fd2を制御する。切断制御部64は、切断ユニットCu1を制御する。ファン制御部65は、ファン5を制御する。
サーマルヘッド2は、印画用紙8に画像を形成するための印刷処理が行われる際に、熱を発する。ヒートシンク4は、サーマルヘッド2の放熱を行う。ファン5は、ヒートシンク4の冷却を行う冷却ファンである。具体的には、ファン5は、ヒートシンク4に向かう風を発生させる。
シート搬送部Fd1は、インクシート9を搬送する機能を有する。シート搬送部Fd1は、リール10a、10bを含む。リール10aは、インクロール9raがインクシート9を巻き取るように、回転する。インクロール9raは、リール10aの回転に伴い、回転する。リール10bは、インクロール9raの回転に伴い、インクロール9rbからインクシート9が引き出されるように、回転する。
用紙搬送部Fd2は、プラテンローラ6と、搬送部7とを含む。プラテンローラ6は、当該プラテンローラ6とサーマルヘッド2とにより、インクシート9が印画用紙8に圧着されるように、駆動する。
搬送部7は、印画用紙8を搬送する機能を有する。搬送部7は、グリップローラ7aとピンチローラ7bとから構成される。切断ユニットCu1は、詳細は後述するが、印画用紙8を切断する機能を有する。
ここで、印画用紙8に画像を形成するための印刷処理について簡単に説明する。印刷処理は、印刷装置100が、PC200から、印刷指示および画像データを受信することにより、実行される。
印刷処理では、PC200から受信した画像データが、印刷装置100の制御部60により、印刷用の印画データに変換される。そして、印画用紙8の印画面に対して、転写処理が行われる。転写処理では、サーマルヘッド2は、インクシート9および印画用紙8を介して、プラテンローラ6に圧着される。そして、サーマルヘッド2は、印画データに応じた熱量の熱を発生することにより、インクシート9および印画用紙8を加熱する。これにより、インクシート9の各転写材料が、印画用紙8に転写される。
なお、4種類の転写材料(Y、M、C、OP)の各々に対し、上記の転写処理が繰り返し行われる。これにより、印画用紙8の印画面に、4種類の転写材料(Y、M、C、OP)が転写される。その結果、印画用紙8の印画面に画像が形成された印画部が形成される。印画部は、画像が形成されている、印画用紙8の一部である。
なお、転写処理が行われる際、印画用紙8は、用紙搬送制御部63の制御に従って動作する搬送部7により搬送される。なお、搬送部7のグリップローラ7aは、ステッピングモータ(図示せず)の駆動に従って、回転する。これにより、搬送部7は、印画用紙8を搬送する。
また、インクシート9は、リール10aの回転に伴うインクロール9raの回転により、所定の張力で、当該インクロール9raに巻き取られる。当該リール10aは、シート搬送制御部62により制御される巻取りモータ(図示せず)の駆動に従って、回転する。また、リール10bには、インクシート9に加わる張力が、所定の張力になるように、トルクリミッタ(図示せず)が接続されている。
次に、切断ユニットCu1について説明する。図3は、本発明の実施の形態1に係る切断ユニットCu1の構成を示す斜視図である。なお、図3には、切断ユニットCu1に含まれない後述のレバー16が示されている。
図3を参照して、切断ユニットCu1は、カッターフレームFm1と、スイッチSwa,Swbと、ベルトBt1と、モータMt1と、ピニオン26と、歯車27と、ベルトローラー28と、カッターCt1a(図示せず)と、固定刃Ct1bと、キャリッジ70とを含む。
カッターフレームFm1の形状は、長尺状である。カッターフレームFm1は、Y軸方向において、延在する。カッターフレームFm1には、固定刃Ct1bが設けられる。固定刃Ct1bは、Y軸方向において延在する。
スイッチSwa,Swbの各々は、キャリッジ70の位置を検出するためのスイッチである。カッターフレームFm1の一方の端部には、スイッチSwaが設けられている。カッターフレームFm1の他方の端部には、スイッチSwbが設けられている。
スイッチSwa,Swbの各々は、状態として、オンまたはオフに設定される。スイッチSwaは、部材Saxを有する。部材Saxに力が加わっている場合、スイッチSwaの状態はオンである。部材Saxに力が加わっていない場合、スイッチSwaの状態はオフである。また、スイッチSwbは、部材Sbxを有する。部材Sbxに力が加わっている場合、スイッチSwbの状態はオンである。部材Sbxに力が加わっていない場合、スイッチSwbの状態はオフである。
