JP2018150426A - 活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金型からの離型性に優れ、傷の付きにくい硬化物を与える活性エネルギー線硬化性組成物を提供することを目的とする。【解決手段】 分子内にオキシアルキレン基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート(A)と、下記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート(B)と、分子内にオキシアルキレン基を2個以上有しない4官能以上の(メタ)アクリレート(C)と、光重合開始剤(D)とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。【化1】[式(1)中、2個のR1はそれぞれ独立にメチル基または水素原子を表し、R2は炭素数が2〜10個の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。]【選択図】 なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
従来より液晶ディスプレイに使用されるプリズムシートや拡散シート、プロジェクションTVに使用されるフレネルレンズ、レンチキュラーレンズといった光学レンズは、熱可塑性樹脂の射出成形、あるいは熱プレス成形により製造されるのが一般的であった。
これらの製造方法では、製造時の加熱および冷却に長時間を必要とするため生産性が低く、また、光学レンズの熱収縮により、微細構造の再現性が悪いという問題点があった。
これらの問題点を解決するため、金型内面に透明樹脂基材がセットされた型内に活性エネルギー硬化性組成物を流し込み、活性エネルギー線を照射して硬化させる方法が実施されている。
近年、ディスプレイの高輝度化に伴い、光学レンズの輝度を向上させるという試みがなされており、この目的のため例えば芳香環の含有量を高くした高屈折率のレンズを成型する技術(特許文献1)が検討されている。
しかし、特許文献1の芳香環の含有量を高くした高屈折率タイプの活性エネルギー線硬化型組成物の硬化物は剛直となるため、離型性は優れるものの硬化成型後の光学レンズの微細な形状が変形したり、壊れたりして傷となり、時間が経ってもその傷が元の状態に回復しない。その結果として、透過率や輝度などの光学特性が低下するという問題があった。
また、微細な凹凸形状を有する硬い光学レンズが他の部材と接触すると、他の部材を傷つけてしまうという問題があった。
硬化物が硬いために、微細な凹凸形状の構造が壊れてしまう、また他の部材を傷つけてしまうという問題点を解決する手法として、樹脂の柔軟性を高めて、光学レンズの微細な形状を壊れにくくする方法(例えば特許文献2)が提案されている。
また、傷が回復し易いようにするためにレンズ形状の変形量を少なくする方法があり、例えば、シリコーンオイルなどのスリップ剤を添加してレンズ表面の摩擦係数を下げる方法(例えば特許文献3)が提案されている。
しかしながら、特許文献2の方法では凹凸形状のレンズ樹脂が柔らかすぎるために、金型からの離型性が極端に悪くなる問題がある。また、特許文献3の方法では、傷の回復性は向上するものの、スリップ剤がブリードアウトし、基材との密着性が低下する問題がある。
特開2008−094987号公報 特開2006−309248号公報 特開平07−070219号公報
本発明は金型からの離型性に優れ、傷の付きにくい硬化物を与える活性エネルギー線硬化性組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、分子内にオキシアルキレン基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート(A)と、下記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート(B)と、分子内に2個以上オキシアルキレン基を有しない4官能以上の(メタ)アクリレート(C)と、光重合開始剤(D)とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物;この活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなる硬化物;この硬化物を用いた光学部品である。
Figure 2018150426
[式(1)中、2個のRはそれぞれ独立にメチル基または水素原子を表し、Rは炭素数が2〜10個の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。]
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は金型からの離型性に優れる。また傷の付きにくい硬化物を与える
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、分子内にオキシアルキレン基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート(A)と、下記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート(B)と、分子内にオキシアルキレン基を2個以上有しない4官能以上の(メタ)アクリレート(C)と、光重合開始剤(D)とを含有することを特徴とする。
Figure 2018150426
[式(1)中、2個のRはそれぞれ独立にメチル基または水素原子を表し、Rは炭素数が2〜10個の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。]
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の第1の必須成分である分子内にオキシアルキレン基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート(A)は、分子内にオキシアルキレン基を含み、かつ少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有する単量体であれば特に限定されないが、耐傷付き性の観点から、(メタ)アクリロイル基の数が2〜6個が好ましく、分子内に6〜30個のオキシアルキレン基を有する(メタ)アクリレート(A)が好ましい。
分子内にオキシアルキレン基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート(A)としては、以下のジ(メタ)アクリレート(A1)、トリ(メタ)アクリレート(A2)、テトラ(メタ)アクリレート(A3)、ペンタ(メタ)アクリレート(A4)およびヘキサ(メタ)アクリレート(A5)が挙げられる。
ジ(メタ)アクリレート(A1)としては、2個の(メタ)アクリロイル基と6〜30個のオキシアルキレンを有する化合物が挙げられ、具体的には以下の(A11)および(A12)が挙げられる。
ポリオキシアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート(A11)
ポリオキシエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレングリコールのジ(メタ)アクリレートおよびポリオキシテトラメチレングリコールのジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
2価フェノール化合物のアルキレンオキサイド(6〜30モル)付加物のジ(メタ)アクリレート(A12)
2価フェノール化合物[単環フェノール(カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等)、縮合多環フェノール(ジヒドロキシナフタレン等)、ビスフェノール化合物(ビスフェノールA、−Fおよび−S等)]のアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、例えば、カテコールのエチレンオキサイド(以下EOと記載)8モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシナフタレンのプロピレンオキサイド(以下POと記載)10モル付加物のモノ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO20モルのジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
トリ(メタ)アクリレート(A2)としては、3個の(メタ)アクリロイル基と6〜30個のオキシアルキレン基を有する化合物が挙げられ、具体的にはトリメチロールプロパンのEO6モル付加物、トリメチロールプロパンのEO9モル付加物、トリメチロールプロパンのEO15モル付加物、トリメチロールプロパンのEO20モル付加物、トリメチロールプロパンのPO9モル付加物、グリセリンのEO6モルおよびPO3モル付加物、ペンタエリスリトールのEO6モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
テトラ(メタ)アクリレート(A3)としては、4個の(メタ)アクリロイル基と6〜30個のオキシアルキレン基を有する化合物が挙げられ、具体的にはペンタエリスリトールのEO10モル付加物、ペンタエリスリトールのEO15モル付加物、ジトリメチロールプロパンのEO10モル付加物、ジペンタエリスリトールのEO10モル付加物の各テトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ペンタ(メタ)アクリレート(A4)としては、5個の(メタ)アクリロイル基と6〜30個のオキシアルキレン基を有する化合物が挙げられ、具体的にはジペンタエリスリトールのEO10モル付加物、ジペンタエリスリトールのEO15モル付加物の各ペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ヘキサ(メタ)アクリレート(A5)としては、6個の(メタ)アクリロイル基と6〜30個のオキシアルキレン基を有する化合物が挙げられ、具体的にはジペンタエリスリトールのEO10モル付加物、ジペンタエリスリトールのEO15モル付加物の各ヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
耐傷付き性の観点から、(メタ)アクリレート(A)の含有量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは20〜40重量%である。10重量%未満であれば、耐傷付き性が悪化し、50重量%を超えると離型性が悪化する。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の第2の必須成分であるジ(メタ)アクリレート(B)は下記一般式(1)で表される2個の(メタ)アクリロイル基を含有する単量体である。
Figure 2018150426
式(1)中、2個のRはそれぞれ独立にメチル基または水素原子を表す。
は炭素数が2〜10個の直鎖または分岐のアルキレン基を表し、好ましくは4〜9個である。
ジ(メタ)アクリレート(B)の具体例としては、例えば、1,4−ブタンジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
金型からの離型性の観点から、ジ(メタ)アクリレート(B)の含有量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%である。1重量%未満であれば、離型性が悪化し、50重量%を超えると耐傷付き性が悪化する。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の第3の必須成分である分子内にオキシアルキレン基を2個以上有しない4官能以上の(メタ)アクリレート(C)は、分子内の(メタ)アクリロイル基の数が4〜6個である(メタ)アクリレートが好ましい。
分子内にオキシアルキレン基を2個以上有しない4官能以上の(メタ)アクリレート(C)としては、例えばペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
金型からの離型性の観点から、4官能以上の(メタ)アクリレート(C)の含有量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。10重量%未満であれば、離型性が悪化し、70重量%を超えると耐傷付き性が悪化する。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の第4の必須成分である光重合開始剤(D)としては、フォスフィンオキサイド系化合物(D1)、ベンゾイルホルメート系化合物(D2)、チオキサントン系化合物(D3)、オキシムエステル系化合物(D4)、ヒドロキシベンゾイル系化合物(D5)、ベンゾフェノン系化合物(D6)、ケタール系化合物(D7)、1,3αアミノアルキルフェノン系化合物(D8)などが挙げられる。
フォスフィンオキサイド系化合物(D1)としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
ベンゾイルホルメート系化合物(D2)としては、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。
チオキサントン系化合物(D3)としては、イソプロピルチオキサントン等が挙げられる。
オキシムエステル系化合物(D4)としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1(O−アセチルオキシム))等が挙げられる。
ヒドロキシベンゾイル系化合物(D5)としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインアルキルエーテル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物(D6)としては、ベンゾフェノン等が挙げられる。
ケタール系化合物(D7)としては、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
