JP2018149161A - 表皮及び表皮の製造方法 - Google Patents

表皮及び表皮の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018149161A
JP2018149161A JP2017048487A JP2017048487A JP2018149161A JP 2018149161 A JP2018149161 A JP 2018149161A JP 2017048487 A JP2017048487 A JP 2017048487A JP 2017048487 A JP2017048487 A JP 2017048487A JP 2018149161 A JP2018149161 A JP 2018149161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
stitch
seam allowance
skin piece
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017048487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6878969B2 (ja
Inventor
太田 裕也
Hironari Ota
裕也 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Boshoku Corp
Original Assignee
Toyota Boshoku Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Boshoku Corp filed Critical Toyota Boshoku Corp
Priority to JP2017048487A priority Critical patent/JP6878969B2/ja
Publication of JP2018149161A publication Critical patent/JP2018149161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6878969B2 publication Critical patent/JP6878969B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】第一ステッチ部と第二ステッチ部を交差状に形成する構成において、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することにある。【解決手段】第一表皮ピースSP1の縫い代SM5が、各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2に交差した状態で設けられている表皮において、第一表皮ピースSP1の縫い代SM5に、第一表皮ピースSP1の縫い代SM5と交差している各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2部分を倒した状態で維持している維持部40と、各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2部分を横断している第二ステッチ部ST2aとが設けられている。【選択図】図7

Description

本発明は、二種類のステッチ部(線状の縫目)が交差状に形成されている表皮及び表皮の製造方法に関する。
この種の表皮は、各種の内装部材の意匠面を構成する部材として用いられており、例えば乗物用シートのシートカバーとして好適に用いることができる。そして表皮は、複数の表皮ピースを縫合して形成されており、隣り合う表皮ピースの縫い代同士を縫合するステッチ部が所定の方向に延びている。例えば特許文献1に開示の乗物用シートでは、座面となるシートクッションが、表皮としてのシートカバーで覆われている。このシートカバーは、前部をなす第一表皮ピースと、後部をなす第二表皮ピースとを備え、さらにシート前後方向に延びている第一ステッチ部と、シート幅方向に延びている第二ステッチ部とが交差状に形成されている。第一ステッチ部は、第一表皮ピースを構成する表皮片の縫い代同士の縫合箇所であり、第一表皮ピースを縦断して前後方向に延びている。また第二ステッチ部は、第一表皮ピースと第二表皮ピースの縫い代同士の縫合箇所であり、第一表皮ピースと第二表皮ピースの間に形成されて左右方向に延びている。こうして第二ステッチ部を第一ステッチ部に交差させることにより、シートカバーの意匠性を向上させることができる。特に昨今のシート意匠として各ステッチ部を十字状に交差させ、さらにステッチ部同士を鋭角的に交差させる機運が高くなっており、それに伴い精度の高い縫製技術が求められている。
ところで上述の各表皮ピースの縫合に際しては、第一表皮ピースと第二表皮ピースを中表状に重ねたのち、これら両表皮ピースの縁端に形成された縫い代同士を第二ステッチ部で縫合する。このとき第二ステッチ部を第一ステッチ部に交差状に形成するため、両表皮ピースの縫い代を、第一ステッチ部が形成されている各第一表皮片の縫い代に交差させて設ける。そして第二ステッチ部による縫合作業では、例えば第一ステッチ部を目印として、第二ステッチ部を適宜の向きに形成することが望ましい。そこで第一表皮ピースの縫い代に交差している第一表皮片の縫い代部分を手作業で開きながら、露出した第一ステッチ部を目印として第二ステッチ部を形成していくこととなる。
特許2016−106710号公報
ところで公知技術のシートカバーでは、第二ステッチ部の形成箇所となる第一表皮ピースの縫い代に第一表皮片の縫い代の一部が交差している。そして第二ステッチ部の形成の際には、交差している第一表皮片の縫い代部分が邪魔とならないように、第一表皮片の縫い代部分を開きながら倒しておく必要がある。このとき仮に第一表皮片の縫い代部分の倒しが不十分であると、第一表皮ピースの縫い代に部分的な厚みの差が生じ(表皮厚総和に差が生じ)、過度に肉厚となっている部分で第二ステッチ部にズレが生じて見栄えが悪くなることがあった。またシートカバーの一部をなす縫い代に部分的な厚みの差が生じることで、シートカバーの意匠性や着座性に悪影響を及ぼすおそれがある。さらに公知技術では、第一表皮片の縫い代部分を開いて倒しておく作業を手作業で行っていたため、縫合作業に思いのほか手間がかかっていた。すなわち第二ステッチ部による縫合作業を、倒すべき第一表皮片の縫い代部分の手前で一旦止める。そして第一表皮片の縫い代を手作業で倒すとともに、この第一表皮片の縫い代を倒した状態を、第二ステッチ部が第一表皮片の縫い代を乗り越えるまで維持しておく必要があった。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、第一ステッチ部と第二ステッチ部を交差状に形成する構成において、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の表皮は、一対の第一表皮片で構成されている第一表皮ピースと、複数又は単数の第二表皮片で構成されている第二表皮ピースと、一対の第一表皮片の縫い代同士を縫合している第一ステッチ部と、第一表皮ピースと第二表皮ピースの縫い代同士を縫合している第二ステッチ部とを備えている。そして第一表皮ピースの縫い代が、各第一表皮片の縫い代に交差した状態で設けられている。この種の構成では、表皮の性能(例えば意匠性や着座性)向上の観点などから、第二ステッチ部の形成箇所となる第一表皮ピースの縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止できることが望ましい。
