JP2018136208A - 周波数比測定装置および物理量センサー - Google Patents

周波数比測定装置および物理量センサー Download PDF

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Abstract

【課題】容易かつ適確にアイドルトーンの影響を抑制することができる周波数比測定装置および物理量センサーを提供すること。【解決手段】被測定信号と、複数の基準信号とに基づいて、前記被測定信号と前記基準信号との周波数比を測定する周波数比測定装置であって、前記基準信号と、前記被測定信号とが入力され、入力された前記基準信号と前記被測定信号との一方を用いて他方を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する複数の周波数デルタシグマ変調部と、前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータを用いて統計処理を行う統計処理部と、を備え、前記複数の周波数デルタシグマ変調部に入力される前記基準信号は、それぞれ、互いに異なる周波数を有していることを特徴とする周波数比測定装置。【選択図】図1

Description

本発明は、周波数比測定装置および物理量センサーに関するものである。
基準信号(基準クロック)の周波数と被測定信号の周波数との比に対応する信号であるデルタシグマ変調信号を生成する周波数デルタシグマ変調信号出力装置が知られている。
周波数デルタシグマ変調信号出力装置は、周波数デルタシグマ変調部(以下、「FDSM(Frequency Delta Sigma Modulator)」と言う)を有し、そのFDSMにより、基準信号を用いて被測定信号を周波数デルタシグマ変調し、デルタシグマ変調信号を生成し、出力する。
この周波数デルタシグマ変調信号出力装置では、アイドルトーンと呼ばれる周期的な量子化雑音が発生する。すなわち、FDSMの出力信号は、被測定信号のベースバンド信号成分にアイドルトーンが重畳した信号となる。
特許文献1には、動作周波数の異なる2つのFDSMを切り替えて使用することにより、アイドルトーンを抑制することが可能な周波数測定装置(周波数比測定装置)が開示されている。
特開2011−89896号公報
特許文献1に記載の装置では、最適な動作点で駆動させるため、アイドルトーンが大きくなる動作点の情報を予め記憶しておき、逐次、前記情報を参照する必要があった。また、動作点が急激に変化する場合には、それに追従することが困難であった。
本発明の目的は、容易かつ適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができる周波数比測定装置および物理量センサーを提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
本発明の周波数比測定装置は、被測定信号と、複数の基準信号とに基づいて、前記被測定信号と前記基準信号との周波数比を測定する周波数比測定装置であって、
前記基準信号と、前記被測定信号とが入力され、入力された前記基準信号と前記被測定信号との一方を用いて他方を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する複数の周波数デルタシグマ変調部と、
前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータを用いて統計処理を行う統計処理部と、を備え、
前記複数の周波数デルタシグマ変調部に入力される前記基準信号は、それぞれ、互いに異なる周波数を有していることを特徴とする。
この発明によれば、容易かつ適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記統計処理部は、前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、中央値を選択して出力することが好ましい。
これにより、アイドルトーンの影響の大きいデータを除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータが選択されることが期待され、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記統計処理部は、前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから少なくとも1つを除いてなる前記データの組み合せのうちから、属する前記データの分散が最小である組を選択し、前記組に属する前記データに基づいて求めた値を出力することが好ましい。
アイドルトーンの影響の大きいデータが属する組は、その組に属するデータの分散が大きい。このため、分散が最小である組を選択することにより、アイドルトーンの影響の大きいデータが属する組を除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータのみが属する組が選択されることが期待される。これにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記統計処理部は、前記組に属する前記データの平均値を求めて出力することが好ましい。
これにより、前記組にアイドルトーンの影響の大きいデータが含まれていたとしてもそのアイドルトーンの影響の大きいデータを単独で選択してしまうことを避けることができ、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記統計処理部は、前記組に属する前記データの分散と閾値とを比較し、前記分散が前記閾値よりも小さい場合は、前記組に属する前記データの平均値を求めて出力し、前記分散が前記閾値以上の場合は、前記複数のデータのうちから、中央値を選択して出力することが好ましい。
分散が閾値よりも小さい場合は、選択された分散が最小である組は、アイドルトーンの影響の小さいデータのみが属する組である確率が高い。このため、分散が最小である組に属するデータの平均値を求めて出力することにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
また、分散が閾値以上の場合は、選択された分散が最小である組がアイドルトーンの影響の大きいデータを排除できない場合に当たる。このため、元の全データのうちから、中央値を選択して出力することにより、アイドルトーンの影響の大きいデータを除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータが選択されることが期待され、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記統計処理部は、前記組に属する前記データの分散と閾値とを比較し、前記分散が前記閾値よりも小さい場合は、前記組に属する前記データの平均値を求めて出力し、前記分散が前記閾値以上の場合は、前記組に属する前記データのうちから、中央値を選択して出力することが好ましい。
