JP2018135305A - ビストリアジン化合物とその製造方法、及びそれを用いた波長変換発光フィルム - Google Patents

ビストリアジン化合物とその製造方法、及びそれを用いた波長変換発光フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】加工性が高く紫外光領域に最大吸収波長を持ち、可視光を発光する有機蛍光材料を用いた波長変換発光フィルムの提供。
【解決手段】式(1a)で表されるビストリアジン化合物を構成成分とする波長変換発光フィルム。
Figure 2018135305

(ArはC14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基;R〜Rは各々独立にH、C1〜12のアルコキシ又はC1〜12のアルキルスルファニル)
【選択図】なし

Description

本発明は、紫外領域の光を吸収し可視光を発光することから波長変換発光フィルム構成成分として有用なビストリアジン化合物とその製造法に関する。また本発明は、該ビストリアジン化合物と高分子担体からなり、太陽電池素子に用いることでその変換効率を増強する効果を有する波長変換発光フィルムに関する。
太陽電池は、太陽光エネルギーを直接的に電気エネルギーに変換する光電変換素子であり、従来の化石燃料を用いた発電に置き換わる技術として注目を集めている。これまでにシリコン太陽電池、III−V族及びII−IV族PN接合太陽電池、銅−イリジウム−ガリウム−セレニウム薄膜太陽電池、色素増感型太陽電池、有機薄膜太陽電池等の様々な太陽電池が報告されているが、該電池素子に到達した太陽光の内、紫外光は電池部材等に吸収され、有効に利用することができない。
波長変換発光フィルムを太陽電池に利用すると、該フィルムに含まれる発光材料が上記紫外光を吸収し、より有益な長波長光として再放出するため、太陽電池の変換効率を向上させることができる。
このような波長変換発光フィルムに用いる発光材料としては、無機材料を高分子担体に分散させた例が報告されているが(例えば特許文献1,2)、分散された無機材料自身による太陽光の散乱を抑制するために、無機材料をナノ粒子にする必要があり、加工性に問題があった。一方、有機材料を発光材料に用いた例は限られている。特許文献3〜8には、ベンゾアゾール誘導体又はぺリレンジエステル誘導体等の有機蛍光色素を用いた波長変換発光フィルムの例が報告されているが、これらの有機蛍光色素は400nm付近に最大吸収波長を有し、必ずしも紫外光の変換に適しているとはいえない。
特許文献9〜11には、有機電界発光素子に用いるビストリアジン誘導体が開示されているが、該ビストリアジン誘導体は1,3,5−トリアジン環に置換した4,6位のフェニル基上に電子供与性のアルキルオキシ基又はアルキルスルファニル基を持つ例はなく、本発明のビストリアジン化合物とは異なる。また、該特許文献には、ビストリアジン誘導体の波長変換発光フィルムに用いる発光材料としての利用に関する記述は一切ない。
特開平7−142752号公報 特開平11−345993号公報 特開2013−072087号公報 特開2013−120926号公報 特開2014−185286号公報 特開2014−234495号公報 特開2014−237792号公報 特開2014−508132号公報 米国特許第9401484号明細書 特開2010−138121号公報 国際公開2010/067894号パンフレット
本発明の課題は、加工性が高く、紫外光領域に最大吸収波長を持ち、可視光を発光する有機蛍光材料と、それを用いた波長変換変換発光フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、二つの1,3,5−トリアジン環及び2価の縮環芳香族炭化水素基から成る下記一般式(1)又は(1a)で示されるビストリアジン化合物が波長変換材料として良好に機能することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
[1]
一般式(1a)
Figure 2018135305
(式中、Arは、炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。R、R、R、R、及びRは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基を表す。ただし、R、R、R、R、及びRは、同時に全てが水素原子にはなりえない。)
で示されるビストリアジン化合物。
[2]
Arが、アントリレン基、又はピレニレン基である、[1]に記載のビストリアジン化合物。
[3]
Arが、9,10−アントリレン基、4,6−ピレニレン基、又は2,7−ピレニレン基である、[1]又は[2]に記載のビストリアジン化合物。
[4]
が、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基である、[1]〜[3]のいずれかに記載のビストリアジン化合物。
[5]
が、メトキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基、又は2,2−ジメチルプロピルスルファニル基であり、R、R、R、及びRが水素原子である、[4]に記載のビストリアジン化合物。
[6]
一般式(2)
Figure 2018135305
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基を表す。ただし、R、R、R、R、及びRは、同時に全てが水素原子にはなりえない。)
で示されるジアリールトリアジン化合物と、下記一般式(3)
Figure 2018135305
(式中、Arは、炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表し、B(ORの2つのRは、同一又は異なっていてもよい。又、2つのRは、一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成することもできる。)
で示されるホウ素化合物とを、塩基及びパラジウム触媒の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1a)
Figure 2018135305
(式中、Ar、R、R、R、R、及びRは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるビストリアジン化合物の製造方法。
[7]
一般式(4)
Figure 2018135305
(式中、R、R、R、R、及びRは、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基を表す。ただし、R、R、R、R、及びRは、同時に全てが水素原子にはなりえない。Xは、ハロゲン原子を表す。)
で示されるマグネシウム化合物と塩化シアヌル(5)
Figure 2018135305
とを、反応させ一般式(2)
Figure 2018135305
(式中、R、R、R、R、及びRは、前記と同じ意味を表す。)
で表されるジアリールトリアジン化合物を得、次いで一般式(3)
Figure 2018135305
(式中、Arは、炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表し、B(ORの2つのRは、同一又は異なっていてもよい。又、2つのRは、一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成することもできる。)
で示されるホウ素化合物とを、塩基及びパラジウム触媒の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1a)
Figure 2018135305
(式中、Ar、R、R、R、R、及びRは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるビストリアジン化合物の製造方法。
[8]
一般式(1)
Figure 2018135305
(式中、Arは、炭素数10〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、Ar、及びArは、各々独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、及び炭素数1〜12のアルキルスルファニル基からなる群より選ばれる基で置換されていてもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。)
