JP2018151809A - 貨幣処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ATMへの入金を安全に行うことができる貨幣処理システムを提供する。【解決手段】貨幣処理システムを、店舗で顧客から受け取った現金の入金及び顧客へ返す釣銭の出金を実行可能な釣銭機と、店舗で顧客が口座への入金及び口座からの出金を実行可能な現金自動預払機と、紙幣の収納及び繰り出し可能な収納カセットとによって構成し、収納カセットを、釣銭機に脱着可能かつ現金自動預払機に脱着可能な構造とする。【選択図】図2

Description

この発明は、現金自動預払機への入金を安全に行うことができる貨幣処理システムに関する。
従来、コンビニエンスストア等の小売店には、来店した顧客が現金を入出金できるATM(現金自動預払機)が設置されている。ATMは、店舗の店員が、店舗の売上金を入金するために利用することもできる。ATMを利用して、店舗が有する金融機関の口座に、店舗の売上金を入金すれば、売上金の回収を警送会社に依頼する必要がなく、売上金を持って金融機関の店舗まで行く必要もない。例えば、特許文献1に開示されたシステムでは、店舗のレジカウンターで利用する釣銭機から売上金を取り出し、ATMを利用して所定口座へ入金することができる。
特開2003−263679号公報
しかしながら、上記従来技術では、顧客の利用に供するために設置したATMに店舗の売上金を入金するため、セキュリティ上の問題がある。具体的には、釣銭機から大量の現金を取り出す作業、取り出した現金を手に持った状態での移動、ATMで大量の現金を入金する作業等の全てが、顧客も立ち入ることができる場所で、顧客の目の前で行われる可能性がある。
本発明は、上記従来技術による問題点を解消するためになされたもので、ATMへの入金を安全に行うことができる貨幣処理システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、貨幣処理システムであって、店舗で顧客から受け取った現金の入金及び顧客へ返す釣銭の出金を実行可能な釣銭機と、前記店舗で顧客が口座への入金及び口座からの出金を実行可能な現金自動預払機と、紙幣の収納及び繰り出し可能な収納カセットとを備え、前記収納カセットが、前記釣銭機に脱着可能かつ前記現金自動預払機に脱着可能であることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記釣銭機は、前記釣銭機の機内に収納していた紙幣を繰り出して前記収納カセットに収納し、前記現金自動預払機は、前記釣銭機から取り外して前記現金自動預払機に装着された前記収納カセットから紙幣を繰り出して、前記現金自動預払機の機内に収納すると共に、収納した紙幣の金額を前記店舗の口座に入金する処理を実行することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記現金自動預払機は、前記収納カセットから繰り出した紙幣を、前記現金自動預払機に脱着可能に設けられた回収カセットに収納することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記現金自動預払機は、前記現金自動預払機の機内に収納していた紙幣を繰り出して前記収納カセットに収納すると共に、収納した紙幣の金額を前記店舗の口座から出金する処理を実行し、前記釣銭機は、前記現金自動預払機から取り外して前記釣銭機に装着された前記収納カセットから紙幣を繰り出して、前記釣銭機の機内に収納することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記釣銭機は、前記収納カセットから繰り出した紙幣を、釣銭として利用する紙幣を収納する収納部に収納することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記収納カセットは、データを読み書き可能な記憶媒体を有し、前記釣銭機は、前記記憶媒体のデータを読み書きするリーダライタを有し、前記現金自動預払機は、前記記憶媒体のデータを読み書きするリーダライタを有し、前記釣銭機及び前記現金自動預払機は、前記収納カセットに紙幣を収納した際には、収納した紙幣に係るデータを前記記憶媒体に書き込み、前記収納カセットが装着された際には、前記記憶媒体から前記データを読み取ることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、店舗の売上金を構成する紙幣を前記収納カセットに収納する処理が前記釣銭機で実行されると、前記釣銭機は、前記売上金に係るデータを前記記憶媒体に書き込み、前記釣銭機から取り外した前記収納カセットが装着された前記現金自動預払機は、前記記憶媒体から前記売上金に係るデータを読み取って、前記収納カセットから紙幣を繰り出して機内に収納する処理、及び収納した紙幣の金額を前記店舗の口座に売上金として入金する処理を自動実行することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記釣銭機に補充する釣銭準備金を構成する紙幣を、前記収納カセットに収納する処理が前記現金自動預払機で実行されると、前記現金自動預払機は、前記収納カセットに収納された紙幣の金額を前記店舗の口座から出金する処理を実行すると共に、前記釣銭準備金に係るデータを前記記憶媒体に書き込み、前記現金自動預払機から取り外した前記収納カセットが装着された前記釣銭機は、前記記憶媒体から前記釣銭準備金に係るデータを読み取って、前記収納カセットから紙幣を繰り出して機内に収納する処理を自動実行することを特徴とする。
本発明によれば、釣銭機の機内で収納カセットに紙幣を収納した後、釣銭機から収納カセットを取り外してATM(現金自動預払機)に装着し、ATMの機内で収納カセットから紙幣を繰り出してATMに入金することができる。これにより、店舗の売上金を釣銭機から取り出してATMへ入金する作業を安全に行うことができる。
