JP2018133274A - 発光装置 - Google Patents

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Ayako Yoshida
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Abstract

【課題】有機ELのデザイン性を高めつつ発光ムラを抑制する。【解決手段】発光装置10は、発光部140および導電層170を備える。発光部140は、基板100の第1面101側に位置している。また、発光部140は第1電極110、有機層120、及び第2電極130を含む積層構造からなる。導電層170は、第1導電部171及び第2導電部172を有する。導電層170は、第1電極110の材料より導電率の高い材料を含む。そして、第1導電部171および第2導電部172は、発光部140と基板100の端部109との間に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置に関する。
近年は有機ELを利用した発光装置の開発が進んでいる。この発光装置は、照明装置や表示装置として使用されており、第1電極と第2電極の間に有機層を挟んだ構成を有している。有機ELはたとえば薄膜化やフレキシブル化、面発光等が可能であり、様々なデザインへの応用可能性がある。
特許文献1には、画素領域の外周部分が曲線部分等の異形部分である場合に、異形部分に沿って駆動回路を配置することが記載されている。
特開2009−122636号公報
しかし、一つの発光部が大きい場合に、発光部内の電位ムラに起因する発光ムラが生じるおそれがある。電位ムラを抑制する方法としては、電極に接続されたバスラインを設ける方法があるが、デザイン性の観点からは発光エリア内にバスラインを設けることは好ましくない。
本発明が解決しようとする課題としては、有機ELのデザイン性を高めつつ発光ムラを抑制することが一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、
基板の第1面側に位置し、第1電極、有機層、及び第2電極を含む積層構造からなる発光部と、
第1導電部及び第2導電部を有し、前記第1電極の材料より導電率の高い材料を含む導電層とを備え、
前記第1導電部および前記第2導電部は、前記発光部と前記基板の端部との間に位置する発光装置である。
実施形態に係る発光装置の構造を例示する断面図である。 実施例1に係る発光装置の第1の構成例を示す断面図である。 実施例1に係る発光装置の第2の構成例を示す断面図である。 実施例1に係る発光装置の第3の構成例を示す断面図である。 実施例2に係る発光装置の構成を例示する断面図である。 実施例3に係る発光装置の導電層の構成を例示する平面図である。 (a)〜(c)は、実施例3に係る発光装置の導電層の構成を例示する平面図である。 (a)および(b)は、実施例3に係る発光装置の導電層の構成を例示する平面図である。 (a)および(b)は、実施例4に係る発光装置の導電層の構成を例示する平面図である。 実施例5に係る発光装置の構成を例示する平面図である。 実施例5に係る発光装置の構成を例示する平面図である。 実施例5に係る発光装置の構成を例示する平面図である。 実施例5に係る発光装置の構成を例示する平面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係る発光装置10の構造を例示する断面図である。発光装置10は、発光部140および導電層170を備える。発光部140は、基板100の第1面101側に位置している。また、発光部140は第1電極110、有機層120、及び第2電極130を含む積層構造からなる。導電層170は、第1導電部171及び第2導電部172を有する。導電層170は、第1電極110の材料より導電率の高い材料を含む。そして、第1導電部171および第2導電部172は、発光部140と基板100の端部109との間に位置する。以下に詳しく説明する。
発光装置10は照明装置、または表示装置である。発光装置10は、たとえば車両に取り付けられ、ブレーキランプ等として用いられてもよい。
発光装置10では、導電層170により、発光部140へ電力を供給する。ここで、発光装置10のデザイン性を高めるために、導電層170の配置が限られる場合がある。その場合、発光部140の輝度の均一性を向上させるためには、導電層170をある程度厚くする必要がある。ここで、導電層170が第1導電部171と第2導電部172とを有する構造にすることにより、応力を分散させて導電層170での応力集中を低減し、クラックの発生を抑制できる。また、クラックが発生した場合でも、第1導電部171と第2導電部172との間でクラックの延伸が防がれる。さらに、導電層170よりも第1電極110の方が基板100に対する密着性が高い。したがって第1電極110と基板100との間に導電層170を設ける場合には、第1導電部171と第2導電部172との間で第1電極110が基板100に接することにより、導電層170全体の基板100への密着性を高めることができる。
基板100の材料は特に限定されないが、基板100は例えばガラス基板や樹脂基板などの透光性を有する基板である。基板100は可撓性を有していてもよい。可撓性を有している場合、基板100の厚さは、例えば10μm以上1000μm以下である。基板100の形状は特に限定されず、例えば矩形などの多角形や円形である。基板100の端部109は、第1面101に垂直な方向から見て曲線状であり得る。基板100が樹脂基板である場合、基板100は、例えばPEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)、ポリイミド、PC(ポリカーボネート)、又はオレフィン系樹脂を用いて形成されている。基板100は、無機材料と有機材料とを複合した無機有機ハイブリッド基板であっても良い。また、基板100が樹脂基板である場合、水分が基板100を透過することを抑制するために、基板100の少なくとも一面(好ましくは両面)に、無機バリア膜が形成されているのが好ましい。無機バリア膜としてはたとえば、SiN膜、SiON膜、SiO、SiOC、SiOCN等の酸化シリコン系膜、Al等の酸化アルミナ系膜、TiO等の酸化チタン系膜、ZTO膜、およびこれらの組み合わせが挙げられる。基板100は平板状であっても良いし、第1面101が湾曲していても良い。なお、基板100の端部とは、第1面101に垂直な方向から見た基板100の縁であり、外周である。
