JP2018139157A - 火災報知設備の感知器試験システム - Google Patents
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本発明は、警戒区域に火災感知器及び電話機接続端子を備えた発信機を設置し、受信機から引き出された火報回線に火災感知器及び発信機を接続すると共に受信機から引き出された電話回線に発信機に設けた電話機接続端子(電話ジャック)を接続した火災報知設備の感知器試験システムに於いて、
受信機の制御部に設けた入出力ポートと電話回線との間に接続されて、入出力ポートからの少なくとも試験発報信号を含む信号を、可聴帯域の音声周波数を搬送波とするパケット信号に変換して電話回線に送信する電話回線アダプタと、
発信機の電話機接続端子に着脱自在に接続され、少なくとも電話回線アダプタから受信した信号を、所定の無線信号に変換して送信する無線回線アダプタと、
無線回線アダプタからの無線信号を受信して処理する携帯端末と、
を設け、
受信機の制御部は、感知器試験モードの設定状態で火災感知器から火災信号を受信した場合に、携帯端末を宛先とする試験発報信号を入出力ポートに出力し、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して携帯端末に送信し、
携帯端末の制御部は、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して受信機の制御部からのからの試験発報信号を受信した場合に、感知器試験による所定の試験発報を報知することを特徴とする。
受信機の制御部は、火災感知器からの火災信号を受信して試験発報信号を送信した後に、火災感知器から火災信号の受信が停止した場合に、携帯端末を宛先とする試験発報復旧信号を入出力ポートに出力し、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して携帯端末に送信し、
携帯端末の制御部は、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して受信機の制御部からの試験発報復旧信号を受信した場合に、感知器試験終了による試験発報復旧を報知する。
携帯端末の制御部は、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して受信機の制御部からの試験発報信号を受信した後に、再度、試験発報信号を受信した場合、火災と判断して火災警報を出力する。
受信機の制御部は、感知器試験モードの設定状態で地区音響警報を停止すると共に火災信号を受信している間、主音響警報を出力するように設定しており、携帯端末の制御部は、火災と判断した場合に火災警報を出力すると共に受信機を宛先とする感知器試験モードの解除指示信号を送信して受信機の感知器試験モードを解除して火災監視モードに切替える。
複数の発信機に設けた電話機接続端子に複数の無線回線アダプタを接続して複数の携帯端末で各無線回線アダプタからの無線信号を受信して処理する場合、
受信機の制御部は、全ての携帯端末を宛先とするブロードキャストの試験発報信号及び試験発報復旧信号に、火災信号を受信した回線番号又は感知器アドレスを含めて送信し、
携帯端末の制御部は、ブロードキャストの試験発報信号又は試験発報復旧信号を受信した場合に、感知器試験による試験発報又は試験復旧と回線番号又は感知器アドレスを報知する。
火災報知設備の感知器試験システムで使用する携帯端末は、通話機能を備えた携帯電話端末とする。
本発明による火災報知設備の感知器試験システムは、受信機の制御部に設けた入出力ポートと電話回線との間に接続されて少なくとも入出力ポートからの信号を電話回線に送信する電話回線アダプタと、発信機の電話機接続端子に着脱自在に接続され、少なくとも電話回線アダプタから受信した信号を無線信号に変換して送信する無線回線アダプタと、無線回線アダプタからの無線信号を受信して処理する携帯端末とを設け、受信機の制御部は、所定の音響停止警報を含む感知器試験モードの設定状態で火災感知器から火災信号を受信した場合に、携帯端末を宛先とする試験発報信号を入出力ポートに出力し、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して携帯電末に送信し、携帯端末の制御部は、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して受信機の制御部からの試験発報信号を受信した場合に、感知器試験による試験発報を報知するようにしたため、試験員1名により試験治具を用いた感知器試験作業を行う場合、火災感知器を試験発報して火災信号が受信されると受信機から試験発報信号が送信されて試験員が保有しているスマートフォン等の携帯端末から試験発報が表示及び音響により報知され、火災感知器の試験発報による火災受信が正常に行われたことをリアルタイムで知ることができ、受信機の動作が分かることで、試験員1名であっても不安なく試験作業を進めることができ、作業の途中で受信機に戻ってプリンタ打ち出し等を確認する必要がなく、作業負担を大幅に低減可能とする。