で示されるビストリアジン化合物と、高分子担体を含む波長変換発光フィルム。
[9]
高分子担体がポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)(EVA)又はポリビニルブチラール(PVB)である[8]に記載の波長変換発光フィルム。
[10]
一般式(1)
Figure 2018135305
(式中、Arは、炭素数10〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、Ar、及びArは、各々独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、及び炭素数1〜12のアルキルスルファニル基からなる群より選ばれる基で置換されていてもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。)
で示されるビストリアジン化合物を0.001wt%〜1.0wt%含有する[8]又は[9]に記載の波長変換発光フィルム。
本発明のビストリアジン化合物(1)又は(1a)は、紫外領域の光を吸収し、可視光の光を発光することから、波長変換発光フィルムの波長変換成分として有用である。本発明のビストリアジン化合物を用いることで、太陽電池の発光効率を向上させる波長変換発光フィルム提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の波長変換発光フィルムに用いる一般式(1)で示されるビストリアジン化合物(以下、本発明のビストリアジン化合物(1)とも称する。以下、他の一般式で表される化合物についても同様の形式で称する場合もある。)、並びに本発明のビストリアジン化合物(1)に内包される本発明のビストリアジン化合物(1a)におけるAr、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、R、R、R、R、R、及びRの定義について説明する。
Arで表される炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、1,4−アントリレン基、1,5−アントリレン基、2,3−アントリレン基、2,6−アントリレン基、9,10−アントリレン基、1,3−フェナントリレン基、1,6−フェナントリレン基、2,7−フェナントリレン基、3,9−フェナントリレン基、1,4−テトラセニレン基、1,5−テトラセニレン基、1,7−テトラセニレン基、2,8−テトラセニレン基、5,11−テトラセニレン基、5,12−テトラセニレン基、1,2−クリセニレン基、1,4−クリセニレン基、1,7−クリセニレン基、6,12−クリセニレン基、1,6−ピレニレン基、2,7−ピレニレン基、4,9−ピレニレン基、4,10−ピレニレン基、1,4−トリフェニレニレン基、1,6−トリフェニレニレン基、2,7−トリフェニレニレン基、3,6−トリフェニレニレン基、1,3−ペリレニレン基、1,5−ペリレニレン基、1,7−ペリレニレン基、2,5−ペリレニレン基、2,8−ペリレニレン基、2,11−ペリレニレン基、3,9−ペリレニレン基、3,10−ペリレニレン基、1,4−ペンタセニレン基、1,8−ペンタセニレン基、2,9−ペンタセニレン基、2,10−ペンタセニレン基、5,14−ペンタセニレン基、6,13−ペンタセニレン基、1,4−ペンタフェニレニレン基、2,3−ペンタフェニレニレン基、3,10−ペンタフェニレニレン基、4,9−ペンタフェニレニレン基、4,11−ペンタフェニレニレン基、又は5,8−ペンタフェニレニレン基等を挙げることができる。これらのうち、合成が容易な点で、アントリレン基又はピレニレン基の2価の芳香族炭化水素基が好ましく、光電変換効率の向上率がよい点で、9,10−アントラリレン基、4,6−ピレニレン基、又は2,7−ピレニレン基がさらに好ましい。
Arで表される炭素数10〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、例えば、Arで例示した炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基、1,4−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、又は2,6−ナフチレン基等を挙げることができる。これらのうち、合成が容易な点で、ナフチレン基、アントリレン基、又はピレニレン基の2価の芳香族炭化水素基が好ましく、光電変換効率の向上率がよい点で、2,6−ナフチレン基、9,10−アントラリレン基、4,6−ピレニレン基、又は2,7−ピレニレン基がさらに好ましい。
、R、R、R、及びRで表される炭素数1〜12のアルコキシ基は、直鎖状、分岐状又は環状アルコキシ基のいずれでもよく、特に限定するものではないが、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、シクロプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、2−ブチルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、2−メチルシクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、ペンチルオキシ基、2−ペンチルオキシ基、2−メチルブチルオキシ基、3−メチルブチルオキシ基、2−メチルブタン−2−イルオキシ基、3−メチルブタン−2−イルオキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基、3−ペンチルオキシ基、へキシルオキシ基、2−へキシルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンタン−3−イルオキシ基、3−メチルペンタン−3−イルオキシ基、2−エチルブトキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、3−シクロプロピルプロポキシ基、ヘプチルオキシ基、2−ヘプチルオキシ基、3−ヘプチルオキシ基、2,4−ジメチルペンタン−3−イルオキシ基、3−エチルペンタン−3−イルオキシ基、4−メチルシクロヘキシルオキシ基、ビシクロ[4.1.0]へプタン−5−イルオキシ基、3,3−ジメチルシクロペンチルオキシ基、2,3,3−トリメチルブトキシ基、オクチルオキシ基、2−オクチルオキシ基、3−オクチルオキシ基、4−オクチルオキシ基、2−メチルヘプチルオキシ基、2−メチルヘプタン−2−イルオキシ基、4−エチルヘキサン−2−イルオキシ基、2,4−ジメチルヘキサン−3−イルオキシ基、シクロオクチルオキシ基、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イルオキシ基、ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イルオキシ基、4,4−ジメチルシクロヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、3−エチルペンチルオキシ基、2,7−ジメチルシクロペンチルオキシ基、デシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、4−tert−ブチルシクロヘキシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、3,5−ジエチルヘプチル−4−イルオキシ基、又はドデシルオキシ基等を例示することができる。これらのうち、合成が容易な点で、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、最大吸収波長が紫外光の吸収に好適な点で、メトキシ基、又は2,2−ジメチルプロピルオキシ基がさらに好ましい。
