JP2018140576A - 転写方法およびモールド - Google Patents

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Mitsunori Kokubo
光典 小久保
裕喜 杉浦
Hiroyoshi Sugiura
裕喜 杉浦
茂 藤原
Shigeru Fujiwara
茂 藤原
有紀 橋本
Yuki Hashimoto
有紀 橋本
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Abstract

【課題】基板に設けられた材料での残膜部位の生成を無くす。【解決手段】薄い平板状に形成されている本体部113と、本体部113の厚さ方向の一方の面に形成された所定の凸部121で構成された転写パターン115と、本体部113の厚さ方向から見て凸部121が設けられている部位で本体部113に設けられており所定の波長の電磁波を遮断する電磁波遮断部117とを有するモールド7aである。【選択図】図23

Description

本発明は、電磁波遮断部が設けられたモールドを用いて転写をするものに関する。
従来、基板の表面に紫外線硬化樹脂を設け、所定の転写パターンが形成されている長いシート状のモールドをローラに巻き掛けておいてローラを移動し、モールドを基板に押し当て、紫外線の照射で紫外線硬化樹脂を硬化させることで、紫外線硬化樹脂にモールドの転写パターンを転写する転写方法が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2014−40070号公報
ところで、特許文献1に記載の転写方法では、基板に設けられた紫外線硬化樹脂に転写されたパターンで、図5(c)に示すような残膜部位21が生成されてしまう。
本発明は、基板の表面に未硬化の材料を設け、所定の転写パターンが形成されているモールドを基板に押し当て、材料を硬化させることで、材料にモールドの転写パターンを転写する転写装置および転写方法において、基板に設けられた材料での残膜部位の生成を無くすことができる転写方法およびモールドを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、基板の表面に、所定の波長の電磁波が照射されることで硬化する材料を設ける材料設置工程と、所定の転写パターンと、この所定の転写パターンの形状と同一形状の電磁波遮断部とが形成されているモールドを、前記材料設置工程で前記材料が設置された前記基板に押し当てるモールド押し当て工程と、前記モールド押し当て工程での押し当てをした状態で、前記モールドの前記電磁波遮断部以外の部位である電磁波透過部を通して、前記基板に設置されている前記材料に、前記所定の波長の電磁波を照射する照射工程とを有する転写方法である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の転写方法において、前記モールド押し当て工程で前記モールドを前記基板に押し当てる前に、前記モールドに対する前記基板の位置決めをする基板・モールド位置決め工程を有する転写方法である。
請求項3に記載の発明は、薄い平板状に形成されている本体部と、前記本体部の厚さ方向の一方の面に形成された所定の凸部で構成された転写パターンと、前記本体部の厚さ方向から見て前記凸部が設けられている部位で、前記本体部に設けられており、所定の波長の電磁波を遮断する電磁波遮断部とを有するモールドである。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のモールドにおいて、前記電磁波遮断部は、前記本体部の厚さ方向の他方の面に、薄い膜状になって設けられているモールドである。
本発明によれば、基板に設けられた材料での残膜部位の生成を無くすことができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係る転写方法で製造される製品を示す図であり、(b)は、(a)におけるIB矢視図であり、(c)は、(a)におけるIC―IC断面を示す図であり、(d)は、(c)におけるID部の拡大図である。 図1におけるII部の拡大図であり、(a)は良品を示しており、(b)、(c)、(d)は不良品を示している。 本発明の実施形態に係る転写方法で製造される製品の製造方法を示す図であり、(b)は、(a)におけるIIIB―IIIB断面を示す図であり、(c)は、(b)におけるIIIC部の拡大図である。 本発明の実施形態に係る転写方法で製造される製品の製造方法を示す図であり、(b)は、(a)におけるIVB―IVB断面を示す図であり、(c)は、(b)におけるIVC部の拡大図である。 本発明の実施形態に係る転写方法で製造される製品の製造方法を示す図であり、(b)は、(a)におけるVB―VB断面を示す図であり、(c)は、(b)におけるVC部の拡大図である。 本発明の実施形態に係る転写の概略構成を示す図である。 図6におけるVII矢視図である。 図6におけるVIII―VIII断面を示す図である。 図6におけるIX―IX断面を示す図である。 図6におけるX―X断面を示す図である。 本発明の実施形態に係る転写装置の動作を示す図である。 本発明の実施形態に係る転写装置の動作を示す図である。 本発明の実施形態に係る転写装置の動作を示す図である。 本発明の実施形態に係る転写装置の動作を示す図である。 本発明の実施形態に係る転写装置の押し当てローラを移動して、モールドを基板に押し当てる動作を示す図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る転写装置に設置される基板に設けられた紫外線硬化樹脂の形態を示す図であり、(b)、(c)、(d)はその変形例を示す図である。 (a)は、図4(a)で示す転写方法で使用されるマスクユニットを示す図であり、(b)は、変形例に係るマスクユニットを示す図であり、(c)は、(b)におけるXVIIC−XVIIC断面を示す図であり、(d)は、(c)におけるXVIID部の拡大図である。 (a)は、図17(b)、(c)、(d)で示すマスクユニットを用いた転写方法を示す図であって、図4(a)に対応する図であり、(b)は、(a)におけるXVIIIB−XVIIIB断面を示す図であり、(c)は、(b)におけるXVIIIC部の拡大図である。 1枚の基板の複数個所に転写パターンを転写した場合を示す図である。 1枚の基板の複数個所に転写パターンを転写した場合を示す図である。 本発明の実施形態に係る転写装置のダンサーローラの変形例を示す図である。 本発明の実施形態に係る転写装置のローラの変形例を示す図である。 (a)は、マスクユニットをモールドに設けた場合の転写方法を示す図であって、図3(a)や図4(a)に対応する図であり、(b)は、(a)におけるXXIIIB−XXIIIB断面を示す図であり、(c)は、(b)におけるXXIIIC部の拡大図である。
本発明の実施形態に係る転写方法で製造される製品(もしくは半製品)1について、図1、図2を用いて説明する。説明の便宜のために、水平な所定の一方向をX軸方向(前後方向)とし、水平な他の所定の一方向であってX軸方向に対して直交する方向をY軸方向(幅方向)とし、X軸方向とX軸方向とに対して直交する方向をZ軸方向(上下方向)とする。
製品1は、たとえば、タッチパネルセンサや液晶表示装置のフィルタとして使用されるものであり、基板3と、所定形状(所定パターン)の凸部5とを備えて構成されている。
基板3は、たとえば、ガラスや合成樹脂で構成されており、凸部5は、たとえば、所定の電磁波が照射されることで硬化した材料(たとえば硬化した紫外線硬化樹脂)で構成されている。凸部5は、モールド(型)7に形成されている転写パターン9(図3等参照)を転写することで所定形状に形成されたものであり、基板3の厚さ方向(Z軸方向)の一方の面に設けられている。図1(a)では、凸部5は、たとえば、お互いが隣接している複数の正六角形の辺で構成されているように見える。
次に、凸部5の基板3に対する位置について説明する。製品1は、基板3の端面からの距離が、図2(a)で示すように、設計寸法である「L1」、「L2」になっているものを良品とする。