また、受信機の制御部は、火災感知器からの火災信号を受信して試験発報信号を送信した後に、火災感知器から火災信号の受信が停止した場合に、携帯端末を宛先とする試験発報復旧信号を入出力ポートに出力し、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して携帯端末に送信し、携帯端末の制御部は、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して受信機の制御部からの試験発報復旧信号を受信した場合に、感知器試験終了による試験発報復旧を報知するようにしたため、試験員が試験治具を使用して火災感知器の発報試験を行って携帯端末の報知で受信機の動作を確認した後に、試験治具を外して火災感知器が復帰すると、携帯端末で受信機側での試験発報復旧を確認することができ、感知器試験に伴う受信機側の動作が更に詳細に分かることで、安心して試験作業を進めることができる。
また、携帯端末の制御部は、電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して受信機の制御部からの試験発報信号を受信した後に、再度、試験発報信号を受信した場合、火災と判断して火災警報を出力するようにしたため、試験員一人による試験作業では、試験発報が2回連続することはないことから、2回目の試験発報を携帯端末で受信した場合に火災と判断して火災警報を報知することで、試験員1名による試験作業中に起きた火災を確実に知って迅速且つ適切に対処可能とする。
また、受信機の制御部は、感知器試験モードの設定状態で地区音響警報を停止すると共に火災信号を受信している間、主音響警報を出力するように設定しており、携帯端末の制御部は、火災を判断した場合に火災警報を出力すると共に受信機を宛先とする感知器試験モードの解除指示信号を送信し、受信機の感知器試験モードを解除して火災監視モードに切替えるようにしたため、携帯端末からの指示で受信機の感知器試験モードが自動的に解除され、通常監視中の場合と同様に、実火災に基づく火災検出信号の受信により火災警報(主音響警報と地区音響警報)を出力することができ、感知器試験中に起きた火災に対し迅速且つ適切な対処可能とする。
また、複数の発信機に設けた電話機接続端子に複数の無線回線アダプタを接続して複数の携帯電話端末で各無線回線アダプタからの無線信号を受信して処理する場合、受信機の制御部は、全ての携帯端末を宛先とするブロードキャストの試験発報信号及び試験発報復旧信号に、火災信号を受信した回線番号又は感知器アドレスを含めて送信し、携帯端末の制御部は、試験発報信号又は試験発報復旧信号を受信した場合に、感知器試験による試験発報又は試験復旧と回線番号又は感知器アドレスを報知するようにしたため、例えば回線が相違する複数の監視区域、例えば異なる階に設置している火災感知器の試験を、複数の試験員が同時に並行して行っても、携帯端末に表示される回線番号から自分が試験した火災感知器の試験発報による受信機動作を知ることができ、複数の試験員による同時並行的な感知器試験作業を可能とし、大規模施設に設置した火災報知設備の感知器試験に要する作業時間を大幅に短縮して作業能率を高めることを可能とする。なお、この場合は、携帯電話端末による試験発報信号の再受信に基づく火災警報は禁止する。
図1は本発明による火災報知設備の感知器試験システムの概略を示した説明図であり、回線単位に火災を監視するP型として知られた受信機を使用した火災報知設備の感知試験システムを例にとっている。
図2は、図1における受信機の構成を発信機に接続した無線回線アダプタ及び携帯電話端末と共に示した説明図である。
図2に示した受信機10の制御部30は、感知器試験を行う場合には、操作部35による感知器試験モードの設定操作を検知したときに、通常監視状態における火災監視モードを解除して感知器試験モードの設定に切替える制御を行う。制御部30による感知器制御モードは、地区音響警報を禁止すると共に、主音響警報を火災信号が受信されている間、出力するモードとする。