、R、R、R、及びRで表される炭素数1〜12のアルキルスルファニル基は、直鎖状、分岐状又は環状アルキルスルファニル基のいずれでもよく、特に限定するものではないが、具体的には、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、イソプロピルスルファニル基、シクロプロピルスルファニル基、ブチルスルファニル基、2−ブチルスルファニル基、2−メチルプロピルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基、2−メチルシクロプロピルスルファニル基、シクロブチルスルファニル基、ペンチルスルファニル基、2−ペンチルスルファニル基、2−メチルブチルスルファニル基、3−メチルブチルスルファニル基、2−メチルブタン−2−イルスルファニル基、3−メチルブタン−2−イルスルファニル基、2,2−ジメチルプロピルスルファニル基、3−ペンチルスルファニル基、へキシルスルファニル基、2−へキシルスルファニル基、2−メチルペンチルスルファニル基、3−メチルペンチルスルファニル基、2−メチルペンタン−3−イルスルファニル基、3−メチルペンタン−3−イルスルファニル基、2−エチルブチルスルファニル基、3,3−ジメチルブチルスルファニル基、3−シクロプロピルプロピルスルファニル基、ヘプチルスルファニル基、2−ヘプチルスルファニル基、3−ヘプチルスルファニル基、2,4−ジメチルペンタン−3−イルスルファニル基、3−エチルペンタン−3−イルスルファニル基、4−メチルシクロヘキシルスルファニル基、ビシクロ[4.1.0]へプタン−5−イルスルファニル基、3,3−ジメチルシクロペンチルスルファニル基、2,3,3−トリメチルブチルスルファニル基、オクチルスルファニル基、2−オクチルスルファニル基、3−オクチルスルファニル基、4−オクチルスルファニル基、2−メチルヘプチルスルファニル基、2−メチルヘプタン−2−イルスルファニル基、4−エチルヘキサン−2−イルスルファニル基、2,4−ジメチルヘキサン−3−イルスルファニル基、シクロオクチルスルファニル基、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イルスルファニル基、ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イルスルファニル基、4,4−ジメチルシクロヘキシルスルファニル基、ノニルスルファニル基、2,3,3−トリメチルヘキシルスルファニル基、2−エチルヘプチルスルファニル基、3−シクロヘキシルプロピルスルファニル基、デシルスルファニル基、2,2,6,6−テトラメチルシクロヘキシルスルファニル基、ウンデシルスルファニル基、4−ブチルヘプチルスルファニル基、ドデシルスルファニル基、又はドデシル−6−イルスルファニル基等を例示することができる。これらのうち、合成が容易な点で、炭素数1〜5のアルキルスルファニル基が好ましく、最大吸収波長が紫外光の吸収に好適な点で、2,2−ジメチルプロピルスルファニル基がさらに好ましい。
Ar、Ar、Ar、及びArで表される炭素数6〜12の芳香族炭化水素基としては、特に限定するものではないが、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、又は4−ビフェニリル基等を挙げることができる。合成が容易な点でフェニル基が好ましい。なお、ここまでに示した炭素数6〜12の芳香族炭化水素基については、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアルキルスルファニル基、及び炭素数1〜12のアルキル基からる群より選ばれる基で置換されていてもよく、該炭素数1〜12のアルコキシ基としては、R、R、R、R、及びRにて例示した炭素数1〜12のアルコキシ基と同様のものを挙げることができ、好ましい範囲についても同様である。該炭素数1〜12のアルキルスルファニル基としては、R、R、R、R、及びRにて例示した炭素数1〜12のアルキルスルファニル基と同様のものを挙げることができ、好ましい範囲についても同様である。該炭素数1〜12のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基のいずれでもよく、特に限定するものではないが、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、2−ブチル基、2−メチルプロピル基、tert−ブチル基、2−メチルシクロプロピル基、シクロブチル基、ペンチル基、2−ペンチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、2−メチルブタン−2−イル基、3−メチルブタン−2−イル基、2,2−ジメチルプロピル基、3−ペンチル基、へキシル基、2−へキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンタン−3−イル基、3−メチルペンタン−3−イル基、2−エチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、3−シクロプロピルプロピル基、ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル基、2,4−ジメチルペンタン−3−イル基、3−エチルペンタン−3−イル基、4−メチルシクロヘキシル基、ビシクロ[4.1.0]へプタン−5−イル基、3,3−ジメチルシクロペンチル基、2,3,3−トリメチルブチル基、オクチル基、2−オクチル基、3−オクチル基、4−オクチル基、2−メチルヘプチル基、2−メチルヘプタン−2−イル基、4−エチルヘキサン−2−イル基、2,4−ジメチルヘキサン−3−イル基、シクロオクチル基、ビシクロ[4.2.0]オクタン−3−イル基、ビシクロ[3.3.0]オクタン−3−イル基、4,4−ジメチルシクロヘキシル基、ノニル基、3−ノニル基、6,6−ジメチルヘプチル基、3−メチルオクタン−3−イル基、デシル基、シクロデシル基、ビシクロ[4.4.0]デシル基、ウンデシル基、2,2,3,3,4,4−ヘキサメチルペンチル基、又はドデシル基等を例示することができる。これらのうち、合成が容易な点で炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、溶解性がよい点で、tert−ブチル基がさらに好ましい。
Ar、Ar、Ar、及びArの例としては、次のa−1〜a−140に示される基を例示することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2018135305
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a−1〜a−140に示す基のうち、Ar、Ar、Ar、及びArとしては、光電変換効率の向上率がよい点で、a−12、a−35、a−55、又はa−73で示される基が好ましい。
本発明のビストリアジン化合物(1)又は(1a)としては、具体的には次の1−1〜1−198に示す構造のものを例示することができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2018135305
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1−1〜1−198で示される化合物のうち、本発明のビストリアジン化合物(1)又は(1a)としては、光電変換効率の向上率がよい点で、1−1、1−9、1−50、1−128、1−145、又は1−161のいずれかで示されるものが好ましい。
次に本発明のビストリアジン化合物(1a)の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と称する。)について説明する。
本発明の製造方法は、次式の工程1(一般式(2)で表されるジアリールトリアジン化合物と一般式(3)で表されるホウ素化合物の反応)、又は工程2(一般式(4)で表されるマグネシウム化合物と式(5)で表される塩化シアヌルの反応)及び工程1に示される。
Figure 2018135305
(式中、Ar、R、R、R、R、及びRは、前記と同じ意味を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表し、B(ORの2つのRは、同一又は異なってもよい。又、2つのRは、一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成することもできる。)
ホウ素化合物(3)におけるB(ORとしては、B(OH)、B(OMe)、B(OPr)、B(OBu)、又はB(OPh)等を例示することができる。又、2つのRが一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成した場合のB(ORの例としては、特に限定するものではないが、次の(I)から(VI)で示される基が例示でき、これらのうち、収率がよい点で(II)で示される基が好ましい。
Figure 2018135305
工程1は、ジアリールトリアジン化合物(2)とホウ素化合物(3)とをパラジウム触媒及び塩基存在下に反応させ、本発明のビストリアジン化合物(1a)を製造する工程であり、一般的な鈴木−宮浦反応の反応条件を適用することにより、収率よく本発明のビストリアジン化合物(1a)を得ることができる。
