JP2018142830A - 超音波デバイス、超音波探触子、及び超音波装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い送受信精度を有する超音波デバイス、超音波探触子、及び超音波装置を提供すること。
【解決手段】開口部を有する基板と、前記開口部の一端側を閉塞し、前記開口部に臨む第一面及び前記第一面の裏面である第二面を有する支持膜と、前記支持膜に設けられ、前記支持膜の膜厚方向から見た平面視において、前記開口部と重なって配置される圧電素子と、前記支持膜の前記第二面側に配置され、梁部を介して前記支持膜の前記第二面に接合される封止板と、を備え、前記封止板は、当該封止板の前記支持膜とは反対側の面に凹凸部を有することを特徴とする超音波デバイス。
【選択図】図5

Description

本発明は、超音波デバイス、超音波探触子、及び超音波装置に関する。
従来、超音波の送受信を行う超音波デバイスを備えた超音波センサーが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載の超音波センサーは、開口部が形成された基板と、開口部を塞ぐように基板に設けられた振動板と、振動板の開口部とは反対側に積層された圧電素子とを備えている。この超音波センサーでは、1つの開口部に対向して複数の圧電素子が配置され、隣り合う圧電素子間で、かつ、振動板の基板とは反対側の面に、封止板が振動板の振動を抑制する柱状部により接続されている。このような超音波センサーでは、振動板のうち、開口部の縁と、柱状部の縁とにより囲われる領域が圧電素子によって振動される振動部となり、開口部に複数の振動部が設けられる構成となる。
特開2015−188208号公報
ところで、特許文献1に記載の超音波センサーでは、柱状部を介して封止板が設けられているので、振動部が振動すると、超音波が柱状部を介して封止板に伝播され、封止板から超音波の反射波が基板に再度反射される。この反射波は、ノイズとなり、超音波の送受信精度(距離分解能)が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題の少なくとも1つを解決することを目的とするものであり、高い送受信精度を有する超音波デバイス、超音波探触子、及び超音波装置を提供することを目的とする。
本発明の第一態様に係る超音波デバイスは、開口部を有する基板と、前記開口部の一端側を閉塞し、前記開口部に臨む第一面及び前記第一面の裏面である第二面を有する支持膜と、前記支持膜に設けられ、前記支持膜の膜厚方向から見た平面視において、前記開口部と重なって配置される圧電素子と、前記支持膜の前記第二面側に配置され、梁部を介して前記支持膜の前記第二面に接合される封止板と、を備え、前記封止板は、当該封止板の前記支持膜とは反対側の面に凹凸部を有することを特徴とする。
本態様では、基板と、当該基板の開口部の一端側を閉塞する支持膜と、当該支持膜に設けられ、開口部と重なって配置される圧電素子と、支持膜の第二面側に配置された封止板と支持膜の第二面とを接合する梁部とを備えている。また、封止板は、当該封止板の支持膜とは反対側の面には凹凸部が形成されている。このような構成によれば、封止板の上記面に凹凸部が形成されているので、圧電素子の駆動により、開口部に位置する支持膜が振動し、当該振動が梁部を介して封止板に伝播した場合であっても、当該伝播した超音波は、凹凸部に入射される。
つまり、凹凸部が設けられない場合、梁部から入射した超音波が封止板の裏面にて梁部に向かって反射され、再び支持膜に入るとノイズ成分となる。これに対して、本態様では、凹凸部により超音波が乱反射されることで、反射波が支持膜に再度入射される不都合を抑制できる。したがって、ノイズとなる可能性が高い超音波の反射波が基板に入射されることを抑制でき、ひいては、超音波の送受信精度(距離分解能)の低下を抑制できる。
本態様の超音波デバイスでは、前記基板は、前記開口部を囲う隔壁を有し、前記支持膜の膜厚方向に交差する交差方向から見た平面視において、前記梁部の前記第二面に接続される部位の幅寸法は、前記隔壁の幅寸法よりも小さいことが好ましい。
本態様では、梁部の第二面に接続される部位の幅寸法が隔壁の幅寸法よりも小さいので、隔壁から梁部に入射する超音波の量を少なくできる。また、梁部から入射した超音波が凹凸部により入射方向とは異なる方向に反射された場合に、当該梁部の支持膜への当接面の幅寸法が小さいので、当該反射された超音波が再度基板に入射される可能性を低減できる。したがって、超音波の送受信精度の低下をより抑制できる。
本態様の超音波デバイスでは、前記梁部の幅寸法は、前記交差方向から見た平面視において、前記封止板に向かうにしたがって大きくなっていることが好ましい。
本態様では、梁部の幅寸法が封止板に向かうにしたがって大きくなっているので、封止板に接続される梁部の幅寸法が大きくなる。これによれば、第二面に接続される部位の幅寸法が小さいことから当該梁部から入射する超音波の量を低減できる他、封止板を支持する梁部の強度を高めることができる。したがって、より信頼性の高い超音波デバイスを提供できる。
本態様の超音波デバイスでは、前記梁部の前記封止板に接続される部位の幅寸法をW1とし、前記梁部の前記第二面に接続される部位の幅寸法をW2とし、前記封止板における前記凹凸部の頂点までの厚み寸法をT1とした場合に、前記凹凸部の頂点の角度θは、下記式(1)を満たすことが好ましい。
Figure 2018142830
ここで、梁部から伝播された超音波が第二面に対して略直交する方向に進行する場合において、当該超音波は、封止板の凹凸部に入射される。この際、凹凸部の頂点の角度θが上記式を満たさない場合、梁部から伝播された超音波が入射され、凹凸部により反射された超音波が梁部に再度入射する可能性がある。これに対し、本態様では、頂点の角度θが上記式以下となるので、凹凸部により反射された超音波が梁部に再度入射せず、反射波の基板への再入射をさらに抑制できる。したがって、超音波の送受信精度(距離分解能)の低下をさらに抑制できる。