そこで本発明では、第一表皮ピースの縫い代に、第一表皮ピースの縫い代と交差している各第一表皮片の縫い代部分を倒した状態で維持している維持部と、各第一表皮片の縫い代部分を横断している第二ステッチ部とが設けられている。本発明では、維持部にて、第二ステッチ部の形成箇所となる縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができ、表皮の性能向上に資する構成となる。
第2発明の表皮は、第1発明の表皮において、維持部によって、各第一表皮片の縫い代部分が互いに離れる向きに倒された状態で維持されている。本発明では、維持部によって、各第一表皮片の縫い代部分が互いに離れる向きに倒されているため、これら縫い代部分を同方向に倒す場合に比して、第二ステッチ部の形成箇所となる縫い代に過度の肉厚部分が生じにくい構成となる。また各第一表皮片の縫い代部分を互いに離れる向きに倒して第一ステッチ部を露出させることにより、この第一ステッチ部を目印として、第二ステッチ部をより適切に形成することができるため、表皮の意匠性向上に更に資する構成となる。
第3発明の表皮は、第1発明又は第2発明の表皮において、維持部が、倒された状態の各第一表皮片の縫い代部分を対応する表皮片に縫付けている縫糸で構成されている。本発明では、縫糸によって、比較的シンプルで柔軟な維持部を構成することができる。
第4発明の表皮は、第1発明〜第3発明のいずれかの表皮において、一対の第二表皮片で構成されている第二表皮ピースと、一対の第二表皮片の縫い代同士を縫合している他の第一ステッチ部とを備え、第二表皮ピースの縫い代が、各第二表皮片の縫い代に交差した状態で設けられている。そして第一ステッチ部と他の第一ステッチ部の境に第二ステッチ部が交差しているとともに、第二表皮ピースに、第二表皮ピースの縫い代と交差している各第二表皮片の縫い代部分を倒した状態で維持している他の維持部と、各第二表皮片の縫い代部分を横断している第二ステッチ部とが設けられている。本発明では、第一ステッチ部及び他の第一ステッチ部の境に第二ステッチ部を交差させて、これら各ステッチ部によって十字状などの図柄を形成することにより、表皮の意匠性を更に向上させることができる。そして第一表皮片と第二表皮片の双方の縫い代をそれぞれ対応する維持部にて倒すことにより、第二ステッチ部の形成箇所となる縫い代に過度の肉厚部分が生じることを更に確実に阻止することができる。
第5発明の表皮は、第4発明の表皮において、第一ステッチ部と他の第二ステッチ部の少なくとも一方が、第二ステッチ部に対して表皮の面方向において鋭角的に交差している。本発明では、第一ステッチ部と他の第一ステッチ部の少なくとも一方を、第二ステッチ部に鋭角的に交差させたことにより、表皮の意匠性を更に向上させることができる。
第6発明の表皮は、第1発明〜第5発明のいずれかの表皮において、表皮が基材の表面を被覆した状態において、表皮の裏側に配置している第一表皮ピースの縫い代が、第一表皮ピースの縫い代と交差している各第一表皮片の縫い代部分とともに基材の表面に設けられている凹部に収納されている。本発明では、基材を表皮で覆いつつ、表皮の裏側に配置する縫い代を基材の凹部に収容しておく。このとき第二ステッチ部の形成箇所となる縫い代を、維持部にて過度の肉厚部分が極力生じない状態とすることで、基材の凹部に収まりよく収容しておくことができる。
第7発明の表皮は、第1発明〜第6発明のいずれかの表皮において、維持部の配置箇所が、第二ステッチ部の配置箇所から第一表皮ピースの縫い代の末端までの範囲内に設定されている。本発明では、第二ステッチ部で閉じられて外部に露出しにくい縫い代部分に維持部を設けたことで、この維持部の外部露出による表皮の意匠性の悪化を極力回避することができる。
第8発明の表皮の製造方法では、表皮が、一対の第一表皮片の縫い代同士を第一ステッチ部にて縫合することで形成された第一表皮ピースと、複数又は単数の第二表皮片で形成された第二表皮ピースとを備えている。そして第二表皮ピースに対する第一表皮ピースの縫い代を各第一表皮片の縫い代に交差させて設け、第一表皮ピースと第二表皮ピースの縫い代同士を第二ステッチ部で縫合する。この種の構成では、例えば手作業による手間を極力かけることなく、第二ステッチ部の形成箇所となる第一表皮ピースの縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止できることが望ましい。
そこで本発明では、第一表皮ピースの縫い代に、第一表皮ピースの縫い代と交差している各第一表皮片の少なくとも一つの縫い代部分を倒した状態で維持する維持部を形成したのち、第二ステッチ部を、各第一表皮片の縫い代部分を横断して形成することとした。本発明では、第二ステッチ部の形成に先立って、維持部によって、一対の第一表皮片の少なくとも一方の縫い代を倒した状態で維持しておく。こうして維持部にて、手作業による手間を極力かけることなく、第二ステッチ部の形成箇所となる縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することで、第二ステッチ部を適切に形成することができる。
第9発明の表皮の製造方法は、第8発明の表皮の製造方法において、維持部が、倒された状態の各第一表皮片の縫い代部分を対応する表皮片に縫付けている縫糸で構成されている。本発明では、縫糸という比較的シンプルな構成にて維持部を構成することができる。
第10発明の表皮の製造方法は、第8発明又は第9発明の表皮の製造方法において、第二ステッチ部が、一対の第一表皮片の一方から他方に向けて形成されるとともに、維持部が、各第一表皮片の一方の縫い代部分に設けられている。本発明では、第二ステッチ部にて最初に縫合される一方の第一表皮片の縫い代に維持部を設けることにより、第二ステッチ部を比較的スムーズに形成することができる。
第11発明の表皮の製造方法は、第9発明の表皮の製造方法において、維持部が、第二ステッチ部の延びる方向に各第一表皮片の縫い代部分を横断して設けられている縫糸のステッチである。本発明では、各第一表皮片の縫い代部分を横断して維持部を設けることにより、第二ステッチ部の形成箇所となる縫い代に過度の肉厚部分が生じることを更に確実に阻止することができる。