図1は、貨幣処理システムによる処理内容を説明するための模式図である。 図2は、貨幣処理システムの機能構成を説明するためのブロック図である。 図3は、釣銭機及びPOSレジスタの外観を示す斜視図である。 図4は、釣銭機の紙幣処理ユニットを側方から見た内部構成を示す断面模式図である。 図5は、ATMの外観を示す斜視図である。 図6は、ATMの紙幣処理ユニットを側方から見た内部構成を示す断面模式図である。 図7は、背面側から見た収納カセットの外観を示す斜視図である。 図8は、POSサーバから本店サーバへ売上金データを送信する貨幣処理システムの例を示す模式図である。 図9は、従来のATMに加えて、収納カセットを脱着可能なATMを利用する貨幣処理システムの例を示す模式図である。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る貨幣処理システムについて詳細を説明する。図1は、貨幣処理システムによる処理内容を説明するための模式図である。図1では、紙幣現物の動きを実線矢印で示し、データの動きを破線矢印で示している。
貨幣処理システムは、店舗10に設置された釣銭機100及び現金自動預払機(ATM:Automated Teller Machine)200を含んで構成される。以下、現金自動預払機を「ATM」と記載する。
ATM200は、銀行等の金融機関に設置された金融機関サーバ40と通信可能に接続されている。顧客が利用するATM200の機能及び動作は従来知られているため詳細は省略するが、店舗10に来店した顧客は、ATM200に設けられた挿入口にキャッシュカード又は通帳を挿入し、銀行口座等の金融機関の口座への現金の入金(預け入れ)、口座からの現金の出金(引き出し)を行うことができる。
ATM200は、管理センターに設置された管理センターサーバ20と通信可能に接続されている。ここで、管理センターとは、店舗10の売上金、釣銭準備金等を管理する拠点である。管理センターサーバ20は、店舗10の釣銭機100及びATM200と通信可能に接続されている。管理センターサーバ20は、釣銭機100及びATM200に収納中の現金の種類及び枚数(金額)を管理している。
また、管理センターサーバ20は、警送会社に設置された警送会社サーバ30、金融機関に設置された金融機関サーバ40、及び店舗10を統括する本店に設置された本店サーバ50とも通信可能に接続されている。管理センターサーバ20、警送会社サーバ30、金融機関サーバ40及び本店サーバ50は、いずれも制御部、操作部、表示部及び記憶部を備えるコンピュータ装置によって構成される。
釣銭機100は、紙幣の入金処理及び出金処理と、硬貨の入金処理及び出金処理とを実行可能な装置である。入金処理及び出金処理に係る釣銭機100の機能及び動作は従来知られているため詳細は省略する。釣銭機100は、POSシステム(Point of Sales System)195を構成するPOSレジスタ190と接続されている。POSシステム195は、POSサーバ193と、POSサーバ193と通信可能に接続されたPOSレジスタ190とによって構成される。店舗10の商品の数量、商品価格、売上金額等は、POSシステム195によって管理されている。POSサーバ193は、POSレジスタ190内に収納中の現金の金種及び枚数(金額)と、釣銭機100に収納中の現金の金種及び枚数(金額)とを管理している。
釣銭機100及びPOSレジスタ190は、顧客との取引時に精算が行われるレジカウンターに設置されている。レジカウンターを担当する店員は、POSレジスタ190を操作して、顧客が購入する商品の代金を算出する。店員は、代金支払いのために顧客から受け取った紙幣及び硬貨を釣銭機100へ入金する。釣銭機100は、顧客から受け取った紙幣及び硬貨の金種や真偽を識別して合計金額を算出し、紙幣及び硬貨を機内の収納繰出部134、136、138(図2参照)に収納する入金処理を実行する。釣銭機100は、入金された金額と、POSレジスタ190から取得した商品代金とを比較して、入金額が商品代金を超える場合には釣銭金額を算出する。そして、釣銭を構成する紙幣及び硬貨を、機内の収納繰出部134、136、138から繰り出して機外へ排出する出金処理を実行する。店員は、釣銭機100から出金された釣銭を顧客に返す。また、店員は、POSレジスタ190が出力する、商品名、商品代金等が印字されたレシートを顧客に渡して取引を終了する。こうして釣銭機100内には、店舗10の売上金が収納される。
釣銭機100は、ICタグ304を有する収納カセット300を脱着可能に構成されている。釣銭機100は、装着された収納カセット300のICタグ304に対してデータの書き込み及び読み取りを行う機能を有する。ATM200は、釣銭機100から取り外した収納カセット300を脱着可能に構成されている。ATM200は、装着された収納カセット300のICタグ304に対してデータの書き込み及び読み取りを行う機能を有する。
釣銭機100及びATM200は、装着された収納カセット300に紙幣を収納して、収納した紙幣の種類、金額、処理方法等のデータをICタグ304に書き込む機能を有する。また、釣銭機100及びATM200は、収納カセット300が装着されると、ICタグ304に記録されたデータを読み取って、読み取ったデータに基づいて、収納カセット300に収納されている紙幣の処理を実行する機能を有する。貨幣処理システムは、これらの機能を利用して、店舗10の売上金や余剰金を釣銭機100から出金してATM200へ入金する処理や、釣銭機100で利用する釣銭準備金をATM200から出金して釣銭機100へ入金する処理を実行する。
釣銭準備金とは、店舗10での取引時に釣銭として使用するために予め準備した現金を言う。釣銭準備金はATM200の機内に収納されており、釣銭機100で釣銭として使用する現金が不足すると、ATM200から出金した現金を釣銭機100に補充する。また、売上金とは、店舗10で行われた取引で得られた現金で、釣銭機100の機内に収納されている。余剰金とは、予め設定された金額を超えた店舗10内の現金で、これも釣銭機100の機内に収納されている。釣銭機100の機内では、売上金及び余剰金を収納カセット300に収納することができる。余剰金の処理は売上金と同様に行われる。このため、本実施形態では、釣銭機100の機内で収納カセット300に紙幣を収納する処理については、売上金を例に説明する。
