JP2018134070A - ゼリー、ゼリーの製造方法及びゼリーのコラーゲンの臭いの抑制方法 - Google Patents

ゼリー、ゼリーの製造方法及びゼリーのコラーゲンの臭いの抑制方法 Download PDF

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直木 柴田
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Abstract

【課題】コラーゲンの臭いが抑制され、果汁感があり、かつ甘味料の嫌味が抑制されたゼリーを提供する。また、食感の改良されたゼリーを提供する。
【解決手段】コラーゲン成分と、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉、及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、甘味料と、ゲル化剤と、を含み、甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びスクラロースを含み、アスパルテームの質量の配合比が0.0015%以上0.0250%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0120%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0040%以下である、ゼリー。
【選択図】なし

Description

本発明は食品に関し、特にゼリー、ゼリーの製造方法及びゼリーのコラーゲンの臭いの抑制方法に関する。
コラーゲンは、人間やその他の脊椎動物の真皮、靭帯、腱、骨、軟骨、血管などを構成するタンパク質のひとつであり、人間では全タンパク質の30%を占める主要タンパク質である。コラーゲンは加齢と共に減少し、それに伴い肌の弾力の欠如や、シワやたるみといった症状があらわれるようになる。
コラーゲンを日常的に摂取することで、肌の老化防止や、関節炎の症状を和らげたり、骨の形成を促進したりするなどの生理効果があることが報告されている。また、コラーゲンを酵素などにより加水分解し低分子化したコラーゲンペプチドは、コラーゲンよりも体内への吸収効率が優れている。コラーゲンペプチドもまた、日常的に摂取することで、美容効果、骨密度の上昇、関節強化等の生理効果があることが報告されている。
以上のような効果に着目し、近年ではコラーゲンやコラーゲンペプチドを添加した飲食品(以下、「コラーゲン類含有飲食品」という。)が数多く上市されている。コラーゲンやコラーゲンペプチドを継続して摂取するには飲料やゼリー状の形態が好ましく、そのような形態のコラーゲン類含有飲食品の存在が知られている(例えば、特許文献1から4参照。)。
しかし、低分子化したコラーゲンペプチドはコラーゲン独特の動物臭(いわゆるコラーゲン臭)が強くなる特性がある。そのため、そのまま飲料やゼリーに添加した場合、おいしさという観点から日常的な摂取が困難となることが多い。そのため、コラーゲン臭をマスキングするための方法の確立が求められてきている。
これまでにも、コラーゲン臭をマスキングするための手法はいくつか知られている。例えば、特許文献3には、難消化性デキストリンとキチン分解物を配合した、魚類由来コラーゲンペプチドを含有するゼリー飲料のコラーゲン臭マスキング方法が開示されている。特許文献4には、ジンジャー抽出物を配合した、コラーゲン及び/又はコラーゲンペプチドを含有する飲料のコラーゲン臭マスキング方法が開示されている。
特許文献5には、酵母エキスとゆずポリフェノールを併用したコラーゲンゼリーのコラーゲン臭マスキング方法が開示されている。特許文献6には、リン酸等の有機酸と、リン酸カルシウムとを含有することを特徴とするコラーゲンペプチドとカルシウム反応性ゲル化剤とを含有する酸性ゼリー飲食品のコラーゲン臭マスキング方法が開示されている。
また、特許文献7には、香気成分を用いたコラーゲン類含有飲食物の風味改善方法が開示されている。特許文献8には、ブドウ抽出物を用いた風味改善方法が開示されている。特許文献9,10には、甘味料を用いたコラーゲン類含有飲食物の風味改善方法が開示されている。
さらに、特許文献5は、オレンジ等の柑橘系のフレーバー等を添加することによるコラーゲン臭のマスキング効果は不十分であると記載している。
特許第3574612号公報 特許第3659775号公報 特許第4505322号公報 特開2007−185109号公報 特許第5263064号公報 特許第5991882号公報 特開2015−181349号公報 特開2009−189356号公報 特許第4630787号公報 特開2015−164428号公報
本発明は、コラーゲンの臭いが抑制され、果汁感があり、かつ甘味料の嫌味が抑制されたゼリーを提供することを目的の一つとする。また、本発明は、食感の改良されたゼリーを提供することを目的の一つとする。
本発明の態様によれば、コラーゲン成分と、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉、及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、甘味料と、ゲル化剤と、を含み、甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びスクラロースを含み、アスパルテームの質量の配合比が0.0015%以上0.0250%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0120%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0040%以下である、ゼリーが提供される。
