JP2018135856A - 内燃機関 - Google Patents

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健太 高谷
Kenta Takaya
健太 高谷
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【課題】振動および騒音を抑制することが可能な内燃機関を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、トランスミッションを取り付けることでパワープラントを構成する内燃機関本体と、前記内燃機関本体の表面であって、前記パワープラントの捩りモードの軸付近において弾性支持された補機と、を具備する内燃機関である。本発明によれば、振動を抑制することが可能な内燃機関を提供することができる。【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関に関する。
内燃機関において用いられる補機として、例えばオルタネータ、ウォータポンプなどがある。こうした補機をエンジン本体の側部に取り付けることで、振動および騒音を抑制する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平5−185860号公報
しかし振動の抑制が十分に行われない場合、振動が車室に伝わり、騒音を発生させることがある。特に、内燃機関の高出力化および高トルク化などに伴い、低周波数の振動が増大し、それに起因する騒音も大きくなる。そこで、振動および騒音を抑制することが可能な内燃機関を提供することを目的とする。
上記目的は、トランスミッションを取り付けることでパワープラントを構成する内燃機関本体と、前記内燃機関本体の表面であって、前記パワープラントの捩りモードの軸付近において弾性支持された補機と、を具備する内燃機関によって達成できる。
振動および騒音を抑制することが可能な内燃機関を提供できる。
図1は内燃機関を例示する斜視図である。 図2(a)は内燃機関を例示する上面図である。図2(b)は内燃機関を例示する側面図である。 図3(a)は周波数と伝達感度との関係を示す図である。図3(b)は周波数と圧力との関係を示す図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して本実施形態の内燃機関100(エンジン)について説明する。図1は内燃機関100を例示する斜視図である。図2(a)は内燃機関100を例示する上面図である。図2(b)は内燃機関100を例示する側面図である。内燃機関100は例えば自動車などに搭載されるガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンなどである。X、YおよびZの各方向は互いに直交する。Y方向は不図示のクランクシャフトの延伸方向であり、シリンダボアが並ぶ方向でもある。Z方向はピストンのストロークの方向である。
図1に示すように、内燃機関100はエンジン本体10(内燃機関本体)、補機20および支持体22を備える。エンジン本体10は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とを備える。シリンダヘッド12はシリンダブロック11の上(+Z側)に装着される。エンジン本体10の表面のうち、面10aは+X側の面、面10bは−X側の面、面10cは+Z側の面、面10dは−Z側の面、面10eは+Y側の面、面10fは−Y側の面である。
エンジン本体10のうち、シリンダブロック11の+Y側の面10eにトランスミッション13が取り付けられる。エンジン本体10およびトランスミッション13はパワープラント9を構成する。パワープラント9は、取り付け部14を用いて、車両に取り付けられる。
図1のCはパワープラント9の剛性の中心(剛心)である。AXは、パワープラント9の捩り振動の中心軸を示す仮想的な線であり、面10eから面10fにかけて剛心Cを通るように延伸する。軸AXは面10eから面10fに向かうにつれ、図2(a)に示すように面10b側から面10a側に近づき、かつ図2(b)に示すように面10d側から面10c側に近づく。
パワープラント9の捩り振動とは、図1に矢印A1で示すように、パワープラント9が軸AXを中心に回転するような運動であり、振動およびそれに起因する騒音の原因となる。燃料の燃焼により発生する圧力が不図示のクランク軸、およびエンジン本体10の軸受けに伝わり、エンジン本体10の振動(捩り振動)となる。こうした振動が取り付け部14を通じて車室などに伝わり、騒音が発生する恐れがある。
エンジン本体10の面10aには例えば不図示のボルトなどを用いて支持体22が取り付けられる。補機20は不図示のボルトなどで支持体22に固定されることで、エンジン本体10に取り付けられる。補機20は軸AX付近に位置し、補機20の片面(−X側の面)は、支持体22を介して、エンジン本体10の面10aに弾性支持される。また、補機20の支持は、補機20の一面(−X側の面)は支持され、他方の面(+X側の面)は支持されない片持ち支持である。補機20は例えばエンジン本体10に冷却水を供給するウォータポンプ、オルタネータ、油圧ポンプ、またはエア・コンディショナ(エアコン)用のコンプレッサなどである。支持体22は例えばゴムなどの弾性体で形成されている。