店舗10の店員が、POSレジスタ190又は釣銭機100で所定操作を行うと、釣銭機100は、機内で紙幣を収納する収納繰出部134、136、138から、売上金を構成する紙幣を繰り出して、釣銭機100に装着された収納カセット300に収納する。釣銭機100は、収納カセット300に収納した売上金の金額、収納カセット300に収納した紙幣が売上金であることを示す情報、ATM200で売上金の入金処理を実行するよう指示する情報等を含む売上金データを、収納カセット300のICタグ304に書き込む。
店員は、図1に実線矢印で示したように、売上金紙幣が収納された収納カセット300を釣銭機100の前面から取り外して、ATM200の前面からATM200に装着する(A1)。収納カセット300が装着されると、ATM200は、収納カセット300のICタグ304から、釣銭機100で書き込まれた売上金データを読み取る(B1)。このように、貨幣処理システムでは、POSシステム195及び釣銭機100で管理されていた売上金の金額等のデータを、収納カセット300のICタグ304を利用してATM200に入力することができる。
売上金データに基づいて、収納カセット300に売上金紙幣が収納されていること、及び売上金の入金処理が指示されたことを認識したATM200は、自動的に売上金の入金処理を開始する。ATM200は、収納カセット300に収納されている紙幣を繰り出し、識別計数して機内の回収カセット240に収納する入金処理を実行する。ここで、回収カセット240とは、ATM200から回収する紙幣を収納するために、ATM200に脱着可能に設けられた紙幣収納部である。
ATM200は、収納カセット300から繰り出されATM200に入金された紙幣の合計金額が、先にICタグ304から読み取った売上金の金額と一致することを確認する。一致しない場合には、ATM200でエラー報知等の処理が行われることになる。一致することを確認したATM200は、売上金の入金日時、入金金額等を含む回収金データをICタグ304に書き込む。
収納カセット300に収納されていた紙幣が全て繰り出されて空になると、店員は、ATM200の前面から収納カセット300を取り外して、再び釣銭機100の前面から釣銭機100に装着する。収納カセット300が装着されると、釣銭機100は、ICタグ304の回収金データを読み取る(B2)。釣銭機100は、回収金データに含まれる情報を機内の記憶部103(図2参照)に記録すると共に、POSレジスタ190を介してPOSサーバ193へ送信する。このように、貨幣処理システムでは、ATM200で行われた売上金の入金処理に係るデータを、収納カセット300のICタグ304を利用して釣銭機100及びPOSシステム195に入力することができる。
ATM200は、ATM200で従来同様に行われた入金処理及び出金処理の内容を示すATMデータ、ATM200へ入金された売上金紙幣の合計金額等を含む売上金データを、管理センターサーバ20に送信する(B3)。管理センターサーバ20は、売上金データ及びATMデータに基づいて、ATM200に収納中の現金の金種及び枚数(金額)を管理する。管理センターサーバ20は、ATM200に収納中の現金の金種及び枚数を、予め設定された条件と比較して、ATM200から現金を回収する必要があるか否か、及びATM200に現金を補充する必要があるか否かを判定する。
ATM200から現金を回収する必要があると判定した場合、管理センターサーバ20は、警送会社に現金回収を指示する回収指示データを、警送会社サーバ30に送信する(B4)。警送会社サーバ30に回収指示データを受信すると、警送会社の担当者は、空の回収カセット240を持って、警送車両31で店舗10に向かう。そして、売上金紙幣等、回収する現金が収納された回収カセット240をATM200から取り外して回収する(A2)。このとき、ATM200には、回収した回収カセット240に代えて、空の回収カセット240が装着される。
ATM200へ現金を補充する必要があると判定した場合、管理センターサーバ20は、警送会社に店舗10へのATM準備金の配送を指示する配送指示データを、警送会社サーバ30に送信する(B4)。
管理センターサーバ20は、釣銭機100と通信可能に接続されており、釣銭機100に収納中の現金の在高も管理している。管理センターサーバ20は、釣銭機100に収納中の現金の金種及び枚数と、ATM200に収納中の現金の金種及び枚数とを、予め設定された条件と比較して、店舗10へ釣銭準備金を配送する必要があるか否かを判定する。具体的には、ある金種について、釣銭機100に収納中の紙幣が不足しても、ATM200の機内に十分な量の紙幣が収納されていれば、ATM200は、店舗10への配送は不要であると判定する。一方、釣銭機100に収納中の紙幣量とATM200に収納中の紙幣量との合計が所定量を下回ると、ATM200は、店舗10への配送が必要であると判定する。釣銭準備金の配送が必要であると判定した場合も、管理センターサーバ20は、警送会社サーバ30へ釣銭準備金の配送を指示する配送指示データを送信する(B4)。
警送会社サーバ30に配送指示データを受信すると、警送会社の担当者は、ATM準備金及び釣銭準備金を持って、警送車両31で店舗10に向かう。そして、ATM準備金及び釣銭準備金をATM200へ入金して補充する(A3)。なお、ATM準備金のみが必要である場合はATM準備金のみが店舗10に配送され、釣銭準備金のみが必要である場合は釣銭準備金のみが店舗10に配送される。
ATM200へ入金された釣銭準備金を釣銭機100へ補充する処理は、店員が、ATM200から紙幣を出金して釣銭機100へ入金することによって行われる。具体的には、釣銭機100に紙幣を補充する必要が生じた際、店員がPOSレジスタ190又は釣銭機100で所定操作を行うと、釣銭機100は、予め各金種の紙幣について設定された設定量と、現在収納中の各金種の紙幣の収納量とを比較する。そして、設定量に対して不足している紙幣の金種及び枚数、ATM200で釣銭準備金の出金処理を実行するよう指示する情報等を含む釣銭準備金データを、収納カセット300のICタグ304に書き込む。すなわち、ICタグ304には、釣銭機100に補充すべき紙幣の金種及び枚数と、この補充紙幣の出金をATM200に指示する情報がICタグ304に書き込まれる。