上記のゼリーにおいて、果肉がオレンジ果肉であり、アスパルテームの質量の配合比が0.0015%以上0.0100%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0005%以上0.0050%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0019%以下であってもよい。
上記のゼリーにおいて、果肉がピンクグレープフルーツ果肉であり、アスパルテームの質量の配合比が0.0020%以上0.0140%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0060%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0020%以下であってもよい。
上記のゼリーにおいて、果肉がマンゴー果肉であり、アスパルテームの質量の配合比が0.0015%以上0.0250%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0120%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0040%以下であってもよい。
上記のゼリーにおいて、ゲル化剤が、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びカラギーナンを含み、ジェランガムの質量の配合比が0.05%以上0.08%以下であり、ローカストビーンガムの質量の配合比が0.03%以上0.15%以下であり、キサンタンガムの質量の配合比が0.009%以上0.05%以下であり、カラギーナンの質量の配合比が0.01%以上0.10%以下であってもよい。
上記のゼリーにおいて、コラーゲン成分が低分子コラーゲンペプチドであってもよい。
上記のゼリーにおいて、当該ゼリー165g当たり、コラーゲン成分を1500mgから3500mg含んでいてもよい。
また、本発明の態様によれば、コラーゲン成分、甘味料、及びゲル化剤を含むゼリー液を用意することと、ゼリー液と、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉、及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、を混合することと、を含み、甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びスクラロースを含み、ゼリー液において、アスパルテームの質量の配合比が0.0010%以上0.0290%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0149%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0049%以下である、ゼリーの製造方法が提供される。
上記のゼリーの製造方法において、果肉がオレンジ果肉であり、ゼリー液において、アスパルテームの質量の配合比が0.0020%以上0.0130%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0009%以上0.0059%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0003%以上0.0019%以下であってもよい。
上記のゼリーの製造方法において、果肉がピンクグレープフルーツ果肉であり、ゼリー液において、アスパルテームの質量の配合比が0.0030%以上0.0200%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0080%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0029%以下であってもよい。
上記のゼリーの製造方法において、果肉がマンゴー果肉であり、ゼリー液において、アスパルテームの質量の配合比が0.0010%以上0.0290%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0149%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0049%以下であってもよい。
上記のゼリーの製造方法において、ゲル化剤が、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びカラギーナンを含み、ゼリー液において、ジェランガムの質量の配合比が0.05%以上0.09%以下であり、ローカストビーンガムの質量の配合比が0.03%以上0.19%以下であり、キサンタンガムの質量の配合比が0.01%以上0.05%以下であり、カラギーナンの質量の配合比が0.01%以上0.11%以下であってもよい。