工程1に用いるホウ素化合物(3)は、当業者の良く知る汎用的な方法で製造することができる。例えば、Journal of the American Chemical Society,2015年,137巻,13318頁又はChemistry Letters,2011年,40巻,1092頁に開示されている方法、参考例−1又は参考例−2に示した方法に従えば、収率よくホウ素化合物(3)を得ることができる。また、市販品を用いてもよい。
工程1に用いるジアリールトリアジン化合物(2)のモル当量に特に制限は無いが、反応収率が良い点で、ホウ素化合物(3)に対して2.0〜5.0モル当量を用いることが好ましく、2.0〜3.0モル当量がさらに好ましい。
工程1に用いるパラジウム触媒としては、特に限定するものではないが、具体的には、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム等の第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体を例示することができる。中でも、第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体が収率がよい点で好ましく、トリフェニルホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体がさらに好ましい。工程1で用いるパラジウム触媒の量に制限はないが、収率がよい点で、パラジウム触媒のモル等量はホウ素化合物(3)に対して0.005〜0.5モル当量の範囲にあることが好ましく、0.01〜0.2モル当量がさらに好ましい。
なお、これらの第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体は、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等のパラジウム塩又は、π−アリルパラジウムクロリドダイマ−、パラジウムアセチルアセトナト、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム等の錯化合物に第三級ホスフィンを添加し、反応系中で調製することもできる。この際用いることのできる第三級ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロへキシルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロへキシルホスフィノ)ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ(2−フリル)ホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリス(2,5−キシリル)ホスフィン、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル等が例示できる。反応収率がよい点でトリフェニルホスフィンが好ましい。第三級ホスフィンとパラジウム塩又は錯化合物とのモル比は1:10〜10:1の範囲にあることが好ましく、収率がよい点で1:2〜5:1の範囲にあることがさらに好ましい。
工程1に用いる塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の金属酢酸塩、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等の金属リン酸塩、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等の金属フッ化物塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムイソプロピルオキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等を挙げることができる。中でも反応収率が良い点で、金属炭酸塩及び金属リン酸塩が好ましく、リン酸カリウムがさらに好ましい。用いる塩基の量に特に制限は無いが、反応収率が良い点で、塩基とホウ素化合物(3)とのモル比は、1:2〜10:1の範囲にあることが好ましく、1:1〜6:1の範囲にあることがさらに好ましい。
工程1は溶媒中で実施することができる。工程1で用いることのできる溶媒としては、水の他、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4−フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ−ラクトン等のエステル、ジメチルスルホキシド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド、N,N,N’,N’−テトラメチルウレア(TMU)、N,N’−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)等のウレア又はジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2−トリフルオロエタノール等のアルコール等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。溶媒の使用量に特に制限はない。これらのうち、反応収率がよい点で水、エーテル、芳香族炭化水素、アルコール、及びこれらの混合溶媒が好ましく、1,4−ジオキサン、DMF及びこれらと水の混合溶媒がさらに好ましい。
工程1は、0℃〜200℃から適宜選択された温度にて実施することができ、反応収率がよい点で80℃〜150℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
本発明のビストリアジン化合物(1a)は、工程1の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー又は昇華又は分取HPLC等で精製してもよい。
工程2は、マグネシウム化合物(4)と塩化シアヌル(5)とを反応させ、工程1に用いるジアリールトリアジン化合物(2)を製造する工程であり、一般的なグリニャール反応の反応条件を適用することで収率よくジアリールトリアジン化合物(2)を得ることができる。
工程2に用いるマグネシウム化合物(4)は、当業者の良く知る汎用的な方法で製造することができる。例えば、Advanced Synthesis & Catalysis,2016年,358巻,2604頁、European Journal of Medicinal Chemistry,2015年,95巻,357頁に開示されている方法等に従って調製することができる。
Xで表されるハロゲン原子としては、特に限定するものではないが、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を例示することができ、ジアリールトリアジン化合物(2)の収率が良い点で、臭素原子が好ましい。
工程2に用いるマグネシウム化合物(4)のモル当量に特に制限はないが、反応収率が良い点で、塩化シアヌル(5)に対して0.5〜5.0モル当量を用いることが好ましく、2.0〜3.5モル当量がさらに好ましい。
工程2は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒に特に制限はなく、反応を阻害しない溶媒であればよい。このような溶媒としては、具体的にはジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME、THF、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、ニトロベンゼン、アニソール、又はテトラリン等の芳香族炭化水素を例示することができ、これらを任意の比で混合してもよい。溶媒の使用量に特に制限はない。
工程2は、0℃〜150℃から適宜選択された温度にて実施することができ、反応収率がよい点で60℃〜120℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
本発明のジアリールトリアジン化合物(2)は工程2の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー又は昇華等で精製してもよい。また、精製を行わず、工程1に供してもよい。
本発明のビストリアジン化合物(1)は、上記ビストリアジン化合物(1a)と同様の方法又は参考例−7に示した方法に従えば、得ることができる。