店員が、収納カセット300を釣銭機100から取り外して、ATM200に装着すると、ATM200は、ICタグ304の釣銭準備金データを読み取る。そして、釣銭準備金データに基づいて、収納カセット300に収納すべき釣銭準備金の紙幣の金種及び枚数と、釣銭準備金の出金指示とを認識したATM200は、自動的に釣銭準備金の出金処理を開始する。ATM200は、機内で紙幣を収納している収納繰出部234、236(図2参照)から紙幣を繰り出し、釣銭機100で不足している金種及び枚数の紙幣を収納カセット300に収納する。このとき、釣銭準備金としてATM200から出金された紙幣の金額等の情報は、ATMデータとして管理センターサーバ20へ送信される。また、ATM200は、釣銭準備金の出金日時、出金金額、釣銭準備金の収納を指示する情報等を含むデータをICタグ304に書き込む。
収納カセット300に釣銭準備金が収納されると、店員は、収納カセット300をATM200から取り外して再び釣銭機100に装着する(A4)。釣銭機100は、ICタグ304のデータを読み取り、収納カセット300内に釣銭準備金が収納されていること、釣銭準備金を機内の収納繰出部134、136、138に収納する必要があること等を認識して、自動的に処理を開始する。釣銭機100は、収納カセット300に収納されている紙幣を繰り出して、対応する収納繰出部134、136、138に収納する。また、釣銭機100は、ICタグ304から読み取った釣銭準備金の出金日時、出金金額等のデータを機内の記憶部103に記録すると共に、POSレジスタ190を介してPOSサーバ193へ送信する。
管理センターサーバ20は、ATM200から受信した売上金データに基づいて、ATM200へ入金された店舗10の売上金金額を認識する。管理センターサーバ20は、店舗10の売上金を管理する金融機関の口座番号と、ATM200に入金された売上金の金額とを含む口座更新データを、金融機関サーバ40に送信する(B5)。金融機関サーバ40は、口座更新データに基づいて、店舗の口座に売上金を入金して口座を更新する処理を実行する。
また、管理センターサーバ20は、ATM200に入金された売上金の金額を含む売上金データを本店サーバ50に送信する(B6)。本店サーバ50は、管理センターサーバ20から受信した売上金データに基づいて店舗10の売上を管理する。
釣銭準備金に係る口座更新処理も同様に行われる。具体的には、管理センターサーバ20は、ATM200から受信した、釣銭準備金に係るATMデータに基づいて、ATM200から出金された釣銭準備金の金額を認識する。管理センターサーバ20は、店舗10の釣銭準備金を管理する金融機関の口座番号と、ATM200から出金された釣銭準備金の金額とを含む口座更新データを、金融機関サーバ40に送信する(B5)。金融機関サーバ40は、口座更新データに基づいて、店舗の口座から釣銭準備金を出金して口座を更新する処理を実行する。
このように、貨幣処理システムでは、釣銭機100に収納カセット300を装着して、機内で売上金を収納カセット300に収納することができる。売上金が収納された収納カセット300を釣銭機100から取り外して、そのままATM200に装着し、ATM200へ入金することができる。釣銭機100やPOSレジスタ190から紙幣を取り出し、取り出した紙幣を手に持ってATM200へ入金する作業が不要であるため、ATM200への入金を安全に行うことができる。
同様に、貨幣処理システムでは、ATM200に収納カセット300を装着して、機内で釣銭準備金を収納カセット300に収納することができる。釣銭準備金が収納された収納カセット300をATM200から取り外して、そのまま釣銭機100に装着して、釣銭機100に補充することができる。ATM200で紙幣を出金し、出金した紙幣を手に持って釣銭機100へ補充する作業が不要であるため、釣銭機100への紙幣の補充を安全に行うことができる。
また、従来同様に顧客がキャッシュカード等を利用してATM200で行う入金処理及び出金処理に係るデータは、ATM200から金融機関サーバ40へ送信される一方、収納カセット300を利用して行われる入金処理及び出金処理に係るデータは、ATM200から管理センターサーバ20へ送信される。これにより、管理センターサーバ20で、店舗10内の紙幣現物の金種及び枚数(金額)と、店舗10の口座とを管理することができる。
図2は、貨幣処理システムの機能構成を説明するためのブロック図である。図2には、図1に示す貨幣処理システムの説明に必要な構成部を示している。釣銭機100及びATM200の機内で紙幣を搬送する搬送部等の構成は後述する。
図2に示すように、店舗10内に設置された釣銭機100、ATM200及びPOSサーバ193と、管理センターサーバ20、警送会社サーバ30、金融機関サーバ40及び本店サーバ50は、ネットワーク60を介して接続されている。ネットワーク60は、インターネット回線を利用する態様であってもよいし、専用回線を利用する態様であっても構わない。なお、各装置及び各サーバは、各装置及び各サーバの機能及び動作に応じて、通信対象とする装置及びサーバと通信可能に接続されている。例えば、釣銭機100は管理センターサーバ20と通信を行うが、警送会社サーバ30、金融機関サーバ40及び本店サーバ50とは通信を行わない。
ATM200は、紙幣を入出金する紙幣処理ユニット210と、硬貨を入出金する硬貨処理ユニット250と、包装硬貨を収納する包装硬貨処理ユニット280とを有する。また、ATM200は、外部装置と通信するための通信部202と、記憶部203と、タッチパネル式の液晶表示装置から成る操作表示部204と、各部を制御する制御部201とを有する。ここで包装硬貨とは、同一金種の硬貨を所定枚数(例えば20枚や50枚)だけ棒状にまとめてフィルムや包装紙等により包装したものを言う。包装硬貨処理ユニット280は、警送会社が、ATM準備金又は釣銭準備金として店舗10に配送した包装硬貨を収納するために利用される。操作表示部204で所定の操作を行って包装硬貨処理ユニット280から包装硬貨を取り出し、ATM200や釣銭機100へ補充することができる。
ATM200の紙幣処理ユニット210は、ICタグ304を有する収納カセット300を着脱自在に装着するカセット装着部226と、ICタグ304のデータを読み書きするICタグリーダライタ228と、入金時には紙幣を収納して出金時には紙幣を繰り出す複数の収納繰出部234、236と、回収する紙幣を収納する回収カセット240とを有する。