また、本発明の態様によれば、コラーゲン成分、甘味料、及びゲル化剤を含むゼリー液を用意することと、ゼリー液と、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉、及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、を混合することと、を含み、甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びスクラロースを含み、ゼリー液において、アスパルテームの質量の配合比が0.0010%以上0.0290%以下であり、アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0149%以下であり、スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0049%以下である、ゼリーのコラーゲンの臭いの抑制方法が提供される。
本発明によれば、コラーゲンの臭いが抑制され、果汁感があり、かつ甘味料の嫌味が抑制されたゼリーを提供可能である。また、本発明によれば、食感の改良されたゼリーを提供可能である。
実施例1及び比較例1Aから1Cの配合比を示す表である。 実施例1及び比較例1Aから1Cの官能試験の結果を示す表である。 実施例2及び比較例2Aから2Cの配合比を示す表である。 実施例2及び比較例2Aから2Cの官能試験の結果を示す表である。 実施例3及び比較例3Aから3Cの配合比を示す表である。 実施例3及び比較例3Aから3Cの官能試験の結果を示す表である。
実施形態に係るゼリーは、コラーゲン成分と、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、を含む。
コラーゲン成分としては、低分子コラーゲンペプチドである新田ゼラチン株式会社製のイクオスHDL−30DRが使用可能である。
165gのゼリー1個当たり、1500mg以上3500mg、2000mg以上3000mg、2250mg以上2750mg、あるいは2500mgのコラーゲン成分を配合しても、果肉として、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉を配合し、ゲル化剤及び甘味料を下記のとおり配合することで、実施形態に係るゼリーにおけるコラーゲン成分の臭いを抑制し、果汁感を提供し、かつ甘味料の嫌味を抑制することが可能である。
ゼリーを製造する際、果肉を含まないゼリー液におけるゲル化剤の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
ジェランガム:
0.05%以上0.09%以下、0.06%以上0.09%以下、又は0.07%以上0.09%以下
ローカストビーンガム:
0.03%以上0.19%以下、0.03%以上0.10%以下、0.03%以上0.05%以下、又は0.04%以上0.05%以下
キサンタンガム:
0.01%以上0.05%以下、又は0.02%以上0.04%以下
カラギーナン:
0.01%以上0.11%以下、0.01%以上0.08%以下、0.01%以上0.03%以下、又は0.02%以上0.03%以下
果肉を含むゼリー形成後におけるゲル化剤の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
ジェランガム:
0.05%以上0.08%以下
ローカストビーンガム:
0.03%以上0.15%以下
キサンタンガム:
0.009%以上0.05%以下
カラギーナン:
0.01%以上0.10%以下
果肉を含まないオレンジ味のゼリー液における甘味料の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
アスパルテーム:
0.0020%以上0.0130%以下、又は0.0040%以上0.0100%以下
アセスルファムカリウム:
0.0009%以上0.0059%以下、又は0.0010以上0.0050%以下
スクラロース:
0.0003%以上0.0019%以下、又は0.0005%以上0.0019%以下
果肉を含むオレンジ味のゼリー形成後における甘味料の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
アスパルテーム:
0.0015%以上0.0100%以下
アセスルファムカリウム:
0.0005%以上0.0050%以下
スクラロース:
0.0001%以上0.0019%以下
果肉を含まないピンクグレープフルーツ味のゼリー液における甘味料の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
アスパルテーム:
0.0030%以上0.0200%以下、又は0.0030%以上0.0100%以下
アセスルファムカリウム:
0.0001%以上0.0080%以下、0.0002%以上0.0040%以下、又は0.0003%以上0.0020%以下
スクラロース:
0.0001%以上0.0029%以下、又は0.0002%以上0.0020%以下
果肉を含むピンクグレープフルーツ味のゼリー形成後における甘味料の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
アスパルテーム:
0.0020%以上0.0140%以下
アセスルファムカリウム:
0.0001%以上0.0060%以下
スクラロース:
0.0001%以上0.0020%以下