また、カッターフレームFm1の一方の端部には、モータMt1と、歯車27とが設けられている。歯車27は、当該歯車27が回転自在なように、構成されている。モータMt1は、回転軸Shxを含む。モータMt1は、回転軸Shxを回転させる。回転軸Shxには、ピニオン26が固定されている。ピニオン26は歯車27と接する。歯車27は、ピニオン26の回転に伴い、回転する。
また、カッターフレームFm1の他方の端部には、ベルトローラー28が設けられている。ベルトローラー28は、当該ベルトローラー28が、回転自在なように、構成されている。
ベルトBt1の形状は、閉ループ状である。ベルトBt1は、歯車27とベルトローラー28とにより保持される。ベルトBt1の上部には、キャリッジ70が固定されている。
キャリッジ70は、カッターCt1aを保持する。カッターCt1aは、円状の回転刃である。カッターCt1aは、当該カッターCt1aが回転自在なように、キャリッジ70に固定されている。カッターCt1aは、印画用紙8を切断するための部材である。具体的には、カッターCt1aは、印画用紙8を、当該印画用紙8の幅方向(Y軸方向)に切断するための部材である。また、キャリッジ70には、棒状部71a,71bが固定されている。
また、キャリッジ70は、当該キャリッジ70が印画用紙8の幅方向(Y軸方向)に移動自在なように、構成されている。具体的には、キャリッジ70は、ベルトBt1の上部の移動に伴い、Y方向または−Y方向へ移動する。
以下においては、キャリッジ70が移動可能な領域のうち、スイッチSwaに最も近い位置を、「位置Pa」とも称する。図3では、キャリッジ70が位置Paに存在している状態を示す。また、以下においては、キャリッジ70が移動可能な領域のうち、スイッチSwbに最も近い位置を、「位置Pb」とも称する。
キャリッジ70の位置が位置Paである場合、棒状部71aは、スイッチSwaの部材Saxに接触しており、スイッチSwaの状態はオンである。キャリッジ70の位置が位置Pbである場合、棒状部71bは、スイッチSwbの部材Sbxに接触しており、スイッチSwbの状態はオンである。
詳細は後述するが、切断ユニットCu1は、モータMt1、歯車27、ベルトBt1等を使用して、キャリッジ70を移動させる。
図4および図5は、本発明の実施の形態1に係る遮蔽制御機構Mc1を説明するための図である。前述したように、遮蔽制御機構Mc1は、排紙口H1の状態を、遮蔽状態Stxおよび非遮蔽状態Stwのいずれかに設定するための機構である。図4は、排紙口H1の状態が遮蔽状態Stxに設定されている状態における遮蔽制御機構Mc1の構成を示す図である。また、図5は、排紙口H1の状態が非遮蔽状態Stwに設定されている状態における遮蔽制御機構Mc1の構成を示す図である。
なお、図4および図5では、遮蔽制御機構Mc1の構成を分かり易くするために、構成要素の一部を簡略化し、かつ、一部の構成要素は示されていない。例えば、図4および図5では、切断ユニットCu1のカッターフレームFm1等は示されていない。なお、図4および図5では、遮蔽制御機構Mc1に含まれない、キャリッジ70、固定刃Ct1b等も示されている。
図4(a)は、YZ面からみた遮蔽制御機構Mc1の構成を示す図である。なお、図4(a)は、位置Paに存在しているキャリッジ70を示す。図4(b)は、XZ面からみた遮蔽制御機構Mc1の構成を示す図である。図5(a)は、YZ面からみた遮蔽制御機構Mc1の構成を示す図である。なお、図5(a)は、位置Pbに存在しているキャリッジ70を示す。図5(b)は、XZ面からみた遮蔽制御機構Mc1の構成を示す図である。
図4および図5を参照して、遮蔽制御機構Mc1は、2個のカム14と、シャフト15と、レバー16と、バネ18とを含む。
シャフト15は、当該シャフト15が回転自在なように、筐体Ch1に保持されている。シャフト15の形状は、棒状である。図4(a)および図5(a)のように、シャフト15には、レバー16と、2個のカム14とが固定されている。レバー16、および、各カム14は、シャフト15を回転の中心として、回転自在に構成されている。
レバー16の形状は、板状である。なお、レバー16の一方側には、反り部16aが設けられている。反り部16aは、レバー16の端部が反ることにより形成されている。なお、レバー16には、当該レバー16が図3の棒状部71bと接触しないように、切り欠き(以下、「切り欠きVn」とも称する)が設けられている。なお、図5(a)では、レバー16の構成を分かりやすくするために、当該切り欠きVnは示されていない。