釣銭機100は、紙幣を入出金する紙幣処理ユニット110と、硬貨を入出金する硬貨処理ユニット150と、包装硬貨を収納する包装硬貨処理ユニット180とを有する。また、釣銭機100は、外部装置と通信するための通信部102と、記憶部103と、操作表示部104と、各部を制御する制御部101とを有する。包装硬貨処理ユニット180は、釣銭として利用する包装硬貨を収納するために利用される。操作表示部104で所定の操作を行って包装硬貨処理ユニット180から包装硬貨を取り出し、釣銭機100へ補充することができる。
釣銭機100の紙幣処理ユニット110は、ICタグ304を有する収納カセット300を着脱自在に装着するカセット装着部126と、ICタグ304のデータを読み書きするICタグリーダライタ128と、入金時には紙幣を収納して出金時には紙幣を繰り出す複数の収納繰出部134、136、138とを有する。
次に、図3及び図4を参照しながら釣銭機100の構成について説明する。図3は、釣銭機100及びPOSレジスタ190の外観を示す斜視図である。図4は、釣銭機100の紙幣処理ユニット110を側方から見た内部構成を示す断面模式図である。図4の右側が紙幣処理ユニット110の前面で、左側が紙幣処理ユニット110の背面である。
図3及び図4に示すように、紙幣処理ユニット110は、略直方体形状の筐体112と、筐体112の前面側に設けられた紙幣受入部120と、筐体112の前面側において紙幣受入部120の下方に設けられた紙幣払出部122と、筐体112の内部で紙幣を1枚ずつ搬送する搬送部130と、筐体112の内部で紙幣を収納すると共に収納された紙幣を繰出可能な複数の収納繰出部134、136、138とを有する。
図4に示すように、搬送部130は、筐体112の中央位置に配置された周回搬送部130a及び複数の接続搬送部130bから構成される。紙幣受入部120、紙幣払出部122、出金リジェクト部124、収納カセット300を着脱自在に装着可能なカセット装着部126、及び3つの収納繰出部134、136、138が、周回搬送部130aを取り囲むよう配置され、それぞれが接続搬送部130bによって周回搬送部130aと接続されている。周回搬送部130aには、識別部132が設けられている。識別部132は、周回搬送部130aが搬送する紙幣の金種、真偽、正損等を識別する。
周回搬送部130aは、時計回りに紙幣を搬送することもできるし、反時計回りに紙幣を搬送することもできる。周回搬送部130aと各接続搬送部130bとの間で紙幣の搬送経路を切り換える経路切換部(図示せず)が、周回搬送部130aに沿って配置されている。
筐体112の前面には、紙幣受入部120に紙幣を受ける紙幣受入口120aと、紙幣払出部122から紙幣を排出する紙幣排出口122aが設けられている。筐体112の前面には、カセット装着部126に対して収納カセット300を脱着するための扉126aが設けられている。扉126aを開いて筐体112内へ挿入した収納カセット300をカセット装着部126に装着する。図4には示していないが、筐体112内には、カセット装着部126に装着された収納カセット300のICタグ304のデータを読み書きするICタグリーダライタ128が設けられる。
カセット装着部126に装着した収納カセット300は、電磁ロックによりロックされる。収納カセット300の取扱権限を有する店員が、操作表示部104又はPOSレジスタ190を操作して認証処理を実行しなければ、電磁ロックを解除して収納カセット300を釣銭機100から取り出すことはできない。具体的には、操作表示部104又はPOSレジスタ190で収納カセット300の取り外しを指示する所定操作を行い、ID及びパスワードを入力して認証されなければ、電磁ロックを解除できないようになっている。店員が認証されて、収納カセット300の取扱権限を有することが確認されると、電磁ロックが解除される。電磁ロックが解除されると、カセット装着部126から離れた収納カセット300の前面側一部が装置前面側に飛び出し、扉126aを開いて、収納カセット300を掴んで抜き取れるようになっている。
釣銭機100からATM200へ入金する売上金等の紙幣は、釣銭機100に装着された収納カセット300に収納される。具体的には、操作表示部104又はPOSレジスタ190で売上金入金を指示する所定操作が行われると、制御部101は、収納繰出部134、136、138及び搬送部130を制御して、売上金を構成する紙幣を収納繰出部134、136、138から1枚ずつ繰り出す。繰り出された紙幣は、接続搬送部130bを経て、周回搬送部130aによって搬送される。そして、識別部132によって識別された各紙幣は、周回搬送部130aから接続搬送部130bを経て収納カセット300に収納される。また、売上金入金を指示する操作が行われると、制御部101は、ICタグリーダライタ128を制御して、収納カセット300のICタグ304に売上金データを書き込む。売上金紙幣が収納カセット300に収納された後、操作表示部104で所定操作を行って電磁ロックを解除すれば、筐体112前面の扉126aを開いて、売上金紙幣を収納カセット300に収納された状態のまま取り出すことができる。
釣銭準備金を釣銭機100に補充する場合は、操作表示部104又はPOSレジスタ190で釣銭準備金補充を指示する所定操作が行われると、制御部101は、記憶部103に保存されているデータを参照する。そして、釣銭機100内に釣銭として収納しておくべき紙幣として予め設定されている各金種の紙幣枚数と、収納繰出部134、136、138に収納中の各金種の紙幣枚数とを比較して、不足している紙幣の金種及び枚数を認識する。制御部101は、ICタグリーダライタ128を制御して、これらの情報を含む釣銭準備金データを収納カセット300のICタグ304に書き込む。釣銭機100から収納カセット300が取り外された後、ATM200で釣銭準備金を収納した収納カセット300が再び釣銭機100に装着されると、制御部101は、ICタグリーダライタ128を制御してICタグ304の情報を読み取る。制御部101は、ICタグ304の情報から、収納カセット300に釣銭準備金が収納されており、釣銭準備金を釣銭機100の収納繰出部134、136、138に移動する必要があることを認識し、収納カセット300から紙幣を繰り出す処理を開始する。収納カセット300から1枚ずつ繰り出された紙幣は、接続搬送部130bを経て、周回搬送部130aによって搬送される。そして、紙幣は、識別部132によって識別された後、識別結果に基づいて、対応する収納繰出部234、236へ収納される。
