JP2018153450A - 高視認性面ファスナー - Google Patents
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Abstract
Description
面ファスナーは、主として、経糸、緯糸および係合素子用糸からなる。面ファスナーがフック状係合素子を有するフック面ファスナーである場合には、係合素子用糸としてモノフィラメント糸が、またループ状係合素子を有するループ面ファスナーである場合には、係合素子用糸としてマルチフィラメント糸が、さらにフック状係合素子とループ状係合素子の両方が同一面に混在しているフック・ループ混在型面ファスナーの場合には、フック状係合素子用糸としてモノフィラメント糸が、ループ状係合素子用糸としてマルチフィラメント糸が同一面ファスナーに用いられる。
従来から、織物を基布とする面ファスナーに関しては、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド系の繊維からなる糸が広く一般に用いられているが、ポリアミド系繊維の糸を用いた場合には、蛍光染料の耐光堅牢性が劣り、さらに難燃性の点でも劣り、さらに経糸や緯糸としてナイロン系熱融着性繊維を用いて係合素子用糸を基布に融着固定させる方法を用いても、ナイロン系熱融着性繊維による基布固定力は低く、十分な係合素子の剥離耐久性を得ることはできない。
このような染料を染色対象物である面ファスナーに対して0.5〜2重量%の量で溶解させ、通常の分散染料用の染色助剤を配合した125〜145℃の水溶液中に面ファスナーを浸漬して20〜60分間染色する。染色中は係合素子が倒れたり、面ファスナー同士が絡み合ったりすることを防止するために、同心円状に層状に巻き付けた面ファスナーに染料液を貫通するようにあるいは層間を流すようにすることで染色するのが好ましい。
面ファスナーの基布を構成する経糸および緯糸、フック状係合素子用モノフィラメント、ループ状係合素子用マルチフィラメントとして次の糸を用意した。
[経糸]
・融点260℃のポリエチレンテレフタレートからなるマルチフィラメント糸
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:167dtexで30本
[緯糸(芯鞘型複合繊維からなるマルチフィラメント系熱融着糸)]
・芯成分:ポリエチレンテレフタレート(融点:260℃)
・鞘成分:イソフタル酸25モル%共重合ポリエチレンテレフタレート
(軟化点:190℃)
・芯鞘比率(重量比):70:30
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:99dtexで24本
・ポリエチレンテレフタレート繊維(融点:260℃)
・繊度:390dtex(直径:0.19mm)
[ループ状係合素子用マルチフィラメント]
・ポリブチレンテレフタレート繊維(融点:220℃)
・トータルデシテックスおよびフィラメント本数:265dtexで7本
[フック面ファスナー(A)]
上記経糸、緯糸およびフック状係合素子用モノフィラメントを用いて、織組織として平織を用い、織密度(熱収縮処理後)が経糸55本/cm、地緯糸20本/cmとなるように織った。そして、経糸4本に1本の割合でフック状係合素子用モノフィラメントを経糸に平行に打ち込み、緯糸5本を浮沈したのちに経糸3本を跨ぐようにし、跨いだ箇所でループを形成するように基布上にループを形成した。
上記経糸、緯糸およびループ状係合素子用マルチフィラメントを用いて、織組織として平織を用い、織密度(熱収縮処理後)が経糸55本/cm、緯糸22本/cmとなるように織った。そして、経糸4本に1本の割合でループ状係合素子用マルチフィラメントを経糸を跨ぐことなく経糸に平行に打ち込み、緯糸5本を浮沈したのちループを形成するように基布上にループを形成した。
(2)スミカロンY−SE−RPD(住化ケムテックス社製)
表1の結果から明らかなように、フック面ファスナー(A)およびループ面ファスナー(B)ともに染色堅牢性および難燃性のいずれにも優れていることが分かった。
上記実施例1で使用した4種の糸を使用し、フック状係合素子を長手方向に2列設け、隣接してループ状係合素子を2列設けた配列を繰り返すよう、フック状係合素子用モノフィラメントとループ状係合素子用マルチフィラメントを並べた。また、表面を触った時にループ状係合素子が触れるよう、ループ状係合素子が外側の両端にあるように配列した。織組織は平織りで、織密度が経糸72本/cmで緯糸18本/cmで、経糸8本に2本の割合でフック状係合素子用モノフィラメントを、また経糸8本に2本の割合でループ状係合素子用マルチフィラメントをそれぞれ打ち込んだ。
得られたフック・ループ混在型面ファスナー(C)の係合素子面を手で触れたところ、従来の面ファスナーと比べて極めて肌触りが優しく、さらに基布自体も極めて柔軟であった。
(4)リフォームブリリアントR−V(日華ファインテックより購入)
表1の結果から明らかなように、染色堅牢性および難燃性のいずれにも優れていることが分かった。
上記実施例1において、経糸としてポリエチレンテレフタレートからなるトータルデシテックスが96dtexでフィラメント数が24本のマルチフィラメントを使用する以外同一の糸を用い、フック面ファスナー(A´)とループ面ファスナー(B´)を製造した。なお緯糸は熱融着性を有していないことから、フック状係合素子の片脚を切断する前に、係合素子が基布から引き抜かれることを阻止するために、基布裏面にバックコート用としてポリエーテル系ポリウレタンの水分散液を固形分で30g/m2の量で塗布した。