また、レバー16には、2個の切り欠きV1が設けられている。なお、図5(a)のように、カム14は、当該カム14がレバー16に接触しないように、切り欠きV1が存在する領域に設けられている。
バネ18は、レバー16を付勢するように設けられている。
なお、キャリッジ70には、図4(a)のように、斜面70aが設けられている。斜面70aは、キャリッジ70の移動に伴い、レバー16の状態を変化させるように、構成されている。
次に、キャリッジ70を移動させる処理(以下、「移動処理」とも称する)について説明する。移動処理は、切断ユニットCu1によって行われる。以下においては、時計周り方向を、「方向Dra」とも称する。また、以下においては、反時計周り方向を、「方向Drb」とも称する。
ここで、以下の前提Pm1を考慮する。前提Pm1では、図4(a)のように、キャリッジ70は、位置Paに存在している。また、前提Pm1では、切断ユニットCu1が、一例として、キャリッジ70を、位置Paから位置Pbへ移動させる。すなわち、前提Pm1では、図4(a)のキャリッジ70は、図5(a)のように、方向Dr1(−Y方向)へ移動する。方向Dr1は、印画用紙8の幅方向に沿った方向である。以下においては、位置Paを、「待機位置」とも称する。また、以下においては、位置Pbを、「停止位置」とも称する。
図6は、切断ユニットCu1の各構成要素のタイミングチャートである。図6では、モータMt1の状態、および、スイッチSwa,Swbの状態が示される。図6に示される期間T1は、キャリッジ70が移動している期間である。なお、キャリッジ70が位置Paに存在している場合、キャリッジ70の棒状部71aが、スイッチSwaの部材Saxに接触しているため、スイッチSwaの状態はオンである。
図3、図4(a)、図5(a)および図6を参照して、前提Pm1における移動処理では、時刻t1において、モータMt1の電源がオンとなり、切断ユニットCu1の制御に従って、モータMt1が、歯車27が方向Draに回転するように、回転軸Shx(ピニオン26)を方向Drbに回転させる。
歯車27の回転に伴い、ベルトBt1の上部(キャリッジ70)は、位置Paから位置Pbへ移動する。キャリッジ70の移動の伴い、キャリッジ70の棒状部71aが、スイッチSwaの部材Saxに接触しない状態になるため、時刻t2において、スイッチSwaの状態はオフになる。
キャリッジ70が位置Pa(待機位置)から位置Pb(停止位置)へ移動することにより、時刻t3において、キャリッジ70の棒状部71bが、スイッチSwbの部材Sbxに接触する。これにより、スイッチSwbの状態はオンになる。スイッチSwbの状態はオンなった時点で、モータMt1は、回転軸Shxの回転を停止させる。これにより、キャリッジ70は、位置Pbに停止する。
このように、キャリッジ70が位置Paから位置Pbへ移動することにより、印画用紙8が、キャリッジ70のカッターCt1aにより切断される。具体的には、印画用紙8は、キャリッジ70のカッターCt1aと固定刃Ct1bとにより挟まれて、切断される。これにより、印画用紙8は、当該印画用紙8の幅方向(Y軸方向)に切断される。
なお、キャリッジ70を位置Pb(停止位置)から位置Pa(待機位置)へ移動させる場合、歯車27が方向Drbに回転するように、モータMt1は、回転軸Shx(ピニオン26)を方向Draに回転させる。
次に、カバー部材13周辺の構成について説明する。図7は、本発明の実施の形態1に係るカバー部材13周辺の構成を示す図である。カバー部材13は、フロント部30に設けられている。カバー部材13は、図4(b)および図7のように、板状部13aを含む。板状部13aは、XY面に平行な部材である。なお、前述したように、各カム14は、回転自在に構成されている。カム14は、当該カム14の回転に伴い、当該カム14が板状部13aに当接した状態で、排紙口H1の状態が非遮蔽状態Stwになるように、板状部13a(カバー部材13)を上方向に移動させるように構成されている。すなわち、カム14は、当該カム14の回転により、排紙口H1の状態が非遮蔽状態Stwになるように、カバー部材13を上方向(Z方向)に移動させるように構成されている。
また、カバー部材13には、2個の穴h3が設けられている。各穴h3の形状は、長尺状である。穴h3は、排紙口H1の延在方向(Y軸方向)に対し、垂直な方向(Z軸方向)に延在する。