本発明に係る第1発明によれば、第一ステッチ部と第二ステッチ部を交差状に形成する構成において、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。また第2発明によれば、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じにくい構成とすることができる。また第3発明によれば、比較的シンプルな構成によって、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。また第4発明によれば、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることを更に確実に阻止することができる。また第5発明によれば、第一ステッチ部と第二ステッチ部を更に見栄え良く交差状に形成する構成とすることができる。また第6発明によれば、基材に表皮を仕上がり性良く被覆する観点から、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。そして第7発明によれば、表皮の意匠性を向上させつつ、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。また第8発明によれば、第一ステッチ部と第二ステッチ部を交差状に形成する構成において、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。また第9発明によれば、比較的シンプルな構成によって、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。また第10発明によれば、第二ステッチ部をスムーズに形成する観点から、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。また第11発明によれば、第二ステッチ部の形成箇所となる表皮部分の縫い代に過度の肉厚部分が生じることを更に確実に阻止することができる。
乗物用シートの斜視図である。 図1のIIで示す丸で囲ったシートカバー部分の拡大正面図である。 シートパッドの斜視図である。 第一表皮ピースを裏側から見た斜視図である。 第一表皮ピースの概略裏面図である。 第二表皮ピースを表側から見た斜視図である。 第二ステッチ部形成時の第一表皮ピースと第二表皮ピースの斜視図である。 図2に示すシートカバー部分を裏側から見た斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図8を参照して説明する。各図には、便宜上、乗物用シートの前後方向と左右方向と上下方向を示す矢線を適宜図示することがある。また図4〜図6及び図8では、乗物用シートに配設されているシートカバーを基準として、シートカバーの方向を示す矢線を図示する。図1の乗物用シート2は、シートクッション4と、シートバック6と、ヘッドレスト8を有する。これらシート構成部材(4,6,8)は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(4F,6F,8F)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P,8P)と、シートパッドを被覆するシートカバー(4S,6S,8S)を有する。そしてシートクッション4の後部にシートバック6(詳細後述)の下部が起倒可能に連結するとともに、起立状態のシートバック6の上部にヘッドレスト8が配設されている。
[シートバック]
シートバック6は、図1〜図3を参照して、シートパッド6P(詳細後述)を、図示しないシートフレーム6F上に配置したのちシートカバー6S(詳細後述)で被覆することで形成されている。ここでシートフレーム6Fは、典型的にアーチ状の枠体であり、金属や硬質樹脂などの剛性に優れる素材にて形成できる。そしてシートパッド6Pは、本発明の基材に相当する部材であり、シートカバー6Sは、本発明の表皮に相当する面材である。このシートカバー6Sは、図1を参照して、後述する複数の表皮ピースSP1〜SP3等と、複数のステッチ部ST1a〜ST1c,ST2a,ST2bとを有している(なお図1及び図2では、各ステッチ部そのものではなく、各ステッチ部が形成されている表皮ピースの継目部分に、各ステッチ部を示す符号を付している)。
本実施例では、図2を参照して、シートカバー6Sの意匠性向上の観点から一部のステッチ部(例えばST1a及びST1bと、ST2a)を交差状に形成する。そしてこれら各ステッチ部が交わる箇所では、図8に示すように、各ステッチ部に対応する複数の縫い代SM1〜SM6(詳細後述)が交差して配置されている。この種の構成では、シートカバー6Sの性能向上又は縫合作業の簡略化の観点などから、第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となるシートカバー部分の縫い代(SM5,SM6)に過度の肉厚部分が生じないよう配慮すべきである。そこで本実施例では、後述の構成にて、第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となるシートカバー部分の縫い代(SM5,SM6)に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することとした。以下、各構成について詳述する。
[シートパッド(基材)]
シートパッド6Pは、図3を参照して、乗員を弾性的に支持可能な正面視で略矩形状の部材であり、後述する複数の凹部10,12,14を有している。ここでシートパッドの材質は特に限定しないが、例えばポリウレタンフォーム(密度:10kg/m3〜60kg/m3)等の発泡樹脂を例示できる。そしてシートパッド6Pの意匠面となる前面及び側面は、本発明の基材の表面に相当し、後述する図1のシートカバー6Sで被覆される。このシートパッド6Pの意匠面は、図3を参照して、天板メイン部6aと、左右一対の天板サイド部6bと、左右一対のカマチ部6cに区分けできる。天板メイン部6aは、シート幅方向である左右方向の中央に形成されている略平坦な部位であり、乗員の着座が可能な幅寸法を有して上下方向に延びている。また各天板サイド部6bは、天板メイン部6aの左方と右方において相対的に前側に突出している部位であり、コーナリング走行時等に乗員の側方を支持することができる。そして各カマチ部6cは、それぞれシート幅方向におけるシートバック6の左右の側面をなす部位である。
[凹部]
複数の凹部(横凹部10,左縦凹部12,右縦凹部14)は、図3を参照して、それぞれ本発明の凹部に相当する部分であり、シートパッド6Pの意匠面の適所に設けられている。横凹部10は、左右方向に延びている凹部であり、天板メイン部6aに形成された第一横凹部位10aと、左側の天板サイド部6bに形成された第二横凹部位10bと、右側の天板サイド部6bに形成された第三横凹部位10cを有している。第一横凹部位10aは、左右方向に概ね直線状に延び、第二横凹部位10bは、左側に向かうにつれて次第に上方に湾曲して延び、第三横凹部位10cは、右側に向かうにつれて次第に上方に湾曲して延びている。また左縦凹部12と右縦凹部14は、それぞれ上下方向に延びている凹部であり、シートバック6の左右に分かれて配置されている。左縦凹部12は、天板メイン部6aと左側の天板サイド部6bの間で上下に延びている凹部であり、右縦凹部14は、天板メイン部6aと右側の天板サイド部6bの間で上下に延びている凹部である。これら左縦凹部12と右縦凹部14は、横凹部10の適所に直交状に交差しており、それぞれ横凹部10との交差部分でつながっている。そして各凹部10,12,14には、後述するように、図1に示す各表皮ピースSP1〜SP3の縫い代のいずれかを収容可能である。
[シートカバー(表皮)]
シートカバー6Sは、図1を参照して、複数の表皮ピース(第一表皮ピースSP1,左側第二表皮ピースSP2,右側第二表皮ピースSP3等)と、後述する複数のステッチ部ST1a,ST1b,ST1c,ST2a,ST2bを有している(図1では、便宜上、特定の表皮ピースに特定の符号を付し、その他の表皮ピースには共通の符号SPを付す)。ここで各表皮ピースSP1〜SP3等の素材として、天然繊維又は合成繊維からなる布帛(織物,編物,不織布)や皮革(天然皮革,合成皮革)を例示できる。そして第一表皮ピースSP1は、天板メイン部6aを被覆する表皮ピースであり、一対の第一表皮片(上側第一表皮片21a,下側第一表皮片21b)にて構成されている。上側第一表皮片21aは、図3に示す横凹部10を境として、天板メイン部6aの上部を被覆する第一表皮ピース部分であり、下側第一表皮片21bは、天板メイン部6aの下部を被覆する第一表皮ピース部分である。
