JP2018141585A5 - - Google Patents

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上記構成では、第1バーナの運転中であって第2バーナの停止中に、第2バーナを囲う風箱の内部にシールガスを供給している。第1バーナの運転中は、第1バーナが形成する火炎によって、火炉内に高温の燃焼ガスが充満する。このとき、第2バーナを囲う風箱の内部には、シールガスが供給されているので、火炉から風箱の内部に流入しようとする高温の燃焼ガスが、シールガスによって妨げられる。したがって、第2バーナの停止中に、第2バーナを囲う風箱内に高温の燃焼ガスが流入せず、第2バーナが高温の燃焼ガスに曝されない。この結果、第1バーナの運転中であって第2バーナの停止中に、第1バーナが形成する火炎の熱によって、第2バーナが損傷するのを防止することができる。
ボイラ3は、LNGタンク2に、イナートガス供給管4を介して接続されている。イナートガス供給管4の内部にはイナートガスが流通し、ボイラ3で生成された燃焼ガスは、イナートガス供給管4を介してLNGタンク2に供給される。イナートガス供給管4には、燃焼ガス流れの上流側から順番に、スクラバー5、クーラー6、ドライヤ7及びブースターファン8が設けられている。イナートガス供給管4内を流通する燃焼ガスは、スクラバー5によって硫黄成分や、すす等を除去し、洗浄処理される。洗浄処理された燃焼ガスは、クーラー6によって冷却処理され、さらにその後、ドライヤ7によって、乾燥処理される。乾燥処理をされた燃焼ガスは、イナートガスとして、ブースターファン8によりLNGタンク2内に供給される。また、イナートガス供給管4のボイラ3とスクラバー5との間からは、燃焼ガス排出管9が分岐している。ボイラ3で生成された燃焼ガスの一部は、燃焼ガス排出管9内を介して、煙突(図示省略)から排出される。
ボイラ3は、図2に示すように、燃焼ガスを燃焼する火炉16と、火炉16で発生した燃焼ガスによって蒸気を生成する蒸気生成部17とを有する。火炉16は、側部水冷壁32、天井部水冷壁22、底部水冷壁33に囲まれた空間である。側部水冷壁32は、火炉16の側方を構成する側壁に沿うように設けられ、底部水冷壁33は、火炉16の下方を構成する炉底に沿うように設けられ、天井部水冷壁22は、火炉16の上方を構成する天井部に沿うように設けれている。また、側部水冷壁32は、火炉16の前面(図3でいう紙面上方向の面)を構成する前面水冷壁23と、火炉16の後面を構成する後面水冷壁43と、火炉16の前面及び後面以外の面を構成する側面水冷壁44とを含んでいる。側部水冷壁32は、それぞれ、上下方向に延びて所定の間隔を存して並列に配置された複数の水冷管34を備え、水冷管34の内部には水または蒸気が流通している。天井部水冷壁22及び底部水冷壁33も、側部水冷壁32と略同一の構成とされている。ただし、天井部水冷壁22及び底部水冷壁33を構成する複数の水冷管34は、水平方向に延びている。なお、図2では、図示の関係上、水冷管34を省略して図示している。
さらに、火炉16内には、底部水冷壁を上方から覆うように底部耐火材(耐火材)35が設けられている。また、火炉16の下部に位置する側部水冷壁32のうち、下部バーナ20が設けられている前面水冷壁23以外の後面水冷壁43及び側面水冷壁44には、後面水冷壁43及び側面水冷壁44を火炉16中心方向から覆うように側部耐火材36(耐火材)が設けられている。すなわち、底部耐火材35及び側部耐火材36は、底部水冷壁33及び側部水冷壁32と下部バーナ20が形成する火炎との間に設けられている。また、燃焼ガス流れを確保するために、フロントバンクチューブ28と天井部水冷壁22との間に天井部耐火材37が設けられている。
蒸気生成部17に導入された燃焼ガスは、図2矢印で示されるように、フロントバンクチューブ28及び蒸発管群29を順番に通過してフロントバンクチューブ28及び蒸発管群29の内部を流れる水または水蒸気と熱交換して蒸気を生成する(蒸気生成工程)。蒸発管群29を通過する際には、仕切板41を折り返すように流れる。熱交換を終えた燃焼ガスは、燃焼ガス排出ダクト38から、イナートガスとしてイナートガス供給管4に流入する。イナートガス供給管4に流入したイナートガスは、スクラバー5、クーラー6及びドライヤ7を介して、ブースターファン8によってLNGタンク2内に供給される。
本実施形態に係るLNG運搬船60は、ベント管10から分岐する第1可燃性ガス供給管51を有する。第1可燃性ガス供給管51は、ボイラ50に接続され、途中位置に設けられた供給用コンプレッサ52によって、LNGタンク2内の可燃性の燃料ガスがボイラ50に供給される。また、第1可燃性ガス供給管51の途中位置からは、LNGタンク2からボイラ56へと可燃性ガスを供給する第2可燃性ガス供給管54が分岐している。なお、第2可燃性ガス供給管54は、第1可燃性ガス供給管51の途中位置から分岐させずに、LNGタンク2とボイラ56とを直接結ぶように設けられてもよい。
また、上記各実施形態では、火炉16の全面には耐火材を設けずに、下部バーナ20が設けられている面には耐火材を設けていないが、火炉16の側壁の全面に耐火材を設けてもよい。このような構成とすることで、下部バーナ20が形成する火炎と側部水冷壁32との熱交換をより抑制し、下部バーナ20が形成する火炎の燃焼温度をより高く維持することができる。また、下部バーナ20が形成する火炎と側部水冷壁32とが直接接触することをより抑制し、一酸化炭素の発生をより抑制することができる。

Claims (6)

  1. 火炉と、
    前記火炉内で燃料を燃焼する第1バーナと、
    前記第1バーナと別に設けられ、前記火炉内で燃料を燃焼してイナートガスを生成する第2バーナと、を備え
    前記第1バーナは、前記火炉の上部に配置され、下方に向けて火炎を形成し、
    前記第2バーナは、前記火炉の下部に配置されるボイラ。
  2. 前記火炉の炉底及び前記火炉の下部の側壁に沿うように設けられる水冷壁と、
    前記水冷壁と前記第2バーナが形成する火炎との間に設けられる耐火材と、を備えた請求項1に記載のボイラ。
  3. 前記第2バーナを囲う風箱と、
    前記第1バーナの運転中であって前記第2バーナの停止中に、前記風箱の内部にシールガスを供給するファンと、を備える請求項1または請求項2に記載のボイラ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載のボイラと、
    前記ボイラで生成した前記イナートガスが供給される燃料タンクと、を備えた船舶。
  5. 前記ボイラとは別に設けられ、前記燃料タンクから燃料ガスが供給される他のボイラを備えた請求項4に記載の船舶。
  6. 火炉と、前記火炉内で燃料を燃焼する第1バーナと、前記第1バーナと別に設けられて前記火炉内で燃料を燃焼してイナートガスを生成する第2バーナと、前記火炉で発生した燃焼排ガスによって蒸気を生成する蒸気生成部と、を有するボイラを備え、
    前記第2バーナのみで燃料を燃焼する第2バーナ燃焼工程と、
    前記蒸気生成部で蒸気を生成する蒸気生成工程と、を備えたイナートガス生成方法。
JP2017035870A 2017-02-28 2017-02-28 ボイラ及びボイラを備えた船舶並びにイナートガスの生成方法 Active JP6879778B2 (ja)

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