次に、本発明のビストリアジン化合物(1)を構成成分として含む波長変換発光フィルム(以下、本発明の波長変換発光フィルムと称する)の作製方法について説明する。本発明の波長変換発光フィルムは、特に限定するものではないが、例えば、本発明のビストリアジン化合物(1)、高分子担体及び有機溶媒から製膜溶液を調製する工程3、及び該製膜溶液を用いてフィルムを形成する工程4を経ることにより得られる。
工程3に用いる高分子担体としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリオキシカルボニルオキシヘキサメチレン、ポリオキシカルボニルキシ−1,4−イソプロピリデン−1,4−フェニレン等のポリカーボネート、ポリ(エチレン−co−ノルボルネン)等のシクロオレフィンコポリマー、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール(PVB)等のポリビニルアルコール誘導体、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)(EVA)、ポリ(エチレン−co−ビニルアルコール)、又はポリ(エチレン−co−アクリル酸)等のポリオレフィンコポリマー類等を挙げることができ、これらを2種類以上混合して用いてもよい。これらのうち、透明性が高い点で、シクロオレフィンコポリマー類、ポリビニルアルコール誘導体、又はポリオレフィンコポリマー類が好ましく、製膜性が良い点で、PVB、又はEVAがさらに好ましい。
工程3に用いる高分子担体の量に特に制限はないが、製膜溶液が適切な粘度を示す点で溶媒に対し1wt%〜50wt%の範囲にあることが好ましく、5wt%〜30wt%の範囲にあることがさらに好ましい。
工程3に用いる有機溶媒としては、特に限定するものではないが、例えば、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、CPME、THF、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、ジフェニルエーテル等のエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂肪族炭化水素、クロロホルム、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4−フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ−ラクトン等のエステル、DMF、DMAc、NMP等のアミド、TMU、DMPU等のウレア又はDMSO、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、又は2,2,2−トリフルオロエタノール等のアルコール等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。これらのうち、溶解性がよい点で、エーテル、芳香族炭化水素、又はこれらの混合溶媒が好ましく、ジフェニルエーテル、トルエン、テトラリン、又はこれらの混合溶媒がさらに好ましい。
工程3に用いる本発明のビストリアジン化合物(1)の量は、高分子担体に対して0.001wt%〜5wt%の範囲にあることが好ましく、波長変換効率がよい点で0.02wt%〜0.5wt%の範囲にあることがさらに好ましい。
工程3において本発明のビストリアジン化合物(1)及び高分子担体を有機溶媒に溶解する方法は、撹拌、振盪、超音波照射等、当業者の良く知る方法を用いることができる。またこの際、加温してもよい。
工程4は、工程3で得られた製膜溶液を基板上に製膜した後、溶媒を除去し本発明の波長変換発光フィルムを作製する工程である。
工程4に用いる基板としては、特に限定するものではないが、例えば、ガラス基板、又はプラスチック基板等を例示することができる。これらのうち、耐熱性が高い点で、ガラス基板が好ましい。
工程4において製膜溶液を製膜する方法としては、スピンコート法、ドロップキャスト法、又はディップ法等を例示することができ、容易に平滑な膜が得られる点で、ドロップキャスト法が好ましい。
工程4の有機溶媒の除去方法に特に制限はないが、例えば、製膜溶液の調製にトルエン、又はデカリンの混合溶媒を用いた場合には、製膜後、室温〜150℃の範囲で30分〜10時間の条件に付すことで、有機溶媒を除去することができる。また、この際、操作を減圧下で行ってもよい。
本発明の波長変換発光フィルムの膜厚に特に制限は無いが、10μm〜1mmの範囲にあることが好ましく、波長変換効率がよい点で50μm〜500μmがさらに好ましい。
工程4の終了後、基板から剥離することで本発明の波長変換発光フィルムを得ることができる。該剥離操作は水中で行うこともできる。
実施例等で作製する太陽電子素子の断面を表す概略図である。
1.シリコンフォトダイオード
2.UVカットフィルム
3.波長変換発光フィルム
以下、実施例、及び参考例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
本発明の製造方法により得られるビストリアジン化合物及びジアリールトリアジン化合物の同定には、以下の分析方法を用いた。
H−NMRの測定には、Bruker ASCEND 400(400MHz)を用いた。
H−NMRは、重クロロホルム(CDCl)を測定溶媒とし、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて測定した。また、試薬類は市販品を用いた。
参考例−1
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、9,10−ジブロモアントラセン(336mg,1.0mmol)をTHF(5mL)に溶解し、−78℃に冷却した。ここにブチルリチウムのヘキサン溶液(2.78M,0.79mL,2.2mmol)を加えた。この混合液を同温度で2時間撹拌した後、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボラロン(0.60mL,3.0mmol)を加えた。この反応溶液を室温まで昇温し、15時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)及びクロロホルム(5mL)を加えた。有機層を分離した後、水層をクロロホルムで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液から低沸点留分を減圧除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=80:20〜0:100)にて精製し、9,10−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロラン−2−イル)アントラセンを白色固体として得た(327mg,0.76mmol,76%)。
H−NMR(CDCl):δ8.37−8.31(m,4H),7.45−7.42(m,4H),1.78(s,24H).
参考例−2
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、1,6−ジブロモピレン(360mg,1.0mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(762mg,3.0mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド ジクロロメタン付加物(82mg,0.1mmol)及び酢酸カリウム(589mg,6.0mmol)をDMSO(5mL)に溶解した。この混合溶液を80℃で23時間撹拌した後、室温まで放冷した。この反応溶液に水(5mL)及びクロロホルム(5mL)を加えた。有機層を分離した後、水層をクロロホルムで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液から低沸点留分を減圧除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100:0〜0:100)にて精製し、1,6−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロラン−2−イル)ピレンを白色固体として得た(327mg,0.76mmol,76%)。
H−NMR(CDCl):δ9.11(d,J=9.2Hz,2H),8.53(d,J=7.7Hz,2H),8.19(d,J=7.7Hz,2H),8.13(d,J=9.2Hz,2H),1.49(s,24H).