基板100の第1面101には発光部140が形成されている。発光部140は、透光性の第1電極110、有機層120、および遮光性の第2電極130がこの順に積層された積層構造からなる。そして、第1電極110は、基板100と第2電極130との間に位置する。したがって、発光部140が発する光のうち、第1電極110側に出力される光は、第2電極130側に出力される光よりも高強度になる。すなわち、基板100の第1面101とは反対側の第2面102が光の出力面となる。
第1電極110は、光透過性を有する透明電極である。透明電極の材料は、金属を含む材料、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IWZO(Indium Tungsten Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)等の金属酸化物である。第1電極110の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。第1電極110は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。なお、第1電極110は、カーボンナノチューブ、又はPEDOT/PSSなどの導電性有機材料であってもよい。
有機層120は発光層を有している。有機層120は、例えば、正孔注入層、発光層、及び電子注入層をこの順に積層させた構成を有している。正孔注入層と発光層との間には正孔輸送層が形成されていてもよい。また、発光層と電子注入層との間には電子輸送層が形成されていてもよい。有機層120は蒸着法で形成されてもよい。また、有機層120のうち少なくとも一つの層、例えば第1電極110と接触する層は、インクジェット法、印刷法、又はスプレー法などの塗布法によって形成されてもよい。なお、この場合、有機層120の残りの層は、蒸着法によって形成されていてもよく、また、有機層120のすべての層が、塗布法を用いて形成されていてもよい。有機層120のすべての層が、蒸着法を用いて形成されていてもよい。
第2電極130は、例えば、Al、Au、Ag、Pt、Mg、Sn、Zn、及びInからなる群の中から選択される金属、又はこの群から選択される金属の合金からなる金属層を含んでいる。この場合、第2電極130は遮光性を有している。第2電極130の厚さは、例えば10nm以上500nm以下である。第2電極130は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。本図に示す例において、第2電極130は、第1電極110よりも広くなっている。このため、基板100の第1面101に垂直な方向から見た場合、幅方向において第1電極110の全体が第2電極130と重なっており、また第2電極130に覆われている。なお、第1電極110は、第2電極130よりも幅が広く、基板100の第1面101に垂直な方向から見た場合において、幅方向において第2電極130の全体が第1電極110に重なっていてもよい。
本図の例において、第1電極110は複数の領域に分かれており、基板100の第1面101には複数の発光部140が設けられているが、第1電極110は第1面101上で一体であっても良い。その場合、第1面101には一つの発光部140が形成されていても良い。また、本図の例において、第1電極110は発光部140毎に形成されているが、第1電極110は複数の発光部140にわたって連続して形成されていても良い。本図の例において、有機層120および第2電極130は複数の発光部140にわたって連続して形成されている。ただし、本図の例に限定されず、有機層120および第2電極130の少なくとも一方は、発光部140毎に形成されていても良い。
第1電極110の縁は、少なくとも一部が絶縁膜150によって覆われている。絶縁膜150は例えばポリイミドなどの感光性の樹脂材料によって形成されており、第1電極110のうち発光部140となる部分を囲っている。絶縁膜150は、無機絶縁材料を含んでも良い。無機絶縁材料としては、たとえばSiO等のシリコン酸化物、SiON等のシリコン酸窒化物、SiN等のシリコン窒化物が挙げられる。なお、複数の発光部140の間には絶縁膜150が形成されていても良いし形成されていなくても良い。また、本図の例では、基板100の第1面101に垂直な方向から見た場合において、絶縁膜150の一部は第2電極130からはみ出ている。そして、本図に示す例において、第2電極130は絶縁膜150の上にも形成されている。また、基板100の第1面101に垂直な方向から見た場合において、有機層120の一部は絶縁膜150と重なっている。そして、本図に示す例において、有機層120は絶縁膜150の上にも形成されている。
本実施例に係る発光装置10は、封止膜180をさらに備える。封止膜180は、発光部140の全体を覆うよう形成されている。発光部140は封止膜180と基板100との間に位置する。封止膜180としては、例えば、SiN、SiON、Al、TiO、SiO、SiOC、SiOCNなどの無機バリア膜や、それらを含むバリア積層膜、またはそれらの混合膜を用いることができる。これらは、例えば、スパッタリング法、CVD法、ALD法、EB蒸着法などの真空成膜法で形成することができる。本図の例において、封止膜180の一部は第1面101に接している。なお、発光装置10は、封止膜180の代わりにまたは、封止膜180に加えて、板状の封止部材を用いて封止されていても良い。その場合、封止部材は接着層を介して基板100に固定される。また、封止部材と接着剤の間には乾燥剤が挿入されていても良い。
導電層170は第1電極110の補助電極として機能し得る。上記した通り、導電層170は第1電極110の材料より導電率の高い材料を含む。そして、導電層170の電気抵抗率は、第1電極110の電気抵抗率よりも低い。導電層170はたとえば、Al、Ag、Moおよびこれらを含む合金から成る群から選択される金属を含む。具体的には、導電層170はAPC(AgPdCu)等であり得る。また導電層170は、例えばMo又はMo合金などの第1金属層、Al又はAl合金などの第2金属層、及びMo又はMo合金などの第3金属層をこの順に積層させた構成を有していてもよい。