分散が閾値よりも小さい場合は、選択された分散が最小である組は、アイドルトーンの影響の小さいデータのみが属する組である確率が高い。このため、分散が最小である組に属するデータの平均値を求めて出力することにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
また、分散が閾値以上の場合は、選択された分散が最小である組がアイドルトーンの影響の大きいデータを排除できない場合に当たる。このため、分散が最小である組に属するデータのうちから、中央値を選択して出力することにより、アイドルトーンの影響の大きいデータを除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータが選択されることが期待され、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置は、被測定信号と、複数の基準信号とに基づいて、前記被測定信号と前記基準信号との周波数比を測定する周波数比測定装置であって、
前記基準信号と、前記被測定信号とが入力され、入力された前記基準信号と前記被測定信号との一方を用いて他方を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する複数の周波数デルタシグマ変調部と、
前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、いずれか1つを選択する選択部と、を備え、
前記複数の周波数デルタシグマ変調部に入力される前記基準信号は、それぞれ、互いに異なる周波数を有していることを特徴とする。
この発明によれば、容易かつ適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記選択部は、前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、中央値を選択して出力することが好ましい。
これにより、アイドルトーンの影響の大きいデータを除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータが選択されることが期待され、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記周波数デルタシグマ変調部の出力側にローパスフィルターを有することが好ましい。
これにより、測定精度をさらに向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置では、前記周波数デルタシグマ変調部の出力側に、信号に対して重み付けを行う重み付け部を有することが好ましい。
これにより、適確に測定を行うことができる。
本発明の周波数比測定装置では、共通の信号を分周して前記複数の基準信号を生成する分周部を有することが好ましい。
これにより、1つのクロック信号(信号)から複数の基準信号を生成することができる。これによって、複数の基準信号生成器を用いる場合に比べ、基準信号生成器の数を削減することができ、また、消費電力を低減することができる。
本発明の物理量センサーは、物理量を検出する検出部と、
前記検出部から出力された被測定信号が入力される本発明の周波数比測定装置と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、容易かつ適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
本発明の周波数比測定装置の第1実施形態を示すブロック図である。 図1に示す周波数比測定装置の周波数デルタシグマ変調部の構成例を示すブロック図である。 図1に示す周波数比測定装置の周波数デルタシグマ変調部の構成例を示すブロック図である。 本発明の周波数比測定装置の第2実施形態を示すブロック図である。 本発明の周波数比測定装置の第3実施形態を示すブロック図である。 本発明の周波数比測定装置の第4実施形態を示すブロック図である。 本発明の物理量センサーの1例である加速度センサーの実施形態における検出部の内部構造を示す図である。 図7中のA−A線での断面図である。 実験における被測定信号の周波数(真値)を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。
以下、本発明の周波数比測定装置および物理量センサーを添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の周波数比測定装置の第1実施形態を示すブロック図である。図2は、図1に示す周波数比測定装置の周波数デルタシグマ変調部の構成例を示すブロック図である。図3は、図1に示す周波数比測定装置の周波数デルタシグマ変調部の構成例を示すブロック図である。
なお、以下の説明では、信号のレベルが「ロー(Low)」の場合を「0」、信号のレベルが「ハイ(High)」の場合を「1」とも言う。
まず、周波数比測定装置1の概要について説明し、その後で、具体的に説明する。
図1に示す周波数比測定装置1は、被測定信号と、複数の基準信号とに基づいて、被測定信号と基準信号との周波数比を測定する装置である。周波数比測定装置1は、基準信号と、被測定信号とが入力され、入力された基準信号と被測定信号との一方を用いて他方を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する複数の周波数デルタシグマ変調部2と、複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータを用いて統計処理を行う統計処理部5とを備えている。複数の周波数デルタシグマ変調部2に入力される基準信号は、それぞれ、互いに異なる周波数を有している。
この周波数比測定装置1によれば、容易かつ適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
また、統計処理部5は、複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、中央値を選択して出力する。
これにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。以下、具体的に説明する。
図1に示す周波数比測定装置1は、周波数が既知である基準信号(基準クロック)Fsの周波数と被測定信号Fxの周波数との比(周波数比)に対応する値(または前記値を生成するために用いられる値)であるカウント値(カウント値を示す信号)を生成する装置(回路)である。すなわち、周波数比測定装置1の測定値(出力)が前記カウント値である。また、周波数比測定装置1では、直接カウント方式とレシプロカルカウント方式とのいずれも採用することが可能である。なお、以下では、代表的に、直接カウント方式を例に挙げて説明する。