一方、図2(b)で示すように、基板3の端面からの距離が、「L3」、「L4」になっていたり(L3>L1;L4>L2)、図2(c)で示すように、基板3の端面からの距離が、「L5」、「L6」になっていたり(L5<L1;L6<L2)、図2(d)で示すように、凸部5が斜めに傾いているものを不良品とする。
次に、製品1の製造方法(転写方法)について説明する。
まず、基板3の表面に、所定の波長の電磁波(たとえば紫外線)が照射されることで硬化する未硬化の材料(たとえば未硬化の紫外線硬化樹脂)11を設ける(材料設置工程)。
なお、基板3は、たとえば、矩形で薄い平板状になっており、厚さ方向が上下方向(Z事項方向)になっている。紫外線硬化樹脂11は、基板3の上面のたとえば全面に、薄い膜状になって設けられる。
続いて、図3で示すように、材料設置工程で設置された紫外線硬化樹脂11に、モールド7の転写パターン9を転写するために、上記材料設置工程で紫外線硬化樹脂11が設置されている基板3に、モールド(所定の転写パターン9が形成されているモールド)7を押し当てる(モールド押し当て工程)。
なお、モールド7は紫外線を透過する材料で構成されており、図3で示すように、モールド押し当て工程で基板3に押し当てられているモールド7の部位は平板状になっている。
モールド押し当て工程でモールドを基板に押し当てた状態では、基板3とモールド7の厚さ方向が上下方向(Z軸方向)になっており、基板3の上側にモールド7が位置している。
また、基板3の上面に設けられている未硬化の紫外線硬化樹脂11に、モールド7の下面に形成されている転写パターン9が入り込んでいる。転写パターン9は、上下方向で僅かに突出しまたへこんでいる所定の形状の凹凸で形成されている。
なお、上記モールド押し当て工程でモールド7を基板3に押し当てる前に、基板3とモールド7の厚さ方向に対して直交する方向(X軸方向、Y軸方向)におけるモールド7に対する基板3の位置決め、Z軸に対して平行な軸(C軸)まわりでの、モールド7に対する基板3の位置決めをする(基板・モールド位置決め工程)が望ましい。
続いて、上記モールド押し当て工程でモールド7を基板3に押し当てた状態で、図4で示すように、基板3とモールド7とに対するマスクユニット13の位置決めをする(マスクユニット位置決め工程)。
マスクユニット13には、所定の波長の電磁波(たとえば、紫外線)が透過する所定形状の電磁波透過部(紫外線透過部)15が形成されている(図17(a)も併せて参照)。
また、マスクユニット13は薄い平板状に形成されており、紫外線透過部15が1つ設けられているが、紫外線透過部15が複数設けられていてもよい。紫外線透過部15は、マスクユニット13の厚さ方向でマスクユニット13を貫いている。マスクユニット13の紫外線透過部15以外の部位(紫外線遮光部)は、紫外線を透過しないようになっている。
なお、マスクユニット13の紫外線透過部15が、図4(a)、図17(a)で示すように、1つの矩形で形成されている等の単純な形態になっている場合には、紫外線透過部15を、貫通孔(厚さ方向でマスクユニット13の肉部を貫いている貫通孔)で構成してもよい。
また、マスクユニット13を、紫外線を透過する平板状の材料の下面もしくは上面に、紫外線を透過しない紫外線遮断膜をごく薄く設けることで、構成してもよい。この場合、紫外線遮断膜が設けられていない部位が、紫外線透過部15になる。
上記マスクユニット位置決め工程で、マスクユニット13の設置がされた状態では、基板3とモールド7とマスクユニット13との厚さ方向が上下方向になっており、モールド7の上側にマスクユニット13が位置しており、モールド7の上面にマスクユニット13の下面が接触しているか、もしくは、モールド7とマスクユニット13とがごく僅かに離れている。
また、マスクユニット位置決め工程でマスクユニット13が設置された状態では、基板3やモールド7やマスクユニット13の厚さ方向(Z軸方向)や、基板3やモールド7やマスクユニット13の厚さ方向に対して直交する方向(X軸方向、Y軸方向)における、モールド7と基板3に対するマスクユニット13の位置決めがされている。
さらに、マスクユニット位置決め工程でマスクユニット13が設置された状態では、Z軸に対して平行な軸(C軸)まわりでの、モールド7と基板3に対するマスクユニット13の位置決めがされている。
続いて、上記マスクユニット位置決め工程でマスクユニット13を位置決めした状態で、マスクユニット13の紫外線透過部15を通して、基板3に設置されている紫外線硬化樹脂11に、紫外線を照射する(照射工程)。
上記照射工程で紫外線の照射をするときには、マスクユニット13によってモールド7が下方(基板3)に付勢されていることが望ましい。
上記照射工程では、マスクユニット13の上方にある光源(図4では図示せず;図6等の示す紫外線発生装置99)から下方に向かって発した紫外線が、マスクユニット13の紫外線透過部15とモールド7とを通過して、紫外線硬化樹脂11に照射される。上記照射工程での紫外線の照射は、紫外線が照射されている部位での紫外線硬化樹脂11の硬化が終えるまでなされる。
上記照射工程での紫外線の照射が終了した状態では、基板3に設置された紫外線硬化樹脂11のうち、紫外線の照射がされた部位(図4(c)の参照符号17で示す部位)では、紫外線硬化樹脂11が硬化しているが、マスクユニット13によって紫外線が照射されなかった部位(図4(c)の参照符号19で示す部位)では、紫外線硬化樹脂11が未硬化の状態になっている。
上記照射工程での紫外線の照射が終えた後に、マスクユニット13を取り外し(マスクユニット取り外し工程)、この後、モールド7を基板3(紫外線硬化樹脂11)から剥す(モールド剥し工程)。モールド剥し工程でモールドを剥した後、未硬化の紫外線硬化樹脂を除去する(除去工程)。
未硬化の紫外線硬化樹脂の除去後の状態について説明する。この状態では、たとえば図5で示すように、基板3の上面に、凸部5の他に高さの低い残膜部位21が形成される場合がある。残膜部位21が形成される理由は、図3(c)や図4(c)で示すように、モールド7の転写パターン9の凸部の下端と基板3の上面との間に間隙23が形成され、間隙に紫外線硬化樹脂11が入り込む場合があるからである。
残膜部位21が形成されておりこの残膜部位21が不要な部位である場合には、Oアッシング等のアッシングなどの処理を施して、残膜部位21を除去する(残膜部位除去工程)。これにより、図1に示す製品が生成される。
なお、当然のことであるが、基板3に設置された紫外線硬化樹脂11で形成されたパターン(凸部5の形態)は、モールド7に形成されている転写パターン9とは逆パターンになる。
ところで、上記マスクユニット位置決め工程でマスクユニット13の位置決めがされた状態では、モールド7の転写パターン9が形成されている領域の内側に、マスクユニット13の紫外線透過部15が位置している。
さらに詳しく説明する。上記モールド押し当て工程がされた状態を、モールド7の上側から見ると、基板3の総てもしくは一部に、モールド7の転写パターン9が形成されている領域が被さっている。また、上記マスクユニット位置決め工程がされた状態を、マスクユニット13の上側から見ると、モールド7の転写パターン9が形成されている領域の内側にマスクユニット13の紫外線透過部15が位置していることで、マスクユニット13の紫外線透過部15の総てに、モールド7の転写パターン9が存在している。
たとえば、図4(a)で示すように、紫外線透過部15が、マスクユニット13の中央部に矩形状になって1つ形成されている態様では、マスクユニット13の1つの紫外線透過部15の全体の領域にモールド7の転写パターン9が存在している。
また、モールド7は、図6等で示すように、所定の幅と所定の長さとを備えた細長いシート状(帯状)に形成されており、ロール状に巻かれていることでモールド原反25を形成している。モールド原反25からモールド7の長手方向の一部が延出しており、繰り出した先端部が巻き取られて巻き取りロール27が形成されている。
そして、上記モールド押し当て工程がされるときには、モールド原反25と巻き取りロール27との間で弛むことなく平板状になって延出している部位(モールド7の長手方向の中間部)が、基板3に押し当てられる。
なお、上記説明では、マスクユニット13の紫外線透過部15が、図4(a)や図17(a)で示すように1つの矩形で形成されているが、図17(b)(c)(d)で示すように、マスクユニット13の紫外線透過部15の形状が、モールド7の転写パターン9の形状と一致していてもよい。