導電層170の厚さはたとえば100nm以上3000nm以下であり、剥離やクラックを防ぐ観点から好ましくは1000nm以下である。発光装置10が導電層170を備えることにより、第1電極110の電気抵抗が比較的高い場合であっても、発光部140全体に充分な電力を供給し、発光ムラを抑制することができる。本図の例において、導電層170は基板100と第1電極110との間に位置している。すなわち、発光部140と第1導電部171との間、第1導電部171と第2導電部172との間、および、第2導電部172と基板100の端部109との間において、第1電極110は基板100に接する。なお、導電層170と第1電極110との積層順は、本図の例に限定されない。導電層170は、第1電極110を基準に基板100とは反対側に位置していてもよい。
導電層170は、第1電極110と電気的に繋がっている。第1面101に垂直な方向から見て、導電層170の少なくとも一部は第1電極110と重なっており、より好ましくは導電層170の全体が第1電極110と重なっている。
導電層170は発光部140と基板100の端部との間に位置する。具体的には、基板100の第1面101に垂直な方向から見て、発光部140の外周と基板100の外周とは離れている。そして、導電層170は、発光部140の外周と基板100の外周との間に位置し、発光部140の外周および基板100の外周に沿って延在している。本図の例において詳しくは、導電層170は、複数の発光部140の外周のうち最も端部109側で端部109に沿っている部分と端部109との間に位置する。
基板100の第1面101に複数の発光部140が設けられている場合、互いに隣り合う発光部140の間には導電層170は設けられていなくても良い。そうすることで、発光装置10のデザイン性を向上させることができる。
第1電極110が第1面101上で一体である場合、第1面101に交わる断面において、第1電極110の両端に導電層170が設けられていても良い。すなわち、発光装置10が発光部140を一つのみ有する場合、導電層170は、発光部140の外周に沿って発光部140を囲うように設けられればよい。
導電層170は、第1導電部171および第2導電部172を含む。第1導電部171と第2導電部172とは、並列に配置されている。本図の例において具体的には、第1導電部171および第2導電部172は、それぞれ発光部140の外周に沿って延在している。また、第1導電部171及び第2導電部172は、互いに離間している。第2導電部172は第1導電部171と基板100の端部109との間に位置する。ただし、第1導電部171および第2導電部172の構造は本図の例に限定されない。
第1導電部171と第2導電部172とは一体に繋がっていても良い。ただし、第1導電部171と第2導電部172との間の少なくとも一部には導電層が形成されていない領域173が設けられている。基板100と導電層170と第1電極110とがこの順に積層された本図の例において、第1電極110と基板100とは領域173において互いに接している。言い換えると、本図のように、導電層170の一方の面が基板100と接し、他方の面が第1電極110と接している例において、第1電極110と基板100とは領域173において互いに接している。
次に、発光装置10の製造方法について説明する。まず、基板100に導電層170を、例えばスパッタリング法などによる成膜およびエッチング等によるパターニングを行って形成する。次いで、第1電極110を、例えばスパッタリング法を用いて形成する。そして、第1電極110を例えばフォトリソグラフィー法を利用して所定のパターンにする。次いで、第1電極110の縁の上に絶縁膜150を形成する。例えば絶縁膜150が感光性の樹脂で形成されている場合、絶縁膜150は、露光及び現像工程を経ることにより、所定のパターンに形成される。次いで、有機層120及び第2電極130をこの順に形成する。有機層120が蒸着法で形成される層を含む場合、この層は、例えばマスクを用いるなどして所定のパターンに形成される。第2電極130も、例えばマスクを用いるなどして所定のパターンに形成される。次いで、封止膜180を形成して発光部140を封止する。
図1の例のように、基板100、導電層170および第1電極110がこの順に積層されている場合、導電層170のエッチングによる第1電極110へのダメージが避けられる。たとえば、基板の耐熱性を考慮して第1電極110の成膜温度を低くする場合、導電層170のエッチングプロセスに対する第1電極110の耐性が低下する可能性があるが、導電層170のパターニング後に第1電極110を形成することにより、第1電極110へのダメージが避けられる。
なお、本実施形態ではボトムエミッション型の発光装置10の例を示したが、それに限定されない。たとえば発光装置10はトップエミッション型でもよい。
以上、本実施形態によれば、導電層170が第1導電部171及び第2導電部172を有する。したがって、導電層170での応力が分散されてクラックの発生が低減されるとともに、クラックの延伸が抑制される。ひいては、デザイン性向上等のために導電層170の配置が限られた場合であっても、導電層170を厚膜化して発光部140の発光ムラを抑制することができる。
(実施例1)
図2は、実施例1に係る発光装置10の第1の構成例を示す断面図である。図3は、実施例1に係る発光装置10の第2の構成例を示す断面図である。図4は、実施例1に係る発光装置10の第3の構成例を示す断面図である。図2から図4は、図1に示した断面において、第1導電部171および第2導電部172の周辺を拡大した図である。
本実施例に係る発光装置10は、実施形態に係る発光装置10と同様の構成を有する。また、本実施例に係る発光装置10は、基板100と第1導電部171の間に位置する下地層174をさらに備える。下地層174は第1電極110に含まれる材料と同一の材料を含む。また、図2から図4の例において、基板100と第2導電部172との間にも下地層174が位置している。ただし、基板100と第1導電部171との間、および基板100と第2導電部172との間のうち少なくとも一方には下地層174が設けられていなくても良い。下地層174は基板100と導電層170との密着性を向上させる接着層として機能しうる。