図1に示すように、周波数比測定装置1は、複数の周波数デルタシグマ変調部2(以下、「FDSM(Frequency Delta Sigma Modulator)」と言う)と、複数のローパスフィルター3(フィルター)と、複数の重み付け部の1例である複数のスケーラー4と、統計処理部5とを備えている。
FDSM2の数は、複数であれば特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、本実施形態では、3つである。但し、本実施形態のように、統計処理部5が中央値を選択する構成では、FDSM2の数は、3つ以上であることが好ましい。これにより、測定精度を向上させることができる。また、FDSM2の数の上限値は、特に限定されないが、FDSM2の数は、255以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましい。これは、平均を計算する場合等の積算値を扱うためのビット数が、1つのデータを扱う際のビット数より4bitもしくは8bitの増加に抑えられるためで、4bitの倍数はデジタルデータを取り扱う際の単位ユニットとして扱い易いためである。また、FDSM2の数が多過ぎると、回路構成が大規模となり、また、消費電力が増大する。
また、ローパスフィルター3およびスケーラー4の数は、それぞれ、FDSM2の数と同一である。
また、周波数比測定装置1では、FDSM2の出力側(後段)に、ローパスフィルター3が電気的に接続(以下、単に「接続」とも言う)され、ローパスフィルター3の出力側に、スケーラー4が接続されている。また、FDSM2、ローパスフィルター3およびスケーラー4で構成される直列回路が、3つ、並列に接続されている。そして、各スケーラー4の出力側に、統計処理部5が接続されている。
なお、ローパスフィルター3とスケーラー4の順序は、前記と逆でもよく、スケーラー4の出力側に、ローパスフィルター3が接続されていてもよい。また、ローパスフィルター3は、図示の位置に代えて、統計処理部5の出力側に接続されていてもよい。この場合は、ローパスフィルター3の数を1つに低減することができる。
また、被測定信号は、各FDSM2に入力され、周波数が既知である基準信号(基準クロック)は、各FDSM2に入力される。但し、各FDSM2に入力される基準信号の周波数は、それぞれ、互いに異なっている。具体的には、1つ目のFDSM2には、基準信号CLK1が入力され、2つ目のFDSM2には、基準信号CLK2が入力され、3つ目のFDSM2には、基準信号CLK3が入力される。そして、基準信号CLK1の周波数と基準信号CLK2の周波数とは異なり、基準信号CLK1の周波数と基準信号CLK3の周波数とは異なり、基準信号CLK2の周波数と基準信号CLK3の周波数とは異なる。
基準信号CLK1、基準信号CLK2、基準信号CLK3の生成方法は、特に限定されず、例えば、共通のクロック信号(信号)を分周して生成してもよく、また、それぞれを個別に生成してもよい。
また、FDSM2は、基準信号に基づいて(基準信号を用いて)、被測定信号を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する機能を有している(直接カウント方式)。なお、被測定信号に基づいて(被測定信号を用いて)、基準信号を周波数デルタシグマ変調してもよい(レシプロカルカウント方式)。
FDSM2としては、例えば、出力信号をビットストリーム形式で出力するFDSM(以下、「ビットストリーム構成のFDSM(ビットストリーム型FDSM)」とも言う)、出力信号をデータストリーム形式で出力するFDSM(以下、「データストリーム構成のFDSM(データストリーム型FDSM)」とも言う)等を用いることができる。
ビットストリーム構成のFDSMを用いる場合は、他の信号処理回路を簡素化することができる。また、データストリーム構成のFDSMを用いる場合は、周波数変動が大きい場合にも対応することができる。
次に、データストリーム構成のFDSM2と、ビットストリーム構成のFDSM2とを説明するが、まずは、データストリーム構成のFDSM2について説明する。
図2に示すように、データストリーム構成のFDSM2は、被測定信号の立ち上がりエッジをカウントしてカウント値を示すカウントデータDcを出力するアップカウンター21と、基準信号の立ち上がりエッジに同期してカウントデータDcをラッチして第1データD1を出力する第1ラッチ22と、基準信号の立ち上がりエッジに同期して第1データD1をラッチして第2データD2を出力する第2ラッチ23と、第1データD1から第2データD2を減算して出力データOUTを生成する減算器24とを備える。なお、第1ラッチ22および第2ラッチ23は、例えばDフリップフロップ回路等で構成される。
この例のFDSM2は、1次の周波数デルタシグマ変調器とも呼ばれ、被測定信号のカウント値を基準信号により2回ラッチしており、基準信号の立ち上がりエッジをトリガーとして被測定信号のカウント値を順次保持する。この例では、立ち上がりエッジでラッチ動作を行う場合を想定しているが、立ち下りエッジもしくは立ち上がり立ち下りエッジの両方でラッチ動作を行ってもよい。また減算器24は保持されている2つのカウント値の差分を演算することで基準信号が1周期推移する間に観測される被測定信号のカウント値の増分を時間経過と共に不感期間無く出力する。被測定信号の周波数をfx、基準信号の周波数をfcとしたとき、周波数の比はfx/fcとなる。FDSM2は、周波数の比を示す周波数デルタシグマ変調信号をデジタル信号列として出力するものである。
このデジタル信号列は、データ列・データストリームと呼ばれる。また、後述する1ビットで表されるデジタル信号列は、ビット列・ビットストリームと呼ばれる。
次に、ビットストリーム構成のFDSM2について説明する。
図3に示すように、ビットストリーム構成のFDSM2は、基準信号の立ち上がりエッジに同期して被測定信号をラッチして第1データd1を出力する第1ラッチ22と、基準信号の立ち上がりエッジに同期して第1データd1をラッチして第2データd2を出力する第2ラッチ23と、第1データd1と第2データd2の排他的論理和を演算して出力データOUTを生成する排他的論理和回路25とを備える。なお、第1ラッチ22および第2ラッチ23は、例えばDフリップフロップ回路等で構成される。