そして、図18で示すように、上記マスクユニット位置決め工程で、マスクユニット13の紫外線透過部15の位置と、モールド7の転写パターン9の位置とをお互いに一致させるようにしてもよい。
ここで、上記マスクユニット位置決め工程で、マスクユニット13の紫外線透過部15の位置と、モールド7の転写パターン9の位置とをお互いに一致させるようにした場合について、さらに詳しく説明する。
モールド7の転写パターン9は、図18(c)で示すように、モールド7の下面から突出している突出部位29と、突出していない非突出部位31とで形成されており、上記モールド押し当て工程がされた状態では、突出部位29と基板3とはZ軸方向でごく僅かに離れており、突出部位29と基板3との間の部位には未硬化の紫外線硬化樹脂11が僅かに存在している。なお、上記モールド押し当て工程がされた状態で、突出部位29と基板3とが接触している場合もあるが、この場合、突出部位29と基板3との間の部位には未硬化の紫外線硬化樹脂11がほぼ存在しない。
一方、上記モールド押し当て工程がされた状態では、非突出部位31は基板3から離れており、非突出部位31と基板3との間の部位33には未硬化の紫外線硬化樹脂11が充填されている。
マスクユニット位置決め工程がされた状態をマスクユニット13の上側から見ると、図18(a)で示すように、マスクユニット13の紫外線透過部15は、モールド7の非突出部位31に重なっており、マスクユニット13の紫外線を透過しない部位は、突出部位29に重なっている。
これにより、マスクユニット13の紫外線透過部15とモールド7の非突出部位31とを通って紫外線が照射されることで、非突出部位31と基板3との間の部位33に充填されている紫外線硬化樹脂11が硬化して製品1の凸部5になり、その他の箇所の紫外線硬化樹脂11は硬化しない。
この後、モールド7を基板3から剥して、未硬化の紫外線硬化樹脂11を除去すれば、図1に示すような、残膜部位21が存在しない製品1を得ることができる。
ところで、1枚の基板3にモールド7を用いた複数回の転写をすることで、図19や図20に示すように、1枚の基板3に複数の所定形状の凸部5を形成してもよい。
すなわち、基板3の大きさを、モールド7の転写パターン9の大きさの複数倍の大きさよりもやや大きくして、上記材料設置工程で、基板3の複数個所に紫外線硬化樹脂11を設けるか、基板3の全面に紫外線硬化樹脂11を設ける。
そして、上記基板・モールド位置決め工程と上記記モールド押し当て工程と上記マスクユニット位置決め工程と上記照射工程とを、モールド7に対する基板3の位置を変えつつ複数回繰り返すことで、基板3に設けられた紫外線硬化樹脂11の複数個所に、転写パターン9を転写してもよい。
ここで、上述した転写方法を実施するための転写装置41について説明する。
転写装置41は、図6〜図10で示すように、ベース体43と基板設置部45とモールド設置部47とモールド押し当て部49とマスクユニット設置部51とマスクユニット位置決め部53と照射部55と制御部57とを備えて構成されている。
基板設置部45は、ベース体43に設けられている。基板設置部45には、たとえば矩形な平板状に形成されている基板3が設置されるようになっている。なお、基板設置部45に設置された基板3は、厚さ方向が上下方向になっており、基板3の上面のたとえば全面には、紫外線が照射されることで硬化する未硬化の紫外線硬化樹脂11が薄い膜状に設けられている。
モールド設置部47も、ベース体43に設けられている。モールド設置部47には、所定の転写パターン9が形成されているモールド7が設置されるようになっている。
モールド押し当て部49も、ベース体43に設けられている。モールド押し当て部49は、未硬化の紫外線硬化樹脂が設置された基板3にモールド7の転写パターン9を転写するために、モールド設置部47に設置されているモールド7を、未硬化の紫外線硬化樹脂11が設けられ基板設置部45に設置されている基板3(基板3の紫外線硬化樹脂11)に押し当てるようになっている。
なお、モールド押し当て部49による押し当てがされるときのモールド7は、この厚さ方向が上下方向になっているとともに下面に所定の転写パターン9が位置している。
マスクユニット設置部51も、ベース体43に設けられている。マスクユニット設置部51には、紫外線が透過する所定形状の紫外線透過部15が形成されているマスクユニット13が設置されるようになっている。
マスクユニット位置決め部53も、ベース体43に設けられている。マスクユニット位置決め部53は、基板設置部45に設置されている基板3とモールド設置部47に設置されているモールド7とに対する、マスクユニット設置部51に設置されているマスクユニット13の位置決めをするようになっている。
照射部55も、ベース体43に設けられている。照射部55は、基板設置部45に設置されている基板3の紫外線硬化樹脂11に向けて紫外線を照射するようになっている。紫外線は、マスクユニット設置部51に設置されているマスクユニット13の紫外線透過部15と、モールド押し当て部49によって基板(基板設置部45に設置されている基板)3に押し当てられているモールド7とを通して、紫外線硬化樹脂11に照射されるようになっている。
また、転写装置41には、基板・モールド位置決め部63が設けられている。基板・モールド位置決め部63は、ベース体43に設けられており、モールド設置部47に設置されているモールド7に対する基板設置部45に設置されている基板3の位置決めをするようになっている。
制御部57は、CPU59とメモリ61とを備えて構成されている。
そして、制御部57は、基板設置部45に基板(未硬化の紫外線硬化樹脂11が設置さている基板)3が設置されており、モールド設置部47にモールド7が設置されており、マスクユニット設置部51にマスクユニット13が設置されている状態で、次に示すようにして、モールド押し当て部49とマスクユニット位置決め部53と照射部55とを制御するようになっている。
モールド押し当て部49でモールド7を基板3に押し当てる前に、基板3とモールド7の厚さ方向に対して直交する方向(X軸方向、Y軸方向)における、モールド7に対する基板3の位置決めをする。このとき、Z軸に対して平行な軸を中心として回転する動作の軸(C軸)での、モールド7に対する基板3の位置決めもする。
続いて、モールド押し当て部49によって、モールド7を基板3(基板3の紫外線硬化樹脂11)に押し当て、マスクユニット位置決め部53によって、基板3とモールド7とに対する、マスクユニット13の位置決めをする。この後、照射部55によって、基板設置部45に設置されている基板3の紫外線硬化樹脂11に向けて紫外線を照射する。
続いて、モールド押し当て部49を用いて、基板3(硬化した紫外線硬化樹脂11)からモールド7を剥す。
なお、上述したように、マスクユニット13の紫外線透過部15の形状がモールド7の転写パターン9の形状と一致している場合には、制御部57は、照射部55での紫外線の照射前に、マスクユニット位置決め部53を制御して、マスクユニット13の紫外線透過部15の位置とモールド7の転写パターン9の位置とがお互いに一致するようにする。
また、転写装置41において、上述したように、1枚の基板3にモールド7を用いた複数回の転写をすることで、図19や図20に示すように、1枚の基板3に複数の所定形状の凸部5を形成してもよい。
すなわち、基板設置部45に設置されている基板3を、モールド設置部47に設置されているモールド7に対して、X軸方向やY軸方向で移動位置決め自在なように構成する。そして、制御部57が、基板設置部45に基板3が設置されており、モールド設置部47にモールド7が設置されており、マスクユニット設置部51にマスクユニット13が設置されている状態で、次に示すように、モールド押し当て部49とマスクユニット位置決め部53と照射部55と基板設置部45とを制御してもよい。
基板・モールド位置決め部63によって、モールド設置部47に設置されているモールド7に対する、基板設置部45に設置されている基板3の位置決めをし、モールド押し当て部49によって、モールド7を基板3に押し当て、マスクユニット位置決め部53によって、基板3とモールド7とに対する、マスクユニット13の位置決めをし、この後、照射部55によって、基板設置部45に設置されている基板3の紫外線硬化樹脂11に向けて紫外線を照射する各動作を、モールド7に対する基板3の位置を変えつつ複数回繰り返す。これにより、基板3に設けられた紫外線硬化樹脂11に、図19や図20で示すように、転写パターン9を複数個所で転写してもよい。