下地層174の材料としては、第1電極110の材料と同様、金属を含む材料、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、IWZO(Indium Tungsten Zinc Oxide)、ZnO(Zinc Oxide)等の金属酸化物が挙げられる。下地層174の厚さは、例えば5nm以上50nm以下である。下地層174は、例えばスパッタリング法又は蒸着法を用いて形成される。なお、下地層174は、カーボンナノチューブ、又はPEDOT/PSSなどの導電性有機材料であってもよい。なお、下地層174は第1電極110に含まれる材料と同一材料が含まれれば良く、たとえば、不純物等がさらに含まれても良い。下地層174が第1電極110に含まれる材料と同一材料を含むことにより、基板100に対する導電層170の密着性が向上する。
下地層174は例えばスパッタリング法を用いて成膜される。そして下地層174は、導電層170と同一または異なるレジストパターンにより所定のパターンに形成される。
図2を参照して本実施例に係る発光装置10の第1の構成例について詳しく説明する。基板100の第1面101に垂直な方向から見て、下地層174の端部は第1導電部171の端部と重なっている。また、下地層174の端部は第2導電部172の端部と重なっている。すなわち、第1面101に垂直な方向から見て下地層174の輪郭と導電層170の輪郭とは一致する。本構成例の場合、下地層174と導電層170とは同一のレジストパターン等を用いてパターニングして形成できる。したがって、発光装置10の製造が容易である。
図3を参照して本実施例に係る発光装置10の第2の構成例について詳しく説明する。本構成例では、基板100の第1面101に垂直な方向から見て、下地層174の端部は第1導電部171とは重ならない。また、基板100の第1面101に垂直な方向から見て、下地層174の端部は第2導電部172とは重ならない。そして、下地層174は第1電極110と接する。言い換えると、下地層174は第1面101に垂直な方向から見て、第1導電部171および第2導電部172からはみ出している。本図の例において、第1導電部171および第2導電部172は、延在方向に垂直な断面、すなわち本図に示す断面において第1電極110と下地層174とで囲まれる。本構成例の場合、下地層174のうち第1面101側とは反対側の面は少なくとも一部が第1電極110と接している。したがって、第1電極110と下地層174とがより強く密着し、第1導電部171や第2導電部172の基板100からの剥離がさらに抑制される。ただし、本例に限定されず、下地層174の端部は第1導電部171の一部と重なっても良い。
図4を参照して本実施例に係る発光装置10の第3の構成例について詳しく説明する。本構成例において、下地層174は導電層170よりも狭くなっている。具体的には、基板100の第1面101に垂直な方向から見て、下地層174の端部は第1導電部171と重なっている。また、下地層174の端部は第2導電部172と重なっている。一方、導電層170の端部は下地層174とは重なっていない。下地層174と導電層170とを同一のレジストパターン等を用いてパターニングし場合において、導電層170のエッチング耐性が下地層174のエッチング耐性よりも高い場合、下地層174と導電層170がこの様な構造になり得る。
なお、第1導電部171と基板100との間の少なくとも一部には下地層174が形成されていなくても良い。また、第2導電部172と基板100との間の少なくとも一部には下地層174が形成されていなくても良い。また、下地層174は、第1導電部171と基板100との間、および第2導電部172と基板100との間にわたって連続して設けられていても良い。その場合、下地層174と第1電極110とが領域173において互いに接する。
以上、本実施例によれば、実施形態と同様、導電層170が第1導電部171及び第2導電部172を有する。したがって、導電層170での応力が分散されてクラックの発生が低減されるとともに、クラックの延伸が抑制される。ひいては、デザイン性向上等のために導電層170の配置が限られた場合であっても、導電層170を厚膜化して発光部140の発光ムラを抑制することができる。
くわえて、本実施例によれば、発光装置10は、第1電極110に含まれる材料と同一の材料を含む下地層174をさらに備える。したがって、導電層170の基板100に対する密着性を高めることができる。
(実施例2)
図5は、実施例2に係る発光装置10の構成を例示する断面図である。本図は、図2から図4と同様に、第1導電部171および第2導電部172の周辺を拡大した図である。
本実施例に係る発光装置10は、実施形態に係る発光装置10と同様の構成を有する。また、本実施例において、基板100と第1電極110と導電層170とはこの順に積層されている。すなわち、導電層170と基板100の間に第1電極110が位置する。基板100、第1電極110、導電層170、および絶縁膜150がこの順に積層された本図の例において、絶縁膜150と第1電極110とは領域173において互いに接している。
導電層170の第1電極110に対する密着性は比較的高いことから、基板100と第1電極110と導電層170とをこの順に積層することにより導電層170の剥離等が抑制される。
以上、本実施例によれば、実施形態と同様、導電層170が第1導電部171及び第2導電部172を有する。したがって、導電層170での応力が分散されてクラックの発生が低減されるとともに、クラックの延伸が抑制される。ひいては、デザイン性向上等のために導電層170の配置が限られた場合であっても、導電層170を厚膜化して発光部140の発光ムラを抑制することができる。
(実施例3)
図6、図7(a)〜(c)、図8(a)、および(b)は、実施例3に係る発光装置10の導電層170の構成を例示する平面図である。これらの図は、第1面101に垂直な方向から見た状態を示している。また、これらの図においては、基板100、導電層170および発光部140のみが示されている。
本実施例に係る発光装置10は、実施形態、実施例1、および実施例2の少なくともいずれかに係る発光装置10と同様の構成を有している。発光装置10において導電層170は少なくとも第1導電部171および第2導電部172を有していればよく、様々な形状パターンを取り得る。