1,3αアミノアルキルフェノン系化合物(D8)としては、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロ−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等が挙げられる。
これらの光重合開始剤(D)のうち、硬化性及び硬化物の着色の観点から好ましいのは、フォスフィンオキサイド系化合物(D1)およびヒドロキシベンゾイル系化合物(D5)であり、更に好ましくは2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドおよび2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンである。
硬化性および透明性の観点から、本発明の光重合開始剤(D)の含有量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて好ましくは0.1〜10重量%であり、さらに好ましくは0.2〜7重量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、金型からの離型性の観点から、下記一般式(2)で表される2価の有機基(b)を分子内に有するがオキシアルキレン基を有しない3〜6官能の(メタ)アクリレート(E)を含有することが好ましい。
Figure 2018150426
式(2)中、Rは炭素数が1〜15個の直鎖または分岐のアルキレン基を表し、好ましくは3〜12個である。
このような2価の有機基(b)を分子内に有する3〜6官能の(メタ)アクリレート(E)としては、以下のテトラ(メタ)アクリレート(E1)、ペンタ(メタ)アクリレート(E2)およびヘキサ(メタ)アクリレート(E3)が挙げられる。
テトラ(メタ)アクリレート(E1)としては、4価のアルコールにε−カプロラクトンまたはδ−バレロラクトンが1〜15モル開環付加し、さらに(メタ)アクリル酸によりエステル化された化合物が挙げられ、具体的にはペンタエリスリトールのδ−バレロラクトン4モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ペンタ(メタ)アクリレート(E2)としては、6価のアルコールにε−カプロラクトンまたはδ−バレロラクトンが1〜15モル開環付加し、さらに(メタ)アクリル酸によりエステル化された化合物が挙げられ、具体的にはジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン6モル付加物のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ヘキサ(メタ)アクリレート(E3)としては、6価のアルコールにε−カプロラクトンまたはδ−バレロラクトンが1〜15モル開環付加し、さらに(メタ)アクリル酸によりエステル化された化合物が挙げられ、具体的にはジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン6モル付加物のペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン12モル付加物のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
金型からの離型性の観点から、この(メタ)アクリレート(E)の含有量は、(A)〜(C)の合計重量に基づいて、好ましくは5〜20重量%、さらに好ましくは7〜18重量%である。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により種々の添加剤を含有させてもよい。
添加剤としては、可塑剤、有機溶剤、分散剤、消泡剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、スリップ剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤及び紫外線吸収剤が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を用いた成形体の製造方法は、特に限定されないが、例えば次の方法で塗工、成形することができる。すなわち、本発明の組成物を予め20〜50℃に温調し、成形体形状(例えば光学レンズ形状)が得られる金型(型温は好ましくは20〜50℃、更に好ましくは25〜40℃)にディスペンサー等を用いて、硬化後の厚みが50〜150μmとなるように塗工(又は充填)し、塗膜上から透明基材(透明フィルムを含む)を空気が入らないように加圧積層し、更に該透明基材上から後述の活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させた後に、型から離型し成形体(例えばレンズシート)を得る。
上記透明基材(透明フィルムを含む)としては、メチルメタクリレート(共)重合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリトリアセチルセルロース及びポリシクロオレフィン等の樹脂からなるものが挙げられる。
本発明における活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線及び可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化の観点から好ましいのは紫外線と電子線である。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を紫外線により硬化させる場合は、種々の紫外線照射装置[例えば、紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]を使用できる。使用するランプとしては、例えば高圧水銀灯及びメタルハライドランプ等が挙げられる。紫外線の照射量は、組成物の硬化性及び硬化物の可撓性の観点から好ましくは10〜10,000mJ/cm、更に好ましくは100〜5,000mJ/cmである。
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は重量%、部は重量部を示す。
実施例1〜5および比較例1〜6
表1に記載の各成分と配合量に従って、一括で配合し、ディスパーサーで均一になるまで混合攪拌し、実施例1〜5および比較例1〜6の活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
Figure 2018150426
なお、表1中に記載した化合物の記号は、以下の化合物を表す。
(A−1):ポリエチレングリコールジアクリレート[商品名「ライトアクリレート9EG−A」、共栄社化学(株)製、2官能]
(A−2):ビスフェノールAのEO10モル付加物のジアクリレート[商品名「ニューフロンティアBPE−10」、第一工業製薬(株)製、2官能]
(A−3):トリメチロールプロパンのEO15モル付加物のトリアクリレート[商品名「SR−9035」、アルケマ(株)製、3官能]
(A’−1):フェノキシエチルアクリレート[商品名「ライトアクリレートPO−A」、共栄社化学(株)製、1官能]