フロント部30には、2個のピン32が設けられている。当該2個のピン32は、それぞれ、カバー部材13の2個の穴h3に挿入されている。なお、各ピン32の先端部には、当該ピン32が穴h3から抜けないように、図示しない締結部材が固定されている。
また、フロント部30には、2個のバネ受け部30aが設けられている。2個のバネ受け部30aには、それぞれ、2個のバネ31が固定されている。当該2個のバネ31は、カバー部材13の板状部13aを、−Z方向へ付勢するように、設けられている。
次に、遮蔽制御機構Mc1を動作させるための処理(以下、「遮蔽制御処理」とも称する)について説明する。ここで、以下の前提Pm2を考慮する。前提Pm2では、前述の前提Pm1における移動処理が行われる。
図4および図5を参照して、前述の前提Pm1における移動処理が行われることにより、キャリッジ70が、位置Paから位置Pbへ、すなわち、方向Dr1へ移動する。
前提Pm2における遮蔽制御処理では、キャリッジ70が、位置Paから位置Pbに向かって、移動し始めた直後において、レバー16の反り部16aが、キャリッジ70の斜面70aに当接する。反り部16aが斜面70aに当接した状態で、キャリッジ70が、さらに、方向Dr1へ移動するに伴い、レバー16は、シャフト15を回転の中心として、図4(b)の状態から、図5(b)の状態になるように、回転する。
レバー16の回転に伴い、当該レバー16が固定されているシャフト15が回転する。シャフト15の回転に伴い、シャフト15に固定されているカム14が、図4(b)の状態から図5(b)の状態のように、回転する。すなわち、カム14は、キャリッジ70の移動に伴い、回転するように構成されている。
カム14の回転に伴い、当該カム14が板状部13aに当接した状態で、排紙口H1の状態が非遮蔽状態Stwになるように、板状部13a(カバー部材13)が上方向に移動する。つまり、キャリッジ70の移動に伴った、カム14の回転により、排紙口H1の状態が非遮蔽状態Stwになるように、カバー部材13は上方向に移動する。なお、非遮蔽状態Stwは、前述したように、カバー部材13が排紙口H1を遮蔽していない、当該排紙口H1の状態である。
キャリッジ70の移動により、当該キャリッジ70が位置Pb(停止位置)に存在する状態では、排紙口H1の状態は非遮蔽状態Stwに保持される。これにより、前提Pm2における遮蔽制御処理は終了する。
以上の遮蔽制御処理により、遮蔽制御機構Mc1に含まれる、レバー16、シャフト15およびカム14が、上記のように動作する。これにより、遮蔽制御機構Mc1は、キャリッジ70の移動に伴って、排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する。
なお、キャリッジ70を位置Pb(停止位置)から位置Pa(待機位置)へ移動させる処理が行われた場合、図4(a)のようにレバー16がキャリッジ70と当接しなくなった時点で、排紙口H1の状態は、遮蔽状態Stxになる。
次に、前述の印刷処理により、印画用紙8に印画部が形成された後に行われる、排紙処理について説明する。以下においては、印画部が形成されている印画用紙8を、「印画用紙8A」とも称する。また、以下においては、印画用紙8Aに形成されている印画部を、「印画部8a」ともいう。
図8、図9および図10は、本発明の実施の形態1に係る排紙処理を説明するための図である。図8(a)は、印画用紙8Aを示す平面図である。図8(b)は、排紙処理を説明するための断面図である。なお、図8(b)では、排紙口H1の状態は、遮蔽状態Stxである。図8(a)および図8(b)に示される印画用紙8Aは、印画部8aと、余白部8xとを含む。余白部8xとは、印画用紙8のうち、転写材料が転写されていない部分である。
排紙処理では、印画用紙8Aの余白部8xの位置が、図8(b)のようになるように、排出ローラ(図示せず)により、印画用紙8Aが排紙口H1に向かう方向へ搬送される。当該排出ローラは、ステッピングモータ(図示せず)によって駆動する。また、当該ステッピングモータは、所定のパルス数分だけ駆動する。
次に、排紙処理では、図8(b)の状態で、前述の前提Pm1における移動処理が行われる。この場合、図8(a)の印画用紙8Aに示される切断線Lc1に沿って、カッターCt1aが移動することにより、印画用紙8Aから当該印画用紙8Aの先端部が切り離されるように、当該印画用紙8Aが切断される。これにより、印画用紙8Aの先端部は、図9(b)の切断屑8Wとして、切断屑箱17に入る。