また、1つの転写パターン9に1つのマスクユニット13を重ねることにより、複数の転写パターンが分割して形成されるようにしてもよい。すなわち、図19に示す態様では、基板3の位置決めをし、モールド7を基板3に押し当て、基板3とモールド7とに対するマスクユニット13の位置決めをし、この後、照射部55によって、基板設置部45に設置されている基板3の紫外線硬化樹脂11に向けて紫外線を照射する一連の動作を、1回だけすることにより、一枚の基板3のお互いが離れている3カ所に、転写パターンが転写される。また、図20に示す態様では、図19で示す場合と同様にして、一枚の基板3のお互いが離れている6カ所に、転写パターンが転写される。
上述したように1つのパターンを複数に分割する場合は、分割したそれぞれの転写パターンが欠けることがないようにすることが必要となる。
ここで、転写装置41について、図6〜図10を参照して、さらに詳しく説明する。
転写装置41は、上述したように、ベース体43と基板設置部45とモールド設置部47とモールド押し当て部49とマスクユニット設置部51とマスクユニット位置決め部53と基板・モールド位置決め部63と照射部55と制御部57とを備えて構成されている。
基板設置部45は、上面が平面状になっている基板設置体65を備えて構成されている。基板3は、この下面が基板設置体65の上面に接し、基板設置体65に上面に載置され、たとえば真空吸着によって、基板設置体65に一体的に設置される。
なお、基板設置部45への基板3の搬入や、基板設置部45からの基板3の搬出は、たとえば、図示しないロボット等の基板搬送装置によってなされる。また、基板搬送装置で基板設置体65に基板3を搬入したときには、基板設置体65に対する基板3の位置決めがされているものとする。
モールド設置部47は、モールド原反25が設置されるモールド原反設置部67と、巻き取りロール27が設置される巻き取りロール設置部69とを備えて構成されている。そして、モールド原反設置部67に設置されているモールド原反25からモールド7が繰り出しており、この繰り出した部位の先端部が、巻き取りロール設置部69に設置されている巻き取りロール27に巻き取られている。さらに、モールド7の一部は、このモールド原反25と巻き取りロール27との間で弛むことなく平板状になって延出している。
モールド押し当て部49は、円柱状の押し当てロール(押し当てローラ)71と円柱状のガイドローラ73(73A、73B、73C)と押し当てロール支持体75とを備えて構成されている。モールド原反25とモールド原反設置部67側のガイドローラ73A、73Bとは、Y軸方向の延びた中心軸を回転中心にして、ベース体43に回転自在に設けられている。
押し当てロール71と巻き取りロール設置部69側のガイドローラ73Cと巻き取りロール27とは、Y軸方向に延びた中心軸を回転中心にして、押し当てロール支持体75に回転自在に設けられている。
モールド原反設置部67とガイドローラ73A、73Bは、押し当てロール71よりも後側に位置しており、ガイドローラ73Cは、押し当てロール71の上側に位置している。巻き取りロール設置部69は、ガイドローラ73Cよりも後側に位置している。
モールド原反設置部67に設置されたモールド原反25と、巻き取りロール設置部69の巻き取りロール27との間で弛むことなく延伸しているモールド7は、ガイドローラ73Aとガイドローラ73Bと押し当てロール71とガイドローラ73Cと円柱状のダンサーロール77とに、この順で巻き巻き掛けられている。なお、ダンサーロール77の詳細については後述する。
押し当てロール支持体75は、X軸方向で移動自在なように、ベース体43に支持されており、押し当てロール駆動部107を構成する図示しないリニアモータ等のアクチュエータによって移動するようになっている。
押し当てロール71とガイドローラ73Cとダンサーロール77と巻き取りロール設置部69の巻き取りロール27とは、押し当てロール支持体75とともに移動するようになっている。
押し当てロール71に巻き掛けられているモールド7は、押し当てロール71の下端で押し当てロール71に接触している。押し当てロール71は、押し当てロール支持体75の移動によって、押し当て開始位置(図6で示す位置)と押し当て終了位置(図11で示す位置)の間をX軸方向で移動するようになっている。
押し当てロール71の押し当て開始位置から押し当て終了位置への移動によって、基板設置体65に設置されている基板3と押し当てロール71とで、モールド7の基板3に押し当てられている部位(平板状になって基板3の紫外線硬化樹脂11に押し当てられる部位)が、後方から前方に向かって広がっていくようになっている(図15等参照)。
押し当てロール71が押し当て終了位置まで移動し終えたときには、平板状の基板3と平板状のモールド7とが、紫外線硬化樹脂11を挟んで対向している(図3(b)参照)。
逆に、押し当てロール71の押し当て終了位置から押し当て開始位置への移動によって、基板設置体65に設置されている基板3からモールド7が剥がれるようになっている。
基板・モールド位置決め部63は、基板設置体位置決めユニット79と、基板設置体65に設置された基板3を撮影するカメラ81と、モールド設置部47に設置されたモールド7を撮影するカメラ83とを備えて構成されている。
なお、カメラ81、83は、ベース体43に一体的に設けられている。カメラ83は、モールド原反25と巻き取りロール27とに間で平板状になっているモールド7の部位のうちで、たとえば、ガイドローラ73Bと押し当てロール71との間に位置している部位を撮影するようになっている。
カメラ81は、基板3に設けられているアライメントマーク(図示せず)を撮影し、この撮影した画像によって、制御部57が、ベース体43に対する基板(基板設置体65に設置されている基板)3の位置を検出するようになっている。
なお、アライメントマークに代えてもしくは加えて、基板3の端面等を撮影することで、ベース体43に対する基板3の位置を検出するように構成されていてもよい。さらに、アライメントマークを撮影する場合、アライメントマークにところには、紫外線硬化樹脂11が設けられていないことが望ましい。
カメラ83は、モールド7に設けられているアライメントマーク(図示せず)を撮影し、この撮影した画像によって、制御部57が、ベース体43に対するモールド7の位置を検出するようになっている。なお、アライメントマークに代えてもしくは加えて、モールド7の転写パターン9の端面等を撮影することで、ベース体43に対する基板3の位置を検出するように構成されていてもよい。
基板設置体位置決めユニット79は、基板設置体65をベース体43に対してX軸方向およびY軸方向および上述したC軸まわりで、位置決めをするものである。
さらに説明すると、基板設置体65は、X軸方向およびY軸方向およびC軸まわりで移動自在なように、ベース体43に支持されており、図示しないサーボモータ等のアクチュエータで移動位置決めされるようになっている。
そして、基板・モールド位置決め部63は、カメラ81、83で撮影した画像を用いて。制御部57の制御の下、モールド7に対する基板3の位置決めをするようになっている。
マスクユニット設置部51は、上面が平面状になっているマスクユニット載置体85と、下面が平面状になっているマスクユニット保持体87とを備えて構成されている。
そして、マスクユニット13が、この下面がマスクユニット載置体85の上面に接し、マスクユニット載置体85に対するある程度の位置決めがされた状態で、マスクユニット載置体85に載置されるようになっている。
マスクユニット保持体87は、マスクユニット支持体89に、ガイドロッド91等を介して支持されており、図示しないシンリダ等のアクチュエータで駆動することで、マスクユニット支持体89に対してZ軸方向で移動位置決め自在になっている。
マスクユニット保持体87は、この下面にマスクユニット13の上面が接するようにして、たとえば、真空吸着によってマスクユニット13を保持するようになっている。