図1に矢印A2で示すように補機20は振動する。補機20の振動は、パワープラント9の振動とは独立であり、補機20とパワープラントとは互いに異なる周波数で振動することができる。
図2(a)に示すように、X方向における補機20と軸AXとの距離D1は、軸AXと面10bとの距離D2より小さい。図2(b)に示すように、Z方向における補機20と軸AXとの距離D3は、補機20と面10cとの距離D4より小さい。
以上のように、補機20は軸AXの付近において弾性支持され、かつパワープラント9とは独立して振動することができる。これにより、軸AXを中心とした補機20の慣性モーメントが小さくなり、パワープラント9の捩り振動の共振周波数が高周波側にシフトする。この結果、振動および騒音を抑制することができる。図3(a)および図3(b)を参照し、この点について説明する。
図3(a)は周波数と伝達感度との関係を示す図である。横軸はパワープラント9の振動の周波数、縦軸は振動の伝達感度を示す。図3(a)の比較例は、補機20を設けない例である。図3(a)に示すように、第1実施形態における共振周波数f1は、比較例における共振周波数f2よりも高い。このため、第1実施形態においては、パワープラント9の振動の低周波成分の伝達感度は小さくなり、高周波成分の伝達感度は大きくなる。
図3(b)は周波数と圧力との関係を示す図である。横軸は周波数、縦軸は振動の原因となる燃焼の圧力を示す。図3(b)に示すように、周波数が高いほど圧力は低い。
第1実施形態によれば、補機20はパワープラント9の捩りモードの軸AX付近において弾性支持されている。このため、図3(a)に示したように、振動の共振周波数が高周波側に変化し、低周波成分の伝達感度は小さくなり、高周波成分の伝達感度は大きくなる。図3(b)に示したように低周波数において圧力は高いが、図3(a)に示したように第1実施形態では振動の低周波成分の伝達感度が小さい。このため、低周波数の振動は車室に伝達されにくい。また、図3(b)に示したように高周波数における圧力は低いため、高周波数の振動の発生は抑制される。以上のように、第1実施形態によれば、パワープラント9の振動、およびそれに起因する騒音を抑制することができる。
補機20は軸AXの近くに設ければよい。例えば、エンジン本体10の軸AX周りの面(面10a〜10d)のうち、軸AXに最も近い面である面10aに補機20を設けることが好ましい。また、補機20と軸AXが近くなるように、面10a内の−Y側に補機20を設けることが好ましい。図1の矢印A2で示したように、補機20は軸AXの周りを振動する。したがって、エンジン本体10の軸AXと交差する面10eまたは面10fに補機20を設けてもよいが、補機20は軸AXと交差しないことが好ましい。
補機20の形状および質量などに応じて、補機20の振動の周波数および慣性モーメントは変化し、パワープラント9の共振周波数も変化する。所望の共振周波数が得られるように、補機20の形状および質量などを調整してもよい。例えば補機20がウォータポンプならば、水路の大きさおよび形状などを調整してもよい。
支持体22により補機20はエンジン本体10に弾性支持される。支持体22の材料および形状などは変更してもよい。支持体22は例えばゴムなど軟質な弾性部材で形成されてもよいし、金属のばねなどでもよい。支持体22の剛性が、エンジン本体10よりも低ければよい。また、補機20自体が低い剛性を有する場合、支持体22を介さずに、補機20をエンジン本体10に直接取り付けてもよい。
エンジン本体10に複数の補機20を設けてもよい。各補機20が軸AX付近で弾性支持されることで、振動および騒音を効果的に抑制することができる。また複数の補機20のうち少なくとも1つが軸AX付近で弾性支持されてもよい。例えば複数の補機20のそれぞれが面10a〜10fのいずれかに設けられ、複数の補機20のうち少なくとも1つが面10aにおいて弾性支持されればよい。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
9 パワープラント
10 エンジン本体
10a〜10f 面
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
13 トランスミッション
14 取り付け部
20 補機
22 支持体
100 内燃機関

Claims (1)

  1. トランスミッションを取り付けることでパワープラントを構成する内燃機関本体と、
    前記内燃機関本体の表面であって、前記パワープラントの捩りモードの軸付近において弾性支持された補機と、を具備する内燃機関。
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