以下においては、印画用紙8Aのうち、排紙口H1から排出するための部分を、「印画物」とも称する。また、以下においては、印画物を、排紙口H1から排出するための期間を、「排出期間T2」とも称する。なお、遮蔽制御機構Mc1は、排出期間T2において、排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する。
なお、排紙処理では、前述の前提Pm1における移動処理が行われることにより、前述の前提Pm2における遮蔽制御処理が行われる。前提Pm2における遮蔽制御処理では、排出期間T2において、前述したように、遮蔽制御機構Mc1が、キャリッジ70の移動に伴って、排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する(図9(b)参照)。
また、排出期間T2において、キャリッジ70の移動に伴った、カム14の回転により、排紙口H1の状態が非遮蔽状態Stwになるように、カバー部材13は上方向に移動する。図9(b)において、キャリッジ70は位置Pb(停止位置)に存在する。
次に、排紙処理では、排出期間T2において搬送処理が行われる。搬送処理では、印画部8aの大部分が、排紙口H1を介して、筐体Ch1の外部にでるように、排出ローラ(図示せず)により、印画用紙8Aが搬送される。当該排出ローラは、ステッピングモータ(図示せず)によって駆動する。また、当該ステッピングモータは、印画部8aのサイズに対応するパルス数分だけ駆動する。
次に、排紙処理では、排出期間T2において切断処理が行われる。切断処理では、切断ユニットCu1が、キャリッジ70を位置Pb(停止位置)から位置Pa(待機位置)に向けて移動させる。これにより、図10(a)の印画用紙8Aに示される切断線Lc2に沿って、キャリッジ70のカッターCt1aが移動することにより、印画用紙8Aから印画部8aが切り離されるように、当該印画用紙8Aが切断される。
以下においては、印画用紙8Aから切り離された印画部8aを、「印画物8Ad」とも称する。印画物8Adは、印画用紙8を含む。すなわち、印画物8Adは、カッターCt1aにより切断された印画用紙8である。
印画物8Adは、一例として、当該印画物8Adに含まれる印画用紙8全体に印画部8aが形成されている印画物である。すなわち、印画物8Adには、縁(余白)が存在しない。
前述の切断処理が行われることにより、排出期間T2において、印画物8Adは、排紙口H1から筐体Ch1の外部に排出される(図10(b)参照)。これにより、排出期間T2が終了する。
なお、前述の位置Pa(待機位置)は、印画物8Adが排紙口H1から排出されるための時間が十分に確保できる位置に設定されている。具体的には、排紙口H1から印画物8Adが排出された後に、キャリッジ70が位置Pa(待機位置)に到達するように、切断ユニットCu1は、切断処理におけるキャリッジ70の移動速度を制御する。
キャリッジ70が位置Pa(待機位置)に到達した時点で、図10(b)のように、排紙口H1の状態は遮蔽状態Stxになる。以上により、排紙処理は終了する。この排紙処理によれば、遮蔽制御機構Mc1は、排出期間T2において、排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する。また、遮蔽制御機構Mc1は、排出期間T2以外の期間において、排紙口H1の状態を遮蔽状態Stxに設定する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、遮蔽制御機構Mc1は、カッターCt1aにより切断された印画用紙8を排紙口H1から排出するための排出期間T2において、当該排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する。非遮蔽状態Stwは、カバー部材13が排紙口H1を遮蔽していない状態である。これにより、印画用紙に傷が発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、遮蔽制御機構Mc1は、排出期間T2において、排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する。また、遮蔽制御機構Mc1は、排出期間T2以外の期間において、排紙口H1の状態を遮蔽状態Stxに設定する。