(B−1):1、6ヘキサンジオールジアクリレート[商品名「ライトアクリレート1.6HX−A」、共栄社化学(株)製、2官能]
(B−2):1、9ヘキサンジオールジアクリレート[商品名「ライトアクリレート1.9ND−A」、共栄社化学(株)製、2官能]
(B’−1):2−エチルヘキシルアクリレート[三菱化学(株)製、1官能]
(C−1):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[商品名「カヤラッドDPHA」、日本化薬(株)製、6官能]
(C−2):ペンタエリスリトールテトラアクリレート[商品名「ネオマーEA−300」、三洋化成工業(株)製、4官能]
(C’−1):トリメチロールプロパントリアクリレート[商品名「ライトアクリレートTMP−A」、共栄社化学(株)製、3官能]
(D−1):2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド[商品名「ルシリンTPO」、BASF社製]
(D−2):2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン[商品名「イルガキュア907」、BASF社製]
(D−3):1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア184」、BASF社製]
(E−1):ジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン12モル付加物のヘキサアクリレート[商品名「カヤラッドDPCA−120」、日本化薬(株)製]
(E−2):ジペンタエリスリトールのε−カプロラクトン6モル付加物のヘキサアクリレート[商品名「カヤラッドDPCA−60」、日本化薬(株)製]
本発明および比較のための活性エネルギー線硬化性組成物の離型性および耐傷付き性の評価を下記の方法で測定した。
その結果を表1に示す。
<離型性の評価>
(1)溝の深さが50μmでピッチ幅を20μmで平行線を刻んで微細に凹凸処理を施したステンレス製の金型を用意する。
(2)活性エネルギー線硬化性組成物をこの金型の片面に厚さが100μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのポリエステルフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]を樹脂側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。ポリエステルフィルム側から紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を1000mJ/cm照射して、硬化させた。
(3)金型から離型する際に下記の判定基準で離型性を評価した。
◎:金型に引っ掛かりがなく離型できる
○:金型に引っ掛かりはあるものの離型できる
×:離型できない
<耐傷付き性の評価>
(1)アセトンを染み込ませた布で表面の汚れをふき取ったガラス板を用意する。
(2)活性エネルギー線硬化性組成物をこの金型の片面に厚さが100μmになるようにアプリケーターで塗工した後、厚さ100μmのポリエステルフィルム[商品名「コスモシャインA4300」東洋紡績(株)製]を樹脂側に貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。ポリエステルフィルム側から紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を1000mJ/cm照射して、硬化させ、ガラス板から剥離して硬化膜を得た。
(3)硬化膜の表面を、クロムキャップを装着した鉛筆でJIS K 5600−5−4に準拠して引っかき試験を行った。
(4)10分間放置後に目視で観察し、下記の基準で判定した。
○:引っかき傷が完全に消失している
×:引っかき傷が残っている
表1の結果から、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させた硬化フィルムは離型性および耐傷付き性に優れることがわかる。
一方、オキシアルキレン基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート(A)を含有しない比較例1および比較例2、オキシアルキレン基を有しない4官能以上の(メタ)アクリレート(C)を含有しない比較例5および比較例6は、耐傷付き性が悪い。
また、2官能(メタ)アクリレート(B)を含有しない比較例3および比較例4は、離型性が悪い。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて得られる本発明の硬化物は、金型からの離型性、傷の回復性に優れているため、光学部材、電気・電子部材としても有用である。また、本発明の硬化物を用いた光学部品は、プラスチックレンズ(プリズムレンズ、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、フレネルレンズ、視野角向上レンズ等)、光学補償フィルム、位相差フィルム、プリズム、光ファイバー、フレキシブルプリント配線用ソルダーレジスト、メッキレジスト、多層プリント配線板用層間絶縁膜、感光性光導波路として有用である。

Claims (5)

  1. 分子内にオキシアルキレン基を有する2官能以上の(メタ)アクリレート(A)と、下記一般式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート(B)と、分子内にオキシアルキレン基を2個以上有しない4官能以上の(メタ)アクリレート(C) と、光重合開始剤(D)とを含有する活性エネルギー線硬化性組成物。
    Figure 2018150426
    [式(1)中、2個のRはそれぞれ独立にメチル基または水素原子を表し、Rは炭素数が2〜10個の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。]
  2. (A)〜(C)の合計重量に基づいて、(A)の含有量が10〜50重量%、(B)の含有量が1〜50重量%、(C)の含有量が10〜70重量%である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. さらに、一般式(2)で表される2価の有機基(b)を分子内に有するがオキシアルキレン基を有しない3〜6官能の(メタ)アクリレート(E) を含有する請求項1または2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
    Figure 2018150426
    [式(2)中、Rは炭素数が1〜15個の直鎖または分岐のアルキレン基を表す。]
  4. 請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させてなる硬化物。
  5. 請求項4に記載の硬化物を用いた光学部品。
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