また左側第二表皮ピースSP2と右側第二表皮ピースSP3は、それぞれ本発明の第二表皮ピースに相当し、図1に示すように第一表皮ピースSP1を挟んで左右対称に配置されている。左側第二表皮ピースSP2は、左側の天板サイド部6bを被覆する表皮ピースであり、右側第二表皮ピースSP3は、右側の天板サイド部6bを被覆する表皮ピースである。これら両第二表皮ピースSP2,SP3は、左右対称に配置されるほかは略同一の基本構成を有しており、例えば左側第二表皮ピースSP2は、一対の第二表皮片(左上側第二表皮片22a,左下側第二表皮片22b)にて構成されている。左上側第二表皮片22aは、図3に示す横凹部10を境として、左側の天板サイド部6bの上部を被覆する第二表皮ピース部分であり、左下側第二表皮片22bは、左側の天板サイド部6bの下部を被覆する第二表皮ピース部分である。そして右側第二表皮ピースSP3も、左側第二表皮ピースSP2と同様に、右上側第二表皮片23aと右下側第二表皮片23bにて構成されている。
[第一ステッチ部]
そしてシートカバー6Sには、図1を参照して、複数の第一ステッチ部ST1a,ST1b,ST1cと、一対の第二ステッチ部ST2a,ST2bが形成されている。複数の第一ステッチ部(中央第一ステッチ部ST1a,左側第一ステッチ部ST1b,右側第一ステッチ部ST1c)は、対応する表皮片同士の縫合箇所であり、シートカバー6Sの前面で左右方向に概ね一つなぎで形成されている。中央第一ステッチ部ST1aは、本発明の第一ステッチ部に相当する部分であり、第一表皮ピースSP1を左右に概ね直線状に横断するように形成されている。この中央第一ステッチ部ST1aは、図4及び図5を参照して、第一表皮ピースSP1をなす各第一表皮片21a,21bの縫い代同士(SM1,SM2)を縫合している(各縫い代の詳細は後述)。
また左側第一ステッチ部ST1bと右側第一ステッチ部ST1cは、それぞれ本発明の他の第一ステッチ部に相当する部分であり、シートカバー6Sの前面で左右対称となるように配置されている。左側第一ステッチ部ST1bは、左側第二表皮ピースSP2を左右に横断するように形成されており、左方に向かうにつれて次第に上方に湾曲している。この左側第一ステッチ部ST1bは、図6を参照して、左側第二表皮ピースSP2をなす各第二表皮片22a,22bの縫い代同士(SM3,SM4)を縫合している(各縫い代の詳細は後述)。また右側第一ステッチ部ST1cは、図1を参照して、右側第二表皮ピースSP3を左右に横断するように形成されており、右方に向かうにつれて次第に上方に湾曲している。この右側第一ステッチ部ST1cは、右側第二表皮ピースSP3をなす各第二表皮片23a,23bの縫い代同士(図示省略)を縫合している。
[第二ステッチ部]
また一対の第二ステッチ部(左側第二ステッチ部ST2a,右側第二ステッチ部ST2b)は、対応する表皮ピース同士の縫合箇所であり、それぞれシートカバー6Sの前面において左右に分かれて形成されている。左側第二ステッチ部ST2aは、天板メイン部6aと左側の天板サイド部6bの間で上下に直線状に延びているステッチ部である。この左側第二ステッチ部ST2aは、図7を参照して、第一表皮ピースSP1と左側第二表皮ピースSP2の縫い代同士(SM5,SM6)を縫合している(各縫い代の詳細は後述)。また右側第二ステッチ部ST2bは、天板メイン部6aと右側の天板サイド部6bの間で上下に直線状に延びているステッチ部である。右側第二ステッチ部ST2bは、第一表皮ピースSP1と右側第二表皮ピースSP3の縫い代同士(図示省略)を縫合している。
[第一ステッチ部と第二ステッチ部の配置関係]
そして左側第二ステッチ部ST2aと右側第二ステッチ部ST2bは、図1を参照して、各第一ステッチ部ST1a〜ST1cの適宜の位置でこれらに交差して配置されている。すなわち左側第二ステッチ部ST2aは、図2を参照して、中央第一ステッチ部ST1aと左側第一ステッチ部ST1b(概ね一つなぎの第一ステッチ部)の境でこれらに交差している。そしてシートカバー6Sに、これら各ステッチ部ST1a,ST1b,ST2aによって概ね十字状の図柄が形成されることで、シートカバー6Sの意匠性向上に資する構成とされている。さらに左側第二ステッチ部ST2aと左側第一ステッチ部ST1bは、上方側で角度θ1(θ1<90°)で鋭角的に交差しており、シートカバー6Sの意匠性が更に向上している。また左側第二ステッチ部ST2aと中央第一ステッチ部ST1aも、下側で角度θ2(θ2<90°)で鋭角的に交差しており、シートカバー6Sの意匠性が更に向上している。また右側第二ステッチ部ST2bも、図1に示すように中央第一ステッチ部ST1aと右側第一ステッチ部ST1cの境でこれらに交差している。そしてこれら各ステッチ部ST1a,ST1c,ST2bによっても概ね十字状の図柄が形成されている。
[シートカバーの製造方法]
図1を参照して、複数の表皮ピースSP1〜SP3等を縫合してシートカバー6Sを製造する。ここで各表皮ピースSP1〜SP3の縫合手法は概ね同一であるため、以下に、第一表皮ピースSP1と左側第二表皮ピースSP2を一例にその縫合手法を説明する。そして第一表皮ピースSP1では、図4及び図5を参照して、中央第一ステッチ部ST1aが左右方向に延びている。この中央第一ステッチ部ST1aは、上側第一表皮片21aの下縁端で形成された第一縫い代SM1と、下側第一表皮片21bの上縁端で形成された第二縫い代SM2とを縫合している。そして第一縫い代SM1と第二縫い代SM2は、中表状に対面可能な状態とされて左右方向に延びており、これらの略全幅が中央第一ステッチ部ST1aで縫合されている。
また左側第二表皮ピースSP2では、図6を参照して、左側第一ステッチ部ST1bが左右方向に延びている。この左側第一ステッチ部ST1bは、左上側第二表皮片22aの下縁端で形成された第三縫い代SM3と、左下側第二表皮片22bの上縁端で形成された第四縫い代SM4とを縫合している。そして第三縫い代SM3と第四縫い代SM4は、中表状に対面可能な状態とされて左右方向に延びており、これらの略全幅が左側第一ステッチ部ST1bで縫合されている。
[第二ステッチ部の形成方法]
つぎに左側第二ステッチ部ST2aを、中央第一ステッチ部ST1aと左側第一ステッチ部ST1bに対して交差状に設ける。すなわち図7を参照して、第一表皮ピースSP1の左縁端で形成された第五縫い代SM5と、左側第二表皮ピースSP2の右縁端で形成された第六縫い代SM6を、左側第二ステッチ部ST2aで縫合する。このとき両表皮ピースSP1,SP2を中表状に重ねて、さらに中央第一ステッチ部ST1aの左端と、左側第一ステッチ部ST1bの右端とを一致させて位置合わせする。そして本実施例では、図4に示す第一表皮ピースSP1の第五縫い代SM5が、各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2に交差して設けられている。また同様に図6に示す左側第二表皮ピースSP2の第六縫い代SM6が、各第二表皮片22a,22bの縫い代SM3,SM4に交差して設けられている。