本発明の第二態様に係る超音波デバイスは、開口部及び当該開口部を囲う隔壁を有する基板と、前記開口部の一端側を閉塞し、前記開口部に臨む第一面及び前記第一面の裏面である第二面を有する支持膜と、前記支持膜に設けられ、前記支持膜の膜厚方向から見た平面視において、前記開口部と重なって配置される圧電素子と、前記支持膜の前記第二面側に配置され、梁部を介して前記支持膜の前記第二面に接合される封止板と、を備え、前記支持膜の膜厚方向に交差する交差方向から見た平面視において、前記梁部の前記第二面に接続される部位の幅寸法は、前記隔壁の幅寸法よりも小さいことを特徴とする。
本態様では、梁部が支持膜の第二面に接続される部位の幅寸法が隔壁の幅寸法よりも小さいので、隔壁から梁部に入射する超音波の量を少なくできる。また、梁部から入射した超音波が凹凸部により入射方向とは異なる方向に反射された場合に、当該梁部の支持膜への当接面の幅寸法が小さいので、当該反射された超音波が再度基板に入射される可能性を低減できる。したがって、超音波の送受信精度の低下をより抑制できる。
本発明の第一及び第二態様に係る超音波デバイスでは、前記梁部の前記第二面に接続される部位と、前記第二面とを接合する接合材を有し、前記接合材は、減衰材を含むことが好ましい。
本態様では、梁部と二面とを接合する接合材に減衰材(フィラー)が設けられているので、当該接合材に入射した超音波は、当該フィラーにより当該超音波が散乱するので、基板から梁部に向かう超音波の量を低減でき、かつ、封止板に反射されて基板に向かう超音波の量を低減できる。したがって、超音波の送受信精度の低下をさらに抑制できる。
本発明の第三態様に係る超音波探触子は、上記超音波デバイスと、前記超音波デバイスを収容する筐体と、を備えることを特徴とする。
本態様では、筐体内に上述したような超音波デバイスが収納されており、当該超音波探触子を被検体に接触させることで、被検体に対する超音波測定を実施することができる。そして、上述したように、超音波デバイスは、封止板からの反射波により生じるノイズを抑制した高性能な超音波の送受信を実施することができるので、当該超音波デバイスを備えた超音波探触子では、高精度な超音波測定を実施することができる。
本発明の第四態様に係る超音波装置は、上記超音波探触子と、前記超音波デバイスを制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
本態様では、制御部により、超音波デバイスによる超音波の送信を制御する送信処理や、超音波デバイスで超音波を受信させる受信処理を実施できる。また、制御部は、受信処理により得られた受信信号に基づいて、例えば、測定対象の内部断層像を形成するなどの各種処理を実施できる。そして、上述したように、超音波デバイスは、封止板からの反射波により生じるノイズを抑制した高性能な超音波の送受信を実施することができるので、当該超音波デバイスを備えた超音波装置では、上述したような各種処理を高精度に実施することができる。
本発明の第一実施形態に係る超音波装置の概略構成を示す斜視図。 第一実施形態の超音波装置の概略構成を示すブロック図。 第一実施形態の超音波プローブの概略構成を示す断面図。 第一実施形態の超音波基板の概略構成を示す平面図。 第一実施形態の超音波基板の断面を示す断面図。 第一実施形態の封止板の概略構成を示す斜視図。 第一実施形態の封止板に入射される超音波の進行方向を示す図。 本発明の第二実施形態に係る超音波基板の概略構成を示す平面図。 第二実施形態の超音波基板の断面を示す断面図。 第二実施形態の封止板に入射される超音波の進行方向を示す図。 上記各実施形態の変形例に係る封止板の概略構成を示す斜視図。 上記各実施形態の変形例に係る封止板の概略構成を示す斜視図。 上記各実施形態の変形例に係る封止板の概略構成を示す斜視図。 上記各実施形態の変形例に係る封止板の概略構成を示す斜視図。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態に係る超音波装置について、図面に基づいて説明する。
[超音波装置の概略構成]
図1は、本実施形態の超音波装置1の概略構成を示す斜視図である。図2は、本実施形態の超音波装置1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の超音波装置1は、図1に示すように、超音波プローブ2と、超音波プローブ2にケーブル3を介して電気的に接続された制御装置10と、を備えている。
この超音波装置1は、超音波プローブ2を対象物(例えば生体)の表面に当接させ、超音波プローブ2から生体内に超音波を送出する。また、対象物(生体)内の器官にて反射された超音波を超音波プローブ2にて受信し、その受信信号に基づいて、例えば生体内の内部断層画像を取得したり、生体内の器官の状態(例えば血流等)を測定したりする。
[超音波プローブの構成]
図3は、超音波プローブ2の概略構成を示す断面図である。
超音波プローブ2は、本発明の超音波探触子に相当し、筐体21と、超音波センサー22と、を備える。
[筐体の構成]
筐体21は、図1に示すように、平面視矩形状の箱状に形成され、超音波センサー22を収容する。筐体21の厚み方向に直交する一面(センサー面21A)には、センサー窓21Bが設けられており、超音波センサー22の一部(後述する音響レンズ7)が露出している。また、筐体21の一部(図1に示す例では側面)には通過孔21Cが設けられ、通過孔21Cを介してケーブル3が筐体21の内部に挿入される。このケーブル3は、図示を省略するが、筐体21の内部にて超音波センサー22(後述する回路基板6)に接続されている。