果肉を含まないマンゴー味のゼリー液における甘味料の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
アスパルテーム:
0.0010%以上0.0290%以下、又は0.0020%以上0.0200%以下
アセスルファムカリウム:
0.0001%以上0.0149%以下、又は0.0002%以上0.0100%以下
スクラロース:
0.0001%以上0.0049%以下、又は0.0001%以上0.0040%以下
果肉を含むマンゴー味のゼリー形成後における甘味料の質量の配合比は、例えば、以下のとおりである。
アスパルテーム:
0.0015%以上0.0250%以下
アセスルファムカリウム:
0.0001%以上0.0120%以下
スクラロース:
0.0001%以上0.0040%以下
(実施例1:オレンジゼリー)
図1に示す配合比のゼリー液を用いて、実施例1及び比較例1Aから1Cに係るオレンジゼリーを作製した。ただし、図1に示す配合比は、果肉を含む前のゼリー液における配合比である。オレンジ風味を創出するため、それぞれのオレンジゼリーは、図1記載の原材料以外に果汁・香料及び果肉等を含んでいたが、それらの配合比は、実施例1及び比較例1Aから1Cにおいてすべて同等であった。また、実施例1及び比較例1Aから1Cに係るオレンジゼリーは、それぞれ、1個あたり2500mgのコラーゲンペプチドを含んでいた。
上記のように作製したオレンジゼリーの官能試験を、訓練されたパネラー12名によって行った。官能試験では、ゼリー部のコラーゲン臭、果汁感、甘味料の嫌味、及び食感、並びに製品全体のコラーゲン臭、果汁感、及び甘味料の嫌味について評価を行った。なお、ゼリー部とは、果肉以外のゼリーの部分を意味し、製品全体とは、果肉を含むゼリーを意味する。それぞれ10段階評価とし、数値が大きいほどそれぞれの特性を強く感じるものとした。パネラー12名による官能試験の結果の平均値を図2に示す。
実施例1と比較例1A及び比較例1Bのコラーゲン臭の強さを比較したところ、甘味料の添加量が多くなるにつれてコラーゲン臭は感じにくくなる傾向にあった。しかし、甘味料の添加量が多い比較例1Bは、実施例1及び比較例1Aと比較して、有意に甘味料の嫌味を感じられた。また、実施例1は、比較例1A及び比較例1Bと比較して有意に果汁感を感じられた。
果汁感には製品の甘さと酸味のバランスが関係していると考えられる。甘味料の添加量を増やすとコラーゲン臭は抑制されるが、甘味料の添加量が多すぎると、甘味料特有の嫌味が感じられる傾向にあることが示された。また、甘味料の添加量が少なすぎると、コラーゲン臭の抑制が不十分になったり、果汁感を感じづらくなったりする傾向にあることが示された。
したがって、図2に示す官能試験の結果から、実施例1の甘味料の配合バランスによれば、オレンジゼリーのコラーゲン臭を抑え、かつ、オレンジの果汁感を感じることができながら、甘味料の嫌味を感じにくいことが示された。
また、実施例1と比較例1Cを比較すると、甘味料の配合バランスが同等であっても、ゲル化剤の配合比によって、ゼリー部の果汁感の強度に有意な差が生じることが示された。この結果から、ゲル化剤の配合が多すぎると食感が硬くなり果汁感を感じづらくなる傾向があり、実施例1のゲル化剤の配合比によれば、軟らかく、オレンジの果汁感を感じることができることが示された。
(実施例2:ピンクグレープフルーツゼリー)
図3に示す配合比のゼリー液を用いて、実施例2及び比較例2Aから2Cに係るピンクグレープフルーツゼリーを作製した。ただし、図3に示す配合比は、果肉を含む前のゼリー液における配合比である。ピンクグレープフルーツ風味を創出するため、それぞれのピンクグレープフルーツゼリーは、図3記載の原材料以外に果汁・香料及び果肉等を含んでいたが、それらの配合比は、実施例2及び比較例2Aから2Cにおいてすべて同等であった。また、実施例2及び比較例2Aから2Cに係るピンクグレープフルーツゼリーは、それぞれ、1個あたり2500mgのコラーゲンペプチドを含んでいた。
上記のように作製したピンクグレープフルーツゼリーの官能試験を、訓練されたパネラー12名によって行った。官能試験では、ゼリー部のコラーゲン臭、果汁感、甘味料の嫌味、及び食感、並びに製品全体のコラーゲン臭、果汁感、及び甘味料の嫌味について評価を行った。それぞれ10段階評価とし、数値が大きいほどそれぞれの特性を強く感じるものとした。パネラー12名による官能試験の結果の平均値を図4に示す。
実施例2と比較例2A及び比較例2Bのコラーゲン臭の強さを比較したところ、甘味料の添加量が多くなるにつれてコラーゲン臭は感じにくくなる傾向にあった。しかし、甘味料の添加量が多い比較例2Bは、実施例2及び比較例2Aと比較して、有意に甘味料の嫌味を感じられた。また、実施例2は、比較例2A及び比較例2Bと比較して有意に果汁感を感じられた。
果汁感には製品の甘さと酸味のバランスが関係していると考えられる。甘味料の添加量を増やすとコラーゲン臭は抑制されるが、甘味料の添加量が多すぎると、甘味料特有の嫌味が感じられる傾向にあることが示された。また、甘味料の添加量が少なすぎると、コラーゲン臭の抑制が不十分になったり、果汁感を感じづらくなったりする傾向にあることが示された。
したがって、図4に示す官能試験の結果から、実施例2の甘味料の配合バランスによれば、ピンクグレープフルーツゼリーのコラーゲン臭を抑え、かつ、ピンクグレープフルーツの果汁感を感じることができながら、甘味料の嫌味を感じにくいことが示された。