こうして本実施例では、左側第二ステッチ部ST2aの形成箇所となる縫い代SM5(SM6)が、対応する各表皮片の縫い代SM1,SM2(SM3,SM4)に交差した状態で設けられている。そして左側第二ステッチ部ST2aを適切に形成する必要上、各表皮ピースの縫い代SM5,SM6が、これらに交差している各表皮片の縫い代SM1〜SM4で過度に肉厚となることは極力回避すべきである。そしてこの種の構成では、例えば手作業による手間を極力かけることなく、左側第二ステッチ部ST2aの形成箇所となる縫い代SM5,SM6に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止できることが望ましい。
そこで本実施例では、図4に示す第一表皮ピースSP1の第五縫い代SM5に、同縫い代SM5に交差している各第一表皮片21a,21bの少なくとも一つの縫い代部分SM1,SM2を倒した状態で維持する維持部40(詳細後述)を形成する。また同様に図6に示す左側第二表皮ピースSP2の第六縫い代SM6に、同縫い代SM6に交差している各第二表皮片22a,22bの少なくとも一つの縫い代部分SM3,SM4を倒した状態で維持する他の維持部42(詳細後述)を形成する。こうして交差している縫い代部分SM1〜SM4を、対応する維持部40,42で適切な向きに倒したのち、図7に示す左側第二ステッチ部ST2aを、上記縫い代部分SM1〜SM4を横断して形成することとした。
[維持部]
すなわち図4及び図5を参照して、第一表皮ピースSP1の第五縫い代SM5には、各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2の左端部分がそれぞれ交差状に重複して配置されている。そこで各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2の左端部分を互いに離れる向きに倒しておく。このとき両縫い代SM1,SM2の間に配置している中央第一ステッチ部ST1aの形成箇所を露出させておくことが望ましい。この状態で各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2を上下に横断するように縫糸Y1のステッチを形成し、この縫糸Y1のステッチを維持部40として用いる。こうして維持部40である縫糸Y1にて第一縫い代SM1を上側第一表皮片21aの裏面に縫い付けることにより、この第一縫い代SM1の倒れ状態を好適に維持しておくことができる。また同様に維持部40である縫糸Y1にて第二縫い代SM2を下側第一表皮片21bの裏面に縫い付けることにより、この第二縫い代SM2の倒れ状態を好適に維持しておくことができる。そして各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2が互いに離れる向きに倒されているため、これら縫い代部分SM1,SM2を同方向に倒す場合に比して、第一表皮ピースSP1の第五縫い代SM5に過度の肉厚部分が生じにくい構成となる。なお縫糸Y1による維持部40は、左側第二ステッチ部ST2aを形成するためのミシン(図示省略)にて形成できる。そして維持部40をミシンで形成する場合には、上糸としての縫糸Y1が図示しない下糸に交絡することでステッチが形成されている。こうして縫糸Y1で維持部40を形成することで、維持部40の形成作業と、左側第二ステッチ部ST2aによる縫合作業とを一連の作業で行うことができ、シートカバー6Sの製造工程を極力シンプル化できる。
また本実施例では、左側第二ステッチ部ST2aが、上側第一表皮片21aと、下側第一表皮片21bの順に形成される。すなわち上側第一表皮片21aが、本発明の一対の第一表皮片の一方に相当する。そこで上側第一表皮片21aの縫い代SM1に維持部40を設けておくことで、左側第二ステッチ部ST2aを、倒れた状態の上側第一表皮片21aをスムーズに乗り越えさせながら形成することができる。さらに各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2を上下に横断するように維持部40を設けることで、左側第二ステッチ部ST2aの形成箇所となる縫い代SM5に過度の肉厚部分が生じることを更に確実に阻止することができる。
ここで維持部40の形成位置は、上記縫い代部分SM1,SM2を適切に倒しておくことができる限り特に限定しない。例えば図5を参照して、シートカバー6Sの意匠性向上の観点から、維持部40を、左側第二ステッチ部ST2aの形成位置から第五縫い代SM5の末端Eにかけての範囲AR内に形成できる。すなわち図8を参照して、シートカバー6Sの被覆時においては、第一表皮ピースSP1と左側第二表皮ピースSP2が、左側第二ステッチ部ST2aを基点に面状に展開した状態となる。この展開状態においては、第五縫い代SM5の範囲ARの部分が、左側第二ステッチ部ST2aで閉じられた状態とされてシートカバー6Sの裏側に配置される。このため維持部40を、図5に示す第五縫い代SM5の範囲AR内に形成しておくことで、被覆時のシートカバー6Sから維持部40が外部に露出することを極力回避することができる。
[他の維持部]
また図6に示す他の維持部42も、図4に示す維持部40と同様の手法で、左側第二表皮ピースSP2に形成することができる。すなわち左側第二表皮ピースSP2の第六縫い代SM6には、各第二表皮片22a,22bの縫い代SM3,SM4の右端部分がそれぞれ交差状に重複して配置されている。そこで各第二表皮片22a,22bの縫い代SM3,SM4の右端部分を互いに離れる向きに倒し、さらにこれら両縫い代SM3,SM4の間に配置している左側第一ステッチ部ST1bの形成箇所を露出させておく。この状態で各第二表皮片22a,22bの縫い代SM3,SM4を上下に横断するように他の縫糸Y2のステッチを形成し、この他の縫糸Y2のステッチを他の維持部42として用いる。こうして他の維持部42である縫糸Y2にて両縫い代SM3,SM4を対応する第二表皮片22a,22bの裏面に縫い付けることにより、これら縫い代SM3,SM4の倒れ状態を好適に維持しておくことができる。
そして図7に示すように、第一表皮ピースSP1と左側第二表皮ピースSP2を左側第二ステッチ部ST2aで縫合する。このとき第一表皮ピースSP1の第五縫い代SM5と左側第二表皮ピースSP2の第六縫い代SM6は、対応する維持部40,42によって過度の肉厚部分がほとんど生じていない状態とされている。このため左側第二ステッチ部ST2aによる縫合作業を各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2の手前で止める必要がなく、また各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2を手作業で倒しておく必要もない。このため本実施例によれば、手作業による手間を極力かけることなく、左側第二ステッチ部ST2aの形成箇所となる第一表皮ピースSP1の縫い代部分SM5等に、左側第二ステッチ部ST2aを形成することができる。さらに第一表皮ピースSP1の縫い代SM5では、各第一表皮片21a,21bの縫い代SM1,SM2の間から中央第一ステッチ部ST1aの形成箇所が露出している。そこで中央第一ステッチ部ST1aを目印として、左側第二ステッチ部ST2aを、中央第一ステッチ部ST1aに対して適切な交差状態で形成することができる。
[シートカバーの被覆作業]