なお、本実施形態では、ケーブル3を用いて、超音波プローブ2と制御装置10とが接続される構成例を示すが、これに限定されない。例えば、超音波プローブ2と制御装置10とが無線通信により接続されていてもよく、超音波プローブ2内に制御装置10の各種構成が設けられていてもよい。
[超音波センサーの構成]
超音波センサー22は、図3に示すように、超音波デバイス4と、回路基板6と、音響レンズ7と、を備える。後述するが、回路基板6には、超音波デバイス4を制御するためのドライバー回路等が設けられており、超音波デバイス4は、例えばフレキシブル基板等の配線部材5を介して回路基板6に電気的に接続される。この超音波デバイス4の超音波送受信側の面に、音響レンズ7が設けられており、当該音響レンズ7は、筐体21の一面側から外部に露出する。
[超音波基板の構成]
次に、超音波基板41の構成について詳述する。
図4は、超音波基板41の概略構成を示す平面図である。
超音波デバイス4は、図4に示すように、超音波基板41を有する。
このような超音波基板41には、図4に示すように、互いに交差(本実施形態では、直交を例示)するX方向(スキャン方向)及びY方向(スライス方向)に沿って、複数の超音波トランスデューサー41A(超音波素子)が2次元アレイ状に配置されている。ここで、Y方向に配置された複数の超音波トランスデューサー41Aにより、1CH(チャネル)の送受信列41B(素子群)が構成される。また、当該1CHの送受信列がY方向に沿って複数並んで配置されることで、1次元アレイ構造の超音波基板41が構成される。
なお、図4は、説明の便宜上、超音波トランスデューサー41Aの配置数を減らしているが、実際には、より多くの超音波トランスデューサー41Aが配置されている。
図5は、超音波センサー22(超音波デバイス4及び音響レンズ7)をA1−A1線に沿って切断した際の断面を示す断面図である。なお、図5においては、説明の便宜上、超音波トランスデューサー41Aの配置数を減らしているが、実際には、より多くの超音波トランスデューサー41Aが配置されている。
超音波基板41は、図5に示すように、素子基板411と、素子基板411の第一面411C上に設けられる支持膜412と、支持膜412上に設けられる圧電素子413とを備えて構成されている。
素子基板411は、例えばSi等の半導体基板により構成されている。この素子基板411は、各々の超音波トランスデューサー41Aに対応した開口部411Aが設けられている。本実施形態では、各開口部411Aは、素子基板411の一端面(第一面411C)から、第一面411Cの裏面である第二面411Dに亘って開口され、基板厚み方向を貫通した貫通孔である。この開口部411Aは、第一面411C側が支持膜412により閉塞されている。
なお、素子基板411の第一面411C側には、素子基板411を補強するための封止板42が配置され、例えば樹脂等により構成された梁部421により固定されている。この封止板42の構成については、後に詳述する。
また、開口部411Aの支持膜412が設けられない側には、音響層414が設けられる(充填される)。このような音響層414は、音響レンズ7と略同一の音響インピーダンスを有し、支持膜412及び音響レンズ7に密着されている。これにより、支持膜412の振動により送信される超音波を、音響層414を介して音響レンズ7に伝達させることができ、音響レンズ7から入射された超音波を、音響層414を介して支持膜412に伝達させることが可能となる。
支持膜412は、例えばSiOや、SiO及びZrOの積層体等より構成され、素子基板411の第一面411C側の全体を覆って設けられている。すなわち、支持膜412は、開口部411Aを構成する隔壁411Bにより支持され、開口部411Aの第一面411C側を閉塞する。この支持膜412の厚み寸法は、素子基板411に対して十分小さい厚み寸法となる。
圧電素子413は、各開口部411Aを閉塞する支持膜412の第二面412D上にそれぞれ設けられている。この圧電素子413は、例えば、支持膜412側から下部電極413A、圧電膜413B、及び上部電極413Cを積層した積層体により構成されている。
ここで、支持膜412のうち、開口部411Aを閉塞する部分は振動部412Aを構成し、この振動部412Aと、圧電素子413とにより、1つの超音波トランスデューサー41A(振動子)が構成される。
このような超音波トランスデューサー41Aでは、下部電極413A及び上部電極413Cの間に所定周波数の矩形波電圧(駆動信号)が印加されることで、圧電膜413Bが撓んで振動部412Aが振動して超音波が送出される。また、生体から反射された超音波により振動部412Aが振動されると、圧電膜413Bの上下で電位差が発生する。これにより、下部電極413A及び上部電極413Cの間に発生する電位差を検出することで、受信した超音波を検出することが可能となる。
また、本実施形態では、図4に示すように、下部電極413Aは、Y方向に沿って直線状に形成されており、1CHの送受信列41Bを構成する複数の超音波トランスデューサー41Aを接続する。この下部電極413Aの−Y側端部(第一方向の一端部)には、第一端子413A1が設けられ、+Y側端部(第一方向の他端部)には第二端子413A2が設けられている。これらに第一端子413A1及び第二端子413A2は、それぞれ回路基板6に電気接続されている。
また、上部電極413Cは、X方向に沿って直線状に形成されており、X方向に並ぶ超音波トランスデューサー41Aを接続する。そして、上部電極413Cの±X側端部は共通電極線413Dに接続される。この共通電極線413Dは、Y方向に沿って複数配置された上部電極413C同士を結線し、その端部には、回路基板6に電気接続される共通端子413D1が設けられている。
[封止板の構成]
図6は、封止板42の概略構成を示す斜視図である。
封止板42は、素子基板411を補強する機能を有する。この封止板42は、図5及び図6に示すように、当該封止板42を素子基板411に接続するための2つの梁部421及び凹凸部422を有する。