このFDSM2が前記データストリーム構成のFDSM2と相違するのは、前記データストリーム構成のFDSM2では、第1ラッチ22によってカウントデータDcを保持し、基準信号が1周期推移する間に観測される被測定信号の立ち上がりエッジをカウントして得たカウントデータDcの増分を出力データOUTとして出力するのに対し、このFDSM2では、第1ラッチ22によって被測定信号のHighもしくはLowの状態を保持し、基準信号が1周期推移する間の反転回数の偶奇を出力データOUTとして出力する点である(反転回数が偶数であれば0、奇数であれば1を出力する)。
ところで、被測定信号の1周期はHighとLowの反転遷移2回で構成されることから、基準信号に対する被測定信号の変動が、出力データOUTに及ぼす変化の度合いは、前記データストリーム構成のFDSM2においてカウント値を保持する場合に比べ2倍となる。従って、ビットストリーム構成のFDSM2におけるアイドルトーンの振る舞いは、前記データストリーム構成のFDSM2において、2倍の周波数の被測定信号がFDSM2に入力された場合の振る舞いと一致する。ビットストリーム構成のFDSM2の動作については、上記の性質を考慮し、必要に応じて被測定信号の周波数fxを周波数2fxに置き換えて考えればよい。
また、周波数比測定装置1は、周波数デルタシグマ変調部2の出力側にローパスフィルター3を有している。これにより、測定精度をさらに向上させることができる。
ローパスフィルター3としては、特に限定されず、例えば、一般的なローパスフィルターや、ラグリードフィルター、ラグフィルター、移動平均フィルター等が挙げられる。
このローパスフィルター3により、所定のカットオフ周波数(遮断周波数)以上の周波数成分が遮断または低減される。これにより、FDSM2から出力される信号に含まれるノイズ成分を除去または低減することができる。
また、周波数比測定装置1は、周波数デルタシグマ変調部2の出力側、厳密には、ローパスフィルター3の出力側に、信号に対して重み付けを行う重み付け部の1例であるスケーラー4を有している。これにより、適確に測定を行うことができる。
スケーラー4は、ローパスフィルター3から出力された信号、すなわち、周波数デルタシグマ変調信号に対して重み付けを行う機能を有している。
この重み付けは、周波数デルタシグマ変調信号、すなわち、周波数デルタシグマ変調信号が表すデータと、スケーラー4の重み付け係数(倍率)とを乗算して行う。
各スケーラー4の重み付け係数(倍率)は、それぞれ、k1、k2、k3であり、その値は、諸条件に応じて適宜設定される。なお、k1、k2、k3は、それぞれ、1より大きくてもよく、また、1でもよく、また、1より小さくてもよい。
ここで、本実施形態では、k1、k2、k3は、被測定信号の周波数が変化した場合、各周波数デルタシグマ変調信号が表すデータ(周波数比)がすべて同じ比率で変化するように、予め設定されている。したがって、各周波数デルタシグマ変調信号に対する重み付けは、被測定信号の周波数が変化した場合、各周波数デルタシグマ変調信号が表す周波数比がすべて同じ比率で変化するように行われる。前記「同じ比率」とは、完全に同一の比率のみならず、10%以下の範囲内で異なる場合も含む。また、重み付けの方法は、前記の方法に限定されない。
また、統計処理部5は、統計処理を行う機能を有している。この統計処理部5は、3つ(複数)のFDSM2から出力される3つ(複数)の周波数デルタシグマ変調信号が表す3つ(複数)のデータを用いて統計処理を行う。
本実施形態では、統計処理部5は、3つのデータから、中央値を選択して(求めて)出力する。
中央値とは、有限個のデータを小さい順または大きい順に並べたとき、中央(真ん中)に位置する値を言う。但し、データの数が偶数の場合は、中央値は、中央に最も近い2つのデータの平均値であってもよく、また、中央値として前記2つのデータのいずれか一方を選択してもよい。
本実施形態では、データの数が3つであるので、統計処理部5は、3つのデータのうち、2番目に大きい値、もしくは2つデータが同値であればその同値である値を選択して出力する。この出力は、基準信号と被測定信号との周波数比に対応する値(以下、「周波数比」とも言う)、すなわち、カウント値である。
このように、周波数比測定装置1では、統計処理部5を有する簡易かつ小規模な回路構成で、かつ、中央値を求めるという簡易な統計処理で、周波数比を求めることができる。
また、中央値を選択することで周波数比を求めることにより、アイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
アイドルトーンの影響を抑制することができる理由を説明する。まず、アイドルトーンは、基準信号が所定の周波数のときに大きくなり、その所定の周波数の近傍の他の周波数では小さくなる性質がある。また、アイドルトーンは、真値よりもプラス側に大きく突出するように発生するか、または、真値よりもマイナス側に大きく突出するように発生し、方向(プラス側であるか、マイナス側であるか)は、周波数に依存するがその周波数の変化をあらかじめ知ることは困難である。したがって、3つのデータのうちの最大値と最小値とのうちのいずれか一方に影響の大きなアイドルトーンが含まれている可能性が高いことを利用する。3つのデータから中央値を選択することで、アイドルトーンの影響の大きいデータを除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータが選択されることが期待される。
また、データの数が5つ以上である場合、例えば、データの数が5つの場合も同様に、5つのデータのうちの最大値と最小値とのうちのいずれか一方に影響の大きなアイドルトーンが含まれている可能性が高い。このため、最大値および最小値を除く3つのデータのうちから、いずれか1つのデータを選択することで、アイドルトーンの影響の大きいデータを除外できることが期待される。本実施形態では、中央値を選択することで、アイドルトーンの影響の大きいデータが除外され、アイドルトーンの影響の小さいデータが選択される確率を高めることができる。
次に、周波数比測定装置1の動作について説明する。
図1に示すように、周波数比測定装置1の各FDSM2には、被測定信号と、基準信号CLK1、CLK2、CLK3とが入力されている。この場合、各FDSM2には、共通の被測定信号が入力されている。一方、基準信号CLK1、CLK2、CLK3の周波数は、それぞれ、互いに異なっている。
まず、各FDSM2では、それぞれ、前述した所定の処理が行われ、周波数デルタシグマ変調信号が生成される。
各周波数デルタシグマ変調信号は、それぞれ、対応するローパスフィルター3で所定の処理が行われ、対応するローパスフィルター3から出力される。
各ローパスフィルター3から出力された周波数デルタシグマ変調信号は、対応するスケーラー4で重み付けが行われ、k1倍、k2倍、k3倍される。
重み付けされた各周波数デルタシグマ変調信号は、統計処理部5に入力される。統計処理部5は、3つの周波数デルタシグマ変調信号が表す3つのデータから、中央値を選択し(求め)、その中央値を出力する。前記各処理は、所定のタイミングで逐次行われる。