また、実施例2と比較例2Cを比較すると、甘味料の配合バランスが同等であっても、ゲル化剤の配合比によって、ゼリー部の果汁感の強度に有意な差が生じることが示された。この結果から、ゲル化剤の配合が多すぎると食感が硬くなり果汁感を感じづらくなる傾向があり、実施例2のゲル化剤の配合比によれば、軟らかく、ピンクグレープフルーツの果汁感を感じることができることが示された。
(実施例3:マンゴーゼリー)
図5に示す配合比のゼリー液を用いて、実施例3及び比較例3Aから3Cに係るマンゴーゼリーを作製した。ただし、図5に示す配合比は、果肉を含む前のゼリー液における配合比である。マンゴー風味を創出するため、それぞれのマンゴーゼリーは、図5記載の原材料以外に果汁・香料及び果肉等を含んでいたが、それらの配合比は、実施例3及び比較例3Aから3Bにおいてすべて同等であった。また、実施例3及び比較例3Aから3Cに係るマンゴーゼリーは、それぞれ、1個あたり2500mgのコラーゲンペプチドを含んでいた。
上記のように作製したマンゴーゼリーの官能試験を、訓練されたパネラー12名によって行った。官能試験では、ゼリー部のコラーゲン臭、果汁感、甘味料の嫌味、及び食感、並びに製品全体のコラーゲン臭、果汁感、及び甘味料の嫌味について評価を行った。それぞれ10段階評価とし、数値が大きいほどそれぞれの特性を強く感じるものとした。パネラー12名による官能試験の結果の平均値を図6に示す。
実施例3及び比較例3Aから3Cのコラーゲン臭の強さを比較したところ、甘味料の添加量が多くなるにつれてコラーゲン臭は感じにくくなる傾向にあった。しかし、甘味料の添加量が多い比較例3Bは、実施例3及び比較例3Aと比較して、有意に甘味料の嫌味を感じられた。また、実施例3は、比較例3A及び比較3Bと比較して、優位に果汁感を感じられた。
果汁感には製品の甘さと酸味のバランスが関係していると考えられる。甘味料の添加量を増やすとコラーゲン臭は抑制されるが、甘味料の添加量が多すぎると、甘味料特有の嫌味が感じられる傾向にあることが示された。また、甘味料の添加量が少なすぎると、コラーゲン臭の抑制が不十分になったり、果汁感を感じづらくなったりする傾向にあることが示された。
したがって、図6に示す官能試験の結果から、実施例3の甘味料の配合バランスによれば、マンゴーゼリーのコラーゲン臭を抑え、かつ、マンゴーの果汁感を感じることができながら、甘味料の嫌味を感じにくいことが示された。
また、実施例3と比較例3Cを比較すると、甘味料の配合バランスが同等であっても、ゲル化剤の配合比によって、ゼリー部の果汁感の強度に有意な差が生じることが示された。この結果から、ゲル化剤の配合が多すぎると食感が硬くなり果汁感を感じづらくなる傾向があり、実施例3のゲル化剤の配合比によれば、軟らかく、マンゴーの果汁感を感じることができることが示された。

Claims (13)

  1. コラーゲン成分と、
    オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉、及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、
    甘味料と、
    ゲル化剤と、
    を含み、
    前記甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びスクラロースを含み、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0015%以上0.0250%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0120%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0040%以下である、
    ゼリー。
  2. 前記果肉がオレンジ果肉であり、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0015%以上0.0100%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0005%以上0.0050%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0019%以下である、
    請求項1に記載のゼリー。
  3. 前記果肉がピンクグレープフルーツ果肉であり、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0020%以上0.0140%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0060%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0020%以下である、
    請求項1に記載のゼリー。
  4. 前記果肉がマンゴー果肉であり、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0015%以上0.0250%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0120%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0040%以下である、