2つの梁部421は、封止板42の素子基板411に対向する面から素子基板411に向けて突出するX方向に沿った長手状の部位である。また、これら2つの梁部421のそれぞれは、封止板42の±Y側の略両端部に位置する。
また、各梁部421のY方向の幅寸法は、封止板42に向かうにしたがって大きくなっている。つまり、梁部421の支持膜412に接続される先端部4211のY方向の幅寸法よりも、梁部421の封止板42に接続される基端部4212のY方向の幅寸法の方が大きく、当該先端部4211のY方向の幅寸法は、隔壁411BのY方向の幅寸法より小さい。このような梁部421は、支持膜412の素子基板411とは反対側の面(第二面)に、接合材43により固定される。
凹凸部422は、図5及び図6に示すように、封止板42における支持膜412とは反対側の面に形成されている。この凹凸部422は、X方向に延伸する凸部(凹部)がY方向に並んで配置されている。具体的に、各凸部は、X方向に沿う頂部4220と、頂部4220から−Y側に向かうにしたがって素子基板411に近接する方向に傾斜する第一傾斜面4221と、頂部4220から+Y側に向かうにしたがって素子基板411に近接する方向に傾斜する第二傾斜面4222と、を備える。また、これら第一傾斜面4221及び第二傾斜面4222が重なる位置が凹凸部422の頂点4223である。
このような凹凸部422は、例えば、エッチング等により封止板42に形成され、当該封止板42に入射された超音波を当該超音波の入射方向とは異なる方向に反射させる機能を有する。つまり、頂点4223の角度θは、凹凸部422の第一傾斜面4221及び第二傾斜面4222のそれぞれに入射された超音波が反射された際に、梁部421に入射しない角度に設定されている。
[封止板に入射された超音波の進行]
図7は、封止板42(凹凸部422)に入射される超音波の進行方向を示す図である。
振動部412Aの振動により、当該振動に基づく超音波が素子基板411及び支持膜412を介して、超音波が梁部421から封止板42に伝播する場合がある。
ここで、封止板42が凹凸部422を有していない場合、つまり、封止板42の支持膜412とは反対側の面が平坦面により形成されている場合、当該封止板42に入射された超音波は、当該面により反射され、入射方向に向けて反射される。そして、当該反射された超音波が梁部421を進行し、素子基板411に伝播され、ノイズとなる。
これに対し、本実施形態では、頂点4223の角度θは、凹凸部422の第一傾斜面4221及び第二傾斜面4222のそれぞれに入射された超音波が反射された際に、梁部421に入射しない角度に設定されている。具体的に、頂点4223の角度θは、以下の式(1)を満たす角度に設定されている。
Figure 2018142830
上記数式(1)において、W1は、梁部421の封止板42側の部位の幅寸法であり、W2は、梁部421の支持膜側の部位の幅寸法である。なお、本実施形態では、凹凸部422のZ方向の寸法は、封止板42の厚み寸法に対して十分に小さい。よって、封止板42の支持膜412側の面から凹凸部422において超音波が反射される面までの距離は、封止板42の厚さ寸法T1に近似できる。
本実施形態では、支持膜412から梁部421に入射する超音波は、梁部421の先端部4211に相当する部位から入射する。凹凸部422における頂点4223の角度θが式(1)を満たしていれば、当該先端部4211から入射し、凹凸部422で反射された超音波は、基端部4212(梁部421)に再入射されない。
また、頂点4223の角度θは、より好ましくは、以下の式(2)を満たす角度に設定されていることが好ましい。
Figure 2018142830
式(2)では、先端部4211から伝搬された超音波が基端部4212の端部から凹凸部422に向かう方向に伝搬されたとしても、頂点4223の角度θが式(2)を満たしていれば、超音波の梁部421への再入射が抑制される。
例えば、W1が100umであり、T1が50umである場合、角度θは、116.6°よりも小さい必要がある。この条件を満たす場合に、梁部421に超音波の反射波が入射されること(クロストークの発生)を抑制できる。
これにより、超音波の反射波が梁部421を介して素子基板411に入射することを抑制でき、上記ノイズの発生を抑制できる。
[接合材の構成]
接合材43は、図5に示すように、複数の減衰材(フィラー)が含まれた接着剤である。本実施形態では、接合材43は、エポキシ樹脂等に上記フィラーとして、酸化アルミニウム粉末が含まれたものである。これにより、接合材43に入射した超音波は、フィラーにより散乱され、当該接合材43を介して梁部421に入射される超音波を低減し、かつ、梁部421から素子基板411(支持膜412)に入射される超音波を低減する機能を有する。
なお、本実施形態では、接合材43は、フィラーとして酸化アルミニウム粉末を含むこととしたが、これに限らず、例えば、酸化亜鉛粉末、酸化ジルコニウム粉末、シリカ粉末、酸化チタン粉末、炭化珪素粉末、窒化アルミニウム粉末、カーボン粉末、炭酸カルシウム粉末及び窒化ボロン粉末の群のいずれか1つを含んでもよいし、これらのいずれかが混合されていてもよい。
[音響レンズの構成]
音響レンズ7は、超音波デバイス4から送信された超音波を測定対象である生体に効率よく伝搬させ、また、生体内で反射した超音波を効率よく超音波デバイス4に伝搬させる。この音響レンズ7は、超音波デバイス4が超音波を送受信する面に沿って配置される。
ここで、上述のように、超音波デバイス4と音響レンズ7との間には、音響層414が設けられる。この音響層414は、音響層414を形成する液状の材料(例えば、液状のシリコーン等)を、開口部411Aに充填して形成する。
[回路基板の構成]
次に、回路基板6について説明する。