このような周波数比測定装置1は、前述した各部に対応する機能を実現するハードウェアで構成することが可能である。また、周波数比測定装置1は、前述した各部に対応する機能を実現するプログラムやモジュール等により、ソフトウェア的に構成することも可能である。また、周波数比測定装置1は、前述した各部に対応する機能を実現するハードウェアとソフトウェアとを組み合わせて構成することも可能である。
以上説明したように、周波数比測定装置1によれば、容易かつ適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
また、統計処理部5が行う統計処理は、本実施形態では、中央値を選択する(求める)ことであるが、これに限らず、この他、例えば、平均値を求めること等が挙げられる。
<第2実施形態>
図4は、本発明の周波数比測定装置の第2実施形態を示すブロック図である。
以下、第2実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態は、主として、統計処理部5に代えて、選択部6を設けたこと以外は前記第1実施形態と同様である。
まず、周波数比測定装置1の概要について説明し、その後で、具体的に説明する。
周波数比測定装置1は、被測定信号と、複数の基準信号とに基づいて、被測定信号と基準信号との周波数比を測定する装置である。周波数比測定装置1は、基準信号と、被測定信号とが入力され、入力された基準信号と被測定信号との一方を用いて他方を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する複数の周波数デルタシグマ変調部2(FDSM)と、複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、いずれか1つを選択する選択部6とを備えている。複数の周波数デルタシグマ変調部2に入力される基準信号は、それぞれ、互いに異なる周波数を有している。
この周波数比測定装置1によれば、容易かつ適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
また、選択部6は、複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、中央値を選択して出力する。
これにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。以下、具体的に説明する。
図4に示すように、第2実施形態の周波数比測定装置1は、複数(本実施形態では3つ)のFDSM2と、複数(本実施形態では3つ)のローパスフィルター3と、複数(本実施形態では3つ)のスケーラー4と、選択部6とを備えている。
選択部6は、選択を行う機能を有している。この選択部6は、3つ(複数)のFDSM2から出力される3つ(複数)の周波数デルタシグマ変調信号が表す3つ(複数)のデータのうちから、いずれか1つを選択する。
本実施形態では、選択部6は、3つのデータから、中央値を選択して(求めて)出力する。すなわち、選択部6は、3つのデータのうち、2番目に大きい値、もしくは2つデータが同値であればその同値である値を選択して出力する。
以上のような第2実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
また、選択部6が行う選択は、本実施形態では、中央値を選択することであるが、これに限らず、この他、例えば、平均値に最も近い値を選択すること等が挙げられる。
<第3実施形態>
図5は、本発明の周波数比測定装置の第3実施形態を示すブロック図である。
以下、第3実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態は、主として、さらに分周部7を設けたこと以外は前記第1実施形態と同様である。
すなわち、周波数比測定装置1は、共通の信号を分周して複数の基準信号を生成する分周部7を有している。
これにより、1つのクロック信号(信号)から複数の基準信号を生成することができる。これによって、複数の基準信号生成器を用いる場合に比べ、基準信号生成器の数を削減することができ、また、消費電力を低減することができる。以下、具体的に説明する。
図5に示すように、第3実施形態の周波数比測定装置1は、分周部7と、複数(本実施形態では3つ)のFDSM2と、複数(本実施形態では3つ)のローパスフィルター3と、複数(本実施形態では3つ)のスケーラー4と、統計処理部5とを備えている。分周部7は、各FDSM2の入力側に接続されている。
分周部7は、分周を行って、基準信号CLK1、基準信号CLK2、基準信号CLK3を生成する機能を有している。
この分周部7は、基準信号の元信号である共通(1つ)のクロック信号(信号)が入力される分周器71と、分周器72と、分周器73とを有している。各分周器71、72、73は、それぞれ、対応するFDSM2の入力側に接続されている。
また、分周器71の分周比(n1)と、分周器72の分周比(n2)と、分周器73の分周比(n3)とは、それぞれ、互いに異なっている。これにより、互いに周波数の異なる基準信号CLK1、CLK2、CLK3を生成することできる。なお、分周器71、72、73の分周比は、それぞれ、入力されるクロック信号の周波数と、生成する基準信号CLK1、CLK2、CLK3の周波数とに基づいて適宜設定される。
以上のような第3実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
また、第3実施形態では、1つのクロック信号から3つの基準信号を生成することができる。これにより、3つの基準信号生成器を用いる場合に比べ、基準信号生成器の数を削減することができ、また、消費電力を低減することができる。
また、第3実施形態は、第2実施形態、第4実施形態および第5実施形態にも適用することができる。
<第4実施形態>
図6は、本発明の周波数比測定装置の第4実施形態を示すブロック図である。
以下、第4実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態は、主として、統計処理部5の構成が異なること以外は前述した第1実施形態と同様である。
まず、統計処理部5の概要について説明し、その後で、具体的に説明する。
第4実施形態では、統計処理部5は、複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから少なくとも1つを除いてなるデータの組み合せのうちから、属するデータの分散が最小である組を選択し、その分散が最小である組に属するデータに基づいて求めた値を出力する。
これにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