これにより、紙詰まり(JAM)の発生を防止でき、かつ、印画物の印画面における傷の発生を防止でき、かつ、筐体Ch1の内部への塵埃の侵入を防止できる。また、筐体Ch1の内部に塵埃が侵入することを防ぐことができるため、印画物に印画欠点が発生することを抑制することができる。また、長い期間にわたって、印画欠点の発生が抑制される印画物をユーザーに提供することができる。
また、本実施の形態によれば、キャリッジ70の移動に伴った、カム14の回転により、排紙口H1の状態が非遮蔽状態Stwになるように、カバー部材13は上方向に移動する。そのため、カバー部材13を移動させるための駆動源を、新たに設ける必要がない。したがって、安価で、かつ、小型の印刷装置を提供することができる。
なお、関連技術Aでは、用紙が排出される期間にわたって、可撓性を有するシートが当該用紙に接触する。そのため、紙詰まり(JAM)の発生、印画物の印画面における傷の発生等の問題があった。そこで、本実施の形態の印刷装置100は上記のように構成されるため、上記の各問題を解決することができる。
<実施の形態2>
本実施の形態の構成は、風を使用した構成(以下、「構成CtA」とも称する)である。以下においては、構成CtAが適用された印刷装置を、「印刷装置100A」とも称する。
図11は、本発明の実施の形態2に係る印刷装置100Aの主な構成を示す図である。図12は、本発明の実施の形態2に係る印刷装置100Aの主な構成を示すブロック図である。図11および図12を参照して、印刷装置100Aは、印刷装置100と比較して、印刷ユニット50の代わりに印刷ユニット50Aを備える点と、制御部60の代わりに制御部60Aを備える点とが異なる。印刷装置100Aのそれ以外の構成は、印刷装置100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
なお、印刷装置100Aは、通信ケーブルにより、PC200と接続される。前述したように、PC200には、図示しない操作インタフェースおよびモニタが接続される。当該操作インタフェースは、キーボード、マウス等である。
印刷ユニット50Aは、印刷ユニット50と比較して、操作部41およびファン45をさらに含む点が異なる。印刷ユニット50Aのそれ以外の構成は、印刷ユニット50と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
ファン45は、風Wd1を発生させる機能を有する。ファン45は、筐体Ch1の内部に収容される庫内ファンである。すなわち、筐体Ch1は、ファン45を収容する。ファン45は、紙粉の発生しやすいカッターCt1aの周辺に設けられる。
以下においては、印画用紙8が排紙口H1に向かう経路を、「用紙搬送経路」とも称する。ファン45は、用紙搬送経路が、風Wd1の風路となるように設けられる。すなわち、ファン45が発生させる風Wd1が排紙口H1に向かうように、ファン45は筐体Ch1の内部に設けられる。例えば、ファン45は、風Wd1が、ペーパーガイド(図示せず)等を介して、排紙口H1に向かうような風路を構成するように、設けられる。これにより、ファン45から、ペーパーガイド(図示せず)等を介して、排紙口H1に向かう風路が構成される。
操作部41は、ユーザーによる操作(以下、「操作Um」とも称する)を受付けるインターフェースである。操作部41は、例えば、ボタンである。操作部41は、例えば、筐体Ch1の外側に設けられている。操作部41は、ファン45の電源をオンまたはオフにするためのインタフェースである。
操作部41は、操作Umを受付けた場合、当該操作Umに対応する指示(以下、「操作対応指示」とも称する)を、後述の操作応答部66へ与える。
また、制御部60Aは、図2の制御部60と比較して、ファン制御部65の変わりにファン制御部65Aを含む点と、操作応答部66をさらに含む点が異なる。制御部60Aのそれ以外の構成は、制御部60と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
ファン制御部65Aは、ファン5(冷却ファン)およびファン45を制御する。操作応答部66は、操作部41から、操作対応指示を受信した場合、当該操作対応指示を、切断制御部64およびファン制御部65Aへ与える。切断制御部64は、操作対応指示の受信に応じて、切断ユニットCu1を制御する。ファン制御部65Aは、操作対応指示の受信に応じて、ファン5およびファン45を制御する。
次に、ファン45を駆動させるための処理(以下、「ファン制御処理」とも称する)について説明する。ファン制御処理は、前述の排出期間T2以外の期間に行われる。図13は、本発明の実施の形態2に係るファン制御処理のフローチャートである。