そして、マスクユニット載置体85にマスクユニット13が載置されている状態(図6参照)でマスクユニット保持体87が下降してマスクユニット13を保持し、この保持をしたままマスクユニット保持体87が上昇すると、マスクユニット13がマスクユニット載置体85から離れるようになっている(図11参照)。
なお、マスクユニット保持体87の一部は、ガラス等で構成された電磁波透過部(紫外線透過部)93になっている。詳しくは後述する照射部55で発した紫外線が、紫外線透過部93とマスクユニット13の紫外線透過部15とモールド7とを透過して、基板3の紫外線硬化樹脂11まで達するようにするためである。
マスクユニット位置決め部53は、マスクユニット支持体89とマスクユニット搬送体95とカメラ97とを備えて構成されている。
なお、カメラ97は、ベース体43に一体的に設けられており、マスクユニット保持体87に保持されているマスクユニット13を撮影するようになっている。
また、カメラ97は、マスクユニット13に設けられているアライメントマーク(図示せず)を撮影し、この撮影した画像によって、制御部57が、ベース体43に対するマスクユニット13の位置(使用位置;図12や図13で示す状態でのX軸方向およびY軸方向およびC軸まわりでの位置)を検出するようになっている。なお、アライメントマークに代えてもしくは加えて、マスクユニット13の端面等を撮影することで、ベース体43に対するマスクユニット13の位置を検出するように構成されていてもよい。
マスクユニット搬送体95は、退避位置(図6で示す位置)と使用位置(図12、図13で示す位置)との間をX軸方向で移動自在なように、ベース体43に支持されており、図示しないリニアモータ等のアクチュエータによって移動するようになっている。
マスクユニット支持体89は、マスクユニット搬送体95に対して、位置決めされるようになっている。すなわち、マスクユニット支持体89は、X軸方向およびY軸方向およびC軸まわりで移動自在なように、マスクユニット搬送体95に支持されており、図示しないリニアモータ等のアクチュエータで移動位置決めされるようになっている。
そして、マスクユニット位置決め部53は、カメラ81もしくはカメラ83と、カメラ97とで撮影した画像を用いて、制御部57の制御の下、マスクユニット搬送体95に対するマスクユニット保持体87の位置決めをするようになっている。これにより、基板3やモールド7に対するマスクユニット13の位置決めがされる。
なお、マスクユニット搬送体95に対するマスクユニット保持体87の位置決めをするときには(基板3やモールド7に対するマスクユニット13の位置決めをするときには)、マスクユニット搬送体95が、上述したように、図12や図13で示す使用位置に位置しており、マスクユニット搬送体95やマスクユニット保持体87やマスクユニット13が、基板設置体65に設置されている基板3のほぼ真上に位置している。
照射部55は、紫外線発生装置99と紫外線発生装置支持体101とを備えて構成されている。紫外線発生装置99は、ガイドロッド103等を介して紫外線発生装置支持体101に支持されており、図示しないシンリダ等のアクチュエータで駆動することで、紫外線発生装置支持体101に対してZ軸方向で移動可能になっている。
すなわち、紫外線発生装置99のZ軸方向の移動では、上側位置(図6、図11、図12で示す位置)と下側位置(図13、図14で示す位置)とのいずれかに、紫外線発生装置99が位置するようになっている。
紫外線発生装置支持体101は、X軸方向で移動自在なように、マスクユニット搬送体95に支持されており、図示しないリニアモータ等のアクチュエータで駆動することで、マスクユニット搬送体95に対して移動自在になっている。
これにより、紫外線発生装置支持体101(紫外線発生装置99)は、後側位置(図13で示す位置)と前側位置(図14で示す位置)との間を所定の速度で移動するようになっている。
次に、転写装置41に動作について説明する。
初期状態では、図6で示すように、マスクユニット載置体85にマスクユニット13が載置されており、マスクユニット支持体89が上昇しており、マスクユニット搬送体95が退避位置に位置しており、紫外線発生装置99が上側位置に位置しており、紫外線発生装置支持体101が後側位置に位置しており、押し当てロール71が押し当て開始位置に位置しており、基板設置体65に未硬化の紫外線硬化樹脂11が設けられた基板3が載置されている。
上記初期状態において、基板・モールド位置決め部63によってモールド7に対する基板3の位置決めをするとともに、マスクユニット保持体87を下降してマスクユニット13を保持しマスクユニット保持体87を上昇する。
続いて、モールド押し当て部49によって(押し当てロール71を押し当て開始位置から押し当て終了位置まで移動することで)、所定の転写パターン9が形成されているモールド7を、紫外線硬化樹脂11が設置されている基板3に押し当てる(図11参照)。
続いて、モールド7を基板3に押し当てた状態で、マスクユニット搬送体95を使用位置に位置させ、マスクユニット位置決め部53によって、マスクユニット支持体89(マスクユニット13)の基板3やモールド7に位置決めをする(図12参照)。
続いて、マスクユニット13がモールド7に接するまで、マスクユニット保持体87を下降させる(図13参照)。
なお、モールド7を基板3に押し当てた状態で、マスクユニット13がモールド7からごく僅かに離れたところに位置するまで、マスクユニット保持体87を下降し、この状態で、マスクユニット位置決め部53による位置決めをし、この位置決め後さらに、マスクユニット保持体87を下降し、マスクユニット13がモールド7に接するように構成してもよい。
続いて、紫外線発生装置99を下降し(図13参照)、紫外線発生装置99で紫外線を発生させつつ、紫外線発生装置支持体101を後側位置から前側位置に移動し、マスクユニット保持体87の紫外線透過部93とマスクユニット13の紫外線透過部15とモールド7とを通して、基板3に設置されている紫外線硬化樹脂11に、紫外線を照射する(図14)。
この後、紫外線発生装置99を上昇し、紫外線発生装置支持体101を前側位置から後側位置に移動し、マスクユニット保持体87を上昇し、マスクユニット搬送体95を退避位置に位置させる。
続いて、押し当てロール71を、押し当て終了位置から押し当て開始位置に位置せせることで、モールド7を基板3から剥がす。これにより、モールド7の転写パターン9が転写された製品1が形成される、
この後、図示しないロボット等の搬出入装置を用いて、製品1を別の基板3と入れ換え、この基板3に次の転写をする。
転写装置41によれば、モールド7を基板3に押し当てた状態で、紫外線透過部15が形成されているマスクユニット13の、基板3やモールド7に対する位置決めをするので、紫外線硬化樹脂11に転写された転写パターン(所定形状の凸部5)の、基板3に対する位置を、図2(a)で示すような正確なものにすることができる。
すなわち、図2(b)(c)(d)で示すように、基板3に対する凸部5の位置が設計値からずれてしまうことがなくなる。
また、転写装置41によれば、マスクユニット13の位置決めがされた状態では、モールド7の転写パターン9が形成されている領域の内側に、マスクユニット13の紫外線透過部15が位置しているので、マスクユニット13の紫外線透過部15を通過して紫外線が照射される基板3の紫外線硬化樹脂11の部位の総てに、モールド7の転写パターン9が押し当てられている。これにより、紫外線透過部15が形成されているマスクユニット13を基板3やモールド7に対して位置決めをするときに、マスクユニット13が基板3やモールド7に対して若干動いても、マスクユニット13の紫外線透過部15を通過して紫外線が照射される基板3の紫外線硬化樹脂11の部位の総てに、モールド7の転写パターン9を転写することができる。
また、転写装置41によれば、モールド7を基板3に押し当てる前に、モールド7に対する基板3の位置決めをするので、紫外線硬化樹脂11に転写された転写パターン(所定形状の凸部5)の、基板3に対する位置を一層正確なものにすることができる。
また、転写装置41において、マスクユニット13の紫外線透過部15の形状をモールド7の転写パターン9の形状と一致させ、マスクユニット13の位置決めによって、マスクユニット13の紫外線透過部15の位置とモールド7の転写パターン9の位置とをお互いに一致させるようにすれば、図17、図18を用いて説明したように、残膜部位21を発生させることなく、モールド7の転写パターン9を紫外線硬化樹脂11に転写することができる。