次に、図5及び図6を参照しながらATM200の構成について説明する。図5は、ATM200の外観を示す斜視図である。図6は、ATM200の紙幣処理ユニット210を側方から見た内部構成を示す断面模式図である。図6の右側が紙幣処理ユニット210の前面で、左側が紙幣処理ユニット210の背面である。
図5に示すように、ATM200は略直方体形状の筐体212を有する。筐体212上面には、操作表示部204、キャッシュカード挿入口205及び通帳挿入口206が設けられている。顧客は、操作表示部204を操作して、キャッシュカード挿入口205へのキャッシュカードの挿入、又は通帳挿入口206への通帳の挿入を行って、従来通り、自身の口座からの出金、口座への入金等、従来ATMと同様に各種の処理を実行することができる。顧客が、収納カセット300を利用せずに行う入金処理及び出金処理は、従来同様ATM200と金融機関サーバ40との間でデータを送受信しながら行われる。
ATM200の筐体212内部には、紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣処理ユニット210、硬貨の入金処理及び出金処理を行う硬貨処理ユニット250、及び包装硬貨を収納する包装硬貨処理ユニット280が設けられている。紙幣処理ユニット210及び硬貨処理ユニット250は、ATM200を手前側から見て左右に並ぶよう配置されており、これら紙幣処理ユニット210及び硬貨処理ユニット250の下方に包装硬貨処理ユニット280が配置されている。
図6に示すように、紙幣処理ユニット210は、筐体212前面に設けられた紙幣受入部220と、筐体212前面側において紙幣受入部220の下方に設けられた紙幣払出部222と、筐体212の内部で紙幣を1枚ずつ搬送する搬送部230と、筐体212の内部で紙幣を収納すると共に、収納されている紙幣を繰出可能な複数の収納繰出部234、236とを備えている。
搬送部230は、筐体212上部の中央位置に配置された周回搬送部230a及び複数の接続搬送部230bから構成される。紙幣受入部220、紙幣払出部222、出金リジェクト部224、後述する収納カセット300を着脱自在に装着可能なカセット装着部226、回収カセット240及び2つの収納繰出部234、236が、周回搬送部230aを取り囲むよう配置され、それぞれが接続搬送部230bによって周回搬送部230aと接続されている。周回搬送部230aには、識別部232が設けられている。識別部232は、周回搬送部230aが搬送する紙幣の金種、真偽、正損等を識別する。
周回搬送部230aは、時計回りに紙幣を搬送することもできるし、反時計回りに紙幣を搬送することもできる。周回搬送部230aと各接続搬送部230bとの間で紙幣の搬送経路を切り換える経路切換部(図示せず)が、周回搬送部230aに沿って配置されている。
筐体212の前面には、紙幣受入部220に紙幣を受ける紙幣受入口(入金口)220aと、紙幣払出部222から紙幣を排出する紙幣排出口(出金口)222aとが設けられている。また、筐体212の前面には、カセット装着部226に収納カセット300を装着するための扉226aが設けられている。扉226aを開いて、収納カセット300を筐体212内へ挿入して、カセット装着部226に装着したり、カセット装着部226に装着した収納カセット300を取り出したりすることができる。図6には示していないが、筐体212内には、カセット装着部226に装着された収納カセット300のICタグ304のデータを読み書きするICタグリーダライタ228が設けられる。
警送会社が回収する売上金等の紙幣は回収カセット240に収納される。具体的には、売上金紙幣を収納した収納カセット300をカセット装着部226に装着すると、制御部201は、ICタグリーダライタ228を制御して収納カセット300のICタグ304から売上金データを読み取る。制御部201は、収納カセット300に売上金が収納されており、この売上金をATM200に入金する必要があることを認識して、収納カセット300から紙幣を繰り出す処理を開始する。収納カセット300から1枚ずつ繰り出された紙幣は、接続搬送部230bを経て、周回搬送部230aによって搬送される。そして、識別部232によって識別された各紙幣は、周回搬送部230aから接続搬送部230bを経て回収カセット240に収納される。図5に示すように、筐体212の前面右側には扉240aが設けられている。警送会社の担当者は、この扉240aを開いて、回収カセット240を取り外し、売上金紙幣を回収カセット240に収納された状態のまま回収することができる。
同様に、釣銭準備金を収納するために、空の収納カセット300が装着された場合も、制御部201が、ICタグリーダライタ228を制御してICタグ304から釣銭準備金データを読み取る。制御部201は、釣銭機100で不足している紙幣の金種及び枚数と、この紙幣を釣銭準備金として出金する必要があることを認識して、収納繰出部234、236から、釣銭準備金を構成する紙幣を繰り出す処理を開始する。収納繰出部234、236から1枚ずつ繰り出された紙幣は、接続搬送部230bを経て、周回搬送部230aによって搬送される。そして、識別部232によって識別された各紙幣は、周回搬送部230aから接続搬送部230bを経て収納カセット300に収納される。店員が、釣銭準備金が収納された収納カセット300をATM200から取り外して釣銭機100へ装着すると、釣銭機100で、収納カセット300から紙幣を繰り出して補充する処理が行われることになる。
次に、収納カセット300の構成について説明する。図7は、背面側から見た収納カセット300の外観を示す斜視図である。図7に示すように、収納カセット300は、略直方体形状のケーシング301を有し、ケーシング301の内部に積層状態で紙幣を収納する。収納カセット300は、釣銭機100のカセット装着部126に脱着可能、かつ、ATM200のカセット装着部226に脱着可能に構成されている。