参考例−3
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、塩化シアヌル(3.9g,21mmol)をTHF(43mL)に溶解し、0℃に冷却した。ここに4−tert−ブチルフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.87M,62mL,54mmol)を加えた。この混合溶液を80℃に昇温し、15時間撹拌した後、室温まで放冷した。この反応溶液に塩化アンモニウム飽和水溶液(50mL)及び酢酸エチル(50mL)を加えた。有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液から低沸点留分を減圧除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100:0〜98:2)にて精製し、4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−2−クロロ−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(4.2g,11mmol,53%)。
H−NMR(CDCl):δ8.53(d,J=8.7Hz,4H),7.53(d,J=8.7Hz,4H),1.39(s,18H).
参考例−4
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、参考例−3にて合成した4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−2−クロロ−1,3,5−トリアジン(232mg,0.6mmol)、参考例−1にて合成した9,10−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキシボラン−2−イル)アントラセン(86mg,0,2mol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(23mg,20μmol)及びリン酸カリウム(255mg,1.2mmol)をトルエン(2mL)に溶解した。この混合液を115℃で24時間撹拌した後、室温まで放冷し、水(5mL)及びクロロホルムを(5mL)加えた。有機層を分離した後、水層をさらに2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液から低沸点留分を減圧除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=80:20〜50:50)にて精製し、9,10−ビス[4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アントラセンを白色固体として得た(142mg,33μmol,82%)。
H−NMR(CDCl):δ8.69(d,J=8.6Hz,8H),7.90−7.87(m,4H),7.59(d,J=8.6Hz,8H),7.43−7.41(m,4H),1.40(s,36H).
参考例−5
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、参考例−3にて合成した4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−2−クロロ−1,3,5−トリアジン(232mg,0.6mmol)、参考例−2にて合成した1,6−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロサン−2−イル)ピレン(91mg,0.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(23mg,20μmol)、及びリン酸カリウム(255mg,1.2mmol)をトルエン(2mL)に溶解した。この混合溶液を115℃で20時間撹拌した後、室温まで放冷し、水及びメタノールを加えた。生じた固体を水及びメタノールで洗浄し粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=70:30〜0:100)にて精製し、1,6‐ビス[4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピレンを淡黄色固体として得た(132mg,0.13mmol,67%)。
H−NMR(CDCl):δ9.60(d,J=9.4Hz,2H),9.05(d,J=8.1Hz,2H),8.78(d,J=8.6Hz,8H),8.43(d,J=8.1Hz,2H),8.33(d,J=9.4Hz,2H)7.65(d,J=8.6Hz,8H),1.43(s,36H).
参考例−6
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、参考例−3にて合成した4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−2−クロロ−1,3,5−トリアジン(232mg,0.6mmol)、2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロサン−2−イル)ピレン(91mg,0.2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(23mg,20μmol)、及びリン酸カリウム(255mg,1.2mmol)をトルエン(2mL)に溶解した。この混合溶液を115℃で21時間撹拌した後、室温まで放冷し、水及びメタノールを加えた。生じた固体を水及びメタノールで洗浄し粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製し、2,7‐ビス[4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピレンを黄色固体として得た(91mg,0.10mmol,51%)。
H−NMR(CDCl):δ9.61(s,4H),8.82(d,J=8.4Hz,8H),8.3(s,4H),7.68(d,J=8.5Hz,8H),1.45(s,36H).
参考例−7
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド(253mg,1.0mmol)及び4−tert−ブチルベンゾニトリル(637mg,4.0mmol)をジクロロメタン(80mL)に溶解し、0℃に冷却した。ここに五塩化アンチモン(598mg,2.0mmol)を滴下した。混合物を室温で1時間撹拌後、12時間還流した。室温まで冷却した後、減圧下で低沸点留分を除去し、2,2’−(2,6−ナフタレン)−ビス(4,6−ジ−tert−ブチル−1,3,5−オキサジアジニウム)−ビス[ヘキサクロロアンチモン(V)酸]を、黄色固体として得た。得られた黄色固体をアルゴン気流下で粉砕し、これを0℃で28%アンモニア水溶液にゆっくり加えた。得られた懸濁液を室温でさらに1時間撹拌した。析出した固体をろ取し、水、メタノールで順次洗浄した後、シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、白色固体を得た。これをトルエンから再結晶して2,6−ビス[4,6−ビス(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ナフタレンの白色固体を得た(310mg,0.38mmol,38%)。
H−NMR(CDCl):δ9.32(brs,2H),8.87−8.79(m,2H),8.68(d,J=8.5Hz,8H),8.19(d,J=8.6Hz,2H),7.57(d,J=8.5Hz,8H),1.36(s,36H).
参考例−8
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、塩化シアヌル(92mg,0.5mmol)をTHF(0.6mL)に溶解し、0℃に冷却した。ここに4−メトキシフェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.67M,1.9mL,1.3mmol)を加えた。この混合溶液を80℃に昇温し、15時間撹拌した後、室温まで放冷した。この反応溶液に塩化アンモニウム飽和水溶液(5mL)及び酢酸エチル(5mL)を加えた。有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液から低沸点留分を減圧除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100:0〜60:40)にて精製し、2−クロロ−4,6−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジンを白色の固体として得た(144mg,0.44mmol,88%)。
H−NMR(CDCl):δ8.57(d,J=9.0Hz,4H),7.02(d,J=9.0Hz,4H),3.92(s,6H).