得られた面ファスナーを、実施例1と同様に染色堅牢度および難燃性を測定した。結果を表1に示す。
表1の結果から明らかなように、染色堅牢性は実施例1と同様に良好であるが、難燃性においては実施例1や実施例2のものより劣るものであった。
実施例2において、使用する経糸、緯糸、フック状係合素子用糸、ループ状係合素子用糸として以下の糸を用い、実施例2と同様にして、フック・ループ混在型面ファスナーを作製した。なお、この面ファスナーでは、熱融着性繊維が存在していないことから、比較例1と同様に裏面にバックコート用のポリエーテル系ポリウレタンの水分散液を固形分で35g/m2の量で塗布した。また織密度は経糸80本/cm、緯糸28本/cmである。
緯糸:ナイロン6製140dtex/17フィラメントのマルチフィラメントント糸
ループ状係合素子用糸:ナイロン6製235dtex/17フィラメントのマルチフィラメントント糸
フック状係合素子用糸:ナイロン66製440dtexのモノフィラメント糸
染料:ノイラー NFG 0.0028%
BEST ACID F−FL 0.369%
染色物は、裏面側が淡く染色され、表面側も実施例のものと比べると一応同等の色調を有していた。しかし、フック状係合素子およびループ状係合素子の固定、または基布部を構成する経糸を固定にポリエーテル系ポリウレタン樹脂を裏面に塗布した後は、染色後の色調に比べると若干のくすみがみられた。
実施例1で製造したフック面ファスナー(A)およびループ面ファスナー(B)[いずれも幅3.0cmで両幅部に幅5mmの耳部が存在している]を道路作業員の紺色作業着の胴回りおよび腕周りにそれぞれ2本ずつ取り付けた。さらに、前開き部を閉めるためにフック面ファスナー(A)とループ面ファスナー(B)を取り付けた。すなわち作業着の胴回りおよび腕周りにループ面ファスナー(A)を縫製により取り付け、その面ファスナーにフック面ファスナー(B)を係合させ、また前開き部には、ボタン替わりとなるように7cm間隔で取り付け、面ファスナーの一部の耳部が前開き部から覗くように取り付けた。
2:高視認性テープ取り付け部
3:前身頃の前開き部
4:安全ベストの肩掛け部
5:安全ベストの胴周り部
Claims (7)
- 経糸、緯糸および係合素子用糸から構成され、これら糸がともにポリエステル系繊維からなる基布の表面にフック状係合素子またはループ状係合素子を有する面ファスナーであって、該面ファスナーが蛍光染料で染色されており、該緯糸が、鞘成分が共重合ポリエステルからなる芯鞘型ポリエステル系繊維からなり、同鞘成分により係合素子用糸が基布に固定されている高視認性面ファスナー。
- 基布の係合素子が存在している面の反対側の面には、基布構成糸を固定するための樹脂層が存在していない請求項1に記載の高視認性面ファスナー。
- 蛍光染料が、黄色系またはオレンジ色系の分散染料である請求項1または2に記載の高視認性面ファスナー。
- 鞘成分が、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートであり、芯成分、経糸および係合素子用糸が共にポリエチレンテレフタレートホモポリマーである請求項1〜3のいずれかに記載の高視認性面ファスナー。
- 鞘成分が、イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートであり、芯成分、経糸およびフック状係合素子用糸が共にポリエチレンテレフタレートホモポリマー、ループ状係合素子用糸がポリブチレンテレフタレートホモポリマーである請求項1〜3のいずれかに記載の高視認性面ファスナー。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の高視認性面ファスナーが衣類に取り付けられている高視認性衣類。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の高視認性面ファスナーが用いられた腕章またはワッペン。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2017053049A JP2018153450A (ja) | 2017-03-17 | 2017-03-17 | 高視認性面ファスナー |
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JP2017053049A JP2018153450A (ja) | 2017-03-17 | 2017-03-17 | 高視認性面ファスナー |
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JP2017053049A Pending JP2018153450A (ja) | 2017-03-17 | 2017-03-17 | 高視認性面ファスナー |
Country Status (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2017
- 2017-03-17 JP JP2017053049A patent/JP2018153450A/ja active Pending
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