ケーシング301の背面には開口302が設けられている。収納カセット300を釣銭機100のカセット装着部126に装着すれば、釣銭機100内の搬送部130が搬送する紙幣を、開口302から収納カセット300内に取り込んで収納することができる。また、収納カセット300に収納されている紙幣を、開口302から搬送部130に繰り出すことができる。同様に、収納カセット300をATM200のカセット装着部226に装着すれば、ATM200の搬送部230が搬送する紙幣を、開口302から収納カセット300内に取り込んで収納することができる。また、収納カセット300に収納されている紙幣を、開口302から搬送部230に繰り出すことができる。
開口302の内部には、紙幣の収納及び繰り出しを行うための収納繰出機構が設けられている。収納カセット300を、釣銭機100のカセット装着部126に装着すると、釣銭機100の紙幣処理ユニット110側から収納カセット300の収納繰出機構に動力が伝達されるようになっている。同様に、収納カセット300を、ATM200のカセット装着部226に装着すると、ATM200の紙幣処理ユニット210側から収納カセット300の収納繰出機構に動力が伝達されるようになっている。また、収納カセット300の開口302は、内部に収納された紙幣を手で取り出すことができない構造となっている。収納カセット300を、釣銭機100やATM200から取り外した状態で、ケーシング301の外部へ紙幣を取り出すことはできず、収納カセット300に収納されている紙幣のセキュリティを確保できるようになっている。
また、収納カセット300は電磁ロックによって釣銭機内に固定される。操作表示部104又はPOSレジスタ190を操作して認証処理を実行し、収納カセット300の取扱権限を有することが確認できなければ、電磁ロックを解除できない。取扱権限を有する所定の店員のみが、収納カセット300を釣銭機100から抜き取れるようにすることで、収納カセット300に収納されている紙幣のセキュリティを確保できるようになっている。
なお、図1では、管理センターサーバ20から本店サーバ50へ売上金データを送信する態様を示したが、本店サーバ50への売上金データの送信は、POSサーバ193から行う態様であってもよい。図8は、POSサーバ193から本店サーバ50へ売上金データを送信する貨幣処理システムの例を示す模式図である。図8に示す貨幣処理システムは、店舗10の売上金データが、ATM200及び管理センターサーバ20を介さずに、POSサーバ193から本店サーバ50へ直接送信される点が(B6)、図1に示す貨幣処理システムと異なっている。図8に示す構成であっても、上述したように、釣銭機100内の売上金をATM200へ入金して店舗10の口座を更新することができる。
また、店舗10で従来利用されているATMに加えて、収納カセット300を脱着可能なATM200を設置する態様であってもよい。図9は、従来のATM500に加えて、収納カセット300を脱着可能なATM200を利用する貨幣処理システムの例を示す模式図である。図9に示す貨幣処理システムは、店舗10の売上金データがPOSサーバ193から本店サーバ50へ直接送信される点と(B6)、従来利用されているATM500(以下「従来ATM500」と記載する)と本実施形態に係るATM200との間でデータを送受信した後(C1、C2)、従来ATM500から金融機関サーバ40へ口座更新データを送信する点が(B5)、図1に示す貨幣処理システムと異なっている。
図9に示すATM200は、従来ATM500と通信可能に接続されている。従来ATM500では、従来同様に入金処理及び出金処理を行うことができる。これに加えて、入金処理に係る操作及び出金処理に係る操作は、従来ATM500の操作表示部で行って、処理内容を示すATM命令データをATM200に送信し(C1)、ATM200で、紙幣現物の入金及び出金を行うことも可能となっている。これにより、従来ATM500の収納部が紙幣で満杯になって入金できない場合や紙幣が不足して出金できない場合も、ATM200で入金処理及び出金処理を行うことができる。
上述したように収納カセット300を利用して売上金がATM200へ入金された場合、ATM200は、店舗10の口座番号と、ATM200に入金された売上金の金額とを含むATM入金データを、従来ATM500に送信する(C2)。ATM入金データを受信した従来ATM500は、店舗10の口座番号と、ATM200に入金された金額分を店舗10の口座に入金するよう指示する情報とを含む口座更新データを、金融機関サーバ40に送信する(B5)。すなわち、収納カセット300を利用してATM200へ売上金を入金する処理を行うと、キャッシュカードや通帳を利用して従来ATM500へ売上金を入金した場合と同様に、店舗10の口座への入金(預け入れ)を指示する口座更新データが、従来ATM500から金融機関サーバ40へ送信される。これにより、図1で説明した場合と同様に、収納カセット300を利用してATM200へ売上金紙幣を入金すると共に、金融機関で店舗10の口座を更新して、売上金を口座に入金した状態とすることができる。
また、上述したように収納カセット300を利用して、釣銭機100へ補充する釣銭準備金がATM200から出金されると、ATM200は、店舗10の口座番号と、ATM200から出金された釣銭準備金の金額とを含むATM出金データを、従来ATM500に送信する(C2)。ATM出金データを受信した従来ATM500は、店舗10の口座番号と、ATM200から出金された金額分を店舗10の口座から出金するよう指示する情報とを含む口座更新データを、金融機関サーバ40に送信する(B5)。すなわち、収納カセット300を利用してATM200で釣銭準備金の出金処理を行うと、キャッシュカードや通帳を利用して従来ATM500から釣銭準備金を出金した場合と同様に、店舗10の口座からの出金(引き落とし)を指示するデータが、従来ATM500から金融機関サーバ40へ送信される。これにより、図1で説明した場合と同様に、収納カセット300を利用してATM200から釣銭準備金を出金すると共に、金融機関で店舗10の口座を更新して、釣銭準備金を口座から出金した状態とすることができる。
本実施形態では、売上金を収納した収納カセット300をATM200に装着すると、売上金を収納カセット300から繰り出してATM200へ入金する処理が自動的に開始される態様を説明したが、本実施形態がこれに限定されるものではない。例えば、ATM200へ収納カセット300が装着されると、ATM200がこれを検知して、店舗専用のメニューを操作表示部104に表示し、店員が、操作表示部104で売上金入金の操作を行うと、ATM200が入金処理を開始する態様であってもよい。また、図9に示す構成では、メニュー表示及び店員による操作が従来ATM500の操作表示部で行われ、この操作を受けてATM200が入金処理を開始する態様であってもよい。