図1に示すようにシートカバー6Sでシートパッド6Pを被覆しつつ、シートカバー6Sの各縫い代を、図3に示すシートパッド6Pの対応する凹部10,12,14内に収納する。例えば第一表皮ピースSP1と第二表皮ピースSP2を一例に説明すると、これら両表皮ピースSP1,SP2は、図3に示すシートパッド6Pの天板メイン部6aと左側の天板サイド部6bを覆っている。この被覆状態においては、図8に示すように第一表皮ピースSP1と左側第二表皮ピースSP2が、左側第二ステッチ部ST2aを基点として面状に展開した状態とされている。さらにこの展開状態においては、両表皮ピースSP1,SP2の第五縫い代SM5と第六縫い代SM6が、面状に展開している表皮ピース部分の裏側から突出している。そこで第五縫い代SM5と第六縫い代SM6を、図3に示す左縦凹部12内に収納することにより、第五縫い代SM5と第六縫い代SM6によってシートカバー6Sが部分的に凸状となることを回避できる。このとき第五縫い代SM5と第六縫い代SM6を、対応する維持部40,42にて過度の肉厚部分が極力生じない状態としておくことで、左縦凹部12に収まりよく収容しておくことができる。こうして第五縫い代SM5と第六縫い代SM6を、図3に示す左縦凹部12に適切に収容しておくことで、きれいに展開したシートカバー6Sでシートパッド6Pを覆うことができ、シートカバー6Sの仕上がり性向上に資する構成となる。
こうして図1に示すようにシートカバー6Sでシートの意匠面が構成され、さらに意匠面に、各ステッチ部ST1a〜ST1c,ST2a,ST2bの形成箇所が線状に現れている。そして本実施例では、各第二ステッチ部ST2a,ST2bを適切に形成して、対応する第一ステッチ部ST1a〜ST1cに交差させることにより、シートカバー6Sの意匠性を向上させることができる。例えば図2に示すように中央第一ステッチ部ST1aと左側第一ステッチ部ST1bの境に左側第二ステッチ部ST2aが交差している。これら各ステッチ部ST1a,ST1b,ST2aによって十字状の図柄が形成されて、シートカバー6Sの意匠性が好適に向上している。さらに左側第二ステッチ部ST2aが、中央第一ステッチ部ST1a及び左側第一ステッチ部ST1bに鋭角的に交差しており、シートカバー6Sの意匠性が更に向上している。さらに本実施例では、図8を参照して、維持部40と他の維持部42が、左側第二ステッチ部ST2aで閉じられている対応する縫い代SM5,SM6の範囲ARの部分に配置されている。このため維持部40と他の維持部42を、被覆時のシートカバー6Sから外部に露出することを極力回避することができる。このとき各維持部40,42を、比較的柔軟な縫糸Y1,Y2で構成したことで、各維持部40,42(特に硬さ)が原因となる異物感の発生が好適に回避されて、シートカバー6Sの着座性向上に資する構成となる。
以上説明した通り本実施例では、維持部40にて、第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となる縫い代SM5等に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができ、シートカバー6Sの性能向上に資する構成となる。このとき維持部40によって、第一表皮片21a,21bの縫い代部分(SM1,SM2)が互いに離れる向きに倒されているため、これら縫い代部分(SM1,SM2)を同方向に倒す場合に比して、第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となる縫い代SM5等に過度の肉厚部分が生じにくい構成となる。また第一表皮片21a,21bの縫い代部分(SM1,SM2)を互いに離れる向きに倒して第一ステッチ部ST1a等を露出させる。この第一ステッチ部ST1a等を目印として、第二ステッチ部ST2a等をより適切に形成することができるため、シートカバー6Sの意匠性向上に更に資する構成となる。また縫糸Y1等によって、比較的シンプルで柔軟な維持部40を構成することができる。
また第一ステッチ部ST1a等及び他の第一ステッチ部ST1b等の境に第二ステッチ部ST2a等を交差させて、これら各ステッチ部によって十字状などの図柄を形成することにより、シートカバー6Sの意匠性を更に向上させることができる。そして第一表皮片21a,21bと第二表皮片22a,22b等の双方の縫い代(SM1〜SM4)をそれぞれ対応する維持部40,42にて倒すことにより、第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となる縫い代SM5,SM6に過度の肉厚部分が生じることを更に確実に阻止することができる。また第一ステッチ部ST1a等と他の第一ステッチ部ST1b等の少なくとも一方を、第二ステッチ部ST2a等に鋭角的に交差させたことにより、シートカバー6Sの意匠性を更に向上させることができる。またシートパッド6Pをシートカバー6Sで覆いつつ、シートカバー6Sの裏側に配置する縫い代SM5,SM6等をシートパッド6Pの凹部12等に収容しておく。このとき第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となる縫い代SM5等を、維持部40にて過度の肉厚部分が極力生じない状態とすることで、シートパッド6Pの凹部12等に収まりよく収容しておくことができる。そして第二ステッチ部ST2a等で閉じられて外部に露出しにくい縫い代部分(符号ARを付した部分)に維持部40を設けたことで、この維持部40の外部露出によるシートカバー6Sの意匠性の悪化を極力回避することができる。このため本実施例に係るシートカバー6S(表皮)によれば、第一ステッチ部ST1a〜ST1cと第二ステッチ部ST2a,ST2bを交差状に形成する構成において、第二ステッチ部ST2a,ST2bの形成箇所となる表皮部分の縫い代SM5等に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。
また本実施例では、第二ステッチ部ST2a等の形成に先立って、維持部40によって、一対の第一表皮片の少なくとも一方の縫い代(例えばSM1又はSM2)を倒した状態で維持しておく。こうして維持部40にて、手作業による手間を極力かけることなく、第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となる縫い代SM5等に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することで、第二ステッチ部ST2a等を適切に形成することができる。また縫糸Y1等という比較的シンプルな構成にて維持部40を構成することができる。また第二ステッチ部ST2a等にて最初に縫合される一方の第一表皮片の縫い代(例えばSM1)に維持部40を設けることにより、第二ステッチ部ST2a等を比較的スムーズに形成することができる。また第一表皮片21a,21bの縫い代部分(SM1,SM2)を横断して維持部40を設けることにより、第二ステッチ部ST2a等の形成箇所となる縫い代SM5等に過度の肉厚部分が生じることを更に確実に阻止することができる。このため本実施例に係るシートカバー6S(表皮)の製造方法によれば、第一ステッチ部ST1a〜ST1cと第二ステッチ部ST2a,ST2bを交差状に形成する構成において、第二ステッチ部ST2a,ST2bの形成箇所となる表皮部分の縫い代SM5等に過度の肉厚部分が生じることをより確実に阻止することができる。