なお、転写装置41において、図19や図20に示すような転写をするために、基板設置部45で、基板設置部45に設置されている基板3を、Y軸方向やX軸方向で、モールド設置部47に設置されているモールド7やベース体43に対して移動位置決め自在なように構成してもよい。
そして、基板設置部45に基板3が設置されており、モールド設置部47にモールド7が設置されており、マスクユニット設置部51にマスクユニット13が設置されている状態で、制御部57が、次に示すように、モールド押し当て部49とマスクユニット位置決め部53と照射部55と基板設置部45とを制御をするようにしてもよい。
モールド押し当て部49によって、モールド7を基板3に押し当て、マスクユニット位置決め部53によって、基板3とモールド7とに対する、マスクユニット13の位置決めをし、この後、照射部55によって、基板設置部45に設置されている基板3の紫外線硬化樹脂11に向けて紫外線を照射する等の各動作を、モールド7やベース体43に対する基板3の位置を変えつつ複数回繰り返すことで、基板3に設けられた紫外線硬化樹脂11に、前記転写パターンを転写する。
この結果、図19や図20で示すように、1枚の大きな基板3に複数回の転写がされ、複数の転写パタンーン(所定形状の凸部5)を設けることができ、基板3の紫外線硬化樹脂11への転写を効率良く行うことができる。図19や図20のものについて基板3を適宜分割すれば、図1等で示す製品1を得ることができる。
また、転写装置41に、図6に示すように、回収部(回収装置)105を設けてもよい。回収装置105は、転写を行った後、モールド7の基板3からの剥がしをすべく押し当てロール71を移動しているときに、モールド7に付着している未硬化の紫外線硬化樹脂(マスクユニット13によって紫外線の照射がされず硬化しなかった紫外線硬化樹脂)を、たとえば真空吸引することで回収するようになっている。
なお、回収装置105は、押し当てロール支持体75に一体的に設けられており、押し当てロール71と一緒にX軸方向で移動するようになっている。
転写装置41についてさらに説明する。
転写装置41は、上述したように、所定の転写パターン9が形成されている長いシート状のモールド7の一部を平板状に展開させて、この平板状に展開している部位を、平板状に形成されており、材料(たとえば紫外線硬化樹脂)11が薄い膜状になって設けられている基板3に押し当てることで、転写パターン9を基板3の紫外線硬化樹脂11に転写する装置であり、ダンサーロール(ダンサーローラ)77と、押し当てロール71を備えて構成されている。
押し当てロール71には、モールド7がこの長手方向に延びて巻き掛けられるようになっており、押し当てロール71は、モールド7が巻き掛けられた状態で、押し当て開始位置と押し当て終了位置との間でベース体43に対して移動自在になっている。
ダンサーロール77は、たとえば、押し当てロール71の上方で、押し当てロール支持体75に設けられているとともに、ダンサーロール77のY軸方向に延びている中心軸を回転中心にして、押し当てロール支持体75に対して回転(自転)自在になっている。
ダンサーロール77には、モールド原反設置部67に設置されているモールド原反25と巻き取りロール設置部69の巻き取りロール27との間で延びているモールド7が、巻き掛けられるようになっている。
また、ダンサーロール77は、基板3から離れた位置である離反位置(図6に示す上側の位置)と基板3側の位置である基板側位置(図11に示す下側の位置)との間で、押し当てロール支持体75に対して、Z軸方向で移動自在になっている。
また、転写装置41には、ダンサーロール駆動部109と、押し当てロール駆動部107とが設けられている。押し当てロール駆動部107は、押し当て開始位置と押し当て終了位置の間で押し当てロール71(押し当てロール支持体75)を移動させるようになっている。
さらに説明すると、押し当てロール71にモールド7が巻き掛けられている状態で、押し当て開始位置から押し当て終了位置まで押し当てロール71が移動すると、シート状のモールド7の、平板状になって基板3に当接する部位が、基板3の一方の端(後側の端)から他方の端(前側の端)に向かってしだいに広がっていく(図15参照)。
なお、押し当てロール71が、押し当て開始位置にあるときには、モールド7は、基板3に押し当てられておらず、押し当てロール71が、押し当て終了位置まで移動したときには、たとえば、基板3の全面にモールド7が押し当てられている。
また、押し当てロール71は、押し当て開始位置と押し当て終了位置の間で移動するとき、自転することで、モールド7との間で滑りが発生しないようになっている。なお、押し当て開始位置と押し当て終了位置の間で移動するとき、モールド7との間で滑りが発生しないようにするために、図示しないアクチュエータを用いて、押し当てロール71をこの移動と同期させて強制的に自転させてもよい。
ダンサーロール駆動部109は、図示しないリニアモータ等のアクチュエータを用いて基板側位置と離反位置との間でダンサーロール77を移動させるようになっている。
ダンサーロール77は、基板側位置と離反位置との間で移動するとき自転することで、モールド7との間で滑りが発生しないようになっている。なお、基板側位置と離反位置の間で移動するとき、モールド7との間で滑りが発生しないようにするために、図示しないアクチュエータを用いて、押し当てロール71をこの移動と同期させて強制的に自転させてもよい。
制御部57は、モールド7の押し当てをするために、押し当て開始位置から押し当て終了位置まで押し当てロール71を移動させるとともに、押し当てのために押し当てロール71が移動しているときに、モールド7が弛んでしまうことを防止しつつ、離反位置から基板側位置にダンサーロール77が移動するように、押し当てロール駆動部107とダンサーロール駆動部109とを制御するよういになっている。
なお、ダンサーロール駆動部109として、ダンサーロール77をバネ等の弾性体を用いて上方に付勢しておき、押し当てロール71の移動によるモールド7の張力で、下方向に移動するような動きをさせるものを採用してもよい。
また、制御部57は、押し当てロール駆動部107とダンサーロール駆動部109とを次に示すように制御する。
押し当て開始位置から押し当て終了位置まで押し当てロール71を移動させて紫外線硬化樹脂11を硬化した後、基板3に押し当てられているモールド7を基板3から剥すために、押し当て終了位置から押し当て開始位置まで押し当てロール71を移動させるとともに、上記剥しのために押し当てロール71が移動しているときに、モールド7が弛んでしまうことを防止しつつ、基板側位置から離反位置にダンサーロール77が移動する制御をする。
また、押し当てをするための押し当てロール71とダンサーロール77との移動と、基板3からモールド7を剥すための押し当てロール71とダンサーロール77との移動とを、交互に複数回繰り返す。
また、転写装置41には、照射部55とは別の紫外線照射部111が設けられている。そして、制御部57の制御の下、押し当てをするための押し当てロール71とダンサーロール77との移動と、剥しをするための押し当てロール71とダンサーロール77との移動とを交互に複数回繰り返した後に、モールド7に残っている紫外線硬化樹脂(基板3からうつってきた紫外線硬化樹脂)11の垂れを防ぐために、残っている紫外線硬化樹脂11に紫外線を照射するようになっている。
なお、紫外線照射部111は、押し当てロール支持体75に一体的に設けられており、押し当てロール支持体75とともに移動するようになっている。また、紫外線照射部111は、巻き取りロール設置部69の巻き取りロール27で巻き取られる直前のモールド7の部位に紫外線を照射するようになっている。
次に、転写装置41の動作について補足説明をする。
図6で示すように、モールド押し当て部49によって、モールド7を基板3に押し当てを開始するときには、押し当てロール71は、押し当て開始位置に位置しており、ダンサーロール77は離反位置に位置しており、モールド原反設置部67に設置されているモールド原反25は、たとえば、ブレーキがかかって回転しないようになっており、巻き取りロール設置部69の巻き取りロール27も、たとえば、ブレーキがかかって回転しないようになっている。