導電層170は基板100の端部109および発光部140の端部に沿って、第1面101上に延在している。また、第1導電部171と第2導電部172とは、並列に配置されている。図6および図7(a)〜(c)の例では、第1導電部171および第2導電部172は導電層170の延在方向に平行に延在している。すなわち、第1導電部171および第2導電部172は、それぞれ発光部140の外周に沿って延在している。したがって、発光部140の外周に沿った経路により電力を安定して発光部140に供給できる。また、発光部140の外周に垂直な方向の応力に対して耐久性が向上する。一方、図8(a)および(b)の例では、第1導電部171および第2導電部172は導電層170の延在方向に垂直な方向に延在している。したがって、発光部140の外周に平行な方向の応力に対して耐久性が向上する。なお、図7(a)〜(c)の導電層170は、導電層170の延在方向に垂直な方向に延在する複数の導電部を同時に有しており、これらの導電部を第1導電部171aおよび第2導電部172aととらえることもできる。
第1導電部171の幅と第2導電部172の幅とは同じであっても良いし、互いに異なっていても良い。また、第1導電部171の幅、および第2導電部172の幅は、それぞれ一定であっても良いし、一定でなくても良い。なおここで、第1導電部171の幅は第1導電部171の延在方向に垂直な方向の幅であり、第2導電部172の幅は第2導電部172の延在方向に垂直な方向の幅である。
図6および図8(a)の例において、第1導電部171及び第2導電部172は、互いに離間している。すなわち、第1導電部171と第2導電部172とは導電層170の他の部分を介して繋がっていない。一方、図7(a)〜(c)および図8(b)の例において、第1導電部171および第2導電部172は、導電層170の他の部分により互いに接続されている。
上記した通り、第1導電部171と第2導電部172との間の少なくとも一部には導電層が形成されていない領域173が設けられている。そうすることにより、導電層170への応力が緩和され、導電層170の剥離やクラックが抑制される。また、導電層170が視認されにくくなり、発光装置10のデザイン性が向上する。第1導電部171の延在方向に沿った全長をLとしたとき、第1導電部171の第2導電部172側の端部のうち0.2×L以上の長さ部分において、第1導電部171は領域173に面していることが好ましい。第2導電部172の延在方向に沿った全長をLとしたとき、第2導電部172の第1導電部171側の端部のうち0.2×L以上の長さ部分において、第2導電部172は領域173に面していることが好ましい。
図7(a)〜(c)の例において、導電層170には、第1導電部171と第2導電部172との間に開口175が設けられている。開口175の形状は特に限定されず、たとえば、円、楕円、または矩形である。図7(a)〜(c)の例において、導電層170には複数の開口175が設けられている。複数の開口175の形状は全て同じであっても良いし、一つ以上の開口175の形状が他の一つ以上の開口175の形状と異なっていても良い。複数の開口175はたとえば周期的に配置されている。具体的には複数の開口175は図7(a)の例では一列に配列されており、図7(b)の例ではジグザグ状に配置されており、図7(c)の例では2列に、また、格子状に配列されている。各開口175の外周は第1面101に垂直な方向から見て導電層170で囲われている。導電層170に開口175が設けられていることにより応力が緩和され、導電層170における剥離やクラックの発生が抑制される。
以上、本実施例によれば、実施形態と同様、導電層170が第1導電部171及び第2導電部172を有する。したがって、導電層170での応力が分散されてクラックの発生が低減されるとともに、クラックの延伸が抑制される。ひいては、デザイン性向上等のために導電層170の配置が限られた場合であっても、導電層170を厚膜化して発光部140の発光ムラを抑制することができる。
(実施例4)
図9(a)および(b)は、実施例4に係る発光装置10の導電層170の構成を例示する平面図である。図9(a)および(b)は、第1面101に垂直な方向から見た状態を示している。また、図9(a)および(b)においては、基板100、導電層170および発光部140のみが示されている。
本実施例に係る発光装置10は、実施形態、実施例1〜実施例3の少なくともいずれかに係る発光装置10と同様の構成を有している。本実施例において、第1導電部171および第2導電部172は、それぞれ発光部140の外周に沿って延在している。
発光装置10において発光部140の形状は特に限定されず、デザイン性を考慮して設計される。そして、発光部140には、幅の広い部分と細い部分等が生じ得る。その場合、発光部140の幅とは無関係に発光部140と第1導電部171との距離、第1導電部171と第2導電部172との距離、および第2導電部172と基板100の端部109との距離を設定したり、これらの距離を一定にしたりすることができる。一方、発光部140の幅との関係でこれらの距離を調整することで、発光装置10のデザイン性をさらに向上させることができる。
図9(a)は、発光部140と導電層170との関係の第1例を示す図である。第2導電部172は第1導電部171と基板100の端部109との間に位置する。本例の発光装置10において、発光部140は、第1領域141と第2領域142とを有する。第1領域141の幅は第1幅wL1であり、第2領域142の幅は第2幅wL2である。ここで、第2幅wL2は第1幅wL1よりも大きい。そして、第2領域142に最も近い第1導電部171と第2領域142に最も近い第2導電部172との間の距離dは、第1領域141に最も近い第1導電部171と第1領域141に最も近い第2導電部172との間の距離dよりも大きい。詳しくは、発光部140の幅が大きい程、その幅の領域の最も近くに位置する第1導電部171と第2導電部172との間の距離が大きくなっている。なお、第1幅wL1および第2幅wL2は、それぞれ導電層170の延在方向に垂直な方向の幅である。
図9(b)は、発光部140と導電層170との関係の第2例を示す図である。本例の発光装置10は、距離dが、距離dよりも小さい点を除いて第1例に係る発光装置10と同じである。詳しくは、発光部140の幅が大きい程、その幅の領域の最も近くに位置する第1導電部171と第2導電部172との間の距離が小さくなっている。