本実施形態の表皮及び表皮の製造方法は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、各維持部40,42の構成(形状,寸法,形成位置,形成数,構成部材など)を例示したが、各維持部の構成を限定する趣旨ではない。例えば維持部によって、各第一表皮片の縫い代部分が同方向に倒された状態で維持されている構成としてもよい。また維持部は、対応する縫い代において、第二ステッチ部の延びる方向(本実施例では上下方向)のほか、第一ステッチ部の延びる方向(本実施例では左右方向)などの適宜の向きに形成することができ、維持部の形成箇所も第二ステッチ部の形成箇所とは無関係に設ける(図5のARの範囲とは無関係に設ける)こともできる。また維持部によって、各第一表皮片の縫い代部分の周縁だけを対応する表皮片に止めておくこともできる。また維持部は、一対の第一表皮片の少なくとも一方に形成することができ、例えば一つの第一表皮片にのみ形成することもできる。また維持部は、縫糸のほか、テープなどの貼着材、ホットメルト材などの接着材(接着剤)、ステープルなどの物理的な接合材で構成することもできる。また他の維持部は、必要に応じて省略することができ、例えば第二表皮ピースが一つの第二表皮片で構成されている場合には他の維持部を省略することができる。
また本実施形態では、表皮(6S)と第一ステッチ部ST1a〜ST1cと第二ステッチ部ST2a,ST2bの構成(形状,寸法,形成位置,形成数など)を例示したが、これら表皮と各ステッチ部の構成を限定する趣旨ではない。例えば第一ステッチ部と第二ステッチ部を、十字状に交差させる場合のほか、T字状やH字状やX字状のなどの各種の図柄をなすように交差させることができる。また第一ステッチ部及び他の第一ステッチ部の少なくとも一方が第二ステッチ部に鋭角的に交差することができる。例えば本実施例では、中央第一ステッチ部ST1aと左側第一ステッチ部ST1bのいずれかが左側第二ステッチ部ST2aに鋭角的に交差していてもよい。また第一ステッチ部と他の第一ステッチ部は、第二ステッチ部に十字状に交差している場合のほか、互い違いにツリー状に交差していてもよい。また第一ステッチ部と第二ステッチ部の一部又は全部は、直線状のほか、波状などの湾曲形状や、ジグザグ状の屈曲形状を有していてもよい。また表皮を構成している第一表皮ピースは、天板メイン部や天板サイド部やカマチ部などのシートパッドの適所を被覆でき、第二表皮ピースも第一表皮ピースの構成に応じてシートパッドの適宜の位置を被覆できる。また第一表皮ピースは、三以上の第一表皮片で構成することができ、第二表皮ピースも、三以上の第二表皮片で構成することもできる。なお表皮の裏側に、ウレタンラミなどのパッド材や、不織布などの裏基布を適宜取付けることができる。
また本実施形態では、乗物用シート2のシートカバー6Sに表皮を用いる例を説明したが、表皮は、各種の内装部材に用いることができ、乗物室内に配置される乗物用内装部材や家屋内に配置される内装部材(例えば家庭用の内装部材)に好適に用いることができる。そして用いるべき内装部材の種類に応じて、第一表皮ピースと第二表皮ピースの構成を適宜変更でき、これら各表皮ピースをなす表皮片の構成や縫い代の構成も適宜変更可能である。なお乗物用内装部材として、車両や航空機や電車などの乗物に搭載される内装部材を想定でき、乗物用シートのほか、ドアトリムなどの内装トリムやインストルメントパネルや天井部やコンソールなどの各種部材を例示できる。また乗物用シートにおいては、シートバックのほか、シートクッションやヘッドレストやアームレスト等の各種シート構成部材に本実施形態の構成を適用できる。例えば図1を参照して、シートクッションのシートカバー4Sには、複数のステッチ部STが交差状に配置されているため、このシートカバー4Sにも本実施例の構成を好適に適用できる。
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
6F シートフレーム
6P シートパッド(本発明の基材)
6S シートカバー(本発明の表皮)
6a 天板メイン部
6b 天板サイド部
6c カマチ部
10 横凹部(本発明の凹部)
10a 第一横凹部位
10b 第二横凹部位
10c 第三横凹部位
12 左縦凹部(本発明の凹部)
14 右縦凹部(本発明の凹部)
SP1 第一表皮ピース
21a 上側第一表皮片(本発明の第一表皮片)
21b 下側第一表皮片(本発明の第一表皮片)
SP2 左側第二表皮ピース(本発明の第二表皮ピース)
22a 左上側第二表皮片(本発明の第二表皮片)
22b 左下側第二表皮片(本発明の第二表皮片)
SP3 右側第二表皮ピース(本発明の第二表皮ピース)
23a 右上側第二表皮片(本発明の第二表皮片)
23b 右下側第二表皮片(本発明の第二表皮片)
40 維持部
42 他の維持部
SM1 第一縫い代(本発明の第一表皮片の縫い代)
SM2 第二縫い代(本発明の第一表皮片の縫い代)
SM3 第三縫い代(本発明の第二表皮片の縫い代)
SM4 第四縫い代(本発明の第二表皮片の縫い代)
SM5 第五縫い代(本発明の第一表皮ピースの縫い代)
E 第五縫い代の末端
SM6 第六縫い代(本発明の第二表皮ピースの縫い代)
ST1a 中央第一ステッチ部(本発明の第一ステッチ部)
ST1b 左側第一ステッチ部(本発明の第一ステッチ部)
ST1c 右側第一ステッチ部(本発明の第一ステッチ部)
ST2a 左側第二ステッチ部(本発明の第二ステッチ部)
ST2b 右側第二ステッチ部(本発明の第二ステッチ部)
Y1 縫糸
Y2 他の縫糸

Claims (11)

  1. 一対の第一表皮片で構成されている第一表皮ピースと、複数又は単数の第二表皮片で構成されている第二表皮ピースと、前記一対の第一表皮片の縫い代同士を縫合している第一ステッチ部と、前記第一表皮ピースと前記第二表皮ピースの縫い代同士を縫合している第二ステッチ部とを備え、前記第一表皮ピースの縫い代が、各第一表皮片の縫い代に交差した状態で設けられている表皮において、
    前記第一表皮ピースの縫い代に、前記第一表皮ピースの縫い代と交差している各第一表皮片の縫い代部分を倒した状態で維持している維持部と、前記各第一表皮片の縫い代部分を横断している前記第二ステッチ部とが設けられている表皮。
  2. 前記維持部によって、前記各第一表皮片の縫い代部分が互いに離れる向きに倒された状態で維持されている請求項1に記載の表皮。
  3. 前記維持部が、倒された状態の前記各第一表皮片の縫い代部分を対応する表皮片に縫付けている縫糸で構成されている請求項1又は2に記載の表皮。
  4. 一対の前記第二表皮片で構成されている第二表皮ピースと、前記一対の第二表皮片の縫い代同士を縫合している他の第一ステッチ部とを備え、前記第二表皮ピースの縫い代が、各第二表皮片の縫い代に交差した状態で設けられており、
    前記第一ステッチ部と前記他の第一ステッチ部の境に前記第二ステッチ部が交差しているとともに、
    前記第二表皮ピースに、前記第二表皮ピースの縫い代と交差している各第二表皮片の縫い代部分を倒した状態で維持している他の維持部と、前記各第二表皮片の縫い代部分を横断している前記第二ステッチ部とが設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載の表皮。
  5. 前記第一ステッチ部と前記他の第二ステッチ部の少なくとも一方が、前記第二ステッチ部に対して前記表皮の面方向において鋭角的に交差している請求項4のいずれか一項に記載の表皮。