また、第4実施形態では、分散が最小である組に属するデータに基づいて求めた値は、分散が最小である組に属するデータの平均値である。すなわち、統計処理部5は、分散が最小である組に属するデータの平均値を求めて出力する。
これにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。以下、具体的に説明する。
図6に示すように、第4実施形態の周波数比測定装置1は、複数(本実施形態では5つ)のFDSM2と、複数(本実施形態では5つ)のローパスフィルター3と、複数(本実施形態では5つ)のスケーラー4と、統計処理部5とを備えている。各スケーラー4の重み付け係数(倍率)は、それぞれ、k1、k2、k3、k4、k5である。また、各FDSM2には、互いに周波数の異なる基準信号CLK1、基準信号CLK2、基準信号CLK3、基準信号CLK4、基準信号CLK5が入力される。
統計処理部5は、5つ(複数)のFDSM2から出力される5つ(複数)の周波数デルタシグマ変調信号が表す5つ(複数)のデータを用いて統計処理を行う。
すなわち、統計処理部5は、5つのデータのうちから少なくとも1つを除いてなるデータの組み合せのうちから、属するデータの分散が最小である組を選択し(求め)、その組に属するデータに基づいて求めた値を出力する。本実施形態では、統計処理部5は、分散が最小である組に属するデータの平均値を求めて出力する。ここで、各組のデータの数は、4つの場合と、3つの場合と、2つの場合とがある。すなわち、各組のデータの数の最小数は、2つである。
なお、本実施形態では、分散を用いているが、例えば、標準偏差を用い、標準偏差が最小である組を選択する場合は、分散が最小である組を選択することと等しいので、標準偏差を用いる場合も「分散が最小である組を選択する」に含まれる。
以下、5つのデータのうちから1つを除いてなるデータの組み合せを用いる場合(各組のデータの数が4つの場合)を例に挙げて、具体的に説明する。
まず、5つのデータを「a1」、「a2」、「a3」、「a4」、「a5」とする。この5つのデータのうちから1つを除いてなるデータの組み合せは、「a1、a2、a3、a4」、「a1、a2、a3、a5」、「a1、a2、a4、a5」、「a1、a3、a4、a5」、「a2、a3、a4、a5」の5通りである。「a1、a2、a3、a4」を組C1、「a1、a2、a3、a5」を組C2、「a1、a2、a4、a5」を組C3、「a1、a3、a4、a5」を組C4、「a2、a3、a4、a5」を組C5とする。
統計処理部5は、まず、組C1、組C2、組C3、組C4、組C5について、それぞれ、その組に属するデータの分散を求める。そして、統計処理部5は、組C1〜組C5のうちから、分散が最小である組を選択する。
次に、統計処理部5は、選択した組、すなわち、分散が最小である組に属する4つのデータの平均値を求めて出力する。この出力は、周波数比である。
このようにして周波数比を求めることにより、アイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
アイドルトーンの影響を抑制することができる理由は、第1実施形態で述べたアイドルトーンの性質上、5つの組のうち、アイドルトーンの影響の大きいデータが属する組は、その組に属する4つのデータの分散が大きい。そこで、5つの組から分散が最小である組を選択することで、アイドルトーンの影響の大きいデータが属する組を除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータのみが属する組が選択されることが期待される。
以上のような第4実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
また、統計処理部5が行う統計処理では、本実施形態では、分散を用いているが、これに限らず、この他、例えば、各組において、それぞれ、各データを2乗して加算した値を求め、前記加算した値のうちの中央値に対応する組を選択すること等が挙げられる。
<第5実施形態>
以下、第5実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第5実施形態は、主として、統計処理部5の構成が異なること以外は前述した第4実施形態と同様である。また、第5実施形態の周波数比測定装置1のブロック図は、第4実施形態の周波数比測定装置1のブロック図(図6)と同様であるので、第5実施形態の説明では、図6を参照する。
第5実施形態の周波数比測定装置1では、統計処理部5は、5つ(複数)のFDSM2から出力される5つ(複数)の周波数デルタシグマ変調信号が表す5つ(複数)のデータを用いて統計処理を行う。
すなわち、統計処理部5は、5つのデータのうちから少なくとも1つを除いてなるデータの組み合せのうちから、属するデータの分散が最小である組を選択する(求める)。そして、統計処理部5は、選択した組(分散が最小である組)に属するデータの分散と閾値とを比較し、分散が閾値よりも小さい場合は、分散が最小である組に属するデータの平均値を求めて出力する。また、統計処理部5は、分散が閾値以上の場合は、元の5つのデータ(全データ)のうちから、中央値を選択して(求めて)出力する。
また、統計処理部5は、分散が閾値以上の場合に、分散が最少である組に属するデータのうちから、中央値を選択して(求めて)出力してもよい。
これにより、より適確にアイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
以下、5つのデータのうちから1つを除いてなるデータの組み合せを用いる場合(各組のデータの数が4つの場合)を例に挙げて、具体的に説明する。
統計処理部5は、まず、5つのデータ「a1」、「a2」、「a3」、「a4」、「a5」のうちから1つを除いてなるデータの組み合せを求め、5つの組C1、組C2、組C3、組C4、組C5について、それぞれ、その組に属するデータの分散を求める。そして、統計処理部5は、組C1〜組C5のうちから、分散が最小である組を選択する。
次に、統計処理部5は、選択した組(分散が最小である組)に属するデータの分散を求め、求めた分散と閾値とを比較する。なお、閾値は、諸条件に応じて適宜設定される。
比較した結果、分散が閾値よりも小さい場合は、分散が最小である組に属するデータの平均値を求めて出力する。この出力は、周波数比である。
また、比較した結果、分散が閾値以上の場合は、元の5つのデータのうちから、中央値を選択して(求めて)出力するか、または、分散が最小である組に属するデータのうちから、中央値を選択して(求めて)出力する。この出力は、周波数比である。
このようにして周波数比を求めることにより、アイドルトーン等の量子化雑音の影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