(携帯電話機の機能構成)
図3は携帯電話端末の機能構成の概略を示した説明図であり、個人用の携帯コンピュータの機能を併せもつ携帯電話端末として知られたスマートフォンを例にとっている。
携帯電話端末28に設けた無線LAN通信部50のアクセスポイント制御機能は次のようになる。ここで、携帯電話端末28の無線LAN通信部50は無線LANのアクセスポイントとなり、発信機16の電話ジャック18に接続した無線回線アダプタ26は無線LANのステーションとなる。
パッシブスキャン方式は、携帯電話端末28の無線LAN通信部50が定期的にブロードキャストするビーコンフレームを無線回線アダプタ26で受信し、無線回線アダプタ26は予め設定登録している携帯電話端末28の無線LAN通信部50の識別子ESS−IDが、接続しようとしている携帯電話端末28の無線LAN通信部50の識別子ESS−IDと同じかどうかを問い合わせるプローブ要求フレームを送信する。
アクティブスキャン方式は、無線回線アダプタ26で携帯電話端末28の無線LAN通信部50からのビーコンフレームを一定時間にわたり受信できなかった場合に、無線回線アダプタ26が接続を行いたい識別子ESS−IDの情報をプローブ要求フレームにより送信し、携帯電話端末28の無線LAN通信部50からプローブ応答フレームが得られれば、パッシブスキャン方式と同様に、認証、アソシエーション要求と応答に移行し、接続を完了し、パケット信号の通信を行う。
図4乃至図7は、感知器試験に伴う試験員が保有している携帯電話端末の初期画面、試験発報画面、試験発報復旧画面及び火災警報画面を示した説明図であり、感知器試験に伴う受信機側の状態をモニタ可能とする。
図7は受信機制御を示したフローチャートであり、図2の受信機10に設けた制御部30による制御となる。
図8は携帯電話端末による感知器試験モニタ制御を示したフローチャートであり、図3の携帯電話端末28に設けた制御部46による制御となる。
図2の受信機10に設けた制御部30は、複数の監視区域の感知器試験を、複数の試験員が同時に並行して行うために、複数の警戒区域に設置している複数の発信機16の電話ジャック18に複数の無線回線アダプタ26を接続している場合、操作部35による感知器マルチ試験モードの設定操作を検知したときに、通常監視状態における火災監視モードを解除して感知器マルチ試験モードの設定に切替える制御を行う。制御部30による感知器マルチ制御モードは、地区音響警報を禁止すると共に、主音響警報を火災信号が受信されている間、出力するモードとする。
図1〜図8に示した感知器試験システムは、R型として知られた受信機から引き出された伝送回線にアドレスを設定したアナログ火災感知器を接続して感知器単位に火災を監視して警報する防災監視設備についても同様に適用することができる。
(携帯電話端末)
上記の実施形態は、受信機からの試験発報信号をスマートフォン等の携帯電話端末で受信する場合を例にとっているが、携帯電話端末に代え、無線LAN通信機能を備えたタブレット等の電話機能を持たない携帯端末機器としても良い。
上記の実施形態は、受信機の制御部に設ける入出力ポートとしてUSBポートを例にとっているが、これ以外に例えばRS232シリアルポートなど適宜の入出力ポートを含む。
上記の実施形態は、受信機と携帯電話端末との間の双方向通信を例にとっているが、少なくとも受信機から携帯電話端末に信号を送ることのできる片方向通信であっても良い。この片方向通信の場合には、携帯電話端末で火災警報を出力した場合、試験員は受信機に戻って感知器試験モードを解除して火災監視モードに切り替える操作を必要とする。
上記の実施形態は、受信機から引き出した電話回線に全ての発信機に設けた電話ジャックを共通接続した場合を例にとっているが、電話回線を複数系統設けている場合には、電話回線毎に電話回線アダプタを設けて受信機制御部のUSBポートと接続することになる。
上記の実施形態は発信機の電話ジャックに感知器試験の際に無線回線アダプタを着脱自在に接続する場合を例にとっているが、発信機以外の機器に設けた電話ジャックに無線回線アダプタを接続して感知器試験を行うことを妨げるものではない。
また、本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
12:信号回線
12a:火報回線
12b:電話回線
14:火災感知器
16:発信機