ここで、ユーザーにより、ファン45を駆動させるためのファン操作Umfが行われたと仮定する。ファン操作Umfは、例えば、ユーザーが操作部41を押下する操作Umである。ファン操作Umfが行われた場合、操作部41は、当該ファン操作Umfを受付ける。操作部41がファン操作Umfを受付けた場合、ファン制御処理が開始される。なお、操作部41がファン操作Umfを受付けた場合、当該操作部41は、移動制御指示を切断ユニットCu1に与え、かつ、ファン制御指示をファン制御部65Aに与える。
なお、ファン操作Umfは、例えば、ユーザーが、PC200の操作インタフェースを使用して行った、ファン45を駆動させるための操作であってもよい。この場合、PC200の操作インタフェースは、操作部として機能する。
ファン制御処理では、まず、ステップS10の処理が行われる。ステップS10では、遮蔽解除処理が行われる。遮蔽解除処理では、まず、切断ユニットCu1が、移動制御指示の受信に応じて、前述の前提Pm1における移動処理を行う。これにより、キャリッジ70が位置Pa(待機位置)から位置Pb(停止位置)へ移動する。キャリッジ70の移動に伴い、前述の前提Pm2における遮蔽制御処理が行われる。これにより、遮蔽制御機構Mc1は、キャリッジ70の移動に伴ってカバー部材13を移動させることにより、排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する。
次に、ファン制御部65Aが、ファン制御指示の受信に応じて、ファン45の電源をオンにする。これにより、当該ファン45が駆動する(S21)。その結果、カバー部材13が排紙口H1を遮蔽していない非遮蔽状態Stwにおいて、ファン45は、排紙口H1に向かう風Wd1を発生させる。その結果、筐体Ch1の内部に存在する塵埃を、筐体Ch1の外部へ排出することができる。
そして、ファン45が駆動してから時間Tm1が経過した後、ファン制御部65Aは、ファン45の電源をオフにすることにより、当該ファン45を停止させる(S22)。時間Tm1は、例えば、30秒から300秒の範囲に含まれる時間である。
次に、ステップS30の処理が行われる。ステップS30では、遮蔽処理が行われる。遮蔽処理では、切断ユニットCu1が、キャリッジ70を位置Pb(停止位置)から位置Pa(待機位置)へ移動させる。これにより、遮蔽制御機構Mc1は、キャリッジ70の移動に伴い、排紙口H1の状態を遮蔽状態Stxに設定する。以上により、このファン制御処理は終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、必要時のみ、筐体Ch1の内部に存在する塵埃を、筐体Ch1の外部へ排出することができる。そのため、省エネルギーで、かつ、常にクリーンな印刷装置を提供することができる。
なお、本実施の形態では、ファン45を設ける構成としたがこれに限定されない。例えば、ファン45を設けずに、前述の用紙搬送経路が、ファン5が発生させる風の経路となるように、ファン5を構成してもよい。
<実施の形態3>
本実施の形態の構成は、複数のファンを使用した構成(以下、「構成CtB」とも称する)である。構成CtBにおける印刷装置は、印刷装置100Aである。
構成CtBにおける印刷装置100Aのファン5は、当該ファン5が発生させる風(以下、「風Wd2」とも称する)が、ファン45に向かうように、構成されている。すなわち、ファン5は、ファン45に向かう風Wd2を発生させる機能を有する。
次に、構成CtBにおける印刷装置100Aが行う処理(以下、「ファン制御処理A」とも称する)について説明する。ファン制御処理Aは、前述の排出期間T2以外の期間に行われる。図14は、本発明の実施の形態3に係るファン制御処理Aのフローチャートである。
図14において、図13のステップ番号と同じステップ番号の処理は、実施の形態2で説明した処理と同様な処理が行われるので詳細な説明は繰り返さない。以下、実施の形態2と異なる点を中心に説明する。
ここで、ユーザーにより、実施の形態2と同様、ファン45を駆動させるための前述のファン操作Umfが行われたと仮定する。ファン操作Umfが行われた場合、操作部41は、当該ファン操作Umfを受付ける。操作部41がファン操作Umfを受付けた場合、ファン制御処理Aが開始される。なお、操作部41がファン操作Umfを受付けた場合、当該操作部41は、移動制御指示を切断ユニットCu1に与え、かつ、ファン制御指示をファン制御部65Aに与える。