上記した第1例および第2例では、いずれも発光部140の幅に応じて第1導電部171と第2導電部172との間の距離が変化している。したがって、発光装置10のデザイン性が向上する。
また、第1例において、第2領域142に最も近い第1導電部171と第2領域142との間の距離di2は、第1領域141に最も近い第1導電部171と第1領域141との間の距離di1よりも大きい。こうすることによっても、発光装置10のデザイン性を向上させることができる。くわえて、第2領域142に最も近い第2導電部172と基板100の端部109との間の距離do2は、第1領域141に最も近い第2導電部172と第1領域141との間の距離do1よりも大きい。こうすることによっても、発光装置10のデザイン性を向上させることができる。
第2例において、距離di2は、距離di1よりも小さい。こうすることによっても、発光装置10のデザイン性を向上させることができる。くわえて、距離do2は、距離do1よりも小さい。こうすることによっても、発光装置10のデザイン性を向上させることができる。
なお、発光部140と第1導電部171との距離、第1導電部171と第2導電部172との距離、第2導電部172と端部109との距離のうち、少なくともいずれかを発光部140の幅によらず一定としても良いし、発光部140の幅と無関係に変化させても良い。
本実施例において、第1導電部171の幅は発光部140の幅によらずほぼ一定である。したがって、第1導電部171の特定の場所に応力が集中することでクラック等が発生するのを防ぐことができる。具体的には、第1領域141に最も近い第1導電部171の幅をwc11とし、第2領域142に最も近い第1導電部171の幅をwc12としたとき、|wc11−wc12|/wc11が0以上0.1以下であることが好ましい。なお、第1導電部171の幅は第1導電部171の延在方向に垂直な方向の幅である。
また、本実施例において、第2導電部172の幅は発光部140の幅によらずほぼ一定である。したがって、第2導電部172の特定の場所に応力が集中することでクラック等が発生するのを防ぐことができる。具体的には、第1領域141に最も近い第2導電部172の幅をwc21とし、第2領域142に最も近い第2導電部172の幅をwc22としたとき、|wc21−wc22|/wc21が0以上0.1以下であることが好ましい。なお、第2導電部172の幅は第2導電部172の延在方向に垂直な方向の幅である。
以上、本実施例によれば、実施形態と同様、導電層170が第1導電部171及び第2導電部172を有する。したがって、導電層170での応力が分散されてクラックの発生が低減されるとともに、クラックの延伸が抑制される。ひいては、デザイン性向上等のために導電層170の配置が限られた場合であっても、導電層170を厚膜化して発光部140の発光ムラを抑制することができる。
(実施例5)
図10〜図13は、実施例5に係る発光装置10の構成を例示する平面図である。図10〜図13は発光装置10を基板100の第1面101側、すなわち光の出力面とは逆側から見た状態を示している。図10において、封止膜180は破線で示されている。図11は、図10から封止膜180および第2電極130を除いた図であり、有機層120の外周が破線で示されている。図12は、図11から有機層120および絶縁膜150を除いた図である。図13は、図12から第1電極110を除いた図であり、発光部140の外周が破線で示されている。図1は、図10のA−A断面に相当する。
本実施例において、基板100は第3領域106を囲っている。そして、第3領域106に繋がる第4領域107において、基板100が途切れている。
言い換えると、第4領域107は、基板100の内側に位置する第3領域106と、基板100の外側に位置する外部領域108とを繋いでいる。さらに言い換えると、第3領域106は基板100の中空部であり、第4領域107は基板100の切り欠き部である。
また、本実施例において、基板100の端部109には、第1端部103、第2端部104、および第3端部105が含まれる。基板100の端部109のうち第3領域106を介して互いに対向する第1端部103間の最大距離は第3距離dである。基板100の端部109のうち第4領域107を介して互いに対向する第2端部104間の距離は第4距離dである。そして、第4距離dは第3距離dよりも小さい。
さらに、本実施例において、基板100は、第1端部103a、第1端部103bおよび第3端部105aを有し、第1端部103aと第3端部105aとが基板100の縁に沿って連続している。ここで、第1端部103aは基板100の一の端部であり、第1端部103bは、第1端部103aと第3領域106を介して対向する端部である。そして、第3端部105aは、基板100の第1端部103aとは反対側の端部である。
このように本実施形態に係る発光装置10は、第3領域106を囲う基板100が第4領域107で途切れている。したがって、基板100をたとえば曲面に沿うように配置した場合であっても、寸法の過不足を第4領域107が吸収することにより、発光装置10にヨレやシワが生じにくくなる。また、デザイン性に優れる発光装置10を得られる。
本実施例において、導電層170は発光部140の外周に沿っている。より詳しくは、第1導電部171および第2導電部172は、発光部140の外周に沿っている。したがって、複数の発光部140の間に導電部を設けない場合でも、発光部140に充分な電力を供給でき、発光ムラを抑えることができる。
くわえて、有機層120や第2電極130を所定のパターンに形成するためにマスクを用いる場合、マスクのうち第1端部103に対応する部分を蒸着装置に固定するための支持部が、第4領域107に重なるようにすることができる。したがって、基板100に中空部がある場合でも容易にパターニングをして発光装置10を製造することができる。
本実施例に係る発光装置10では、基板100は、互いに対向する一組以上の第1端部103を有している。すなわち第1端部103は、互いに対向する第1端部103aと第1端部103bとを含む。第1端部103は基板100の内周の縁である。第1端部103aと第1端部103bは直接、または他の端部を介して互いに繋がっている。基板100の第1面101に垂直な方向から見て、第1端部103aと第1端部103bとは、互いに平行であっても良いし、非平行であっても良い。また、第1端部103aおよび第1端部103bはそれぞれ直線であっても良いし曲線であっても良い。第1端部103aおよび第1端部103bは、いずれも第3領域106に面している。