モールド押し当て部49によって、モールド7を基板3に押し当てをしている途中の状態でも、モールド原反25と巻き取りロール27は回転しないようになっている。すなわち、モールド原反25と巻き取りロール27との間のモールド7の長さは一定になっている。
また、モールド押し当て部49によって、モールド7を基板3に押し当てをしている途中の状態では、押し当てロール71が押し当て開始位置から押し当て終了位置に向かって所定の速度で移動しているとともに、モールド原反25と巻き取りロール27との間のモールド7に弛みが発生しないようにしつつ、モールド7を押し当てロール71側に供給してモールド7の長さを補うために、ダンサーロール77が下降する(離反位置から基板側位置にむかって所定の速度で移動する)。
モールド押し当て部49によって、モールド7の基板3への押し当てを終了した状態では、ダンサーロール77は、基板側位置に位置している(図11、図14参照)。
図11(図14)で示す状態から、押し当てロール71を、押し当て終了位置から押し当て開始位置に位置させることでモールド7を基板3から離すときには、押し当てロール71が押し当て終了位置から押し当て開始位置に向かって所定の速度で移動しているとともに、モールド原反25と巻き取りロール27との間のモールド7に弛みが発生しないように、ダンサーロール77が上昇する。
このような各動作を、モールド原反25と巻き取りロール27とが回転しないようにしておいて、所定の複数回繰り返すことで、複数枚の基板3(紫外線硬化樹脂11)への転写パターンの転写を行う。
上記複数枚の基板3(紫外線硬化樹脂11)への転写パターン9の転写を行った後に(図19や図20に示す態様では、1枚の基板3の複数回の転写を行った後に)、巻き取りロール設置部69の巻き取りロール27を図示しないサーボモータ等のアクチュエータで回転させ、モールド原反25と巻き取りロール27との間にあるモールド7で弛みが発生しないようにしつつ、モールド7を所定の長さだけ、巻き取りロール27で巻き取る。
この巻き取りによって、モールド原反25からモールド7の新しい部位が繰り出され、新しい転写パターン9を用いて、基板3(紫外線硬化樹脂11)への転写を、同様にして複数回行う。
このように動作する転写装置41によれば、モールド7の1つの転写パターン9を複数回の転写に使用することができ、モールド7の使用量を減らすことができる。すなわち、モールド7の1部の箇所に形成されている転写パターン9を複数回の転写に使用することができ、モールド7の使用量を減らすことができる。
また、転写装置41によれば、押し当てをするための押し当てロール71の移動とダンサーロール77の移動と、移動と剥しをするための押し当てロール71の移動とダンサーロール77の移動とを、交互に複数回繰り返した後、モールド7に残っている未硬化の紫外線硬化樹脂に、紫外線発生装置99によって紫外線を照射して硬化させるので、巻き取りロール27に巻き取られたモールド7から、未硬化の紫外線硬化樹脂が垂れてしまうことが防止される。
なお、モールド7の1つの転写パターン9を複数回の転写に使用する転写装置41において、基板3に紫外線硬化樹脂等の材料を設けることなく、基板3そのものに、モールド7の転写パターン9を転写してもよい。すなわち、基板3をたとえば、熱可塑性樹脂等で構成し、モールド7を温度が高く可塑性を備えている基板3に直接押し当てて転写を行ってもよいし、基板3に設ける材料として熱可塑性樹脂等を採用してもよい。この場合、マスクユニット13や紫外線の照射等は不要になる。
また、転写装置41において、図21で示すように、ダンサーロール77を2本以上の複数本設けてもよい。図21(a)は、2本のダンサーロール77(77A、77B)が離反位置にある状態を示しており、図21(b)は、2本のダンサーロール77(77A、77B)が基板側位置にある状態を示している。
モールド原反25から繰り出されたモールド7は、押し当てロール71等に巻き掛けられ、この後、図21で示すように、ガイドローラ73Cとダンサーロール77Aと円柱状のガイドローラ73Dとダンサーロール77Bとにこの順で巻き掛けられて、巻き取りロール27で巻き取られる。
なお、2本のダンサーロール77(77A、77B)は同時に移動するようになっているが、別々に移動するように構成してもよい。
複数本のダンサーロール77を備えた転写装置41によれば、1本のダンサーロール77しか設けられていない場合に比べて、ダンサーロール77の移動量を小さくすることができ、装置の小型化をはかることができる。
なお、図21で示すように、ダンサーロール77A、77Bの間に位置しているガイドローラ73Dに巻き掛けられているモールド7は、転写パターン9が設けられている面がガイドローラ73Dに接している。そこで、図22で示すように、円柱状のガイドローラ73Dの中心軸の延伸方向における中央部(両端部を除く部位)で、ガイドローラ73Dの径を小さくし、モールド7がガイドローラ73Dの中央部に接触しないように構成してもよい。そして、ガイドローラ73Dの中央部に接触しない部位に、転写パターン9を設けてもよい。
さらに、他のガイドローラ73A、73B、73Cを、ガイドローラ73Dと同様に構成してもよい。
ところで、上述したようにダンサーロール77が稼働する転写装置41に係る発明を、次に示す転写方法の発明として把握してもよい。
この転写方法の発明は、厚さ方向の一方の面に所定の転写パターンが形成されている長いシート状のモールドの一部を平板状に展開させて、平板状に形成されている基板もしくは材料が厚さ方向の一方の面に設けられている基板に押し当てることで、前記転写パターンを前記基板もしくは前記基板の材料に転写する転写方法であって、モールド押し当て工程と第1のダンサーロール移動工程と硬化工程とモールド剥し工程と第2のダンサーロール移動工程を備えている。
モールド押し当て工程では、前記モールドが巻き掛けられている押し当てロールを、押し当て開始位置から押し当て終了位置まで移動することで、前記基板に前記モールドを、前記基板に押し当てるようになっている。
第1のダンサーロール移動工程では、前記モールド押し当て工程での押し当てをしているときに、前記モールドが弛んでしまうことを防止しつつ、前記モールドが巻き掛けられているダンサーロールを、前記基板から離れた位置である離反位置から前記基板側の位置である基板側位置側に移動するようになっている。
硬化工程では、前記モールド押し当て工程での押し当てがされている状態で、基板もしくは基板の材料を硬化させるようになっている。
モールド剥し工程では、前記モールド押し当て工程と前記ダンサーロール移動工程とで前記モールドの押し当てを行った後、前記基板に押し当てられているモールドを前記基板から剥すために、前記押し当て終了位置から前記押し当て開始位置まで前記押し当てロールを移動させるようになっている。
第2のダンサーロール移動工程では、前記モールド剥し工程での剥しをしているときに、前記モールドが弛んでしまうことを防止しつつ、前記基板側位置側から前記離反位置に前記ダンサーロールを移動するようになっている。
さらに、転写方法の発明で、前記材料設置工程と前記モールド押し当て工程と前記第1のダンサーロール移動工程と前記モールド剥し工程と前記第2のダンサーロール移動工程とを、この順に複数回繰り返すことで、複数枚の基板もしくは複数枚の基板に設けられている材料に、枚葉で前記転写パターンを転写するようにしてもよい。
また、前記基板の材料が、所定の波長の電磁波(たとえば、紫外線)が照射されることで硬化する材料(たとえば紫外線硬化樹脂)である場合に、転写方法の発明で、前記材料設置工程と前記モールド押し当て工程と前記第1のダンサーロール移動工程と前記モールド剥し工程と前記第2のダンサーロール移動工程とを、この順に複数回繰り返した後に、前記モールドに残っている前記材料に前記所定の波長の電磁波を照射する残材料電磁波照射工程を有していてもよい。
ところで、上記説明では、モールド7とマスクユニット13とを用いて、基板3の紫外線硬化樹脂11に転写を行っているが、図23で示すように、マスクユニットが一体化しているモールドと7aを用いて、転写を行ってもよい。
マスクユニット13が一体化しているモールドと7aは、本体部113と転写パターン115と電磁波遮断部(たとえば紫外線遮断部)117とを備えて構成されている。モールドと7aは、紫外線遮断部117を除けば、上述したモールドと7と同様な構成になっている。