アイドルトーンの影響を抑制することができる理由は、第1実施形態で述べたアイドルトーンの性質上、5つの組のうち、アイドルトーンの影響の大きいデータが属する組は、その組に属する4つのデータの分散が大きい。そこで、5つの組から分散が最小である組を選択することで、アイドルトーンの影響の大きいデータが属する組を除外でき、アイドルトーンの影響の小さいデータのみが属する組が選択されることが期待される。
そして、分散が閾値よりも小さい場合は、選択された分散が最小である組は、アイドルトーンの影響の小さいデータのみが属する組である確率が高い。このため、分散が最小である組に属するデータの平均値を求めて出力することで、アイドルトーンの影響を抑制することができ、測定精度を向上させることができる。
また、分散が閾値以上の場合は、選択された分散が最小である組がアイドルトーンの影響の大きいデータを排除できない場合に当たる。このため、元の5つのデータのうちから、中央値を選択して出力することで、アイドルトーンの影響を抑制する効果が期待でき、測定精度を向上させることができる。中央値を選択する利点は、第1実施形態で述べた通りである。
また、分散が最小である組に属するデータのうちから中央値を選択して出力しても、アイドルトーンの影響を抑制する効果が期待でき、測定精度を向上させることができる。
以上のような第5実施形態によっても、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<物理量センサーの実施形態>
図7は、本発明の物理量センサーの1例である加速度センサーの実施形態における検出部の内部構造を示す図である。図8は、図7中のA−A線での断面図である。
以下、物理量センサーの1例である加速度センサーの実施形態について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7および図8に示すように、本実施形態の加速度センサー100(物理量センサー)は、物理量(振動に関する物理量)の1例である加速度を検出する検出部200と、検出部200から出力された被測定信号が入力される周波数比測定装置1(周波数比測定装置1については、図1等を参照)とを備えている。検出部200と周波数比測定装置1とは電気的に接続されている。なお、周波数比測定装置1については、既に説明したので、その説明は省略する。
検出部200は、平板状のベース部210と、ベース部210に継ぎ手部211を介して接続された略矩形平板状の可動部212と、ベース部210と可動部212とに掛け渡された物理量検出素子の1例である加速度検出素子213と、少なくとも上記各構成要素を内部に収納するパッケージ220とを備えている。
この検出部200は、外部端子227、228、内部端子224、225、外部接続端子214e、214f、接続端子210b、210c等を経由して加速度検出素子213の励振電極に印加される駆動信号によって、加速度検出素子213の振動梁213a、213bが所定の周波数で発振(共振)する。そして、検出部200は、加わる加速度に応じて変化する加速度検出素子213の共振周波数を被測定信号(検出信号)として出力する。
この被測定信号は、周波数比測定装置1に入力され、周波数比測定装置1は、前記実施形態で説明したように動作する。
また、検出部200の数は、本実施形態では1つであるが、これに限らず、例えば、2つ、または3つでもよい。検出部200を3つ設け、各検出部200の検出軸を互いに直交(交差)させることにより、互いに直交する3つの検出軸のそれぞれの軸方向の加速度を検出することが可能である。
以上のような加速度センサー100によっても、その加速度センサー100が備える周波数比測定装置1は、前述した実施形態と同様の効果を発揮することができる。これにより、加速度センサー100は、加速度を精度良く検出することができる。
前述した周波数比測定装置1の効果を確認するため、次のような実験を行なった。
図9は、実験における被測定信号の周波数(真値)を示すグラフである。図10〜図15は、それぞれ、実験結果を示すグラフである。
<実験方法>
周波数比測定装置を用いて被測定信号と基準信号の周波数比の測定を行った。
被測定信号としては、周波数が、180283.2Hzから180283.8Hzまで変化する信号を使用した。この被測定信号の周波数を「真値」と呼ぶ。また、被測定信号は、図9に示す通りである。
また、測定で得られた周波数比から被測定信号の周波数を求め、グラフにした。
また、得られた被測定信号の周波数について、真値からの差の分散を求めた。この分散は、小さいほど好ましい。
各実施例、各比較例は、下記の通りである。
(実施例1)
FDSMの数が3つである第1実施形態の周波数比測定装置を用いた。この周波数比測定装置の統計処理部は、3つのデータの平均値を求めて出力する。
基準信号としては、周波数が30MHzの信号を126分周してなる信号と、127分周してなる信号と、128分周してなる信号と(3つの基準信号)を使用した。
結果は、図10に示す通りである。
(実施例2)
FDSMの数が3つである第1実施形態の周波数比測定装置を用いた。この周波数比測定装置の統計処理部は、3つのデータから中央値を選択して出力する。
基準信号としては、周波数が30MHzの信号を126分周してなる信号と、127分周してなる信号と、128分周してなる信号と(3つの基準信号)を使用した。
結果は、図11に示す通りである。
(比較例1)
FDSMの数が1つである周波数比測定装置を用いた。
基準信号としては、周波数が30MHzの信号を127分周してなる信号(1つの基準信号)を使用した。
結果は、図12に示す通りである。
(実施例3)
FDSMの数が5つである第4実施形態の周波数比測定装置を用いた。この周波数比測定装置の統計処理部は、5つのデータのうちから1つを除いてなる4つのデータの組み合せのうちから、属するデータの分散が最小である組を選択し、その組に属する4つのデータの平均値を求めて出力する。
基準信号としては、周波数が30MHzの信号を125分周してなる信号と、126分周してなる信号と、127分周してなる信号と、128分周してなる信号と、129分周してなる信号と(5つの基準信号)を使用した。
結果は、図13に示す通りである。
(実施例4)
FDSMの数が5つである第5実施形態の周波数比測定装置を用いた。この周波数比測定装置の統計処理部は、5つのデータのうちから1つを除いてなる4つのデータの組み合せのうちから、属するデータの分散が最小である組を選択する。そして、統計処理部は、その組に属する4つのデータの分散と閾値とを比較し、分散が閾値(10−5)よりも小さい場合は、その組に属する4つのデータの平均値を求めて出力し、分散が閾値(10−5)以上の場合は、元の5つのデータから中央値を選択して出力する。
基準信号としては、周波数が30MHzの信号を125分周してなる信号と、126分周してなる信号と、127分周してなる信号と、128分周してなる信号と、129分周してなる信号と(5つの基準信号)を使用した。