基板100は、第3端部105を有している。第3端部105は基板100の外周の縁である。本図の例において、第3端部105は第3端部105aと第3端部105bとを含む。第3端部105aは基板100の第1端部103aとは反対側の端部であり、第3端部105bは、基板100の第1端部103bとは反対側の端部である。第3端部105aと第3端部105bは直接、または他の端部を介して互いに繋がっている。基板100の第1面101に垂直な方向から見て、第3端部105aと第3端部105bとは、互いに平行であっても良いし、非平行であっても良い。また、第3端部105aおよび第3端部105bはそれぞれ直線であっても良いし曲線であっても良い。第3端部105aおよび第3端部105bは、いずれも外部領域108に面している。本図の例において、第1端部103と第3端部105とは互いに略相似であるが、第1端部103と第3端部105とは互いに異なる形状であっても良い。
基板100は、互いに対向する一組以上の第2端部104を有している。すなわち第2端部104は、互いに対向する第2端部104aと第2端部104bとを含む。本図の例において第2端部104は第1端部103と第3端部105とを繋いでいる。具体的には、第2端部104aは第1端部103aと第3端部105aとを繋いでおり、第2端部104bは第1端部103bと第3端部105bとを繋いでいる。また、第2端部104aの一端と第2端部104bの一端とは、少なくとも第1端部103aおよび第1端部103bを介して繋がっており、第2端部104aの他端と第2端部104bの他端とは、少なくとも第3端部105aおよび第3端部105bを介して繋がっている。そして、第1端部103、第2端部104、および第3端部105は合わせて、一つの閉じた領域を形成しており、この領域は基板100が存在する領域に一致する。基板100の第1面101に垂直な方向から見て、第2端部104aと第2端部104bとは、互いに平行であっても良いし、非平行であっても良い。また、第2端部104aおよび第2端部104bはそれぞれ直線であっても良いし、曲線であっても良いし、基板100の頂点であっても良い。第2端部104aおよび第2端部104bは、いずれも第4領域107に面している。
本実施例に係る発光装置10は、複数を組み合わせて用いることができる。詳しくは、一の発光装置10の基板100を他の発光装置10の第3領域106に通して連結させることができる。そうすることで、複数の発光装置10を用いて全体のデザイン性をさらに高めることができる。
本実施例に係る発光装置10は、第1端子112、および第2端子132さらに備える。図13を参照して第1端子112および第2端子132について詳しく説明する。第1端子112および第2端子132はいずれも基板100のうち発光部140と同一面側に形成されている。第1端子112及び第2端子132の少なくとも一部は封止膜180の外部に位置している。第1端子112は第1端子112aから第1端子112dを含み、第2端子132は第2端子132aから第2端子132cを含む。
第1端子112は、第1電極110と電気的に接続されている。本図に示す例において、第1端子112は導電層170と繋がっている。また、第1端子112aは、導電層170aの延在方向の両端に位置する。ここで導電層170aは、複数の発光部140の外周のうち最も第3端部105側で第3端部105に沿っている部分と第3端部105との間に位置する導電層170である。第1端子112bは、導電層170bの延在方向の両端に位置する。ここで、導電層170bは、複数の発光部140の外周のうち最も第1端部103側で第1端部103に沿っている部分と第1端部103との間に位置する導電層170である。第1端子112aおよび第1端子112bは第2端部104に配置されている。二つの第1端子112aは対向しており、二つの第1端子112bは対向している。第1端子112cは、導電層170aの途中に接続されており、導電層170aと第3端部105との間に位置する。第1端子112dは、導電層170bの途中に接続されており、導電層170bと第1端部103との間に位置する。なお、発光装置10は、第1端子112aから第1端子112dのうち少なくともいずれかを含まなくても良い。
第2端子132は、第2電極130と電気的に接続されている。本図に示す例において、第2電極130の少なくとも一部は絶縁膜150を乗り越えて第2端子132に接続されている。第2端子132aは、第2端部104にそれぞれ配置されており、二つの第2端子132aは互いに対向している。第2端子132bは、導電層170aと第3端部105との間に位置する。第2端子132cは、導電層170bと第1端部103との間に位置する。第2端子132bは第1端子112cと並んでおり、第2端子132cは第1端子112dと並んでいる。第2端子132aは、第1端子112aと第1端子112bとの間に位置する。なお、発光装置10は、第2端子132aから第2端子132cのうち少なくともいずれかを含まなくても良い。
第1端子112、および第2端子132は、たとえば、導電層170と同一の材料で形成された層、および、第1電極110と同一の材料で形成された層の少なくとも一方を有している。第1端子112および第2端子132のうち導電層170と同一の材料で形成された層は、導電層170と同一工程で形成することができる。このため、導電層170は、第1端子112の少なくとも一部の層と一体になっていてもよい。
本図の例において、基板100の第1面101には複数の発光部140が設けられている。具体的には、発光装置10は、二つの発光部140のセグメントを有している。複数の発光部140は全体として基板100と同様の形状を有している。ただし、本図の例に限定されず、基板100の第1面101には発光部140が一つのみ設けられていても良い。また、発光部140の形状は第1面101に垂直な方向から見て基板100の形状とは異なっていても良い。
本図に示す例において、導電層170は、一つの発光部140について一つずつ形成されている。具体的には、導電層170は発光部140の一方の縁に沿って形成されている。ただし、本例に限定されず、導電層170は一つの発光部140の両側に形成されていても良い。