すなわち、本体部113は、薄い平板状に形成されている。転写パターン115は、本体部113の厚さ方向の一方の面に形成された所定の形状の凸部121と、本体部113の厚さ方向の一方の面の凸部121が非存在である部位(凹部)123とで構成されている。
紫外線遮断部117は、薄い膜状になって本体部113の厚さ方向の他方の面(転写パターン115が設けられている面とは反対側の面)に形成されている。また、紫外線遮断部117は、本体部113の厚さ方向から見て、凸部121が設けられている部位で、本体部113に設けられており、所定の波長の電磁波(たとえば紫外線)を、本体部113の厚さ方向で遮断するようになっている。
なお、本体部113の厚さ方向から見て、紫外線遮断部117が設けられている部位以外の部位は、電磁波透過部(たとえば紫外線透過部)119になっており、この紫外線透過部119を本体部113の厚さ方向で紫外線が透過するようになっている。
また、紫外線遮断部117を、モールド7aを製造するときに設けてもよいが、転写装置41に、電磁波遮断部形成部(図示せず)を設け、上述した押し当てロール71による押し当てをする前に、紫外線遮断部117を設けてもよい。電磁波遮断部形成部(たとえば紫外線遮断部形成部)は、たとえば、インクジェットプリンタで形成されているものとする。
モールド7aを用いた転写装置41によれば、モールド7aの本体部113の厚さ方向の一方の面に、所定の凸部121で形成された転写パターン115が設けられており、凸部121が設けられている本体部113の部位に紫外線遮断部117が設けられているので、別途マスクユニットを用いることなく、正確な転写を行うことができる。
また、モールド7aによれば、紫外線遮断部117が本体部113の厚さ方向の他方の面に薄い膜状になって設けられているので、転写パターン115が形成された後に、紫外線遮断部117をインクジェット等の印刷で設けることができる。
なお、モールド7aを用いた転写方法では、次に示す材料設置工程とモールド押し当て工程と照射工程とを備えた工程で転写がされる。
材料設置工程では、基板3の表面に、紫外線硬化樹脂を薄い膜状に設ける。
モールド押し当て工程では、所定の転写パターン115と、この所定の転写パターン115の形状と同一形状の紫外線遮断部117とが形成されているモールド7aを、前記材料設置工程で紫外線硬化樹脂が設置された基板に押し当てる。
照射工程では、前記モールド押し当て工程での押し当てをした状態で、モールド7aの紫外線遮断部117以外の部位である紫外線透過部119を通して、基板に設置されている紫外線硬化樹脂に、紫外線を照射する。
また、モールド7aを用いた転写方法において、基板・モールド位置決め工程を設けてもよい。基板・モールド位置決め工程では、前記モールド押し当て工程でモールド7aを基板に押し当てる前に、基板とモールド7aの厚さ方向に対して直交する方向における、モールド7aに対する基板3の位置決めをする。
ところで、基板3に設けられた紫外線硬化樹脂11の厚さは、上記説明では、一定の厚さになっているが、押し当てロール71を用いた押し当てをしたときに、モールド7と基板3との間の存在する紫外線硬化樹脂11中に、空隙ができてしまうことを防止するために、基板3に設けられた紫外線硬化樹脂11の厚さを押し当てロール71の移動方向で変えてもよい。
すなわち、材料設置工程で基板3に設置されている紫外線硬化樹脂11が、図15(a)、図16(a)で示すように、基板3の一方の端部(後端部)で厚く、この一方の端部を除く部位では、一様な厚さで薄くなっていてもよい。
このように紫外線硬化樹脂11を設けた場合、図16(b)で示すように、基板3の他方の端部(前端部)に、紫外線硬化樹脂11を設けていない部位が形成されていてもよい。さらに、図16(c)で示すように、押し当てロール71の移動方向の中間の一部で、紫外線硬化樹脂11を厚くしてもよいし、図16(d)で示すように、押し当てロール71の移動方向の後端から前端に向かうにしたがって、紫外線硬化樹脂11の厚さが次第に薄くなるようにしてもよい。
さらに、材料設置工程で設置されている紫外線硬化樹脂11が、基板3の一方の端部と他方の端部とをお互いに結ぶ方向に対して直交する方向(幅方向;Y軸方向)にいて、中央部で厚く端部で薄くなっていてもよい(たとえば端部に向かうにしたがって次第に薄くなっていてもよいし、中央部の狭い範囲でのみ厚くなっていてもよい)。
基板3に設置される紫外線硬化樹脂11が、モールド7の押し当てが開始される側の端部(一方の端部)で厚く、この端部を除く部位では薄くなっているようにすれば、押し当てロール71を用いたモールド7の基板3への押し当てを開始したときには、紫外線硬化樹脂11が余剰状態になっており、その後、押し当てロール71が基板3の他方の端部に移動するにしたがって、余剰になっている紫外線硬化樹脂11も基板3の他方の端部に移動する。
これにより、押し当てロール71を移動してモールド7の基板3に押し当てられる部位を広げているときには、紫外線硬化樹脂11の余剰状態が次第に解消されるようになっており、紫外線硬化樹脂11での空隙の形成を無くすことができる。
また、基板3に設置する紫外線硬化樹脂11の量を適宜の値にすることで、基板3とモールド7との間から紫外線硬化樹脂11がはみ出してしまうことを容易に防ぐことができる。
基板3に設置された紫外線硬化樹脂11が、幅方向の中央部で厚く端部で薄くなっているようにすれば、紫外線硬化樹脂11での空隙の形成を一層確実に無くすことができる。
また、モールドを使用することなく、押し当てロール71に相当するロール(図示せず)に転写パターンを直接設け、この転写パターンを基板3に設けられた材料11に転写してもよい。
この場合の転写方法は、材料設置工程と転写工程とを有する。
材料設置工程では、基板の表面に、所定の環境下で硬化する未硬化の材料(紫外線硬化樹脂や熱可塑性樹脂)を薄い膜状に設ける。
転写工程では、円柱状に形成されており、側面に所定の転写パターンが形成されているモールドを、前記材料設置工程で材料が設置された基板に押し当てることで、前記所定の転写パターンを前記材料に転写する。
また、転写工程では、モールドを基板の一方の端部から他方の端部に(基板ところがり対偶をなす状態で)移動することで、前記転写をする。なお、前記材料設置工程で設置された材料は、上述したように、前記基板の一方の端部で厚く、この一方の端部を除く部位では薄くなっている。
3 基板
5 凸部
7a モールド
11 材料(紫外線硬化樹脂)
113 本体部
115 転写パターン
117 電磁波遮断部(紫外線遮断部)
119 電磁波透過部(紫外線透過部)
121 凸部

Claims (4)

  1. 基板の表面に、所定の波長の電磁波が照射されることで硬化する材料を設ける材料設置工程と、
    所定の転写パターンと、この所定の転写パターンの形状と同一形状の電磁波遮断部とが形成されているモールドを、前記材料設置工程で前記材料が設置された前記基板に押し当てるモールド押し当て工程と、
    前記モールド押し当て工程での押し当てをした状態で、前記モールドの前記電磁波遮断部以外の部位である電磁波透過部を通して、前記基板に設置されている前記材料に、前記所定の波長の電磁波を照射する照射工程と、
    を有することを特徴とする転写方法。
  2. 請求項1に記載の転写方法において、
    前記モールド押し当て工程で前記モールドを前記基板に押し当てる前に、前記モールドに対する前記基板の位置決めをする基板・モールド位置決め工程を有することを特徴とする転写方法。
  3. 薄い平板状に形成されている本体部と、
    前記本体部の厚さ方向の一方の面に形成された所定の凸部で構成された転写パターンと、
    前記本体部の厚さ方向から見て前記凸部が設けられている部位で、前記本体部に設けられており、所定の波長の電磁波を遮断する電磁波遮断部と、
    を有することを特徴とするモールド。
  4. 請求項3に記載のモールドにおいて、
    前記電磁波遮断部は、前記本体部の厚さ方向の他方の面に、薄い膜状になって設けられていることを特徴とするモールド。
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