参考例−9
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、塩化シアヌル(701mg,3.8mmol)をTHF(7.7mL)に溶解し、0℃に冷却した。ここに4−(2,2−ジメチルプロピルオキシ)フェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.86M,9.7mL,2.6mmol)を加えた。この混合溶液を40℃に昇温し、23時間撹拌した後、室温まで放冷した。この反応溶液に塩化アンモニウム飽和水溶液(10mL)及び酢酸エチル(10mL)を加えた。有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液から低沸点留分を減圧除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100:0〜80:20)にて精製し、2−クロロ−4,6−ビス[4−(2,2−ジメチルプロピルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(1.4g,3.1mmol,83%)。
H−NMR(CDCl):δ8.55(d,J=9.0Hz,4H),7.02(d,J=9.0Hz,4H),3.70(s,4H),1.07(s,18H).
参考例−10
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、塩化シアヌル(184mg,1.0mmol)をTHF(1.5mL)に溶解し、0℃に冷却した。ここに4−(2,2−ジメチルプロピルスルファニル)フェニルマグネシウムブロミドのTHF溶液(0.73M,3.5mL,2.6mmol)を加えた。この混合溶液を40℃に昇温し、23時間撹拌した後、室温まで放冷した。この反応溶液に塩化アンモニウム飽和水溶液(5mL)及び酢酸エチル(5mL)を加えた。有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ別した後、ろ液から低沸点留分を減圧除去し、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100:0〜90:10)にて精製し、2−クロロ−4,6−ビス[4−(2,2−ジメチルプロピルスルファニル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを白色固体として得た(272mg,0.53mmol,53%)。
H−NMR(CDCl):δ8.48(d,J=8.7Hz,4H),7.41(d,J=8.7Hz,4H),2.99(s,4H),1.09(s,18H).
実施例−1
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、参考例−8にて合成した2−クロロ−4,6−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(197mg,0.6mmol)、参考例−1にて合成した9,10−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロラン−2−イル)アントラセン(86mg,0.2mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(46mg,40μmol)に、ジオキサン(2mL)及び2M−リン酸カリウム水溶液(0.6mL,1.2mmol)を加えた。この混合溶液を105℃で48時間撹拌した後、室温まで放冷し、水及びメタノールを加えた。生じた固体を水及びメタノールで洗浄し粗生成物を得た。粗生成物をソックスレー抽出(クロロホルム)にて精製し、9,10−ビス[4,6−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アントラセンを淡黄色固体として得た(115mg,0.15mmol,76%)。
H−NMR(CDCl):δ8.71(d,J=9.0Hz,8H),7.93−7.90(m,4H),7.44−7.42(m,4H),7.05(d,J=9.0Hz,8H),3.92(s,12H).
実施例−2
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、参考例−9にて合成した2−クロロ−4,6−ビス[4−(2,2−ジメチルプロピルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン(53mg,0.12mmol)、参考例−1にて合成した9,10−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロラン−2−イル)アントラセン(17mg,40μmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(9mg,8μmol)に、ジオキサン(0.8mL)及び2M−リン酸カリウム水溶液(120μL,0.24mmol)を加えた。この混合溶液を105℃で22時間撹拌した後、室温まで放冷し、水及びメタノールを加えた。生じた固体を水及びメタノールで洗浄し粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=95:5〜0:100)にて精製し、9,10−ビス{4,6−ビス[4−(2,2−ジメチルプロピルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}アントラセンを淡黄色固体として得た(32mg,33μmol,82%)。
H−NMR(CDCl):δ8.69(d,J=9.0Hz,8H),7.94−7.91(m,4H),7.44−7.41(m,4H),7.04(d,J=9.0Hz,8H),3.71(s,8H),1.07(s,36H).
実施例−3
Figure 2018135305
アルゴン雰囲気下、参考例−10にて合成した2−クロロ−4,6−ビス[4−(2,2−ジメチルプロピルスルファニル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(283mg,0.60mmol)、参考例−1にて合成した9,10−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3−ジオキサボロラン−2−イル)アントラセン(86mg,20mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(46mg,40μmol)に、ジオキサン(2mL)及び2M−リン酸カリウム水溶液(0.6mL,1.2mmol)を加えた。この混合溶液を105℃で22時間撹拌した後、室温まで放冷し、水及びメタノールを加えた。生じた固体を水及びメタノールで洗浄し粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=80:20〜0:100)にて精製し、9,10−ビス{4,6−ビス[4−(2,2−ジメチルプロピルスルファニル)フェニル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}アントラセンを淡黄色固体として得た(177mg,0.17mmol,84%)。
H−NMR(CDCl):δ8.62(d,J=8.6Hz,8H),7.90−7.88(m,4H),7.44(d,J=8.7Hz,8H),7.45−7.41(m,4H),2.99(s,8H),1.09(s,36H).