図2に戻って、回路基板6は、超音波トランスデューサー41Aを駆動させる各種回路として、例えば選択回路61、送信回路62(信号出力部)及び受信回路63を備えている。また、回路基板6は、超音波基板41の第一端子413A1に接続される第一入出力部66A1、第二端子413A2に接続される第二入出力部66A2を備える。
さらに、回路基板6は、図示は省略するが、共通端子413D1に接続される共通入出力部、共通入出力部に接続されて共通端子413D1に共通電圧を印加する共通電圧出力部等を備える。
選択回路61は、超音波基板41の各送受信列41Bと接続される。また、選択回路61は、送信回路62や受信回路63と接続される。
この選択回路61は、制御装置10の制御に基づいて、超音波トランスデューサー41A(送受信列41B)と送信回路62とを接続する送信接続、及び超音波トランスデューサー41A(送受信列41B)と受信回路63とを接続する受信接続を切り替える。
送信回路62は、駆動信号を出力する信号出力部であり、制御装置10の制御により送信接続に切り替えられた際に駆動信号を出力する。この駆動信号は、選択回路61を介して各送受信列41Bに入力され、これにより、各超音波トランスデューサー41Aが駆動されて超音波が送出される。
受信回路63は、制御装置10の制御により受信接続に切り替えられた際に、各送受信列41Bから選択回路61を介して入力される受信信号を処理する。具体的には、受信回路63は、例えば低雑音増幅回路、電圧制御アッテネーター、プログラマブルゲインアンプ、ローパスフィルター、A/Dコンバーター等を含んで構成されており、受信信号のデジタル信号への変換、ノイズ成分の除去、所望信号レベルへの増幅等の各信号処理を実施した後、処理後の受信信号を制御装置10に出力する。
[制御装置の構成]
制御装置10は、図2に示すように、例えば、操作部11と、表示部12と、記憶部13と、制御部14と、を備えて構成されている。この制御装置10は、例えば、タブレット端末やスマートフォン、パーソナルコンピューター等の端末装置を用いてもよく、超音波プローブ2を操作するための専用端末装置であってもよい。
操作部11は、ユーザーが超音波装置1を操作するためのUI(user interface)であり、例えば表示部12上に設けられたタッチパネルや、操作ボタン、キーボード、マウス等により構成することができる。
表示部12は、例えば液晶ディスプレイ等により構成され、画像を表示させる。
記憶部13は、超音波装置1を制御するための各種プログラムや各種データを記憶する。
制御部14は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の演算回路や、メモリー等の記憶回路により構成されている。そして、制御部14は、記憶部13に記憶された各種プログラムを読み込み実行することで、送受信制御部141及び画像形成部142等として機能する。
送受信制御部141は、選択回路61を制御して、送信接続と、受信接続とを切り替える。また、送受信制御部141は、送信回路62に対して駆動信号の生成及び出力処理の制御を行い、受信回路63に対して受信信号の周波数設定やゲイン設定などの制御を行う。
画像形成部142は、超音波プローブ2から送信された受信信号(画像信号)に基づいて、生体の内部断層像(超音波画像)を生成する。また、画像形成部142は、生成した内部断層像を表示部12に表示させる。
[第一実施形態の作用効果]
以上説明した本実施形態に係る超音波装置1は、以下の効果を奏する。
封止板42の上記面に凹凸部422が形成されているので、圧電素子413の駆動により、振動部412Aが振動し、当該振動が梁部421を介して封止板42に伝播した場合であっても、当該凹凸部422の各傾斜面4221,4222により、入射方向とは異なる方向に反射される。このため、封止板42に入射された超音波が当該封止板42により反射されて、素子基板411に伝播されることを抑制できる。したがって、ノイズとなる可能性が高い超音波の反射波が基板に入射されることを抑制でき、ひいては、超音波の送受信精度(距離分解能)の低下を抑制できる。
本実施形態では、梁部421の支持膜412の第二面412Dに接続される部位のY方向の幅寸法が隔壁411BのY方向の幅寸法よりも小さいので、隔壁411Bから梁部421に入射する超音波の量を少なくできる。また、梁部421から入射した超音波が凹凸部422により入射方向とは異なる方向に反射された場合に、当該梁部421の支持膜412への当接面のY方向の幅寸法が小さいので、当該反射された超音波が再度素子基板411に入射される可能性を低減できる。
本実施形態では、梁部421のY方向の幅寸法が封止板42に向かうにしたがって大きくなっているので、支持膜412に接続される先端部4211のY方向の幅寸法が小さいことから、当該梁部421から入射する超音波の量を低減できる他、封止板42を支持する梁部421(基端部4212)の強度を高めることができる。
本実施形態では、凹凸部422の頂点4223の角度θが上記式(1)又は上記式(2)を満たしているので、凹凸部422により反射された超音波が梁部421に再度入射しない。つまり、凹凸部422により反射された超音波が梁部421に再度入射しないので、反射波の素子基板411への再入射をさらに抑制できる。
本実施形態では、梁部421と支持膜412とを接合する接合材43に減衰材(フィラー)が設けられているので、素子基板411から梁部421に向かう超音波の量を低減でき、かつ、封止板42に反射されて素子基板411に向かう超音波の量を低減できる。
本実施形態では、筐体21内に上述したような超音波デバイス4が収納されており、超音波プローブ2を被検体に接触させることで、被検体に対する超音波測定を実施することができる。そして、上述したように、超音波デバイス4は、封止板42からの反射波により生じるノイズを抑制した高性能な超音波の送受信を実施することができるので、当該超音波デバイス4を備えた超音波探触子では、高精度な超音波測定を実施することができる。