ファン制御処理Aでは、まず、ステップS10の処理が行われる。ステップS10では、実施の形態1と同様に、遮蔽解除処理が行われる。遮蔽解除処理により、遮蔽制御機構Mc1は、キャリッジ70の移動に伴ってカバー部材13を移動させることにより、排紙口H1の状態を非遮蔽状態Stwに設定する。
以下においては、印画用紙8の搬送経路のうち、サーマルヘッド2付近の位置から、ファン45付近の位置までの部分を、「用紙搬送経路N」とも称する。
次に、ファン制御部65Aが、ファン制御指示の受信に応じて、冷却ファンであるファン5の電源をオンにする。これにより、当該ファン5が駆動する(S20A)。その結果、カバー部材13が排紙口H1を遮蔽していない非遮蔽状態Stwにおいて、ファン5は、ファン45に向かう風Wd2を発生させる。風Wd2により、用紙搬送経路Nに存在する塵埃が、ファン45付近に移動する。
なお、ファン5が駆動してから、時間Tm2が経過した後、ステップS21の処理が行われる。時間Tm2は、例えば、10秒から120秒の範囲に含まれる時間である。
ステップS21では、実施の形態2と同様な処理が行われる。すなわち、カバー部材13が排紙口H1を遮蔽していない非遮蔽状態Stwにおいて、ファン45は、排紙口H1に向かう風Wd1を発生させる。
そして、ファン45が駆動してから前述の時間Tm1が経過した後、ファン制御部65Aは、ファン5(冷却ファン)およびファン45の電源をオフにすることにより、当該ファン5およびファン45を停止させる(S22A)。
次に、実施の形態2と同様、ステップS30の処理が行われる。これにより、排紙口H1の状態が遮蔽状態Stxに設定される。以上により、このファン制御処理Aは終了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、冷却ファンであるファン5が発生させる風Wd2により、用紙搬送経路Nに存在する塵埃をファン45付近に移動させた後に、ファン45が駆動する。これにより、筐体Ch1の内部に存在する塵埃を、効率よく、筐体Ch1の外部へ排出することができる。そのため、クリーンな印刷装置を提供することができる。
(機能ブロック図)
図15は、印刷装置BL10の特徴的な機能構成を示すブロック図である。印刷装置BL10は、印刷装置100および印刷装置100Aのいずれかに相当する。つまり、図15は、印刷装置BL10の有する機能のうち、本発明に関わる主要な機能を示すブロック図である。
印刷装置BL10は、機能的には、カッターBL1と、カバー部材BL2と、遮蔽制御機構BL3とを備える。カッターBL1は、印画用紙を切断するための部材である。カッターBL1は、カッターCt1aに相当する。
カバー部材BL2は、前記印画用紙を排出するための排紙口を遮蔽するための部材である。カバー部材BL2は、カバー部材13に相当する。
遮蔽制御機構BL3は、前記排紙口の状態を、カバー部材BL2が当該排紙口を遮蔽している遮蔽状態、および、当該カバー部材BL2が当該排紙口を遮蔽していない非遮蔽状態のいずれかに設定するための機構である。遮蔽制御機構BL3は、遮蔽制御機構Mc1に相当する。
遮蔽制御機構BL3は、カッターBL1により切断された前記印画用紙を前記排紙口から排出するための排出期間において、当該排紙口の状態を前記非遮蔽状態に設定する。
(その他の変形例)
以上、本発明に係る印刷装置について、各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、当該各実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を各実施の形態に施したものも、本発明に含まれる。つまり、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
以下においては、本発明に係る印刷装置を、「印刷装置hzs」とも称する。印刷装置hzsは、印刷装置100および印刷装置100Aのいずれかである。印刷装置hzsは、図で示される全ての構成要素を含まなくてもよい。すなわち、印刷装置hzsは、本発明の効果を実現できる最小限の構成要素のみを含めばよい。
また、本発明は、印刷装置hzsが備える特徴的な構成部の動作をステップとする排紙口遮蔽制御方法として実現してもよい。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。