結果は、図14に示す通りである。
(比較例2)
FDSMの数が5つである第5実施形態と同様の周波数比測定装置を用いた。この周波数比測定装置の統計処理部は、実施例4と同様の処理を行う。
但し、基準信号としては、周波数が30MHzの信号を128分周してなる信号であって、互いに位相がずれた5つの信号(基準信号)を使用した。
結果は、図15に示す通りである。
<実験結果>
実施例1の真値からの差の分散:0.641×10−4
実施例2の真値からの差の分散:0.257×10−4
比較例1の真値からの差の分散:0.852×10−4
実施例3の真値からの差の分散:0.199×10−4
実施例4の真値からの差の分散:0.178×10−4
比較例2の真値からの差の分散:1.364×10−4
以上の実験結果から、実施例1〜4では、真値からの差の分散が小さく、特に、実施例2、3、4では、真値からの差の分散が非常に小さく、測定精度が良いことが判る。これは、アイドルトーンの影響が抑制されているためである。
以上、本発明の周波数比測定装置および物理量センサーを、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前記実施形態では、物理量センサーとして、加速度センサーを例に挙げて説明したが、本発明では、物理量センサーは、物理量の変化を周波数変化として検出することが可能なものであれば、これに限定されず、この他、例えば、質量センサー、超音波センサー、角加速度センサー、容量センサー等が挙げられる。
また、本発明の物理量センサーは、例えば、傾斜計、地震計、ナビゲーション装置、姿勢制御装置、ゲームコントローラー、携帯電話、スマートフォン、デジタルスチルカメラ等の各種の電子機器や、自動車等の各種の移動体等に適用することが可能である。すなわち、本発明では、本発明の物理量センサーを備えた電子機器、本発明の物理量センサーを備えた移動体等を提供することが可能である。
1…周波数比測定装置、2…FDSM(周波数デルタシグマ変調部)、3…ローパスフィルター、4…スケーラー、5…統計処理部、6…選択部、7…分周部、21…アップカウンター、22…第1ラッチ、23…第2ラッチ、24…減算器、25…排他的論理和回路、71…分周器、72…分周器、73…分周器、100…加速度センサー、200…検出部、210…ベース部、210b…接続端子、210c…接続端子、211…継ぎ手部、212…可動部、213…加速度検出素子、213a…振動梁、213b…振動梁、214e…外部接続端子、214f…外部接続端子、220…パッケージ、224…内部端子、225…内部端子、227…外部端子、228…外部端子

Claims (12)

  1. 被測定信号と、複数の基準信号とに基づいて、前記被測定信号と前記基準信号との周波数比を測定する周波数比測定装置であって、
    前記基準信号と、前記被測定信号とが入力され、入力された前記基準信号と前記被測定信号との一方を用いて他方を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する複数の周波数デルタシグマ変調部と、
    前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータを用いて統計処理を行う統計処理部と、を備え、
    前記複数の周波数デルタシグマ変調部に入力される前記基準信号は、それぞれ、互いに異なる周波数を有していることを特徴とする周波数比測定装置。
  2. 前記統計処理部は、前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、中央値を選択して出力する請求項1に記載の周波数比測定装置。
  3. 前記統計処理部は、前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから少なくとも1つを除いてなる前記データの組み合せのうちから、属する前記データの分散が最小である組を選択し、前記組に属する前記データに基づいて求めた値を出力する請求項1に記載の周波数比測定装置。
  4. 前記統計処理部は、前記組に属する前記データの平均値を求めて出力する請求項3に記載の周波数比測定装置。
  5. 前記統計処理部は、前記組に属する前記データの分散と閾値とを比較し、前記分散が前記閾値よりも小さい場合は、前記組に属する前記データの平均値を求めて出力し、前記分散が前記閾値以上の場合は、前記複数のデータのうちから、中央値を選択して出力する請求項3に記載の周波数比測定装置。
  6. 前記統計処理部は、前記組に属する前記データの分散と閾値とを比較し、前記分散が前記閾値よりも小さい場合は、前記組に属する前記データの平均値を求めて出力し、前記分散が前記閾値以上の場合は、前記組に属する前記データのうちから、中央値を選択して出力する請求項3に記載の周波数比測定装置。
  7. 被測定信号と、複数の基準信号とに基づいて、前記被測定信号と前記基準信号との周波数比を測定する周波数比測定装置であって、
    前記基準信号と、前記被測定信号とが入力され、入力された前記基準信号と前記被測定信号との一方を用いて他方を周波数デルタシグマ変調し、周波数デルタシグマ変調信号を生成する複数の周波数デルタシグマ変調部と、
    前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、いずれか1つを選択する選択部と、を備え、
    前記複数の周波数デルタシグマ変調部に入力される前記基準信号は、それぞれ、互いに異なる周波数を有していることを特徴とする周波数比測定装置。
  8. 前記選択部は、前記複数の周波数デルタシグマ変調信号が表す複数のデータのうちから、中央値を選択して出力する請求項7に記載の周波数比測定装置。
  9. 前記周波数デルタシグマ変調部の出力側にローパスフィルターを有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の周波数比測定装置。
  10. 前記周波数デルタシグマ変調部の出力側に、信号に対して重み付けを行う重み付け部を有する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の周波数比測定装置。
  11. 共通の信号を分周して前記複数の基準信号を生成する分周部を有する請求項1ないし10のいずれか1項に記載の周波数比測定装置。
  12. 物理量を検出する検出部と、
    前記検出部から出力された被測定信号が入力される請求項1ないし11のいずれか1項に記載の周波数比測定装置と、を備えることを特徴とする物理量センサー。
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