本実施形態では、制御部14により、超音波デバイス4による超音波の送信を制御する送信処理や、超音波デバイス4で超音波を受信させる受信処理を実施できる。また、制御部14は、測定対象の内部断層像を形成するなどの各種処理を実施できる。そして、上述したように、超音波デバイス4は、封止板42からの反射波により生じるノイズを抑制した高性能な超音波の送受信を実施することができるので、当該超音波デバイス4を備えた超音波装置1では、上述したような各種処理を高精度に実施することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
上述した第一実施形態では、超音波基板41(素子基板411)の開口部411Aは、各々の超音波トランスデューサー41Aに対応した開口部411Aが設けられている例を示した。これに対して、第二実施形態では、超音波基板41(素子基板411)の開口部411A1の形状が異なる点で、上記第一実施形態と相違する。
また、上記第一実施形態では、封止板42は、Y方向における両端部にX方向に向けて延びる2つの梁部421を有している例を示した。これに対して、第二実施形態では、封止板42Aは、所定の間隔にて上記梁部421を3つ以上有している点で、上記第一実施形態と相違する。
なお、以下の説明では、第一実施形態に係る超音波装置1と同一又は略同一の構成については、同番号を付し、説明を簡略化又は省略する。
図8は、第二実施形態に係る超音波基板A41の概略構成を示す平面図であり、図9は、超音波基板A41を図8のB1−B1断面を示す断面図である。なお、図8及び図9においても、説明の便宜上、超音波トランスデューサー41Aの配置数を減らしているが、実際には、より多くの超音波トランスデューサー41Aが配置されている。
本実施形態では、開口部411A1は、図8及び図9に示すように、Y方向に沿った長手状となり、複数の超音波トランスデューサー41Aに亘って配置される。また、梁部421Aが、X方向と平行に複数設けられている。
このような構成では、超音波トランスデューサー41Aの振動部412Aは、支持膜412のうち、隣り合う一対の隔壁411Bと、隣り合う一対の梁部421Aとにより囲われる領域によって構成されることになる。
[封止板に入射された超音波の進行]
図10は、封止板42A(凹凸部422)に入射される超音波の進行方向を示す図である。
振動部412Aの振動により、当該振動に基づく超音波は、上述したように封止板42の凹凸部422に入射される。
ここで、本実施形態では、上述したように封止板42Aの梁部421Aが複数Y方向に並んで配置されているので、上記式(1)又は式(2)を充足するのみでは、充分ではない。具体的に、超音波が進行した梁部421Aと隣接して配置される梁部421Aに凹凸部422により反射された超音波の反射波が入射されると、上記第一実施形態のように、ノイズの発生を抑制することができない。
このため、本実施形態では、頂点の角度θは、例えば、以下の式(3)、より好ましくは以下の式(4)を満たす角度に設定されている。
Figure 2018142830
Figure 2018142830
上記式(3)、より好ましくは上記式(4)を満たす場合に、隣り合う梁部421Aに超音波の反射波が入射されること(クロストークの発生)を抑制できる。
つまり、上記式(3)、より好ましくは上記式(4)を満たす場合には、図10に示すように、凹凸部422の−X方向側の第一傾斜面4221に入射された超音波は、当該梁部421A及び隣り合う梁部421Aに入射されることなく、封止板42内を反射し、散乱する。
一方、+X方向側の第二傾斜面4222に入射された超音波も、当該梁部421A及び隣り合う梁部421Aに入射されることなく、封止板42Aの側面、若しくは、支持膜412側の面の梁部421A間に向けて反射され、当該封止板42内を反射し、散乱する。
これにより、超音波の反射波が梁部421Aを介して素子基板411に入射することを抑制でき、上記ノイズの発生を抑制できる。
[第二実施形態の作用効果]
以上説明した本実施形態に係る超音波装置は、以下の効果を奏する。
本実施形態では、凹凸部422の頂点の角度θが上記式(3)又は上記式(4)を満たしているので、凹凸部422により反射された超音波の反射波が梁部421A及び隣り合う梁部421Aに入射されることを抑制できる。したがって、上記反射波に基づくノイズの発生を抑制できる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び以下の変形例を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
[第一変形例]
上記各実施形態では、凹凸部422は、X方向に延びる凸部(凹部)がY方向に並んで配置されている形状であることとしたが、これに限らず、例えば、図11〜図14に示す形状であってもよい。
図11は、上記各実施形態の第一変形例に係る超音波装置における封止板42Aの概略を示す斜視図である。
例えば、図11に示す例では、凹凸部422Aは、複数の四角錐により構成されている。具体的に、2つの四角錐が+X方向に並んで配置され、当該2つの四角錐の組み合わせがY方向に隙間なく並んで3つ配置されている。すなわち、凹凸部422Aは6つの四角錐が封止板42Aの支持膜412とは反対方向側の面に位置することにより形成されている。
また、本変形例においても、凹凸部422Aを構成する隣り合う四角錐により形成される頂部422A1の角度θは、上記式(1)〜上記式(4)を満たしてもよいし、満たさなくてもよい。また、角度θが上記式(1)〜上記式(4)のいずれかを満たしている場合には、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本変形例では、凹凸部422Aは、6つの四角錐により構成されていることとしたが、これに限らず、当該四角錐が4つ上記面に位置することとしてもよいし、9つ以上上記面に位置することとしてもよい。この場合、配置される個数により当該四角錐の大きさを適宜変更すればよい。