実施例−4
実施例−1にて合成した9,10−ビス[4,6−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アントラセンのクロロホルム溶液(1×10−5M)を調製し、最大吸収波長及び最大発光波長を測定した。最大吸収波長の測定は、紫外可視分光光度計(日立ハイテクサイエンス社製,U−1800)を用いて行い、Abs測定において最大値を示す波長を測定したところ、310nmであった。
最大発光波長の測定は、分光蛍光光度計(日立ハイテクサイエンス社製,F−2500)を用いて行い、最大値を示す波長を測定したところ、456nmであった。
実施例−5〜10
表1に示す実施例−5〜10については、実施例−4にて用いたビストリアジン化合物(9,10−ビス[4,6−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アントラセン)を表1に示すビストリアジン化合物に置き換えた以外は全く同じ方法で、最大吸収波長及び最大発光波長を測定した。
Figure 2018135305
表1に示すように、本発明のビストリアジン化合物(1)又は(1a)は、紫外領域の光を吸収するために好適な最大吸収波長を有し、光電変換に好適な可視光領域の蛍光を発光することがわかる。
実施例−11
スクリュー管(マルエム社製、No.5)に、実施例−1にて合成した9,10−ビス[4,6−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アントラセン(0.24mg)、EVA(806mg)、トルエン(2.9g)及びテトラリン(0.65g)をとり、この混合溶液を50℃で2時間撹拌した後、自転公転ミキサー(THINKY社製,あわとり錬太郎 ARE−310)にて、撹拌(2000rpm,1分)及び脱泡(2200rpm,1分)し、ビストリアジン化合物の含有量0.03wt%(vs.EVA)の製膜溶液を得た。
この製膜溶液(358mg)をスライドガラス(MATSUNAMI社製,25×25mm)上にドロップキャストし、室温で1時間静置した後、150℃に昇温した。さらに、同温度にて15時間減圧乾固(0.3mmHg)した。得られたフィルムを水中でスライドガラスから剥離した後、乾燥させ、波長変換発光フィルムとした。この波長変換発光フィルムの膜厚を膜厚測定計(Mitutoyo社製,MDQ−30)で測定したところ、309μmであった。
シリコンフォトダイオード(浜松ホトニクス社製,S8265,受光面:2.8×2.4mm)上に、UVカットフィルム(アズワン社製,KU−1000100)及び作製した波長変換発光フィルムを設置し、太陽電池素子を作製した。
この太陽電池素子にソーラーシミュレーター(ペクセル・テクノロジーズ社製,PEC−L01)を用いて疑似太陽光(AM1.5,160mW/cm)を照射した。得られた光電変換効率(η)から,下式(A)に従い光電変換効率の向上率(Δη)を求め、表2に示した。
Figure 2018135305
実施例−12〜16、比較例−1
表2に示す実施例12〜16については、実施例−11にて用いたビストリアジン化合物(9,10−ビス[4,6−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]アントラセン)を表2に示すビストリアジン化合物に置き換えた以外は全く同じ方法で、波長変換発光フィルムを作成し、光電変換効率の向上率を測定した。また、比較例−1は、ビストリアジン化合物を加えずに波長変換発光フィルムを作成し、光電変換効率を測定した。
Figure 2018135305
表2より、本発明のビストリアジン化合物(1)又は(1a)を含有する波長変換発光フィルムを用いた際の光電変換効率が、比較例−1に比べて、向上していることが分かる。
本発明のビストリアジン化合物を含有する波長変換発光フィルムは、光電変換素子の変換効率を向上させることが可能であり、高分子担体として用いたEVAが電子材料の封止材として汎用的に用いられていることから、波長変換効果を有する光電変換デバイス用封止材として利用可能である。

Claims (10)

  1. 一般式(1a)
    Figure 2018135305
    (式中、Arは、炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。R、R、R、R、及びRは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基を表す。ただし、R、R、R、R、及びRは、同時に全てが水素原子にはなりえない。)
    で示されるビストリアジン化合物。
  2. Arが、アントリレン基、又はピレニレン基である、請求項1に記載のビストリアジン化合物。
  3. Arが、9,10−アントリレン基、4,6−ピレニレン基、又は2,7−ピレニレン基である、請求項1又は2に記載のビストリアジン化合物。
  4. が、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のビストリアジン化合物。
  5. が、メトキシ基、2,2−ジメチルプロピルオキシ基、又は2,2−ジメチルプロピルスルファニル基であり、R、R、R、及びRが、水素原子である請求項4に記載のビストリアジン化合物。
  6. 一般式(2)
    Figure 2018135305
    (式中、R、R、R、R、及びRは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基を表す。ただし、R、R、R、R、及びRは、同時に全てが水素原子にはなりえない。)
    で示されるジアリールトリアジン化合物と、下記一般式(3)
    Figure 2018135305
    (式中、Arは、炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表し、B(ORの2つのRは、同一又は異なっていてもよい。又、2つのRは、一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成することもできる。)
    で示されるホウ素化合物とを、塩基及びパラジウム触媒の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1a)
    Figure 2018135305
    (式中、Ar、R、R、R、R、及びRは、前記と同じ意味を表す。)
    で示されるビストリアジン化合物の製造方法。
  7. 一般式(4)
    Figure 2018135305
    (式中、R、R、R、R、及びRは、各々独立に、水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基、又は炭素数1〜12のアルキルスルファニル基を表す。ただし、R、R、R、R、及びRは、同時に全てが水素原子にはなりえない。Xは、ハロゲン原子を表す。)
    で示されるマグネシウム化合物と塩化シアヌル(5)
    Figure 2018135305
    とを、反応させ一般式(2)
    Figure 2018135305
    (式中、R、R、R、R、及びRは、前記と同じ意味を表す。)
    で示されるジアリールトリアジン化合物を得、次いで一般式(3)
    Figure 2018135305
    (式中、Arは、炭素数14〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表し、B(ORの2つのRは、同一又は異なっていてもよい。又、2つのRは、一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成することもできる。)
    で示されるホウ素化合物とを、塩基及びパラジウム触媒の存在下に反応させることを特徴とする、一般式(1a)
    Figure 2018135305
    (式中、Ar、R、R、R、R、及びRは、前記と同じ意味を表す。)
    で示されるビストリアジン化合物の製造方法。
  8. 一般式(1)
    Figure 2018135305
    (式中、Arは、炭素数10〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、Ar、及びArは、各々独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、及び炭素数1〜12のアルキルスルファニル基からなる群より選ばれる基で置換されていてもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。)
    で示されるビストリアジン化合物と、高分子担体を含む波長変換発光フィルム。
  9. 高分子担体がポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)(EVA)又はポリビニルブチラール(PVB)である請求項8に記載の波長変換発光フィルム。
  10. 一般式(1)
    Figure 2018135305
    (式中、Arは、炭素数10〜22の2価の縮環芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、Ar、及びArは、各々独立に、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、及び炭素数1〜12アルキルスルファニル基からなる群より選ばれる基で置換されていてもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。)
    で示されるビストリアジン化合物を0.001wt%〜1.0wt%含有する請求項8又は9に記載の波長変換発光フィルム。
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