釣銭準備金を出金する場合についても同様に、ATM200へ収納カセット300が装着されると、ATM200がこれを検知して、店舗専用のメニューを操作表示部204に表示し、店員が、操作表示部204で釣銭準備金出金の操作を行うと、ATM200が出金を開始する態様であってもよい。また、図9に示す構成では、メニューの表示及び店員による操作が従来ATM500の操作表示部で行われ、この操作を受けてATM200が出金処理を開始する態様であってもよい。
また、本実施形態では、ATM200が、店舗10の口座番号を、管理センターサーバ20又は従来ATM500に送信する態様を示したが、口座番号等の店舗10の口座情報をATM200で管理する態様に限定するものではない。例えば、釣銭機100又はPOSシステム195で店舗10の口座情報を管理し、釣銭機100が、収納カセット300のICタグ304に書き込む売上金データや釣銭準備金データに口座情報を含める態様であってもよい。また、管理センターサーバ20で店舗10の口座情報を管理する態様であってもよい。
上述してきたように、本実施形態に係る貨幣処理システムによれば、収納カセット300を脱着可能に設けた釣銭機100及びATM200を利用することにより、売上金や余剰金を釣銭機100から取り出してATM200へ入金する作業を安全に行うことができる。同様に、釣銭準備金をATM200から出金して釣銭機100へ補充する作業も安全に行うことができる。
以上のように、本発明に係る貨幣処理システムは、店舗内でATMへの入金を安全に行うために有用である。
20 管理センターサーバ
30 警送会社サーバ
40 金融機関サーバ
50 本店サーバ
60 ネットワーク
100 釣銭機
101、201 制御部
102、202 通信部
103、203 記憶部
104、204 操作表示部
110、210 紙幣処理ユニット
126、226 カセット装着部
128、228 ICタグリーダライタ
134、136、138、234、236 収納繰出部
150、250 硬貨処理ユニット
180、280 包装硬貨処理ユニット
190 POSレジスタ
193 POSサーバ
195 POSシステム
200 ATM(現金自動預払機)
240 回収カセット
300 収納カセット
304 ICタグ

Claims (8)

  1. 店舗で顧客から受け取った現金の入金及び顧客へ返す釣銭の出金を実行可能な釣銭機と、
    前記店舗で顧客が口座への入金及び口座からの出金を実行可能な現金自動預払機と、
    紙幣の収納及び繰り出し可能な収納カセットと
    を備え、
    前記収納カセットが、前記釣銭機に脱着可能かつ前記現金自動預払機に脱着可能であることを特徴とする貨幣処理システム。
  2. 前記釣銭機は、前記釣銭機の機内に収納していた紙幣を繰り出して前記収納カセットに収納し、
    前記現金自動預払機は、前記釣銭機から取り外して前記現金自動預払機に装着された前記収納カセットから紙幣を繰り出して、前記現金自動預払機の機内に収納すると共に、収納した紙幣の金額を前記店舗の口座に入金する処理を実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の貨幣処理システム。
  3. 前記現金自動預払機は、前記収納カセットから繰り出した紙幣を、前記現金自動預払機に脱着可能に設けられた回収カセットに収納することを特徴とする請求項2に記載の貨幣処理システム。
  4. 前記現金自動預払機は、前記現金自動預払機の機内に収納していた紙幣を繰り出して前記収納カセットに収納すると共に、収納した紙幣の金額を前記店舗の口座から出金する処理を実行し、
    前記釣銭機は、前記現金自動預払機から取り外して前記釣銭機に装着された前記収納カセットから紙幣を繰り出して、前記釣銭機の機内に収納する
    ことを特徴とする請求項1に記載の貨幣処理システム。
  5. 前記釣銭機は、前記収納カセットから繰り出した紙幣を、釣銭として利用する紙幣を収納する収納部に収納することを特徴とする請求項4に記載の貨幣処理システム。
  6. 前記収納カセットは、データを読み書き可能な記憶媒体を有し、
    前記釣銭機は、前記記憶媒体のデータを読み書きするリーダライタを有し、
    前記現金自動預払機は、前記記憶媒体のデータを読み書きするリーダライタを有し、
    前記釣銭機及び前記現金自動預払機は、前記収納カセットに紙幣を収納した際には、収納した紙幣に係るデータを前記記憶媒体に書き込み、前記収納カセットが装着された際には、前記記憶媒体から前記データを読み取る
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の貨幣処理システム。
  7. 店舗の売上金を構成する紙幣を前記収納カセットに収納する処理が前記釣銭機で実行されると、
    前記釣銭機は、前記売上金に係るデータを前記記憶媒体に書き込み、
    前記釣銭機から取り外した前記収納カセットが装着された前記現金自動預払機は、前記記憶媒体から前記売上金に係るデータを読み取って、前記収納カセットから紙幣を繰り出して機内に収納する処理、及び収納した紙幣の金額を前記店舗の口座に売上金として入金する処理を自動実行する
    ことを特徴とする請求項6に記載の貨幣処理システム。
  8. 前記釣銭機に補充する釣銭準備金を構成する紙幣を、前記収納カセットに収納する処理が前記現金自動預払機で実行されると、
    前記現金自動預払機は、前記収納カセットに収納された紙幣の金額を前記店舗の口座から出金する処理を実行すると共に、前記釣銭準備金に係るデータを前記記憶媒体に書き込み、
    前記現金自動預払機から取り外した前記収納カセットが装着された前記釣銭機は、前記記憶媒体から前記釣銭準備金に係るデータを読み取って、前記収納カセットから紙幣を繰り出して機内に収納する処理を自動実行する
    ことを特徴とする請求項6に記載の貨幣処理システム。
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