図11に示す例では、凹凸部422Aは、6つの四角錐により構成されている例を示したが、これに限定されない。
図12は、上記各実施形態の第一変形例に係る超音波装置における封止板42Bの概略を示す斜視図である。
図12に示すように、凹凸部422Bは、四角錐状の凹部が封止板42Bの上記支持膜412とは反対側の面に形成されることにより構成されていてもよい。具体的に、2つの四角錐状の凹部がX方向に若干の隙間を開けた状態で並んで配置され、当該2つの四角錐状の凹部の組み合わせがY方向に若干の隙間を開けた状態で並んで4つ配置されている。すなわち、凹凸部422Aは8つの四角錐状の凹部が封止板42Bの支持膜412とは反対方向側の面に位置することにより形成されている。このような場合であっても、凹凸部422Bを構成する四角錐状の凹部のそれぞれにより、上記傾斜面が形成される。
また、本変形例においても、凹凸部422Bを構成する隣り合う四角錐により形成される頂部422B1の角度θは、上記式(1)〜上記式(4)を満たしてもよいし、満たさなくてもよい。角度θが上記式(1)〜上記式(4)を満たしている場合には、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、本変形例では、凹凸部422Bは、8つの四角錐状の凹部により構成されていることとしたが、これに限らず、上記面に四角錐状の凹部が6つ形成されることとしてもよいし、当該凹部が9つ以上形成されることとしてもよい。この場合、配置される個数により当該四角錐状の凹部の大きさを適宜変更すればよい。また、本変形例においては、8つの四角錐状の凹部が若干の隙間を開けた状態で、上記面に形成されていることとしたが、これに限らず、隙間なく隣接して配置されることとしてもよい。
図11及び図12に示す例では、凹凸部422A,422Bのそれぞれは、複数の四角錐若しくは複数の四角錐状の凹部により構成されることとしたが、これに限らない。
図13は、上記各実施形態の第一変形例に係る超音波装置における封止板42Cの概略を示す斜視図である。
例えば、図13に示す例では、凹凸部422Cは、複数の円錐により構成されている。具体的に、2つの円錐がX方向に並んで配置され、当該2つの円錐の組み合わせがY方向に若干の隙間を開けた状態で並んで3つ配置されている。すなわち、凹凸部422Cは6つの円錐が封止板42Cの支持膜412とは反対方向側の面に位置することにより形成されている。
なお、本変形例では、凹凸部422Cは、6つの円錐により構成されていることとしたが、これに限らず、4つの円錐が上記面に位置することとしてもよいし、9つ以上の円錐が上記面に位置することとしてもよい。この場合、配置される個数により当該円錐の大きさを適宜変更すればよい。
図13に示す例では、凹凸部422Cは、6つの円錐により構成されている例を示したが、これに限定されない。
図14は、上記各実施形態の第一変形例に係る超音波装置における封止板42Dの概略を示す斜視図である。
図14に示すように、凹凸部422Dは、円錐状の凹部が封止板42Bの上記支持膜412とは反対側の面に形成されることにより構成されていてもよい。具体的に、2つの円錐状の凹部がX方向に若干の隙間を開けた状態で並んで配置され、当該2つの円錐状の凹部の組み合わせがY方向に若干の隙間を開けた状態で並んで4つ配置されている。すなわち、凹凸部422Dは8つの円錐状の凹部が封止板42Dの支持膜412とは反対方向側の面に位置することにより形成されている。このような場合であっても、凹凸部422Bを構成する円錐状の凹部のそれぞれにより、上記傾斜面が形成される。
なお、本変形例では、凹凸部422Dは、8つの円錐状の凹部により構成されていることとしたが、これに限らず、上記面に円錐状の凹部が6つ形成されることとしてもよいし、当該凹部が9つ以上形成されることとしてもよい。この場合、配置される個数により当該円錐状の凹部の大きさを適宜変更すればよい。また、本変形例においては、8つの円錐状の凹部が若干の隙間を開けた状態で、上記面に形成されていることとしたが、これに限らず、隙間なく隣接して配置されることとしてもよい。
上記第一実施形態では、封止板42は、2つの梁部421を備えることとしたが、これに限らない。例えば、第二実施形態と同様に、各隔壁411B上に梁部421Aが設けられてもよい。この場合、上記頂点4223の角度θが上記式(3)又は式(4)を満たせば、上記第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、梁部421の支持膜412に接続される先端部4211のY方向の幅寸法は、隔壁411BのY方向の幅寸法より小さいこととしたが、これに限らず、当該先端部4211のY方向の幅寸法は、隔壁411BのY方向の幅寸法と同じでもよいし、大きくてもよい。
また、上記実施形態では、梁部421のY方向の幅寸法は、封止板42に向かうにしたがって大きくなっていることとしたが、これに限らず、例えば、梁部421の封止板42に接続される基端部4212のY方向の幅寸法が支持膜412に接続される先端部4211のY方向の幅寸法よりも小さくてもよい。すなわち、梁部421のY方向の幅寸法は、封止板42から離れるにしたがって大きくなってもよいし、上記先端部4211及び基端部4212のY方向の幅寸法よりも、当該先端部4211及び基端部4212の間の部位のY方向の幅寸法が大きくてもよい。
上記第一実施形態では、頂点4223の角度θは、例えば、上記式(1)若しくは上記式(2)を満たす角度に設定されていることとしたが、これに限らず、例えば、上記角度θは上記式(1)若しくは上記式(2)を満たす角度でなくてもよい。このような場合であっても、凹凸部422が封止板42に形成されているので、凹凸部422が封止板42に形成されていない場合に比べて、入射された超音波の反射波が梁部421,421Aに入射し、素子基板411に入射される可能性を低減できる。