    請求項1に記載のゼリー。
  5. 前記ゲル化剤が、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びカラギーナンを含み、
    ジェランガムの質量の配合比が0.05%以上0.08%以下であり、
    ローカストビーンガムの質量の配合比が0.03%以上0.15%以下であり、
    キサンタンガムの質量の配合比が0.009%以上0.05%以下であり、
    カラギーナンの質量の配合比が0.01%以上0.10%以下である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のゼリー。
  6. 前記コラーゲン成分が低分子コラーゲンペプチドである、請求項1から5のいずれか1項に記載のゼリー。
  7. 当該ゼリー165g当たり、前記コラーゲン成分を1500mgから3500mg含む、請求項1から6のいずれか1項に記載のゼリー。
  8. コラーゲン成分、甘味料、及びゲル化剤を含むゼリー液を用意することと、
    前記ゼリー液と、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉、及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、を混合することと、
    を含み、
    前記甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びスクラロースを含み、
    前記ゼリー液において、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0010%以上0.0290%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0149%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0049%以下である、
    ゼリーの製造方法。
  9. 前記果肉がオレンジ果肉であり、
    前記ゼリー液において、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0020%以上0.0130%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0009%以上0.0059%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0003%以上0.0019%以下である、
    請求項8に記載のゼリーの製造方法。
  10. 前記果肉がピンクグレープフルーツ果肉であり、
    前記ゼリー液において、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0030%以上0.0200%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0080%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0029%以下である、
    請求項8に記載のゼリーの製造方法。
  11. 前記果肉がマンゴー果肉であり、
    前記ゼリー液において、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0010%以上0.0290%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0149%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0049%以下である、
    請求項8に記載のゼリーの製造方法。
  12. 前記ゲル化剤が、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム及びカラギーナンを含み、
    前記ゼリー液において、
    ジェランガムの質量の配合比が0.05%以上0.09%以下であり、
    ローカストビーンガムの質量の配合比が0.03%以上0.19%以下であり、
    キサンタンガムの質量の配合比が0.01%以上0.05%以下であり、
    カラギーナンの質量の配合比が0.01%以上0.11%以下である、
    請求項8から11のいずれか1項に記載のゼリーの製造方法。
  13. コラーゲン成分、甘味料、及びゲル化剤を含むゼリー液を用意することと、
    前記ゼリー液と、オレンジ果肉、ピンクグレープフルーツ果肉、及びマンゴー果肉から選択される少なくとも一つの果肉と、を混合することと、
    を含み、
    前記甘味料が、アスパルテーム、アセスルファムカリウム及びスクラロースを含み、
    前記ゼリー液において、
    アスパルテームの質量の配合比が0.0010%以上0.0290%以下であり、
    アセスルファムカリウムの質量の配合比が0.0001%以上0.0149%以下であり、
    スクラロースの質量の配合比が0.0001%以上0.0049%以下である、
    ゼリーのコラーゲンの臭いの抑制方法。
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