  6. 前記表皮が基材の表面を被覆した状態において、前記表皮の裏側に配置している前記第一表皮ピースの縫い代が、前記第一表皮ピースの縫い代と交差している各第一表皮片の縫い代部分とともに前記基材の表面に設けられている凹部に収納されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の表皮。
  7. 前記維持部の配置箇所が、前記第二ステッチ部の配置箇所から前記第一表皮ピースの縫い代の末端までの範囲内に設定されている請求項1〜6のいずれか一項に記載の表皮の製造方法。
  8. 一対の第一表皮片の縫い代同士を第一ステッチ部にて縫合することで形成された第一表皮ピースと、複数又は単数の第二表皮片で形成された第二表皮ピースとを備え、
    前記第二表皮ピースに対する前記第一表皮ピースの縫い代を各第一表皮片の縫い代に交差させて設け、前記第一表皮ピースと前記第二表皮ピースの縫い代同士を第二ステッチ部で縫合する表皮の製造方法において、
    前記第一表皮ピースの縫い代に、前記第一表皮ピースの縫い代と交差している各第一表皮片の少なくとも一つの縫い代部分を倒した状態で維持する維持部を形成したのち、前記第二ステッチ部を、前記各第一表皮片の縫い代部分を横断して形成する表皮の製造方法。
  9. 前記維持部が、倒された状態の前記各第一表皮片の縫い代部分を対応する表皮片に縫付けている縫糸で構成されている請求項8に記載の表皮の製造方法。
  10. 前記第二ステッチ部が、前記一対の第一表皮片の一方から他方に向けて形成されるとともに、前記維持部が、各第一表皮片の一方の縫い代部分に設けられている請求項8又は9に記載の表皮の製造方法。
  11. 前記維持部が、前記第二ステッチ部の延びる方向に前記各第一表皮片の縫い代部分を横断して設けられている前記縫糸のステッチである請求項9に記載の表皮の製造方法。
JP2017048487A 2017-03-14 2017-03-14 表皮及び表皮の製造方法 Active JP6878969B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017048487A JP6878969B2 (ja) 2017-03-14 2017-03-14 表皮及び表皮の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017048487A JP6878969B2 (ja) 2017-03-14 2017-03-14 表皮及び表皮の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018149161A true JP2018149161A (ja) 2018-09-27
JP6878969B2 JP6878969B2 (ja) 2021-06-02

Family

ID=63681081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017048487A Active JP6878969B2 (ja) 2017-03-14 2017-03-14 表皮及び表皮の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6878969B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021132849A (ja) * 2020-02-27 2021-09-13 トヨタ紡織株式会社 シートカバー

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0427897U (ja) * 1990-06-27 1992-03-05
JP2007229306A (ja) * 2006-03-02 2007-09-13 Toyota Motor Corp 車両用シートバック
JP2016106710A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0427897U (ja) * 1990-06-27 1992-03-05
JP2007229306A (ja) * 2006-03-02 2007-09-13 Toyota Motor Corp 車両用シートバック
JP2016106710A (ja) * 2014-12-03 2016-06-20 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021132849A (ja) * 2020-02-27 2021-09-13 トヨタ紡織株式会社 シートカバー
JP7287313B2 (ja) 2020-02-27 2023-06-06 トヨタ紡織株式会社 シートカバー

Also Published As

Publication number Publication date
JP6878969B2 (ja) 2021-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7063112B2 (ja) 乗物用シート
JP5251426B2 (ja) 乗物シートのシートバック用表皮材
US10843601B2 (en) Vehicle seat and preparing method for seat cover of vehicle seat
JP6323316B2 (ja) 乗物用シート
US11597308B2 (en) Covering system for motor vehicle seat member and method for manufacturing such a covering system
JP7070227B2 (ja) 乗物用シート
JP6904118B2 (ja) 乗物用シート
JP6878969B2 (ja) 表皮及び表皮の製造方法
JP2019123478A (ja) 乗物用シート
JP6950466B2 (ja) 乗物用シート
JP6939593B2 (ja) 乗物用シートのシートカバー
JP6980541B2 (ja) 皮革製品
JP2016059696A (ja) シートカバー
JP6950364B2 (ja) 乗物用シート
JP5252175B2 (ja) トリムカバーおよびその製造方法
JP2021065570A (ja) 皮革製品及びその製造方法
JP6812899B2 (ja) 表皮の製造方法
JP7053237B2 (ja) 皮革製品
JP2017210186A (ja) 乗物内装品の表皮及びその製造方法
JP6558193B2 (ja) 乗物用シートのシートカバー
JP6947019B2 (ja) 乗物用シートのシートカバー及びその製造方法
JP6693333B2 (ja) 乗物用シート
JP7070213B2 (ja) 乗物用シート
JP6607100B2 (ja) 乗物内装品の表皮の製造方法
JP2017065598A (ja) 乗物用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210412

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6878969

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250