第1端子112には、フレキシブルケーブル、ボンディングワイヤ又はリード端子などの導電部材を介して制御回路の正極端子が接続され、第2端子132には、フレキシブルケーブル、ボンディングワイヤ又はリード端子などの導電部材を介して制御回路の負極端子が接続される。
本実施例において、基板100は全体として、中がくり抜かれたハート型をしている。くり抜かれた部分が第3領域106である。ただし、基板100および発光部140の形状は本例に限定されず、円形、矩形、多角形、星形等であっても良い。ただし、発光部140の縁の少なくとも一部は基板100の縁に沿っていることが好ましい。また、基板100は環状に閉じてはおらず、上記した通り第4領域107で途切れていることが好ましい。
以上、本実施例によれば、実施形態と同様、導電層170が第1導電部171及び第2導電部172を有する。したがって、導電層170での応力が分散されてクラックの発生が低減されるとともに、クラックの延伸が抑制される。ひいては、デザイン性向上等のために導電層170の配置が限られた場合であっても、導電層170を厚膜化して発光部140の発光ムラを抑制することができる。
以上、図面を参照して実施形態及び実施例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 発光装置
100 基板
101 第1面
102 第2面
103,103a,103b 第1端部
104,104a,104b 第2端部
105,105a,105b 第3端部
106 第3領域
107 第4領域
108 外部領域
109 端部
110 第1電極
112,112a,112b,112c,112d 第1端子
120 有機層
130 第2電極
132,132a,132b,132c 第2端子
140 発光部
141 第1領域
142 第2領域
150 絶縁膜
170,170a,170b 導電層
171,171a 第1導電部
172,172a 第2導電部
174 下地層
175 開口
180 封止膜

Claims (15)

  1. 基板の第1面側に位置し、第1電極、有機層、及び第2電極を含む積層構造からなる発光部と、
    第1導電部及び第2導電部を有し、前記第1電極の材料より導電率の高い材料を含む導電層とを備え、
    前記第1導電部および前記第2導電部は、前記発光部と前記基板の端部との間に位置する発光装置。
  2. 請求項1に記載の発光装置において、
    前記発光部と前記第1導電部との間、前記第1導電部と前記第2導電部との間、および、前記第2導電部と前記基板の端部との間において、前記第1電極は前記基板に接する発光装置。
  3. 請求項2に記載の発光装置において、
    前記導電層の一方の面は前記基板と接しており、他方の面は前記第1電極と接している発光装置。
  4. 請求項2または3に記載の発光装置において、
    前記第1電極に含まれる材料と同一の材料を含み、前記基板と前記第1導電部の間に位置する下地層をさらに備える発光装置。
  5. 請求項4に記載の発光装置において、
    前記第1面に垂直な方向から見て、前記下地層の端部は前記第1導電部の端部と重なる発光装置。
  6. 請求項4に記載の発光装置において、
    前記第1面に垂直な方向から見て、前記下地層の端部は前記第1導電部とは重ならず、
    前記下地層は前記第1電極と接する発光装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1導電部および前記第2導電部は、それぞれ前記発光部の外周に沿って延在している発光装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記導電層には、前記第1導電部と前記第2導電部との間に開口が設けられており、前記開口は、円、楕円、または矩形である発光装置。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1導電部及び前記第2導電部は、互いに離間している発光装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記発光部は、第1領域と第2領域とを有し、
    前記第1領域の幅は第1幅であり、
    前記第2領域の幅は前記第1幅よりも大きな第2幅であり、
    前記第2領域に最も近い前記第1導電部及び前記第2導電部の間の距離は、前記第1領域に最も近い前記第1導電部及び前記第2導電部の間の距離よりも大きい発光装置。
  11. 請求項1から9のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記発光部は、第1領域と第2領域とを有し、
    前記第1領域の幅は第1幅であり、
    前記第2領域の幅は前記第1幅よりも大きな第2幅であり、
    前記第2領域に最も近い前記第1導電部及び前記第2導電部の間の距離は、前記第1領域に最も近い前記第1導電部及び前記第2導電部の間の距離よりも小さい発光装置。
  12. 請求項10または11に記載の発光装置において、
    前記第1領域に最も近い前記第1導電部の幅をwc11とし、前記第2領域に最も近い前記第1導電部の幅をwc12としたとき、|wc11−wc12|/wc11が0以上0.1以下である発光装置。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記基板の端部のうち第3領域を介して互いに対向する第1端部間の最大距離は第3距離であり、前記基板の端部のうち第4領域を介して互いに対向する第2端部間の距離は前記第3距離よりも小さな第4距離であり、
    前記基板は前記第3領域を囲っており、かつ、前記第3領域に繋がる前記第4領域において前記基板は途切れており、
    前記第1導電部および前記第2導電部は、前記発光部の外周に沿っている発光装置。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1電極は透光性を有し、
    前記導電層は、前記第1電極と電気的に繋がっている発光装置。
  15. 請求項1から14のいずれか一項に記載の発光装置において、
    前記第1導電部と前記第2導電部とは、並列に配置されている発光装置。
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