18:電話ジャック
20:試験治具
22:試験員
24:電話回線アダプタ
26:無線回線アダプタ
28:携帯電話端末
30,46:制御部
32:回線受信部
34:表示部
35:操作部
36:警報部
38:移報部
40:通話回路部
42:USBポート
50:無線LAN通信部
Claims (6)
- 警戒区域に火災感知器及び電話機接続端子を備えた発信機を設置し、受信機から引き出された火報回線に前記火災感知器及び発信機を接続すると共に前記受信機から引き出された電話回線に前記発信機に設けた電話機接続端子を接続した火災報知設備の感知器試験システムに於いて、
前記受信機の制御部に設けた入出力ポートと前記電話回線との間に接続され、前記入出力ポートからの少なくとも試験発報信号を含む信号を、可聴帯域の音声周波数を搬送波とする信号に変換して前記電話回線に送信する電話回線アダプタと、
前記発信機の電話機接続端子に着脱自在に接続され、少なくとも前記電話回線アダプタから受信した信号を、所定の無線信号に変換して送信する無線回線アダプタと、
前記無線回線アダプタからの無線信号を受信して処理する携帯端末と、
を設け、
前記受信機の制御部は、感知器試験モードの設定状態で前記火災感知器から火災信号を受信した場合に、前記携帯端末を宛先とする試験発報信号を前記入出力ポートに出力し、前記電話回線アダプタ及び前記無線回線アダプタを経由して前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末の制御部は、前記電話回線アダプタ及び前記無線回線アダプタを経由して前記受信機の制御部からの試験発報信号を受信した場合に、感知器試験による所定の試験発報を報知することを特徴とする火災報知設備の感知器試験システム。
- 請求項1記載の火災報知設備の感知器試験システムに於いて、前記受信機の制御部は、前記火災感知器からの火災信号を受信して試験発報信号を送信した後に、前記火災感知器から火災信号の受信が停止した場合に前記携帯端末を宛先とする試験発報復旧信号を前記入出力ポートに出力し、前記電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末の制御部は、前記電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して前記受信機の制御部からの試験発報復旧信号を受信した場合に、感知器試験終了による試験発報復旧を報知することを特徴とする火災報知設備の感知器試験システム。
- 請求項1記載の火災報知設備の感知器試験システムに於いて、前記携帯端末の制御部は、前記電話回線アダプタ及び無線回線アダプタを経由して前記受信機の制御部からの試験発報信号を受信した後に、再度、試験発報信号を受信した場合、火災と判断して火災警報を出力することを特徴とする火災報知設備の感知器試験システム。
- 請求項3記載の火災報知設備の感知器試験システムに於いて、
前記受信機の制御部は、前記感知器試験モードの設定状態で地区音響警報を停止すると共に前記火災信号を受信している間、主音響警報を出力するように設定しており、
前記携帯端末の制御部は、火災を判断した場合に前記火災警報を出力すると共に前記受信機を宛先とする感知器試験モードの解除指示信号を送信して前記受信機の感知器試験モードを解除して火災監視モードに切替えることを特徴とする火災報知設備の感知器試験システム。
- 請求項1記載の火災報知設備の感知器試験システムに於いて、
複数の前記発信機に設けた電話機接続端子に複数の前記無線回線アダプタを接続して複数の前記携帯端末で前記各無線回線アダプタからの無線信号を受信して処理する場合、
前記受信機の制御部は、全ての携帯端末を宛先とするブロードキャストの試験発報信号及び試験発報復旧信号に、前記火災信号を受信した回線番号又は感知器アドレスを含めて前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末の制御部は、前記ブロードキャストの試験発報信号又は前記試験発報復旧信号を受信した場合に、感知器試験による試験発報又は試験復旧と回線番号又は感知器アドレスを報知することを特徴とする火災報知設備の感知器試験システム。
- 請求項1乃至5の何れかに記載の火災報知設備の感知器試験システムに於いて、前記携帯端末は、通話機能を備えた携帯電話端末としたことを特徴とする火災報知設備の感知器試験システム。
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