上記第二実施形態では、頂点4223の角度θは、例えば、上記式(3)若しくは上記式(4)を満たす角度に設定されていることとしたが、これに限らず、例えば、上記角度θは上記式(3)若しくは上記式(4)を満たしていなくてもよい。この場合であっても、凹凸部422Aが封止板42に形成されているので、凹凸部422Aが封止板42に形成されていない場合に比べて、入射された超音波の反射波が、超音波の反射波が隣接する梁部421Aに入射し、素子基板411に入射される可能性を低減できる。
上記各実施形態では、凹凸部422は、封止板42の支持膜412とは反対側の面の略全領域に形成されていることとしたが、これに限らず、当該面の一部に凹凸部422が形成されていることとしてもよい。例えば、凹凸部422は、梁部421に対向する領域にのみ形成されていることとしてもよい。
また、上記各実施形態では、封止板42,42Aのそれぞれは、凹凸部422を有することとしたが、これに限らず、例えば、封止板42,42Aのそれぞれは、凹凸部422を有していなくてもよい。この場合であっても、梁部421の支持膜412に接続される先端部4211のY方向の幅寸法が、隔壁411BのY方向の幅寸法より小さければよい。
上記各実施形態では、梁部421,421Aを支持膜412に固定する接合材43は、減衰材(フィラー)を含むこととしたが、これに限らず、例えば、接合材43は、減衰材を含んでいなくてもよい。この場合であっても、上記梁部421,421Aが封止板42,42Aに向かうにしたがって幅寸法が大きくなる、若しくは、上記凹凸部422を有していれば、上記各実施形態と略同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、超音波装置1は、生体内の内部断層画像や生体内の器官の状態を測定することとしたが、これに限らず、固形物の内部断層画像などを測定することとしてもよい。すなわち、超音波装置1は、医療用に限らない。
1…超音波装置、2…超音波プローブ(超音波探触子)4…超音波デバイス、14…制御部、21…筐体、42,42A,42B,42C,42D…封止板、43…接合材、411…素子基板(基板)、411A…開口部、411A1…開口部、411B…隔壁、411C…第一面、411D…第二面、412…支持膜、413…圧電素子、413A…下部電極、413B…圧電膜、414…音響層、421…梁部、421A…梁部、422,422A,422B,422C,422D…凹凸部、4211…先端部、4212…基端部、4220…頂部、4223…頂点、θ…角度。

Claims (8)

  1. 開口部を有する基板と、
    前記開口部の一端側を閉塞し、前記開口部に臨む第一面及び前記第一面の裏面である第二面を有する支持膜と、
    前記支持膜に設けられ、前記支持膜の膜厚方向から見た平面視において、前記開口部と重なって配置される圧電素子と、
    前記支持膜の前記第二面側に配置され、梁部を介して前記支持膜の前記第二面に接合される封止板と、を備え、
    前記封止板は、当該封止板の前記支持膜とは反対側の面に凹凸部を有することを特徴とする超音波デバイス。
  2. 請求項1に記載の超音波デバイスにおいて、
    前記基板は、前記開口部を囲う隔壁を有し、
    前記支持膜の膜厚方向に交差する交差方向から見た平面視において、前記梁部の前記第二面に接続される部位の幅寸法は、前記隔壁の幅寸法よりも小さいことを特徴とする超音波デバイス。
  3. 請求項2に記載の超音波デバイスにおいて、
    前記梁部の幅寸法は、前記交差方向から見た平面視において、前記封止板に向かうにしたがって大きくなっていることを特徴とする超音波デバイス。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の超音波デバイスにおいて、
    前記梁部の前記封止板に接続される部位の幅寸法をW1とし、前記梁部の前記第二面に接続される部位の幅寸法をW2とし、前記封止板における前記凹凸部の頂点までの厚み寸法をT1とした場合に、前記凹凸部の頂点の角度θは、下記式(1)を満たす
    Figure 2018142830
    ことを特徴とする超音波デバイス。
  5. 開口部及び当該開口部を囲う隔壁を有する基板と、
    前記開口部の一端側を閉塞し、前記開口部に臨む第一面及び前記第一面の裏面である第二面を有する支持膜と、
    前記支持膜に設けられ、前記支持膜の膜厚方向から見た平面視において、前記開口部と重なって配置される圧電素子と、
    前記支持膜の前記第二面側に配置され、梁部を介して前記支持膜の前記第二面に接合される封止板と、を備え、
    前記支持膜の膜厚方向に交差する交差方向から見た平面視において、前記梁部の前記第二面に接続される部位の幅寸法は、前記隔壁の幅寸法よりも小さいことを特徴とする超音波デバイス。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の超音波デバイスにおいて、
    前記梁部の前記第二面に接続される部位と、前記第二面とを接合する接合材を有し、
    前記接合材は、減衰材を含むことを特徴とする超音波デバイス。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の超音波デバイスと、
    前記超音波デバイスを収容する筐体と、を備えた
    ことを特徴とする超音波探触子。
  8. 請求項7に記載の超音波探触子と、
    前記超音波デバイスを制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とする超音波装置。
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